JPH09198709A - 多層光ディスク及び記録再生装置 - Google Patents

多層光ディスク及び記録再生装置

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JPH09198709A
JPH09198709A JP8009048A JP904896A JPH09198709A JP H09198709 A JPH09198709 A JP H09198709A JP 8009048 A JP8009048 A JP 8009048A JP 904896 A JP904896 A JP 904896A JP H09198709 A JPH09198709 A JP H09198709A
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JP
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Application number
JP8009048A
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English (en)
Inventor
Koichi Yasuda
宏一 保田
Mariko Yoda
真里子 依田
Yutaka Kasami
裕 笠見
Yuji Kuroda
裕児 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層光ディスクにおいて、2層目以上の情報
記録層4に十分な強度でレーザ光が照射されるととも
に、この情報記録層4からの反射光が十分な強度で受光
されるようにし、1層目の情報記録層2では勿論のこ
と、2層目以上の情報記録層4からも十分な再生出力が
得られるようにする。 【解決手段】 透明基板側から少なくとも1層目の情報
記録層の記録材料として相変化材料を用いる。相変化材
料としてはSe系カルコゲナイド、TeOxが好適であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録部が複数層の
情報記録層によって構成される多層光ディスクに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、いわゆるマルチメディアの興隆に
伴い、デジタル動画のような大容量の情報を取り扱う要
請が生じており、このような大容量の情報を蓄積し、必
要に応じてランダムアクセスして再生することの必要が
高まっている。
【0003】光ディスクは、ランダムアクセスが可能で
あり、大容量で、記録再生装置からの取り出しが可能
(リムーバブル)という特長を有する記憶媒体で、これ
までも各方面で大量に使用されているが、前述のような
大容量化に対応するためにはこれまで以上の多量の情報
を扱い得ることが要求される。
【0004】このような光ディスクにおいて、2次元方
向での記録密度は、用いるレーザ光源の最小スポット径
によって決まり、この最小スポット径が小さい場合程高
密度に信号記録が行える。このため、この最小スポット
径を小径化すべく、光源の短波長化、対物レンズの開口
数NAの増大化が図られている。しかしながら、光源の
短波長化や対物レンズの開口数NAの増大化には、技術
上制限があり、2次元方向での記録密度の向上は限界に
きているのが現状である。
【0005】このため、3次元方向での記録容量を増大
させること、すなわち情報信号を蓄積する情報記録層を
厚み方向に多数積層することが試みられている。
【0006】ここで、光ディスクの情報記録層には、予
め記録された情報信号を再生するだけの再生専用、ユー
ザによって一度だけ情報信号の書き込みが可能な追記
用、情報信号の書き込み、消去が繰り返し行える書き換
え可能用があり、その用途に合わせて適切な材料が選択
される。
【0007】上述のような情報記録層を多層に積層した
多層光ディスクでは、これらタイプの情報記録層を複数
積層させたり、組み合わせて積層させた構成が考えら
れ、具体的には、再生専用の情報記録層を2層積層した
もの、追記用の情報記録層を2層積層したものが提案さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多層光ディ
スクでは、各情報記録層を区別して情報信号の記録再生
を行う必要がある。このような情報信号の記録再生は、
通常、レーザ光を集光したときの焦点位置が、各情報記
録層で異なることを利用して行われる。すなわち、基板
側から対物レンズを介してレーザ光を照射し、基板側か
ら1層目の情報記録層に焦点を合わせた場合には、他の
情報記録層には焦点が合っていないので、この焦点が合
っている1層目の情報記録層に対してのみ情報信号の記
録再生が行われる。また、2層目の情報記録層に焦点を
合わせた場合には、この焦点が合っている2層目の情報
記録層に対してのみ情報信号の記録再生が行われること
になる。
【0009】ここで、問題となるのは、2層目の情報記
録層、さらには2層目よりも上層にある情報記録層に対
する情報信号の記録再生である。
【0010】2層目の情報記録層には、1層目の情報記
録層を通過してレーザ光が照射される。このとき、レー
ザ光は1層目の情報記録層によってある程度吸収される
ため、2層目の情報記録層に実際に照射されるレーザ光
の強度は光源から出射したときの強度よりも弱くなる。
また、2層目の情報記録層より反射した反射光は、1層
目の情報記録層を通過して受光部で受光される。このと
きも、反射光は1層目の情報記録によって吸収されるた
め、受光部で受光される光強度は、2層目の情報記録層
で反射されたときの強度よりも弱くなる。
【0011】さらに2層目よりも上層にあるn層目の情
報記録層では、(n−1)層の情報記録層を通過してレ
ーザ光が照射され、また、その反射光は(n−1)層の
情報記録層を通過して受光部で受光される。したがっ
て、情報記録層は上層になる程、照射されるレーザ光の
強度が弱いものとなり、また受光される反射光の強度も
弱いものとなる。
【0012】このような点から見たときに、これまで多
層光ディスクで用いられている情報記録層は光の吸収率
が比較的高く、これを通過することでレーザ光の光量が
大きく減衰する。このため、2層目の情報記録層、さら
には2層目よりも上層にある情報記録層では照射光強
度、反射光強度を得るのが困難で、十分な再生出力が得
られないといった問題がある。
【0013】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、基板側から2層目、さら
には2層目よりも上層にある情報記録層からも十分な再
生出力が得られる多層光ディスク及び記録再生装置を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の多層光ディスクは、凹凸パターンが形成
された透明基板上に、2層以上の情報記録層よりなる記
録部が形成されてなる多層光ディスクであって、上記透
明基板側から少なくとも1層目の情報記録層は、相変化
