JPH06131694A - 情報記録媒体 - Google Patents
情報記録媒体Info
- Publication number
- JPH06131694A JPH06131694A JP4278881A JP27888192A JPH06131694A JP H06131694 A JPH06131694 A JP H06131694A JP 4278881 A JP4278881 A JP 4278881A JP 27888192 A JP27888192 A JP 27888192A JP H06131694 A JPH06131694 A JP H06131694A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- recording medium
- recording
- information recording
- film
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- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 2層構造の記録媒体における記録後の膜構造
と膜特性を最適化し、高出力が得られるようにする。 【構成】 記録前の第1層2に減衰係数kの小さな膜を
用い、第2層3にkの大きな金属膜を用い、記録後に第
2層3の金属膜をビーム入射面である基板1面側に拡散
させ、膜面に比べ基板1面側に多く分布する構造とす
る。これにより、光学的性質を示す複素屈折率をn* =
n−ikとしたとき、合金化後の減衰係数kが1以上に
なるようにする。 【効果】 記録後に入射面側の減衰係数が従来に比べ大
きくなり、その結果反射率差が大きくなり高出力が得ら
れる。
と膜特性を最適化し、高出力が得られるようにする。 【構成】 記録前の第1層2に減衰係数kの小さな膜を
用い、第2層3にkの大きな金属膜を用い、記録後に第
2層3の金属膜をビーム入射面である基板1面側に拡散
させ、膜面に比べ基板1面側に多く分布する構造とす
る。これにより、光学的性質を示す複素屈折率をn* =
n−ikとしたとき、合金化後の減衰係数kが1以上に
なるようにする。 【効果】 記録後に入射面側の減衰係数が従来に比べ大
きくなり、その結果反射率差が大きくなり高出力が得ら
れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学式のビデオディス
ク、デジタルオーディオディスク等に好適な情報の書き
込みが可能な情報記録媒体に関する。
ク、デジタルオーディオディスク等に好適な情報の書き
込みが可能な情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のレーザー光による加熱を用い情報
の書き込みが可能な情報記録媒体としては、特開昭57
−186243号に開示されたものが知られている。こ
の発明は、基体上に第1及び第2の層を積層し、第1の
層は特定波長の記録光に対して第1の層単層では高い反
射率を示し、第2の層は主として加熱により光学的特性
が変化する材料からなり、光学的特性の変化によって情
報の記録がなされ、第2の層の厚さは、第1の層との積
層状態で記録光に対する反射率が情報記録前において低
く、情報記録後に増大するような厚さに選定したもので
ある。すなわち、この発明では、記録媒体にレーザ光を
照射して熱変換層による熱により加熱し、この熱により
主に光学特性層の変化による反射率差を利用している。
この場合、特に光を吸収する層を設けたことにより低パ
ワーで記録が可能としている。
の書き込みが可能な情報記録媒体としては、特開昭57
−186243号に開示されたものが知られている。こ
の発明は、基体上に第1及び第2の層を積層し、第1の
層は特定波長の記録光に対して第1の層単層では高い反
射率を示し、第2の層は主として加熱により光学的特性
が変化する材料からなり、光学的特性の変化によって情
報の記録がなされ、第2の層の厚さは、第1の層との積
層状態で記録光に対する反射率が情報記録前において低
く、情報記録後に増大するような厚さに選定したもので
ある。すなわち、この発明では、記録媒体にレーザ光を
照射して熱変換層による熱により加熱し、この熱により
主に光学特性層の変化による反射率差を利用している。
この場合、特に光を吸収する層を設けたことにより低パ
ワーで記録が可能としている。
【0003】なお、関連する技術としては、特開昭61
−130093号開示ものが知られている。
−130093号開示ものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来技
術においては各層の作用については述べられているが、
記録メカニズム、特に2層構造が記録前後でどのような
変化をするかについては検討されていなかった。また、
従来例では一方の層の光学的特性変化を情報として記録
しているが、実際には2層の構造変化による特性変化を
