JPH06122512A - カーボンブラックの表面処理方法 - Google Patents

カーボンブラックの表面処理方法

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JPH06122512A
JPH06122512A JP3026287A JP2628791A JPH06122512A JP H06122512 A JPH06122512 A JP H06122512A JP 3026287 A JP3026287 A JP 3026287A JP 2628791 A JP2628791 A JP 2628791A JP H06122512 A JPH06122512 A JP H06122512A
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JP
Japan
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carbon black
isocyanate
soxhlet
group
mmol
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Withdrawn
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JP3026287A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Tasaka
佳之 田坂
Shunichi Hayashi
林  俊一
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はカーボンブラックの新規な処理方法
であって、特に導電性とガス透過性を向上し、例えば水
電解装置用電極材に使用できる表面処理カーボンブラッ
クを得られる方法の提供を目的とする。 【構成】 本発明は、カーボンブラック粒子表面にイソ
シアネート基を解して分子量数十〜数千の低分子量化合
物を化学的に結合することにより撥水性を向上すること
を特徴とするカーボンブラックの表面処理方法である。
カーボンブラック粒子表面の水酸基、カルボキシル基等
とイソシアネート基を有する低分子量化合物を反応させ
る方法、又はカーボンブラック粒子表面に二官能性イソ
シアネート基を反応させてカーボンブラックにイソシア
ネート基を結合した後に活性水素含有基を持つ低分子量
化合物とを反応させる方法が特に好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば水電解装置の電極
等に使用されるカーボンブラックの有利な表面処理方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カーボンブラック表面の水酸基、カルボ
キシル基を利用してイソシアネートを用いてグラフト重
合することにより高分子量のポリマーを結合する手法
は、従来より試みられてきた。例えば坪川紀夫「炭素材
料の機能化」、炭素,No. 140,p 322〜336に
詳説されるように、従来の高分子量のポリマーをカーボ
ンブラック表面にグラフト重合させる技術は主に樹脂の
分散性、接着性の向上を目的としたものであり、このよ
うに処理されたカーボンブラックは水電解装置用電極材
としては導電性、ガス透過性が低く実用にならない。ま
た、水電解装置用電極材料を目的とした、カーボンブラ
ックの導電性、ガス透過性を向上するための表面改質に
関する公知技術はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のイソシアネート
を用いて高分子量のポリマーをカーボンブラック表面に
グラフト重合させる表面処理方法では、水電解装置用電
極材料としては導電率が低下し、また水素,酸素,水蒸
気等のガスの透過性が低下する等の欠点があった。特に
電極反応によって生成する水蒸気が凝縮し、著しくガス
透過性を損なう問題があり、導電性の高い撥水性の電極
が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはカーボンブ
ラックの導電性を低下させることなく、カーボンブラッ
クの撥水性を向上させる表面処理方法を鋭意検討した結