材料を記録材料とすることを特徴とするものである。
【0015】相変化材料は、一般に光透過率が高いた
め、この相変化材料を基板側から1層目の情報記録層に
用いると、この1層目の情報記録層を通過することによ
る光の減衰が小さく抑えられる。このため、その上に積
層される情報記録層に十分な強度で光が入射され、また
この情報記録層からの反射光が十分な強度で受光される
ようになり、1層目の情報記録層からは勿論のこと、2
層目以上の情報記録層からも十分な再生信号振幅が得ら
れるようになる。
【0016】このような多層光ディスクの各情報記録層
への情報信号の記録及び/または再生は、レーザ光を照
射する光源と対物レンズよりなる照射系と、フォトダイ
オードよりなる受光系によって構成され、上記対物レン
ズが、上記多層光ディスクの各情報記録層にレーザ光の
焦点が合うように光軸方向に多段階に移動制御される記
録再生装置によって行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光ディスクの
実施の形態について説明する。
【0018】この実施の形態の多層光ディスクは、凹凸
パターンが形成された透明基板上に、2層以上の情報記
録層よりなる記録部が形成されて構成されている。そし
て、各情報記録層の間には凹凸パターンが形成された透
明層が介在する。このような多層光ディスクでは、例え
ば基板側からレーザ光を照射し、各情報記録層に集光さ
せることで、それぞれの情報記録層に記録された情報信
号が独立に記録・再生される。
【0019】この多層光ディスクにおいて、透明基板と
しては、ポリカーボネートやポリメチルメタクリレート
(PMMA)等のアクリル系樹脂よりなるプラスチック
基板やガラス基板等が用いられる。前者の場合には射出
成形によって、後者の場合にはフォトポリマー法(2P
法)によって、案内溝等が凹凸形状として形成される。
【0020】この基板上に形成される記録部は、2層以
上の情報記録層によって構成され、特に上記透明基板側
から少なくとも1層目の情報記録層は、相変化材料を記
録材料として構成されている。
【0021】記録材料に用いられる相変化材料として
は、結晶状態と非晶質状態との間で相変化するタイプの
もの等が用いられる。このようなタイプの相変化材料膜
では、例えば次のようにして記録ピットが形成される。
【0022】すなわち、相変化材料膜は、例えばスパタ
ッリング法によって成膜された場合、成膜直後で非晶質
状態を呈している。このような非晶質状態の相変化材料
膜を、まず結晶化温度以上に昇温させることで結晶状態
に相変化させる(初期化)。そして、この状態で、例え
ば基板側からレーザ光を照射すると、そのレーザ光が集
光された領域で結晶状態から非晶質状態への相変化が生
じ、反射率が変化する。この反射率が変化した部分が記
録ピットとなる。この記録ピットは、ピットが形成され
た部分と、形成されていない部分との反射率差を利用す
ることで検出される。
【0023】このようなタイプの相変化材料を選択する
に当たっては、以下の点に着目するのが望ましい。
【0024】まず、冷却時に、相分離等の組成変化や偏
析が生じ難く、また形成される結晶の種類が少ない材料
を選択する必要がある。
【0025】さらに、融点、結晶化温度、結晶化速度が
適正範囲内にある材料を選択するのが望ましい。
【0026】すなわち、相変化材料の融点は、700℃
以下であるのが望ましい。相変化材料膜を非晶質状態に
相変化させるには、この相変化材料膜を融点以上に温度
上昇させなければならない。したがって、相変化材料の
融点が高過ぎると、相変化材料がそのような高温に温度
上昇されることで、これと隣接して設けられる保護膜や
基板に熱的負担が生じる。
【0027】また、相変化材料の結晶化温度は、150
℃以上であるのが好ましい。相変化材料の結晶化温度が
低過ぎると、記録ピットの熱安定性が不足し、情報の保
存信頼性が低くなる。
【0028】さらに、相変化材料の結晶化速度は、50
0nsec以下であるのが望ましい。光ディスクの線速
度は2〜20m/secの範囲であり、レーザ光のディ
スク面上でのスポット径は1μm程度である。したがっ
て、相変化材料膜上のある点においてレーザ光が照射さ
れる時間は50〜500nsecになる。このような照
射時間内に、相変化を生じせしめるには、相変化材料の
結晶化速度は500nsec以下であることが必要であ
る。
【0029】相変化材料としては、Au,Al,Ag,
Bi,Cu,Cr,Co,Cd,Ce,Cs,Dy,F
e,Ge,Gd,Ga,Hf,In,K,La,Li,
Mn,Mo,Ni,Nb,Nd,Na,Os,Pd,P
r,Pb,Ru,Rh,Rb,Sn,Sb,Si,S
m,Sc,Se,Te,Ti,Tb,Ta,Ti,V,
W,Y,Zn,Zrの少なくとも一種を含むものを用い
ることが望ましい。そのような材料としては、SbSe
系化合物、SbSeSi系化合物、InSe系化合物、
InSeSi系化合物、GeSbTe系化合物、AgI
nTeSb系化合物、AsTeGe系化合物、TeGe
Sn系化合物、TeGeSnO系化合物、TeSe系化
合物、SnTeSe系化合物、TeGeSnAu系化合
物、SbTeSe系化合物、InSeTl系化合物、I
nSb系化合物、InSbSe系化合物、AgZn合
金、CuAlNi合金、InSeTlCo系化合物、S
iTeSn系化合物、あるいはTeOx(0<x<2)
等の低酸化物等が挙げられ、具体的にはSb2Se3、G
2Sb2Te5(融点600℃、結晶化温度172℃、
結晶化速度50nsec)等がある。このうちTeOx
は結晶状態が比較的安定であり、記録ピットの熱安定性
を確保するのに有利である。また、Siが添加されてい
るSe系カルコゲナイドは、結晶化速度が比較的速いと
いった長所を有する。
【0030】これらの相変化材料を情報記録層の記録材
料として用いるに当たっては、情報記録層の光学特性
と、情報記録層の記録部における位置との関係を考慮す
ることが重要になる。
【0031】すなわち、多層光ディスクにおいて、2層
目の情報記録層、さらには2層目よりも上層にあるn層
目の情報記録層では、それよりも下層にある(n−1)
層の情報記録層を通過してレーザ光が照射される。ま
た、これら情報記録層から反射された反射光は、(n−
1)層の情報記録層を通過して受光部で受光される。
【0032】したがって、上層にある情報記録層に照射
されるレーザ強度や、この情報記録層から反射された反
射光の受光強度は、その下層にある情報記録層の光学特
性に影響を受ける。このため、下層側にある情報記録層
は十分な再生信号振幅を得られるだけの反射率を有する
とともに、光透過率も高いことが必要である。また、上
層側にある情報記録層は、比較的低い強度の光であって
も、記録ピットが形成でき、またその記録ピットから十
分な再生信号振幅が得られるように、反射率及び光吸収
率が高いことが重要である。記録部の構成を設計するに
は、これらのことを考慮することが必要である。
【0033】例えば、相変化材料を記録材料とする2層
の情報記録層によって記録部が構成されている場合を例
