JPH06155947A - 感熱転写記録体及びその製造方法 - Google Patents

感熱転写記録体及びその製造方法

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JPH06155947A
JPH06155947A JP43A JP32996592A JPH06155947A JP H06155947 A JPH06155947 A JP H06155947A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 32996592 A JP32996592 A JP 32996592A JP H06155947 A JPH06155947 A JP H06155947A
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JP
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heat
sensitive transfer
thermal transfer
sensitive
transfer medium
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JP43A
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English (en)
Inventor
Hidekatsu Takeuchi
英勝 竹内
Takeshi Kobayashi
剛 小林
Katsumasa Soejima
勝正 副島
Toyokichi Tange
豊吉 丹下
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EIBURII TOPPAN KK
SHOWA JOHO KIKI KK
TEIKOKU INK SEIZO KK
Teikoku Printing Inks Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
EIBURII TOPPAN KK
SHOWA JOHO KIKI KK
TEIKOKU INK SEIZO KK
Teikoku Printing Inks Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06155947A publication Critical patent/JPH06155947A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感熱転写記録方式を用いて低コストにてカラ
ー刷りを可能にする感熱転写記録体及びその製造方法を
提供する。 【構成】 感熱転写媒体A,B,Cが貼設された受理紙
1をサーマルプリンタにセットした後、各感熱転写媒体
A,B,Cに必要な印字を行う。すると、各感熱転写媒
体A,B,Cにおいて印字された部分の感熱転写インク
層が受理紙1に熱転写される。そして、印字終了後、感
熱転写媒体A,B,Cを受理紙1から剥離すると、熱転
写された印字部分の各感熱転写インク層のみが受理紙1
に転移する一方、非印字部分は耐熱性基材側に残存し
て、除去される。したがって、カラー複写機を用いた場
合より遥かに低コストにて異色の文字が印字された複数
種のプライスカードを作成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルファクシミリ
やサーマルプリンタ等の感熱転写記録装置に使用される
感熱転写記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、情報処理技術の著しい進展に伴
い、出力装置としてのプリンタにも長足の進歩が見られ
る。中でも、機構が単純なため信頼性が高く、装置を小
型化できること、及び受像媒体の制約があまりないこと
等の特徴を備える、感熱転写記録方式によるプリンタの
発展はめざましい。
【0003】感熱転写記録方式においては、一面に感熱
転写インク層が設けられたロール状の感熱転写媒体(所
謂、リボン)を装置に装填し、感熱転写インキ層を受理
紙(受像媒体)に圧接加熱することにより、リボン上の
感熱転写インクを受像媒体に転写して記録を行う。
【0004】図12に従来利用されているライン・サー
マルヘッドを備えた感熱転写記録方式プリンタの代表的
な機構原理図を示す。
【0005】ホッパ10中に保持された受理紙Pは、1
