JPH06140228A - プラスチック磁石用組成物 - Google Patents

プラスチック磁石用組成物

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JPH06140228A
JPH06140228A JP4312929A JP31292992A JPH06140228A JP H06140228 A JPH06140228 A JP H06140228A JP 4312929 A JP4312929 A JP 4312929A JP 31292992 A JP31292992 A JP 31292992A JP H06140228 A JPH06140228 A JP H06140228A
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JP
Japan
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magnet
composition
mold
magnetic powder
molding
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Pending
Application number
JP4312929A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Ito
哲也 伊藤
Etsuko Nagano
悦子 長野
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金型を温調しなくても射出成形が可能であ
り、且つ金型に抜き勾配を設けなくても容易に成形物を
金型から脱型し得るプラスチック磁石用組成物を提供す
る。 【構成】 磁性粉がフェライトであり、樹脂バインダが
エチレンエチルアクリレート共重合体又はポリエチレン
からなるプラスチック磁石用組成物を、押出圧力50k
g/cm2,オリフィスの直径が1mmで高さが2m
m,予熱時間120秒の各条件の下でフローテスタによ
る押出試験をしたときの押出流量が試験温度120℃に
おいて0.005ml/秒〜0.05ml/秒,試験温
度200℃において0.07ml/秒〜0.7ml/秒
となる流動性を有し且つ成形収縮率が0.2〜2.5%
であるように調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電子写真式複写機の現
像ロール等に用いて好適なプラスチック磁石用組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式複写機の場合、図3(A)に
示しているように光学系を通して読み取った原稿及び電
気信号化された情報の光学像を感光ドラム100に露光
してドラム100表面に静電潜像を形成させ、そして現
像装置102においてトナーを感光ドラム100上の静
電潜像に付着させ(現像)、これを用紙104に転写し
た上定着装置106において定着させる構成となってい
る。
【0003】図3(B)は磁極が5極のマグネットロー
ル108を用いた現像装置102の要部を拡大して示し
たもので、マグネットロール108が位置固定に、また
スリーブ109が回転可能に設けられている。マグネッ
トロール108の磁力によりスリーブ109の表面に付
着したトナーは、スリーブ109の回転とともにマグネ
ットロール108の各磁極を通過搬送され、現像ポイン
トにおいて感光ドラム100の表面に付着する。
【0004】従来この種のマグネットロールとしてフェ
ライト粉末等を焼結して成る焼結磁石,フェライト粉末
等を樹脂バインダとともに成形して成るプラスチック磁
石が知られている。
【0005】前者の焼結磁石の場合、磁性粉を磁場中プ
レス成形した後焼結し着磁することによって得られる
が、このものは焼結工程での寸法変化が大きく、所望の
外径を得るために後工程で研削等の加工が必要である
上、クラックや欠けが発生し易くハンドリングが難しい
といった問題がある。
【0006】一方後者のプラスチック磁石の場合、製造
性は焼結磁石に比べて良好であり、また欠けや割れ等が
発生しにくい利点がある。このプラスチック磁石は、一
般に磁性粉と樹脂バインダとを含む混合物を混練し、金
型内に射出成形して製造する(例えば特開昭60−20
2912)。
【0007】而して磁性粉と樹脂バインダとの混練物
(組成物)を金型内に射出し成形する際、磁性粉の磁化
容易軸が一定方向に揃うように金型のキャビティに磁界
をかけた状態で射出成形を行なうが、プラスチック磁石
