JPH06140302A - 薄膜パターン形成方法および磁気変換装置 - Google Patents

薄膜パターン形成方法および磁気変換装置

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JPH06140302A
JPH06140302A JP4307821A JP30782192A JPH06140302A JP H06140302 A JPH06140302 A JP H06140302A JP 4307821 A JP4307821 A JP 4307821A JP 30782192 A JP30782192 A JP 30782192A JP H06140302 A JPH06140302 A JP H06140302A
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substrate
pattern
mask
thin film
resist
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Application number
JP4307821A
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English (en)
Inventor
Toshio Aizawa
俊雄 相沢
Takuya Gunji
卓也 郡司
Kietsu Iwabuchi
喜悦 岩淵
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォトリソプロセスのコンタクト露光法にお
いて、導電体パターンを形成する際に、基板と導電性の
パターンが形成されたマスクとの密着性を向上させる。 【構成】 マスクの基板との対向面で、かつ、マスクパ
ターンの使用有効範囲外に、基板上にスピンコートされ
るレジストの外周部の盛り上がり部を避けるための切欠
き段部を設け、フォトリソプロセスのコンタクト露光に
際して、マスクの切欠き段部側の面を基板上のレジスト
表面に密着させた状態で露光する。 【効果】 基板側の外周部のレジストを除去する必要な
しに、1つの基板内でのレジストパターン形状のバラツ
キを抑えることができるので、リフトオフの技術に用い
て、1つの基板内に一様な薄膜パターンを形成すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、基板上に導電性の薄
膜パターンを形成したり、強磁性体からなる磁気抵抗効
果素子等の薄膜を予め形成すると共に、その薄膜が形成
された基板上に導電性の薄膜パターンを形成するパター
ン形成方法および薄膜パターン形成方法によって製造さ
れる磁気変換装置に関する。具体的にいえば、フォトリ
ソプロセスのコンタクト露光法において、導電体パター
ンを形成する際に、基板と導電性のパターンが形成され
たマスクとの密着性を向上させたパターン形成方法の改
良に関する。また、薄膜パターン形成方法によって製造
される磁電変換装置、すなわち、磁気抵抗効果素子を用
いて磁場の方向性を検出する機能を有する磁電変換装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】集積電子回路等で基板上に導電体の薄膜
パターンを形成する場合、従来からフォトリソプロセス
のコンタクト露光方法が用いられている。このコンタク
ト露光方法では、基板上に一様な膜厚のレジストを塗布
するために、通常、数千回転で30秒程度のスピンコー
トを行っている。
【0003】ところが、塗布されたレジストの外周部に
盛り上がり部分が生じるため、マスクと基板との間のコ
ンタクト性が悪くなり、基板上にマスクパターンを正確
に転写することができない。すなわち、基板の外周部に
生じるレジストの盛り上がり部分によって、基板の中央
部で、マスクと基板との間に不要な隙間が発生し、照射
される紫外光がまわり込んでしまう。
【0004】図16は、従来のコンタクト露光法を説明
する図で、(1) は基板要部の側断面図、(2) は上面図で
