JPH0612867U - 車両の前後進切換装置 - Google Patents

車両の前後進切換装置

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JPH0612867U
JPH0612867U JP5071992U JP5071992U JPH0612867U JP H0612867 U JPH0612867 U JP H0612867U JP 5071992 U JP5071992 U JP 5071992U JP 5071992 U JP5071992 U JP 5071992U JP H0612867 U JPH0612867 U JP H0612867U
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solenoid
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幸治 新家
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】安価な構成により、スイッチの故障による車両
の不要意な走行を防止するとともに、クラッチの焼付
き、トルクコンバータのオーバーヒート等を防止する。 【構成】前進用及び後進用スイッチ5、6の常開接点5
a、6aと後進用スイッチ7の常閉接点7bを直列に接
続して、操作レバーが前進位置のときに、前進用ソレノ
イド11と電源Dを接続させる。後進用スイッチ7、8
の常開接点7a、8aと前進用スイッチ5の常閉接点5
bを直列に接続して、操作レバーが後進位置のときに、
後進用ソレノイド12と電源Dを接続させる。前進用及
び後進用スイッチ6、8の常閉接点6b、8bを直列に
接続して、操作レバーが中立位置のときに、スタータリ
レー13と電源Dを接続させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は車両を前後進させるとともに、スタータモータを起動させるときに電 源と接続させるためのスイッチを備えた車両の前後進切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の前後進切換装置として、例えば、図4に示すようなものがある。 この前後進切換装置Aにおいては、前進及び後進用切換スイッチ20、21がそ れぞれ設けられ、その前進及び後進用切換スイッチ20、21には常開接点20 a、21aと常閉接点20b、21bとがそれぞれ設けられている。
【0003】 この前進用及び後進用切換スイッチ20、21は図示しない操作レバーが中立 位置(停止位置)のとき、オン動作されないようになっている。 また、操作レバーを前進位置にしたとき前進切換スイッチ20はオン動作され 、後進用スイッチ21はオフ状態のままとなっている。さらに、操作レバーを後 進位置にしたとき後進用スイッチ21はオン動作され、前進用スイッチ20はオ フ状態のままとなっている。
【0004】 また、前記前進及び後進用切換スイッチ20、21の常開接点20a、21a の一端は保護ヒューズ22及びイグニッションキースイッチ23のオン接点23 aを介して電源Bに接続されている。さらに、常開接点20a、21aの他端は 一端が接地された前進及び後進用ソレノイド24、25の他端に接続されている 。
【0005】 また、前記前進及び後進用切換スイッチ20、21の常閉接点20b、21b はその一端が互いに接続され、常閉接点20bの他端がイグニッションキースイ ッチ23のスタート接点23bを介して電源Bに接続されている。さらに、常閉 接点21bの他端は、図示しないスタータモータを起動させるためのスタータリ レー26に接続されている。
【0006】 そして、スタータリレー26は直列接続された前進用及び後進用切換スイッチ 20、21の常閉接点20b、21b及び、イグニッションキースイッチ23の スタート接点23bを介して電源Bと接続されている。
【0007】 操作レバーを停止位置(以下、中立位置という)とした場合、前進用及び後進 用スイッチ20、21がオン動作されないため、常閉接点20b、21bは切換 片20c、21cにより閉路され、常開接点20a,21aは開路されたままと なる。
【0008】 この状態でイグニッションキースイッチ23をスタート接点23bにすると、 常閉接点20b、21bを介してスタータリレー26がオン動作され、図示しな いスタータモータが起動され、エンジンが始動される。