にすると、基板側から1層目の情報記録層では、記録再
生光に対する結晶状態での反射率Rc1及び光透過率T
1、非晶質状態での反射率Ra1及び光透過率Ta
1は、次の条件を満たしていることが望ましい。
【0034】Rc1≧10% Rc1/Ra1≧1.5 Tc1,Ta1≧40% また、基板側から2層目の情報記録層では、記録再生光
に対する結晶状態での反射率Rc2及び光吸収率Ac2
非晶質状態での反射率Ra2及び光吸収率Aa2は、次の
条件を満たしていることが望ましい。
【0035】Rc2≧30% Rc2/Ra2≧1.5 Ac2,Aa2≧60% 1層目の情報記録層において、結晶状態での反射率Rc
1及び非晶質状態での反射率Ra1は再生信号振幅の点か
ら設定されるものであり、このRc1,Ra1が上記範囲
から外れる場合には1層目の情報記録層から得られる再
生信号振幅が不足する。
【0036】また、1層目の情報記録層における結晶状
態での光透過率Tc1及び非晶質状態での光透過率Ta1
は、この1層目の情報記録層を通過することによるレー
ザ光の減衰を抑える点から決められるものである。この
Tc1,Ta1が上記範囲外であると、1層目の情報記録
層を通過することでレーザ光の強度が減衰し、2層目の
情報記録層に十分な強度でレーザ光を照射することがで
きず、またこの層からの反射光を十分な強度で受光する
ことができない。これにより、2層目の情報記録層にお
ける記録ピットの形成、記録ピットの検出が困難にな
る。
【0037】一方、2層目の情報記録層において、結晶
状態での光吸収率Ac2及び非晶質状態での光吸収率A
2は、比較的弱いレーザ光強度であっても相変化が生
じ得るように設定されるものである。このAc2,Aa2
が上記範囲から外れると、2層目の情報記録層において
記録ピットの形成が困難になる。
【0038】また、2層目の情報記録層における結晶状
態での反射率Rc2及び非晶質状態での反射率Ra2は、
再生信号振幅の点から設定されるものであり、このRc
2,Ra2が上記範囲から外れる場合には2層目の情報記
録層から得られる再生信号振幅が不足する。
【0039】このような情報記録層の光学特性は、情報
記録層の層構成、すなわち誘電体層や反射層の併用や、
記録材料として用いる相変化材料の屈折率nや消衰係数
kに依存する。
【0040】例えば、記録部が、表1に示すような構成
(熱的に最適な構成)の2層の情報記録層で構成されて
いる場合には、それぞれ記録再生光に対する光学定数が
次式を満たす相変化材料を用いることで、先に示した光
学特性を有する情報記録層が実現する。なお、この光学
定数は、情報記録層で要求される光学特性が得られるよ
うな条件を設定し、多層膜マトリックス計算方法に基づ
いて求めたものである。
【0041】
【表1】
【0042】第1の情報記録層の相変化材料: 1/5(nc1/na1)+(kc1/ka1)≦10 または、 (nc1/na1)+1/5(kc1/ka1)≦10 nc1:相変化材料の結晶状態での屈折率 na1:相変化材料の非晶質状態での屈折率 kc1:相変化材料の結晶状態での消衰係数 ka1:相変化材料の非晶質状態での消衰係数 第2の情報記録層の相変化材料: (nc2/na2)+(kc2/ka2)≦4 nc2:相変化材料の結晶状態での屈折率 na2:相変化材料の非晶質状態での屈折率 kc2:相変化材料の結晶状態での消衰係数 ka2:相変化材料の非晶質状態での消衰係数 数値範囲で言えば、第1の情報記録層では、nc1
8.0、kc1≦5.0、na1≦7.0、ka1≦4.
0なる条件を満たす相変化材料が好ましく、第2の情報
記録層では、1.0≦nc2≦8.0、1.0≦kc2
7.0、1.0≦na2≦7.0、ka2≦5.0なる条
件を満たす相変化材料を用いるのが好ましい。
【0043】なお、図1に横軸をnc1/na1とし、縦
軸をkc1/ka1として、各種相変化材料のnc1,n
1,kc1,ka1をプロットした特性図を示す。ま
た、図2に横軸をnc2/na2とし、縦軸をkc2/k
2として、各種相変化材料のnc2,na2,kc2,k
2をプロットした特性図を示す。
【0044】また、情報記録層での光学特性や熱的特性
は、その層構成によっても影響され、誘電体保護膜や金
属反射膜を併用することで情報記録層のこれら特性を制
御するようにしても良い。
【0045】例えば、相変化材料膜を上下から挟み込む
ようにして誘電体保護膜を設けた場合、基板側の誘電体
保護膜(第1の誘電体保護膜)は、光学的干渉効果によ
り、情報記録層の光学的特性(反射率、光吸収率、光透
過率)に大きく作用する。
【0046】また、誘電体材料は、一般に熱拡散しにく
い性質を有しているため、基板と逆側の誘電体保護膜
(第2の誘電体保護膜)は、相変化材料膜の冷却速度に
影響する。この第2の誘電体保護膜の膜厚が厚い程、相
変化材料膜に熱が蓄積しやすくなり、冷却速度は遅くな
る(徐冷構造)。
【0047】この場合、レーザ光に対する感度は向上す
るが、相変化材料膜に熱が蓄積し、当該相変化材料膜が
流動するといった問題が生じる。
【0048】このような熱の蓄積を抑えるためには、金
属反射膜や第3の誘電体保護膜の併用が有効である。
【0049】すなわち、記録部の最上層となる情報記録
層には、その上に情報記録層が形成されておらず、光透
過率の制限はないので、第2の誘電体層上にさらに金属
反射膜を設けるようにしても良い。第2の誘電体保護膜
の厚さを薄くし、さらにこの金属反射膜を設けると、相
変化材料膜の熱が第2の誘電体保護膜を介して金属反射
膜に拡散し易くなるので、冷却速度は速くなる(急冷構
造)。
【0050】なお、最上層以外の情報記録層には、金属
反射膜を設ける代わりに、第3の誘電体保護膜を設ける
ようにしても良い。この第3の誘電体保護膜として比較
的熱伝導率の大きなものを用いれば、熱の拡散が促進さ
れ、相変化材料膜の熱の蓄積を防止することができる。
また、記録部が最上層となる情報記録層では、第2の誘
電体保護膜と金属反射膜の間に、さらに第3の誘電体保
護膜を設けるようにしても良い。
【0051】もちろん、第3の誘電体保護膜を設けず
に、第1の誘電体保護膜、第2の誘電体保護膜として熱
伝導率の高いものを用いるようにしても、熱の蓄積防止
に効果がある。
【0052】誘電体保護膜の材料としては、レーザ光波
長領域において吸収の少ないものであればいずれでもよ
く、Al等の金属やSi等の半導体元素の窒化物、酸化
物、硫化物、例えばZnS−SiO2混合体等が挙げら
れる。なお、熱の拡散効果を期待する場合には、Al3
4やSiC等の熱伝導率の高いものを用いるのが望ま
しい。
【0053】金属反射膜としては、Al、Dy、Au、
Ag、BiSe4や、これらとTi,Cr等の合金等が
用いられる。
【0054】また、情報記録層の熱的特性には、相変化
材料膜自体の膜厚も大きく影響する。相変化材料膜の膜
厚が、厚過ぎる場合には熱容量が大きくなり、再結晶化
し易くなる。この場合、消去比は向上するが、蓄熱効果
によって相変化材料膜の流動が起き易くなり、オーバー
ライト特性(耐久性)が劣化する。一方、相変化材料膜
