JP2837300B2 - 制御グリッドの形成方法 - Google Patents

制御グリッドの形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現像電界を形成するト
ナー担持体と背面電極間に介装され、電磁気的に開閉可
能なトナー通過孔群をマトリックス状に配列してなる制
御グリッドの形成方法に係り、特に前記制御グリッドを
利用して感光体ドラムその他の潜像担持体を介さずに直
接普通紙その他の記録材にトナー像を付着可能に構成し
た画像形成装置に用いる制御グリッドの形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より潜像担持体として機能する感光
体ドラムを用いずに現像ローラ上に担持させたトナーを
直接、画像情報に対応させてドットパターン状に記録材
上に転移させる画像形成装置は特開平3ー168766
〜70等で公知であり、かかる装置構成を図5に示す概
要図に基づいて簡単に説明するに、電磁気的にトナーを
薄膜状に保持したスリーブ状の現像ローラを含むトナー
担持体1と、該トナー担持体1に対向配置された背面電
極2との間にマトリックス状の制御グリッド3を配し、
該制御グリッド3をX−Y軸方向に通電制御することに
より、該マトリックス間のトナー通過孔3aに作用する
現像電界を画像情報に対応させて選択的に遮断若しくは
導通可能に構成し、これにより前記背面電極2表面に配
した記録紙4上に前記制御グリッド3内のトナー通過孔
3aを介して画像情報に対応したトナーの転移が可能に
構成するとともに、図6に示すように前記制御グリッド
3を主走査方向(X)に延在する、夫々各対づつループ
状に形成した複数本のX軸線X1ーX2…と、該軸線に
対し所定角度傾斜させて狭幅に平行に延設する各一対の
ループ状Y軸線Ya1ーYa2…からなるマトリックス
状の導線群により形成し、前記各対毎のY軸線Ya1ー
Ya2とX軸線X1ーX2に挟まれる部位をトナー通過
孔3aとなすように形成する。
【0003】そしてかかる制御グリッド3は記録紙4の
挿通速度と対応させてX1ーX2線…を順次時間差をも
って通電させる事により、前記通過孔3aを通過するド
ット状の印字パターン30は結果として1列状になり、
この結果前記Y軸ループ線Ya1ーYa2…幅、言換え
れば主走査方向におけるトナー通過孔間隔を特に密にし
なくても密なドットパターンの形成が可能となるもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて前記装置は、一般
に導線を絶縁層で被覆したワイヤ電極をマトリクス状に
配列固定して制御グリッドを製造する方法を検討してい
るが、ワイヤ電極を用いた場合は多数本のワイヤ電極を
X軸方向とY軸方向に夫々平行に延設してマトリックス
状に配列接合した後、若しくは前記配列接合する前に、
夫々隣接する一対のワイヤ電極端同士を電気的に接合し
て閉ループを形成すると共に該接合部に夫々引出し線と
連結して制御グリッドを形成するものである為に、言い
換えればワイヤ電極対の端部同士と引出し線との接合処
理をトナー通過孔の行及び列数の各2倍(両端)行わな
ければならず、例えば300ドットのグリッドを製作す
る場合は、300×2回(行方向)+8×2回(列方
向)分だけ、引き出し線との接合処理を行なう必要があ
り、製造工程が極めて煩雑化する。
【0005】かかる欠点を解消するために、更にはマト
リックス状の軸線間隔の高精度化、張力の均質性、及び
絶縁性の向上を図るために、FPCにより制御グリッド
を製造することが考えられている。しかしながらFPC
を用いた場合は前記トナー通過孔を形成するために、マ
トリックス状に穴明けする工程を必要とし、その精度よ
い穴明けが中々困難である。
【0006】又ワイヤ電極とFPCいずれの製法で制御
グリッドを形成した場合も、隣接するループ電極同士が
極めて僅少間隔で配列してある為に誤接触によるリーク
や短絡等も生じ易く、この為制御パターン作成後にパタ
ーン検査を行なう必要があるが、この様なパターン検査
まで考慮した制御グリッドはいまだ提案されていない。
【0007】又前記トナー通過孔の周囲及び制御グリッ
ドの表面はトナー担持体等とのリークを防止する為に絶
縁材で被覆されている為に、トナー通過孔をトナーが通
過する際摩擦帯電が生じて、トナー通過孔周囲にトナー
が静電気的に吸着し、目詰りのみならず該吸着したトナ
