JPH06153151A - ディジタルビデオ信号記録装置 - Google Patents

ディジタルビデオ信号記録装置

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JPH06153151A
JPH06153151A JP31653292A JP31653292A JPH06153151A JP H06153151 A JPH06153151 A JP H06153151A JP 31653292 A JP31653292 A JP 31653292A JP 31653292 A JP31653292 A JP 31653292A JP H06153151 A JPH06153151 A JP H06153151A
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Japan
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recording
digital video
video signal
block
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JP31653292A
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Keiji Kanota
啓二 叶多
Hisafumi Yanagihara
尚史 柳原
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】1枚の画面を分割する並列化処理において、画
面の全体から集めた領域によって、並列化の出力を形成
し、並列データ毎になされるシャフリング処理の効果の
減少を防止する。 【構成】直列並列変換回路7Y、7Cでは、ディジタル
Y信号およびディジタル色信号がそれぞれ3個のデータ
系列に並列化される。1フレームの(72×65)マク
ロブロックが水平方向に24分割される。この分割領域
は、(1×65)マクロブロックの領域が3個含む。各
分割領域から第1の領域が集められて、符号化ブロック
Aが構成され、第2の領域が集められて、符号化ブロッ
クBが構成され、第3の領域が集められて、符号化ブロ
ックCが構成される。各符号化ブロックにおいて、シャ
フリング、DCT符号化等の処理がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば高解像度ビデ
オ信号(HD信号)を圧縮符号化し、この符号化出力を
磁気テープ上に記録するのに適用されるディジタルビデ
オ信号記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタルビデオ信号を例えば回転ヘッ
ドにより磁気テープに記録するディジタルVTRが知ら
れている。ディジタルビデオ信号の情報量が多いので、
その伝送データ量を圧縮するための高能率符号化が採用
されることが多い。種々の高能率符号化の中でも、DC
T(Discrete Cosine Transform)の実用化が進んでい
る。
【0003】DCTは、1フレームの画像を例えば(8
×8)のブロック構造に変換し、このブロックを直交変
換の一種であるコサイン変換処理するものである。その
結果、(8×8)の係数データが発生する。このような
係数データは、ランレングス符号、ハフマン符号等の可
変長符号化の処理を受けてから伝送される。伝送時に
は、再生側でのデータ処理を容易とするために、符号化
出力であるコード信号を一定長のシンクブロックのデー
タエリア内に挿入し、コード信号に対して同期信号、I
D信号が付加されたシンクブロックを構成するフレーム
化がなされる。
【0004】磁気テープを使用するディジタルVTR、
ディスク状記録媒体を使用するディスク記録装置等で
は、1フィールドあるいは1フレームのビデオデータが
複数個のトラックに記録されるのが普通である。しかし
ながら、上述のDCTのように、可変長出力が形成され
る時には、これらの所定期間のデータ量が変動する。こ
のため、所定期間のデータ量を目標値以下とするための
等長化処理(バッファリング処理と称する)がなされ
る。所定期間としては、1フィールド、1フレームでも
良いが、必要なメモリ容量を少なくするために、より短
い期間(バッファリング単位と称する)のデータ量を制
御するのが好ましい。
【0005】525/60システムのような標準解像度
ビデオ信号(SD信号と称する)に関しては、記録/再
生データの伝送レートが例えば25MBPSとされる。
HD信号は、SD信号に対して水平方向の画素数が約2
倍、水平走査線数が約2倍であるので、元々の情報量が
