JPH06122609A - 化粧料用または医薬品用添加剤 - Google Patents

化粧料用または医薬品用添加剤

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JPH06122609A
JPH06122609A JP27275692A JP27275692A JPH06122609A JP H06122609 A JPH06122609 A JP H06122609A JP 27275692 A JP27275692 A JP 27275692A JP 27275692 A JP27275692 A JP 27275692A JP H06122609 A JPH06122609 A JP H06122609A
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圭右 木野村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記一般式(1) 【化1】 〔式中、G−O−は還元糖の1位水酸基より水素原子を
除いた基を示し、nは2または3を示し、mは1〜5の
いずれかの整数を示し、R1 およびR2 は同一または異
なって、水素原子またはメチル基を示す。〕で表される
重合性構成単位を分子中に含む重合体からなる化粧料用
または医薬品用添加剤。 【効果】保湿性、乳化安定性、透湿性及び触感の改善な
どの機能をすべて満たす化粧料または医薬品用添加剤を
提供できるようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体への作用が緩和な
化粧料用または医薬品用添加剤、特に保湿性、水蒸気の
吸脱着性、乳化安定性、透湿性及び触感改善の各機能を
有する添加剤に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】従来より、クリーム、化粧
水、乳液、美容液などの化粧料または軟膏剤、エリキシ
ル剤等の医薬品の分野で保湿性、蒸散性、乳化安定性、
透湿性、触感などを改善する目的で種々の添加剤を配合
することが行われており、この目的の添加剤として種々
の化合物が提案されている。例えば、ポリエチレングリ
コール(PEG)、グリセリン、ポリビニルアルコール
(PVA)などをその代表として挙げることができる。
【0003】これらの添加剤はいずれも化粧料等の保湿
力を改善するのに効果があるが、水分の蒸散を高度に抑
制するので、特に皮膚表面や粘膜に適用した際にべたつ
く感じがする欠点がある。また、化粧料や医薬品は品質
の低下を避けるため低温で保存する場合も多く、ポリエ
チレングリコールのように比較的凝固点が高い成分を添
加すると、低温でポリエチレングリコールが析出し、か
えって製品の安定性を阻害する場合があった。また、グ
リセリンは、配合により粘度の上昇を招き、乳化製品の
風合い、触感を損ねることも多く、ポリビニルアルコー
ルでは製品の乳化安定性の十分な向上が得られ難い問題
があった。さらに、上記添加剤を配合した場合、組成物
の粘度が温度に依存して大きく変化するため、季節によ
る使用感の大幅な変動が避けられないなど、添加剤とし
て必ずしも満足のいくものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、保湿性と蒸
散性のバランスに優れ、乳化安定性、透湿性及び触感の
改善などの機能をすべて満たす化粧料用または医薬品用
添加剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的に
鑑み鋭意検討を行った結果、一般式(1)で表される化
合物の重合体及び一般式(1)で表される化合物と共重
合可能な繰り返し単位との共重合体が適度な保湿性、蒸
散性、乳化安定性、透湿性及び触感改善の各機能を有
し、且つ皮膚粘膜等への刺激が著しく低いことを見出し
た。
【0006】即ち、本発明は下記の1.〜3.を提供す
るものである: 1.下記一般式(1)
【0007】
【化4】
【0008】〔式中、G、n、m、R1 およびR2 は前
記に同じ。〕で表される重合性構成単位を分子中に含む
重合体からなる化粧料用または医薬品用添加剤; 2.下記一般式(1)
【0009】
【化5】
【0010】〔式中、G、n、m、R1 およびR2 は前
記に同じ。〕で表される重合性構成単位のみからなるホ
モポリマーからなる1.に記載の化粧料用または医薬品
用添加剤;及び 3.下記一般式(1)
【0011】
【化6】
【0012】〔式中、G、n、m、R1 およびR2 は前
記に同じ。〕で表される重合性構成単位60モル%以上
と共重合可能な繰り返し単位40モル%以下からなる共
重合体からなる1.に記載の化粧料用または医薬品用添
