JP2003171257A - 化粧料用保湿剤 - Google Patents
化粧料用保湿剤Info
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Abstract
保湿効果が格段に優れる化粧料を提供すること。 【解決手段】 ポリエチレングリコール側鎖構造を有
する一般式(I) 【化3】 (式中、R1は、水素又はメチル基、R2が水素、メチ
ル基、エチル基、又はフェニル基を表わし、nは1〜50
の整数を表わす。)で示されるアクリル酸系又はメタク
リル酸系化合物を必須モノマーとする重合体又は共重合
体を含有することを特徴とする化粧料。
Description
効果や肌荒れ改善効果に優れた化粧料に関する。
特に皮脂分泌量の減退により、角層のバリア機能が低下
し、経表皮性水分損失(以下、TEWLと略す)が大き
くなったときにおこる。従って冬季や、過剰な皮膚洗
浄、年齢、体質などによる皮膚分泌物の減少により皮膚
乾燥が増悪し、角層水分量が10%程度以下に低下した
状態を特にドライスキンと称している。このように皮膚
が乾燥状態になると皮膚のつやは低下し、小じわが目だ
つなどの弊害がでてくる。
は、角層の水分含有量の低下を防止し、正常な機能を維
持することが必要であり、これまで各種の方法が研究さ
れてきた。その結果、提案された方法としては、皮膚と
の密着性が良く、疎水性を有するワセリン軟膏や油中水
型乳化物などの閉塞剤を用いてTEWLを抑制する方法
と、吸湿力、保湿力を有する例えばヒアルロン酸、キチ
ンなどの多糖類、コラーゲン、エラスチンなどのタン白
質類、ソルビトール、エチレングリコール、グリセリン
などの多価アルコール類、及びピロリドンカルボン酸ソ
ーダ、乳酸ソーダなどの有機酸塩類等の吸湿剤、保湿剤
を皮膚料基剤中に配合することにより、水和効果を高め
る方法とがあった。また、最近は角層などの細胞間脂質
の一成分であるセラミドやスフィンゴ脂質が水分の保持
に重要な働きをしていることが解明され、合成や天然抽
出のセラミドなどを配合することも行なわれつつある。
いずれも水分保持能力が充分なものとは言えないばかり
か、閉塞剤を用いた場合は油っぽく、ベタベタするなど
の不快な感触を与える欠点があり、一方、吸湿剤、保湿
剤を用いた場合にも効果を高める為には多量に配合しな
ければならず、その結果としてベタベタ感やヌメリ感等
の不快な感触を与えるという問題があり、更には経時や
微生物に対する安定性に劣るという欠点もあった。
鑑みてなされたものであって、肌あれ、つや不足等の乾
燥に起因する皮膚状態を改善し、充分な水分保持により
潤いを与える、いわゆる美肌効果を有するとともに、感
触的にも問題の殆んどない化粧料を提供することを課題
とする。
解決するため鋭意研究を行なった結果、側鎖にポリエチ
レングリコール構造を有するアクリル酸又はメタクリル
酸系モノマーを構成単位とする重合体が吸湿、保湿作用
に基づく水分保持機能に優れていることを見い出し、こ
れに基づいて本発明を完成した。
グリコール構造を有する一般式(I)
ル基、エチル基、又はフェニル基を表わし、nは1〜50
の整数を表わす。)で示されるアクリル酸系又はメタク
リル酸系化合物を必須モノマーとする重合体又は共重合
体を含有することを特徴とする化粧料、上記重合体を保
湿成分として化粧料全体に対して0.001〜10重量%配合
したことを特徴とする化粧料に関する。好ましい態様と
しては、ポリエチレングリコール部の片末端が水素、メ
チル基、エチル基、フェニル基のいずれかであり、ポリ
エチレングリコール部の重合度が1〜50であり、又は重
合体の含有量が化粧料全体に対して0.001〜10重量%で
ある化粧料に関するものである。
本発明に適用される重合体は、下記一般式(I)
ル基、エチル基、又はフェニル基を表わし、nは1〜50
の整数を表わす。)で示される側鎖にポリエチレングリ
コール構造を有するアクリル酸系又はメタクリル酸系モ
ノマーを重合させて得られるものである。
ば、ポリエチレングリコールアルキルエーテルとメタク
リル酸クロリド又はアクリル酸クロリドとを反応させて
得ることができる。また、一部は試薬として市販されて
いるものもある。次に、重合体の製造方法については常
法に従えば良く、一般式(I)の化合物と場合によって
は他のモノマーとを溶媒中で重合開始剤の存在下、反応
させて得られる。
す。
ルエーテルメタクリレート重合体 100mlナスフラスコに重合開始剤AIBNを0.0306g(1.86x10
-4mol)量り、フラスコ内をアルゴンガスで3回置換した
後、30mlの蒸留ベンゼンを加えてAIBNが溶解するまで室
温下で攪拌した。これにポリエチレングリコールメチル
エーテルメタクリレート(PEGの平均重合度は4.5)を5m
l(1.75x10-2mol)加え、60℃で48時間、続いて70℃で24
時間加熱し、重合を行なった。その後、重合溶液を液体
窒素で冷却することで重合を停止し、ベンセン凍結乾燥
法によって目的物を回収した。
ルエーテルメタクリレート重合体 100mlナスフラスコに重合開始剤AIBNを0.00753g(4.79x1
0-5mool)量り、フラスコ内をアルゴンガスで3回置換し
た後、30mlの蒸留ベンゼンを加えてAIBNが溶解するまで
室温下で攪拌した。これにポリエチレングリコールメチ
ルエーテルメタクリレート(PEGの平均重合度は22.7)
を5ml(5.00x10-3mol)加え、60℃で48時間、続いて70℃
で24時間加熱し、重合を行なった。その後、重合溶液を