ある。図において、1は基板、2はレジスト、3はマス
ク、3aはマスクパターン、Lは紫外光を示す。この図
16に示すように、基板1側の外周部には、レジスト2
の盛り上がりがあるので、特に基板1の中央部付近にお
いてマスク3との隙間が生じ、基板1の外周部と中央部
とでパターニングムラが生じてしまう。
【0005】図17は、基板の外周部に形成されたレジ
ストについて、その一例を示す要部を拡大した断面図で
ある。図における符号は図16と同様である。すでに述
べたように、基板1上に一様な膜厚のレジスト2を塗布
するために、一般に、数千回転で30秒程度のスピンコ
ートを行う。
【0006】しかし、基板1の端部には、この図17に
示すように、レジスト2の盛り上がりが生じており、パ
ターニングムラの原因になる。そこで、従来からこのよ
うなレジスト2の盛り上がりを除去するために面取りを
施しているが、必ずしも充分な平面は得られない。この
場合に生じるパターニングムラは、レジスト2の膜厚を
厚くすればするほど、発生し易くなり、また、レジスト
の戻る量も多くなる。
【0007】図18は、従来のコンタクト露光法におい
て、紫外光のまわり込み現象を説明する図で、(1) は基
板とマスクの外周部の一部を拡大した上面図、(2) はそ
の側断面図、(3) は中央部の一部を拡大した上面図、
(4) はその側断面図である。図における符号は図16と
同様である。
【0008】従来のフォトリソプロセスにおいては、マ
スクパターン3aをレジスト2が塗布されている基板1
側に1対1の対応で転写させる。ところが、マスク3側
と基板1側との間に隙間などがある場合には、紫外光L
のまわり込みが生じて、1対1に転写されなくなる。
【0009】例えば、基板1とマスク3の外周部付近
で、両者が完全に密着していれば、図18(1) と(2) に
示すように、ほぼ完全な1対1の転写が行われる。しか
し、隙間が生じる基板1とマスク3の中央部付近では、
図18(3) と(4)に示すように、1対1の転写は行われ
ない。
【0010】このような現象は、レジスト2の厚みが大
きくなるほど大きくなり、また、基板1のサイズが大き
くなればなるほど、パターニングのムラが顕著に現われ
ることになる。したがって、レジスト形状を基板面と垂
直方向に正しく形成したい場合には、致命的な欠陥とな
る。
【0011】すなわち、その外周部近傍にレジスト2の
盛り上がりがあるような基板1を使用してマスク3のコ
ンタクト露光を行うと、先の図16や図18に関連して
説明したように、基板1の中央部の隙間が生じて紫外光
Lがまわり込むので、1対1の転写ができなくなる。特
に、レジスト形状を垂直にしたいときなどには、基板1
の外周部と中央部とでレジストの形状が異なり、1つの
基板内で形状のバラツキが少ないレジストパターンを形
成することができない、等の不都合があった(請求項1
と請求項2の発明に対応する従来の技術)。
【0012】また、従来の薄膜パターンの形成として
は、基板上に磁気抵抗効果素子の薄膜パターンを形成
し、そのパターンの一部にオーバラップさせて導電性の
薄膜パターンを形成する必要がある。このパターンの形
成においては、特に、磁気抵抗効果素子の形成方法に問
題がある。従来の磁気抵抗効果素子の形成方法として
は、強磁性体からなる薄膜をストライプ状に形成し、磁
場に対して異方性をもたせることによって、感磁する方
向としない方向とが得られるようにしていた。
【0013】しかし、この場合に、磁場に対する素子の
ストライプのアジマス角を高精度に保持しておかなけれ
ば、安定した磁気抵抗効果を得ることが困難である、と
いう不都合があった(請求項3と請求項4の発明に対応
する従来の技術)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この発明では、従来の
パターン形成方法におけるこのような不都合を解決し、
基板上にスピンコートされるレジストの外周部の盛り上
がり部を避けることによって、基板とマスクとのコンタ
クト性を向上させてクスクパターンの正確な転写を可能
にしたパターン形成方法を提供することを第1の目的と