果、カーボンブラック粒子表面に分子量数十〜数千で撥
水性基を有する低分子量化合物を化学結合させることが
有効であり、この化学結合形成にイソシアネートを利用
すればよいと見い出した。
【0005】すなわち、本発明はカーボンブラック粒子
表面にイソシアネート基を介して分子量数十〜数千の低
分子量化合物を化学的に結合することにより撥水性を向
上させることを特徴とするカーボンブラックの表面処理
方法を提供する。
【0006】また、本発明はカーボンブラック粒子表面
の活性水素含有基と、低分子量化合物のイソシアネート
基を反応させる、又はカーボンブラック粒子表面の活性
水素含有基と二官能性イソシアネートを反応させた後
に、活性水素含有基を有する低分子量化合物とを反応さ
せることにより、該カーボンブラック粒子表面に該低分
子量化合物を結合させることを特徴とするカーボンブラ
ックの表面処理方法をも提供する。
【0007】本発明に用いる分子量数十〜数千の低分子
量化合物としては、撥水基として、飽和炭化水素基、芳
香族炭化水素基、パーフルオロアルキル基、あるいは部
分的に水素原子をフッ素原子に置換したフッ素含有炭化
水素基を分子内に有し、且つイソシアネート基、カルボ
キシル基、水酸基またはアミノ基を分子内に有する化合
物から成るものである。
【0008】これらのうちイソシアネート基を有する化
合物は、直接カーボンブラック表面の水酸基またはカル
ボキシル基と反応させて化学結合することにより、目的
とする表面処理が達成される。また、イソシアネート基
を有しておらずカルボキシル基、水酸基またはアミノ基
等の活性水素含有基を有する本発明の化合物の場合は、
まずカーボンブラック表面の水酸基またはカルボキシル
基と、分子内にイソシアネート基を2つ以上有する化合
物とを反応させて化学結合させた後、残りのイソシアネ
ート基と該低分子量化合物のカルボキシル基、水酸基ま
たはアミノ基の活性水素含有基とを反応させて化学結合
することにより、目的とする表面処理を達成できる。
【0009】従来の高分子量のポリマーをカーボンブラ
ックの表面に付着させる方法では、イ)プロセスが複雑
である、ロ)高い分子量のものでは立体障害等により反
応性が劣り反応に時間がかかり又結合量を多くするのが
困難である、ハ)撥水性の制御が困難である、等の問題
があった。これに対し、本発明は低分子量の化合物を結
合させるので、イ)〜ハ)のような問題点は解決され
た。本発明の低分子化合物の分子量は数十〜数千であ
り、上限としては分子量数千程度の反応性オリゴマーが
挙げられる。
【0010】以下に、本発明で使用する低分子量化合物
の具体的な例を挙げて説明するが、本発明の表面処理方
法を制限するものではない。分子内にイソシアネート基
を1つ有し、撥水基として飽和炭化水素基を有する化合
物としては例えばイソシアン酸n−プロピル、イソシア
ン酸イソプロピル、イソシアン酸n−ブチル、イソシア
ン酸エチル等が挙げられる。
【0011】分子内にイソシアネート基を1つ有し、撥
水基として芳香族炭化水素基を有する化合物としては、
例えばイソシアン酸フェニル、α−ナフチルイソシアネ
ート、イソシアン酸ベンジル、イソシアン酸ベンゼンス
ルホニル、イソシアン酸m−トリル、イソシアン酸p−
トリル、イソシアン酸p−トルエンスルホニル等が挙げ
られる。
【0012】分子内にイソシアネート基を1つ有し、撥
水基として部分的に水素原子をフッ素原子で置換したフ
ッ素含有炭化水素基を有する化合物としては、例えばイ
ソシアン酸−α,α,α,−トリフルオロ−o−トリ
ル、イソシアン酸−α,α,α,−トリフルオロ−m−
トリル、イソシアン酸−2−フルオロフェニル、イソシ
アン酸−3−フルオロフェニル、イソシアン酸−4−フ
ルオロフェニル等が挙げられる。
【0013】これらの分子内において撥水基とイソシア
ネート基を1つ含有する低分子量化合物はカーボンブラ
ック表面の水酸基或いはカルボキシル基と反応させるこ
とにより目的とする表面処理を達成できる。
【0014】分子内に水酸基を1つ有し、撥水基として
飽和炭化水素基を有する化合物としては、例えばメタノ
ール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアル
コール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアル
コール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、
オクタノール、ノナノール、デカノール、アンデカノー
ル、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノー
ル、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカ
ノール、ステアリルアルコール等が挙げられる。
【0015】これらの分子内に撥水基と水酸基を1つ含
有する低分子量化合物は、まずカーボンブラック表面の
水酸基或いはカルボキシル基と分子内にイソシアネート
基を2つ以上有する化合物とを反応させて化学結合した
後に、残りのイソシアネート基と低分子量化合物の水酸
基を反応させて化学結合することにより目的とする表面
処理を達成できる。
【0016】分子内にイソシアネートを2個以上有する
化合物としては、例えばパラフェニレンジイソシアネー
ト、2−クロロ−1,4−フェニルジイソシアネート、
2,4−トルエンジイソシアネート(以下TDIと略
す)、2,6−トルエンジイソシアネート、1,5−ナ
フタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネー
ト(以下MDIと略す)、1,3−キシリレン−4,6
−ジイソシアネート、ジフェニルサルファイド−4,
4′−ジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシ
アネート等が挙げられる。
【0017】本発明の表面処理は、有機溶媒中で、カー
ボンブラック表面のカルボキシル基または水酸基と、イ
ソシアネート基とを反応させて化学結合させることを特
徴とするが、上記反応に使用する有機溶媒としては、N
−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略す)、ベン
ゾニトリル、ニトロベンゼン、アセトフェノン、o−ジ
クロロベンゼン、N,N−ジメチルアニリン、アニソー
ル等が挙げられる。またこの反応の温度は、使用する溶
媒、イソシアネートによって異なるが、室温〜200℃
の範囲で行なうことができる。好ましくは80〜160
℃で行われる。
【0018】この反応を行なうイソシアネートあるいは
カーボンブラックの濃度は使用する溶媒によって多少異
なるが、カーボンブラックの濃度は溶媒中に充分に分散
して攪拌ができる濃度が好ましく、目安としてカーボン
ブラック100gに対し溶媒5000ml程度が好まし
い。イソシアネートの濃度は使用するカーボンブラック
表面の水酸基、カルボキシル基の数によって異なるが、
カーボンブラック表面の水酸基、カルボキシル基の数の
10倍〜1000倍程度過剰のイソシアネートを反応さ
せることが好ましい。例えばアセチレンブラックの場
合、表面の水酸基の数は0.02mmol/g程度であり、カ
ーボンブラック1gに対して0.2〜2mmolの割合でイ
ソシアネートを反応させることが好ましい。
【0019】また、この反応に要する時間は、温度、濃
度、使用する溶媒等によって異なるが、イソシアネート
とカーボンブラック表面の水酸基あるいはカルボキシル
基との反応が完結するまで数十分から数時間かけて行う
ことが好ましい。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 ジイソシアネートとしてMDIを用い、下記のプロセス
(A)により、表面処理した。このときの反応は下記化
学式(1)、(2)で示される。
【化1】 プロセスA 反応装置にカーボンブラック2g、N−メチル−2−
ピロリドン150mlを入れ、室温で10分間、3000
rpm で攪拌して、よく分散させた。 これにMDIを1g(4mmol)加え、80℃に加熱し
て4時間攪拌してカーボンブラック粒子と反応させた。 40℃に温度を下げてから、メタノール1.6g(5
0mmol)を加え、10分間攪拌して反応した。 反応溶液をソックスレー濾紙に移した。装置内部に付
着したカーボンブラックはDMFで洗い落としてソック
スレー濾紙に移した。 ソックスレー抽出装置によりN,N−ジメチルホルム
アミド(以下DMFと略す)で24時間還流してカーボ
ンブラックを洗浄した。 減圧乾燥器により1mmHgの減圧下、100℃で24時
