JPH06149731A - マイクロコンピュータシステム - Google Patents
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Abstract
にそのバスに接続されたメモリや周辺機能ユニットの実
効的な動作速度を上げ、バスインタフェース仕様を容易
に変更できるバスの動作方式を提供する。 【構成】 バスマスタ101、102が接続されたバス
113、114を介するアクセス動作をパイプライン実
行し、パイプライン実行の制御を専用のバスコントロー
ラ111で行なう。更に該パイプライン動作を遅滞させ
るアクセスは、バッファ手段112で接続される下位階
層のバス123、124と下位階層専用のバスコントロ
ーラ121で実行する。 【効果】 アクセスのバス帯域が向上し、種々の仕様の
バスインタフェースや並列実行可能なバスを、容易に構
築することが可能となる。
Description
や周辺機能ユニットと、これらのユニットに接続されデ
ータ転送を行うバスとを有するマイクロコンピュータシ
ステムに関し、特にこれらのユニット間でのデータの授
受を行うバス動作方式に関する。
等のプロセッサと、メモリや周辺機能ユニットと、バス
とから構成されたマイクロコンピュータシステムにおい
ては、それぞれのユニット間でのデータの授受を行なう
必要が有る。一方、マイクロコンピュータ等の論理回路
を高速に動作させるためには、動作周波数を上げて全体
として高速に動作させる第1の方法と、パイプライン処
理によって実効的に高速動作を実現する第2の方法があ
る。第1の方法によると、デバイス的な限界があり、
又、一般的に高価なシステムになってしまうことが多
い。そこで、通常は、第1の方法と第2の方法を、コス
トと性能の両面から見て釣り合いのとれる範囲で併用し
ている。一方、マイクロコンピュータの方式としては、
高機能な命令を豊富に備えるCISC(Complex Instruc
tion Set Computer)方式と、簡単な命令を高速に実行す
るRISC(Reduced Instruction Set Computer)方式と
が知られている。RISC方式によるマイクロコンピュ
ータでは、多くの命令がパイプライン実行によって1ク
ロックサイクルで高速に実行されることになる。
よるマイクロコンピュータでは、命令フェッチやデータ
フェッチの頻度が高く、メモリや周辺機能ユニットとデ
ータの授受を行なうバス手段の動作帯域が、システム全
体の性能に大きく影響することになる。従って、RIS
C方式によるマイクロコンピュータを用いたシステムに
おいては、高速なバス転送が必要となり、高速に動作す
るメモリや周辺機能ユニットが不可欠であった。しか
し、実際には、そのバスに接続される全てのメモリや周
辺機能ユニットが、そのシステムのバスマスタであるマ
イクロコンピュータと同じ速度で動作できるとは限らな
い。なぜなら、特に高速化を図ったマイクロコンピュー
タでは内部動作がパイプライン化されており、その1つ
のパイプラインステージに許される時間は、ほとんどの
場合、そのシステムの基本クロックの1周期分でしかな
いからである。このようにマイクロコンピュータが最も
高速に動作している場合には、内部のパイプラインは乱
れることなく順番に実行されており、これに接続されて
いるバス及び全てのメモリや周辺機能ユニットを、その
システムの基本クロックの1周期分で全て遅滞なく動作
させることは極めて難しい。従って、マイクロコンピュ
ータ内部に、パイプライン制御手段とあわせて、そのシ
ステムのバスで種々のアクセスを行なうための種々のア
クセスサイクルやアクセスデータサイズに関する制御を
行なう外部インタフェースを備える必要があった。この
ように上記従来技術によると、バスの動作速度、並びに
そのバスによってアクセスされるメモリや周辺機能ユニ
ットの動作速度、すなわちデータの読み出し又は書き込
みのアクセス時間によって、システム全体の性能が律速
されるという第1の問題がある。又、上記従来技術によ
ると、マイクロコンピュータの内部パイプライン動作に
合わせた外部インタフェースによってバスを制御するた
めに、本来必要とする基本的な外部インタフェースに加
えて、そのバスに接続される可能性のある全てのメモリ
や周辺機能ユニットのアクセスに対応するインタフェー
ス機能を備える必要があり、外部インタフェースが複雑
になり、論理規模が増大するという第2の問題がある。
更に、そのマイクロコンピュータを使用して別のシステ
ムを構築する際には、そのシステムのバスインタフェー
ス仕様が限定されてしまうという第3の問題と、バスマ
スタが複数個あるシステムでは、それぞれのバスマスタ
内部のパイプライン動作に対応した外部インタフェース
回路をバスマスタの数だけ設ける必要があるという第4
の問題がある。従って本発明の目的とするところは、バ
ス並びにメモリや周辺機能ユニットの実効的な動作速度