考慮する必要がある。このため従来例の信号記録メカニ
ズムについての検討は不十分であり、出力向上の点で従
来構造には問題があった。
術においては各層の作用については述べられているが、
記録メカニズム、特に2層構造が記録前後でどのような
変化をするかについては検討されていなかった。また、
従来例では一方の層の光学的特性変化を情報として記録
しているが、実際には2層の構造変化による特性変化を
考慮する必要がある。このため従来例の信号記録メカニ
ズムについての検討は不十分であり、出力向上の点で従
来構造には問題があった。
【0005】この発明は、このような従来技術の実状に
鑑みてなされたもので、その目的は、より大きな信号出
力を得ることができる情報記録媒体を提供することにあ
る。
鑑みてなされたもので、その目的は、より大きな信号出
力を得ることができる情報記録媒体を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、この発明は、基板上に、光学的特性を制御する第1
の層と、光を吸収し加熱するための第2の層を順次形成
し、加熱により当該第1の層及び第2の層の2層を合金
化して光学的特性を変化させて情報を記録する情報記録
媒体において、合金化後の減衰係数をkとし、光学的性
質を示す複素屈折率をn* =n−ikで表したとき、前
記の減衰係数kの値が、少なくともビーム入射側の膜表
面において1以上でなるように前記第1及び第2の層を
構成した。
め、この発明は、基板上に、光学的特性を制御する第1
の層と、光を吸収し加熱するための第2の層を順次形成
し、加熱により当該第1の層及び第2の層の2層を合金
化して光学的特性を変化させて情報を記録する情報記録
媒体において、合金化後の減衰係数をkとし、光学的性
質を示す複素屈折率をn* =n−ikで表したとき、前
記の減衰係数kの値が、少なくともビーム入射側の膜表
面において1以上でなるように前記第1及び第2の層を
構成した。
【0007】
【作用】記録前後の光学的特性の差は、従来例では第2
の層による光学特性の変化によるものとされているが、
2層が合金化しその際の光学特性の差を利用すれば更に
記録前後での反射率差が大きくなる。この反射率差は言
い替えると、記録前後で反射面の移動により位相差が生
じ、この位相差により反射率差が生ずるものである。即
ち記録前には反射面が第1層面と第2層面とからなり、
両面での位相差により、反射率を零まで下げることがで
きる。また記録後に得られる最大の反射率は基板と第1
層面の間で全反射する場合である。この両者が理想的に
得られた場合には、信号は完全な零レベルと入射光が全
反射するレベルの差として得られる。
の層による光学特性の変化によるものとされているが、
2層が合金化しその際の光学特性の差を利用すれば更に
記録前後での反射率差が大きくなる。この反射率差は言
い替えると、記録前後で反射面の移動により位相差が生
じ、この位相差により反射率差が生ずるものである。即
ち記録前には反射面が第1層面と第2層面とからなり、
両面での位相差により、反射率を零まで下げることがで
きる。また記録後に得られる最大の反射率は基板と第1
層面の間で全反射する場合である。この両者が理想的に
得られた場合には、信号は完全な零レベルと入射光が全
反射するレベルの差として得られる。
【0008】この記録前後の位相差は、第1層の膜厚と
膜の複素屈折率で決まる。最大の位相差は第1層の膜厚
に匹敵し、この状態のときに最大の信号を得ることがで
きる。この最大位相差を得るためには複素屈折率をn*
=n−ikで表すとき、減衰係数kに着目し、記録前の
第1層のkがほぼ零であり、記録後のkが非常に大きい
ことが必要条件となる。
膜の複素屈折率で決まる。最大の位相差は第1層の膜厚
に匹敵し、この状態のときに最大の信号を得ることがで
きる。この最大位相差を得るためには複素屈折率をn*
=n−ikで表すとき、減衰係数kに着目し、記録前の
第1層のkがほぼ零であり、記録後のkが非常に大きい
ことが必要条件となる。
【0009】しかし、2層が完全に合金化してしまうと
kは十分大きく取れず、反射率に限界が生ずる。そこで
反射率を大きくするために、光を吸収する第2の層に反
射率の高い金属材料を用い、しかも記録後には2層の成
分が均一に混じりあうのでなく、金属材料の成分がレー
ザ入射面、すなわち基板側により多く分布する構造とす
る。このようにすることにより、入射面での反射率がよ
り金属に近づき、反射率は大きくなる。
kは十分大きく取れず、反射率に限界が生ずる。そこで
反射率を大きくするために、光を吸収する第2の層に反
射率の高い金属材料を用い、しかも記録後には2層の成
分が均一に混じりあうのでなく、金属材料の成分がレー
ザ入射面、すなわち基板側により多く分布する構造とす
る。このようにすることにより、入射面での反射率がよ
り金属に近づき、反射率は大きくなる。
【0010】このようにすることによって、記録前には
第1の層の干渉効果により反射率はほとんど0に近くす