【0009】 その後、イグニッションキースイッチ23がオン接点23aに復帰されて図示 しない操作レバーを前進位置に操作すると、前進用スイッチ20がオン動作され る。このオン動作により常開接点20aは切換片20cにより閉路され、常開接 点20bは開路される。
【0010】 さらに、図示しない操作レバーを後進位置に操作すると、後進用スイッチ21 がオン動作される。このオン動作により常開接点21aは切換片21cにより閉 路され、常閉接点21bは開路される。
【0011】 従って、イグニッションキースイッチ23をオン接点23aにした状態で、操 作レバーを前進位置に操作すると、前進用スイッチ20がオン動作されて、前進 用ソレノイド24が電源Bにより励磁される。この励磁により図示しない前進用 クラッチに油圧が供給され、該前進用クラッチが接続されて車両が前進走行する 。
【0012】 逆に、操作レバーを後進位置に操作すると、後進用スイッチ21がオン動作さ れて、後進用ソレノイド25が電源Bによって励磁される。この励磁により図示 しない後進用クラッチに油圧が供給され、該後進用クラッチが接続されて車両が 後進走行する。
【0013】 なお、前後進状態から操作レバーを中立位置に操作すると、前進及び後進用ス イッチ20、21がオフ動作され、常開接点20a、21aが切換片20c、2 1cにより開路され、常閉接点20b、21bが閉路される。この前進及び後進 用スイッチ20、21のオフ動作により、前進用及び後進用ソレノイド23、2 4が消磁されて、車両が停止する。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記した前後進切換装置においては、例えば、イグニッションキー スイッチ23をスタート接点23aにしてエンジンを始動させた後に、前進用ス イッチ20内に水やほこり等が浸入し、常開接点20aが閉路してしまうと、前 進用ソレノイド24が励磁されて、操作レバーが中立位置であっても車両が不要 意に前進走行してしまうという問題点がある。
【0015】 また、例えば、操作レバーが後進位置にあり、車両が後進走行している状態に おいて、前進用スイッチ20内に水やほこり等が浸入し、常開接点20aが閉路 してしまうと、前進用ソレノイド24及び後進用ソレノイド25の両方が励磁さ れてしまい、前後両方向のクラッチの焼付き、トルクコンバータのオーバーヒー ト等の故障を引き起こすという問題点がある。
【0016】 従って、前記したような故障の発生を防止するためには、スイッチの耐水性、 耐塵性を向上させて、スイッチ内部を確実に保護することができる構造とする必 要がある。しかし、この場合、スイッチのコストアップにつながってしまうとい う問題点がある。
【0017】 本考案の目的は、安価な構成により、スイッチの故障による車両の不要意な走 行を防止するとともに、クラッチの焼付き、トルクコンバータのオーバーヒート 等を防止することができる車両の前後進切換装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために本考案は、前進位置、停止位置、後進位置を備え た操作レバーが停止位置のときに、スタータリレーをイグニッションキースイッ チのスタート接点を介して電源と接続することによりオン動作して車両の原動機 をを始動させ、操作レバーが前進位置又は後進位置のときに、前進用又は後進用 ソレノイドをイグニッションキースイッチのオン接点を介して電源と接続するこ とにより励磁し、車両を前進又は後進させる車両の前後進切換装置において、前 記操作レバーが前進位置のときに、前進用ソレノイドと電源を接続させるための 前進用接点と、前進位置以外のときに後進用ソレノイドと電源を接続させるため の後進用接点とを備えた第一の前進用切換スイッチと、操作レバーが前進位置の ときに、前進用ソレノイドと電源を接続させるための前進用接点と、前進位置以 外のときに、前記スタータリレーと電源を接続させるためのスタータ用接点とを 備えた第二の前進用スイッチと、操作レバーが後進位置のときに、後進用ソレノ イドと電源を接続させるための後進用接点と、後進位置以外のときに、前進用ソ レノイドと電源を接続させるための前進用接点とを備えた第一の後進用切換スイ ッチと、操作レバーが後進位置のときに、後進用ソレノイドと電源を接続させる ための後進用接点と、後進位置以外のときに、前記スタータリレーと電源を接続 させるためのスタータ用接点とを備えた第二の後進用切換スイッチとを設け、各 スイッチの各前進用接点を直列に接続するとともに、各スイッチの各後進用接点 を直列に接続し、第二の前進用及び後進用スイッチのスタータ用接点を直列に接 続したことを要旨とする。