を上げると共に、バスマスタ側のバスインタフェースを
簡単化し、なおメモリや周辺機能ユニット側のインタフ
ェース仕様をバスマスタ側のインタフェース回路を変更
することなく容易に変更することのできるマイクロコン
ピュータシステムのバス動作方式を提供することにあ
る。
て行なうアクセスをパイプライン実行し、更にアクセス
されるデバイスの動作スピードに従ってそのアクセス動
作を実行するバスを階層化して、しかも各階層のバスを
それぞれ或一定の範囲で独立に制御することが可能なバ
スコントローラを設けることによって達成される。
ば、第1階層のバスはアクセスを高速にパイプライン実
行し、その実行制御は第1階層のバスコントローラがあ
る一定の範囲でバスマスタとは独立に制御することが可
能な構造とし、更に、第1階層のバスで実行する高速な
パイプライン実行を遅滞させるようなスピードの遅いア
クセス動作は、第1階層のバスから第2階層のバスにそ
の実行制御を移し、更にスピードの遅いアクセス動作は
さらにその下の階層のバス手段にその実行制御を移すと
いったような、階層的なバス、及び該バスに対応した階
層的なコントローラを設けることによってシステム全体
として上記目的を達成せんとするものである。
イクロプロセッサシステムは、バスマスタ(101)
と、上記バスマスタからのアドレスが伝達される第1の
アドレスバス(113)と、上記バスマスタからのデー
タが伝達される第1のデータバス(114)と、上記第
1のアドレスバスと上記第1のデータバスとに接続され
た高速メモリ(115)と、上記第1のアドレスバスと
上記第1のデータバスとに接続された第1のバスバッフ
ァ(112)と、上記第1のアドレスバスに上記第1の
バスバッファを介して接続された第2のアドレスバス
(123)と、上記第1のデータバスとに上記第1のバ
スバッファを介して接続された第2のデータバス(12
4)と、上記第2のアドレスバスと上記第2のデータバ
スとに接続された低速デバイス(125,126,12
7)と、上記バスマスタからのアクセス要求に応答して
上記第1のアドレスバスと上記第1のデータバスとのバ
ス権を許可する第1のバスコントローラ(111)と、
上記バスマスタからの上記アクセス要求に応答して上記
第2のアドレスバスと上記第2のデータバスとのバス権
を許可する第2のバスコントローラ(121)とを具備
してなり、上記バスマスタ(101)は上記アクセス要
求と上記第1のアドレスバスへのアドレスの出力とに関
してパイプライン動作を実行する如く構成され、上記高
速メモリ(115)はアドレスデコードに従ったメモリ
選択動作と選択メモリからのデータリードとに関してパ
イプライン動作を実行する如く構成され、上記バスマス
タの上記アクセス要求のアクセス対象が上記低速デバイ
スである際に、上記バスマスタに上記第1のアドレスバ
スと上記第1のデータバスとの上記バス権および上記第
2のアドレスバスと上記第2のデータバスとの上記バス
権を許可し、上記バスマスタが上記パイプライン動作の
進行を停止し、上記第1のバスバッファが上記第1のア
ドレスバスの上記アドレスを所定サイクルの間に保持し
て第2のアドレスバスへ転送する如く、上記第1と第2
のバスコントローラの少なくとも一方が上記バスマスタ
と上記第1のバスバッファとを制御することを特徴とす
る。
1階層のバスによって、バスの動作速度、並びにそのバ
スによってアクセスされるメモリや周辺機能ユニットの
動作速度が実効的に高速化されることで、データの読み
出し又は書き込みのアクセス時間でシステム全体の性能
が律速されるという前記第1の問題を解決することがで
きる。更に、第1階層のバスによるメモリアクセスのパ
イプライン実行を、専用の第1階層のバスコントローラ
で制御することによって、アクセスの主体であるバスマ
スタは、第1階層のバスコントローラに対してメモリア
クセス動作を起動するバス命令と第1階層のバスコント
ローラからの制御信号に従ってアドレスの出力とデータ
の入出力を実行する手段とを備えるだけでよい。すなわ
ち、マイクロコンピュータ等のバスマスタ内部のパイプ
ライン動作制御と、メモリアクセスのパイプライン動作
制御を分離することにより、バスマスタ自身は簡単なイ
ンタフェースを実現するだけでよく、特に、メモリアク
セス動作をパイプライン実行した場合に、バスマスタ内
部のパイプライン実行状態との種々の組み合せで発生す
る制御条件の場合の数を減らすことができる。このこと
は、全体として、メモリアクセスを実行するための制御
論理規模を削減することができ、論理規模が増大すると
いう前記第2の問題を解決することができる。更に、ア
クセスされるデバイスの動作スピードに従ってそのアク
セス動作を実行するバスを階層化して、しかも各階層の
バスをそれぞれある一定の範囲で独立に制御することが
可能なバスコントローラを設けることによって、第1階
層のバスコントローラとバスマスタとの間でメモリアク
セスの動作制御を分離した場合と同様の効果を得ること