枚ずつピックアップ・ローラ11によってサーマルヘッ
ド12に搬送される。一方、リボンRが供給側13から
巻取り側14へ搬送されて、プラテン15の直下にて受
理紙PとリボンRとが同時に圧接搬送される。このと
き、サーマルヘッド12に設けられた所定発熱素子(不
図示)が通電加熱されると、該加熱部分の感熱転写イン
ク層が、受理紙P側に溶融転写されて記録が行われる。
その後、記録を完了した受理紙Pは、スタッカ16に排
出保持されるようになっている。
【0006】このような感熱転写記録方式プリンタ17
を利用して、多色記録を行う場合、特開昭58−138
684号や実開昭57−196568号に見られるよう
に、リボン上の感熱転写インク層を多色に塗り分けるこ
とにより対応する方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
1の方法(特開昭58−138684号)では、受理紙
の任意の場所に任意の色調で記録できる反面、異なる色
調の感熱転写インクが面順次にリボン上に塗布されてい
るため、畢竟リボンの利用効率は使用された色調の数分
に低下し、しかも印字速度も同様に低下することにな
る。また、リボン上の色調領域を判別する手段が原理上
必須であって、したがってプリンタの機構は複雑となり
高価になる。
【0008】一方、前記第2の方法(実開昭57−19
6568号)では、従来の単色用のプリンタ装置を利用
して多色記録ができる利点がある反面、受像媒体上での
配色は事前にリボン上の配色で決定されてしまうので、
受理紙上の配色を変えるためにはリボンを交換しなけれ
ばならない。また、リボン上での配色が小領域の場合に
は、受理紙とリボン上の小領域な配色との同期をとらね
ばならず、構造上複雑になってしまう。
【0009】本発明は、このような従来技術の課題に鑑
みてなされたもので、従来の感熱転写記録方式プリンタ
を何ら変更することなく、低価格で多色記録が可能とな
る感熱転写記録体及びその製造方法を提供することを目
的にしている。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明にかかる感熱転写記録体にあっては、耐熱性基
材の一面に感熱転写インク層を設けた感熱転写媒体を、
前記感熱転写インク層側にて、受理基材に剥離可能な状
態で貼設してある。また、前記受理基材の所定の領域の
みに前記感熱転写媒体を貼設し、あるいは、各々異なる
着色剤を含有する感熱転写インク層を設けた複数種の感
熱転写媒体を、前記受理基材の異なる領域に貼設してあ
る。
【0011】また、感熱転写インク層が、(イ)融点又
は軟化点が60〜150°Cである熱可塑性樹脂及び/
又はワックス、(ロ)常温で粘着性のある樹脂、(ハ)
着色剤、から主としてなり、かつ、(イ)、(ロ)及び
(ハ)が夫々重量比で、40〜80%、5〜40%、5
〜40%としてある。
【0012】すなわち、ある特定の樹脂及び/又はワッ
クスと常温で粘着性のある樹脂つまり粘着剤と、着色剤
を組み合わせることにより、感熱転写媒体が感熱転写イ
ンキ層にて受理基材に貼着する。よって、リボンが装填
されたサーマルプリンタを用いて印字を行った際に、感
熱転写媒体が受理基材から剥離してリボンに圧着した
り、さらにリボンにまきとられてしまうことがない。ま
た、粘着剤により感熱転写インク層が剥離時に転写しな
い程度に耐熱性基材と密着しているため、印字後に感熱
転写媒体を剥離した際に、非印字部分が受理基材に転写
して汚れが発生することなく、良好な印字が得られるこ
とを見い出した。
【0013】本発明に使用し得る耐熱性基材は、グラシ
ン紙、コンデンサー紙等の20μ以下の薄紙、又はポリ
エステル、ポリイミド、ナイロン、ポリプロピレン等の
耐熱性のある20μ以下のフィルムであるが、2〜10
μのプラスチックフィルムが好適である。また、耐熱性
基材の耐熱性を高めるため耐熱保護層を設けることもで
きる。
【0014】本発明に使用し得る感熱転写インク層の熱
可塑性樹脂としては、融点又は軟化点が60〜150°
Cのポリエチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸
ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等、天然又は合
成ゴム類、塩化ビニル−酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビ
ニル、エチレン−塩化ビニル等の共重合体及び/又はそ
れらの分散液、溶剤溶液の中から適宜選択して使用し得
