JPH0613337U - 柱上機器のハンガー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 柱上機器の腕金装着時のハンガーボルトと固
定板の組立て作業を自動的に行い、作業時間を短縮す
る。 【構成】 柱上機器１の上部に備えたハンガー座２に、
２対の略コの字形をした支持板３を設ける。１対の支持
板３の間には、腕金を把持するための固定板５を回動可
能なように軸６で軸着する。また、ハンガーボルト４も
支持板３の間に回転できるようにピン８で支持する。ピ
ン８の周辺には片端がハンガーボルト４に固定され、片
端が自由状態にある弾性体９を備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、柱上機器のハンガーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の技術を図３に基づき説明すると、一般に柱上機器１の上面にはその機器 を腕金に支持固定するための複数のハンガーボルト３４と固定板３５が設けられ ている。これらは、柱上機器１を腕金に取付ける前には側方へ倒れるよう柱上機 器１上において回動自在に軸着されている。このため腕金に取付ける時には、柱 上機器をクレーンで吊り上げながらハンガーボルト３４を起こし、固定板３５に ナット４０を仮締めする。その後、増締めして腕金に固定する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら柱上機器１を腕金に取付ける際のハンガーボルト３４と固定板３ ５の組立て作業は人の手によって行なわなければならず、そのための作業時間が かかる欠点がある。 そこで本考案は、柱上機器を腕金に固定するための時間が短いハンガーを提供 することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案では、柱上機器の上部のハンガー座に略コの字形の支持板を設け、その 支持板の間に軸を介して回動できるように支持された固定板と、前記軸の周りに 配置され前記固定板を水平よりやや上向きになるように支持したねじりばねと、 前記支持板の間にピンにより回動可能なように設けられたハンガーボルトと、前 記ピンの周りに配置された弾性体と、前記ハンガーボルトのピンとは反対側の端 に設けたねじ部と、前記ねじ部に係合するナットと、前記固定板には切欠きを備 える。

【０００５】

【作用】

このことにより、腕金を支持板の中へ挿入すると、弾性体の力でハンガーボル トは起立し、固定板の切欠きに入り込む。したがって、人の手を要することなく ハンガーボルトと固定板の組立てが行われる。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図１と図２に示し説明する。柱上機器１は、図２に示す腕金 １４に装柱するためのハンガー部を備えている。ハンガー部の構成は、ハンガー 座２の上面に固定された一対の支持板３とその間に備えられた部材，吊り金具１ ２，吊り座１５および補強板１６とから成っている。ハンガー座３は柱上機器１ に固定され、ハンガー座２には略コの字形状の一対の支持板３の底部が固定され ている。固定板５は腕金１４を把持するためのものであり、軸６に軸着できる穴 を有していて、軸６により一対の支持板３の間に支持され、固定板５は回動でき るようになっている。ねじりばね７は、固定板５がストッパ１１に当たって水平 よりやや上向きに維持できるよう付勢されている。ハンガーボルト４は、一端に 設けた穴にピン８を通し、支持板３の間に回動可能なように固定され、装柱して いない状態では図１のように水平に近い位置で安定している。ハンガーボルト４ の穴とは逆の端にはねじ部４ａが設けられ、さらにねじ部４ａにはナット１０が 係合されている。ピン８の周りには一端をハンガーボルト４に固定され、他端が ハンガーボルト４に対して鋭角の位置で自由状態にある弾性体９が備えられてい る。固定板５の先端の部分には切欠き５ａが設けてあり、ハンガーボルト４が起 立したときにこの切欠き５ａに入り込む。さらにハンガーボルト４が起立した状 態でナット１０を締付けると固定板５を押し下げ、腕金１４が挿入されている時 には支持板３との間で腕金１４を把持し、柱上機器１を固定することができる。 吊り金具１２は、柱上機器１を吊り上げる時に使用するもので、吊り座１５に固 着されている。吊り座１５は、支持板３と底部をハンガー座２に固定された補強 板１６により支持されている。 本実施例によって柱上機器１を腕金１４に取付ける場合、吊り金具１２を用い 柱上機器１を吊り上げ、腕金１４が支持板３の略コの字形状の中に入るように柱 上機器１を移動する。（図２）すると、腕金１４の外周により弾性体９の自由端 が押付けられ弾性体９が蓄勢される。腕金１４が完全に支持板３の略コの字形状 の中に入ると、蓄勢された弾性体９が片側を固定されているハンガーボルト４を 起立させる。この後ナット１０を締付けると固定板５と支持板３との間で腕金１ ４を把持し、柱上機器１は固定される。 なお、一対の略コの字形状の支持板は、一枚の板を折り曲げて構成してもよい 。

【０００７】

【考案の効果】

本考案によれば、柱上機器を腕金に装柱する際のハンガーボルトと固定板を組 立てる作業は人手を要さずに行えるので、作業時間が短縮できる利点がある。 また、例えば活線での装柱作業の場合、作業者が高電圧の部分に近づかずに装 柱できるという利点もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す柱上機器の斜視図であ
る。

【図２】本考案の一実施例で、腕金に柱上機器を載せた
状態を示す側面図である。

【図３】従来の方法による柱上機器を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 柱上機器 ２ ハンガー座 ３ 支持板 ４，３４ ハンガーボルト ５，３５ 固定板 ６ 軸 ７ ねじりばね ８ ピン ９ 弾性体 １０，４０ ナット １１ ストッパ １２ 吊り金具 １４ 腕金 １５ 吊り座 １６ 補強板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 初谷 則明 栃木県小山市大字中久喜1440番地 株式会 社高岳製作所小山事業所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 柱上機器の上部に設けたハンガー座と、
   底部をハンガー座に固定した略コの字形状の一対の支持
   板と、その支持板の間に軸を介して回動できるように支
   持された固定板と、前記軸の周りに配置され一端を前記
   支持板に、他端を前記固定板に固定され、前記固定板を
   水平よりやや上向きになるよう支持したねじりばねと、
   前記一対の支持板の間にピンにより回動可能なように設
   けられたハンガーボルトと、前記ピンの周りに配置され
   一端をハンガーボルトに固定し、他端は自由な状態にあ
   る弾性体と、前記ハンガーボルトのピンとは反対側の端
   に設けたねじ部と、前記ねじ部に係合するナットと、前
   記固定板に設けた、前記ハンガーボルトが起立したとき
   に入り込むための切欠きとを備え、前記ナットが前記固
   定板を締付けできるようにした柱上機器のハンガー。