【0019】
【作用】
このように構成された本考案は、操作レバーが前進位置のときには、各前進用 接点が閉路され、前進用ソレノイドは電源と接続されて励磁される。この時、第 一の前進用及び後進用切換スイッチの後進用接点と、第二の後進用切換スイッチ の後進用接点は開路されている。
【0020】 従って、その各スイッチの接点うちいずれか一つが故障して閉路しても、後進 用ソレノイドが電源と接続されて励磁されることはなく、クラッチの焼付き、ト ルクコンバータのオーバーヒート等を防止することができる。
【0021】 また、操作レバーが後進位置のときには、各後進用接点が閉路され、後進用ソ レノイドは電源と接続されて励磁される。この時、第一の前進用及び後進用切換 スイッチの前進用接点と、第二の前進用切換スイッチの前進用接点は開路されて いる。
【0022】 従って、その各スイッチの接点のうちいずれか一つが故障して閉路しても、前 進用ソレノイドが励磁されることはなく、クラッチの焼付き、トルクコンバータ のオーバーヒート等を防止することができる。
【0023】 さらに、操作レバーが停止位置のときには、各スタータ用接点が閉路され、ス タータリレーは電源と接続されて励磁される。この時、第一及び第二の前進用ス イッチの前進用接点並びに第一及び第二の後進用スイッチの後進用接点は開路さ れている。
【0024】 従って、その各スイッチの接点のうちいずれか一つが故障して閉路しても、前 進用又は後進用ソレノイドが励磁されることはなく、車両の不要意な走行を防止 することができる。
【0025】
【実施例】
以下、本考案をフォークリフトの前後進切換装置に具体化した一実施例を図1 〜図3に従って説明する。
【0026】 図2、図3に示すように、図示しないフォークリフトの本体1の内部には回動 軸2が回動可能に配設され、その一端が本体1の外部に突出されている。前記本 体1の外部に突出された回動軸2には操作レバー3の基端が連結支持されている 。また、本体1の内部における回動軸2にはカム4が挿通固定されている。この カム4にはカム面4aが形成されている。
【0027】 前記カム4の上下方向の一側面には、本体1に固定される第一の前進用切換ス イッチとしての前進用切換スイッチ5と、第二の前進用切換スイッチとしての前 進用切換スイッチ6が配設されている。
【0028】 また、前記カム4の上下方向の他の側面には、本体1に固定される第一の後進 用切換スイッチとしての後進用切換スイッチ7と、第二の後進用切換スイッチと しての後進用切換スイッチ8が配設されている。なお、前進用及び後進用切換ス イッチ5〜8はカム面4aに対して摺接された状態となっている。
【0029】 そして、図2に示す操作レバー3を中立位置(実線にて図示)Nにしたとき、 前進用及び後進用切換スイッチ5〜8はオン動作されないようになっている。 また、操作レバー3を前進位置(二点鎖線にて図示)Fにしたとき、前記前進 用切換スイッチ5、6はカム4のカム面4aの作用によりオン動作されるように なっている。この時、後進用切換スイッチ7、8はオフ状態にある。
【0030】 さらに、操作レバー3を後進位置(二点鎖線にて図示)Rにしたとき、前記後 進用スイッチ7、8はカム4のカム面4aの作用によりオン動作されるようにな っている。この時、前進用切換スイッチ5、6はオフ状態にある。
【0031】 そして、本実施例では、前記前進用及び後進用切換スイッチ5〜8によって前 後進切換装置Cが構成されている。 次に、前進用及び後進用切換スイッチ5〜8によって構成された前後進切換装 置Cの電気的構成について詳述する。
【0032】 図1に示すように、前進用切換スイッチ5には前進用接点としての常開接点5 aと、後進用接点としての常閉接点5bが備えられている。また、前進用切換ス イッチ5には切換片5cが備えられており、常開接点5a又は常閉接点5bを開 閉するようになっている。
【0033】 前進用切換スイッチ6には前進用接点としての常開接点6aと、スタータ用接 点としての常閉接点6bが備えられている。また、前進用切換スイッチ6には切 換片6cが備えられており、常開接点6a又は常閉接点6bを開閉するようにな っている。