SD信号のそれの約4倍である。かかるHD信号を記録
/再生できるディジタルVTRとしては、並列2トラッ
クを同時に形成するマルチトラック方式を使用するもの
がある。HD信号を処理することによって、50MBP
Sの伝送レートを達成すれば、同じ時間内に形成される
トラック数がSD信号の2倍とできるマルチトラック方
式によって、HD信号を記録することができる。この方
法は、SD信号用VTRと同一の回転ヘッドおよび磁気
テープを含む機構部を使用し、テープ速度をSD信号用
VTRの2倍に変更することで、HD用ディジタルVT
Rを実現可能とする。
【0006】HD信号をこのように記録するディジタル
VTRの実現において、一つの問題は、DCT変換等の
符号化処理のハードウエアにとって、ディジタルHD信
号のデータレートが高すぎることである。SD信号用の
符号化処理ハードウエアを利用しようとすると、この問
題が特に厳しい。この問題を解決する通常の手法は、デ
ィジタルHD信号を並列化することである。N個のデー
タ系列を並列化で形成することによってデータレートを
1/Nとすることができる。従来では、1画面を例えば
水平方向において等しくN分割し、各分割領域のデータ
毎にDCT等のブロック符号化を行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の並列化は、分割
領域と並列化された一つのデータ系列とが対応し、各デ
ータ系列毎にブロック化、データの空間的位置を元のも
のとランダムに変更するシャフリング、DCT変換、バ
ッファリング、可変長符号化の処理がなされる。従っ
て、シャフリングが画面の全体ではなくて、分割領域内
でなされる。シャフリングの行われる範囲が狭いこと
は、シャフリングの効果を減ずる。
【0008】シャフリングの効果の一つは、記録/再生
時に発生するバーストエラーを分散することである。し
かしながら、シャフリングの範囲が限定されることは、
バーストエラーの分散の範囲も限定されることを意味す
る。シャフリングの他の効果は、バッファリング処理と
関連している。すなわち、シャフリングの結果、バッフ
ァリング単位の発生データ量が単位間で平均化され、バ
ッファリング単位間での圧縮率の大きな相違が再生画像
中で目立つことがない。しかしながら、シャフリングの
範囲の制約は、発生データ量の平均化を不十分にする。
【0009】さらに、上述のような2個の記録チャンネ
ルを使用する時に、並列化で発生したチャンネル数が2
でなく、3のときは、3個のデータ系列をどのように2
個の記録チャンネルに分配するかが問題となる。
【0010】従って、この発明の目的の一つの目的は、
ディジタルビデオ信号を複数個のデータ系列に並列化す
る時に、シャフリング処理の効果を損なわないようなデ
ィジタルVTRの記録装置を提供することにある。
【0011】この発明の他の目的は、並列化で得られた
3個のデータ系列を2個の記録チャンネルに振り分ける
時に、片方のチャンネルのヘッドクロッグ、テープのス
クラッチ等によるダメージを低減可能なディジタルビデ
オ信号の記録装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
入力ディジタルビデオ信号を少なくともN個のデータ系
列に並列化するための回路と、N個のデータ系列をそれ
ぞれシャフリングし、圧縮符号化し、符号化出力をシン
クブロックの構成にフレーム化して、記録媒体上の複数
のトラックとして記録するための装置とを有するディジ
タルビデオ信号記録装置であって、並列化回路は、垂直
方向または水平方向において、系列数Nの倍数の数に1
枚の画面を分割し、分割された領域を順次N個のデータ
系列に分配するようになされたことを特徴とするディジ
タルビデオ信号記録装置である。
【0013】請求項2記載の発明は、入力ディジタルビ
デオ信号を第1、第2および第3のデータ系列に並列化
するための回路と、データ系列をそれぞれシャフリング
し、圧縮符号化し、符号化出力をシンクブロックの構成
にフレーム化して、記録媒体上の複数のトラックとして
記録するための装置とを有するディジタルビデオ信号記
録装置であって、データ系列を2個の記録チャンネルに
変換する回路を有し、回路は、第1のデータ系列を一方
のチャンネルに分配し、第3のデータ系列を他方の記録
チャンネルに分配し、第2のデータ系列を略等分して両
方の記録チャンネルに分配することを特徴とするディジ
タルビデオ信号記録装置である。
【0014】請求項3記載の発明は、二つの記録チャン
ネルに3個のデータ系列を分配する請求項2記載の発明
に対して、各記録チャンネルにおけるデータの順序に特
徴を有するものである。
【0015】