ができる。本発明によるバスインタフェースに対応した
マイクロコンピュータ等のバスマスタモジュールを使用
して、別のシステムを構築する際には、バスマスタモジ
ュールのバスインタフェース回路を変更することなく、
第1階層のバスコントローラ、若しくは更に下位階層の
バスコントローラの機能仕様を変更するだけで対応する
ことが可能となり、別のシステムを構築する際に、その
システムのバスインタフェース仕様が限定されてしまう
という前記第3の問題を解決することができる。更に、
マイクロコンピュータ等のバスマスタ内部のパイプライ
ン動作制御と、メモリアクセスの動作制御を分離するこ
とによる別の効果として、バスマスタが複数個存在する
システムにおいて、バスマスタ毎に同様の機能を果たす
複雑なバスインタフェースを備える必要がなく、それぞ
れのバスマスタは簡単なバスインタフェースを備えるだ
けで、メモリアクセス実行を制御するバスコントローラ
は全体で1つ備えればよく、全てのメモリアクセス機能
を備えた外部インタフェース回路をバスマスタの数だけ
設ける必要があるという前記第4の問題を解決すること
ができる。又、このことは、それぞれのバスマスタの内
部パイプライン動作の仕様が異なる場合でも、前記した
ような簡単なバスインタフェース手段さえ備えておれ
ば、本発明によるところの高速に動作する前記第1階層
のバス手段に接続することが可能であるということを意
味する。以上によって、バス並びにそのバスに接続され
ているメモリや周辺機能ユニットの実効的な動作速度を
上げると共に、バスマスタ側のバスインタフェースを簡
単化し、なおかつそのバスに接続されているメモリや周
辺機能ユニットの側のインタフェース仕様を、バスマス
タ側のインタフェース回路を変更することなく容易に変
更することのできるバスの動作方式、及び該バスと該バ
スに接続されるメモリや周辺機能ユニットの動作制御方
式、及び該バスの動作方式に合わせて動作することが可
能なマイクロコンピュータ、及びそれらのユニットで構
成されるシステムを提供することが可能となる。本発明
のその他の目的と特徴とは、以下の実施例から明らかと
なろう。
て詳細に説明する。
用いたマイクロコンピュータシステムの1構成例を示し
たものである。バスマスタ バスマスタ101および102は、マイクロコンピュー
タなどのプロセッサやDMAC(Direct Memory Access
Controller)のように、システム内のメモリやその他
の周辺機能ユニットに対してデータの読み出しや書き込
みを行なうモジュールである。このバスマスタ101、
102は、システム内のメモリ115、125やその他
の周辺機能ユニット126、127に対してデータの読
み出しや書き込みを行なう際に、大きくアドレスバス1
13、123とデータバス114、124に分類するこ
とのできるバスを介してデータの授受を行なう。階層バス バスは、バスマスタ101、102がアクセスすること
が可能な各モジュールに接続されており、アドレスバ
ス、データバス共に、113、114と123と124
の大きく2つの階層に分かれている。これは、一つに
は、アクセスタイムやアクセス頻度の違う複数のモジュ
ールを効率的にアクセスするためであり、もう一つに
は、バスインタフェースに拘る全体のパイプライン制御
を階層化して簡単化するためである。第1階層のアドレ
スバス 113をIAB(Internal Address Bus)、第
1階層のデータバス114をIDB(Internal Data Bu
s)と呼ぶ。高速メモリ チップ内のバスマスタ101、102は、第1階層のア
ドレスバス113と第1階層のデータバス114を直接
駆動することによって、第1階層のバスに接続された内
部高速メモリ115を高速に連続アクセスすることがで
きる。または、離散的なメモリアクセスの場合は、多く
の場合、ディレイド・ロードによる命令実行方式によっ
て、プログラム全体として高い実行性能を維持すること
が可能である。ここでディレイド・ロードとは、バスマ
スタがメモリ等の記憶装置からデータを読み出す際に、
所望のデータがバスマスタ内に読み込まれるまでの間隙
を利用して、該データに影響を及ぼさない命令等を実行
することをいう。バスマスタ101、又は102がIA
BとIDBを介して内部高速メモリ115に対してデー
タを読み出したり書き込んだりするメモリアクセス動作
はパイプライン実行されており、このメモリアクセスの
パイプライン実行は第1階層のバスコントローラ111
で制御されている。第1階層のバスコントローラ 第1階層のバスコントローラ111がメモリアクセスに
伴うバスサイクルを直接に制御する範囲は、図1に示し
た回路ブロック110であって、この回路ブロック11
0は第1階層のバスIAB、IDBによって直接に接続
されている範囲である。尚、メモリアクセスのパイプラ
イン実行の詳細については、図2以降を用いて別途説明
する。ここで、メモリアクセスを起動するのはそのアク