【0034】 後進用切換スイッチ7には後進用接点としての常開接点7aと、前進用接点と しての常閉接点7bが備えられている。また、後進用切換スイッチ7には切換片 7cが備えられており、常開接点7a又は常閉接点7bを開閉するようになって いる。
【0035】 後進用切換スイッチ8には後進用接点としての常開接点8aと、スタータ用接 点としての常閉接点8bが備えられている。また、後進用切換スイッチ8には切 換片8cが備えられており、常開接点8a又は常閉接点8bを開閉するようにな っている。
【0036】 そして、前記操作レバー3が中立位置Nのとき、各前進用及び後進用切換スイ ッチ5〜8はオフ状態にあり、切換片5c〜8cは常閉接点5b〜8bをそれぞ れ閉路するようになっている。この時、常開接点5a〜8aは開路されている。
【0037】 また、操作レバー3が前進位置Fのとき、前進用切換スイッチ5、6はオン動 作され、切換片5c、6cにより常開接点5a、6aが閉路され、常閉接点5b 、6bが開路される。
【0038】 さらに、操作レバー3が後進位置Rのとき、後進用切換スイッチ7、8はオン 動作され、切換片7c、8cにより常開接点7a、8aが閉路され、常閉接点7 b、8bが開路される。
【0039】 前記常開接点5a、6aはその一端が互いに接続され、常開接点5aの他端が 前進用ソレノイド11に接続されている。また、常開接点6aの他端は、後進用 切換スイッチ7の常閉接点7bの一端に接続されている。さらに、その常閉接点 7bの他端は、保護ヒューズ9及びイグニッションキースイッチ10のオン接点 10aを介して電源Dに接続されている。
【0040】 従って、前進用ソレノイド11は直列接続された常開接点5a、6a、常閉接 点7b及び保護ヒューズ9、イグニッションキースイッチ10のオン接点10a を介して電源Dに接続されている。
【0041】 また、前記常開接点7a、8aはその一端が互いに接続され、常開接点8aの 他端が後進用ソレノイド12に接続されている。また、常開接点7aの他端は、 前進用切換スイッチ5の常閉接点5bの一端に接続されている。
【0042】 さらに、その常閉接点5bの他端は、保護ヒューズ9及びイグニッションキー スイッチ10のオン接点10aを介して電源Dに接続されている。 従って、後進用ソレノイド12は直列接続された常開接点8a,7a、常閉接 点5b、及び保護ヒューズ9、イグニッションキースイッチ10のオン接点10 aを介して電源Dに接続されている。
【0043】 前記常閉接点6b、8bはその一端が互いに接続され、その常閉接点6bの他 端は、イグニッションキースイッチ10のスタート接点10bを介して電源Dに 接続されている。また、常閉接点8bの他端は、スタータリレー13に接続され ている。
【0044】 そして、スタータリレー13は直列接続された常閉接点8b、6b及び、イグ ニッションキースイッチ10のスタート接点10bを介して電源Dと接続されい る。
【0045】 なお、前記前進用ソレノイド11が励磁されると、トランスミッションの前進 用クラッチに油圧が供給され、該前進用クラッチとトルクコンバータとが接続さ れてフォークリフトが前進走行するようになっている。
【0046】 同様に、前記後進用ソレノイド12が励磁されると、トランスミッションの後 進用クラッチに油圧が供給され、該後進用クラッチとトルクコンバータとが接続 されてフォークリフトが後進走行するようになっている。
【0047】 次に、上記のように構成された前後進切換装置Cの作用及び効果について説明 する。 最初に、イグニッションキースイッチ10がオン接点10aにて導通状態にあ り、操作レバー3が中立位置Nに位置されているものとする。
【0048】 この時、前進用及び後進用切換スイッチ5〜8は、切換片5c〜8cにより常 開接点6a〜8aが開路され、常閉接点5b〜8bが閉路されてオフ状態にある 。
【0049】 従って、前進用及び後進用ソレノイド11、12は電源Dによって励磁されな いため、フォークリフトは走行しない。 この状態からイグニッションキースイッチ10をスタート接点10bにすると 、閉路された常閉接点6b、8bを介してスタータリレー13がオン動作して図 示しないスタータモータを起動させる。そして、スタータモータの起動により図 示しないエンジンが始動されるとともに、イグニッションキースイッチ10がオ ン接点10aに復帰される。