する(請求項1と請求項2の発明)。また、磁場に対す
る素子の形状を改良することにより、安定した磁気抵抗
効果が得られるようにしたパターン形成方法および磁気
変換装置を提供することを第2の目的とする(請求項3
と請求項4の発明)。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は、第1に、基
板上に導電性の薄膜パターンを形成するパターン形成方
法において、マスクパターンが形成されたマスクの基板
との対向面で、かつ、マスクパターンの使用有効範囲外
に、基板上にスピンコートされるレジストの外周部の盛
り上がり部を避けるための切欠き段部を設け、フォトリ
ソプロセスのコンタクト露光に際して、上記マスクの切
欠き段部側の面を基板上に形成されたレジストの表面に
密着させた状態で露光するパターンの形成方法である。
【0016】第2に、基板上に導電性の薄膜パターンを
形成するパターン形成方法において、スピンコートされ
たレジストの外周部に盛り上がり部を有する基板上に、
該基板の外周部のみに露光するマスクを使用して、露
光,現像処理を行った後、通常のコンタクト露光を行う
パターンの形成方法である。
【0017】第3に、基板上に蒸着等で強磁性体の薄膜
を形成し、形成された強磁性体層の表面に感光性樹脂を
被覆して、複数個の半円状のパターンと端子部とを形成
するマスクを使用して感光させ、イオンエッチング等に
より感光された部分の強磁性体を除去して、感磁面が半
円状の複数個のパターンと端子部とを形成させ、該形成
されたパターンと端子部の上に残留する感光性樹脂を除
去する第1の工程と、第1の工程で形成された強磁性体
の端子部とオーバラップして導電性薄膜の端子部を形成
するマスクを使用して、強磁性体上に導電性の薄膜を形
成する第2の工程からなるパターンの形成方法である。
【0018】第4に、基板上に形成された感磁面が半円
状の強磁性体層の複数個のパターンと、該複数個のパタ
ーンと電気的に接続された強磁性体層の端子部と、上記
強磁性体層の端子部とオーバラップして形成された導電
性の端子部、とを備えた磁気変換装置である。
【0019】
【作用】この発明では、フォトリソプロセスにおけるコ
ンタクト露光の際に、基板上にスピンコートされるレジ
ストの外周部の盛り上がりを避け、マスクと基板とのコ
ンタクト性を向上させるために、マスク側の基板との対
向面で、かつ、パターンの使用有効範囲外に、切欠き段
部を設けることによって、マスクと基板とのコンタクト
性を向上させている(請求項1の発明)。さらに、スピ
ンコートされたレジストの外周部に盛り上がり部を有す
る基板上に、基板の外周部のみに露光するマスクを使用
して、露光,現像処理を行い、その後に、通常のコンタ
クト露光を行うことによって、マスクと基板とのコンタ
クト性を向上させている(請求項2の発明)。
【0020】基板上に、第1の工程で、感磁面が半円状
の強磁性体層の複数個のパターンと端子部とを形成さ
せ、第2の工程で、強磁性体層の端子部とオーバラップ
した導電性薄膜の端子部を形成することにより、抵抗変
化率が向上された磁気抵抗効果素子を製造する(請求項
3の発明)。
【0021】基板上に形成された感磁面が半円状の強磁
性体層の複数個のパターンと、この複数個のパターンと
電気的に接続された強磁性体層の端子部と、この強磁性
体層の端子部とオーバラップして形成された導電性の端
子部とから構成された磁気変換装置を提供することによ
って、地磁気センサーに応用可能であり、ホール素子に
代わる磁場検出装置を実現する(請求項4の発明)。
【0022】
【実施例1】この発明の薄膜パターン形成方法につい
て、図面を参照しながら、その実施例を詳細に説明す
る。この実施例は、請求項1の発明に対応する。
【0023】図1は、この発明の薄膜パターン形成方法
において、コンタクト露光法に使用するマスクの一実施
例を示す図で、(1) は下面図、(2) は側面図である。図
において、4はこの発明のマスクで、4aはそのマスク
4の外周部に設けられた段部を示す。
【0024】この図1(1) と(2) に示すように、従来の