る。
【0015】又ワックスとしては融点が60〜150°
Cのパラフィンワックス、カルナバワックス、マイクロ
クリスタリンワックス、モンタンワックス、セラックワ
ックス、高級脂肪酸等及び/又はそれらの分散液の中か
ら適宜選択して使用し得る。
【0016】本発明に使用し得る感熱転写インク層の常
温で粘着性のある樹脂は、ゴム系粘着剤、アクリル系粘
着剤、ビニルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤及
び/又はそれらの分散液、溶剤溶液の中から適宜選択し
得るが、BA及び/又は2EHAを少なくとも30重量
%含有する共重合体が特に好ましい。
【0017】本発明に使用し得る感熱転写インク層の着
色剤は、通常インクに使用される有機、無機の顔料、染
料等があり、例えばカーボンブラック、群青、フタロシ
アニン、レーキレッド、ハンザイエロー等の顔料、塩基
性染料、酸性染料等がある。その他の感熱転写インク層
の成分として、炭カル、クレー等の体質顔料が充填剤と
して、又、各種動・植物性油、鉱油等が柔軟剤として適
宜使用できる。
【0018】本発明の感熱転写媒体は、必要に応じて前
記耐熱性基材の一面にシリコン樹脂や弗素樹脂を塗布し
てスティック防止の為の耐熱保護層を設け、該耐熱性基
材の他面に、熱溶融性インク層をホットメルトコーティ
ング法、ソルベントコーティング法又はエマルジョンコ
ーティング法等、通常使われるコーティング法により形
成することによって容易に製造することができる。感熱
転写インク層の厚みは2〜10μが好適である。
【0019】一方、本発明にかかる感熱転写記録体の製
造方法にあっては、耐熱性基材の一面に感熱転写インク
層を設けた感熱転写媒体を、前記一面側にて受理基材に
接面させた状態で、該受理基材と前記感熱転写媒体とを
相密着する方向に加圧して、両者を剥離可能に貼着する
ように構成されている。また、前記受理基材と感熱転写
媒体とを一対のローラ間に挿通させて、両者を加圧する
ように構成され、さらに、前記受理基材と感熱転写媒体
を相密着する方向に加圧して、両者を剥離可能な状態に
て貼着した後、前記感熱転写媒体の転写不要部分を切除
するように構成しもよい。また、各々異なる着色剤を含
有する感熱転写インク層を設けた複数種の感熱転写媒体
と、前記受理基材とを同時に前記一対のローラ間に挿通
させて、前記受理基材の異なる領域に前記複数種の感熱
転写媒体を貼着するように構成してもよい。
【0020】
【作用】前記構成による感熱転写記録体を、感熱転写媒
体側がサーマルヘッド側となるように、図12に示す従
来の感熱転写記録方式プリンタにセットして記録を行う
と、通電加熱された感熱転写媒体の感熱転写インク層が
受理基材に熱転写される。記録終了後、感熱転写媒体を
受理基材から剥離すると、以前に熱転写された熱転写イ
ンク層の記録部分は受理基材側に移行するが、通電加熱
されなかった非記録部分は、そのまま耐熱性基材に残存
して除去される。すなわちこの結果、受理基材上には、
元のリボン上に塗布されている感熱転写インクではな
く、リボンとと受理紙との間に挟まれた感熱転写媒体の
感熱転写インクで記録が行われるように作用する。
【0021】またこのとき、異なる着色剤を含有する感
熱転写インク層を設けた複数種の感熱転写媒体を、受理
基材の異なる領域に貼設しておけば、結果的に各領域毎
にそれぞれ異なる色相で記録が行われるように作用す
る。
【0022】他方、前記構成にかかる感熱転写記録体の
製造方法にあっては、感熱転写媒体の感熱転写インク層
を受理基材に接面させた状態で、両者を相密着する方向
に加圧することにより、感熱転写インキ層の粘性により
感熱転写媒体が受理基材に剥離可能な状態で貼着され
る。また、前記加圧を一対のローラ間で行うことによ
り、長尺状の感熱転写媒体と受理基材とを連続的に貼着
して、効率良く両者の貼着作業を行い得る。そして、両
者を貼着後、感熱転写媒体の転写不要部分を切除するこ
とにより、受理基材の必要部分のみに感熱転写媒体が貼
着される。
【0023】なお、各々異なる着色剤を含有する感熱転
写インク層を設けた複数種の感熱転写媒体と受理基材と
を一対のローラ間に挿通させ、受理基材の異なる領域に
複数種の感熱転写媒体を転写させることにより、各領域
ごとに異なる色にて印字可能な感熱転写記録体が単一工
程にて製造される。
【0024】
【実施例】以下、表1に本発明の実施例1〜6の配合と
比較例1,2の配合とを示す。
【0025】
【表1】 上記表1において、実施例1〜6と比較例1,2とは、
