JPH06133726A - 固体食品中の香気成分の回収方法及び香気物質 - Google Patents

固体食品中の香気成分の回収方法及び香気物質

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JPH06133726A
JPH06133726A JP4287565A JP28756592A JPH06133726A JP H06133726 A JPH06133726 A JP H06133726A JP 4287565 A JP4287565 A JP 4287565A JP 28756592 A JP28756592 A JP 28756592A JP H06133726 A JPH06133726 A JP H06133726A
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carbon dioxide
solid food
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water
aroma
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JP4287565A
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Hitoshi Imamura
等 今村
Saburo Hayakawa
三郎 早川
Takanori Takayanagi
隆則 高柳
Naoko Takeuchi
直子 竹内
Yoshihisa Kitakura
芳久 北倉
Hikotaka Hashimoto
彦尭 橋本
Mitsutoshi Hamano
光年 浜野
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Kikkoman Corp
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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Kikkoman Corp
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固体食品中の香気成分を効率よく回収する。 【構成】 液体状態または超臨界状態の二酸化炭素を介
して固体食品中の香気成分を水,エタノール,グリセリ
ンを混合した吸収液に回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鰹節等の固体食品中に
含まれる香気成分を含有する水に可溶な香気物質及びそ
の回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固体食品中の香気成分を水に任意
に可溶な溶媒中に回収する方法として、固体食品と、
水,アルコール,アルコール水溶液又はこれらとグリセ
リンの混合溶液とを直接接触させ、固体食品の香気成分
を溶解した溶媒を得る方法が知られている。
【0003】一方、固体食品中の香気成分を一旦水に不
溶の溶媒中に回収し、溶媒を除去して香気成分の単体を
取得し、得られた香気成分単体を水に任意に可溶な溶媒
に展開する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、固体食
品と水,アルコール,アルコール水溶液又はこれらとグ
リセリンの混合溶液とを直接接触させて固体食品の香気
成分を溶解した溶媒を得、固体食品中の香気成分を水に
任意に可溶な溶媒中に回収する方法は、得られた溶媒中
の香気成分濃度を高めることが非常に難しく、また、濃
縮操作により香気成分濃度を高めたとしても、濃縮工程
において香気成分の品質の劣化は避けられないという大
きな欠点を有している。
【0005】一方、固体食品中の香気成分を一旦水に不
溶の溶媒中に回収し、溶媒を除去して香気成分の単体を
取得し、得られた香気成分単体を水に任意に可溶な溶媒
に展開する方法では、水に不溶の溶媒として有機溶媒、
例えばヘキサン等、若しくは液体状態又は超臨界状態の
二酸化炭素を使用することが考えられる。
【0006】しかし、固体食品中の香気成分を一旦有機
溶媒中に回収し、有機溶媒を除去して香気成分の単体を