ーが印字トナーと共に背面電極側に落下し、いわゆる印
字ドットの周囲に前記付着トナーが飛散し、解像度の低
減やドットぼけが生じてしまう。
【0008】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、ワ
イヤ電極とFPCの夫々の欠点を解消し、而も精度よく
僅少ピッチ間隔でループ電極を形成し得る制御グリッド
の形成方法を提供する事を目的とする。又本発明の他の
目的は、前記パターン検査やループ電極同士の位置合わ
せその他のグリッド製造上必要な検査作業を、簡易に且
つ精度よく行ない得る制御グリッドの形成方法を提供す
る事にある。更に本発明の他の目的とする所は、前記制
御グリッドの薄肉化を図りつつ該薄肉化から起因する各
種問題点を解消し精度よい且つ高解像度の印字ドットを
生成可能な制御グリッドを提供する事にある。更に又本
発明は、トナー通過孔等のトナー付着を防止し、これに
よりトナー通過孔の目詰まりや、ドットぼけ等を防止し
鮮明且つ高解像度の制御グリッドを提供する事を目的と
する。
【0009】
【課題を解決する為の手段】本発明は、第1の工程とし
て小ピッチ間隔で所定方向、より具体的には主走査方向
(Χ軸方向)と該Χ軸方向と所定角度斜交する方向(以
下Y軸方向という)に夫々平行に延設してなる複数本の
ループ電極を具えた導電性配線パターンをエッチング若
しくはプレス加工で形成する。従って本発明は、ワイヤ
電極の様に引出し線を端部処理してループ電極を形成す
るのではなく、前記パターンを一体的にエッチング若し
くはプレス加工により形成したものである為に、ループ
電極形成の為の引き出し線との接合処理を行なう必要が
なく、この面での製造工程が極めて簡略化される。又後
記実施例に詳細に示すようにパターンをエッチング若し
くはプレス加工で形成する場合はループ電極と引き出し
線のみではなくこれらを囲繞連設する筐体を有している
ために、ハンドリング操作が容易であると共に、該筐体
に位置合わせ用ガイド等を形成でき、好ましい。又特に
金属箔をエッチング処理で薄層のパターンを形成する場
合は加工歪や変形が生じる事なく、精度よいピッチ間隔
を維持出来、好ましい。
【0010】次に本発明は第2の工程として前記配線パ
ターンをFPCの様に樹脂フィルムの表裏両面側に蒸着
若しくは接着して形成するのではなく、前記配線パター
ンを夫々個別に、少なくとも前記ループ電極部に絶縁性
の好ましくは熱硬化樹脂を被覆処理して予備硬化(プリ
プレグ状態)させる点を第2の特徴とする。
【0011】即ちFPCの様に樹脂フィルムの表裏両面
側に配線パターンを接着させるのではなく、先ず個別に
絶縁被覆した後に制御グリッドを形成するものである為
に、後記工程で示すように前記両パターンを斜交させて
位置決め固着させる事により、穴明け加工を行なう事な
く自動的にトナー通過孔の形成が可能であり、言換えれ
ば穴明け加工が不用であるために、それだけ製造工程の
簡略化につながる。
【0012】又配線パターンはメッシュ状に制御グリッ
ドを形成する前に絶縁層を塗布出来るために、言換えれ
ばトナー通過孔ではなく、スリット状のループ電極の状
態で、絶縁剤を塗布するために、比較的粘性の高い接着
剤を塗布しても目詰まりが生じる事なく被覆層が形成出
来る。
【0013】さて、前記熱硬化樹脂には一般にガラスエ
ポキシ樹脂を用いる場合が多いが、ガラスエポキシ樹脂
はポリイミド等の他の樹脂に比較して誘電率が高く、こ
の為前記制御電圧を印加する事によりエポキシ樹脂から
なる絶縁層に電荷が蓄積され、トナー付着が生じたり又
円滑なトナー通過孔の開閉制御を行ない得ない場合があ
る。この様な場合でも前記絶縁剤中に界面活性剤若しく
は金属粉等を含んだ中粘度絶縁剤を使用する事が出来、
これにより誘電率の高いガラスエポキシ樹脂を用いても
トナー通過孔をトナーが通過する際に生じる摩擦帯電を
低減させる事が出来、これによりトナー通過孔等のトナ
ー付着を防止し、トナー通過孔の目詰まりや、ドットぼ
け等を防止させる事が出来る。勿論、前記熱硬化樹脂に
は低誘電率のポリイミドアミド樹脂を用いる事により、
必ずしも界面活性剤等を練り込む必要もない。
【0014】尚前記帯電防止剤は制御グリッド形成後に
塗布してもよいが、前記の様に絶縁剤中に練り込む事に
より長期に亙って帯電防止効果を維持出来る。又粘性を
有する絶縁剤を使用できる事は、絶縁剤の厚さを任意に
設定出来るというメリットも併せ有す。尚、絶縁剤を塗
布する際にその引出し線の一部をマスクすればそのマス