セス動作の主体であるバスマスタ101、102であ
り、第1階層のバスコントローラ111はそのメモリア
クセスの起動信号を受けて、バスマスタが複数ある場合
にはどのバスマスタにメモリアクセスを行なう為のバス
権を許可するかを決定して、IAB、IDBのデータ転
送に関する動作タイミングを制御する。従って、バスマ
スタはメモリアクセスを起動した後、バスコントローラ
から次の動作を指示されるまで別の処理を実行すること
も可能である。又、メモリアクセス自身がパイプライン
実行され、しかもその実行制御はバスマスタではなく、
バスコントローラが行なっていることから、バスマスタ
のパイプライン構成が必ずしもメモリアクセス自身のパ
イプライン構成に完全に一致している必要がない。第1階層のバスバッファ 更に、第1階層のバスIAB、IDBは、第1階層のバ
スバッファ112を介して、第2階層のバス手段である
PAB(Peripheral Address Bus)123、PDB(Pe
ripheral Data Bus)124に接続されている。ここ
で、PABは第2階層のアドレスバス123で、PDB
は第2階層のデータバス124である。第1階層のバス
バッファ112はIAB113からPAB123へ一方
向にアドレスを転送し、IDB114とPDB124と
の間で双方向にデータを転送することが可能である。第2階層のバスコントローラ バスマスタからアクセス要求が、第1階層のバスで実行
しているパイプライン動作を遅滞させるものである時
は、第1階層のバスコントローラ111はそのアクセス
の実行制御を第2階層のバスコントローラ121に移
す。第1階層のバッファ手段112は、このときに時間
的なずれを伴うアドレスやデータの受渡しをを行なう。
すなわち、第2階層のバス123、及び124は、アク
セス速度の遅い低速メモリ125や、アクセス頻度が低
かったり、あまりアクセス速度の要求されない周辺機能
モジュール126、及び127、更に下位階層のバス手
段に接続するための第2階層のバスバッファ手段122
等に接続されており、そのアクセス動作は第2階層のバ
スコントローラ121が制御している。このように第2
階層のバスコントローラ121がそのメモリアクセス動
作を制御する範囲は回路ブロック120であって、回路
ブロック120はバス手段PABとPDBによって直接
に接続されている範囲である。すなわち、第1階層のバ
スコントローラからの情報で、第2階層のバス手段PA
BとPDB、及び該バス手段に接続されているメモリや
周辺機能モジュールを、ある一定の範囲で第1階層の実
行制御とは別個に制御することができる。
まず第1バスコントローラに供給され、このアクセス要
求の対象が高速の回路ブロック110の範囲か、低速の
回路ブロック120の範囲か、または更に下位層で更に
低速のブロックなのかが、第1階層のバスコントローラ
111と第2階層のバスコントローラ121とによって
判定される。すなわち、バスマスタ101、102から
のアクセス要求にアクセス対象を識別する情報を含ませ
ることによって、この識別情報からコントローラ11
1、121は上記の判定を行うこともできる。また、ア
ドレスバス上のバスマスタ101、102からのアクセ
スアドレスをバスコントローラ111、121が監視
し、アクセス要求の対象が高速の回路ブロックの範囲
か、低速の回路ブロックか、更に低速の回路ブロックか
の判定を行うことができる。アクセス要求の対象が高速
の回路ブロック110の範囲である場合は、バスバッフ
ァ112、122は非動作状態とされ、バスマスタと内
部高速メモリ115との間のデータ転送は第1階層のバ
ス113、114を介して実行される。アクセス要求の
対象が低速の回路ブロック120の範囲である場合は、
バスバッファ112は動作状態、バスバッファ122は
非動作状態とされ、バスマスタと低速メモリ125また
は周辺機能ユニット126、127との間のデータ転送
は第1階層のバス113、114、バスバッファ11
2、第2階層のバス123、124を介して実行され
る。アクセス要求の対象が更に低速の回路ブロックの範
囲である場合は、バスバッファ112、122は動作状
態とされ、バスマスタと更に低速の回路との間のデータ
転送は第1階層のバス113、114、バスバッファ1
12、第2階層のバス123、124、バスバッファ1
22、更に下位階層のバスを介して実行される。また更
に、図1のシステム構成例において、バスマスタが1つ
の場合でも本発明の効果は有効であり、バスの階層が第
1階層のみの場合でも、又、各階層がそれぞれ複数組存
在しても、バスバッファを複数個並列に備えて各バス階
層を構築した場合においても本発明の効果は有効であ
る。
ン実行、及びそのパイプライン実行の制御方式に関し
て、詳細に説明する。まず、図2を参照しながら、メモ
リアクセス処理の内容を、リードアクセスの場合につい
て順を追って分析する。メモリアクセスを行なうバスマ