取得し、得られた香気成分単体を水に任意に可溶な溶媒
に展開する方法では、有機溶媒が人体に有害であり、少
したりとも残留が許されないという点で使用に大きな問
題がある。
【0007】また、固体食品中の香気成分を一旦液体状
態又は超臨界状態の二酸化炭素中に回収し、液体状態又
は超臨界状態の二酸化炭素溶媒を除去して香気成分の単
体を取得し、得られた香気成分単体を水に任意に可溶な
溶媒に展開する方法では、二酸化炭素が人体に無害であ
る点はよいが、二酸化炭素中に溶解・移行させた固体食
品中の香気成分を二酸化炭素中から回収する方法に問題
があった。
【0008】すなわち、香気成分を含有させた二酸化炭
素を吸着剤中に通流するなどして、香気成分を吸着剤に
吸着させる方法は、吸着剤に回収した香気成分単体を取
出すことが面倒であるという不都合があった。また、香
気成分を含有させた二酸化炭素の圧力,温度を変化させ
て香気成分単体を析出させる方法は、香気成分を構成す
る各種物質の揮発性の違いにより、揮発性の高い物質が
析出しにくく、どうしても元の香気とは大きく質の異な
る香気成分単体しか得られないという欠点を有してい
る。
【0009】したがって、本発明の目的は、水に任意に
可溶な溶媒中に、固体食品の爽快な香りを濃厚に回収す
る方法及びその方法により固体食品の爽快な香りを濃厚
に有している水に任意に可溶な香気物質を得ることにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために種々検討を重ねた結果、固体食品中の
香気成分を、液体状態あるいは超臨界状態の二酸化炭素
中に溶解・移行させ、次いで得られた香気成分含有二酸
化炭素を気化させた後、水あるいはエタノール又はこれ
らの混合物に0〜70重量%のグリセリンを混合した吸
収液に接触させて、前記二酸化炭素中の香気成分を該吸
収液に吸収させることにより固体食品特有の爽快な香り
を極めて濃厚に有する水に任意に可溶な香気物質を効率
的に得ることができることを知見した。
【0011】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、固体食品中の香気成分を、液体状態あるいは超臨
界状態の二酸化炭素中に溶解・移行させ、次いで、得ら
れた香気成分含有二酸化炭素を気化させた後、水あるい
はエタノール又はこれらの混合物に0〜70重量%のグ
リセリンを混合した吸収液に接触させて、前記二酸化炭
素中の香気成分を水あるいはエタノール又はエタノール
水溶液に0〜70重量%のグリセリンを混合した前記吸
収液に吸収させることを特徴とする水に任意に可溶な香
気物質の製造方法を提供するものである。
【0012】また、本発明は、固体食品中の香気成分
を、液体状態あるいは超臨界状態の二酸化炭素中に溶解
・移行させ、次いで、得られた香気成分含有二酸化炭素
を気化させた後、水あるいはエタノール又はこれらの混
合物に0〜70重量%のグリセリンを混合した吸収液に
接触させて、前記二酸化炭素中の香気成分を水あるいは
エタノール又はエタノール水溶液に0〜70重量%のグ
リセリンを混合した吸収液に吸収させたもの、又はこれ
を含有してなることを特徴とする香気物質を提供するも
のである。
【0013】本発明の対象となる固体食品としては各種
のものを挙げられるが、例えば、カレー粉,とうがらし
粉,わさび粉,さんしょう粉,こしょう粉,にっけい
粉,ごま粉等の香辛料、しそ,しょうが,松茸,椎茸,
ねぎ,にんにく等の野菜及びその乾燥物、焙煎コーヒー
豆、チョコレート,クッキー,煎餅,かりんとう等の嗜
好食品、紅茶,緑茶,ウーロン茶等の茶飲料の葉、酒
粕,みりん粕,醤油粕,ワインの搾り粕等の発酵生産物
の副産物及びその乾燥物、ミカン,リンゴ,レモン,モ
モ,ブドウ,イチゴ,栗,メロン,柚子,スダチ,バナ
ナ等の果実及びその果皮やそれらの乾燥物、鰹節,鯖
節,煮干し,うるめ節等の節、干し海苔,焼き海苔等の
加工水産物、チーズ,バター等の乳製品及びその乾燥
物、ビーフジャーキー,ハム,ベーコン,焼き豚等の畜
産製品及びその乾燥物、蒲焼き,焼き蛤,みりん干し,
するめ等の魚介類の加工製品及びその乾燥物、粉末醤
油,粉乳,脱脂粉乳等の液状食品を粉末化したもの、味
噌及びその乾燥物、佃煮,薩摩揚げ,フライドチキン,
フライドポテト,揚げ蒲鉾,インスタントラーメン等の