の膜厚が薄すぎると、膜自体の劣化も激しくなる。
【0055】情報記録層での層構成は、以上のような光
学特性や熱的特性への影響を考慮して最適化される。
【0056】例えば、記録部が2層の情報記録層より構
成され、このうち基板側から1層目の情報記録層が、第
1の誘電体保護膜,相変化材料膜及び第2の誘電体保護
膜よりなり、2層目の情報記録層が、第1の誘電体保護
膜,相変化材料膜,第2の誘電体保護膜及び金属反射膜
からなる場合には、それぞれの層の膜厚は次のような範
囲となされているのが望ましい。
【0057】第1の情報記録層の膜厚構成 第1の誘電体保護膜:100nm以上200nm以下 相変化材料膜:10nm以上30nm以下 第2の誘電体保護膜:100nm以上200nm以下 第2の情報記録層の膜厚構成 第1の誘電体保護膜:80nm以上200nm以下 相変化材料膜:10nm以上30nm以下 第2の誘電体保護膜:10nm以上30nm以下 本発明の多層光ディスクは、このように相変化材料を記
録材料とする情報記録層を少なくとも1層目に有して構
成される。この相変化材料を記録材料とする情報記録層
は、ユーザーによって一度だけ書き込みが可能な追記用
あるいは書き込み、消去が繰り返し行える書き換え可能
用として情報信号の記録が行われる。
【0058】書き換え可能用とする場合には、成膜状態
の相変化材料膜全体を結晶状態に相変化させ(初期
化)、この結晶状態となされた膜を局所的に非晶質状態
に相変化させることで記録ピットを形成する。
【0059】また、追記用とする場合には、このように
初期化を行った後に記録ピットを形成するようにしても
良いが、初期化せずに、非晶質状態の膜を局所的に結晶
状態に相変化させることで記録ピットを形成するように
しても構わない。後者の場合、初期化操作の手間が省け
るといった利点がある。
【0060】そして、この1層目の情報記録層上には、
1層以上の情報記録層が間に透明層を介して積層され
る。
【0061】この2層目の情報記録層、さらには2層目
よりも上層の情報記録層では相変化材料を用いても、こ
の他の材料を記録材料として用いてもいずれでも良い。
【0062】なお、情報記録層同士の間に介在させる透
明層は、情報記録層同士を光学的に分離する役割を果た
すものである。したがってある程度の厚さが必要であ
る。具体的には30μm以上とすることが好ましい。透
明層の厚さがあまり薄過ぎると、第1の情報記録層から
の反射光と、第2の情報記録層からの反射光が十分に分
離することができなくなって、正確な検出が難しい。ま
た、あまり厚さが厚過ぎると、球面収差等が発生するこ
とから、この点を考慮して適正な厚さに設定する必要が
ある。なお、この透明層には、その上に形成される情報
記録層が追記用、書き換え可能用である場合には案内溝
等が凹凸形状として形成される。また、再生専用である
場合には案内溝とともに情報信号が凹凸形状として形成
される。
【0063】2層目の情報記録層、さらには2層目のよ
りも上層の情報記録層で用いる記録材料としては、その
情報記録層の用途によって適切なものが選択される。
【0064】例えば、追記用あるいは書き換え可能用の
情報記録層では、相変化材料、希土類−遷移金属合金非
晶質薄膜等の光磁気記録材料あるいは有機色素材料が記
録材料として用いられる。相変化材料を用いる場合に
は、先に示した各種条件を考慮して材料や層の構成を設
計する。
【0065】また、再生専用の情報記録層は、情報信号
に対応して凹凸パターンが形成された透明層上に、金属
反射膜を成膜することで情報記録層が構成される。
【0066】以上のような多層光ディスクに対する情報
信号の記録再生は、図3に示すような光学系によって行
われる。なお、ここでは、情報記録層が3層形成された
多層光ディスクへの記録再生を例にして説明する。
【0067】この光学系は、光源31となる半導体レー
ザ(波長780nm)、コリメータレンズ32、1/4
波長板33及び対物レンズ34よりなる照射系35と、
集光レンズ36、シリンドリカルレンズ37及びフォト
ダイオード38よりなるフォーカスサーボ系39によっ
て構成されている。光学特性が測定される光ディスク4
0は、基板51側を、この光学系の対物レンズ34と対
向させて、ターンテーブル上に載置される。
【0068】このような光学系では、光源31から出射
したレーザ光Lは、コリメータレンズ32を通過するこ
とで平行光になり、この平行光はビームスプリッタ4
1、1/4波長板33、対物レンズ34を通過し、ディ
スク面上にビームスポット42を形成する。一方、ディ
スク面から反射された反射光は、再び対物レンズ34、
1/4波長板32を通過し、ビームスプリッタ41に入
射する。ビームスプリッタ41に入射した光は、フォー
カスサーボ系39に反射され、集光レンズ36、シリン
ドリカルレンズ37を経てフォトダイオード38で受光
され、光強度が検出される。この光強度の情報は、対物
レンズ34を光軸方向(図中、A方向)に移動制御する
2軸デバイス(図示せず)に伝わり、記録再生すべき情
報記録層52,53,54にレーザ光が集束するよう
に、対物レンズ34が移動操作される。
【0069】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について実験
結果に基づいて説明する。
【0070】実験例1 本実施例で作成した多層光ディスクの構成を図4に示
す。
【0071】この多層光ディスクは、透明基板1上に、
第1の情報記録層2、透明層3及び第2の情報記録層4
よりなる記録部5が形成され、さらにこの記録部5上に
保護膜6が形成されて構成されている。上記第1の情報
記録層2は、第1の誘電体保護膜7、第1の相変化材料
膜8及び第2の誘電体保護膜9の3層によって構成さ
れ、第2の情報記録層4は、第3の誘電体保護膜10、
第2の相変化材料膜11、第4の誘電体保護膜12及び
反射膜13の4層によって構成されている。この多層光
ディスクでは、第1の情報記録層2、第2の情報記録層
4に、いずれも書き換え可能用として情報信号の記録が
行われる。このような構成の多層光ディスクを以下のよ
うにして作成した。
【0072】まず、ディスク面にグルーブ(案内溝)1
aが形成されたポリカーボネート基板1を用意した。
【0073】そして、このポリカーボネート基板1のグ
ルーブ1が形成された面に、ZnS−SiO2混合体よ
りなる第1の誘電体保護膜7、Sb2Se3二元合金より
なる第1の相変化材料膜8及びZnS−SiO2混合体
よりなる第2の誘電体保護膜9を順次被着形成すること
で第1の情報記録層2を形成した。
【0074】なお、第1の情報記録層を構成する各層の
膜厚は次の通りである。
【0075】第1の情報記録層の膜厚構成 第1の誘電体保護膜:130nm 第1の相変化材料膜:20nm 第2の誘電体保護膜:100nm また、第1の相変化材料膜の波長780nmにおける光
学定数は次の通りである。
【0076】第1の情報記録層の相変化材料膜(Sb2
Se3)の光学定数 結晶状態: 屈折率nc1;4.45 消衰係数kc1;0.82 非晶質状態: 屈折率na1;3.96 消衰係数ka1;0.38 したがって、1/5(nc1/na1)+kc1/ka1