受理基材として上質紙を用いた。また、感熱転写媒体の
耐熱性基材として各々6μのPET(ポリエチレンテレ
フタレート)を用い、その上面にシリコン樹脂を塗布
(1μ)して耐熱保護層を設け、下面に各実施例及び比
較例のように熱可塑性樹脂及び/又はワックス、粘着
剤、着色剤等からなる塗剤を塗布して4μの感熱転写イ
ンク層を設けた。比較例1,2には、ゴム系粘着剤、ア
クリル系粘着剤、2EHA−酢ビ共重合体のいずれも配
合することなく、実施例1,4,5,6には2EHA−
酢ビ共重合体を各々“40”“20”“18”“5”重
量部配合し、実施例2にはゴム系粘着剤を“20”重量
部配合し、実施例3にはアクリル系粘着剤を“20”重
量部配合した。そして、各実施例及び比較例において
は、前記感熱転写インク層が設けられた感熱転写媒体の
下面側を、受理基材に接面させた状態で、両者を相密接
する方向に加圧し、受理基材の全面に感熱転写媒体を貼
設した。
【0026】また、上記表1に示した実施例1〜6と比
較例1,2のテスト結果を下記表2に示す。
【0027】
【表2】 この表2は、上記実施例及び比較例に示す感熱転写記録
体の、印字前における受理基材と感熱転写媒体との貼着
性、及び各感熱転写記録体をリボンが装填されたサーマ
ルプリンタにより印字した結果を示すものである。この
表2に示されるように、比較例1,2は粘着剤が含まれ
ないため、感熱転写媒体が受理紙に貼着せず、両者が遊
離してしまった。また、両者が遊離してしまう結果、印
字を行った際に感熱転写媒体の耐熱性基材がリボンに圧
着してしまい、リボンによりにまきとられる“耐熱性基
材のまきこみ”が生じ(×)、その結果作業性が悪いも
のとなった。
【0028】これに対し、実施例2,3,4,5にあっ
ては、印字前における受理基材と感熱転写媒体との貼着
性が良好であって、その結果、印字を行った際に感熱転
写記録体の耐熱性基材がリボンにまきとられる“耐熱性
基材のまきこみ”が生ずることもなく、かつ、非印字部
に汚れの発生もなく良好な印字が得られた。実施例1に
あっては、印字後に受理基材から感熱転写媒体を剥離さ
せた際に、非印字部が受理紙に転移して汚れの発生がや
や見られたものの(Δ)、“耐熱性基材のまきこみ”が
生ずることもなく作業性に関しては良好であった。実施
例6にあっては、“耐熱性基材のまきこみ”がやや発生
したものの、非印字部が受理基材に転移する汚れの発生
がなく作業性にやや難があるものの良好な印字が得られ
た。
【0029】図1は、本発明にかかる感熱転写記録体の
実施例をより具体的に示す平面図、図2は図1のa−a
線模式断面図であり、受理紙(受理基材)1は上質紙で
あって、その上面1aには等間隔をおいて、所定の領域
のみに感熱転写媒体A,B,Cが貼設されている。各感
熱転写媒体A,B,Cは、耐熱性基材2の一面に各々異
なる色の着色剤(例えば、A:フタロシアニンブルー、
B:レーキレッド、C:ハンザイエロー)が混入された
感熱転写インク層3を形成したものであり、耐熱性基材
2の他面には耐熱保護層6が設けられている。また、各
感熱転写インク層3の配合は表1に示した実施例2〜5
のいずれかであり、感熱転写媒体A,B,Cは各々感熱
転写インク層3側にて、受理紙1の上面1aに剥離可能
な状態で貼設されている。
【0030】かかる実施例において、前記感熱転写媒体
A,B,Cが貼設された受理紙1をサーマルプリンタに
セットした後、図3に例示したように各感熱転写媒体
A,B,Cに必要な印字を行う。すると、各感熱転写媒
体A,B,Cにおいて印字された部分の感熱転写インク
層3が受理紙1に熱転写される。そして、印字終了後、
感熱転写媒体A,B,Cを受理紙1から剥離すると、図
4に示したように、熱転写された印字部分の各感熱転写
インク層3のみが受理紙1に転移する一方、非印字部分
は耐熱性基材2側に残存して、除去される。したがっ
て、同図に点線で示したように、各印字部ごとに裁断す
ることにより、カラー複写機を用いた場合より遥かに低
コストにて異色の文字が印字された複数種のプライスカ
ードP・・・を作成することができる。
【0031】しかもこの実施例においては、受理紙1の
所定の領域のみに感熱転写媒体A,B,Cを貼設する構
成であることから、不要な感熱転写媒体の貼設を可及的
に少なくして、一層の低コスト化が可能となる。また、
異なる着色剤を含有する感熱転写インク層を設けた複数
種の感熱転写媒体A,B,Cを、受理紙1の異なる領域
に貼設した構成であることから、各領域ごとに異なる色
の印字を行って、異色のプライスカードPを容易に作成