【0050】 次に、操作レバー3を前進位置Fにすると、カム4のカム面4aの作用により 、前進用切換スイッチ5、6がオン動作される。すると、常開接点5a、6aが 切換片5c、6cにより閉路され、常閉接点5b、6bが開路される。この時、 後進用切換スイッチ7、8の常閉接点7b、8bは閉路されている。
【0051】 従って、前進用ソレノイド11は閉路された常開接点5a、6a、常閉接点7 bを介して電源Dと接続されて励磁される。そして、この励磁によりフォークリ フトが前進走行する。
【0052】 また、操作レバー3を後進位置Rにすると、カム4のカム面4aの作用により 、後進用切換スイッチ7、8がオン動作される。すると、常開接点7a、8aが 切換片7c、8cにより閉路され、常閉接点7b、8bが開路される。この時、 前進用切換スイッチ5、6の常閉接点5b、6bは閉路されている。
【0053】 従って、後進用ソレノイド12は閉路された常開接点8a、7a、常閉接点5 bを介して電源Dと接続されて励磁される。そして、この励磁によりフォークリ フトが後進走行する。
【0054】 さらに、操作レバー3を後進位置Rから再び、中立位置Nに戻すと、カム面4 aの作用により、後進用スイッチ7、8がオフ動作される。すると、常開接点7 a、8aが開路され、常閉接点7b、8bが切換片7c、8cにより閉路される 。
【0055】 従って、後進用ソレノイドバルブ12は通電されなくなり、フォークリフトは 停止する。 ここで、例えば、イグニッションキースイッチ10をスタート接点10bにし て図示しないエンジンを始動させた後、何らかの原因で一方の前進用切換スイッ チ6の常開接点6aが切換片6cにより閉路されてしまった場合について説明す る。
【0056】 この状態では、前進用切換スイッチ5の常開接点5aが切換片5cにより開路 されているため、前進用ソレノイド11は電源Dと接続されない。 従って、前進用ソレノイド11は励磁されず、フォークリフトは前進走行しな い。
【0057】 また、例えば、操作レバー3が後進位置Rにあり、フォークリフトが後進走行 している状態において、前進用切換スイッチ5の故障により切換片5cが常開接 点5aを閉路してしまった場合について説明する。
【0058】 この状態では、前進用切換スイッチ6の常開接点6aが切換片6cにより開路 されているため、前進用ソレノイド11は電源Dと接続されない。 従って、前進用ソレノイド11は励磁されず、前後両方向のクラッチの焼付き 、トルクコンバータのオーバーヒート等を防止することができる。
【0059】 同様に、イグニッションキースイッチ10をスタート接点10bにして図示し ないエンジンを始動させた後、何らかの原因で一方の後進用切換スイッチ7の常 開接点7aが切換片7cにより閉路されてしまった場合について説明する。
【0060】 この状態では、後進用切換スイッチ8の常開接点8aが切換片8cにより開路 されているため、後進用ソレノイド12は電源Dと接続されない。 従って、後進用ソレノイド12は励磁されず、フォークリフトは後進走行しな い。
【0061】 また、操作レバー3が前進位置Fにあり、フォークリフトが前進走行している 状態において、後進用切換スイッチ8の故障により切換片8cが常開接点8aを 閉路してしまった場合について説明する。
【0062】 この状態では、後進用切換スイッチ7の常開接点7aが切換片7cにより開路 されているため、後進用ソレノイド12は電源Dと接続されない。 従って、後進用ソレノイド12は励磁されず、前後両方向のクラッチの焼付き 、トルクコンバータのオーバーヒート等を防止することができる。
【0063】 この結果、前進用及び後進用切換スイッチ5〜8のいずれか故障によりエンジ ンを始動させた後に、フォークリフトが走行したり、前進位置F又は後進位置R にてフォークリフトが走行中に前進用及び後進用ソレノイド11、12の両者が 励磁されることはなく、前後両方向のクラッチの焼付き、トルクコンバータのオ ーバーヒート等を防止することができる。
【0064】 また、いずれかのスイッチの故障により、上記したような故障の発生を防止す ることができるため、従来とは異なり、スイッチを厳密な耐水性、耐塵性を有す る構造とする必要がなく、装置全体として低コストに抑えることができる。
【0065】 さらに、前進用及び後進用切換スイッチ5〜8の故障によりフォークリフトが 走行しなかったり、スタータが始動しなかったり、また、フォークリフトが停止 したりすることにより、車両の安全性を確実に維持することができる。また、運 転者はフォークリフトの故障をいち早く認知することができる。