マスク3の外周部に、レジストの盛り上がりを避けるた
めの段部を設ける。このような段部4aを有するマスク
を作成することによって、次の図2に示すように、マス
ク4と基板1とのコンタクト状態にすることが可能にな
る。
【0025】図2は、この発明の薄膜パターン形成方法
について、そのフォトリソプロセスのコンタクト露光時
における基板とマスクとの関係を示す側断面図である。
図における符号は図1および図16と同様である。
【0026】この図2から明らかなように、基板1の上
面に形成されたレジスト2には、その外周部に先の図1
7で説明したような盛り上がりが存在するが、マスク3
のレジスト盛り上がり部の対向面には、これを避けるた
めの段部4aが設けられているので、マスク側と基板側
とのコンタクト性が向上される。したがって、先の図1
6や図17で説明したように、従来は基板1の中央部に
生じたマスク3との隙間によって発生した1つの基板内
での露光ムラを抑えることが可能になり、一様な薄膜パ
ターンを形成することができる。
【0027】すなわち、基板側の外周部のレジストの除
去を行う必要なしに、1つの基板内におけるパターニン
グでのレジスト状態のバラツキを抑えることができ、基
板上に一様な膜厚で薄膜パターンを形成することが可能
になる。したがって、このようなレジストパターンが形
成された基板上に薄膜を形成した後、レジスト除去を行
い、基板上に薄膜パターンを形成するリフトオフ方法で
は、特に顕著な効果が得られる。
【0028】
【実施例2】この発明の薄膜パターン形成方法につい
て、第2の実施例を説明する。この実施例は、請求項2
の発明に対応する。この実施例では、本来のコンタクト
露光のプロセスに先立って、基板上にスピンコートされ
たレジストの外周部の盛り上がりを除去することによ
り、1つの基板内における露光ムラを低減させるように
している。簡単にいえば、最初に、基板外周部のみに露
光,現像を行って、基板の外周部に形成されたレジスト
の盛り上がり部分のレジストをすべて除去する。
【0029】図3は、この発明の第2の実施例につい
て、そのレジスト除去プロセスを説明するための側断面
図で、(1) は露光時、(2) は現像後の状態を示す図であ
る。図における符号は図16と同様であり、5は基板1
の外周部のみに露光するレジスト除去用マスクで、5a
はその遮光層を示す。
【0030】まず、図3(1) に示すように、レジスト除
去用マスク5を使用して、レジスト2が塗布された基板
1の使用範囲外の部分(外周部の領域)のみを露光す
る。次に、その基板1を現像して、図3(2) に示すよう
な基板を作成する。このように、基板1の外周部に形成
されたレジスト2の盛り上がり部分については、盛り上
がり部分を含むレジスト2全体を除去することによっ
て、基板1の外周部は、レジストの厚さ分だけ薄くなる
ので、転写用のパターンが形成されたマスクとの密着性
の問題が解消される。
【0031】以上のプロセスによって、レジストを除去
した後、本来使用すべきパターンが形成されたマスクで
露光する。その状態を、次の図4に示す。
【0032】図4は、この発明の第2の実施例につい
て、レジスト除去後の露光プロセスを説明するための側
断面図である。図における符号は図1と同様である。こ
の図4に示すように、基体1の外周部には、レジスト2
が存在していないので、転写用のパターンが形成された
マスク3と基体1とは、著しく良好なコンタクト状態に
保たれる。
【0033】したがって、先の第1の実施例の場合と同
様に、1つの基板内におけるパターニングでのレジスト
状態のバラツキを抑えることができる。そのため、基板
上に一様な膜厚で薄膜パターンを形成することが可能に
なるので、レジストパターンが形成された基板上に薄膜
を形成した後、レジスト除去を行って基板上に薄膜パタ
ーンを形成するリフトオフ方法では、特に顕著な効果が
得られる。
【0034】
【実施例3】この発明の第3の実施例を説明する。この
実施例は、請求項3と請求項4の発明に対応する。この
実施例による薄膜パターン形成方法は、基板上に所定膜