【作用】並列化された3個のデータ系列は、1枚の画面
の全体から集められたものであり、シャフリングの効果
が並列化で減少することが防止される。また、3個のデ
ータ系列を2個の記録チャンネルに分配することがで
き、各記録チャンネルのデータ系列の順序を規定するこ
とで、変速再生時の画質を向上できる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。図1は、ディジタルVTRの記録側に
設けられるビデオデータの処理回路の構成を示す。図1
において、1Y、1R、1Bで示す入力端子には、HD
ビデオ信号の各コンポーネントY、PR 、PB が供給さ
れる。各コンポーネントが帯域制限用のローパスフィル
タ2Y、2R、2Bにそれぞれ供給される。ローパスフ
ィルタ2Y、2R、2Bの出力信号がA/D変換器3
Y、3R、3Bにそれぞれ供給される。A/D変換器3
Y、3R、3Bからは、ディジタル化されたHD信号の
コンポーネント信号が得られる。
【0017】図2に示すように、この実施例は、112
5/60システム(ハイビジョンシステムとも称され
る)、または1250/50システム(HD−MACシ
ステムとも称される)を対象とする。サンプリング周波
数は、サンプリング位置が2次元格子状に並ぶために
は、水平ライン周波数の整数倍の必要がある。信号の帯
域とサンプリング後の情報量のトレートオフとして、4
4.55MHz(1125/60システム)と45.0M
Hz(1250/50システム)を選ぶ。これは、Y信号
の場合であるが、色信号に関しては、Y信号のものの半
分のサンプリング周波数(22.275MHz/22.5
MHz)を選ぶ。
【0018】また、色信号は、A/D変換器3R、3B
の後に設けられたマルチプレクサ4および間引きフィル
タ5により、線順次信号への変換と1/2の間引き処理
を受ける。このような前処理の後に、ブランキング区間
等を除いた部分が有効領域として圧縮符号化される。図
3に1125/60システムの有効領域を示し、図4に
1250/50システムの有効領域を示す。図3中の数
字は、マクロブロック数を表す。
【0019】フレーム内の(8×8)画素が変換符号化
の最小単位(DCTブロック、但し、以下の記載では、
単にブロックと称する)である。空間的に同一位置を占
める4個のY信号ブロックと各1個のPR 信号ブロック
およびPB 信号ブロックとの計6ブロックにより、1マ
クロブロックが構成されるものと定義すると、1フレー
ム内のマクロブロック数は、 72×65=4680(1125/60システム) 75×72=5400(1250/50システム) となる。
【0020】ここで、ハードウエアの共用を図るため
に、圧縮されたデータが配されるシンクブロックのデー
タ構成をSD信号用VTRにおけるものと同一とする
と、1フレームのシンクブロック数は、 135(シンクブロック/トラック)(1125/60
システムおよび1250/50システム) 10×2(トラック/フレーム)(1125/60シス
テム) 12×2(トラック/フレーム)(1250/50シス
テム) より、 135×10×2=2700(シンクブロック/フレー
ム)(1125/60システム) 135×12×2=3240(シンクブロック/フレー
ム)(1250/50システム) となる。
【0021】さらに、SD信号の処理と同様に、バッフ
ァリング単位(すなわち、固定長化の単位)を5シンク
ブロックとすると、 (4680/2700)×5×6=52ブロック=8マ
クロブロック+4ブロック(1125/60システム) (5400/3240)×5×6=50ブロック=8マ
クロブロック+2ブロック(1250/50システム) がバッファリング単位となる。
【0022】さて、図1に戻って記録処理の構成につい
て説明すると、A/D変換器3YからのディジタルY信
号が遅延回路6を介して直列/並列変換回路7Yに供給
される。間引きフィルタ5の出力信号が直列/並列変換
回路7Cに供給される。これらの直列/並列変換回路7
Y、7Cは、直列データ系列を3個のデータ系列Y0、
Y1、Y2、C0、C1、C2に並列化する。これによ
って、データのクロックレートを1/3に低減すること
ができる。
【0023】直列/並列変換回路7Y(7Cも同様の構
成である)の一例を図5に示す。入力輝度信号がディマ
ルチプレクサ11に供給され、3個のデータ系列に振り
分けられる。ディマルチプレクサ11は、制御信号CO
NTで制御される。データ系列のそれぞれがFIFO
(First In First Out) メモリ12A、12B、12C
にそれぞれ供給される。
【0024】FIFOメモリ12A、12B、12Cに
は、共通に書込みクロックWCKと読出しクロックRC