スタ101が、アクセスに必要なアドレスを計算する。
このとき、通常の一般的なプロセッサであれば、あるレ
ジスタ201からアドレスの元となる値を読み出して、
演算器(AU)202で所望のアドレス演算を行なった
後、アドレスバッファ203に格納する。アドレスバッ
ファ203に格納されたアドレスは、適当なタイミング
でアドレスバス113に出力され、アクセスされる側の
メモリ115に対しては通常、アクセス種類を示すリー
ド/ライト信号が与えられる。メモリ115側では、ア
ドレスバス113を通じてアドレスを受け取った後、そ
のアドレスをアドレスデコーダ204でデコードする。
そして、そのデコード情報をもって必要なメモリ要素を
選択し、センスアンプを介して読み出す処理205を経
て、メモリ側のデータバッファ206によって読み出し
たデータをデータバス114に出力する。アクセス元の
バスマスタ101は、データバス114に乗ったリード
データをバスマスタ側のデータバッファ207に取り込
み、更に、所望のレジスタ208に格納する。以上の処
理内容のうち、時間的なウェイトが比較的大きいのは、
バスマスタ内のアドレス演算と、メモリ内にアドレスが
取り込まれて以降、メモリ要素の選択からデータ読み出
しまでの2箇所である。従って一般に、この2箇所につ
いては特に回路的に工夫され、最適化が図られていると
いってよい。一方、バスマスタとメモリ及び周辺モジュ
ールを接続するアドレスバスやデータバスそのものの遅
延も、モジュールの性能が向上した分、相対的に無視で
きなくなってきている。モジュール毎に最適化設計をし
てそれぞれが高速に動作しても、インタフェース部で整
合がとれていないと、スピード的に不必要なマージン設
計をせざるを得なくなり、全体としての性能を劣化させ
ることになる。本実施例においては、バスマスタ内のア
ドレス演算からデータの取り込みまでを通して、全体と
してバランスのとれたパイプライン動作を実現すること
に主眼を置いている。図2では、2相ノンオーバラップ
クロックφ1,φ2をシステムクロックとして用いた場
合の、パイプライン・ステージ割り付けの1例を示し
た。すなわち、レジスタ201からφ1タイミングでデ
ータを読み出して演算器(AU)202に送り、演算済
のアドレスをφ2タイミングでアドレスバッファ203
に格納すると共にアドレスバス113に出力する。この
アドレスを、次はφ1タイミングによってメモリ115
のアドレスデコーダ204の前後で一旦ラッチし、読み
出したデータをφ2タイミングでデータバッファ206
に格納すると共にデータバス114に出力する。更に、
データバス114に乗ったリードデータをφ1タイミン
グでバスマスタ側のデータバッファ207に取り込み、
更に、所望のレジスタ208にφ2タイミングで格納す
る。このようにアクセスされる高速メモリ115にパイ
プラインステージが割り付けられており、メモリのアク
セスタイムは、φ1の立ち上がりからφ2の立ち下がり
までの期間におさまればよいことになる。しかもこの場
合のアクセスタイムは、アドレスデコードやバス駆動を
除いた、純粋にメモリ要素の選択からデータの読みだし
までの期間であることから、従来に比べてより高速な動
作が可能になる。すなわち本実施例によるパイプライン
制御バスのシステムでは、アドレスバス113やデータ
バス114及びそのインタフェース回路による遅延を、
見かけ上キャンセルしたように動作させることができ
る。このようにすることで、バス帯域は向上するが、そ
の分、バスマスタ自身のパイプラインに加えてメモリア
クセスまで含めた全体のパイプライン段数が増加してい
るために、統一的に制御するには制御条件の組み合せの
数が増大してパイプライン制御が複雑になることが考え
られる。また、周辺モジュールには、アクセス頻度の低
いものや、連続アクセスの必要のないものなどが少なか
らず存在し、バスの適切なマネージメントが難しくなる
恐れがある。これらの問題に対して、本実施例では、図
1で説明したようにバス手段を階層化して、バスマスタ
は最も速い最上位バスのインタフェースだけに対応し、
階層が下る毎にバスコントローラを配置して、バスマス
タがスピードの遅い下位階層のバスを直接制御すること
のないようにした。
更にメモリアクセス時の実際のパイプライン動作につい
て説明を加える。図1の第1階層のバス手段で接続され
ている範囲110内のアクセスは、図3に示すように、
4段のパイプラインステージで動作させることとする。
すなわち、バスアービトレーションステージ301と、
アドレス出力ステージ302、ライトデータステージ3
03、リードデータステージ304の4段である。今、
この4段のパイプラインが、待ち時間なく全て1サイク
ルずつ動作している場合を考える。バスアービトレーシ
ョンステージ301では、バスマスタからφ2タイミン
グで出力されたバスリクエスト信号BUSREQに対し
て、そのバスマスタにバス権を渡してよいかどうかを判
