JPH0613267Y2 - バルーンコントロールリング - Google Patents

バルーンコントロールリング

Info

Publication number
JPH0613267Y2
JPH0613267Y2 JP13727788U JP13727788U JPH0613267Y2 JP H0613267 Y2 JPH0613267 Y2 JP H0613267Y2 JP 13727788 U JP13727788 U JP 13727788U JP 13727788 U JP13727788 U JP 13727788U JP H0613267 Y2 JPH0613267 Y2 JP H0613267Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control ring
balloon control
nickel
composite plating
hard
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP13727788U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0257967U (ja
Inventor
宏之 金井
Original Assignee
宏之 金井
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 宏之 金井 filed Critical 宏之 金井
Priority to JP13727788U priority Critical patent/JPH0613267Y2/ja
Publication of JPH0257967U publication Critical patent/JPH0257967U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0613267Y2 publication Critical patent/JPH0613267Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は高速精紡に於て優れた性能を発揮するバルーン
コントロールリングの改良に関するものである。
〔従来の技術及びその課題〕
従来のバルーンコントロールリングは、一般に低炭素鋼
やステンレス鋼が用いられ、表面硬化処理として硬質ク
ロムメッキやタフトライド処理が行われている。しか
し、上記バルーンコントロールリングでは、スピンドル
回転数が、20,000r.p.m.以上(現在の高速回転は17,000
r.p.m.〜18,000r.p.m.)では、糸との摩擦抵抗の増大と
摩擦熱の急激な上昇のため、溶融糸が発生したり、糸毛
羽が増大して連続運転が出来ないという問題点があっ
た。
本考案の目的は上記問題点を解決したバルーンコントロ
ールリングを提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕 本考案は硬鋼線を素材として所要形状のバルーンコント
ロールリングを形成し、その表面に粒子径が0.2μ〜3
μの硬質微粒子を共析物質とし、その含有率を2〜15
%(重量%)の範囲とし、ニッケル・リンを含有するニ
ッケル合金をマトリックスとする複合メッキ層を、その
厚さが5μ〜30μとなるように形成し、次に350℃
〜480℃の温度で40分〜100分の時間をかけて熱
処理を行い、複合メッキ層のマトリックスであるニッケ
ル合金の結晶化によって硬質微粒子とマトリックスのニ
ッケル合金の密着力を強化させる。さらに、糸が接触,
摺動する表面の表面粗さを研磨加工を施すことにより、
粗さが中心線平均粗さRaで0.2μ以下にすることによ
り、複合メッキ層の有する良好な耐摩耗性,摺動性を十
分に発揮させ、スピンドル回転の高速条件下における糸
との摩擦抵抗を十分に抑制させるとともに、溶融糸,糸
毛羽の発生を減少させたバルーンコントロールリングを
提供するものである。
上記マトリックスとして用いるニッケル合金は、ニッケ
ル−リン合金、ニッケル−タングステン−リン合金など
がある。
上記硬質微粒子としては、炭化ケイ素,炭化タングステ
ン,窒化ホウ素,酸化アルミニウムなどがある。
硬質微粒子の大きさが3μをこえると、メッキ層からの
脱落が早くなり、0.2μ未満では耐摩性が劣る。
複合メッキ中の硬質微粒子の含有率を2〜15%(重量
%)としたが、2%未満では十分な耐摩性が得られず、
15%を超えると複合メッキ層の表面における硬質微粒
子の占める割合が大きくなり糸毛羽発生の要因となる。
複合メッキ層の厚さを5μ〜30μとしたが、5μ未満
では高速における耐摩耗性において不充分であり、30
μを超えると処理時間が極めて長くなり、コストアップ
になるという欠点がある。
さらに、糸と接触する表面の表面粗さを、研磨加工によ
りRa 0.2μ以下としたが、研磨加工を施さない複合メッ
キの表面粗さはRaで0.2μを超え、平滑性に乏しい表面
を呈しており、溶融糸の発生、糸毛羽の発生の要因とな
り、高速化が出来ないという欠点がある。
研磨加工により表面粗さをRa 0.2μ以下にする事で糸の
走行を滑らかにし、溶融糸,糸毛羽の発生を大巾に減少
させるものである。
〔実施例〕
以下、本考案の一実施例を図面を用いて説明する。
第1図(イ)に示すように、硬鋼線を所要の環状に形成し
て糸導入口(2)を有する環状部(3)となし、その外周部に
機台への取付金具(4)を溶接により一体に設けてバルー
ンコントロールリング(1)を形成するか、同図(ロ)に示す
ように、複数本の金属素線を撚り合せた撚線を環状とな
して環状部(3)となし、取付金具(4)を設けてバルーンコ
ントロールリング(5)を形成する。
上記バルーンコントロールリング(1),(5)の表面に第2
図に示すように、硬質微粒子として粒径1μの炭化ケイ
素(6)を共析物質として、その含有量が重量パーセント
で約4%となる様に無電解ニッケル−リン複合メッキを
行い、リング表面に、ニッケル−リン合金(7)をマトリ
ックスとし、炭化ケイ素を共析物質とする複合メッキ層
(8)を形成する。
次いで熱処理炉において約400℃で約1時間加熱し、
熱処理する事により、ニッケル−リンの結晶化により第
3図に示す様にピッカース硬度で約Hv1000の高硬度
を得ると同時に、共析物質の炭化ケイ素と、マトリック
スのニッケル−リン合金との密着性が強化される。
更に糸が接触,摺動する内周面の表面にラッピング等の
研磨加工を施し、表面粗さをRaで0.2μ以下の平滑な表
面に形成して本考案のバルーンコントロールリングを構
成する。
なお、第4図(イ)および(ロ)に研磨加工前および加工後の
表面粗さのデータを示す。
また、第5図(イ)に示す研磨加工前のバルーンコントロ
ールリングの表面状態は研磨加工により第5図(ロ)に示
すように、複合メッキの最表面は、マトリックスのニッ
ケル−リン合金(7)の中に硬質微粒子の炭化ケイ素(6)が
露出した共存状態を形成する。
また、研磨加工することにより硬質微粒子が一部研磨さ
れたり、あるいは一部硬質微粒子が脱落し、表面が平滑
化される。
尚、複合メッキ層に共析させる硬質微粒子には、高硬度
で耐薬品性,耐摩耗性が大きく、更に熱伝導率の良好な
炭化ケイ素が最も良く、糸の摺接により生じる摩擦熱を
放散し易く、溶融糸の発生を防止できる利点がある。
〔考案の効果〕
本考案は上記の如く硬質微粒子を共析物質とし、ニッケ
ル・リンを含有するニッケル合金をマトリックスとする
複合メッキ層を形成すると共に、表面の粗さをRaで0.2
μ以下に形成しているので、スピンドル回転数24,000r.
p.m.以上の超高速域においても糸毛羽、溶融糸の発生の
ない安定した連続運転が可能となる。
また、メッキ処理後熱処理を施しているので、メッキ層
の剥離もない等の優れた実用的効果を有するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ),(ロ)は夫々本考案のバルーンコントロールリ
ングの一実施例を示す平面図、第2図は要部拡大図、第
3図は熱処理温度とNi−P被膜硬度の関係図、第4図
(イ),(ロ)は各々研磨加工前と加工後の複合メッキ層の表
面粗さ曲線図、第5図(イ),(ロ)は各々研磨加工前と加工
後の複合メッキ層の表面状態を示す斜視図である。 (1),(5)……バルーンコントロールリング (2)……糸導入口、(3)……環状部 (4)……取付金具、(6)……炭化ケイ素 (7)……ニッケル・リン合金 (8)……複合メッキ層