Kとが供給される。読出しクロックRCKの周波数は、
書込みクロックの周波数の1/3である。FIFOメモ
リによって時間軸伸長され、1/3にクロックレートが
下げられたデータ系列Y0、Y1、Y2が形成される。
この直列/並列変換回路7Y、7Cでなされる並列化の
処理は、この発明の一つの特徴であるので、後でより詳
細に説明する。
【0025】図1に示すように、直列/並列変換回路7
Y、7Cの出力データ系列がエンコーダブロック8A、
8B、8Cにそれぞれ供給される。これらのエンコーダ
ブロックは、互いに同一の構成であって、図6に示す構
成を有している。また、これらのエンコーダブロック
は、SD信号用のものと共用可能である。最初に設けら
れているブロック化およびシャフリング回路21では、
インターレス走査の順序のビデオデータが例えば(8×
8)のブロックの構造のデータに変換されるブロック化
の処理と、1フレーム内で、マクロブロックを単位とし
て、空間的な位置を元のものと異ならせる処理、すなわ
ち、シャフリングがなされる。
【0026】ブロック化およびシャフリング回路21の
出力がDCT(コサイン変換)回路22に供給される。
DCT回路22からは(8×8)の係数データ(すなわ
ち、直流分DC、交流分ACの係数データ)が発生す
る。マクロブロックは、DCTブロック当りの(8×
8)の係数データを複数ブロック集めたものであり、1
フレーム内の同一位置の、4個のYブロックと1個のP
R ブロックと1個のPB ブロックとの計6ブロックが1
マクロブロックを構成する。
【0027】DCT回路22で発生した(8×8)の係
数データの内の直流分DCが圧縮されずに後段の回路に
伝送され、その内の63個の交流分がバッファ23を介
して量子化回路24に供給される。交流分の係数データ
は、ジグザク走査の順で次数が低い交流分からこれが高
いものに向かって順に伝送される。また、この交流分の
係数データがデータ量見積り器25に供給される。バッ
ファ23は、見積り器25で適切な量子化ステップが決
定されるのに必要な時間、係数データを遅延させる。見
積り器25からの量子化ステップと対応する量子化番号
QNoは、量子化回路24に供給されるとともに、後段
に伝送される。
【0028】量子化回路24では、係数データ内の交流
分が量子化される。すなわち、適切な量子化ステップで
交流分の係数データが割算され、その商が整数化され
る。この量子化ステップが見積り器25からの量子化番
号QNoによって決定される。DCTおよび可変長符号
化で発生するデータ量は、符号化の対象の絵柄によって
変化するので、1フィールドあるいは1フレーム期間よ
り短いバッファリング単位の発生データ量を目標値以下
とするためのバッファリング処理がなされる。バッファ
リング単位を短くするのは、バッファリングのためのメ
モリ容量を低減するなど、バッファリング回路の簡略化
のためである。この例では、上述のように、52ブロッ
ク(1125/60システム)、50ブロック(125
0/50システム)をバッファリング単位とし、この単
位で生じたデータを5シンクブロック内に収まるよう
に、量子化ステップを制御している。
【0029】量子化回路24の出力が可変長符号化回路
26に供給され、ランレングス符号化、ハフマン符号化
等がなされる。例えば係数データの“0”の連続数であ
るランレングスと係数データの値とをROM内に格納さ
れたハフマンテーブルに与え、可変長コード(符号化出
力)を発生する2次元ハフマン符号化が採用される。可
変長符号化回路26からのコード信号が後段に供給され
る。見積り器25と関連して、可変長符号化回路26で
参照されるのと同一のハフマンテーブルが設けられてい
る。このハフマンテーブルは、可変長符号化した時の出
力コードのビット数データを発生する。見積り器25で
最適な量子化ステップが判定され、量子化回路24がこ
の量子化ステップで係数データを量子化する。
【0030】図6は、エンコーダブロックの概略的構成
であって、より具体的には、DCT変換を静止ブロック
と動きブロックとで区別する処理、係数データの量子化
ステップをブロックの精細度(アクティビィティ)に応
じて可変する処理、係数データの次数によって量子化ス
テップを可変する処理等が行われる。但し、これらの処
理は、この発明の本質と関係が少ないので、それらの詳
細な説明は、省略する。
【0031】上述のエンコーダブロック8A、8B、8
Cで発生したデータ(直流分データ、可変長符号化出
力、量子化番号QNo、動きフラグ、アクティビィティ
コード)が後段のフレーム化回路9A、9Bに供給され
る。フレーム化回路において、エラー訂正符号化の処理
