JPH0615418B2 - 水中打設用生コンクリ−トの製造法 - Google Patents

水中打設用生コンクリ−トの製造法

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JPH0615418B2 JP6805186A JP6805186A JPH0615418B2 JP H0615418 B2 JPH0615418 B2 JP H0615418B2 JP 6805186 A JP6805186 A JP 6805186A JP 6805186 A JP6805186 A JP 6805186A JP H0615418 B2 JPH0615418 B2 JP H0615418B2
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は土木建築業界で広く使用されている生コンクリ
ート、特に水中で打設される生コンクリートの製造法に
関するものである。
〔従来の技術〕
従来より海底あるいは河底でコンクリート構造物を構築
する場合には矢板等で水を堰き止め水替えして気中でコ
ンクリートを打込む工法が主として行われている。
しかし、場所打ちコンクリート杭や地下連続壁の施工に
際しては、従来から水中にコンクリートを打設すること
が行われており、水中コンクリートと呼ばれている。
従来の水中コンクリート工法はトレミー管、コンクリー
トポンプ、コンクリートバケット等を使用し、比較的富
配合の生コンクリートをなるべく水中で流動分散しない
ように打設する工法であるが、いかに慎重に施工された
水中コンクリートであつても、コンクリートが水に洗わ
れることによつてコンクリート材料が分離しセメント分
が流出する結果、レイタンスが発生しこのため、著しく
コンクリートの品質が低下する。
このため近年、水中での土木工事の発展に伴い、水中に
打設したときにセメントと骨材が分離することのないコ
ンクリートの開発が望まれている。
コンクリートの水中での分離を防止する対策として、特
開昭57−123850号、第58−115051号、第58
−176157号、第59−26955号、第59−269
56号、第58−69760号、第59−107952号、
第59−131548号および第59−54656号公報に
開示されるように、水溶性高分子材料をコンクリートに
混和して水中で分離しないコンクリートを製造する試み
がなされているが必ずしも充分なものではない。
例えばポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポ
リエチレンオキシド等の合成高分子やメチルセルロース
等のセルロースエステルのごときノニオン性増粘剤を使
用する場合には、水中に分離しないコンクリートを得る
ためには、極めて粘稠性の高いコンクリートを調製する
必要がある。このためコンクリート混練装置やコンクリ
ート輸送装置等の従来使用されている装置では能力が不
足になる。また打設時に鉄筋部へのコンクリートの廻り
込みが不充分となり、鉄筋とコンクリートとの付着力に
問題が生ずることの他に、ポリビニルアルコールやセル
ロース、澱粉類のごとき多価アルコールはセメントの凝
結を遅延させる傾向がある。ポリアクリル酸ナトリウ
ム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロー
ス等のアニオン性増粘剤ではアニオン性基がセメントの
カルシウムイオン(Ca++)と結合し、そのため、セメ
ントが凝集状態となり、著しく流動性を阻害したりある
いは凝結を遅延させる作用をする。
又水中コンクリートの流動性を改良する目的で従来公知
のコンクリート流動化剤例えばナフタレンスルホン酸ソ
ーダ−ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸−ホリマ
リン縮合物等を併用して用いることも容易に考えられる
ことでありこれを試みたが必ずしも充分な効果を得るに
は到らなかつた。すなわち、水中コンクリート用増粘剤
の配合下ではコンクリート硬化物性に悪影響を与えない
添加量領域では実質的な流動化効果は得られず、多量の
添加によつて始めて流動性が改善されるが、反面コンク
リート強度の低下や大幅な凝結遅延が生じ、また水中分
離抵抗性が低下する。
本願発明者等は上記問題点、分離低減剤としての高分子
量ポリアクリルアミドと流動化剤としてのアクリル酸又