ク部分を接合用ターミナルとして利用出来る。又パター
ン個別に絶縁剤を塗布し後記するように必要に応じて予
備硬化させる事は、パターン個々に絶縁耐圧の試験のみ
ならず、パターン切れやリーク等も検査できる。即ち制
御グリッドを形成前にその部品段階で前記試験が出来る
事は効率的な不良チェックと製造工程の合理化が達成し
得る。尚、特にプリント電極は信号受信用の電極部がル
ープ電極の一端側にしかないために、前記パターン検査
を行なう上で煩雑化しやすいが、この場合は前記配線パ
ターンに、夫々のループ電極の長手方向中心線に沿って
その両端側に軸線を延在し、該軸線の一端に信号受信用
の電極部を、他端にパターン検査用の電極部を夫々形成
するのがよい。
【0015】元に戻り本発明は好ましくは前記絶縁剤に
は熱硬化樹脂を用いて予備硬化(熱を加える事なく常温
で硬化)させるのがよい。即ち、前記予備硬化即ちプリ
プレグ状態を作る事が出来るために、後記工程の上下パ
ターンの重ね合わせの際に指で触れてもべとべとしない
為に、ハンドリング操作が容易になると共に、指で触れ
た際の塗膜厚さの不均一さを解消できる。
【0016】次に本発明は第3の工程として、前記夫々
の配線パターンのループ電極同士が互いに交差可能に位
置決めした状態で例えば加熱して熱エネルギーを付与す
る事により、前記熱硬化樹脂を介して前記両パターンを
一体的に接合させた事を特徴とする。即ち、本発明は好
ましくは前記熱硬化樹脂を効果的に利用して先ず第2の
状態でプリプレグ状態を作る事により個別的な検査や上
下パターンの重ね合わせの際の位置合わせ等を容易に
し、これにより独立した接着剤を用いる事なく上下パタ
ーンの固着が可能となる。即ち、独立した接着剤を用い
ずに絶縁層を利用して固着を行なう事は上下のパターン
を近接して積層させる事が出来、下記の問題点を解決し
得る。即ち、例えば図4に示すように、上下夫々のパタ
ーンを積層して形成されるループ電極11、21には夫
々トナー通過孔3aを開閉するために印加される制御電
圧を印加する必要があるが、該電圧は現像ローラ1との
間の電位勾配を一定に維持する為に、その距離に比例し
て夫々のループ電極11、21に印加する電圧に差をつ
けねばならず、而も、制御グリッド3と現像ローラ1と
の間の空隙は0.2mm前後と極めて薄層の為に、前記
両ループ電極11、21間の絶縁層3Aが厚肉になる
と、前記両ループ電極11、21間の電圧差は無視でき
ないほど大きくなり、両電圧差により、ループ電極1
1、21間に逆電界が発生し、該逆電界がトナー通過を
阻止する方向に働いたり、又隣接する他の通過孔に悪影
響を及ぼしたりする。これに対し本発明は、独立した接
着剤を用いずに前記絶縁層3Aを利用して前記両ループ
電極11、21間を薄肉にすることが可能となり、前記
制御回路を煩雑化する事なく、鮮明且つ精度よい画像形
成を可能にする。
【0017】尚、前記ループ電極部及び引出し線と連設
する配線パターンの筐体側に各種マーク若しくはガイド
を設けるのがよく、例えば前記上下パターン同士の固着
の際に、その位置合わせを容易に行なうには、前記ルー
プ電極部及び軸線の形成領域から外れた配線パターン筐
体側の任意の箇所にパターン位置ずれ検出用のマークを
形成し、該マークを利用して前記パターン同士の位置合
わせを行なうのがよい。
【0018】尚、前記上下パターンの接合に熱硬化性樹
脂ではなく、熱昇華性樹脂を用いてもよい。即ち、熱昇
華性樹脂を用いる事により、接合不良時に前記パターン
に熱を加えて接着剤を昇華させる事により再接合も可能
となり、又必要に応じて部分的に熱昇華させる事によ
り、その部分の補修も可能となる。そしてこのような熱
昇華樹脂には例えばポリウレタン等を用いる事が出来
る。
【0019】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1
は本発明に基づいて製作された制御グリッドで、図2及
び図3は該制御グリッドを製造する為の上下配線パター
ンを示す。次に、本発明の製造順序に従ってその構成を
説明する。図2は主走査方向に延在するトラバースルー
プ電極21を有する下パターン20、図3は記録紙が搬
送される方向(副走査方向)に対し僅かに上向きに傾斜
させた方向に延在するプリントループ電極11を有する
上パターン10で、いずれも銅箔をエッチング処理して
形成されている。次に夫々のパターンの形状について詳
細に説明する。図2に示す下パターン20は、現像ロー