定し、バスアクノリッジ信号BUSACKを返すことに
よってバス権の管理を行なう。このバスアービトレーシ
ョンでバス権が許されると、その次のサイクルのφ2タ
イミングからアドレスバスIABにアドレスを出力する
ことができる。これが、アドレス出力ステージ302で
ある。更にその次のサイクルでは、ライトアクセスの場
合、その前のサイクルでアドレスバスIABに出力され
たアドレスに対する書き込みデータを、φ2タイミング
からデータバスIDBに出力する。これがライトデータ
ステージ303で、リードアクセスの場合は、同じタイ
ミングでアクセスされた側のモジュールからリードデー
タが出力される。リードアクセスの場合は、更にその次
のサイクルのリードデータステージ304で、データバ
スIDBに出力されたリードデータをφ1タイミングで
バスマスタ内に取り込む。又、ライトアクセスの場合に
は、同じリードデータステージ304で、バスマスタか
らデータバスIDBに出力されたライトデータを、φ1
タイミングでアクセスされた側のデータバッファに取り
込む。本パイプライン制御バス方式では、バスマスタが
直接アクセスする第1階層のバス手段で接続されている
範囲110内のメモリアクセスが以上で説明した4段の
パイプラインで動作することにより、メモリ等の連続ア
クセス帯域を2〜3倍に引き上げることができる。特
に、バスアービトレーションをパイプライン処理するこ
とにより、バスマスタ間のバス権の授受に要する時間
が、事実上見えなくなっている。従って、頻繁にバス権
の移動が発生するようなシステムにおいては、従来に比
べてバスの使用効率を向上することが可能となる。ここ
で、システム内のバスマスタが1つの場合は、以上で説
明したパイプラインステージのうちバスアービトレーシ
ョンステージを削除することも可能である。
御の1例について説明する。図4に示したパイプライン
動作制御例は、4段のパイプラインを全て同時に進める
か止めるかの制御であり、これを制御するためには1本
のBUSRDY信号で充分である。BUSRDY信号
は、毎ステートφ2タイミングで出力され、次のステー
トでバスのパイプラインを進めるかどうかを決定してい
る。このBUSRDY信号は、データサイズやアクセス
サイクル数等のメモリアクセス空間に関する情報と、ア
クセス状態、及びアクセス対象の種類に関する情報とか
ら生成される。BUSRDY信号はバスコントローラで
生成され、各バスマスタに出力される。各バスマスタ
は、自分がアクセス途中のバスサイクルがある場合に、
BUSRDY信号がアサートされると、その時点のバス
パイプラインが1段だけ進んだことがわかる。次に、パ
イプライン動作上のバス権の取り扱いについて説明す
る。本実施例でのバス権の受渡しは、パイプラインの最
初の1ステージで行なわれる。従って、バスマスタから
出力したバス権要求信号BUSREQは、1サイクル期
間しか有効ではない。すなわちバスコントローラにおい
ては、毎サイクル、その時点のバス権要求信号BUSR
EQに対してバスアクノリッジ信号BUSACKが生成
され、このBUSACK信号がアサートされたバスマス
タには、その次のサイクルから1アクセス分のバス・パ
イプラインを使用する権利が付与される。しかし、上記
BUSRDY信号がアサートされない限りパイプライン
を進めることができないことから、バスアクノリッジ信
号BUSACKとBUSRDY信号が同時にアサートさ
れないと、事実上、バス権が付与されたことにはならな
い。このようにして一旦バス権が付与されると、後はB
USRDY信号に従って順にパイプラインを実行してい
くことになる。図4に示した基本クロックのサイクル4
01では、アクセス1というバスサイクルを実行するた
めのバスアービトレーションステージBATが実行され
て、アクセス1に対してバス権が付与されたため、次の
サイクル402ではアクセス1のバスサイクルを実行す
るためのアドレス出力ステージADDが実行される。し
かし、サイクル402ではBUSRDY信号がネゲート
されているため、アクセス1のバスサイクルに関するパ
イプライン動作は、次のサイクル403でもアドレス出
力ステージのままで次のパイプライン動作に移ることが
できない。一方、同じサイクル402で、アクセス2と
いうバスサイクルを実行するためのバスアービトレーシ
ョンステージBATが実行されているが、BUSRDY
信号がネゲートされているため、そのバスアービトレー
ションBATは無効になって、新たにサイクル403で
バスアービトレーションBATをやり直すことになる。
サイクル403、404ではBUSRDY信号がアサー
トされており、続くサイクル404、405で、アクセ
ス1のバスサイクルはデータバスを使用してデータの転
送を行ない、アクセス2のバスサイクルはアドレス転送
を行なった後データバスを使用し、更にサイクル404
ではアクセス3がバス権を獲得し、サイクル405から
アクセス4がバスアービトレーションステージBATの