はメタクリル酸アルカリを構成成分とする低分子量重合
体からなるコンクリート用混和剤を用いることによつ
て、解消出来ることを見出して、先に特許出願を行つた
(特願昭60−30581)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記混和剤は前記した問題点を解消する優れた混和剤で
あるが、使用する上でいくつかの問題点があることを本
発明者等は見出した。
即ち、上記の分離低減剤は非常に親水性に富み、水に触
れると同時に粘稠性が発現するため、局部的に増粘化し
やすく、均一な分散、溶解状態が得にくい。局部的に増
粘した分離低減剤が存在するコンクリートに対し、上記
流動化剤を添加混合して、局部的に増粘した部分を消失
させようとしても、それは容易には無くならず、分離低
減剤の作用が不均一化し、分陸低減剤の作用が少ない部
分においては、コンクリートが過度に流動化し、骨材の
分離現象が発生するという問題がある。
さらに、その様な状態になりやすい分離低減剤をコンク
リート中に均一に分散溶解させるためには、撹拌力の強
い強制練りミキサー等で長時間の混練を要するため、コ
ンクリートを大量打設する際の障害になるばかりでな
く、強制練りミキサー等での長時間の混練は分離低減剤
を機械的に切断することとなり、分離低減剤の性能の低
下をもたらすという問題もある。
本願発明者等は、本願発明者等が先に提案した前記混和
剤が有する使用上の問題点を解決すべく検討を続け本発
明を完成した。
〔問題点を解決するための手段〕
本願発明者等は、上記問題点が粉末状の分離低減剤を流
動化剤の水溶液に混合し、スラリーまたはゲル状態でコ
ンクリートに添加することにより、分離低減剤が瞬間的
な局部増粘を起さないようにすることで、これらの問題
点を解決出来ることを発見して本発明を完成したのであ
る。
即ち、本発明は、アクリルアミドを主体とする単量体を
重合してなる重量平均分子量が100万以上の重合体粉末
をアクリル酸又はメタクリル酸のアルカリ金属塩を40重
量%以上含有する単量体を重合してなる重量平均分子量
が1,000〜100,000の重合体の水溶液に混合後コンクリー
トに添加することを特徴とする水中打設用生コンクリー
トの製造法に関するものである。
本発明で使用されるアクリルアミドを主体とする単量体
を重合してなる重量平均分子量が100万以上の重合体
(以下ポリアクリルアミドという)とは、アクリルアミ
ドの単独重合体であるかまたはアクリルアミドと他の共
単量体との共重合体である。かかる共単量体としては例
えばアクリル酸ナトリウム、メチルメタクリレート、メ
チルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、
ヒドロキシエチルアクリレート、イタコン酸またはマレ
イン酸を使用し得る。共単量体を使用した場合、共重合
体中のアクリルアミドの割合は、通常50重量%以上、好
ましくは80重量%以上である。
上記のポリアクリルアミドは常法のラジカル重合法によ
つて合成し得るが、加水分解作用によるカルボキシル基
の生成を抑制するために、低い反応温度で重合すること
が望ましい。
重合体の重量平均分子量は100万以上、望ましくは3
00万以上である。
重量平均分子量が100万未満の場合は水中コンクリー
トに分離防止性を付与するのに必要重合体の粘稠性が低
下する。重合体の分子量は上限値には特に制限はない
が、通常1000万以下のものが用いられる。重量平均分子
量が1000万を越えると、重合体の溶解性が不良になる。
ポリアクリルアミドの加水分解率は10モル%以下である
ことが好ましく、より好ましくは1モル%以下、特に好
ましくは0.1モル%以下である。
加水分解率が10モル%を越える場合には水中コンクリー
トの流動性が低下し、コンクリートの圧縮強度も低下す
る恐れがある。
本発明で使用される、アクリル酸又はメタクリル酸のア
ルカリ金属塩を40重量%以上含有する単量体を重合して
なる重量平均分子量が1,000〜100,000の重合体(以下ポ
リアクリル酸アルカリという)とは、連鎖移動剤の使用
や高温高圧法等によつて分子量の増大を制御する通常の
ラジカル重合法によつて製造することができるもので、
アクリル酸のアルカリ金属塩またはメタクリル酸のアル
カリ金属塩からなる単量体を常法により重合して、ある
いはアクリル酸またはメタクリル酸を常法により重合
