JPH0615010Y2 - プラスチックフィルムの吐出成形装置 - Google Patents

プラスチックフィルムの吐出成形装置

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JPH0615010Y2
JPH0615010Y2 JP1988119922U JP11992288U JPH0615010Y2 JP H0615010 Y2 JPH0615010 Y2 JP H0615010Y2 JP 1988119922 U JP1988119922 U JP 1988119922U JP 11992288 U JP11992288 U JP 11992288U JP H0615010 Y2 JPH0615010 Y2 JP H0615010Y2
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JP
Japan
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molten polymer
plastic film
suction
die
inclined surface
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JP1988119922U
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康弘 竹田
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Toray Industries Inc
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、プラスチックフィルムの吐出成形装置に関
し、とくに口金から吐出されたシート状溶融ポリマから
の揮散物を効率よく除去可能な装置に関する。
[従来の技術] スリット状吐出口を有する口金から溶融ポリマをシート
状に吐出し、該シート状の溶融ポリマを冷却固化させる
プラスチックフィルムの吐出成形装置はよく知られてい
る。
このような吐出成形装置においては、通常、溶融ポリマ
は口金内で相当高温に加熱あるいは保温されており、吐
出口からはこの高温の溶融ポリマが吐出されるが、大気
中に解放された吐出直後の溶融ポリマはまだ表面から固
化していないため、他の工程に比べ多量の揮散物、たと
えばオリゴマ(モノマ)が溶融ポリマから発生する。こ
の揮散物は、ガス状のもので、溶融ポリマの連続吐出に
伴なってその量が多くなり、口金周辺にたまることが多
い。また、口金やその周辺の物に付着し、凝縮して、液
滴状や固形物状となって落下することがある。落下した
揮散物が製膜中のプラスチックフィルムの表面に付着し
たり巻込まれたりすると、成形されるプラスチックフィ
ルムの表面欠点になる。
従来、このような表面欠点の発生を防止するために、吐
出成形室の雰囲気を連続的に換気したり、口金の下面を
定期的に清掃したりしていた。
しかし、揮散物の濃度は口金周辺でとくに高くなるの
で、部屋全体の換気に頼る方法では効果が少なく、ま
た、口金下面を清掃する方法では、清掃中に口金下面や
その周囲に付着していた揮散物が落下することがあり、
清掃が却って揮散物落下を促進することもあり、その間
に成形されているプラスチックフィルムは全く製品にな
らないことがあるという問題がある。
本考案に関連する従来技術として、プラスチックフィル
ムの吐出成形装置に関するものではないが、溶融紡糸の
口金下部にモノマ吸引手段を設ける構造が知られている
(たとえば特開昭54−27013号公報、実開昭56
−143282号公報)。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、上記のような溶融紡糸におけるモノマ吸
引機構をそのままプラスチックフィルムの吐出成形装置
に適用した場合、プラスチックフィルムの場合には糸に
比べ揮散物の揮散表面積がはるかに大きいことから、揮
散物の総量が大きくかつその濃度も高くなりやすく、ま
た、口金が吐出口に沿う方向に長く延びているので、口
金下面側が糸の口金に比べ揮散物の逃げに対してはるか
に大きな障害物を構成することになる。したがって、口
金下面側に揮散物のガスだまりができやすく、しかも揮