ラ1の軸長より僅かに大なる長さを有する、主走査方向
に長く延在する帯状方形状をなし、その長手方向左右両
側を矩形状にエッチングして空間域22を形成すると共
に該空間域22に挟まれる中央部に、小ピッチ間隔で夫
々所定方向に平行に延設してなる8本のループ電極21
と、夫々のループ電極21の長手方向中心線に沿ってそ
の両端側に延在する引出し線23A、23Bを形成し、
該引出し線23A、23Bの両端側に信号受信用の方形
ランド部24A、24Bを形成するとともに、該ランド
部24A、24B形成域の短手方向左右両側に上パター
ン10と位置合わせを行なう馬蹄状(「い」状)に開孔
させたマーク26を開孔する。尚、前記ランド部24
A、24Bは隣接するランド部同士が接触しないよう
に、軸方向に位置をずらして配置すると共に、その中央
に小孔27を穿孔し、該小孔27が半田溜まりとして機
能するために、半田付けを容易にしている。
【0020】一方図3に示す上パターン10は、下パタ
ーン20とほぼ同形の帯状方形状をなし、その短手方向
左右両側を矩形状にエッチングして空間部12を形成す
ると共に該空間域に挟まれる中央部に、小ピッチ間隔で
夫々短手方向に対し僅かに傾斜させた方向に平行に延設
してなる300本のループ電極11と、夫々のループ電
極11の中心線に沿ってその両端側に延在する引出し線
13A、13Bを形成し、該引出し線13A、13Bの
一端側に信号受信用のランド部14Aを、又他端側に他
端にパターン検査用の円形ランド部14Bを夫々形成す
るとともに、前記ループ電極形成域の長手方向左右両側
に下パターン20の馬蹄状マーク26と合致させて位置
合わせを行なう為に、該馬蹄形マーク26と同一直径に
設定した円形マーク15を開孔させる。尚、前記ランド
部24、25も隣接するランド部同士が接触しないよう
に、軸方向に位置をずらして配置する。
【0021】そして前記の様に形成された上下パターン
20は夫々各ランド部24、25をマスキング処理した
後、ガラスエポキシ樹脂若しくはポリイミドアミド樹脂
等の絶縁樹脂を塗布する工程と常温にて予備乾燥する工
程をn回繰返し行ない、所定の膜厚の絶縁被膜処理を行
なう。尚前記絶縁樹脂にガラスエポキシ樹脂を用いる場
合はn回目若しくは最終に近い塗布工程時に金属粉若し
くは界面活性剤を混練りしたガラスエポキシ樹脂を用い
て塗布し、帯電防止機能をもたせている。
【0022】そして前記処理後、特に前記ランド部14
A、14B、24A、24Bのマスキングを除去して該
ランド部を利用して上パターン10と下パターン20の
ループ電極11、21のリークや切断等をテスタにより
チェックすると共に、前記各パターンの周囲を囲繞する
筐体18、29はいずれも引き出し線13、23を介し
て各ループ電極11、21と接続されている為に、該筺
体に高電圧を印加する事により容易に絶縁耐力の試験が
可能である。
【0023】尚この場合上パターン10の場合は各ルー
プ電極11の一端側にしか信号受信用のランド部14A
がないために、本実施例の様に検査パターン用のランド
部14Bを設ける事は極めて有利である。この場合上パ
ターンに形成したガイド孔18を利用して位置保持させ
ながら検査するのが良い。勿論前記マスキング除去と検
査は後記する上下パターン10、20の接合後にも行な
うのが好ましいが、特に工程が安定してきた場合は上下
パターンの接合後のみで充分である。
【0024】次に、前記上下パターン10、20夫々に
開孔させた馬蹄形マーク26と該マーク26と同一直径
の円形マーク15を合致させて位置合わせを行なった
後、前記ループ電極形成域に熱を加えて例えば図4に示
すように前記ループ電極11、21に被覆されている熱
硬化樹脂を溶融硬化させて前記上下パターン10、20
夫々に形成したループ電極11、21同士の接合を行な
う。この際前記ループ電極11、21は夫々スリット空
隙11a、21bを有しているために、前記の様にルー
プ電極11、21同士を斜交して接合させると前記樹脂
が表面張力によりその角隅部をR状に形成しながらマト
リックス状のトナー通過孔3aが形成される事になり、
好ましい。尚、前記接合後ループ電極部に帯電防止剤を
塗布してもよい。そして前記接合後、前記工程でランド
部のマスキングを除去していない場合はこれを除去し、
該ランド部を利用して所定のパターン検査を行なった
後、図1に示すように、想像線で示す部分より切断して
筐体19、29からループ電極11、21とこれに接続