は磁性粉の間に樹脂バインダが介在した状態となるた
め、磁石性能を高めるために射出成形の際に磁性粉の配
向度をできるだけ高めることが重要である。
【0008】ところで従来のプラスチック磁石の製造方
法は、樹脂バインダとして例えばポリアミド樹脂を用
い、これを含有する組成物(磁石材料)を、成形装置に
セットし予め加熱した状態に保持してある金型のキャビ
ティ内に射出し、その後それを冷却して固めた上で、成
形物をキャビティから取り出すといった工程を経るのが
一般的である。
【0009】ここで金型を加熱状態に保持しておくの
は、射出された磁石材料が直ちに固まるのを防ぎ、金型
キャビティ内で所定時間流動性を保つようにしておく必
要があるためである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のプ
ラスチック磁石の製造方法にあっては、磁石材料の成形
時に金型を加熱し、またこれを固めるために冷却するこ
とが必要であり、そのための手法として種々の手法が考
えられるが、その一つとして図4の模式図(但し図の例
は磁極が4極のマグネットロールの場合)に示すように
非磁性材から成る円筒形状の金型110に加熱又は冷却
用の媒体の通路112を設け、かかる媒体にて加熱・冷
却を行うといったことが考えられる。
【0011】しかしながらこのようにすると必然的に金
型110の肉厚が厚いものとならざるを得ず、外部磁界
をかけるための磁石114を金型110の外側に配置し
た場合において金型110の肉厚が厚くなった分磁石1
14がキャビティから遠ざかることとなり、磁性粉を高
度に配向させることが難しくなってしまう。即ち高性能
のプラスチック磁石を得ることが難しくなる。
【0012】また金型110に対する加熱,冷却等の温
調が必要であることから、金型110を成形装置に固定
的に設けざるを得ず、この場合磁石材料の射出から冷却
固化,成形物の取出しに至る一連の作業を、金型を成形
装置に固定した状態で行わざるを得ず、必然的に磁石製
造のサイクルタイムが長くなって生産性が悪くなる。
【0013】この他、従来にあっては磁石成形物、特に
小径,長尺の円筒形状の磁石の場合、成形物を金型から
取り出すために抜き勾配を設けることが必要であり、こ
の場合磁石特性を軸方向全長に亘って均一にすることが
難しくなる他、成形後において外径を均一に揃えるため
の後加工が必要となり、これに付随して脱磁,再着磁等
の処理も必須となる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の磁石組成物はこ
のような課題を解決するために開発されたものであり、
その要旨は、磁性粉がフェライトであり、樹脂バインダ
がエチレンエチルアクリレート共重合体又はポリエチレ
ンからなるプラスチック磁石用組成物であって、押出圧
力50kg/cm2,オリフィスの直径が1mmで高さ
が2mm,予熱時間120秒の各条件の下でフローテス
タによる押出試験をしたときの押出流量が試験温度12
0℃において0.005ml/秒〜0.05ml/秒,
試験温度200℃において0.07ml/秒〜0.7m
l/秒となる流動性を有し且つ成形収縮率が0.2〜
2.5%であるように調製されて成ることにある。
【0015】
【作用及び発明の効果】本発明の磁石組成物は低温域に
おける流動性が大なるものであって、射出成形の際金型
を加熱しておかなくても、即ち常温の下においても十分
射出成形が可能である。従って非磁性の円筒形状の金型
を用いる場合においてその肉厚を薄くすることが可能で
ある。例えば加熱・冷却をする場合において金型の肉厚
が例えば50mm程度必要であるとすると、これを3.
5mm程度まで薄くすることが可能である。
【0016】而して金型の肉厚をこのように薄くできれ
ば、外部磁界をかけるための磁石をキャビティに可及的
に近接させることができ、従って磁石材料の射出成形の
際に磁性粉を高度に配向させることができ、高性能のプ
ラスチック磁石を得ることができる。
【0017】また金型の温調が不要になれば、射出完了
後金型ごと成形装置から取り外した上で成形物の固化,
金型からの取出しを射出工程とは別工程,別ラインで行
なうことが可能となり、生産性を効果的に高めることが
できる。
【0018】本発明の磁石組成物は、射出直後の流動状
態から固化する際の成形収縮率が大きい特長を有してい
る。而してその成形収縮率が0.2〜2.5%(この収
縮率は180℃〜常温までの収縮率である)に調製され
て成る本発明の磁石組成物を用いた場合、特に金型に抜
き勾配を設けなくても容易に成形物を金型キャビティか
ら抜き出すことができる。尚成形収縮率は0.3〜2.