加工食品等の特徴ある香りを有する固体食品が挙げられ
る。
【0014】本発明において使用する二酸化炭素は、液
体状態あるいは超臨界状態の二酸化炭素である。ここ
で、超臨界状態の二酸化炭素とは、その臨界点(31
℃,75.2kgf/cm2 )以上の温度,圧力の状態
にある二酸化炭素であり、また、液体状態の二酸化炭素
としては、その液体温度での蒸気圧以上に加圧された状
態のものが好ましい。
【0015】本発明の回収方法を実施するためには、ま
ず、固体食品中の香気成分を前記液体状態あるいは超臨
界状態の二酸化炭素中に溶解・移行させる。該溶解・移
行させる方法としては、例えば、固体食品を耐圧容器に
充填し、固体食品の充填された耐圧容器に上記状態の二
酸化炭素を導入して、固体食品と上記状態の二酸化炭素
とを、直接接触させるなどの操作で行うことができる。
【0016】両者を接触させる際の温度は、0〜100
度が好ましく、20〜70度がより好ましい。また、こ
の際の圧力は、40〜500kgf/cm2 が好まし
く、50〜300kgf/cm2 がより好ましい。
【0017】上記状態の二酸化炭素と固体食品の接触操
作は、固体食品中に上記状態の二酸化炭素を通流させる
だけでよいが、必要に応じて両者を撹拌してもよく、ま
た一定量の二酸化炭素を耐圧容器内に連続的に循環させ
て、繰り返し接触させるようにしてもよい。
【0018】また、接触させる時間は、固体食品におけ
る固体食品特有の香りが官能上殆ど感じられなくなる程
度までの充分な時間を設定することが好ましく、固体食
品の種類や固体食品と二酸化炭素の流量比率などによっ
て異なるが、通常は、数秒〜数時間の範囲とするのが好
ましい。
【0019】以上のように、固体食品に液体状態又は超
臨界状態の二酸化炭素を接触させるなどの操作を行うこ
とにより、固体食品特有の強い香りの香気成分が二酸化
炭素中に溶解・移行される。
【0020】接触終了後に、固体食品と二酸化炭素とを
分別,回収することによって、固体食品特有の香りを殆
ど又は全く有しない固体食品を得ることができるととも
に、固体食品特有の香りを非常に濃厚に有する液体状態
又は超臨界状態の香気成分含有二酸化炭素を得ることが
できる。
【0021】次いで、得られた液体状態又は超臨界状態
の香気成分含有二酸化炭素を気化させた後、これを水あ
るいはエタノール又はエタノール水溶液に0〜70重量
%のグリセリンを混合した吸収液と接触させて、前記二
酸化炭素中の香気成分を該吸収液に吸収させる。上記香
気成分含有二酸化炭素を気化させるには、例えば、圧力
調整弁で、所定の圧力まで減圧した後、加熱器で加熱す
るなどの操作で行うことができる。
【0022】上記気化した香気成分含有二酸化炭素と水
あるいはエタノール又はエタノール水溶液に0〜70重
量%のグリセリンを混合した吸収液との接触操作は、耐
圧容器内で、該吸収液中に前記香気成分含有二酸化炭素
を通流させるだけでよいが、必要に応じて両者を撹拌し
てもよく、また、一定量の香気成分含有二酸化炭素を耐
圧容器内に連続的に循環させて、繰り返し接触させるよ
うにしてもよい。さらに、耐圧容器内で、上記香気成分
含有二酸化炭素と前記吸収液とを連続的に向流接触させ
てもよい。
【0023】上記香気成分含有二酸化炭素と吸収液とを
接触させる際の圧力の範囲は、大気圧以上で、かつ、二
酸化炭素の臨界圧力(75.2kgf/cm2 )以下で
あることが必要で、通常は、大気圧(0kgf/c
2 )〜70kgf/cm2 に設定されるが、接触圧力
や香気成分含有二酸化炭素の循環使用等を考慮して、適
宜最適な圧力にすればよい。また、接触温度は、前記吸
収液の融点以上の温度で、かつ、概ね得たい香気成分の
沸点以下の温度であることが必要で、−10〜100度
が好ましい。
【0024】また、接触時間は、前記吸収液中に固体食
品の香気が所望する濃度まで蓄積するのに充分な時間を
設定することが好ましく、固体食品の種類,香気成分含
有二酸化炭素中の香気成分の濃度あるいは香気成分含有
二酸化炭素と吸収液の接触比率などによって適宜設定さ
れるが、通常は、数秒〜数時間の範囲が好ましい。
【0025】本発明の香気物質は、上述の製造方法によ
り得られるもの又はこれを含有して成る香気物質であ
り、上述したように、香気成分含有二酸化炭素を気化さ
せた後、水あるいはエタノール又はエタノール水溶液に