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】バルーンコントロールリングの少なくとも
    糸と接触する表面に硬質微粒子を共析物質とし、ニッケ
    ル・リンを含有するニッケル合金をマトリックスとする
    複合メッキ層を設け、研磨加工により糸との接触表面の
    粗さが中心線平均粗さ(Ra)で0.2μ以下であることを特
    徴とするバルーンコントロールリング。
  2. 【請求項2】上記硬質微粒子が炭化ケイ素,炭化タング
    ステン,窒化ホウ素,酸化アルミニウムの少くとも1種
    からなる請求項1記載のバルーンコントロールリング。
  3. 【請求項3】上記複合メッキ中の硬質微粒子の含有率が
    重量パーセントで2〜15%である請求項1記載のバル
    ーンコントロールリング。
JP13727788U 1988-10-20 1988-10-20 バルーンコントロールリング Expired - Lifetime JPH0613267Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13727788U JPH0613267Y2 (ja) 1988-10-20 1988-10-20 バルーンコントロールリング

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13727788U JPH0613267Y2 (ja) 1988-10-20 1988-10-20 バルーンコントロールリング

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0257967U JPH0257967U (ja) 1990-04-26
JPH0613267Y2 true JPH0613267Y2 (ja) 1994-04-06

Family

ID=31398555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13727788U Expired - Lifetime JPH0613267Y2 (ja) 1988-10-20 1988-10-20 バルーンコントロールリング

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0613267Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0257967U (ja) 1990-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0613267Y2 (ja) バルーンコントロールリング
JPS62161995A (ja) 紡機用トラベラ
US5175988A (en) Ring for spinning machinery
JP2632723B2 (ja) 紡機用リング
JPH05106125A (ja) 紡機用金属トラベラ
JPH05106124A (ja) 紡機用リング
JP2873354B2 (ja) 紡機用リング
JPH05117927A (ja) 紡機用リング
JP2526098B2 (ja) 紡機用トラベラ
JPH0571685B2 (ja)
JP2750608B2 (ja) 紡機用リング
JPH0665470U (ja) 紡機用リング
JP2821635B2 (ja) 紡機用リング
JPH07189051A (ja) 紡機用リング
JP2536001Y2 (ja) 紡機用リング
JP2526058B2 (ja) 紡機用トラベラ
JP2627343B2 (ja) 紡機用トラベラ
JPH0533227A (ja) 紡機用リング
JPH0410225Y2 (ja)
JPH0730483B2 (ja) 紡機用トラベラ
JPH0714371Y2 (ja) 紡機用金属トラベラ
JPS6228419A (ja) 紡機用トラペラ
JPH0647770B2 (ja) 紡機用金属トラベラ
JPH07145522A (ja) 紡機用リング
JPH03199434A (ja) 紡機用リング