と記録データのフレーム構造への変換の処理とトラック
シャフリングとがなされる。フレーム化回路9A、9B
の出力端子10A、10Bには、2チャンネルの記録デ
ータが現れる。記録データは、チャンネル符号化回路、
記録アンプを介して2個の回転ヘッドに供給され、磁気
テープ上に記録される。
【0032】さらに、磁気テープ上には、2本のトラッ
クが二つの近接して配された回転ヘッドによって同時に
形成され、1フレームのデータが複数のトラックに分割
して記録される。上述のように、SD信号(525/6
0システム)では、1フレームのデータが10本のトラ
ックに記録され、SD信号(625/50システム)で
は、1フレームのデータが12本のトラックに記録され
る。これに対して、1125/60システムでは、1フ
レームが20本のトラックに記録され、1250/50
システムでは、1フレームが24本のトラックに記録さ
れる。
【0033】以上の記録系中の直列並列変換回路7Y、
7Cにおいてなされる並列化処理のいくつかの例につい
て以下に説明する。図7は、1フレームが(72×65
=4680)マクロブロックの1125/60システム
に対して適用される並列化の一例である。この1フレー
ムが水平方向において24分割され、(3×65)マク
ロブロックの分割領域が形成される。各分割領域におい
て、第1の(1×65)マクロブロックが符号化ブロッ
クA(すなわち、エンコーダブロック8Aに対する入力
データ系列)とされ、第2の(1×65)マクロブロッ
クが符号化ブロックB(すなわち、エンコーダブロック
8Bに対する入力データ系列)とされ、第3の(1×6
5)マクロブロックが符号化ブロックC(すなわち、エ
ンコーダブロック8Cに対する入力データ系列)とされ
る。その結果、各符号化ブロックの大きさは、(24×
65=1560)マクロブロックとなる。符号化ブロッ
クは、水平方向に疑似的に縮小したような画像である。
【0034】図8は、1125/60システムに対して
適用可能な並列化の処理の他の例を示す。1フレームの
画面が水平方向に8分割され、(9×65)マクロブロ
ックの分割領域が形成される。各分割領域において、
(3×65)マクロブロックのストライプが3個形成さ
れる。分割領域内の第1のストライプが符号化ブロック
Aとされ、第2のストライプが符号化ブロックBとさ
れ、第3のストライプが符号化ブロックCとされる。そ
の結果、各符号化ブロックの大きさは、上述の例と等し
く(24×65)マクロブロックとなる。
【0035】図9は、1250/50システムに対して
適用される並列化の処理の一例を示す。1フレームが
(75×72)マクロブロックであり、水平方向のマク
ロブロック数が3の倍数でない。そこで、3の倍数であ
る垂直方向において、8分割され、(75×9)の分割
領域が形成される。各分割領域が(75×3)のストラ
イプにさらに分割される。各分割領域において、第1の
ストライプが符号化ブロックAとされ、第2のストライ
プが符号化ブロックBとされ、第3のストライプが符号
化ブロックCとされる。その結果、各符号化ブロックの
大きさは、(75×24)マクロブロックとなる。
【0036】図7、図8、図9に示す並列化の処理は、
符号化ブロックを構成するデータが1フレームの画面の
全体から集められたものである。従って、符号化ブロッ
クに対してシャフリング処理を行った時に、このシャフ
リング処理は、実質的に1フレームの全体領域に関して
行われている。このことによって、シャフリング処理の
効果が良好に発揮される。すなわち、記録/再生過程で
生じたエラーを分散させる効果、バッファリング単位内
で発生情報量を平均化する効果が良好に発揮される。な
お、上述の一実施例では、3系統に並列化しているが、
3以外の数のデータ系列に並列化しても良い。
【0037】図10は、1125/60システムにおけ
るシャフリング処理を説明する。図7あるいは図8に示
したように形成された、一つの符号化ブロック(24×
65)マクロブロックの上下の端部の5マクロブロック
を除く領域が(8×10)のサブ領域に分割される。各
サブ領域の(3×6)マクロブロックに対して、図示の
ように、0〜17のマクロブロック番号が規定される。
バッファリング単位が52ブロック(=8マクロブロッ
ク+4ブロック)であるのと対応して、符号化ブロック
が水平方向に8分割される。また、1フレームのデータ
が記録されるセグメント数(2チャンネル同時記録であ
るので、トラック本数の半分の10である)と対応し
て、符号化ブロックが垂直方向に10分割される。
【0038】各列の10個のサブ領域に対して図示のよ
うにサブ領域番号0〜9が規定される。各列間で、サブ
領域番号にオフセットを持たせることによって、シャフ