散物のガス濃度が高いことから揮散物の付着や凝縮も生
じやすい。
本考案は、上記のような問題点および実情に鑑み、従来
凝縮落下のおそれのあった部分から、ガスだまりを発生
させることなく効率よく揮散物を除去し、揮散物付着に
よるプラスチックフィルムの表面欠点の発生を確実に防
止することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この目的に沿う本考案のプラスチックフィルムの吐出成
形装置は、溶融ポリマを口金のスリット状吐出口からシ
ート状に吐出し、該シート状の溶融ポリマを冷却固化さ
せるプラスチックフィルムの吐出成形装置において、前
記口金の吐出口からの吐出直後の溶融ポリマに向けて、
該溶融ポリマからの揮散物を吸引可能な吸引手段を設け
るとともに、該吸引手段の吸引口と口金の吐出口との間
に、前記揮散物を斜め上方へと導く傾斜面を設けたもの
から成る。
上記傾斜面については、口金自身の下面を傾斜面に形成
してもよく、口金下方に口金の下面側を大きく覆うカバ
ーを設け、該カバーの下面を傾斜面に形成してもよい。
この傾斜面は、吐出溶融ポリマを間にその両面側に設け
ることが好ましく、該傾斜面は吐出溶融ポリマから離れ
る方向にいくにつれて上方に位置するように傾斜され
る。
[作用] このような構造をとることにより、口金からの吐出直後
のシート状溶融ポリマの表面から揮散したガス状の揮散
物は、傾斜面に沿って斜め上方へと上昇しかつ吸引手段
により吸引されるので、溶融ポリマの走行軌道近傍では
ガスだまりは発生せず、傾斜面に沿って導かれてきた揮
散物は吸引手段の吸引口に吸引された後系外に除去され
る。したがって、溶融ポリマからの揮散物は傾斜面に沿
って連続的に溶融ポリマから遠ざかる方向に強制的に案
内され、該揮散物が吸引手段によって連続的に除去され
るので、溶融ポリマの走行軌道近傍は常時揮散物に関し
て低濃度に保たれ、ガスだまり、周辺物への付着が防止
されて、揮散物の凝縮落下が確実に防止される。
[実施例] 以下に、本考案の望ましい実施例を、図面を参照して説
明する。
第1実施例 第1図および第2図は、本考案の第1実施例に係るプラ
スチックフィルムの吐出成形装置を示している。図にお
いて、1は、スリット状の吐出口2から溶融ポリマ3を
シート状に吐出する口金を示している。口金1から吐出
されたシート状の溶融ポリマ3は、本実施例では冷却ド
ラム4上にキャストされ、該ドラム4表面上にて冷却固
化された後、次の工程に送られるようになっている。
口金1の下面側には、カバー5が設けられており、カバ
ー5は、口金1の下方から両側方までを大きく覆ってい
る。このカバー5の、溶融ポリマ3両面側位置には、そ
れぞれ、吸引口6を有する負圧チャンバ7が設けられて
おり、吸引口6は、カバー5の下面上の位置にて、溶融
ポリマ3の表面方向に開口している。負圧チャンバ7は
吸引ダクト(たとえばフレキシブルダクト)8を介して
吸引ファン9へと接続されており、吸引ファン9からは
適当なダクト10を介して系外に排気されている。これら
一連の吸引機構が本考案でいう吸引手段を構成してい
る。
本実施例では、第2図に示すように、溶融ポリマ3の幅
方向両側についても、吸引口11を有する負圧チャンバ12
が設けられており、該両チャンバ12もダクト13を介して
吸引ファン9へと接続されている。さらに本実施例にお
いては、吐出成形室の天井14に開口15が設けられてお
り、該開口も適当な排気系へと接続されている。
カバー5の、口金吐出口近傍の位置から負圧チャンバ7
の吸引口6の位置にかけての部分は、溶融ポリマ3から
離れるに従って上方に位置する、斜め上方に延びる傾斜
面16に構成されている。この傾斜面16は、本実施例では
溶融ポリマ3の両面側に形成され、略対称形状に形成さ
れている。
このカバー5の材質はとくに限定しないが、その下面、
とくに傾斜面16の表面材質は溶融ポリマ3からの揮散物
に対しぬれ指数の低いものが好ましい。
また、吸引手段による強制吸引量は、負圧チャンバの取
付位置によって異なるものの、揮散物の除去を達成しつ
つ吐出溶融ポリマに変動を与えない観点から、吸引口風
速にて1.0m/秒〜10m/秒の範囲が好ましい。ただし
各吸引口は、揮散物のガス発生源である溶融ポリマ3
に、支障のない限り極力近づけることが好ましい。
このように構成された実施例装置においては、口金1の