【0066】 なお、本考案は上記実施例に限定されることはなく、本考案の趣旨から逸脱し ない範囲で以下のようにしてもよい。 (1)上記実施例では、前進用切換スイッチ5、6及び、後進用切換スイッチ7 、8をそれぞれ2個ずつ設けたが、3個以上設けたりしてもよい。 (2)上記実施例では、フォークリフトに具体化したが、他の乗用車等の車両に 具体化してもよい。 (3)上記実施例では、前進用又は後進用ソレノイド11、12が電源Dによっ て励磁されると、図示しない前進用又は後進用クラッチに油圧が供給され、前進 用又は後進用クラッチが接続されてフォークリフトが前後進走行するようにした 。この代わりに、その前進用又は後進用ソレノイド11、12の励磁により電気 モータを回転させて車両を前後進走行するようにしてもよい。
【0067】
【考案の効果】
以上詳述したように、本考案の車両の前後進切換装置によれば、安価な構成に より、スイッチの故障による車両の不要意な走行を防止するとともに、クラッチ の焼付き、トルクコンバータのオーバーヒート等を防止することができるという 優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の前後進切換装置の電気的構成を示す
回路図である。
【図2】同じく前後進切換装置の構成を示す上面図であ
る。
【図3】同じく前後進切換装置の構成を示す側面図であ
る。
【図4】従来の前後進切換装置の電気的構成を示す回路
図である。
【符号の説明】
3…操作レバー、5…第一の前進用切換スイッチとして
の前進用切換スイッチ、5a…前進用接点としての常開
接点、5b…後進用接点としての常閉接点、6…第二の
前進用切換スイッチとしての前進用切換スイッチ、6a
…前進用接点としての常開接点、6b…スタータ用接点
としての常閉接点、7…第一の後進用切換スイッチとし
ての後進用切換スイッチ、7a…後進用接点としての常
開接点、7b…前進用接点としての常閉接点、8…第二
の後進用切換スイッチとしての後進用切換スイッチ、8
a…後進用接点としての常開接点、8b…スタータ用接
点としての常閉接点、10…イグニンションキースイッ
チ、10a…オン接点、10b…スタート接点、11…
前進用ソレノイド、12…後進用ソレノイド、13…ス
タータリレー、F…前進位置、N…中立位置、R…後進
位置、D…電源、C…前後進切換装置

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前進位置、停止位置、後進位置を備えた
    操作レバーが停止位置のときに、スタータリレーをイグ
    ニッションキースイッチのスタート接点を介して電源と
    接続することによりオン動作して車両の原動機を始動さ
    せ、操作レバーが前進位置又は後進位置のときに、前進
    用又は後進用ソレノイドをイグニッションキースイッチ
    のオン接点を介して電源と接続することにより励磁し、
    車両を前進又は後進させる車両の前後進切換装置におい
    て、 前記操作レバーが前進位置のときに、前進用ソレノイド
    と電源を接続させるための前進用接点と、前進位置以外
    のときに後進用ソレノイドと電源を接続させるための後
    進用接点とを備えた第一の前進用切換スイッチと、 操作レバーが前進位置のときに、前進用ソレノイドと電
    源を接続させるための前進用接点と、前進位置以外のと
    きに、前記スタータリレーと電源を接続させるためのス
    タータ用接点とを備えた第二の前進用スイッチと、 操作レバーが後進位置のときに、後進用ソレノイドと電
    源を接続させるための後進用接点と、後進位置以外のと
    きに、前進用ソレノイドと電源を接続させるための前進
    用接点とを備えた第一の後進用切換スイッチと、 操作レバーが後進位置のときに、後進用ソレノイドと電
    源を接続させるための後進用接点と、後進位置以外のと
    きに、前記スタータリレーと電源を接続させるためのス
    タータ用接点とを備えた第二の後進用切換スイッチとを
    設け、 各スイッチの各前進用接点を直列に接続するとともに、
    各スイッチの各後進用接点を直列に接続し、第二の前進
    用及び後進用スイッチのスタータ用接点を直列に接続し
    た車両の前後進切換装置。
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