ることができる。このとき第2の層は金属材であり、単
体では高反射率を示す。この媒体にレーザ光を照射して
加熱すると、第1と第2の層は溶融し合金を形成する。
レーザ光照射終了後は、第2層が金属膜であるため熱伝
導率が大きく、このため保護膜側から冷却が始まり温度
勾配が生ずる。このとき、材料を選択することにより、
合金化した2層間に組成分布が生ずる。これにより、基
板側に金属材がより多く析出する。このため基板側、す
なわち入射側ではより金属的になり反射率が高くなる。
第1の層の干渉効果により反射率はほとんど0に近くす
ることができる。このとき第2の層は金属材であり、単
体では高反射率を示す。この媒体にレーザ光を照射して
加熱すると、第1と第2の層は溶融し合金を形成する。
レーザ光照射終了後は、第2層が金属膜であるため熱伝
導率が大きく、このため保護膜側から冷却が始まり温度
勾配が生ずる。このとき、材料を選択することにより、
合金化した2層間に組成分布が生ずる。これにより、基
板側に金属材がより多く析出する。このため基板側、す
なわち入射側ではより金属的になり反射率が高くなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について、図を
参照して説明する。
参照して説明する。
【0012】図1はディスク構造を示す説明図で、図1
(a)に本発明による記録媒体を用いた光ディスクの記
録前の構造を、また、図1(b)に記録後の状態を示
す。ディスク構造は基板1上に第1層2、第2層3およ
び保護膜4を順次積層したものである。基板1にはガラ
ス基板を用いた。第1層2は記録前は干渉効果により反
射率を押さえるもので、本実施例ではスパッタリングに
より形成したSb2 Se3 膜を用いた。Sb2 Se3 の
複素屈折率n* はn* =3.8−i0.1である、膜厚
は光の波長と光学特性から、干渉効果を効果的に利用す
るため30nmとした。第2層3は反射膜であり本実施
例ではBi膜を用いた。Biの複素屈折率はn* =2.
6−i4.5、膜厚は25nmである。保護膜4にはS
iNを用いた。
(a)に本発明による記録媒体を用いた光ディスクの記
録前の構造を、また、図1(b)に記録後の状態を示
す。ディスク構造は基板1上に第1層2、第2層3およ
び保護膜4を順次積層したものである。基板1にはガラ
ス基板を用いた。第1層2は記録前は干渉効果により反
射率を押さえるもので、本実施例ではスパッタリングに
より形成したSb2 Se3 膜を用いた。Sb2 Se3 の
複素屈折率n* はn* =3.8−i0.1である、膜厚
は光の波長と光学特性から、干渉効果を効果的に利用す
るため30nmとした。第2層3は反射膜であり本実施
例ではBi膜を用いた。Biの複素屈折率はn* =2.
6−i4.5、膜厚は25nmである。保護膜4にはS
iNを用いた。
【0013】このようなディスクに対し、記録はレーザ
ビームによる加熱により行われる。レーザ6を図1
(a)のようにを照射すると、レーザ照射部分に局所的
に温度上昇が起こり、第1、第2の膜(第1層2、第2
層3)が溶解し、その後冷却して図1(b)に示すよう
に合金5が形成される。この合金5が形成された合金形
成部では各元素間の結晶および混合組成の材料が析出し
ている。なお、図中符号7はレーザ6を照射するための
レンズである。
ビームによる加熱により行われる。レーザ6を図1
(a)のようにを照射すると、レーザ照射部分に局所的
に温度上昇が起こり、第1、第2の膜(第1層2、第2
層3)が溶解し、その後冷却して図1(b)に示すよう
に合金5が形成される。この合金5が形成された合金形
成部では各元素間の結晶および混合組成の材料が析出し
ている。なお、図中符号7はレーザ6を照射するための
レンズである。
【0014】図2には記録前後の状態をオージェ分析で
分析した結果を示す。図2(a)に示す記録前の元素分
布は成膜した条件、すなわち第1、第2各層2,3が分
離された状態で検出されている。一方、図2(b)の記
録後の状態では各層が混じりあった状態で形成されてい
るが、完全に均一ではなく膜厚方向に組成の分布が見ら
れる。特にSbの分布が大きく、保護膜4側ではSbが
特に多くBiが少なく、基板1側ではSb、Seが少な
くBiが多くなっている。
分析した結果を示す。図2(a)に示す記録前の元素分
布は成膜した条件、すなわち第1、第2各層2,3が分
離された状態で検出されている。一方、図2(b)の記
録後の状態では各層が混じりあった状態で形成されてい
るが、完全に均一ではなく膜厚方向に組成の分布が見ら
れる。特にSbの分布が大きく、保護膜4側ではSbが
特に多くBiが少なく、基板1側ではSb、Seが少な
くBiが多くなっている。
【0015】図3にはSb−Se−Bi系の組成と減衰
係数kの関係を示した。図よりSeが少なくBiが多く
なるに従い、減衰係数kは大きくなる。このためディス
ク再生時のビーム入射面となる基板側ではBiの特性に
近い減衰係数kの大きな特性となる。従ってこの面の反