0〜70重量%のグリセリンを混合した吸収液に接触さ
せて、該二酸化炭素中の香気成分を該吸収液に吸収させ
るか、又は更にその他の水に可溶な溶媒で希釈するなど
して得られるものである。ここで、他の水に可溶な溶媒
としては、果汁,醤油,牛乳等、水に任意に混合するも
のであればいずれを用いてもよく、さらに、上述の香気
成分含有二酸化炭素と接触させた水あるいはエタノール
又はエタノール水溶液に少なくとも0〜70重量%のグ
リセリンを混合した吸収液と同じものでもよい。
【0026】このようにして得られる香気物質は、水に
可溶な香気物質として、各種飲料,調味料の材料に香料
として添加,使用できる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を、図面に示す一実施例に基づ
いて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0028】図1は、固体食品、例えば鰹節粉末中の香
気成分を超臨界状態の二酸化炭素に溶解・移行させ、次
いで、該香気成分を含有した超臨界状態の二酸化炭素を
気化させた後、水及びエタノールもしくはエタノール水
溶液に0〜70重量%のグリセリンを混合した吸収液に
接触させて、前記二酸化炭素中の香気成分を該吸収液中
に回収して、香気物質を製造するための装置を示す概略
系統図である。
【0029】吸収液としては、エタノール,水,グリセ
リンの混合比を変えたものを用い、各組成における吸収
液の減少量(揮発量),吸収能力,粘度を使用可能な吸
収液の選択の判定材料とした。
【0030】図1において、1は、外周部にジャケット
2を有する耐圧抽出容器(容量250ml)で、該ジャ
ケット2に温水を流すことにより抽出容器1内を所望の
温度に制御できるように形成されており、本実施例では
40℃にセットした。
【0031】この抽出容器1に、予め鰹節粉末を容器一
杯に投入し、次いで、二酸化炭素容器3内に液体状態で
蓄えられている二酸化炭素をポンプ4で200kgf/
cm2 に昇圧して抽出容器1内に、5.8リットル/分
(大気圧,室温の気体に換算した場合)の割合で導入
し、超臨界状態の二酸化炭素と鰹節粉末とを、抽出容器
1内で1時間接触させて、鰹節中の香気成分を超臨界状
態の二酸化炭素中へ溶解・移行させた。
【0032】上記抽出容器1内で、香気成分が抽出され
た鰹節(抽出残査)は、抽出終了後に抽出容器1の蓋
(図示せず)を開けて回収し、一方、抽出容器1内で鰹
節中の香気成分を回収した液体状態の香気成分含有二酸
化炭素は、抽出容器1の頂部から導出し、圧力調節弁5
で圧力を50kgf/cm2 まで減圧した後、加熱器6
で加熱してその全量を気化させ、香気物質の原料となる
水及びエタノールもしくはエタノール水溶液に0〜70
重量%のグリセリンを混合した吸収液100mlが封入
された耐圧容器7の底部から耐圧容器7内に導入した。
【0033】耐圧容器7内で、前記気化された香気成分
含有二酸化炭素と吸収液とを1時間接触させて、香気成
分含有二酸化炭素中の香気成分を水及びエタノールもし
くはエタノール水溶液に0〜70重量%のグリセリンを
混合した吸収液に吸収させた。
【0034】香気成分を吸収した吸収液、即ち香気物質
の製品は、耐圧容器7の下部に設けた弁8を介して製品
タンク9に取出した。また、耐圧容器7の上部から導出
される香気成分を失った気体状態の二酸化炭素は、冷却
器10で液化した後、逆止弁11を経て循環使用した。
【0035】吸収液の揮発量は、上記操作を1時間行っ
た後、耐圧容器7内に残った吸収液量をメスシリンダー
で測定し、吸収液の揮発量(ml)を求めた。その結果
を図2にカッコ内数値で示す。図2に示したように、エ
タノールが多いほど揮発量が多くなることが確認され、
水の量が多ければ揮発量が少くなることが判明した。
【0036】香気成分の吸収能力は、処理後の吸収液の
香りを5人のパネラーに嗅いでもらい、その結果で判定
した。図3は、5人中4人以上が鰹節の香りであると判
定したものに「○」、それ以外に「×」としたものであ
って、図から明らかなように、グリセリンの量が80重
量%以上になると、吸収能力が落ちることが判明した。
【0037】また、香気成分を含んだ二酸化炭素と吸収
液との接触のし易さを調べるため、各吸収液の粘度をB
型粘度計で測定した。図4のカッコ内数値は、測定した