厚の強磁性体パターンを形成する第1の工程と、基板上
に形成された強磁性体パターンと一部オーバラップさせ
て導体面を形成する第2の工程、とに大別することがで
きる。
【0035】理解を容易にするために、最初に、この発
明の薄膜パターン形成方法によって製造される磁電変換
装置(請求項4の発明)について説明する。この磁電変
換装置は、磁気抵抗効果素子を用いて磁場の方向性を検
出する機能を有しており、先に述べた第1の工程と第2
の工程とによってパターン形成される。なお、磁気抵抗
効果素子としては強磁性体の材料を使用し、半円状の各
パターンを形成する。
【0036】図5は、この発明の薄膜パターン形成方法
によって製造される磁電変換装置について、その磁場方
向検出の原理を説明する等価回路である。図において、
P1〜P4はそれぞれ半円状に形成された磁気抵抗効果
素子、P1a〜P4aはその一部領域、G1〜G4は終
端の端子、T1〜T4は中間の端子、Vccは直流電圧に
接続される電源端子、H1 は矢印方向の磁場を示す。
【0037】図示しない基板上に、この図5に示すよう
な感磁面が半円状に形成された磁気抵抗効果素子P1〜
P4を配置し、電源端子Vccと、各終端の端子G1〜G
4間に直流電圧源(例えばE)を接続する。また、磁気
抵抗効果素子P1〜P4の中央部には、それぞれ中間端
子T1〜T4を設けておく。
【0038】このような構成の磁気抵抗効果素子P1〜
P4は、磁場H1 がない状態では、中間端子T1〜T4
の電位は、それぞれ直流電圧源(Eの1/2)の中点電
位を保っている。しかし、ある値の磁場H1 中において
は、磁気抵抗効果素子P1〜P4の磁場H1 に対して平
行の部分(一部領域P1a〜P4a)、すなわち、半円
状の磁気抵抗効果素子P1〜P4の接線部分で、特にそ
の抵抗が減少する。
【0039】その結果、この図5に示す方向に磁場H1
が存在しているときは、中間端子T1とT2の電位は、
中点電位(Eの1/2)より高くなり、反対に、中間端
子T3とT4の電位は中点電位よりも低くなる。このよ
うな関係は、存在する磁場H1 の方向によって変化す
る。
【0040】そして、4個の中間端子T1〜T4の電位
は、磁場H1 の方向変化に対して8通りに変化すること
になる。この状態を図示すれば、次の図6に示すとおり
である。
【0041】図6は、図5の中間端子T1〜T4の電位
変化と、磁場方向との関係を示す図である。図におい
て、Hは中点電位よりも高い電圧、Lは中点電位よりも
低い電圧を示す。この図6から明らかなように、4個の
磁気抵抗効果素子P1〜P4を使用する場合には、その
中間端子T1〜T4の電位変化から、両方向矢印で示す
ような8方向の磁場方向の検出が可能である。
【0042】この場合に、磁気抵抗効果素子の数を多く
すればするほど、磁場方向検出の分解能を上げることが
できる。以上に述べたような原理による磁場方向の検出
装置、すなわち、感磁面を半円状のパターンにした磁気
抵抗効果素子を複数個形成し、その中間端子(T1〜T
4)の電位変化から磁場の方向性を検出する磁電変換装
置は、次のようにして製造する。
【0043】基板上に所定膜厚の強磁性体パターンを形
成する第1の工程は、次のとおりである。図7と図8
は、この発明の第3の実施例について、薄膜パターンの
形成方法の第1の工程を説明する図である。図におい
て、11は基板、12は強磁性体層、13は感光性樹脂
を示す。
【0044】まず、図7に示すように、ガラス等の基板
11上に、蒸着手段等を用いて薄膜状の強磁性体層12
を形成する。その後、この強磁性体層12の上に、さら
に感光性樹脂13を被覆して、図8のように、基板1
1、強磁性体層12、感光性樹脂13からなる薄膜体を
製造する。次に、先の図5で述べたようなパターン、す
なわち、感磁面が半円状となる磁気抵抗効果素子を複数
個(例えば4個)パターン形成する。
【0045】図9は、同じく第1の工程で形成される半
円状の強磁性体パターンの一例を示す図で、(1) は側面
図、(2) は上面図である。図における符号は図8と同様
であり、Pは半円状の強磁性体パターンを示す。