2.4(≦10)、nc1/na1+1/5(kc1/k
1)=1.6(≦10)である。
【0077】次に、このようにして形成された第1の情
報記録層上に、フォトポリマー(2P)法によって凹凸
パターンを有する透明層3を形成した。なお、この透明
層3の厚さは100μmである。
【0078】続いて、この透明層3上に、ZnS−Si
2混合体よりなる第3の誘電体保護膜10、Ge2Sb
2Te5三元合金よりなる第2の相変化材料膜11、Zn
S−SiO2混合体よりなる第4の誘電体保護膜12、
Alよりなる反射膜13を順次被着形成することで第2
の情報記録層4を形成した。
【0079】なお、第2の情報記録層4を構成する各層
の膜厚は次の通りである。
【0080】第2の情報記録層の膜厚構成 第3の誘電体保護膜:130nm 第2の相変化材料膜:22nm 第4の誘電体保護膜:12nm 反射膜:150nm また、第2の相変化材料膜の波長780nmにおける光
学定数は次の通りである。
【0081】第2の情報記録層の相変化材料膜(Ge2
Sb2Te5)の光学定数 結晶状態: 屈折率nc2;5.2 消衰係数kc2;3.97 非晶質状態: 屈折率na2;4.4 消衰係数ka2;1.45 したがって、(nc2/na2)+(kc2/ka2)=
3.9(≦4.0)である。
【0082】そして、最後に、この第2の情報記録層上
に、紫外線硬化樹脂をスピンコートすることで膜厚7μ
mの保護膜6を形成し、多層光ディスクを作成した。
【0083】以上のようにして作成された多層光ディス
クでは、相変化材料膜が非晶質状態で成膜されているの
で、各相変化材料膜の全面にレーザ光を照射することで
結晶状態とした(初期化)。そして、この初期化された
各相変化材料膜に対して、記録ピットを形成し、記録ピ
ットが形成された部分と形成されていない部分での波長
780nmのレーザ光に対する光学特性を調べた。この
場合、記録ピットは、レーザ光を集光することで相変化
材料膜を局所的に融点以上にまで昇温させ、その後、急
冷し、これによって材料を非晶質状態に相変化させるこ
とで形成される。したがって、記録ピットが形成された
部分とは非晶質状態に相変化した部分であり、記録ピッ
トが形成されていない部分とは結晶状態に保持されてい
る部分である。
【0084】図3に示す光学系を用いて測定された第1
の情報記録層、第2の情報記録層の光学特性を以下に示
す。なお、以下に示す反射率、光吸収率、光透過率は、
それぞれの情報記録層に入射した光(第2の情報記録層
の場合、第1の情報記録層を透過して、第2の情報記録
層に入射した光)の強度を100%としたときの値であ
る。
【0085】第1の情報記録層の光学特性 結晶部: 反射率Rc1;12.2% 光吸収率Ac1;25.2% 光透過率Tc1;62.6% 非晶質部: 反射率Ra1;6.0% 光吸収率Aa1;13.6% 光透過率Ta1;80.4% 第2の情報記録層の光学特性 結晶部: 反射率Rc2;29.7% 光吸収率Ac2;66.6% 非晶質部: 反射率Ra2;5.7% 光吸収率Aa2;78.6% このように、この多層光ディスクでは、第1の情報記録
層で高い光透過率が得られているので、この第1の情報
記録層を透過して第2の情報記録層に十分な強度で光を
入射させることができる。また、第1の情報記録層、第
2の情報記録層のいずれにおいても、高い反射率が得ら
れ、また結晶部と非晶質部の反射率比が大きいので、こ
の反射率比によって記録ピットを正確に検出することが
でき、良好な記録再生特性を得ることができる。
【0086】以上の例では、第1の情報記録層及び第2
の情報記録層をともに書き換え可能用として用いている
が、同様の層構成で作成した多層光ディスクについて、
第1の情報記録層を追記用、第2の情報記録層を書き換
え可能用としたところ、両方の情報記録層を書き換え可
能用として用いた場合と同じ光学特性が得られ、良好な
記録再生特性を得ることができた。なお、追記用として
用いる情報記録層では、相変化材料膜全体を、一旦、初
期化操作によって結晶質状態とした後、局所的に非晶質
状態に相変化させることで記録ピットを形成してもよ
く、初期化をせずに、非晶質状態の相変化材料を局所的
に結晶状態に相変化させることで記録ピットを形成して
も良い。後者の場合、初期化操作の手間が省けるといっ
た利点がある。
【0087】実験例2 本実施例で作成した多層光ディスクの構成を図5に示
す。この多層光ディスクは、透明基板14上に、第1の
情報記録層15、透明層16、第2の情報記録層17、
透明層18、第3の情報記録層19よりなる記録部43
が形成され、さらにこの記録部43上に保護膜20が形
成されて構成されている。上記第1の情報記録層15は
第1の誘電体保護膜21、第1の相変化材料膜22、第
2の誘電体保護膜23の3層によって構成され、第2の
情報記録層17は第3の誘電体保護膜24、第2の相変
化材料膜25、第4の誘電体保護膜26の3層によって
構成されている。また、第3の情報記録層19は、第5
の誘電体保護膜27、第3の相変化材料膜28、第6の
誘電体保護膜29及び反射膜30の4層によって構成さ
れている。この多層光ディスクでは、第1の情報記録層
15、第2の情報記録層17及び第3の情報記録層19
に、書き換え可能用として情報信号の記録が行われる。
このような構成の多層光ディスクを以下のようにして作
成した。
【0088】まず、ディスク面にグルーブ(案内溝)1
4aが形成されたポリカーボネート基板14を用意し
た。
【0089】そして、このポリカーボネート基板14の
グルーブ14aが形成された面に、ZnS−SiO2
合体よりなる第1の誘電体保護膜21、Sb2Se3二元
合金よりなる第1の相変化材料膜22及びZnS−Si
2混合体よりなる第2の誘電体保護膜23を順次被着
形成することで第1の情報記録層15を形成した。
【0090】なお、第1の情報記録層15を構成する各
層の膜厚は次の通りである。
【0091】第1の情報記録層の膜厚構成 第1の誘電体保護膜:130nm 第1の相変化材料膜:20nm 第2の誘電体保護膜:100nm また、第1の相変化材料膜の波長780nmにおける光
学定数は次の通りである。
【0092】第1の情報記録層の相変化材料膜(Sb2
Se3)の光学定数 結晶状態: 屈折率nc1;4.45 消衰係数kc1;0.82 非晶質状態: 屈折率na1;3.96 消衰係数ka1;0.38 したがって、1/5(nc1/na1)+(kc1/k
1)=2.4(≦10)、(nc1/na1)+1/5
(kc1/ka1)=1.6(≦10)である。
【0093】次に、このようにして形成された第1の情
報記録層上に、フォトポリマー(2P)法によって凹凸
パターンを有する透明層16を形成した。なお、この透
明層の厚さは100μmである。
【0094】そして、この透明層16上に、上記第1の
情報記録層15と同様の材料、膜厚構成で第2の情報記
録層17を形成した。
【0095】続いて、フォトポリマー法によって凹凸パ