されている引き出し線13、23を切り離す。そして最
後に前記信号受信用のランド部14A、14B、24
A、24Bを介してをIC基板等と接続して制御グリッ
ドが完成する。尚、前記上下パターンの接合に熱硬化性
樹脂ではなく、ポリウレタン等の熱昇華性樹脂を用いて
もよく、又絶縁被覆用樹脂接合樹脂を共通化する事な
く、夫々独立して樹脂塗布を行なってもよい。。
【0025】
【発明の効果】以上記載した如く本発明によれば、エッ
チング若しくはプレス加工によりパターンを形成したた
めに、ワイヤ電極とFPCの夫々の欠点を解消し、而も
精度よく僅少ピッチ間隔でループ電極を形成し得る。
又、前記ループ電極や引き出し線と連設する筐体側に各
種マークやガイドを設ける事により前記パターン検査や
ループ電極同士の位置合わせその他のグリッド製造上必
要な検査作業を、簡易に且つ精度よく行ない得る。更に
又本発明は、ループ電極の絶縁層自体に帯電防止機能を
有するか若しくはその表面に帯電防止剤を塗布する事が
出来るために、トナー通過孔等のトナー付着を防止し、
これによりトナー通過孔の目詰まりや、ドットぼけ等を
防止し鮮明且つ高解像度の制御グリッドを提供出来る。
等の種々の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる制御グリッドの完成
図。
【図2】図1の制御グリッドを製造する為の一の配線パ
ターンを示す
【図3】図1の制御グリッドを製造する為の他の配線パ
ターンを示す
【図4】本発明の装置と共に制御グリッドの断面を示す
概略図
【図5】本発明が適用される基本技術を示す全体構成図
【図6】制御グリッドのΧーY軸ループ線の配列状態を
示す概略図
【符号の説明】
1 トナー担持体 2 背面電極 3 制御グリッド 10、20 配線パターン 11、21 ループ電極 23、23 引き出し線 15、26 マーク

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像電界を形成するトナー担持体と背面
    電極間に介装され、電磁気的に開閉可能なトナー通過孔
    群をマトリックス状に配列してなる制御グリッドの形成
    方法において、 小ピッチ間隔で夫々所定方向に平行に延設してなる複数
    本のループ電極を具えた導電性配線パターンをエッチン
    グ若しくはプレス加工で形成した後、 前記配線パターンを夫々個別に、少なくともそのループ
    電極部に絶縁性樹脂を用いて被覆処理をし、 次いで前記夫々の配線パターンのループ電極同士が互い
    に交差可能に位置決めした状態で、前記絶縁性樹脂若し
    くは独立した接着層を介して前記両パターンを一体的に
    接合させた事を特徴とする制御グリッドの形成方法
  2. 【請求項2】 前記配線パターンを夫々個別に絶縁被覆
    する際に、熱硬化性絶縁樹脂を用いて被覆処理して予備
    硬化させた後、 次いで前記夫々の配線パターンのループ電極同士が互い
    に交差可能に位置決めした状態で前記樹脂に熱エネルギ
    ーを加えて本硬化させる事により、独立した接着剤を用
    いる事なく前記両パターンを一体的に接合させた事を特
    徴とする請求項1記載の制御グリッドの形成方法
  3. 【請求項3】 前記少なくとも一の配線パターンに、夫
    々のループ電極の長手方向中心線に沿ってその両端側に
    引出し線を延在し、該引出し線の一端に信号受信用の電
    極部を、他端にパターン検査用の電極部を夫々形成した
    請求項1記載の制御グリッドの形成方法
  4. 【請求項4】 前記ループ電極部上の絶縁樹脂中若しく
    はその表面に、帯電防止機能を有する物質を存在させた
    請求項1記載の制御グリッドの形成方法
  5. 【請求項5】 前記ループ電極部及び引出し線と連設す
    る配線パターンの筐体側に各種マーク若しくはガイドを
    設けた事を特徴とする請求項1記載の制御グリッドの形
    成方法
  6. 【請求項6】 前記絶縁性樹脂若しくは独立した接着層
    が熱昇華性樹脂である請求項1記載の制御グリッドの形
    成方法
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JPH05124250A (ja) 1993-05-21

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