間乾燥して、表面処理カーボンブラックを得た。
【0021】実施例2 ジイソシアネートとしてTDIを用い、下記のプロセス
(B)により、表面処理した。このときの反応は下記化
学式(3)、(4)で示される。
【化2】 プロセスB 反応装置にカーボンブラック2g、NMP150mlを
入れ、室温で10分間、3000rpm で攪拌して、よく
分散させた。 これにTDIを1g(6mmol)加え、60℃に加熱し
て1時間攪拌してカーボンブラック粒子と反応させた。 40℃に温度を下げてから、メタノール1.6g(5
0mmol)を加え、10分間攪拌して反応した。 反応溶液をソックスレー濾紙に移した。装置内部に付
着したカーボンブラックはDMFで洗い落としてソック
スレー濾紙に移した。 ソックスレー抽出装置によりDMFで24時間還流し
てカーボンブラックを洗浄した。 減圧乾燥器により1mmHgの減圧下、100℃で24時
間乾燥して、表面処理カーボンブラックを得た。
【0022】実施例3 ジイソシアネートとしてTDIを用い、下記のプロセス
(C)により、表面処理した。このときの反応は下記化
学式(5)、(6)で示される。
【化3】 プロセスC 反応装置にNMP150ml、TDI2g(11mmo
l)、メタノール0.37g(12mmol)を入れ、40
℃で10分間攪拌して反応させた。 これにカーボンブラック2gを加え、60℃に加熱し
て1時間攪拌してカーボンブラック粒子と反応させた。 40℃に温度を下げてから、メタノール3.2g(1
00mmol)を加え、10分間攪拌して過剰のイソシアネ
ートと反応させた。 反応溶液をソックスレー濾紙に移した。装置内部に付
着したカーボンブラックはDMFで洗い落としてソック
スレー濾紙に移した。 ソックスレー抽出装置によりDMFで24時間還流し
てカーボンブラックを洗浄した。 減圧乾燥器により1mmHgの減圧下、100℃で24時
間乾燥して、表面処理カーボンブラックを得た。
【0023】実施例4 ジイソシアネートとしてフェニルイソシアネートを用
い、下記のプロセス(C)により、表面処理した。この
ときの反応は下記化学式(7)で示される。
【化4】 プロセスC 反応装置にカーボンブラック4g、NMP200mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して分散させ
た。 これにフェニルイソシアネートを1.84g(15mm
ol)加え、80℃に加熱して1時間攪拌してカーボンブ
ラック粒子と反応させた。 反応溶液をソックスレー濾紙に移した。装置内部に付
着したカーボンブラックはDMFで洗い落としてソック
スレー濾紙に移した。 ソックスレー抽出装置によりDMFで24時間還流し
てカーボンブラックを洗浄した。 減圧乾燥器により1mmHgの減圧下、100℃で24時
間乾燥して、表面処理カーボンブラックを得た。
【0024】実施例5 イソシアネートとしてプロピルイソシアネートを用い、
下記のプロセス(C)により、表面処理した。このとき
の反応は下記化学式(8)で示される。
【化5】 プロセスC 反応装置にカーボンブラック4g、NMP200mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して分散さ
せた。 これにプロピルイソシアネートを1.6g(19mmo
l)加え、80℃に加熱して1時間攪拌してカーボンブ
ラック粒子と反応させた。 反応溶液をソックスレー濾紙に移した。装置内部に付
着したカーボンブラックはDMFで洗い落としてソック
スレー濾紙に移した。 ソックスレー抽出装置によりDMFで24時間還流し
てカーボンブラックを洗浄した。 減圧乾燥器により1mmHgの減圧下、100℃で24時
間乾燥して、表面処理カーボンブラックを得た。
【0025】以上の実施例1〜5で得た本発明により表
面処理したカーボンブラックにおいて、カーボンブラッ
ク表面に結合した低分子量化合物の量を表1に纏めて示
す。
【表1】
【0026】実施例6 イソシアネートとして4−フロロフェニルイソシアネー
トを用い、下記のプロセスにより表面処理した。このと
きの反応式は下記化学式(9)で示される。
【化6】 反応装置にカーボンブラック2g、NMP150mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して、よく