し、得られた重合体をアルカリ金属水酸化物で中和して
得ることもできる。ポリアクリルアルカリの重量平均分
子量は1,000〜100,000の範囲であり、好ましくは5,000
〜50,000である。分子量が1,000未満の場合や10万を越
える場合には分散性能が低下する。
本発明でアルカリ金属塩の形で使用されるポリアクリル
酸アルカリは、アクリル酸またはメタクリル酸の単独重
合体であるかまたはアクリル酸またはメタクリル酸と、
これと共重合可能な単量体との共重合体であり得る。ポ
リアクリル酸アルカリを構成する単量体中でしめるアク
リル酸またはメタクリル酸アルカリ金属塩の量は全単量
体中の40重量%以上、好ましくは70重量%以上である。
又好ましいアルカリ金属塩としてはナトリウム塩、カリ
ウム塩が挙げられる。アクリル酸アルカリと共重合可能
な単量体の例としては炭素数1〜10個のアルコールの
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミ
ド、n−メチロール(メタ)アクリルアミド、マレイン
酸、イタコン酸及び又はアルカリ金属塩、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリル酸エステルなど挙げられる。
本発明においては、上記ポリアクリル酸アルカリは水溶
液として用いられ、その際の濃度は5〜40重量%が好ま
しく、10〜30重量%がより好ましい。濃度が40重量%
を越えると水溶液粘度が大きくなり、ポリアクリルアミ
ドとの混合がしにくくなり、5%未満の場合は混合され
たポリアクリルアミドが瞬時に膨潤ゲル化して、良好な
混合状態を得にくい。なお、ポリアクリル酸アルカリの
水溶液は、ポリアクリル酸アルカリを重合により製造す
る際に用いられた、プロパノール等のアルコール等との
混合溶液であつてもよい。
使用量 本発明においてのポリアクリルアミドの使用量として
は、コンクリート中のセメントに対して、0.05〜2重量
%が好ましく、0.3〜1重量%がより好ましい。この量
が0.05重量%未満の場合は、粘稠性が低下し、水中分離
防止性能を充分に発揮出来ない恐れがあり、2重量%を
越える場合は、過度の粘稠性により流動性が低下するよ
うになる。
ポリアクリル酸アルカリの使用量は、上記ポリアクリル
アミドの使用量に対して、水溶液濃度により異なり判然
と定められないが、概ね1:1〜1:5の割合で使用さ
れる。
製造方法 本発明者等が先に上記分離低減剤と流動化剤からなるコ
ンクリート用混和剤を提案した際、その使用方法とし
て、粉末状の混和剤をあらかじめセメントおよび骨材と
予備混合したあと、混練水を添加し、これらの成分を混
合して製造するかまたは生コンクリートに粉末状の混和
剤を添加混合して製造する方法を提案した。
しかしながら、それらの方法では、混和剤を均一にコン
クリートに分散させることが困難で、混和剤の優れた性
能を発揮させることが難しいことは、前記した通りであ
る。
本発明方法は先に提案した優れた混和剤の性能を、容易
にしかも充分に発揮させる方法であつて、しかもその方
法は、分離低減剤としての粉末状のポリアクリルアミド
を流動化剤としてのポリアクリル酸アルカリ水溶液に混
合後コンクリートに添加するという極めて簡便な方法で
ある。
ポリアクリルアミド粉末とポリアクリル酸アルカリ水溶
液を混合すると、速やかに均一なスラリーとなり、シャ
ーベット若しくはゲルに近い状態となる。そのようなス
ラリーをコンクリートに添加することにより、優れた性
能を有する生コンクリートが容易に得られる。
なお、ポリアクリルアミド粉末はポリアクリル酸アルカ
リ水溶液に完全に溶解させて、均一な水溶液にする必要
はなく、均一なスラリーを添加したときに比べて、てま
ひま掛けても特に優れた効果をもたらすものではない。
本発明方法によれば、簡便な混練方法で優れたコンクリ
ートが製造出来るため、コンクリート製造のための混練
機としては、強制練りミキサーは勿論のこと、重力式ミ
キサーやコンクリートミキサー車のいずれもが採用出
来、それらによつて、容易に優れた水中打設用の生コン
クリートが製造出来る。
本発明方法によつて製造されたコンクリートは海洋や河
川等の常時、水と接触するコンクリート構造物に好適に
使用される以外に陸上での場所打ちコンクリート杭用の
コンクリートヤ地下連続壁用のコンクリートにも使用で
きるものである。
〔作用〕
