JPH0612417Y2

JPH0612417Y2 - 天井埋込式空気調和機

Info

Publication number: JPH0612417Y2
Application number: JP1988036456U
Authority: JP
Inventors: 登山口; 正人内海; 直機三船; 悟吉光
Original assignee: Daikin Industries Ltd
Current assignee: Daikin Industries Ltd
Priority date: 1988-03-18
Filing date: 1988-03-18
Publication date: 1994-03-30
Anticipated expiration: 2003-03-18
Also published as: JPH01140422U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、天井埋込式空気調和機に関するものである。

（従来の技術および考案が解決しようとする課題）従来からよく知られている天井埋込式空気調和機は、ケ
ーシング内に、ファンと該ファンの側方を囲繞する空気
熱交換器と該空気熱交換器の下方に位置するドレンパン
とを配設してなる空気調和機本体（以下、本体という）
を天井に形成された開口部上方に設置された吊りボルト
により吊下げ支持し、前記開口部を前記本体下面に取り
付けられる化粧パネルにより覆蓋するように構成される
のが通例である（例えば、特開昭６１−１１０８２１号
公報参照）。

上記構成の天井埋込式空気調和機におけるドレンパン
は、空気熱交換器からのドレン水を受け止めて、ドレン
水処理までの間保水するという機能を主としてなすよう
に構成されているのが通例であるが、その他の機能とし
ては、空気熱交換器およびドレン水に対する断熱作用、
化粧パネルの空気吹出口へ通ずる吹出空気通路の確保、
吸込領域と吹出領域との空気遮断、各種部品のケーシン
グ等がある。一方、天井埋込式空気調和機における空調
範囲の拡大を図る目的で、空気吹出方向を多くしたいと
いう要求があり、化粧パネルに４個の空気吹出口を形成
して、異なる４方向への空気吹出を行うようにする試み
もなされている。この場合、化粧パネル側の空気吹出口
へ通ずる吹出空気通路がドレンパンに形成されることと
なるが、ファンから吹き出され、該ファンを囲繞する如
く配置された空気熱交換器を通過した空気流が、前記吹
出空気通路へ分配されて吹き出されるに際して、吹出空
気通路間に形成される通路構成によっては通風抵抗が大
きくなり、空気調和機運転時における送風音増大を招く
こととなるおそれがある。また、前記吹出空気通路相互
間の空気流通を阻止するような構成とすると、空気熱交
換器全体を有効に利用できないこととなるという不具合
が生ずる。

本考案は、上記の点に鑑みてなされたもので、ドレンパ
ン周縁部に形成される複数の吹出空気通路への空気流の
流れを円滑ならしめることにより、通風抵抗の低減を図
ることを目的とするものである。

（課題を解決するための手段）本考案では、上記課題を解決するための手段として、図
面に示すように、ケーシング５内に、ファン７、該ファ
ン７の側方を囲繞する空気熱交換器６および該空気熱交
換器６の下方に位置するドレンパン１０を配設してなる
本体１と、該本体１下面に取り付けられ、少なくとも３
個の吹出方向の異なる空気吹出口９，９・を有する化粧
パネル２とを備えた天井埋込式空気調和機において、前
記ドレンパン１０を前記ケーシング５内に嵌挿固定する
とともに、該ドレンパン１０の周縁部に、前記空気吹出
口９，９・にそれぞれ対応する吹出空気通路１１，１１
・と、これら吹出空気通路１１，１１・間にあって、前
記空気熱交換器６を通過した吹出空気流Ｗを各吹出空気
通路１１，１１・へ誘引するための通風路１８，１８・
とを形成している。

（作用）本考案では、上記手段によって次のような作用が得られ
る。

即ち、ドレンパン１０の周縁部に形成される複数の吹出
空気通路１１，１１・に対して、空気熱交換器６を通過
した吹出空気流Ｗが前記ドレンパン１０の周縁部におけ
る各吹出空気通路１１，１１・間に形成され通風路１
８，１８・を介して円滑に誘引されることとなり、通風
抵抗が大幅に低減されることとなるのである。

（実施例）以下、添付の図面を参照して本考案の好適な実施例を説
明する。

本実施例の天井埋込式空気調和機は、第３図および第４
図図示の如く、天井Ｃに形成された開口部３上方に吊り
ボルト４，４を介して吊下げ支持された本体１と、該本
体１の下面に当接され且つ前記開口部３を覆蓋すべく構
成された化粧パネル２とによって構成されている。

前記本体１は、略矩形状のケーシング５と、該ケーシン
グ５内に配設された横Ｕ字状の空気熱交換器６と、該空
気熱交換器６内方に配置された遠心式のファン７，７と
からなっている。つまり、前記空気熱交換器６は、前記
ファン７の側方を囲繞する如くして配設されており、該
ファン７によって本体１の下方に位置する化粧パネル２
の空気吸込口８から吸い込まれた後、ファン７の遠心方
向に吹き出される空気流Ｗと熱交換してこれを調和空気
となすようにされている。かくして得られた調和空気Ｗ
は化粧パネル２の４個の空気吹出口９，９・・から室内
へ吹き出され、室内の空気調和を行う。

前記ケーシング５は、第４図図示の如く、天板5a、側板
5b,5b、前板5cおよび後板5dによって下方が開放された
箱状に形成されており、天板5aには、前記ファン７，７
および空気熱交換器６が取り付けられている。

