JPH0614576Y2 - 棚等用支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、棚板、ディスプレー、パネル、ハンガーその
他インテリア用構造体を店頭、家庭、展示場などに陳列
装備するため細長いワイヤー、レールなどの被装着体で
簡単に任意の位置に位置決めが可能な棚等用支持装置に
関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、室内或いは陳列窓等に、物品を載せるための棚
を設ける場合、洋服などを吊して陳列する場合などにお
いて、陳列効果や、スペース効果をあげるため、また物
品が変わった場合の配置変更などのために、棚板の高さ
や方向、または吊す位置、傾斜位置などを任意に選ぶこ
とが容易であることが要求される。

この金具には従来ではフックや穴あきブラケット、取付
ロッド、或いは取付螺杆が用いられるが段階的な変更が
多く無段階に移動調節することができない不便があっ
た。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このため最近ではチャック部材を備えたホルダーの受具
でレール又はワイヤーの被装着体に摺動できるようにし
たことが試みられているが、受具を物品に固定化すると
自由度が少なくなって高さ調整がやっかいで特に棚部材
では喰い違いに移動するとこじれて動かなくなるし、そ
の修正も面倒であるばかりか取扱上きわめて不便でしか
も展示効果をあげるため斜めに棚板やパネルを配備する
場合には使用できないなどの問題があった。

本考案は、棚部材が受具に回動自在に支持され移動操作
に自由度を持たせ、この従来の問題点を解決し取扱い容
易で棚などの物品設定位置調整も簡単に可能であり、傾
斜状態でも垂直方向でも配備できかつ交換作業も楽にで
きる棚等支持装置を構成簡単で安価に提供することを目
的としたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、ワイヤー又はレールの被装着体Ａを嵌挿する
挿入部２と、該挿入部２中の被装着体Ａを係脱するチャ
ック部材３とを有するホルダー４の片側又は両側面に支
承部１０を形成するとともに、棚等の物品Ｂの定着又は
載置受座となる嵌合溝１１が形成された受部材１を前記
支承部１０に嵌合回動自在に取り付け、前記受部材１に
物品Ｂの固定用の締付子１３を設けたことを特徴とする
棚等用支持装置である。

〔実施例〕

第１図乃至第４図の具体例では棚板又はパネルなどの物
品Ｂを受部材１の嵌合溝１１にくわえ込ませ受部材１を
持っているホルダー４でワイヤーの被装着体Ａに装着し
て吊垂する。この場合、ワイヤー又はレールの被装着体
Ａを嵌挿する挿入部２、例えば中空孔または切溝と、該
挿入部２中の被装着体Ａを係脱するチャック部材３とを
有するホルダー４に棚等の物品Ｂの定着又は載置受座と
なる嵌合溝１１を有する受部材１を定着ねじ１２で回動
自在に備えると共に、前記受部材１に物品Ｂの固定用の
締付子１３を設けて定着できるようにしてある。そし
て、このホルダー４にある前記チャック部材３は、内周
面にテーパー面部６を有する中空孔に嵌装されるスリー
ブ７と、このテーパー面部６に当接するボール８又はシ
ューとを持ち、これらを一方向に付勢するバネ９とから
構成されている。

前記受部材１としては棚板の端部側に用いられるものは
ホルダー４の片側だけに設ければよいが、棚板の中間部
で用いられるものは両側、又は三方又は四方に複数突出
したものが用いられていて棚板を複数載置できるように
してある。

また、受部材１はホルダー４に対して支承部１０に嵌合
してねじ止めで遊嵌回動するタイプとしてあるが、第８
図例のように押込み式で突没自在の係支部材、例えばボ
ール１４を凹溝１５にバネ１６で押込み嵌着してもよ
い。

なお、前記スリーブ７が、前記テーパー面部６に合致す
るコーン部７_１を持ち、その一部をホルダー４より突出
配備してストッパ５を螺着して備えられチャック部材３
の働きで一方向にスライドできるが他方向にはずれない
ようにロックする機能を持たせて使用上便利な形態とし
てある。

前記ホルダー４のテーパー面部６はボール８がテーパー
面部６の小径側の近くにあるときに遠くにあるときより
もボール８，８間の間隔が小なるようにボール８の接離
を拘束していて、このボール８，８間の接離により前記
ワイヤーとの係止或いは滑動が行われるようになってい
る。そしてこのスリーブ７がコーン部７_１とテーパー面
部６が嵌合する方向に押される力を受けるようにホルダ
ー４中に設けたバネ押え用の座金１８と前記コーン部７
_１の段付部との間にバネ９が介装され、前記ホルダー４
とスリーブ７はワイヤーに固く係止しうる状態としてあ
る。