本発明による特異的な効果がいかなる作用機構によつて
得られるかは明らかではないが、本発明方法により、混
和剤をコンクリートに添加した場合、コンクリートの粘
稠化と流動化が同時に、しかも均一に進行するため、分
離低減剤を単独添加する場合は勿論、分離低減剤と流動
化剤の両方を添加する場合でも、これらを別々に添加す
る場合は、コンクリート中の局部的な増粘が発生し、均
一な混合状態にすることは、出来ない。
本発明による場合は、分離低減剤粉末と流動化剤水溶液
とを混合撹拌して、予めスラリー状またはゲル状態にす
ることにより、分離低減剤がこれを添加したベースコン
クリートの混練水と局部的な増粘を起す作用が抑制され
る。このため、混和剤とベースコンクリートとの混合が
均一に行われ、均質な水中打設用の生コンクリートを製
造することが出来る。
〔実施例〕
本発明の効果を明らかにするために、以下に本発明の実
施例および比較例を示す。実施例および比較例中の部お
よび%は全て重量部および重量%である。
なお、実施例および比較例で用いた試験方法は概略、つ
ぎの通りである。
1) ポリアクリルアミドまたはその共重合体の加水分解
率の測定 キトサンとポリビニル硫酸カリウム(PVSK)とを使用す
る慣用のコロイド滴定法により、ポリアクリルアミド中
のカルボキシル残基を測定した。
2) 分子量の測定 2−1ポリアクリルアミドまたはその共重合体の重量平均
分子量 常法に従つて1規定硝酸ナトリウム中での極限粘度を測
定し、これを用いて次式により重量平均分子量(M)を
算出した。
〔η〕=3.73×10-4MU.66(30℃) 〔η〕極限粘度・100ml/g 2−2ポリアクリル酸アルカリ金属塩の重量平均分子量 慣用の高速流体クロマトグラフィー法により測定した。
高速流体クロマトグラフィーの測定条件は下記の通りで
ある。
0.5MNaCl水溶液 カラムG4000pw(東洋ソーダ(株)製) 流量 1.0ml/min 検出器UV 210nm 3) 水中分離抵抗性及び圧縮強度の測定 深さ45cmのポリエチレン製バケツの底部に内径10cm高さ
20cmのコンクリート圧縮試験用型ワクを装入し、バケツ
頂部まで水を満たした。これに本発明で得られたコンク
リートを水面上より投入した。2日後に型枠から取出し
て圧縮試験用成形体を作製した。同様な型枠に上記のコ
ンクリートを気中打設し、2日後に型枠から取出して成
形体を作製した。
上記2種のコンクリートを20℃の水中で28日間養生後、
圧縮強度を測定した。水中打設コンクリートと気中打設
コンクリートの圧縮強度の比から水中分離抵抗性を以下
の如く判定した。
水中打設コンクリート/気中打設コンクリート 圧 縮 強 度 比 分離抵抗性 1〜0.9 ◎ 0.7〜0.9 ○ 0.5〜0.7 △ 0.5以下 × 4)スランプフロー コンクリートのワーカビリテー評価するため、混和剤入
りのコンクリートで慣用のスランプフロー値を測定し
た。但し本発明方法で製造したコンクリートはスランプ
コーン引き挙げ後、徐々にスランプフロー値が増大する
傾向を示すため、スランプコーン引き上げ10分後の値を
そのスランプフロー値とした。
実施例1 1. ポリアクリルアミドの製造 アクリルアミド10部とイオン交換水90部とから成る単量
体溶液とラジカル重合触媒として過硫酸アンモニウム
0.005部、還元剤として亜硫酸ソーダ0.005部
とを使用し、重合開始温度10℃、最終温度32℃で常法に
従つて水溶液重合を実施して、ポリアクリルアミドの10
%水溶液1kgを得た。更にこれを真空乾燥してポリアク
リルアミドの粉末を得た。このポリアクリルアミドの加
水分解率は0.1モル%であり、分子量は400万であ
つた。
2. 低重合度ポリアクリル酸アルカリの製造 アクリル酸ナトリウム32部、メタアクリル酸メチル8
部、イソプロピルアルコール42部およびイオン交換水24
部からなる単量体溶液と、ラジカル重合開始剤として過
硫酸アンモニウム0.8部を使用して重合温度85℃で5
時間重合反応を行い、分子量10,000のポリアクリル
酸アルカリ(ポリアクリル酸ナトリウム共重合体)の40
%水溶液1kgを得た。これに1kgの水道水を添加混合し
て濃度20%に調製した。
3. 混和剤スラリーの製造 1項で製造したポリアクリルアミド1kgと2項で製造し
たポリアクリル酸アルカリ水溶液2.5kgを、5のポ
リエチレン製容器内で混合して、3.5kgの混和剤スラ
リーを得た。