吐出口2からシート状に吐出された高温の溶融ポリマ3
からは、オリゴマ(モノマ)等の揮散物が揮散するが、
溶融ポリマ3の表面から揮散した揮散物は第1図に矢印
で示すように、傾斜面16に沿って斜め上方へと導かれ
る。
吐出直後の溶融ポリマ3からの揮散物は、その温度が高
いため、ガス状の揮散物の比重は雰囲気空気よりも小さ
く、斜め上方へと傾斜された傾斜面16に沿って自然に上
昇する。また、負圧チャンバ7の吸引口6は傾斜面16に
沿う方向に開口されており、該吸引口6を通して常時空
気が強制的に吸引されているので、傾斜面16に沿って吸
引口6に向かう空気流が常時生成されている。したがっ
てガス状の揮散物はこの流れに乗り、吸引口6へと効率
よく吸引される。
吸引された揮散物は、負圧チャンバ7、吸引ダクト8、
吸引ファン9を介して系外へ排出される。
連続的に、しかも実質的に流れ方向の定められた変動の
ない吸引流れでもって、溶融ポリマ3からの揮散物は溶
融ポリマ3近傍から効率よく除去されるので、溶融ポリ
マ3近傍、カバー5下面部には揮散物のガスだまりは発
生せず、その濃度も極めて低く抑えられる。その結果、
カバー5下面等への付着が防止され、揮散物の凝縮落下
が防止される。
なお本実施例では、溶融ポリマ3の幅方向両側からも吸
引するようにしているので、一層確実に揮散物が吸引除
去される。
第2実施例 第3図に本考案の第2実施例を示す。
本実施例においては、口金21自身の下面に、傾斜面22が
形成されている。傾斜面22は、溶融ポリマ23の両面側に
形成され、各傾斜面22上に、溶融ポリマ23方向に開口す
る吸引口24を有する吸引ノズル25が取付けられている。
このような構成をとっても、溶融ポリマ23からの揮散物
は傾斜面22に沿って常時吸引ノズル25へと吸引されるの
で、吐出口26近傍にはガスだまりは発生せず、揮散直後
の揮散物が効果的に除去される。
その他の構成、作用は第1実施例に準じる。
[考案の効果] 以上説明したように、本考案のプラスチックフィルムの
吐出成形装置によるときは、口金から吐出された溶融ポ
リマからの揮散物を、傾斜面に沿わせて流動させるとと
もに吸引手段により常時強制的に吸引除去するようにし
たので、揮散直後の揮散物を、ガスだまりを発生させる
ことなく、連続的に効率よく口金周辺から除去すること
ができ、口金周辺での揮散物の凝縮や落下を防止し、成
形すべきプラスチックフィルムへの落下、付着を防止し
てそれに起因する表面欠点の発生を皆無にすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例に係るプラスチックフィル
ムの吐出成形装置の概略縦断面図、 第2図は第1図のII−II線に沿う概略縦断面図、 第3図は本考案の第2実施例に係るプラスチックフィル
ムの吐出成形装置の概略側面図、 である。 1、21……口金 2、26……吐出口 3、23……溶融ポリマ 4……冷却ドラム 5……カバー 6、24……吸引口 7……負圧チャンバ 9……吸引ファン 12……負圧チャンバ 16、22……傾斜面 25……吸引ノイズ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融ポリマを口金のスリット状吐出口から
    シート状に吐出し、該シート状の溶融ポリマを冷却固化
    させるプラスチックフィルムの吐出成形装置において、
    前記口金の吐出口からの吐出直後の溶融ポリマに向け
    て、該溶融ポリマからの揮散物を吸引可能な吸引手段を
    設けるとともに、該吸引手段の吸引口と口金の吐出口と
    の間に、前記揮散物を斜め上方へと導く傾斜面を設けた
    ことを特徴とするプラスチックフィルムの吐出成形装
    置。
JP1988119922U 1988-09-14 1988-09-14 プラスチックフィルムの吐出成形装置 Expired - Lifetime JPH0615010Y2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPH0241923U JPH0241923U (ja) 1990-03-22
JPH0615010Y2 true JPH0615010Y2 (ja) 1994-04-20

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