ターンを有する透明層18を厚さ100μmで形成し、
さらにこの透明層18上に、ZnS−SiO2混合体よ
りなる第5の誘電体保護膜27、Ge2Sb2Te5三元
合金よりなる第3の相変化材料膜28、ZnS−SiO
2混合体よりなる第6の誘電体保護膜29、Alよりな
る反射膜30を順次被着形成することで第3の情報記録
層19を形成した。
【0096】なお、第3の情報記録層19を構成する各
層の膜厚は次の通りである。
【0097】第3の情報記録層の膜厚構成 第5の誘電体保護膜:200nm 第3の相変化材料膜:24nm 第6の誘電体保護膜:30nm 反射膜:150nm また、第3の相変化材料膜の波長780nmにおける光
学定数は次の通りである。
【0098】第3の情報記録層の相変化材料膜(Ge2
Sb2Te5)の光学定数 結晶状態: 屈折率nc3;5.2 消衰係数kc3;3.97 非晶質状態: 屈折率na3;4.4 消衰係数ka3;1.45 したがって、(nc3/na3)+(kc3/ka3)=
3.9(≦4.0)である。
【0099】そして、最後に、この第3の情報記録層1
9上に、紫外線硬化樹脂をスピンコートすることで膜厚
7μmの保護膜20を形成し、多層光ディスクを作成し
た。
【0100】このようにして作成された多層光ディスク
について、実施例1で用いたのと同様の光学系を用いて
初期化を行った後、記録ピットを形成し、記録ピットが
形成された部分(非晶質部分)と形成されていない部分
(結晶質部分)での波長780nmのレーザ光に対する
光学特性を調べた。その結果を以下に示す。なお、以下
に示す反射率、光吸収率、光透過率は、それぞれの情報
記録層に入射した光(第2の情報記録層、第3の情報記
録層の場合、それよりも基板側にある情報記録層を透過
して、当該情報記録層に入射した光)の強度を100%
としたときの値である。
【0101】第1の情報記録層の光学特性 結晶部: 反射率Rc1;12.2% 光吸収率Ac1;25.2% 光透過率Tc1;62.6% 非晶質部: 反射率Ra1;6.0% 光吸収率Aa1;13.6% 光透過率Ta1;80.4% 第2の情報記録層の光学特性 結晶部: 結晶部: 反射率Rc2;12.2% 光吸収率Ac2;25.2% 光透過率Aa2;62.6% 非晶質部: 反射率Ra2;6.0% 光吸収率Aa2;13.6% 光透過率Ta2;80.4% 第3の情報記録層の光学特性 結晶部: 反射率Rc3;37.4% 光吸収率Ac3;60.9% 非晶質部: 反射率Ra3;13.0% 光吸収率Ta3;78.8% このように、この多層光ディスクでは、第1の情報記録
層、第2の情報記録層で高い光透過率が得られており、
これら各層を透過して第3の情報記録層に十分な強度で
光を入射させることができる。また、いずれの情報記録
層においても、高い反射率が得られ、また結晶部と非晶
質部の反射率比が大きいので、この反射率比によって記
録ピットを正確に検出することができ、良好な記録再生
特性を得ることができる。
【0102】実験例3 本実施例で作成した多層光ディスクは、透明基板上に、
第1の情報記録層、透明層及び第2の情報記録層よりな
る記録部が形成され、さらにこの記録部上に保護膜が形
成されて構成されている。上記第1の情報記録層は、第
1の誘電体保護膜、第1の相変化材料膜及び第2の誘電
体保護膜の3層によって構成され、第2の情報記録層
は、第3の誘電体保護膜、第2の相変化材料膜、第3の
誘電体保護膜及び反射膜の4層によって構成されてい
る。この多層光ディスクでは、第1の情報記録層に追記
用として情報信号の記録が行われ、第2の情報記録層に
書き換え可能用として情報信号の記録が行われる。この
ような構成の多層光ディスクを以下のようにして作成し
た。
【0103】まず、ディスク面にグルーブ(案内溝)が
形成されたポリカーボネート基板を用意した。
【0104】そして、この基板上に、ZnS−SiO2
混合体よりなる第1の誘電体保護膜、Ge2Sb2Te5
三元合金よりなる第1の相変化材料膜、ZnS−SiO
2混合体よりなる第2の誘電体保護膜を順次被着形成す
ることで第1の情報記録層を形成した。
【0105】なお、第1の情報記録層を構成する各層の
膜厚は次の通りである。
【0106】第2の情報記録層の膜厚構成 第1の誘電体保護膜:110nm 第1の相変化材料膜:20nm 第2の誘電体保護膜:160nm また、相変化材料膜の波長780nmにおける光学定数
は次の通りである。
【0107】第1の情報記録層の相変化材料膜(Ge2
Sb2Te5)の光学定数 結晶状態: 屈折率nc1;5.2 消衰係数kc1;3.97 非晶質状態: 屈折率na1;4.4 消衰係数ka1;1.45 したがって、1/5(nc1/na1)+(kc1/k
1)=3.0(≦10)、(nc1/na1)+1/5
(kc1/ka1)=1.7(≦10)である。
【0108】次に、このようにして形成された第1の情
報記録層上に、フォトポリマー(2P)法によって凹凸
パターンを有する透明層を形成した。なお、この透明層
の厚さは100μmである。
【0109】続いて、この透明層上に、ZnS−SiO
2混合体よりなる第3の誘電体保護膜、Ge2Sb2Te5
三元合金よりなる第2の相変化材料膜、ZnS−SiO
2混合体よりなる第4の誘電体保護膜、Alよりなる反
射膜を順次被着形成することで第2の情報記録層を形成
した。
【0110】なお、第2の情報記録層を構成する各層の
膜厚は次の通りである。
【0111】第2の情報記録層の膜厚構成 第3の誘電体保護膜:130nm 第2の相変化材料膜:18nm 第4の誘電体保護膜:14nm 反射膜:150nm また、相変化材料膜の波長780nmにおける光学定数
は次の通りである。
【0112】第2の情報記録層の相変化材料膜(Ge2
Sb2Te5)の光学定数 結晶状態: 屈折率nc2;5.2 消衰係数kc2;3.97 非晶質状態: 屈折率na2;4.4 消衰係数ka2;1.45 したがって、(nc2/na2)+(kc2/ka2)=
3.9(≦4.0)である。
【0113】そして、最後に、この第2の情報記録層上
に、紫外線硬化樹脂をスピンコートすることで膜厚7μ
mの保護膜を形成し、多層光ディスクを作成した。
【0114】このようにして作成された多層光ディスク
について、実施例1で用いたのと同様の光学系を用いて
初期化を行った後、記録ピットを形成し、記録ピットが
形成された部分(非晶質部分)と形成されていない部分
(結晶質部分)での波長780nmのレーザ光に対する
光学特性を調べた。その結果を以下に示す。なお、以下
に示す反射率、光吸収率、光透過率は、それぞれの情報
記録層に入射した光(第2の情報記録層の場合、第1の
情報記録層を透過して、第2の情報記録層に入射した
光)の強度を100%としたときの値である。
【0115】第1の情報記録層の光学特性 結晶部: 反射率Rc1;26.5% 光吸収率Ac1;59.3% 光透過率Tc1;14.0% 非晶質部: 反射率Ra1;6.7% 光吸収率Aa1;50.0% 光透過率Ta1;42.4% 第2の情報記録層の光学特性 結晶部: 結晶部: 反射率Rc2;26.4% 光吸収率Ac2;68.9% 非晶質部: 反射率Ra2;10.6% 光吸収率Aa2;72.4% このようにこの多層光ディスクでは、第1の情報記録層
