JPH06145040A - メラニン生成抑制剤 - Google Patents

メラニン生成抑制剤

Info

Publication number
JPH06145040A
JPH06145040A JP32276192A JP32276192A JPH06145040A JP H06145040 A JPH06145040 A JP H06145040A JP 32276192 A JP32276192 A JP 32276192A JP 32276192 A JP32276192 A JP 32276192A JP H06145040 A JPH06145040 A JP H06145040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biphenyl compound
melanin
melanogenesis
cells
melanin production
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32276192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3023254B2 (ja
Inventor
Takeshi Ikemoto
毅 池本
Hiroko Nakatsugawa
弘子 中津川
Atsusane Taira
淳誠 平良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP4322761A priority Critical patent/JP3023254B2/ja
Publication of JPH06145040A publication Critical patent/JPH06145040A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3023254B2 publication Critical patent/JP3023254B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は安全性が高くかつ優れたメラニン生
成抑制剤剤を提供することを目的としている。 【構成】一般式 【化1】 (但しRはCH3 、C2 5 、C3 7 、CH2 OH、
3 6 OH、CHO、COCH3 基)で表されるビフ
ェニル化合物を有効成分として含有することを特徴とす
るメラニン生成抑制剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品、医薬部外品、
化粧品などに肌の美白化を目的として配合することので
きるメラニン生成抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】メラニ
ンは、色素細胞内でチロシナーゼの作用によって、チロ
シンがドーパ、ドーパキノンに変化し、ドーパクローム
などを経て生成すると考えられているが、このメラニン
は皮膚に存在し、紫外線などから身体を守る重要な役目
を担っている。しかし、メラニンの過剰生成はシミ・そ
ばかすを形成し、皮膚の老化を促進するため、最近で
は、紫外線によるメラニン過剰生成の予防を目的とした
薬剤の開発も進められている。
【0003】従来から、色白の美しい肌にするためにハ
イドロキノン、NBEH(モノベンジルエーテル オブ
ハイドロキノン)が使われているが、これらは色素細
胞の変性、致死を引き起こし、皮膚本来の生理機能を損
ない、非可逆的白班、色素異常、かぶれ等の副作用を引
き起こす欠陥がある。
【0004】そこで、上記したメラニンの生成に関与す
る酵素であるチロシナーゼに着目して、皮膚のメラニン
量を低減する目的でビタミンC及びその誘導体が使われ
るようになった。しかし、これらのチロシナーゼ活性阻
害物質は、活性そのものが低く、還元力を利用する物質
であるため安定性が悪く、安全性そのものに問題を残す
ものが多かった。
【0005】したがって本発明の目的は、チロシナーゼ
活性阻害及びメラニン生成抑制に優れた効果を示し、安
全性の高いメラニン生成抑制剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記事情
を鑑み、強いチロシナーゼ活性阻害及びメラニン生成抑
制効果を有し、かつ高い安全性を有するメラニン生成抑
制剤を開発すべく鋭意検討した結果、特定のビフェニル
化合物が強いチロシナーゼ活性阻害作用及びメラニン生
成抑制作用を有していることを見いだした。
【0007】即ち、本発明は下記一般構造式で表される
ビフェニル化合物からなるメラニン生成抑制剤に関す
る。
【0008】
【化2】
【0009】(但しRはCH3 、C2 5 、C3 7
CH2 OH、C3 6 OH、CHO、COCH3 基)
【0010】本発明に使用されるビフェニル化合物は公
知の物質であり、例えば、具体例としてデヒドロクレオ
ソール、デヒドロジバニロン及びデヒドロジ−ジヒドロ
オイゲノール等が挙げられる(ジャーナル オブ オー
ガニック ケミストリィ、第28巻、1048頁、19
63年)。またその安全性の高いことが確認されてお
り、例えば、上述デヒドロクレオソール、デヒドロジバ
ニロン及びデヒドロジ−ジヒドロオイゲノールは、被験
者25名のヒト皮膚貼付試験(前腕屈側部)において実
用濃度の範囲で全て陰性であった。
【0011】本発明のメラニン生成抑制剤は、例えば医
薬品・医薬部外品・化粧品などに適用することが可能で
ある。
【0012】その適用量は使用する系によって様々で、
一概には言えないが、以下の実施例から明らかなよう
に、既存のこの種の物質と同等もしくはかなり低濃度で
よい。即ち、その配合量は0.0001〜90重量%で
あり、好ましくは、0.001〜5重量%である。
【0013】
【実施例】 以下、実
施例をもって本発明を詳細に説明する。実施例における
ビフェニル化合物の名称を前記一般式のRの違いにより
以下の如く略記する。