することが可能となる。
【0032】なお、この実施例においては、異なる着色
剤を含有する感熱転写インク層を設けた複数種の感熱転
写媒体A,B,Cを貼着するようにしたが、各感熱転写
媒体A,B,Cを同じ着色剤を含有する感熱転写層を設
けたものとしてもよい。また、受理紙1に対して感熱転
写媒体を貼設する部位は、図1に示した構成に限ること
なく、図5に示したように点対称の部位に感熱転写媒体
A,Bを貼着する構成等、ユーザーの使用条件により適
宜設定される。さらに、この実施例では、受理基材とし
て上質紙からなる受理紙1を用いたものを示したが、こ
れに限ることなく、プラスチックシート、ボード、布等
であってもよく、また、印字に限らず各種図形を熱転写
してもよい。さらには、耐熱性基材2がサーマルプリン
タからの熱影響に対抗し得る耐熱性を有する物性である
場合には、図6に示したように、前記耐熱保護層6を設
けることなく、耐熱性基材2と感熱転写インク層3のみ
により感熱転写媒体を形成するようにしてもよい。
【0033】図7は、本発明の感熱転写記録体の製造方
法の一実施例を示す模式図であり、感熱転写媒体Aは、
例えば表1に示した実施例2の配合構成であって、感熱
転写インク層にはフタロシアニンブルーが含有されてい
る。一方、受理紙1は例えば上質紙であって、この受理
紙1と前記感熱転写媒体Aとは、共にロール状に巻装さ
れている。かかる、受理紙1と感熱転写媒体Aとは、該
感熱転写媒体Aに形成されている感熱転写インク層を受
理紙1に接面させた状態で、駆動機構(図示せず)によ
り回転駆動されている一対のローラ4,4間に介挿され
る。これにより、ローラ4,4を通過する際に、受理紙
1と感熱転写媒体Aとが相密着する方向にされ、受理紙
1の上面に感熱転写媒体Aが剥離可能に貼着される。そ
して、ローラ4,4の送出側に設けれられたビク抜き加
工工程5では、感熱転写媒体Aの転写不要部分A−2を
切除し、これにより受理紙1の上面には転写必要部分A
−1のみを残存させる。また、この転写必要部分A−1
のみを残存させた受理紙1を順次ロール状に巻き取るこ
とにより第1次工程を終了し、図8に示した第2次工程
に移行する。
【0034】この第2次工程で用いられる感熱転写媒体
Bは、例えば表1に示した実施例3の配合構成であっ
て、感熱転写インク層にはレーキレッドが含有されてい
る。一方、受理紙1は前述した第1次工程で、感熱転写
媒体Aの転写必要部分A−1のみが貼着されているもの
であって、この受理紙1と前記感熱転写媒体Bとは、共
にロール状に巻装されている。かかる受理紙1と感熱転
写媒体Bとは、前述の第1次工程と同様に感熱転写イン
ク層を受理紙1に接面させた状態で、一対のローラ4,
4間に介挿され、これにより、ローラ4,4を通過する
際には、予め転写必要部分A−1が貼着されている受理
紙1の上面全体に、感熱転写媒体Bが剥離可能に貼着さ
れる。そして、ローラ4,4の送出側に設けれられたビ
ク抜き加工工程5では、感熱転写媒体Bの転写不要部分
B−2を切除し、これにより受理紙1の上面の転写必要
部分A−1に隣接する領域に、転写必要部分B−1を残
存させる。また、この転写必要部分A−1とB−1とが
貼設された受理紙1を順次ロール状に巻き取ることによ
り、第2次工程を終了し、図9に示した第3次工程に移
行する。
【0035】この第3次工程で用いられる感熱転写媒体
Cは、例えば表1に示した実施例4の配合構成であっ
て、感熱転写インク層にはハンザイエローが含有されて
いる。一方、この第3次工程で用いられる受理紙1は、
前述の第1次及び第2次工程で転写必要部分A−1、B
−1が貼着されているものであって、この受理紙1と前
記感熱転写媒体Cとは、前述の第1次、及び2次工程と
同様に感熱転写インク層を受理紙1に接面させた状態
で、一対のローラ4,4間に介挿される。これにより、
ローラ4,4を通過する際に、予め転写必要部分A−
1,B−1が貼着されている受理紙1の上面全体に感熱
転写媒体Cが剥離可能に貼着される。そして、ローラ
4,4の送出側に設けれられたビク抜き加工工程5で
は、感熱転写媒体Cの転写不要部分C−2を切除し、こ
れにより受理紙1の上面の転写必要部分B−1に隣接す
る領域に、転写必要部分C−1を残存させる。よって、
これら第1〜第3工程を終了した時点では、転写必要部
分A−1,B−1、C−1の順で繰り返し羅列されたロ
ール状の感熱転写記録体が得ることができる。
【0036】なお、この実施例においては、第1次工
程、第2次工程、第3次工程を異なるラインで行うよう
にしたが、各工程を同一ラインで順次行うようにするこ