この座金１８はパイプの末端を代用してもよいが、中央
にスリーブ７の挿通孔の挿入部２を穿設し、外周縁に放
射状に複数の爪片（図示せず）を有した金属製の円板状
部材の板バネを圧入嵌着し固定させてもよく、その他、
螺合又は嵌合形式のバネ押え、リング等の公知の手段が
用いられる。

なお、前記棚の物品Ｂは一段に限らず上下二段以上の複
数段に配置することがワイヤーへの前記ホルダー４の設
置によって自由に選べる。また挿入部２は挿通孔に代え
てレール挿入溝とすることもできる。また前記受部材１
には受部材１に嵌め込まれる嵌合孔のあるリング、フッ
ク又は棚挟持用の受座（図示せず）のアタッチメントを
付設して商品などの吊垂陳列ができるようにすることも
できる。

なお、締付子１３の頭部には必要に応じクッション材
（図示せず）を装着してガラス板の受作用を良好にす
る。

しかして、ガラス棚の物品Ｂを受部材１の嵌合溝１１に
嵌装し、締付子１３で固定化したのち、物品Ｂをワイヤ
ーの被装着体Ａ上に移動する時はホルダー４のチャック
部材３によって上方向には自由に動くが下方向に移すと
きにはホルダー４から突出したスリーブ７を、バネ９の
復元力に抗して押すとボール８，８はフリーの状態とな
り、その間にワイヤー上に移動し、適宜位置で押圧をや
めるとバネ９によりスリーブ７は復位してワイヤーはボ
ール８，８間に圧接挟持され、棚の物品Ｂはワイヤーに
固定される。この際、棚の傾斜は受部材１がホルダー４
に対して回動して垂直にも適宜角度で配置できる。

また、ワイヤーの途中または下端に額やパネルその他の
インテリア組立構造物の吊垂或いは載置に便利に用いら
れるものである。

〔考案の効果〕 本考案は、ワイヤー又はレールの被装着体を嵌挿する挿
入部と、該挿入部２中の被装着体を係脱するチャック部
材とを有するホルダーの片側又は両側面に支承部を形成
し、この支承部に棚等の物品の定着又は載置受座となる
嵌合溝が形成された受部材を嵌合回動自在に取り付け、
前記受部材に物品の固定用の締付子を設けたことによ
り、ワイヤーで物品を壁面などの取付面に対して任意の
距離隔たった位置に取り付ける際に設置の処理が容易に
でき、バランスを持って吊垂でき且つワンタッチで着脱
できるのでその取り付け、取り外し作業が極めて簡易で
迅速にでき作業性を大幅に向上し、互換性も良好であ
り、しかも棚板やパネルなどの物品の傾斜配備も容易で
傾斜度合の調整も広範囲に可能で陳列棚の張設が適確且
つ安全にでき周囲の美徳をも損なわない体裁良好な支持
装置にでき、さらに異なる取付面積構造に対しても広範
囲に適用できる堅牢形態となっているので汎用性にも富
むなどの実用上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は正面図、第２図
は平面図、第３図は一部切欠正面図、第４図は第３図II
線の縦断面図、第５図は側面図、第６図は分離状態の斜
面図、第７図は使用状態の斜面図、第８図は他の実施例
の一部切断正面図である。 Ａ……被装着体、Ｂ……物品、１……受部材、２……挿
入部、３……チャック部材、４……ホルダー、５……支
持アーム、６……テーパー面部、７……スリーブ、８…
…ボール、９……バネ、１０……支承部、１１……嵌合
溝、１２……定着ねじ、１３……締付子。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ワイヤー又はレールの被装着体Ａを嵌挿す
   る挿入部２と、該挿入部２中の被装着体Ａを係脱するチ
   ャック部材３とを有するホルダー４の片側又は両側面に
   支承部１０を形成し、この支承部１０に、棚等の物品Ｂ
   の定着又は載置受座となる嵌込溝１１が形成された受部
   材１を嵌合回動自在に取り付け、前記受部材１に物品Ｂ
   の固定用の締付子１３を設けたことを特徴とする棚等用
   支持装置。
2. 【請求項２】前記嵌合回動自在の取付手段が定着ねじ１
   ２、またはボール１４と凹溝１５とから構成されたもの
   である実用新案登録請求の範囲第１項記載の棚等用支持
   装置。