リングが達成される。すなわち、隣接する列間で同じ順
番が付されたサブ領域間の距離が最大となるような番号
付けがなされる。バッファリング単位の52ブロックの
うちの48ブロック(=8マクロブロック)を集める時
には、各列から同一の(サブ領域番号−マクロブロック
番号)のマクロブロックを集める。残りの4ブロック
は、上下の端部の領域から持ってくる。以上は、符号化
ブロックA、BおよびCのそれぞれに関して、上述と同
様のシャフリングがなされる。
【0039】シャフリングされたビデオデータが上述の
ように、DCT変換、バッファリング処理、可変長符号
化等の処理により、一つのバッファリング単位が5個の
シンクブロックに含まれる記録データとされ、この記録
データが磁気テープに記録される。1125/60シス
テムに関して、一つのバッファリング単位に含まれる5
シンクブロックを上から順に並べて図11に示す。ま
た、1250/50システムに関して、一つのバッファ
リング単位に含まれる5シンクブロックを上から順に並
べて図12に示す。
【0040】1シンクブロックの長さは、例えば91バ
イトである。シンクブロックの先頭にブロック同期信号
SYNC(2バイト)が位置し、その後に、ID信号が
位置する。このID信号は、2バイトのID信号(ID
0、ID1)およびID信号に対するパリティIDP
(1バイト)からなる。この後に、量子化ステップを識
別するための1バイトの量子化番号QNOおよび補助コ
ードAUXが位置する。残りのバイトの内の76バイト
がデータ(可変長コードあるいは外符号化のパリティ)
区間であって、最後の8バイトが積符号の内符号のパリ
ティである。
【0041】76バイトの区間がそれぞれが一定長、例
えば19バイトの長さの4個の区間に分割され、この1
9バイトがさらに7、7および5バイトをそれぞれ有す
る固定区間に分割される。分割された各区間の固定位置
に、YまたはCのDCTブロックで発生した直流成分
(9ビット)、動きフラグMおよびアクティビィティコ
ードATが配置される。その他の区間には、Yのブロッ
クまたはCのブロックで発生した交流分の係数データが
ジグザグ走査の順に詰め込まれる。この区間にブロック
のデータが全て入りきらない場合は、ワードの切れ目で
詰めるのを停止し、入りきらなかったデータをオーバー
フローメモリに格納する。この操作をYおよびCの文字
を記入した各固定領域について、バッファリング単位の
ブロックについて行う。
【0042】次に、オーバーフローメモリに格納された
データは、固定領域の余った領域とACH区間に順次詰
められる。固定長化単位が52データブロック(8マク
ロブロック+4ブロック)であるから、5シンクブロッ
クの内、4シンクブロックに関しては、各シンクブロッ
クが2マクロブロック(=12ブロック)分の固定領域
に区切られる。残りの1シンクブロックは、4ブロック
分の固定領域を持ち、残りがACH区間となる。
【0043】1250/50システムに関しても、11
25/60システムと同様にシャフリング、フレーム化
の処理がなされ、図12に示すような一つのバッファリ
ング単位である5個のシンクブロックが構成される。デ
ータの詰め方は、上述の1125/60システムと同様
である。バッファリング単位が50ブロックであるか
ら、5シンクブロックの内、4シンクブロックの各シン
クブロックは、2マクロブロック(=12ブロック)分
の固定領域に区切られ、残りの1シンクブロックは、2
ブロック分の固定領域とACH区間とを有する。
【0044】図13は、1回の走査で同時に形成される
二つのトラック(それぞれチャンネルAおよびチャンネ
ルBと称する)の記録データの配置を示す。各トラック
の区切りが1バッファリング単位(5シンクブロック)
を表している。例えばA0-0の参照文字は、符号化ブロ
ックA、サブ領域番号0、マクロブロック番号0を意味
する。前述のシャフリングを説明する図10の符号化ブ
ロックがAと仮定すると、各列のサブ領域番号0により
規定され8個のサブ領域であって、そのサブ領域内のマ
クロブロック番号0で規定されるマクロブロック(合計
8マクロブロック)と上下の端部の領域から取り出した
4ブロックとの合計(8マクロブロック+4ブロック)
がA0-0である。
【0045】トラックAについては、符号化ブロックの
参照文字がA、B、Aの順序を繰り返し、トラックBに
ついては、符号化ブロックの参照文字がC、B、Cの順
序を繰り返す。1トラックには、27個のバッファリン
グ単位が記録される。3個の符号化ブロックの配列順序
を上述のように制御することは、変速再生時の再生画像
の質を向上させるのに有効である。このような配列の制
御は、フレーム化回路9A、9Bにそれぞれ設けられて