液体窒素で冷却することで重合を停止し、ベンセン凍結
乾燥法によって目的物を回収した。
クリレート重合体 トリエチレングリコール19.8mlとメタクロイルクロリド
15mlをフラスコ中で反応させ、反応混合物をn-ヘプタン
抽出、つづいてジエチルエーテル抽出によってトリエチ
レングリコールメタクリレートを回収した。50mlアンプ
ル管中に重合開始剤AIBNを0.0173g量り、5.0mlのDMFを
重合溶媒として、トリエチレングリコールメタクリレー
トを0.83ml加え、減圧下60℃24時間加熱し、重合を行な
った。
した結果、各合成例の分子量はポリスチレン換算で下記
表1のようになった。
体の分子量は、その使用目的に応じて種々調整すること
ができるが、感触面、ゲル化能、皮膜形成能等を勘案し
た場合、通常はポリスチレン換算で1000以上であり、好
ましくは2500以上である。本発明の化粧料では、上記重
合体が化粧料全体に対して、通常0.001〜10重量%、好
ましくは0.01〜3重量%の範囲で含有される。
成分として、外皮に適用される化粧料、洗浄剤、医薬
品、医薬部外品等に広く適用可能であり、その剤型も水
溶液系、可溶化系、乳化系、粉末系、油剤系、ゲル系、
軟膏系、エアゾール系、水−油2層系、水−油−粉末3
層系等、幅広い剤型を取りうる。すなわち、基礎化粧品
であれば、洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、
エッセンス(美容液)、パック・マスク、ひげそり用化
粧料などの形態に、上記のような剤型において広く適用
可能である。さらに医薬品又は医薬部外品であれば、各
種の軟膏剤などの形態に広く適用が可能である。そし
て、これらの剤型及び形態に、本発明の重合体が取りう
る剤型及び形態が限定されるものではない。
び形態に応じて通常公知の基剤成分を、その配合により
本発明の所期の効果が損なわれない範囲で広く用いて配
合することができる。
級アルコール、エステル油、シリコーン油、多価アルコ
ール、糖類、ビタミン類、水溶性高分子、保湿剤、溶
剤、粉体、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、清
涼剤、色素、防腐剤、香料等を所望する剤型に応じた処
方に従い、適宜組み合わせて使用することができる。本
発明の具体的な処方例については、後述する実施例にお
いて記載する。
経時安定性を評価した。試験方法は以下のとおりであ
り、その結果を表2に示す。
の1%試料水溶液0.5gを豚皮に滴下し、相対湿度3
5%、温度23℃で静置し、2時間後の水分損失率を測
定した。結果を同じく表2に示す。
%の水分が蒸発した(比較例1)が、保湿剤として化粧
料に広く用いられているグリセリンを用いると、水分損
失率を32.6%に抑えることができている(比較例2)。
これに対して、本発明の化合物を用いると、いずれもグ
リセリン以上に豚皮からの水分損失を抑えることが確認
され(実施例1〜3)、本発明の化合物に高い保湿効果
のあることが明らかとなった。
合例を示す。いずれの外用剤も常温3ヶ月放置後におい
ても異常は認められず、安定した外用剤が製造できた。
℃まで冷却する。
とする。他の成分を加熱溶解して70℃とする。この油相
成分に、前述した水相成分を徐々にかき混ぜながら加え
た後ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化後、熱
交換器により30℃まで冷却する。
(水を増量)した乳液 の比較によって官能評価した。官能評価者は普段乳液を
使用している20〜40才の女性20名で実施し、試料の塗布
直後の保湿感及び2週間連用後の保湿効果感を、Bを3
点として1〜5点(点数が大きいほど保湿感がある)で
採点してもらい、その平均点で評価した。結果を表3に
示す。
た化粧料は高い保湿感を実感できることがわかった。
これを用いることで保湿効果が格段に優れる化粧料を提
供できることができた。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリエチレングリコール側鎖構造を有す
る一般式(I) 【化1】 (式中、R1は、水素又はメチル基、R2が水素、メチ
ル基、エチル基、又はフェニル基を表わし、nは1〜50
の整数を表わす。)で示されるアクリル酸系又はメタク
リル酸系化合物を必須モノマーとする重合体又は共重合
体を含有することを特徴とする化粧料。 - 【請求項2】 上記重合体を保湿成分として化粧料全体
に対して0.001〜10重量%配合したことを特徴とする請
求項1記載の化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001369432A JP2003171257A (ja) | 2001-12-04 | 2001-12-04 | 化粧料用保湿剤 |
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---|---|
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|---|
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-
2001
- 2001-12-04 JP JP2001369432A patent/JP2003171257A/ja active Pending
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