射率は高くなり、記録前後での反射率差は大きくなる。
係数kの関係を示した。図よりSeが少なくBiが多く
なるに従い、減衰係数kは大きくなる。このためディス
ク再生時のビーム入射面となる基板側ではBiの特性に
近い減衰係数kの大きな特性となる。従ってこの面の反
射率は高くなり、記録前後での反射率差は大きくなる。
【0016】図4にはX線回折を用い記録膜を分析した
結果を示す。この結果よりBi−Seの結晶が形成され
ていることが判る。結晶相は、記録後の状態をより安定
に保つ効果があるが、出力を得るためには必ずしも結晶
ができる必要はなく、混合状態であっても高反射率差を
得ることは可能である。なお、この実施例においては、
光学的減衰係数を低下させる材料として、Seを例示し
ているが、この他に例えばTeを使用することもでき
る。
結果を示す。この結果よりBi−Seの結晶が形成され
ていることが判る。結晶相は、記録後の状態をより安定
に保つ効果があるが、出力を得るためには必ずしも結晶
ができる必要はなく、混合状態であっても高反射率差を
得ることは可能である。なお、この実施例においては、
光学的減衰係数を低下させる材料として、Seを例示し
ているが、この他に例えばTeを使用することもでき
る。
【0017】図5にはこのメカニズムを説明するため、
完全固溶体を形成するSbとBiの相図を示す。図にお
いてSbとBiのある組成比のX点上で考える。ビーム
が照射され、温度が上昇した段階(P1)では溶解して
おり、液体状態(L領域)となっており、Seも液体と
して含まれた状態になっている。これによって温度降下
とともにBi−Seの結晶が形成される。さらに温度が
降下すると、SbとBiのみの液体、固体が混ざりあっ
た状態で存在するようになる(P2)。このとき相図よ
り最初にSbの多い組成が生じ、徐々にBi量が増えて
いくことがわかる。図1に示すディスク構造では第2層
3のBi膜が金属膜で熱伝導率が高いため、保護膜4側
から温度の降下が始まり、従って保護膜4側にSbが多
く、基板1側にはBiが多くなる。
完全固溶体を形成するSbとBiの相図を示す。図にお
いてSbとBiのある組成比のX点上で考える。ビーム
が照射され、温度が上昇した段階(P1)では溶解して
おり、液体状態(L領域)となっており、Seも液体と
して含まれた状態になっている。これによって温度降下
とともにBi−Seの結晶が形成される。さらに温度が
降下すると、SbとBiのみの液体、固体が混ざりあっ
た状態で存在するようになる(P2)。このとき相図よ
り最初にSbの多い組成が生じ、徐々にBi量が増えて
いくことがわかる。図1に示すディスク構造では第2層
3のBi膜が金属膜で熱伝導率が高いため、保護膜4側
から温度の降下が始まり、従って保護膜4側にSbが多
く、基板1側にはBiが多くなる。
【0018】図6には膜のkと信号レベルとの関係を示
した。図からkが1以上で十分なC/Nが得られること
がわかる。なお、本実施例ではガラス基板を用いたが、
ポリカーボネート、アクリル等の基板においても同様の
特性が得られた。
した。図からkが1以上で十分なC/Nが得られること
がわかる。なお、本実施例ではガラス基板を用いたが、
ポリカーボネート、アクリル等の基板においても同様の
特性が得られた。
【0019】本実施例によれば、第1層2と第2層3に
用いる材料の状態関係から、第2層3に用いた金属膜
を、記録後に入射表面側に多く分布する構造とすること
によって、二層構造のディスクの記録前後の反射率差を
大きく取ることができ、その結果C/Nの大きなディス
クが得られる。
用いる材料の状態関係から、第2層3に用いた金属膜
を、記録後に入射表面側に多く分布する構造とすること
によって、二層構造のディスクの記録前後の反射率差を
大きく取ることができ、その結果C/Nの大きなディス
クが得られる。
【0020】
【発明の効果】これまでの説明で明らかなように、上述
のように構成された請求項1記載の発明によれば、複素
屈折率がn* =n−ikのとき減衰係数kの値が少なく
ともビーム入射側の膜表面において1以上になるように
構成されているので、記録前後で反射率差を大きくする
ことができ、より大きな信号出力を得ることができる。
また、上述のように構成された請求項2ないし5記載の
発明によれば、膜の状態を制御し、第2層に用いた金属
膜を、記録後に入射表面側に多く分布する構造とするこ
とによって、膜の光学的特性を示す減衰係数kを上げる
ことができる。これにより記録前後での反射率差を大き
くすることができ、より大きな信号出力を得ることがで
きる。
のように構成された請求項1記載の発明によれば、複素
屈折率がn* =n−ikのとき減衰係数kの値が少なく
ともビーム入射側の膜表面において1以上になるように
構成されているので、記録前後で反射率差を大きくする
ことができ、より大きな信号出力を得ることができる。
また、上述のように構成された請求項2ないし5記載の
発明によれば、膜の状態を制御し、第2層に用いた金属