5%であることが望ましく、より望ましくは0.5〜
1.2%である。
【0019】このように抜き勾配を不要とできれば、磁
性粉の磁化容易軸を長手方向全長に亘って均一に配向さ
せることが可能となり、従って均質のプラスチック磁石
を得ることができるようになるとともに、成形後におい
て外径を揃えるための研削加工等を省略することが可能
となる。
【0020】成形後において研削等の後加工を行なう場
合には一旦脱磁処理した上でこれを行なう必要があり、
そして加工後において再び着磁処理が不可欠となるが、
本発明によれば場合により脱磁,着磁処理を省略するこ
とも可能である。
【0021】本発明における磁石用組成物は、磁性粉と
樹脂バインダとを構成材とするが他に助材等を含んでい
ても良い。助材としては例えば磁性粉表面処理材として
アミノシランカップリング材を、流動性改良材としてア
ミド系滑材等を例示できる。
【0022】また望ましい含有量は、組成物全体に対し
て樹脂バインダが14.5〜5重量%,磁性粉が85〜
93重量%,助材が0.5〜2重量%であり、特に磁性
粉におけるより望ましい範囲は89〜91重量%であ
る。
【0023】
【実施例】次に本発明の特徴を更に明確にすべく以下に
その実施例を詳述する。磁性粉としてアミノシランカッ
プリング処理したSrフェライト粉(20メッシュアン
ダー)を、また樹脂バインダとして表1に示す各種のも
のを同表に示す量で用い、これに所定の助材を加えてミ
キサー混合及び混練機による混練を行ない、これを冷却
後ペレタイザーで粉砕してペレットとした。このペレッ
トを抜き勾配を設けていない円筒形状の金型内に射出し
て図1に示す形状のマグネットロール10を成形し、固
化後における成形物の脱型性を評価した。
【0024】尚マグネットロール10の成形はシャフト
12を金型内にセットした状態で行ない、また射出温度
及び金型温度の各条件は表1の各条件を採用した。但し
表1において流動性の評価は定荷重押出型フローテスタ
を用い、圧力50kg/cm2,オリフィスの直径が1
mmで高さが2mm,予熱時間120秒の各条件の下で
行なった。また表1中A2,B2,C2における成形収縮
率は、キャビティ径18mmφ,25mmφと成形品外
径との差に基づいて求めた。具体的な数値及び脱型性の
判定結果が表2に示してある。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】以上の結果から、本発明に従う磁石組成物
の場合、金型に抜き勾配を設けなくても容易に成形物を
脱型でき、また金型温度を常温に保持した状態で射出成
形が可能であって、得られるプラスチック磁石の磁気特
性も良好であることが分かる。
【0028】本発明に従う磁石組成物の場合、薄肉の金
型を用いることが可能であり、これに伴い磁界を作用さ
せるための磁石を成形キャビティに近接して位置させる
ことができる。即ちキャビティを高磁場中に置くことが
可能となり、磁性粉の配向度を高めることができる。
【0029】図2は、樹脂バインダとしてポリアミド樹
脂を用いた比較例の組成物を温調に必要な肉厚(12m
m)で構成した金型を用い、5極の電磁石を配してマグ
ネットロールを成形した場合と、実施例1の組成物を温
調機能を持たない薄肉(3.6mm)の金型を用いて同
様に成形した場合のマグネットロールの主極(図3中S
1)の表面磁束密度分布の相違を示している。図から分
かるように、同一の条件の下において実施例1の組成物
の場合高い配向度が得られている。
【0030】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はロール形状以外の複雑形
状のプラスチック磁石にも適用可能であるなど、その主
旨を逸脱しない範囲において、当業者の知識に基づき様
々な変更を加えた態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象の一例であるマグネットロー
ル成形物を示す図である。
【図2】本発明の実施例と比較例の磁石組成物のロール
表面磁束密度分布を示す図である。
【図3】本発明の背景説明図である。
【図4】本発明の背景説明図である。
【符号の説明】
10 マグネットロール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粉がフェライトであり、樹脂バイン
    ダがエチレンエチルアクリレート共重合体又はポリエチ
    レンからなるプラスチック磁石用組成物であって、押出
    圧力50kg/cm2,オリフィスの直径が1mmで高
    さが2mm,予熱時間120秒の各条件の下でフローテ
    スタによる押出試験をしたときの押出流量が試験温度1
    20℃において0.005ml/秒〜0.05ml/
    秒,試験温度200℃において0.07ml/秒〜0.
    7ml/秒となる流動性を有し且つ成形収縮率が0.2
    〜2.5%であるように調製されて成る磁性粉及び樹脂
    バインダを含むプラスチック磁石用組成物。
JP4312929A 1992-10-28 1992-10-28 プラスチック磁石用組成物 Pending JPH06140228A (ja)

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