【0046】先の図8の感光性樹脂13の上面に、この
図9(2) に示すような所望の半円状のパターンPを感光
させて、感光性樹脂13の不要部分を除去する。この場
合には、半円状のパターンPと、各パターンPと電気的
に接続された端子とが形成される部分の感光性樹脂13
だけが残される。
【0047】なお、先の図5の等価回路では、電源端子
Vccから各磁気抵抗効果素子P1〜P4の左端位置まで
の回路を、それぞれ独立した配線で示したが、この図9
(2)では、一つの共通面で形成している場合を示してい
る。このように、強磁性体の端子部を一つの共通面で形
成すれば、この部分での電気抵抗が小さくなるので、そ
の分だけ磁場検出の感度が向上される。その他の端子T
1〜T4,G1〜G4についても、その線幅を適宜選択
することが可能であることはいうまでもない。
【0048】詳しくいえば、図9(1) と(2) には、次に
行われる工程の直前の状態、すなわち、強磁性体による
半円状のパターンPと、端子とを形成したい領域で、ま
だ感光性樹脂13が除去されていない状態を示してい
る。この図9(1) と(2) に示したようなパターンが形成
された基板11について、例えばイオンエッチングを行
うと、感光性樹脂13が除去された部分のみで、強磁性
体がエッチングされる。
【0049】そして、このイオンエッチングが終了する
と、基板11上には、感光性樹脂13で覆われたパター
ン、すなわち、先の図9(2) に示したような半円状のパ
ターンPと、端子が形成される部分に、強磁性体の薄膜
が形成されることになる。その後、強磁性体の薄膜によ
る半円状のパターンPと、端子の部分に残っている感光
性樹脂13を除去する。
【0050】以上のプロセスによって第1の工程が終了
すると、基板11上の側断面は、次の図10に示すよう
になる。図10は、第1の工程で、所望の強磁性体パタ
ーンが形成された状態を示す図である。図における符号
は図9と同様である。
【0051】この図10のように、薄膜からなる強磁性
体層12の所望のパターンを基板11上に形成した後、
第2の工程を行う。第2の工程では、端子を構成する強
磁性体層12のパターンにオーバラップされた導電性の
薄膜を形成して、図5に示したような端子部、すなわ
ち、終端の端子G1〜G4や中間端子T1〜T4、電源
端子等を形成して、磁電変換装置の配線を完成させる。
【0052】図11は、この発明の第3の実施例におい
て、第2の工程で使用する導電性の薄膜形成用のマスク
の一例を示す図である。図の破線は強磁性体で形成され
た端子部を示す。この図11に示すマスクは、先の図9
(2) に示したパターンが形成された強磁性体層12の端
子と電気的に接続する端子を形成するために使用され、
強磁性体層12の端子とオーバラップする位置に導電性
の薄膜が形成される。
【0053】このようなマスクを使用して、先の図9
(2) に示したような強磁性体パターンの上に、次の図1
2から図14に示すような順序で、導体面を形成する。
図12から図14は、この発明の第3の実施例につい
て、その第2の工程を説明する図である。図における符
号は図7と同様であり、14は第2の感光性樹脂、15
は導体膜を示す。
【0054】図9(2) で説明した強磁性体パターン(図
10)の上に、第2の感光性樹脂14を被覆し、図11
のマスクを使用して感光させる。この状態は、図12に
示すとおりである。その後、第2の感光性樹脂14の感
光された部分を除去すると、強磁性体層12の端子が形
成された部分とオーバラップする位置(図11に実線で
示す小さい枠内の部分)のみで、第2の感光性樹脂14
が除去され、その他の大半の部分は、そのまま感光性樹
脂14が残される。
【0055】その状態は、図13に示すとおりであり、
導電体の薄膜パターンを形成すべき部分で第2の感光性
樹脂14が除去され、強磁性体層12の表面が露出され
た状態になる。次に、図14に示すように、その基板1
1上に、蒸着手段等を用いて薄膜状の導体膜15を形成
する。この場合には、第2の感光性樹脂14が残ってい
る部分では、その感光性樹脂14の表面に導体膜15が