の結晶部での光透過率が小さ過ぎ、第2の情報記録層2
に十分な強度で光を入射させることができない。また、
それに加えて第2の情報記録層での反射率も小さいた
め、第2の情報記録層からは十分な再生信号振幅が得ら
れない。
【0116】なお、この他の試作実験の結果からも、第
2の情報記録層から十分な信号振幅を得るには、第1の
情報記録層の光透過率は結晶部、非晶質部ともに40%
以上であることが必要であり、また第2の情報記録層の
反射率は30%以上必要であることが確認されている。
【0117】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の多層光ディスクでは、凹凸パターンが形成された透
明基板上に、2層以上の情報記録層が透明層を介して積
層されることで記録部が構成される多層光ディスクであ
って、上記透明基板側から少なくとも1層目の情報記録
層は、相変化材料を記録材料として構成されている。
【0118】このような多層光ディスクでは、情報記録
層をn層積層させた場合には、単層光ディスクに比べ
て、少なくともn倍の記録密度が得られ、光ディスクの
記録密度を飛躍的に向上させることができる。
【0119】また、透明基板側から少なくとも1層目の
情報記録層が相変化材料を記録材料としているので、2
層目以上の情報記録層に十分な強度でレーザ光を照射す
ることができ、またこの情報記録層からの反射光を十分
な強度で受光することができる。したがって、1層目の
情報記録層では勿論のこと、2層目以上の情報記録層か
らも十分な再生出力を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】横軸をnc1/na1とし、縦軸をkc1/ka1
として、各種相変化材料のnc1,na1,kc1,ka1
をプロットした特性図である。
【図2】横軸をnc2/na2とし、縦軸をkc2/ka2
として、各種相変化材料のnc2,na2,kc2,ka2
をプロットした特性図である。
【図3】多層光ディスクの光学特性の測定に用いた光学
系を示す模式図である。
【図4】本発明を適用した多層光ディスクの1構成例を
示す断面図である。
【図5】本発明を適用した多層光ディスクの他の例を示
す断面図である。
【符号の説明】
1,14 透明基板 2,4,5,15,17,43 情報記録層 3,16,18 透明層 5,43 記録部
フロントページの続き (72)発明者 黒田 裕児 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸パターンが形成された透明基板上
    に、2層以上の情報記録層が透明層を介して積層される
    ことで記録部が構成される多層光ディスクにおいて、 上記透明基板側から少なくとも1層目の情報記録層は、
    相変化材料を記録材料とすることを特徴とする多層光デ
    ィスク。
  2. 【請求項2】 相変化材料を記録材料とする情報記録層
    は、相変化材料の結晶状態と非晶質状態との相変化によ
    って情報信号の記録が行われることを特徴とする請求項
    1記載の多層光ディスク。
  3. 【請求項3】 情報記録層を構成する相変化材料は、融
    点が700℃以下であることを特徴とする請求項2記載
    の多層光ディスク。
  4. 【請求項4】 情報記録層を構成する相変化材料は、結
    晶化温度が150℃以上であることを特徴とする請求項
    2記載の多層光ディスク。
  5. 【請求項5】 情報記録層を構成する相変化材料は、結
    晶化速度が500nsec以下であることを特徴とする
    請求項2記載の多層光ディスク。
  6. 【請求項6】 情報記録層を構成する相変化材料は、A
    u,Al,Ag,Bi,Cu,Cr,Co,Cd,C
    e,Cs,Dy,Fe,Ge,Gd,Ga,Hf,I
    n,K,La,Li,Mn,Mo,Ni,Nb,Nd,
    Na,Os,Pd,Pr,Pb,Ru,Rh,Rb,S
    n,Sb,Si,Sm,Sc,Se,Te,Ti,T
    b,Ta,Ti,V,W,Y,Zn,Zrの少なくとも
    いずれか1種を含むことを特徴とする請求項2記載の多
    層光ディスク。
  7. 【請求項7】 情報記録層を構成する相変化材料は、S
    e系のカルコゲナイド、Siが添加されたSe系のカル
    コゲナイドあるいはTeOxであることを特徴とする請
    求項6記載の多層光ディスク。
  8. 【請求項8】 記録部が、相変化材料を記録材料とする
    2層の情報記録層によって構成されていることを特徴と
    する請求項2記載の多層光ディスク。
  9. 【請求項9】 透明基板側から1層目の情報記録層を構
    成する相変化材料の、結晶状態での反射率が10%以上
    であり、結晶状態及び非晶質状態での光透過率が40%
    以上であることを特徴とする請求項8記載の多層光ディ
    スク。
  10. 【請求項10】 透明基板側から2層目の情報記録層を
    構成する相変化材料の、結晶状態での反射率が30%以
    上であり、結晶状態及び非晶質状態での光吸収率が60
    %以上であることを特徴とする請求項8記載の多層光デ
    ィスク。
  11. 【請求項11】 透明基板側から1層目の情報記録層を
    構成する相変化材料の結晶状態と非晶質状態での反射率
    の比が1.5以上であり、2層目の情報記録層を構成す
    る相変化材料の結晶状態と非晶質状態での反射率の比が
    1.5以上であることを特徴とする請求項8記載の多層
    光ディスク。
  12. 【請求項12】 透明基板側から1層目の情報記録層を
    構成する相変化材料のの、結晶状態での屈折率nc1
    消衰係数kc1が、それぞれnc1≦8.0、kc1
    5.0なる条件を満たすことを特徴とする請求項8記載
    の多層光ディスク。
  13. 【請求項13】 透明基板側から1層目の情報記録層を
    構成する相変化材料の、非晶質状態での屈折率na1
    消衰係数ka1が、それぞれna1≦7.0、ka1
    4.0であることを特徴とする請求項8記載の多層光デ
    ィスク。
  14. 【請求項14】 透明基板側から1層目の情報記録層を
    構成する相変化材料の、結晶状態での屈折率nc1、消
    衰係数kc1及び非晶質状態での屈折率na1、消衰係数
    ka1が、1/5・(nc1/na1)+(kc1/k
    1)≦10または(nc1/na1)+1/5・(kc1
    /ka1)≦10なる条件を満たすことを特徴とする請
    求項8記載の多層光ディスク。
  15. 【請求項15】 透明基板側から2層目の情報記録層を
    構成する相変化材料の、結晶状態での屈折率nc2、消
    衰係数kc2が、それぞれ1.0≦nc2≦8.0、1.