加剤。
【0013】本発明において、G−O−Hは還元糖を示
し、この還元糖としては、グルコース、マンノース、ガ
ラクトース、アラビノース、キシロース、リボースなど
の5炭糖または6炭糖などの単糖、マルトース、ラクト
ース、セロビオースなどの二糖、マルトオリゴ糖などの
オリゴ糖が挙げられる。なお、一般式(1)で表される
化合物のG残基は、上記の還元糖のアノマー炭素の水酸
基を除いた基であり、上記還元糖の1種または2種以上
からなる。
【0014】本発明の一般式(1)で表される化合物に
おいて、nは2または3を示し、好ましくは2を示す。
また、mは1〜5の整数を示し、好ましくは1〜3の整
数を示す。
【0015】本発明の一般式(1)で表される化合物に
おいて、R1 およびR2 は同一または異なって、水素原
子またはメチル基を示す。
【0016】本発明の一般式(1)で表される化合物
は、化粧料または医薬品に添加する保湿剤、水蒸気の吸
脱着促進剤、乳化安定剤、透湿剤及び触感改善剤として
有用である。
【0017】本発明の共重合可能な繰り返し単位とは、
分子内に二重結合を有する従来公知のモノマーであり、
該モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2ーエチルヘキシル
(メタ)アクリレート、2ーヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの
(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、スチレンス
ルホン酸、4−ヒドロキシスチレンなどのスチレン及び
その誘導体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビ
ニルエステル類、アリルアルコール、アリルエーテル、
アリルエステル類、(メタ)アクリロニトリル、(メ
タ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0018】本発明の共重合体のうち、一般式(1)で
表される重合性構成単位と共重合可能な繰り返し単位の
配合割合は、一般式(1)の重合性構成単位:共重合可
能な繰り返し単位=100〜60モル%:0〜40モル
%、好ましくは100〜70モル%:0〜30モル
%、、より好ましくは100〜75モル%:0〜25モ
ル%である。一般式(1)で表される重合性構成単位が
60モル%未満になると、上記の好ましい性質が十分満
たされなくなるので好ましくない。
【0019】本発明で表される化合物は、一部新規化合
物を含んでおり、該化合物はグラフト重合、乳化重合、
溶液重合、バルク重合などの通常の重合方法により、以
下の反応工程式(I)〜反応工程式(III)のいずれかの
方法に従い製造することができる。
【0020】反応工程式(I)
【0021】
【化7】
【0022】〔式中G、n、m、R1 およびR2 は前記
に同じ〕 *反応工程式(I)による合成法 一般式(1)で表される糖鎖含有化合物を、オレフィン
系の共重合可能な繰り返し単位(A)と溶媒中または溶
媒なしで、触媒の存在下に重合させることにより、本発
明のポリマーを得ることができる。溶媒としては、水、
メタノール、エタノールなどのアルコール類、DMF、
DMSOなどの非プロトン性極性溶媒、ベンゼン、トル
エン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン等の脂
肪族炭化水素類などが挙げられ、触媒としては過硫酸ア
ンモニウム、アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)、過安息香酸、過酸化ベンゾイル、t−ブチルペル
オキシドなどが挙げられる。
【0023】具体的には、一般式(1)で表される重合
性構成単位からなる本発明のホモポリマーは、一般式
(1)で表される化合物1重量部に対し触媒を0.00
01〜0.05重量部を用い、30〜80℃で2〜16
時間程度反応させる。同様に、一般式(1)で表される
重合性構成単位と共重合可能な繰り返し単位からなる共
重合体は、一般式(1)で表される重合性構成単位60
モル%以上(但し、100モル%未満)と共重合可能な
繰り返し単位40モル%以下とを、上記の溶媒の存在下
または不存在下に、モノマー合計の0.01〜5重量%
の上記触媒の存在下に30〜80℃で2〜16時間反応
させる。
【0024】反応工程式(II)
【0025】
【化8】
【0026】〔式中G、n、m、R1 およびR2 は前記
に同じであり、xとyは、x:y=60モル%以上:4
0モル%以下を示す。〕 * 反応工程式(II)による製造方法 式(2)の(メタ)アクリル酸誘導体60モル%以上と
