JPH06146516A - 階段室の内装仕上げ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 階段ユニットと内装仕上げパネルとの間に隙
間が生じない。階段ユニットの取付けに当たり内装仕上
げ材を傷つけない。 【構成】 階段室梁の下方に下壁パネル２を配置すると
共に上壁パネルを配置する。下壁パネル２の階段室側の
面である下地板４と、階段室梁の階段室側の面と、上壁
パネルの階段室側の面である下地板４とを同一垂直面に
位置させる。同一垂直面と階段ユニット５の側端面との
間に隙間を形成し、下壁パネル２の階段室側の面である
下地板４と、階段室梁の階段室側の面と、上壁パネルの
階段室側の面に内装パネル６を取付ける。下に位置する
内装パネル６の下縁を階段傾斜に沿った傾斜縁部とする
と共に傾斜縁部により上記同一垂直面と階段ユニット５
の側端面との間の隙間８を遮蔽する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、階段室の内装構造に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】上下階の壁パネルはあらかじめ内装仕上
げパネルを一体に固着してあり、この壁パネルを施工し
た後に、階段ユニットを階段室に取付けていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に内装仕上げパネルを一体化した壁パネルを施工した後
に階段ユニットを施工するものにおいては、寸法誤差等
により階段ユニットの側面と内装仕上げパネルとの間に
小さな隙間ができて、これが外部に露出して見苦しいと
いう問題があり、また、階段ユニットの取付け時に内装
仕上げパネルを傷つけたりするという問題があった。

【０００４】本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発
明したものであって、その目的とするところは、階段ユ
ニットと内装仕上げパネルとの間に隙間が生じないよう
にでき、また、階段ユニットの取付けに当たり内装仕上
げ材を傷つけるというようなことがない階段室の内装仕
上げ構造を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の階段室の内装仕
上げ構造は、階段室梁１の下方に下壁パネル２を配置す
ると共に上壁パネル３を配置し、下壁パネル２の階段室
側の面である下地板４と、階段室梁１の階段室１０側の
面と、上壁パネル３の階段室１０側の面である下地板４
とを同一垂直面に位置させ、該同一垂直面と階段ユニッ
ト５の側端面との間に隙間を形成し、下壁パネル２の階
段室１０側の面である下地板４と、階段室梁１の階段室
側の面と、上壁パネル３の階段室１０側の面に内装パネ
ル６を取付け、下に位置する内装パネル６の下縁を階段
傾斜に沿った傾斜縁部７とすると共に傾斜縁部７により
上記同一垂直面と階段ユニット５の側端面との間の隙間
８を遮蔽して成ることを特徴とするものであって、この
ような構成を採用することで、上記した従来例の問題点
を解決して本発明の目的を達成したものである。

【０００６】

【作用】上記のような構成の本発明によれば、内装仕上
げパネルを取付けない状態の下壁パネル２、上壁パネル
３を階段室梁１の上下に連続して取付け、この状態で階
段ユニット５を取付け、階段ユニット５と下壁パネル２
との間に隙間８を形成し、この状態で、下壁パネル２の
階段室１０側の面である下地板４と、階段室梁１の階段
室１０側の面と、上壁パネル３の階段室１０側の面に内
装パネル６を取付け、下に位置する内装パネル６の下縁
を階段傾斜に沿った傾斜縁部７とすると共に傾斜縁部７
により上記同一垂直面と階段ユニット５の側端面との間
に隙間８を遮蔽することで、隙間８が外部に露出しない
ように且つ内装パネル６が傷つかないようにして取付け
ることができるものである。

【０００７】

【実施例】本発明を以下添付図面に示す実施例に基づい
て詳述する。図３乃至図５、図８に示すように建物９の
コーナ部分に階段室１０が形成してあり、この建物９は
一階と二階とがそれぞれ個別の住戸となった連層長屋で
あり、階段室１０の一階部分の出入り口１１が仕切り体
１２により左右に２つに仕切ってあって、一階住戸用出
入り口１１ａと二階住戸用出入り口１１ｂとに別れてお
り、一階住戸用出入り口１１ａと二階住戸用出入り口１
１ｂとにはそれぞれ門扉１１が開閉自在に設けてある。
一階住戸用出入り口１１ａからは一階住戸専用アプロー
チ１３にのみ出入りできるようになっており、一階住戸
専用アプローチ１３から一階住戸の玄関扉１４を開閉し
て一階住戸内の室内に出入りできるようになっている。
また、二階住戸用出入り口１１ｂからは二階住戸専用ア
プローチ１５にのみ出入りできるようになっており、二
階住戸専用アプローチ１５に二階住戸の専用の階段Ａの
下部が連続し、階段Ａの上部が二階住戸専用の二階廊下
１６に連続しており、二階住戸用出入り口１１ｂから二
階住戸専用アプローチ１５、階段Ａ、二階廊下１６を経
て二階住戸の玄関扉１７を開閉して二階住戸内の室内に
出入りできるようになっている。

【０００８】上記のような構成の階段室２の壁は図２に
示すような構成となっている。すなわち、階段室梁１の
下方と上方とにはそれぞれ下壁パネル２と上壁パネル３
とが配設して取付けてある。この場合、下壁パネル２、
上壁パネル３はいずれもパネル枠体１８の屋外側面に外
壁用下地パネル１９が取着してあると共に屋内側面に下
地板４が取着してある。また階段室梁１の屋外側面には
別の外壁用下地パネル２０が取着してある。屋内側にお
いては、上記下壁パネル２の階段室側の面である下地板
４と、階段室梁１の階段室１０側の面と、上壁パネル３
の階段室１０側の面である下地板４とを同一垂直面に位
置させていてこれらが垂直に面一になっている。