    0≦kc2≦7.0なる条件を満たすことを特徴とする
    請求項8記載の多層光ディスク。
  16. 【請求項16】 透明基板側から2層目の情報記録層を
    構成する相変化材料の、非晶状態での屈折率na2、消
    衰係数ka2が、それぞれ1.0≦na2≦7.0、ka
    2≦5.0なる条件を満たすことを特徴とする請求項8
    記載の多層光ディスク。
  17. 【請求項17】 透明基板側から2層目の情報記録層を
    構成する相変化材料の、結晶状態での屈折率nc2、消
    衰係数kc2及び非晶質状態での屈折率na2、消衰係数
    ka2が、(nc2/na2)+(kc2/ka2)≦4な
    る条件を満たすことを特徴とする請求項8記載の多層光
    ディスク。
  18. 【請求項18】 記録部の最上層は、反射膜であること
    を特徴とする請求項1記載の多層光ディスク。
  19. 【請求項19】 相変化材料を記録材料とする情報記録
    層は、第1の誘電体保護膜、相変化材料膜、第2の誘電
    体保護膜がこの順に積層されて構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の多層光ディスク。
  20. 【請求項20】 誘電体保護膜の熱伝導率が、0.1J
    /sec・cm・K以上であることを特徴とする請求項
    19記載の多層光ディスク。
  21. 【請求項21】 記録部の最上層は、反射膜であること
    を特徴とする請求項19記載の多層光ディスク。
  22. 【請求項22】 相変化材料を記録材料とする情報記録
    層は、第1の誘電体保護膜、相変化材料膜、第2の誘電
    体保護膜、第3の誘電体保護膜がこの順に積層されて構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の多層光デ
    ィスク。
  23. 【請求項23】 第3の誘電体保護膜の熱伝導率が、
    0.1J/sec・cm・K以上であることを特徴とす
    る請求項22記載の多層光ディスク。
  24. 【請求項24】 相変化材料を記録材料とする情報記録
    層は、記録部の最上層を除いて第1の誘電体保護膜、相
    変化材料膜、第2の誘電体保護膜、第3の誘電体保護膜
    がこの順に積層されて構成され、最上層の情報記録層
    は、第1の誘電体保護膜、相変化材料膜、第2の誘電体
    保護膜、反射膜がこの順に積層されて構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の多層光ディスク。
  25. 【請求項25】 第3の誘電体保護膜の熱伝導率が、
    0.1J/sec・cm・K以上であることを特徴とす
    る請求項24記載の多層光ディスク。
  26. 【請求項26】 記録部が、第1誘電体保護膜、相変化
    材料膜、第2誘電体保護膜よりなる情報記録層が2層積
    層されて構成され、 透明基板側から1層目の情報記録層は、第1の誘電体保
    護膜の膜厚が100〜200nm、相変化材料膜の膜厚
    が10〜30nm、第2の誘電体保護膜の膜厚が100
    〜200nmであることを特徴とする請求項19記載の
    多層光ディスク。
  27. 【請求項27】 透明基板側から2層目の情報記録層
    は、第1誘電体保護膜の膜厚が80〜200nm、相変
    化材料膜の膜厚が10〜30nm、第2誘電体保護膜の
    膜厚が10〜30nmであることを特徴とする請求項2
    6記載の多層光ディスク。
  28. 【請求項28】 透明基板側から1層目の情報記録層に
    は、追記方式あるいは書き換え可能方式によって情報信
    号の記録が行われ、2層目の情報記録層には、再生専用
    方式、追記方式あるいは書き換え可能方式によって情報
    信号の記録が行われることを特徴とする請求項1記載の
    多層光ディスク。
  29. 【請求項29】 2層目の情報記録層は、光磁気記録材
    料、相変化材料、有機色素材料のいずれかよりなること
    を特徴とする請求項28記載の多層光ディスク。
  30. 【請求項30】 記録部が、2層の情報記録層によって
    構成され、透明基板側から1層目の情報記録層には追記
    方式によって情報信号の記録が行われることを特徴とす
    る請求項28記載の多層光ディスク。
  31. 【請求項31】 透明基板側から1層目の情報記録層
    は、成膜された相変化材料膜が非晶質状態であり、この
    相変化材料の非晶質状態から結晶状態への相変化によっ
    て情報信号の記録が行われることを特徴とする請求項3
    0記載の多層光ディスク。
  32. 【請求項32】 2層以上の情報記録層を有する多層光
    ディスクと、レーザ光を照射する光源と対物レンズより
    なる照射系と、フォトダイオードよりなる受光系によっ
    て構成され、 対物レンズが、多層光ディスクの各情報記録層にレーザ
    光の焦点が合うように光軸方向に多段階に移動制御され
    ることで、各情報記録層に対する情報信号の記録及び/
    または再生を独立に行うことを特徴とする記録再生装
    置。
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