共重合可能な繰り返し単位(A)40モル%以下とを溶
媒中触媒の存在下に反応して骨格となるポリマー(4)
(但し、化合物(2)由来の基と繰り返し単位(A)由
来の基のポリマー(4)の骨格上での順序は問わな
い。)を形成し、次いで側鎖のカルボキシル基と式
(3)で表されるアルキレングリコールのグリコシド
(5)とを縮合剤の存在下に縮合させて目的のポリマー
を得る。骨格を形成する第1段階において、触媒および
溶媒は上記と同様の種類及び量が用いられる。次いで、
ポリマー(4)1モルに対しアルキレングリコールのグ
リコシドを(メタ)アクリル酸誘導体と同じモル%用
い、縮合剤をグリコシドの1.0〜1.3倍モル量程度
使用し、0〜50℃程度で1〜8時間反応させることに
より、目的とするポリマーを得る。上記縮合剤として
は、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ヒド
ロキシスクシンイミド/DCC、ヒドロキシベンズトリ
アゾール/DCC、トリフルオロメタンスルホン酸など
が挙げられる。
【0027】反応工程式(III)
【0028】
【化9】
【0029】〔式中G、n、m、R1 、R2 、x及びy
は前記に同じ。Xは塩素原子または臭素原子を示す。〕 * 反応工程式(III)による製造方法 式(6)のモノエステル60モル%以上と共重合可能な
繰り返し単位(A)40モル%以下とを溶媒中触媒の存
在下に反応して骨格となるポリマー(7)(但し、化合
物(6)由来の基と繰り返し単位(A)由来の基のポリ
マー(7)の骨格上での順序は問わない。)を形成し、
次いで側鎖のモノエステルの水酸基と式(8)のハロゲ
ン化糖(G−X)とを溶媒中塩基の存在下または不存在
下に縮合させて目的のポリマーを得る。
【0030】第1段階の重合反応は、上記と同じ条件及
び試薬の比率で行えば良い。次のハロゲン化糖(8)と
の縮合反応は、ポリマー(7)1モルに対し、式(6)
のモノエステルと同じかそれ以上のモル%のハロゲン化
糖(8)を用い、必要であれば、トリエチルアミン、ピ
リジン、ルチジンなどの塩基をハロゲン化糖と等モル〜
1.5倍モル量程度用いて反応させる。該反応の溶媒と
しては、エーテル、THFなどのエーテル類、塩化メチ
レンなどのハロゲン化炭化水素、トルエンなどの芳香族
炭化水素などが挙げられる。
【0031】上記の反応工程式(I)、(II)または
(III)に従い製造される本発明の重合体の分子量は、モ
ノマーの濃度、反応温度、重合開始剤の量、撹拌効率な
どにより左右されるが、一般に5×103 〜5×106
程度、好ましくは1×104 〜3×106 程度である。
【0032】本発明のポリマーは、単独でまたは2種以
上を組み合わせて使用される。化粧料用または医薬品用
添加剤として使用する際、本発明のポリマーは、そのま
ま又は適当な溶媒に溶かした溶液として、或いは他の添
加剤と混合して使用される。本発明のポリマーを溶解す
る溶媒は、水、エタノール、イソプロパノール、DM
F、DMSO、THFなどの溶媒を単独でまたは適当な
割合で混合して用いる。本発明のポリマーが適用される
化粧料および医薬品としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば保湿機能が要求されるローション、ゼリ
ー類、乳化安定性が要求されるクリーム、軟膏等の主と
して皮膚や粘膜などに適用されるものに用いるのが好適
である。
【0033】本発明のポリマーは、他の添加剤、例えば
ポリエチレングリコール、グリセリン、ヒアルロン酸、
コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸、植物由来
の多糖類などと併用しても良い。
【0034】本発明の添加剤は、皮膚や粘膜などに適用
される上記化粧料および医薬品に対し0.05〜10%
程度の量添加される。
【0035】
【発明の効果】本発明のポリマーは、適度な保湿性と蒸
散性のバランスを有し、従来の保湿剤と比較してべとつ
がずさらっとした使用感を有する。また、乳化安定性、
透湿性及び触感改善の各機能を合わせ持ち、化粧料用ま
たは医薬品用添加剤として有用である。また、皮膚に対
する刺激性がなく熱、光などに対する化学的安定性が高
く、長期間保存しても品質が低下しないなど、安心して
使用することができる。また、適用する化粧料用または
医薬品の種類に合わせて糖残基や共重合可能な繰り返し
単位などの種類及び比率を変更することができるなど、
極めて実用性の高いものである。
【0036】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を用いて本発明を
より詳細に説明する。
【0037】参考例1 グルコシルオキシエチルメタクリレート(商標名:Sucr