形成され、また、感光性樹脂14が除去された部分で
は、露出された強磁性体層12の表面に、導体膜15が
直接形成される。
【0056】その後、例えば超音波振動等を加えなが
ら、残留した第2の感光性樹脂14と共に、その表面の
導体膜15を除去する。このような処理によって、次の
図15に示すような端子部を構成する導電体のパターン
が、先の図9(2) に示した強磁性体の端子、すなわち、
半円状の強磁性体パターンPと電気的に接続された強磁
性体層の端子とオーバラップされて形成される。
【0057】図15は、この発明の薄膜パターン形成方
法によって製造される磁場検出装置について、その一例
を示す上面図である。図における符号は図5および図1
4と同様である。この図15に示す磁場検出装置は、す
でに図5に関連して詳しく説明したように、半円状の複
数個の強磁性体パターン部分を磁場H1 中に置くことに
より、例えば図6に示したように、中点端子T1〜T4
の電位が変化するので、各中点端子の変化状態から磁場
方向を検出することができる。
【0058】従来のパターン形成方法では、この図15
に示すような半円状の強磁性体パターンを高精度で製造
することは困難であった。しかし、この発明の薄膜パタ
ーン形成方法によれば、以上に詳しく説明したように、
基板上の所望の位置に、所定の膜厚の強磁性体パターン
を正確に形成することが可能である。
【0059】特に、この発明のパターン形成方法によっ
て、正確な半円状のパターンを形成することにより、磁
気抵抗効果素子の抵抗変化率が向上される。したがっ
て、例えば地磁気センサー等に応用することが可能であ
り、また、ホール素子に代わる磁場検出装置を構成する
こともできる。
【0060】
【発明の効果】請求項1の発明では、マスクの基板との
対向面で、かつ、マスクパターンの使用有効範囲外に、
基板上にスピンコートされるレジストの外周部の盛り上
がり部を避けるための切欠き段部を設けているので、コ
ンタクト露光に際して、マスクを基板上のレジスト面に
密着させることが可能になる。
【0061】したがって、基板側の外周部のレジストを
除去する必要なしに、1つの基板内でのレジストパター
ン形状のバラツキを抑えることができる。特に、リフト
オフの技術に用いて、1つの基板内に一様な薄膜パター
ンを形成することができる。
【0062】請求項2の発明では、スピンコートされた
レジストの外周部に盛り上がり部を有する基板に、その
外周部のみに露光するマスクを使用して、露光,現像処
理を行った後、通常のコンタクト露光を行っている。し
たがって、請求項1の発明と同様に、基板側の外周部の
レジストを除去する必要なしに、1つの基板内でのレジ
ストパターン形状のバラツキを抑えることが可能とな
り、また、リフトオフの技術に用いて、1つの基板内に
一様な薄膜パターンを形成することができる。
【0063】請求項3の発明では、基板上に、第1の工
程で、感磁面が半円状の強磁性体層の複数個のパターン
と端子部とを形成させ、第2の工程で、強磁性体層の端
子部とオーバラップした導電性薄膜の端子部を形成して
いる。したがって、抵抗変化率が向上された磁気抵抗効
果素子が得られる。
【0064】請求項4の発明では、基板上に形成された
感磁面が半円状の強磁性体層の複数個のパターンと、こ
の複数個のパターンと電気的に接続された強磁性体層の
端子部と、この強磁性体層の端子部とオーバラップして
形成された導電性の端子部とから構成された磁気変換装
置が得られる。この磁気変換装置は、磁気抵抗効果素子
の抵抗変化率が向上されるので、地磁気センサーに応用
可能であり、また、ホール素子に代わる磁場検出装置と
して使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の薄膜パターン形成方法において、コ
ンタクト露光法に使用するマスクの一実施例を示す図で
ある。
【図2】この発明の薄膜パターン形成方法について、そ
のフォトリソプロセスのコンタクト露光時における基板
とマスクとの関係を示す側断面図である。
【図3】この発明の第2の実施例について、そのレジス
ト除去プロセスを説明するための側断面図である。