とも可能であり、これにより作業効率を高めることがで
きる。
【0037】図10,11は、本発明にかかる製造方法
の他の一実施例を示す模式図であり、感熱転写媒体A
は、表1に示した実施例2の配合構成であって、感熱転
写インク層にはフタロシアニンブルーが含有されてい
る。また、感熱転写媒体Bは、表1に示した実施例3の
配合構成であって、感熱転写インク層にはレーキレッド
が含有されており、感熱転写媒体Cは、表1に示した実
施例4の配合構成であって、感熱転写インク層にはハン
ザイエローが含有されている。各、感熱転写媒体A,
B,Cは、各々同幅寸法であってロール状に巻装され、
順次隣接して配置されている。
【0038】一方、受理紙1は各感熱転写媒体A,B,
Cの3倍の幅寸法を有し、この受理紙1と感熱転写媒体
A,B,Cとは、該感熱転写媒体A,B,Cに形成され
ている感熱転写インク層を受理紙1に接面させた状態
で、一対のローラ4,4間に介挿される。これにより、
ローラ4,4を通過する際に、受理紙1と感熱転写媒体
A,B,Cとが相密着する方向に加圧され、受理紙1の
上面に感熱転写媒体A,B,Cが剥離可能に貼着され
る。
【0039】したがって、この実施例によれば、単一の
工程により受理紙1の各領域に感熱転写媒体A,B,C
を貼着させることができ、より低コストにて複数色の印
字が可能な感熱転写記録体を製造することが可能とな
る。無論、この実施例においても、ローラ4,4の送出
側に前述した実施例と同様のビク抜き加工工程を設ける
ことにより、各感熱転写媒体A,B,Cの転写必要部分
のみを受理紙1上に残存させることも可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、一
面に粘着性のある感熱転写インク層を有する感熱転写媒
体(以降、単に感熱転写媒体という)を、前記感熱転写
インク層側にて、受理基材に剥離可能な状態で貼設した
構成であることから、従来の感熱転写記録方式プリンタ
を何ら変更することなく利用でき、低価格でカラー化が
可能となる。また、受理基材の所望の領域だけに感熱転
写媒体を貼設する構成とすることにより、一層の価格低
減が図れるばかりでなく、各々異なる色相の感熱転写イ
ンク層をを設けた複数種の感熱転写媒体を受理基材の異
なる領域に貼設することにより、多色記録を高速に実行
でき、しかも配色の変更を簡単に行うことができるよう
になる。
【0041】また、感熱転写媒体上の感熱転写インク層
が、全面に渡り最適な粘着性を有することから、受理基
材と感熱転写媒体とが均一に良好な密着状態を維持する
ので、その結果感熱転写媒体と受理基材とが一体となっ
て、取り扱いが容易となる。したがって、感熱転写媒体
が受理紙から剥離してプリンタ装置内に巻き込まれる心
配がなく、印刷する際の作業性も良くなる等の様々な効
果を奏する。
【0042】さらに、本発明にかかる製造方法によれ
ば、受理基材と前記感熱転写媒体とを相密着する方向に
加圧して、両者を剥離可能に貼着することから、簡単な
装置により感熱転写記録体の製造が可能となる。また、
受理基材と感熱転写媒体とを一対のローラ間にて両者を
加圧することにより、長尺状の感熱転写媒体と受理基材
とを連続的に貼着して、効率良く両者の貼着作業を行
い、低コストにて感熱転写記録体の製造が可能となる。
【0043】加えて、両者を貼着後、感熱転写媒体の転
写不要部分を切除することにより、長尺状の感熱転写媒
体と受理基材とを連続的に貼着して、効率良く両者の貼
着作業を行いつつ、受理基材の必要部分のみに感熱転写
媒体を貼着させて、一層の低コスト化が可能となる。ま
た、各々異なる着色剤を含有する感熱転写インク層を設
けた複数種の感熱転写媒体と受理基材とを一対のローラ
間に挿通させ、受理基材の異なる領域に複数種の感熱転
写媒体を転写させることにより、各領域ごとに異なる色
にて印字可能な感熱転写記録体を一工程で製造すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる感熱転写記録媒体の一実施例を
示す平面図である。
【図2】図1のa−a線に沿う模式断面図である。
【図3】同実施例において、サーマルプリンタにより印
字を行った状態の平面図である。
【図4】同実施例において、印字終了後、感熱転写媒体
を剥離除去した状態の平面図である。
【図5】本発明にかかる感熱転写記録体の他の実施例を
示す平面図である。
【図6】本発明にかかる感熱転写記録体の他の実施例を
示す図1のa−a線に沿う模式断面図である。