4) 水中コンクリートの製造 セメント4kg、川砂7.1kg、川砂利9.0kgおよび水
道水2.2kgよりなる試料を重力式コンクリートミキサ
ーに投入し、3分間混練して10の生コンクリートを得
た。
これに3項で製造した混和剤スラリーを84g添加し、4
分間混練して水中打設用コンクリートを得た。
5) 水中コンクリートの物性試験 4項で製造したコンクリートを用いて各種の性能試験を
実施した。得られた結果を第1表に示した。この結果か
ら明らかな通り、本発明方法で得られた水中打設用コン
クリートは水中分離抵抗性、ワーカビリテイ、圧縮強度
のいずれにおいても良好な性能を示した。
実施例2〜4 第1表に記載したこと以外は実施例1と同様の方法によ
りポリアクリルアミドとポリアクリル酸アルカリとを製
造した。その性能を実施例1と同様の方法で評価した。
その結果を第1表に示したが、これらの結果からこれら
の重合体を用い本発明方法で製造したコンクリートはい
ずれも良好な性能を示すことが判る。
実施例5 実施例1の3項と同様にして得た混和剤スラリーの2
5.2kgをミキサー車で撹拌中のベースコンクリート3
m3に添加し、10分間混練して、混和剤が均一に溶解分散
した粘稠な水中打設用コンクリートを得た。なお、混和
剤添加前のベースコンクリート配合は以下の通りであ
る。
配合 粗骨剤の最大寸法(mm) 20 スランプの範囲(cm) 21 空気量の範囲(%) 4.0 水セメント比w/c(%) 52.0 粗骨材率s/a(%) 47.6 単位量(kgf/m3) 水 (W) 210 セメント(C) 404 細骨剤 (S) 771 粗骨剤 (G) 871 混和剤 1.01 次いで、このコンクリートの物性を測定し第2表に記載
したが、いずれも良好な結果を示している。
比較例1〜5 第3表に示す条件以外は実施例1と同様の条件でコンク
リートを製造し、その性能評価試験を実施した。
得られた結果を第3表に示したが、この結果から、前記
実施例で製造した場合に比べコンクリートの性能が著し
く劣ることが判る。
即ち、比較例1,2ではポリアクリルアミドとポリアク
リル酸アルカリを別々にコンクリートに添加したため、
均一な溶解状態が得られず、水中分離抵抗性が著しく劣
る。又、比較列3〜5では分離低減剤又は流動化剤とし
て一般市販品を用いたため、ポリアクリルアミドがゲル
状を呈し、コンクリートへの分散が不良となり、水中分
離抵抗性及びスランプフローが著しく低下したり、圧縮
強度が劣るものしか得られていない。
〔発明の効果〕
本発明方法で得られたコンクリートは粘稠性に富み水中
分離抵抗性に優れるばかりでなく、流動性が良好であ
り、又この種のコンクリート混和剤を使用したものに通
常みられるコンクリート強度の低下が少いため、信頼性
の高い水中コンクリート工事の実施を可能にする。すな
わち、海底や波打ち際、及び河底等のコンクリート打設
工事において水中に直接打設しても、良好なコンクリー
ト硬化物を得ることができる。このため、従来の水を堰
き止め汲み出す等のコンクリート打設前の処理を不要に
することができる。
又陸上の水中コンクリート工事である、場所打ちコンク
リート杭工事や地下連続壁工事においても、安定液との
接触によるコンクリートの劣化や安定液へのセメント分
混入による安定液の劣化を防止し、信頼性や経済性に優
れたコンクリート杭や地下連続壁工事の施工を可能にす
る。
更に高密度鉄筋構造物等の工事においてコンクリートの
分離が懸念される場合に本発明方法で得られた分離しな
いコンクリートを打設することにより良好な構造物を構
築することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリルアミドを主体とする単量体を重合
    してなる重量平均分子量が100万以上の重合体粉末を、
    アクリル酸又はメタクリル酸のアルカリ金属塩を40重量
    %以上含有する単量体を重合してなる重量平均分子量が
    1,000〜100,000の重合体の水溶液に混合撹拌し、スラリ
    ー状またはゲル状態にすることにより、コンクリート混
    練水と瞬間的な反応を起さない性質を保有する状態で、
    すでに混練りした生コンクリートに添加し再混練りする
    ことを特徴とする水中打設用生コンクリートの製造法。
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