aph GEMA、日本精化株式会社製)の10重量%水溶液1
00gを撹拌装置、温度計、冷却管及びガス導入管を取
り付けた200mlの四つ口フラスコに入れ、反応器内
の空気を1時間窒素と置換した。過硫酸アンモニウム
(0.05g)を加え、窒素気流下に撹拌しながら内温
を60℃にかオンし、重合反応を10時間行った。薄層
クロマトグラフィー上でモノマーの消失を確認した後、
反応物をエタノール1000mlに撹拌しながら注ぎ込
み、析出した沈殿を濾取した。この濾取物は、減圧下に
80℃で加熱乾燥した。得られた重合物の平均分子量は
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの溶出パター
ンを既知分子量のポリエチレンオキサイドの溶出時間を
もとに換算すると約100万であった。
【0038】参考例2 ガラクトシルオキシプロピルアクリレート80モル%及
びエチルアクリレート20モル%からなる混合物10g
を水:2−プロパノール(7:3)の混合溶媒115g
に溶解し、撹拌装置、温度計、冷却管及びガス導入管を
取り付けた300mlの四つ口フラスコに入れ、反応器
内の空気を1時間窒素と置換した。アゾビスイソブチロ
ニトリル(0.05g)を加え、撹拌しながら内温を窒
素雰囲気化に50℃まで加温した。5時間後、反応液の
粘度上昇が認められなくなってから室温まで冷却し、反
応液をアセトン2000ml中に撹拌しながら注ぎ込
み、得られた沈殿を濾別し、減圧下に加熱乾燥した。得
られた本化合物の平均分子量は参考例1と同様の方法で
算出すると、約160万であった。
【0039】参考例3 マンノシルオキシエチルメタクリレート60モル%及び
2−ヒドロキシエチルメタクリレート40モル%からな
る混合物25gを水175gに溶解し、撹拌装置、温度
計、冷却管及びガス導入管を取り付けた500mlの四
つ口フラスコに入れ、反応器内の空気を1時間窒素と置
換した。過硫酸アンモニウム(0.1g)を加え、撹拌
下に65℃にて8時間重合を行った。得られた反応液に
800mlの水を加え、この溶液を限外濾過装置によっ
て200mlまで濃縮し、さらにこの濃縮液に水を80
0ml加え、同様の操作を3回繰り返した。得られた重
合体はオートクレーブ中で30分間滅菌された。なお、
この重合体の平均分子量は、参考例1と同様の方法で算
出すると、約40万であった。
【0040】実施例1 (乳化安定化) 以下に示す標準的なO/W系クリーム処方に、参考例1
で調製した添加剤を添加し、乳化安定化効果をポリエチ
レングリコール、グリセリン及びポリビニルアルコール
と各々比較した。
【0041】クリーム処方 ステアリン酸 2.5% セチルアルコール 1.5% ワセリン 5.0% 流動パラフィン 10.0% エマルゲン220 2.0% 参考例1の乳化安定剤 3.0% トリエタノールアミン 1.0% 精製水 74.5% 香料、防腐剤 適量 クリームの製造法 精製水に参考例1の乳化安定剤、トリエタノールアミン
を加え、加熱溶解して70℃に保つ(水相)。他の成分
を混合し、加熱溶解して70℃に保つ(油相)。水相に
油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化
し、乳化後かきまぜながら30℃まで冷却してクリーム
を調製した。
【0042】上記のようにして調製したクリームを40
℃の恒温槽に静置し、相分離などによって乳化状態が保
たれなくなるまでの時間を求めた。
【0043】参考例1の乳化安定剤をポリエチレングリ
コール(PEG)、グリセリン及びポリビニルアルコー
ル(PVA)に各々変更し、同様の試験を行った。
【0044】結果を以下の表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】上記表1の結果から、本発明の重合体を配
合した処方は高い乳化安定性を有していることが分か
る。
【0047】また、参考例1の乳化安定剤、PEG及び
PVAを各々上記クリームに添加し、温度と粘度の相関
関係を調べた。結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2の結果から、本発明の参考例1の乳化
剤は、PEGやPVAを配合したものに比べて一般に低
粘度であり、しかも温度による粘度変化が少なく、さら
りとした感触のクリームが得られることが明らかとなっ
た。
【0050】実施例2 (蒸散性) 参考例1で得られた重合物、ピロリドンカルボン酸ナト
リウム塩(PCA−Na)、グリセリン及びコンドロイ
チン硫酸を各々20℃、湿度65%の恒温恒湿槽中に5
日間放置し、その後シリカゲルデシケータ中に放置した
ときの重量変化を測定した。
【0051】結果を図1に示す。