【０００９】階段Ａは複数の階段ユニット５により構成
してある。添付図面に示す実施例では２つの階段ユニッ
ト５ａ、５ｂにより構成してある。階段ユニット５ａ、
５ｂは段板部２２の側端部にささら桁２１が設けてあ
る。階段ユニット５ａ、５ｂは下壁パネル２と上壁パネ
ル３とを施工した後に施工されるものである。ここで、
階段ユニット５ａは図６に示すように下端部には埋設用
垂下部２３を設けてあり、この埋設用垂下部２３をコン
クリート基礎２４に載置して固定してあり、更に、この
埋設用垂下部２３が後施工される土間クリート部２５に
埋設される。また、階段ユニット５ａの上端部は脚部２
６を取付けて支持するものである。階段ユニット５ｂは
図７に示すようなもので、下端部に脚部２６を設けて支
持し、上端部を階段受け梁２７に支持して取付けるもの
である。

【００１０】このような階段ユニット５の取付けに当た
っては、すでに施工してある下壁パネル２の、上壁パネ
ル３の各下地板４や階段室梁１の側面と、階段ユニット
５の側端部の桁２１との間に隙間８が形成されるような
余裕がなければ実質的に階段ユニット５の施工ができな
い。このため、本発明においては最大限後述の内装パネ
ル６の厚みより少し狭い程度の隙間８があらかじめ形成
されるように設計してある。そして、階段ユニット５の
施工が終わった後に、下壁パネル２の階段室１０側の面
である下地板４と、階段室梁１の階段室１０側の面と、
上壁パネル３の階段室１０側の面に内装パネル６を取付
けるものである。この場合、下に位置する内装パネル６
の下縁は図３に示すように階段Ａのささら桁２１の傾斜
に沿った傾斜縁部７となっており、この傾斜縁部７によ
り図１のようにして上記同一垂直面と階段ユニット５の
側端面との間の隙間８を遮蔽するものである。そして、
本発明において、下壁パネル２の階段室側の面である下
地板４と、階段室梁１の階段室１０側の面と、上壁パネ
ル３の階段室１０側の面である下地板４とを同一垂直面
に位置させてあるので、下壁パネル２の階段室１０側の
面である下地板４と、階段室梁１の階段室側の面と、上
壁パネル３の階段室１０側の面に取付ける内装パネル６
として同一の厚みのものを使用することができる。な
お、添付図面の実施例では内装パネル６は下地パネル６
ａと内装面板６ｂとで構成してある。

【００１１】

【発明の効果】本発明にあっては、上述のように下壁パ
ネルの階段室側の面である下地板と、階段室梁の階段室
側の面と、上壁パネルの階段室側の面である下地板とを
同一垂直面に位置させ、該同一垂直面と階段ユニットの
側端面との間に隙間を形成し、下壁パネルの階段室側の
面である下地板と、階段室梁の階段室側の面と、上壁パ
ネルの階段室側の面に内装パネルを取付け、下に位置す
る内装パネルの下縁を階段傾斜に沿った傾斜縁部とする
と共に傾斜縁部により上記同一垂直面と階段ユニットの
側端面との間の隙間を遮蔽してあるので、下壁パネルや
上壁パネルを取付けた後に階段ユニットを取付けるので
あるが、この場合に、隙間の分だけ階段ユニットの取付
けに余裕ができて、取付けが容易に行えるものであり、
しかも、下に位置する内装パネルの下縁を階段傾斜に沿
った傾斜縁部となっていることで、階段ユニットを施工
した後に後施工により施工できるものであり、また、上
記隙間を内装パネルの傾斜縁部で隠すことで隙間が外部
に露出せず、外観が良くなるものであり、また、下壁パ
ネルの階段室側の面である下地板と、階段室梁の階段室
側の面と、上壁パネルの階段室側の面である下地板とを
同一垂直面に位置させてあるので、下壁パネルの階段室
側の面である下地板と、階段室梁の階段室側の面と、上
壁パネルの階段室側の面に取付ける内装パネルとして同
一の厚みのものを使用することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の要部断面図である。

【図２】同上の壁部分の断面図である。

【図３】同上の階段室の側面断面図である。

【図４】同上の階段室の一階部分の平断面図である。

【図５】同上の階段室の二階部分の平断面図である。

【図６】同上に用いる階段ユニットを示し、（ａ）は平
面図であり、（ｂ）は側面図である。

【図７】同上に用いる他の階段ユニットを示し、（ａ）
は平面図であり、（ｂ）は側面図である。

【図８】同上の建物を示し、（ａ）は正面図であり、
（ｂ）は側面図である。

【符号の説明】

１ 階段室梁 ２ 下壁パネル ３ 上壁パネル ４ 下地板 ５ 階段ユニット ６ 内装パネル ７ 傾斜縁部 ８ 隙間 １０ 階段室

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 階段室梁の下方に下壁パネルを配置する
   と共に上壁パネルを配置し、下壁パネルの階段室側の面
   である下地板と、階段室梁の階段室側の面と、上壁パネ
   ルの階段室側の面である下地板とを同一垂直面に位置さ
   せ、該同一垂直面と階段ユニットの側端面との間に隙間
   を形成し、下壁パネルの階段室側の面である下地板と、
   階段室梁の階段室側の面と、上壁パネルの階段室側の面
   に内装パネルを取付け、下に位置する内装パネルの下縁
   を階段傾斜に沿った傾斜縁部とすると共に傾斜縁部によ
   り上記同一垂直面と階段ユニットの側端面との間の隙間
   を遮蔽して成る階段室の内装仕上げ構造。