いる回路によってなされる。すなわち、3個のエンコー
ダブロック8A、8B、8Cからの出力データを上述の
順序でもって、2チャンネルに振り分ける処理がなされ
る。このための構成としては、図14に概略的に示すも
のを採用できる。
【0046】エンコーダブロックからの3系統の出力デ
ータがFIFOメモリ31A、31B、31Cにそれぞ
れ入力される。FIFOメモリ31Aの出力データがR
AM32Aおよび32Bに供給され、FIFOメモリ3
2Bの出力データがスイッチング回路35に供給され、
FIFOメモリ31Cの出力データがRAM33Aおよ
び33Bに供給される。RAM32Aおよび32Bは、
2バンクを構成し、RAM32Aおよび32Bも2バン
クを構成する。スイッチング回路35は、エンコーダブ
ロック8Bの出力データを交互に二つのチャンネルに分
配する。
【0047】図15は、図14の構成の動作を基本的に
示すタイミング図である。FIFOメモリ31A、31
B、31Cに対する書込みクロックWCKの周波数の2
倍の周波数に読出しクロックRCKの周波数が有し、従
って、FIFOメモリにより時間軸が半分に圧縮され
る。また、FIFOメモリ31Bは、他のFIFOメモ
リ31A、31Bに対して、遅延されたタイミングでデ
ータを出力する。
【0048】2バンクのRAMは、その一方が書込み動
作を行っている期間にその他方が読出し動作を行う。R
AM32Aに対しては、時間軸圧縮されたA、B、Aが
順に書込まれ、次のサイクルでRAM32Aからは、時
間軸伸長されたデータがA、B、Aの順序で読出され
る。従って、RAM32A、32Bから発生するチャン
ネルAのデータは、A、B、Aの順序で符号化ブロック
のデータが配列されたものである。
【0049】RAM33A、33Bによりなされる処理
も同様であるが、書込み時には、C、C、Bの順序でデ
ータが取り込まれ、読出し時には、順序が変更され、
C、B、Cの順序でデータが出力される。従って、RA
M33A、33Bから発生するチャンネルBのデータ
は、C、B、Cの順序となる。また、チャンネルAおよ
びBのトラックの次に同時に書かれる2個のトラックを
チャンネルA´およびB´と表す。
【0050】図13に示すような3個の符号化ブロック
の配列は、変速再生時に有効である。記録時と異なるテ
ープ速度で再生を行うと、複数のトラックを跨がって回
転ヘッドがテープを走査し、隣接する数個のバッファリ
ング単位のデータを間欠的に再生する。この変速再生時
に、図13の配列では、符号化ブロックのA、B、Cが
まとまった位置に記録されているので、画面上のまとま
った領域の再生データが得られる。変速再生時には、有
効データとして扱われるものの面積が大きい方が再生画
質を向上できる。
【0051】図16は、1125/60システムのトラ
ックパターンを示す。1フレームの記録データが10セ
グメント(20トラック)として記録される。奇数フレ
ーム奇数フレームのトラックと偶数フレームのトラッと
の間では、記録順序が変更(この制御をトラックシャフ
リングと称する)されている。この変更は、1セグメン
ト(2トラック)単位でなされるものと、1トラック内
でのオフセットとがある。奇数フレームのチャンネル
A、BとチャンネルA´、B´とそれぞれに記録される
データとの関係が偶数フレームでは、入れ替えられてい
る。また、1トラックを略々2分割して、上側のデータ
とその下側のデータとを考えた時に、偶数フレームで
は、奇数フレームと上下の関係が逆となるオフセットが
存在する。
【0052】2トラック単位で記録データを入れ替える
のは、回転ヘッドのクロッグ対策である。チャンネルA
およびBのデータを記録するためのヘッド例えばダブル
アジマスヘッドと、チャンネルA´およびB´のデータ
を記録するためのダブルアジマスヘッドとが180°の
角度で対向される。2トラック単位の順序の入れ替え
は、一方のダブルアジマスヘッドがクロッグした時に、
このクロッグによって画面上の固定の領域が再生できな
い問題を防止することができる。また、テープ長手方向
に傷が発生した時でも、トラック内のオフセットによっ
て、画面上の固定した領域が再生できない問題を防止で
きる。
【0053】
【発明の効果】この発明によれば、1枚の画面を複数に
分割するように、並列化を行う時に、画面の全体から集
めたデータで分割単位を構成している。従って、この分
割単位でシャフリング処理を行う時に、シャフリングの
効果が良好に発揮される。また、複数の符号化ブロック
をテープに記録する時の順序を制御する、この発明は、
変速再生時の復元画像の画質を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディジタルVTRの記録データ処理回路のブロ