実行を開始する。サイクル405では再びBUSRDY
信号がネゲートされ、続くサイクル406ではアクセス
2とアクセス3のバスパイプラインがウェイト状態にお
かれ、アクセス4はバス権を獲得する。以上のように、
本実施例においては、同時に最大3つのアクセス・バス
サイクルがパイプライン実行されることになる。又、本
方式ではバスアービトレーションも1つのパイプライン
ステージに割り当てていることから、このアクセスは1
つのバスマスタから実行されても、それぞれ別の3つの
バスマスタから実行されても構わない。従って本方式に
おいては、バスアービトレーションを別にして、最大3
つまでのバスマスタが同時にバスリソースを使用して、
それぞれのアクセス処理をパイプライン実行することが
可能である。更に本発明によるバス構成においては、上
記で説明したパイプライン制御バスの下に、それぞれ専
用のバスコントローラで制御される下位のバスを階層的
に構成することができ、接続する周辺モジュールに合わ
せてバスインタフェースを自由に構築することが可能で
ある。
ン動作制御の1例について説明する。図5において、I
ABとIDBは図1で説明した第1階層のバスで、第1
階層のアドレスバス113と第1階層のデータバス11
4に対応しており、PABとPDBは図1で説明した第
2階層のバスで、第2階層のアドレスバス123と第2
階層のデータバス124に対応している。図5では、バ
スを用いるアクセスサイクルとして531〜536の6
つのアクセス動作を仮定し、アクセス動作531と53
5が第2階層のバスを用いるリードサイクル、アクセス
動作534が第2階層のバスを用いるライトサイクル、
アクセス動作532と536が第1階層のバスを用いる
ライトサイクル、アクセス動作533が第1階層のバス
を用いるリードサイクルとしている。又、アクセス動作
531〜536のそれぞれに対応する見かけ上のバスサ
イクルが、基本クロックのサイクル期間521〜526
である。バスのパイプライン動作を制御している信号が
BUSRDY信号で、このBUSRDY信号によるパイ
プライン動作制御については図4で説明したとおりであ
る。図5では、第2階層のバスを介して実行されるメモ
リサイクルを3サイクルとして、第1階層のバスで実行
されているパイプライン動作とのインタフェースの1例
を示している。アクセス動作531によるパイプライン
のウェイト制御が基本クロックサイクル503、504
でネゲートされているBUSRDY信号に対応し、アク
セス動作534によるパイプラインのウェイト制御が基
本クロックサイクル508、509でネゲートされてい
るBUSRDY信号に対応し、アクセス動作535によ
るパイプラインのウェイト制御が基本クロックサイクル
511、512でネゲートされているBUSRDY信号
に対応している。すなわち、低速の第2階層のバスを用
いるリードサイクルである第1アクセス動作531での
ウェイト制御では、第1階層のバスバッファ112はI
AB上のアドレスをPABに転送するとともに基本クロ
ックの3サイクルの間に保持するとともにIDBとPD
Bとの間で双方向データ転送が可能であるので、この間
に第2階層のバスに接続されたデバイスからデータが読
み出され、第2階層のバス、第1階層のバスバッファ、
第1階層のバスを介してバスマスタに読み込まれる。高
速の第1階層のバスを用いるライトサイクルである第2
アクセス動作532では、第1アクセス動作531での
2サイクルのウェイトの影響を受けて、アドレス出力ス
デージADDが2サイクル延長されるが、ウェイト終了
後、基本クロックの1サイクルの間に書き込み動作が完
了する。高速の第1階層のバスを用いるリードサイクル
である第3アクセス動作533では、第1アクセス動作
531での2サイクルのウェイトの影響を受けて、バス
アービトレーションBATが2サイクル延長されるが、
ウェイト終了後、基本クロックの2サイクルの間に読み
出しが完了する。低速の第2階層のバスを用いるライト
サイクルである第4アクセス動作534でのウェイト制
御では、第1階層のバスバッファ112はIAB上のア
ドレスをPABに転送するとともに基本クロックの3サ
イクルの間に保持するとともにIDBとPDBとの間で
双方向データ転送が可能であるので、この間にバスマス
タから第2階層のバスに接続されたデバイスへ、第1階
層のバス、第1階層のバスバッファ、第2階層のバスを
介して、データが転送され、デバイスがメモリで有る場
合はそこに読み込まれる。
が、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、そ
の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることは言
うまでもない。例えば、内部高速メモリ115としてS
RAMを用い、低速メモリ125としてDRAM、EP
ROMその他を使用できることは言うまでもない。また