【0014】ビフェニル化合物1(R=CH3 )、ビフ
ェニル化合物2(R=C2 5 )、ビフェニル化合物3
(R=C3 7 )、ビフェニル化合物4(R=CH2
H)、ビフェニル化合物5(R=C3 6 OH)、ビフ
ェニル化合物6(R=CHO)、ビフェニル化合物7
(R=COCH3 )。
【0015】実施例1 チロシナーゼ活性阻害試験 測定原理は、チロシナーゼを作用させてチロシンから生
成するドーパクロムを測定するものである。
【0016】反応組成液はL−チロシン(0.3mg/
ml)1.0ml,マックルベン緩衝液(pH6.8)
1.0ml,本発明のビフェニル化合物試料溶液0.9
mlの総量2.9mlを調製し、37℃、10分間、イ
ンキュベーションを行い、チロシナーゼ(1mg/m
l,マッシュルーム、シグマ社製)0.1mlを添加
し、37℃、15分間インキュベーションを行い、47
5nmの吸光度を測定した。
【0017】ビフェニル化合物は水に溶けにくい為、適
当濃度のエタノールに溶かし、最終濃度0.6、1.
5、3.0mMの試料溶液に調製し用いた。
【0018】チロシナーゼ酵素阻害活性の失活は次式に
よって算出し、その結果を表1に示した。
【0019】
【数1】
【0020】(A):試料の代わりに緩衝液を添加した
際の吸光度 (B):試料を添加した際の吸光度 (C):チロシナーゼの代わりに緩衝液を添加した際の
吸光度 (D):チロシナーゼと試料の代わりに緩衝液を添加し
た際の吸光度
【0021】
【表1】
【0022】この表1の結果から、本発明のビフェニル
化合物は、濃度依存的にチロシナーゼ活性を阻害し、し
かも低濃度で効果のあることがわかった。
【0023】実施例2〜4、比較例1,2 メラニン生
成抑制作用試験 色素細胞でのメラニン生成抑制作用試験は、B16メラ
ノーマ細胞(1×10-8個)を、ビフェニル化合物それ
ぞれを添加した10%牛胎児血清含有Eagle最小必
須培地5ml中5%CO2 、37℃条件下で、ファルコ
ンシャーレ(直径60mm)内で4日間培養し、反応さ
せた。
【0024】培養後、細胞を0.05%トリプシンにて
剥離した。更に細胞を燐酸緩衝生理食塩水にて3回洗
い、Neuhauerの血球計算盤を用いて細胞数(細
胞増加率)を算定した。
【0025】一方で、細胞をシャーレに接着させた状態
で10%中性ホルマリンで20分間固定後、50mM燐
酸緩衝液(pH6.8で3回洗い、5mM L−ドーパ
を含む同緩衝液で37℃、5時間インキュベート後、洗
浄し細胞全体が黒色に染色されている細胞をドーパ陽性
細胞として数えた。
【0026】試料調製については、1%エタノールで、
細胞に影響がないことを確認し、同濃度のエタノールで
最終濃度0.1、0.01、0.001mMになるよう
に試料を調製し、試料無添加のB16メラノーマ細胞増
加に対する抑制率(%)として求めた。
【0027】また比較例としてアスコルビン酸(和光純
薬製)、ハイドロキノン(和光純薬製)を用いた。その
結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】表2の結果から本発明のビフェニル化合物
は、アスコルビン酸に比べ、メラニン生成抑制作用が高
く、その抑制作用はハイドロキノンに比べても劣らぬ抑
制作用であった。
【0030】一方、0.1mMでのハイドロキノンは本
発明のビフェニル化合物の細胞増加率に比べると1/5
程度であった。即ち、ハイドロキノンによるメラニン生
成抑制作用は、細胞毒性によるところが大きいことを示
すものであり、安全性に大きな問題がある。また、ビタ
ミンCは安定性が悪く、単品そのものでの応用化は困難
である。これに対し本発明のビフェニル化合物は細胞毒
性という点でも安全性に優れている。
【0031】
【発明の効果】以上記載の如く、本発明のビフェニル化
合物が低濃度で高いチロシナーゼ活性阻害作用及びメラ
ニン生成抑制作用を有し、またその安全性も高いことか
ら、紫外線などによるメラニンの過剰生成によるシミ、
そばかす形成を予防する化粧品への配合や、色素沈着症
の治療、予防剤としての薬品への利用が可能な、有用な
メラニン生成抑制剤を提供することは明かである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】チロシナーゼ活性の阻害率は次式によって
算出し、その結果を表1に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/11 ADA 9283−4C 31/12 AED 9283−4C C07C 43/23 C 7419−4H 47/575 7457−4H 49/84 E 7457−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般構造式で表されるビフェニル化
    合物からなるメラニン生成抑制剤。 【化1】 (但しRはCH3 、C2 5 、C3 7 、CH2 OH、
    3 6 OH、CHO、COCH3 基)
JP4322761A 1992-11-05 1992-11-05 メラニン生成抑制剤 Expired - Lifetime JP3023254B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4322761A JP3023254B2 (ja) 1992-11-05 1992-11-05 メラニン生成抑制剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4322761A JP3023254B2 (ja) 1992-11-05 1992-11-05 メラニン生成抑制剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06145040A true JPH06145040A (ja) 1994-05-24
JP3023254B2 JP3023254B2 (ja) 2000-03-21