【図7】本発明にかかる製造方法の一実施例における第
1次工程を示す側面概念図である。
【図8】同実施例における第2次工程を示す側面概念図
である。
【図9】同実施例における第3次工程を示す側面概念図
である。
【図10】本発明にかかる製造方法の他の実施例を示す
側面概念図である。
【図11】同実施例の平面概念図である。
【図12】従来利用されているライン・サーマルヘッド
を備えた感熱転写記録方式プリンタの機構原理図であ
る。
【符号の説明】
1 受理紙(受理基材) 2 耐熱性基材 3 感熱転写インク層 4 ローラ 5 ビク抜き加工工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 剛 東京都港区芝3丁目19番25号 エイブリ イ・トッパン株式会社内 (72)発明者 副島 勝正 東京都港区三田4−4−12 帝国インキ製 造株式会社内 (72)発明者 丹下 豊吉 東京都港区三田4−4−12 帝国インキ製 造株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性基材の一面に感熱転写インク層を
    設けた感熱転写媒体を、前記感熱転写インク層側にて、
    受理基材に剥離可能な状態で貼設したことを特徴とする
    感熱転写記録体。
  2. 【請求項2】 前記受理基材の所定の領域のみに前記感
    熱転写媒体を貼設したことを特徴とする請求項1記載の
    感熱転写記録体。
  3. 【請求項3】 各々異なる着色剤を含有する感熱転写イ
    ンク層を設けた複数種の感熱転写媒体を、前記受理基材
    の異なる領域に貼設したことを特徴とする請求項1記載
    の感熱転写記録体。
  4. 【請求項4】 前記感熱転写インク層が、 (イ)融点又は軟化点が60〜150°Cである熱可塑
    性樹脂及び/又はワックス、 (ロ)常温で粘着性のある樹脂、 (ハ)着色剤、から主としてなり、かつ、(イ)、
    (ロ)及び(ハ)が夫々重量比で、40〜80%、5〜
    40%、5〜40%であることを特徴とする請求項1、
    2又は3記載の感熱転写記録体。
  5. 【請求項5】 耐熱性基材がプラスチックフィルムに耐
    熱保護層を設けたものであることを特徴とする請求項
    1,2又は3記載の感熱転写記録体。
  6. 【請求項6】 前記(イ)の熱可塑性樹脂及び/又はワ
    ックスが、低分子量ポリエチレン、カルナバワックスで
    あることを特徴とする請求項4記載の感熱転写記録体。
  7. 【請求項7】 前記(ロ)の樹脂がBA(ブチルアクリ
    レート)及び/又は2EHA(2−エチルヘキシルアク
    リレート)を少なくとも30重量%含有する共重合体で
    あることを特徴とする請求項4記載の感熱転写媒体。
  8. 【請求項8】 (イ)、(ロ)の樹脂、ワックスがエマ
    ルジョン及び/又は水性ディスパージョンであることを
    特徴とする請求項6又は7記載の感熱転写媒体。
  9. 【請求項9】 耐熱性基材の一面に感熱転写インク層を
    設けた感熱転写媒体を、前記感熱転写インク層側にて受
    理基材に接面させた状態で、該受理基材と前記感熱転写
    媒体とを相密着する方向に加圧して、両者を剥離可能に
    貼着することを特徴とする感熱転写記録体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記受理基材と感熱転写媒体とを一対
    のローラ間に挿通させて、両者を加圧することを特徴と
    する請求項9記載の感熱転写記録体の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記受理基材と感熱転写媒体とを相密
    着する方向に加圧して、両者を剥離可能な状態に貼着し
    た後、前記感熱転写媒体の転写不要部分を切除すること
    を特徴とする請求項9又は10記載の感熱転写記録体の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 各々異なる着色剤を含有する感熱転写
    インク層を設けた複数種の感熱転写媒体と、前記受理基
    材とを同時に前記一対のローラ間に挿通させて、前記受
    理基材の異なる領域に前記複数種の感熱転写媒体を貼着
    することを特徴とする請求項10記載の感熱転写記録体
    の製造方法。
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