【図4】この発明の第2の実施例について、レジスト除
去後の露光プロセスを説明するための側断面図である。
【図5】この発明の薄膜パターン形成方法によって製造
される磁電変換装置について、その磁場方向検出の原理
を説明する等価回路である。
【図6】図5の中間端子T1〜T4の電位変化と、磁場
方向との関係を示す図である。
【図7】この発明の第3の実施例について、薄膜パター
ンの形成方法の第1の工程を説明する図である。
【図8】この発明の第3の実施例について、薄膜パター
ンの形成方法の第1の工程を説明する図である。
【図9】第1の工程で形成される半円状の強磁性体パタ
ーンの一例を示す図である。
【図10】第1の工程で、所望の強磁性体パターンが形
成された状態を示す図である。
【図11】この発明の第3の実施例において、第2の工
程で使用する導電性の薄膜形成用のマスクの一例を示す
図である。
【図12】この発明の第3の実施例について、第2の工
程を説明する図である。
【図13】この発明の第3の実施例について、第2の工
程を説明する図である。
【図14】この発明の第3の実施例について、第2の工
程を説明する図である。
【図15】この発明の薄膜パターン形成方法によって製
造される磁場検出装置について、その一例を示す上面図
である。
【図16】従来のコンタクト露光法を説明する図であ
る。
【図17】基板の外周部に形成されたレジストについ
て、その一例を示す要部を拡大した断面図である。
【図18】従来のコンタクト露光法において、紫外光の
まわり込み現象を説明する図である。
【符号の説明】
1 基板 2 レジスト 3 マスク 3a マスクパターン 4 マスク 4a マスク4の外周部に設けられた段部 5 レジスト除去用マスク 11 基板 12 強磁性体層 13 感光性樹脂 14 第2の感光性樹脂 15 導体膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に導電性の薄膜パターンを形成す
    るパターン形成方法において、 マスクパターンが形成されたマスクの基板との対向面
    で、かつ、マスクパターンの使用有効範囲外に、基板上
    にスピンコートされるレジストの外周部の盛り上がり部
    を避けるための切欠き段部を設け、 フォトリソプロセスのコンタクト露光に際して、上記マ
    スクの切欠き段部側の面を基板上に形成されたレジスト
    の表面に密着させた状態で露光することを特徴とするパ
    ターン形成方法。
  2. 【請求項2】 基板上に導電性の薄膜パターンを形成す
    るパターン形成方法において、 スピンコートされたレジストの外周部に盛り上がり部を
    有する基板上に、該基板の外周部のみに露光するマスク
    を使用して、露光,現像処理を行った後、通常のコンタ
    クト露光を行うことを特徴とするパターン形成方法。
  3. 【請求項3】 基板上に蒸着等で強磁性体の薄膜を形成
    し、形成された強磁性体層の表面に感光性樹脂を被覆し
    て、複数個の半円状のパターンと端子部とを形成するマ
    スクを使用して感光させ、イオンエッチング等により感
    光された部分の強磁性体を除去して、感磁面が半円状の
    複数個のパターンと端子部とを形成させ、該形成された
    パターンと端子部の上に残留する感光性樹脂を除去する
    第1の工程と、 第1の工程で形成された強磁性体の端子部とオーバラッ
    プして導電性薄膜の端子部を形成するマスクを使用し
    て、強磁性体上に導電性の薄膜を形成する第2の工程か
    らなることを特徴とするパターン形成方法。
  4. 【請求項4】 基板上に形成された感磁面が半円状の強
    磁性体層の複数個のパターンと、 該複数個のパターンと電気的に接続された強磁性体層の
    端子部と、 上記強磁性体層の端子部とオーバラップして形成された
    導電性の端子部、 とを備えたことを特徴とする磁気変換装置。
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