Family

ID=18147353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4322761A Expired - Lifetime JP3023254B2 (ja) 1992-11-05 1992-11-05 メラニン生成抑制剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3023254B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10194956A (ja) * 1997-01-14 1998-07-28 Kanebo Ltd 皮膚化粧料
US5902831A (en) * 1995-11-27 1999-05-11 The Research Foundation Of State University Of New York Prevention of atherosclerosis using NADPH oxidase inhibitors
JP2005015450A (ja) * 2003-06-30 2005-01-20 Kanebo Cosmetics Inc 皮膚化粧料
JP2012012320A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Kao Corp 固体脂質エマルション及び皮膚外用剤
JP2013136545A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Kao Corp 乳化組成物

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101579889B (zh) * 2009-06-05 2010-10-13 黎永健 陶瓷粉料下料装置及其下料方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5902831A (en) * 1995-11-27 1999-05-11 The Research Foundation Of State University Of New York Prevention of atherosclerosis using NADPH oxidase inhibitors
JPH10194956A (ja) * 1997-01-14 1998-07-28 Kanebo Ltd 皮膚化粧料
JP2005015450A (ja) * 2003-06-30 2005-01-20 Kanebo Cosmetics Inc 皮膚化粧料
JP2012012320A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Kao Corp 固体脂質エマルション及び皮膚外用剤
JP2013136545A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Kao Corp 乳化組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3023254B2 (ja) 2000-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4660487B2 (ja) 皮膚美白効能を上昇させる化粧料組成物
Jeng et al. Arecoline cytotoxicity on human oral mucosal fibroblasts related to cellular thiol and esterase activities
JPH06145040A (ja) メラニン生成抑制剤
JP2719300B2 (ja) メラニン生成抑制剤
US20060135618A1 (en) Medicine comprising a thiourea for use as depigmenting agent or anti-mutagenic and anti-carcinogenic agent
JP3410870B2 (ja) 皮膚外用剤
JP3403780B2 (ja) 化粧料
JPH0892053A (ja) 皮膚外用剤
JPH0925212A (ja) 皮膚外用剤
US10864154B2 (en) Skin care compositions and their applications
KR100472919B1 (ko) 수용성 미백 조성물 및 그를 함유하는 피부 미백용 화장료조성물
KR100406124B1 (ko) 자외선에 의해 증가하는 프로스타글란딘을 억제하는성분과 멜라닌 합성을 억제하는 성분을 동시에 함유하는미백 화장료 조성물
JP2804850B2 (ja) チロシナーゼ活性阻害及びメラニン生成抑制剤
JPH01207225A (ja) 毛髪化粧料
JP2020132615A (ja) Nrf2活性化剤のチロシナーゼ活性阻害とメラニン産生抑制作用による美白・美肌剤
KR20100061978A (ko) 피부미백용조성물
JP3120087B2 (ja) 白髪の防止及び白髪黒色化用毛髪化粧料
JP3113407B2 (ja) 化粧料
KR100836033B1 (ko) 프럭토스 1,6-디포스페이트 또는 그 유도체를 함유한미백용 피부외용제 조성물
JP3231898B2 (ja) 美白化粧料
CN114796046B (zh) 一种美白淡斑抗氧化组合物及其应用
JPH01305025A (ja) 色素沈着抑制剤
JP3657373B2 (ja) 色素沈着症予防治療剤
WO2002060404A1 (en) Composition of miconazole for external application and skin-whitening
JPH02273608A (ja) 色白化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080114

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110114

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110114

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120114

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120114

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130114

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term