本実施例では、低速の第2階層バスをアクセスするため
のウェイトサイクル数は2であったが、このサイクル数
を第2階層バスのデバイスの速度に合わせて変化させて
も同様の効果が得られることは明らかである。本発明
は、マイクロコンピュータ等のプロセッサをチップ上に
内蔵するとともに、顧客の目標性能を最大に発揮するた
めに、高速メモリ、低速メモリ、周辺機能ユニット等と
を最適に設計するASIC(Application Specific IC)
に採用されるのに特に好適である。
辺機能ユニットの実効的な動作速度を上げると共に、バ
スマスタ側のバスインタフェースを簡単化し、なおメモ
リや周辺機能ユニット側のインタフェース仕様をバスマ
スタ側のインタフェース回路を変更することなく容易に
変更することのできるマイクロコンピュータシステムの
バス動作方式を提供することが可能となる。
を用いたマイクロコンピュータシステムの構成図であ
る。
動作を説明する構成図である。
動作制御を説明する図である。
動作制御を説明する図である。
作制御例を説明する図である。
10…第1階層のバスで接続されている高速回路ブロッ
ク、111…第1階層のバスコントローラ、112…第
1階層のバスバッファ、113…第1階層のアドレスバ
ス、114…第1階層のデータバス、115…内部高速
メモリ、120…第2階層のバスで接続されている低速
回路ブロック、121…第2階層のバスコントローラ、
122…第2階層のバスバッファ、123…第2階層の
アドレスバス、124…第2階層のデータバス、125
…低速メモリ、126、127…周辺機能ユニット、2
01…レジスタ、202…アドレス演算器(AU)、2
03…アドレスバッファ、204…アドレスデコーダ、
205…記憶素子の選択・読み出し手段、206…リー
ドデータバッファ、207…データバッファ、208…
レジスタ、301…バスアービトレーションステージ、
302…アドレス出力ステージ、303…ライトデータ
ステージ、304…リードデータステージ、401〜4
07…基本クロックの各サイクル、501〜515…基
本クロックの各サイクル、521〜526…見かけ上の
各アクセスバスサイクル、531〜536…各アクセス
動作。
Claims (3)
- 【請求項1】バスマスタと、上記バスマスタからのアド
レスが伝達される第1のアドレスバスと、上記バスマス
タからのデータが伝達される第1のデータバスと、上記
第1のアドレスバスと上記第1のデータバスとに接続さ
れた高速メモリと、上記第1のアドレスバスと上記第1
のデータバスとに接続された第1のバスバッファと、上
記第1のアドレスバスに上記第1のバスバッファを介し
て接続された第2のアドレスバスと、上記第1のデータ
バスとに上記第1のバスバッファを介して接続された第
2のデータバスと、上記第2のアドレスバスと上記第2
のデータバスとに接続された低速デバイスと、上記バス
マスタからのアクセス要求に応答して上記第1のアドレ
スバスと上記第1のデータバスとのバス権を許可する第
1のバスコントローラと、上記バスマスタからの上記ア
クセス要求に応答して上記第2のアドレスバスと上記第
2のデータバスとのバス権を許可する第2のバスコント
ローラとを具備してなり、 上記バスマスタは上記アクセス要求と上記第1のアドレ
スバスへのアドレスの出力とに関してパイプライン動作
を実行する如く構成され、 上記高速メモリはアドレスデコードに従ったメモリ選択
動作と選択メモリからのデータリードとに関してパイプ
ライン動作を実行する如く構成され、 上記バスマスタの上記アクセス要求のアクセス対象が上
記低速デバイスである際に、上記バスマスタに上記第1
のアドレスバスと上記第1のデータバスとの上記バス権
および上記第2のアドレスバスと上記第2のデータバス
との上記バス権を許可し、上記バスマスタが上記パイプ
ライン動作の進行を停止し、上記第1のバスバッファが
上記第1のアドレスバスの上記アドレスを所定サイクル
の間に保持して第2のアドレスバスへ転送する如く、上
記第1と第2のバスコントローラの少なくとも一方が上
記バスマスタと上記第1のバスバッファとを制御するこ
とを特徴とするマイクロコンピュータシステム。 - 【請求項2】上記第2のアドレスバスと上記第2のデー
タバスとに接続された第2のバスバッファと、上記第2
のアドレスバスと上記第2のデータバスとに上記第2の
バスバッファを介して接続された更に下位階層のアドレ
スバスと下位階層のデータバスとをさらに具備してなる
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロコンピュー
タシステム。 - 【請求項3】上記低速デバイスは、低速メモリもしくは
周辺機能ユニットであることを特徴とする請求項1また
は請求項2のいずれかに記載のマイクロコンピュータシ
ステム。
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