ック図である。
【図2】この発明を適用できるディジタルHD信号の説
明に用いる略線図である。
【図3】マクロブロックの説明に用いる略線図である。
【図4】マクロブロックの説明に用いる略線図である。
【図5】直列並列変換回路の一例のブロック図である。
【図6】エンコーダブロックの一例のブロック図であ
る。
【図7】直列並列変換処理の一例を示す略線図である。
【図8】直列並列変換処理の他の例を示す略線図であ
る。
【図9】直列並列変換処理のさらに他の例を示す略線図
である。
【図10】シャフリング処理の説明に用いる略線図であ
る。
【図11】バッファリング単位の5シンクブロックのデ
ータ構成の一例を示す略線図である。
【図12】バッファリング単位の5シンクブロックのデ
ータ構成の他の例を示す略線図である。
【図13】各符号化ブロックのデータをトラックとして
記録する時の順序を説明するための略線図である。
【図14】各符号化ブロックのデータを2チャンネルに
振り分けるための構成を示すブロック図である。
【図15】図14の構成の説明のためのタイミング図で
ある。
【図16】テープ上に記録されたトラックパターンの一
例の略線図である。
【符号の説明】
7Y、7C 直列並列変換回路 8A、8B、8C エンコーダブロック 21 ブロック化およびシャフリング回路 22 DCT回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力ディジタルビデオ信号を少なくとも
    N個のデータ系列に並列化するための手段と、上記N個
    のデータ系列をそれぞれシャフリングし、圧縮符号化
    し、符号化出力をシンクブロックの構成にフレーム化し
    て、記録媒体上の複数のトラックとして記録するための
    手段とを有するディジタルビデオ信号記録装置であっ
    て、 上記並列化手段は、垂直方向または水平方向において、
    上記系列数Nの倍数の数に1枚の画面を分割し、分割さ
    れた領域を順次N個のデータ系列に分配するようになさ
    れたことを特徴とするディジタルビデオ信号記録装置。
  2. 【請求項2】 入力ディジタルビデオ信号を第1、第2
    および第3のデータ系列に並列化するための手段と、上
    記データ系列をそれぞれシャフリングし、圧縮符号化
    し、符号化出力をシンクブロックの構成にフレーム化し
    て、記録媒体上の複数のトラックとして記録するための
    手段とを有するディジタルビデオ信号記録装置であっ
    て、 上記データ系列を2個の記録チャンネルに変換する手段
    を有し、上記手段は、第1のデータ系列を一方のチャン
    ネルに分配し、第3のデータ系列を他方の記録チャンネ
    ルに分配し、第2のデータ系列を略等分して両方の記録
    チャンネルに分配することを特徴とするディジタルビデ
    オ信号記録装置。
  3. 【請求項3】 入力ディジタルビデオ信号を第1、第2
    および第3のデータ系列に並列化するための手段と、上
    記データ系列をそれぞれシャフリングし、圧縮符号化
    し、符号化出力をシンクブロックの構成にフレーム化し
    て、記録媒体上の複数のトラックとして記録するための
    手段とを有するディジタルビデオ信号記録装置であっ
    て、 上記データ系列を2個の記録チャンネルに変換する手段
    を有し、上記手段は、第1のデータ系列を一方のチャン
    ネルに分配し、第3のデータ系列を他方の記録チャンネ
    ルに分配し、第2のデータ系列を略等分して両方の記録
    チャンネルに分配し、且つ上記一方のチャンネルのデー
    タ順序を、第1、第2、第3のデータ系列とし、上記他
    方のチャンネルのデータ順序を、第3、第2、第3のデ
    ータ系列の順序とすることを特徴とするディジタルビデ
    オ信号記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載のディジタルビデ
    オ信号記録装置において、周期的に記録媒体への記録順
    序を変更する手段を有することを特徴とするディジタル
    ビデオ信号記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2または請求項3記載
    のディジタルビデオ信号記録装置において、ディジタル
    ビデオ信号が高解像度ビデオ信号であることを特徴とす
    るディジタルビデオ信号記録装置。
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