前記空気熱交換器６の下方には、該空気熱交換器６から
のドレン水を受け止めるためのドレンパン１０が配設さ
れている。該ドレンパン１０は、前記ケーシング５の下
端開口部に嵌挿されるべく構成されており、その外周縁
には、化粧パネル２側の空気吹出口９，９，９，９と対
応する四つの切欠凹部からなる吹出空気通路１１，１
１，１１，１１が形成されている。

また、前記ファン７，７の吸込側には、吸込空気案内用
のベルマウス部１３と前記ドレンパン１０の内周縁を下
方から支持するフランジ状のドレンパン支持部１４とを
一体形成してなる風導部材１２が前記ケーシング天板５
ａから垂設された支持ボルト１５，１５・・により取り
付けられている。

そして、前記本体１内は、第１図図示の如く、空気熱交
換器６と該空気熱交換器６の両開放端部に取り付けられ
た仕切板１６とによって、内方の吸込領域Ａと外方の吹
出領域Ｂとに区画されているのである。

ついで、前記ドレンパン１０の構造をさらに詳述する。

前記ドレンパン１０上面には、前記空気熱交換器６の直
下方にあって、該空気熱交換器６からのドレン水を受け
止める如く構成された凹溝状のドレン受部１７と、該ド
レン受部１７の外周側にあって、前記空気熱交換器６を
通過した吹出空気流Ｗを各吹出空気通路１１，１１，１
１，１１へ誘引する如く作用する凹溝状の通風路１８，
１８，１８とが形成されている（第２図参照）。なお、
本実施例においては、前記ケーシング５およびドレンパ
ン１０における吹出空気通路１１，１１，１１，１１相
互間の角部は、空気熱交換器６への冷媒配管引き出し部
位を除いて斜めにカットされた形状とされており、該カ
ット部にのみ前記通風路１８，１８，１８が形成されて
いる。かく構成したことにより、前記通風路１８，１
８，１８による吹出空気通路１１，１１，１１，１１へ
の空気流Ｗの誘引がより円滑となるようにされている。

図面中、符号１９は吸込グリル、２０はフィルター、２
１は電気品ボックスである。

上記の如く構成したことにより、ファン７，７から吹き
出された後、空気熱交換器６を通過して吹出空気通路１
１，１１，１１，１１相互間に吹き出された空気流Ｗ
が、第１図図示の如く、通風路１８，１８，１８に案内
されて吹出空気通路１１，１１，１１，１１へ円滑に誘
引されることとなり、通風抵抗を増大せしめることな
く、４方からの空気吹出が可能となる。従って、空気調
和機運転時における送風音の低減に大いに寄与すること
となるのである。

なお、本考案は、上記実施例の構成に限定されるもので
はなく考案の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変
更可能なことは勿論である。

（考案の効果）叙上の如く、本考案によれば、ケーシング５内に、ファ
ン７、該ファン７の側方を囲繞する空気熱交換器６およ
び該空気熱交換器６の下方に位置するドレンパン１０を
配設してなる本体１と、該本体１下面に取り付けられ、
少なくとも３個の吹出方向の異なる空気吹出空口９，９
・を有する化粧パネル２とを備えた天井埋込式空気調和
機において、前記ドレンパン１０を前記ケーシング５内
に嵌挿固定するとともに、該ドレンパン１０の周縁部
に、前記空気吹出口９，９・にそれぞれ対応する吹出空
気通路１１，１１・と、これら吹出空気通路１１，１１
・間にあって、前記空気熱交換器６を通過した吹出空気
流Ｗを各吹出空気通路１１，１１・へ誘引するための通
風路１８，１８・とを形成したので、空気熱交換器６を
通過した吹出空気流Ｗが通風路１８，１８・を介して吹
出空気通路１１，１１・へ円滑に誘引されることとなる
結果、通風抵抗が大幅に低減されることとなり、空気調
和機運転時における送風音の低減に大いに寄与するとい
う実用的な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかる天井埋込式空気調和機
における本体の横断平面図、第２図は第１図のII−II拡
大断面図、第３図は本考案の実施例にかかる天井埋込式
空気調和機の縦断面図、第４図は第３図図示の天井埋込
式空気調和機における本体の分解斜視図である。１……本体２……化粧パネル５……ケーシング６……空気熱交換器７……ファン９……空気吹出口１０……ドレンパン１１……吹出空気通路１８……通風路Ｗ……空気流

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者吉光悟大阪府堺市金岡町1304番地ダイキン工業株式会社堺製作所金岡工場内

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ケーシング（５）内に、ファン（７）、該
ファン（７）の側方を囲繞する空気熱交換器（６）およ
び該空気熱交換器（６）の下方に位置するドレンパン
（１０）を配設してなる空気調和機本体（１）と、該空
気調和機本体（１）下面に取り付けられ、少なくとも３
個の吹出方向の異なる空気吹出口（９），（９）・を有
する化粧パネル（２）とを備えた天井埋込式空気調和機
において、前記ドレンパン（１０）を前記ケーシング
（５）内に嵌挿固定するとともに、該ドレンパン（１
０）の周縁部には、前記空気吹出口（９），（９）・に
それぞれ対応する吹出空気通路（１１），（１１）・
と、これら吹出空気通路（１１），（１１）・間にあっ
て、前記空気熱交換器（６）を通過した吹出空気流
（Ｗ）を各吹出空気通路（１１），（１１）・へ誘引す
るための通風路（１８），（１８）・とを形成したこと
を特徴とする天井埋込式空気調和機。