粘度を、水を1としてこれに対する粘度の比で示すもの
で、グリセリンが多くなると吸収液の粘度が高くなるこ
とが判る。この結果から粘性の高い吸収液は、香気成分
の吸収能力が低いことが判明した。この理由は、粘性が
高いほど、気泡径が大きくなり、二酸化炭素と吸収液と
の接触面積が減少するためと思われる。
【0038】以上の結果から、総合的に評価した結果を
図5に示す。吸収能力が比較的高い混合比は、図5の斜
線部内の混合比が吸収液として適していることが判明し
た。また、操作上は、その中でも吸収液の揮発による液
減少の少ない部分、即ち図6における斜線部内の混合比
が吸収液として更に適していることが判明した。
【0039】以上のように、吸収液として水及びエタノ
ールもしくはエタノール水溶液に0〜70重量%のグリ
セリンを混合した吸収液を用いた場合に、鰹節特有の爽
快な香りを極めて濃厚に有し、非常に淡い黄色を有した
透明な香気物質、約100mlを得ることができた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
固体食品の爽快な香りを濃厚に有する香気物質及び該香
気物質を効率的に得ることができる香気物質の回収方法
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法を実施する回収装置の一例を示す
系統図である。
【図2】 吸収液の組成に対する揮発量の測定結果を示
す図である。
【図3】 吸収液の組成に対する吸収能力の判定結果を
示す図である。
【図4】 吸収液の組成に対する粘度の測定結果を示す
図である。
【図5】 吸収能力が比較的高い吸収液の組成範囲を示
す図である。
【図6】 本発明で用いる吸収液の組成範囲を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…抽出容器、2…ジャケット、3…二酸化炭素容器、
4…ポンプ、5…圧力調節弁、6…加熱器、7…耐圧容
器、9…製品タンク、10…冷却器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高柳 隆則 神奈川県川崎市幸区塚越4−320 日本酸 素株式会社内 (72)発明者 竹内 直子 神奈川県川崎市幸区塚越4−320 日本酸 素株式会社内 (72)発明者 北倉 芳久 千葉県野田市野田339番地 キッコーマン 株式会社内 (72)発明者 橋本 彦尭 千葉県野田市野田339番地 キッコーマン 株式会社内 (72)発明者 浜野 光年 千葉県野田市野田339番地 キッコーマン 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体食品中の香気成分を、液体状態ある
    いは超臨界状態の二酸化炭素中に溶解・移行させ、次い
    で、得られた香気成分含有二酸化炭素を気化させた後、
    水あるいはエタノール又はこれらの混合物に0〜70重
    量%のグリセリンを混合した吸収液に接触させて、前記
    二酸化炭素中の香気成分を該吸収液に吸収させることを
    特徴とする固体食品中の香気成分の回収方法。
  2. 【請求項2】 固体食品中の香気成分を、液体状態ある
    いは超臨界状態の二酸化炭素中に溶解・移行させ、次い
    で、得られた香気成分含有二酸化炭素を気化させた後、
    水あるいはエタノール又はこれらの混合物に0〜70重
    量%のグリセリンを混合した吸収液に接触させて、前記
    二酸化炭素中の香気成分を該吸収液に吸収させたもの、
    又はこれを含有してなることを特徴とする香気物質。
JP4287565A 1992-10-26 1992-10-26 固体食品中の香気成分の回収方法及び香気物質 Pending JPH06133726A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6090427A (en) * 1998-09-21 2000-07-18 Nestec Sa Natural cocoa aroma/flavor compositions and methods for preparing same
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