膜を、記録後に入射表面側に多く分布する構造とするこ
とによって、膜の光学的特性を示す減衰係数kを上げる
ことができる。これにより記録前後での反射率差を大き
くすることができ、より大きな信号出力を得ることがで
きる。
【図1】本発明の実施例に係る情報記録媒体の記録前後
の構造を示す断面図である。
の構造を示す断面図である。
【図2】本実施例に係る記録膜の記録前後のオージェ分
析の結果を示す図である。
析の結果を示す図である。
【図3】本実施例に係るSb−Se−Biの組成と減衰
係数kを示す三角図である。
係数kを示す三角図である。
【図4】本実施例に係るX線回折結果を示す図である。
【図5】本実施例に係るSbとBiの相図である。
【図6】本発明に係る材料のkとディスクのC/Nの関
係を示す図である。
係を示す図である。
1 基板 2 第1層 3 第2層 4 保護膜 5 合金層 6 レーザ 7 レンズ
Claims (6)
- 【請求項1】 基板上に、光学的特性を制御する第1の
層と、光を吸収し加熱するための第2の層を順次形成
し、加熱により当該第1の層及び第2の層の2層を合金
化して光学的特性を変化させて情報を記録する情報記録
媒体において、合金化後の減衰係数をkとし、光学的性
質を示す複素屈折率をn* =n−ikで表したとき、前
記の減衰係数kの値が、少なくともビーム入射側の膜表
面において1以上になるように前記第1及び第2の層が
形成されていることを特徴とする情報記録媒体。 - 【請求項2】 基板上に、光学的特性を制御する第1の
層と、光を吸収し加熱するための第2の層と、保護膜を
順次形成し、加熱により当該第1の層及び第2の層の2
層が合金化して光学的特性を変化させて情報を記録する
情報記録媒体において、記録後の媒体の状態において、
第2層の材料が、保護膜側に比べ基板面側により多く分
布するように構成されていることを特徴とする情報記録
媒体。 - 【請求項3】 記録後の媒体内部において、第1の層の
少なくとも1つの元素と、第2の層の元素とから結晶を
生じ、該結晶が保護膜側より基板面側により多く分布す
るように構成されていることを特徴とした請求項2に記
載の情報記録媒体。 - 【請求項4】 前記第1及び第2の層のそれぞれが完全
固溶体を形成する材料からなり、さらに第1及び第2の
層のいずれか一方に光学的減衰係数を低下させる材料が
含まれていることを特徴とする請求項1または2のいず
れかに記載の情報記録媒体。 - 【請求項5】 前記光学的減衰係数を低下させる材料
が、少なくともSeまたはTeのいずれかの材料を含ん
でいることを特徴とする請求項4記載の情報記録媒体。 - 【請求項6】 前記第1の層がSbとSeを主体とする
材料からなり、前記第2の層がBiを主体とする材料か
らなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
記載の情報記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4278881A JPH06131694A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 情報記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4278881A JPH06131694A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 情報記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06131694A true JPH06131694A (ja) | 1994-05-13 |
Family
ID=17603416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4278881A Pending JPH06131694A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 情報記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06131694A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000057988A (ko) * | 1999-02-13 | 2000-09-25 | 구자홍 | 광 기록 매체 |
-
1992
- 1992-10-16 JP JP4278881A patent/JPH06131694A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000057988A (ko) * | 1999-02-13 | 2000-09-25 | 구자홍 | 광 기록 매체 |
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