【0052】図1の結果から、本発明の参考例1の重合
物は、水蒸気の吸脱着が比較的速やかであり、特に加湿
状態にある表面(皮膚、粘膜等)に適用した場合に、適
度な水分の蒸散速度が得られるため、べとつき感を与え
難いことが示された。
【0053】実施例3 (使用感) 下記処方中の保湿成分として参考例2及び参考例3の重
合物、グリセリン及び乳酸ソーダをそれぞれ配合した化
粧水を調製し、5名のパネラーにより使用感を比較し
た。
【0054】 パネラーによる評価項目は、顔面への塗布時の使用感を
比較し、パネラーに取って最も使用感の良いものから順
に1〜4の順位をつけた。また、使用後のしっとり感に
ついても同様の順位付けを行った。結果を以下の表3に
示す。
【0055】
【表3】
【0056】上記表3の結果から、使用感に関しては参
考例2及び3ともにグリセリンや乳酸ソーダを配合した
ものと比較してべとつき感が少ない点が順位として高く
なった。また、しっとり感では、従来一般に用いられて
いる保湿剤と比較して劣っておらず、さらりとした感触
で保湿性を有する化粧水の調製が可能である。
【0057】実施例4 (透湿性) 参考例1で得られた重合物、PCA−Na、グリセリン
およびポリエチレングリコールを直径7cmのセロハン
にそれぞれ25mg塗り付け、塩化カルシウムを入れた
透湿カップ(JIS Z−0208)に取り付けた。2
5℃、湿度90%で24時間放置後の塩化カルシウムの
重量変化から透湿性を求めた。結果を表4に示す。
【0058】
【表4】
【0059】上記表4の結果から、本発明のポリマー
は、水分を保持するだけでなく、透湿性に優れるため、
皮膚を閉塞せず、余分な水分を皮膚の内部に閉じ込めな
いため、皮膚の衛生上好ましいことが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の添加剤を含む化粧料の水蒸気に対する
蒸散性を示すデータである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 20/28 MML 7242−4J 299/02 MRS 7442−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 〔式中、G−O−は還元糖の1位水酸基より水素原子を
    除いた基を示し、nは2または3を示し、mは1〜5の
    いずれかの整数を示し、R1 およびR2 は同一または異
    なって、水素原子またはメチル基を示す。〕で表される
    重合性構成単位を分子中に含む重合体からなる化粧料用
    または医薬品用添加剤。
  2. 【請求項2】下記一般式(1) 【化2】 〔式中、G−O−は還元糖の1位水酸基より水素原子を
    除いた基を示し、nは2または3を示し、mは1〜5の
    いずれかの整数を示し、R1 およびR2 は同一または異
    なって、水素原子またはメチル基を示す。〕で表される
    重合性構成単位のみからなるホモポリマーからなる請求
    項1に記載の化粧料用または医薬品用添加剤。
  3. 【請求項3】下記一般式(1) 【化3】 〔式中、G−O−は還元糖の1位水酸基より水素原子を
    除いた基を示し、nは2または3を示し、mは1〜5の
    いずれかの整数を示し、R1 およびR2 は同一または異
    なって、水素原子またはメチル基を示す。〕で表される
    重合性構成単位60モル%以上と共重合可能な繰り返し
    単位40モル%以下からなる重合体からなる請求項1に
    記載の化粧料用または医薬品用添加剤。
  4. 【請求項4】G−O−で表される還元糖がグルコース、
    マンノース、ガラクトース、アラビノース、キシロー
    ス、リボース、マルトース、ラクトース、セロビオー
    ス、マルトオリゴ糖からなる群から選ばれる1種または
    2種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料
    用または医薬品用添加剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002193730A (ja) * 2000-12-25 2002-07-10 Nippon Fine Chem Co Ltd 化粧料および外用剤
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JP2015199731A (ja) * 2014-04-01 2015-11-12 株式会社ポーラファルマ 皮膚外用剤の使用性の評価法及び該評価法で使用性に優れると判別される皮膚外用剤

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