分散させた。 これに4−フロロフェニルイソシアネートを0.55
g(4mmol)加え、80℃に加熱して1時間攪拌してカ
ーボンブラックと反応させた。 表面処理反応後のカーボンブラックはソックスレー抽
出により未反応物、副生成物、反応溶媒(NMP)を除
去した。ソックスレー抽出は抽出溶媒にDMFを用いて
8時間還流した。 ソックスレー抽出後のカーボンブラックは、ソック
スレー濾紙ごと減圧乾燥機に入れ、約1mmHgの減圧下、
100℃で8時間乾燥してDMFを除去した。 減圧感想後のカーボンブラックはソックスレー濾紙か
ら取り出し、乳鉢で粉砕して、粉末状の表面処理カーボ
ンブラック粒子を得た。
【0027】実施例7 イソシアネートとしてα−α−α−トリフロロ−m−ト
ルイルイソシアネートを用い、下記のプロセスにより表
面処理した。このときの反応式は下記化学式(10)で
示される。
【化7】 反応装置にカーボンブラック2g、NMP150mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して、よく
分散させた。 これにα−α−α−トリフロロ−m−トルイルイソシ
アネートを0.75g(4mmol)加え、80℃に加熱し
て1時間攪拌してカーボンブラックと反応させた。 表面処理反応後のカーボンブラックはソックスレー抽
出により未反応物、副生成物、反応溶媒(NMP)を除
去した。ソックスレー抽出は抽出溶媒にDMFを用いて
8時間還流した。 ソックスレー抽出後のカーボンブラックは、ソック
スレー濾紙ごと減圧乾燥機に入れ、約1mmHgの減圧下、
100℃で8時間乾燥してDMFを除去した。 減圧乾燥後のカーボンブラックはソックスレー濾紙か
ら取り出し、乳鉢で粉砕して、粉末状の表面処理カーボ
ンブラック粒子を得た。
【0028】実施例8 イソシアネートとしてMDIを用い、下記のプロセスに
より表面処理した。このときの反応式は下記の化学式
(11)及び化学式(12)で示される。
【化8】 反応装置にカーボンブラック2g、NMP150mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して、よく
分散させた。 これにMDIを1.0g(4mmol)加え、80℃に加
熱して1時間攪拌してカーボンブラックと反応させた。 40℃に温度を下げてから2,2,2−トリフロロエ
タノールを0.80g(8mmol)加え、10分間攪拌し
て反応させた。 表面処理反応後のカーボンブラックはソックスレー抽
出により未反応物、副生成物、反応溶媒(NMP)を除
去した。ソックスレー抽出は抽出溶媒にDMFを用いて
8時間還流した。 ソックスレー抽出後のカーボンブラックは、ソックス
レー濾紙ごと減圧乾燥機に入れ、約1mmHgの減圧下、1
00℃で8時間乾燥してDMFを除去した。 減圧乾燥後のカーボンブラックはソックスレー濾紙か
ら取り出し、乳鉢で粉砕して、粉末状の表面処理カーボ
ンブラック粒子を得た。
【0029】実施例9 イソシアネートとしてMDIを用い、下記のプロセスに
より表面処理した。このときの反応式は下記の化学式
(13)及び化学式(14)で示される。
【化9】 反応装置にカーボンブラック2g、NMP150mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して、よく
分散させた。 これにMDIを1.0g(4mmol)加え、80℃に加
熱して1時間攪拌してカーボンブラックと反応させた。 40℃に温度を下げてから1,1,1,3,3,3−
ヘキサフロロ−2−プロパノールを1.34g(8mmo
l)加え、10分間攪拌して反応させた。 表面処理反応後のカーボンブラックはソックスレー抽
出により未反応物、副生成物、反応溶媒(NMP)を除
去した。ソックスレー抽出は抽出溶媒にDMFを用いて
8時間還流した。 ソックスレー抽出後のカーボンブラックは、ソックス
レー濾紙ごと減圧乾燥機に入れ、約1mmHgの減圧下、1
00℃で8時間乾燥してDMFを除去した。 減圧乾燥後のカーボンブラックはソックスレー濾紙か
ら取り出し、乳鉢で粉砕して、粉末状の表面処理カーボ
ンブラック粒子を得た。
【0030】実施例10 イソシアネートとしてMDIを用い、下記のプロセスに
より表面処理した。このときの反応式は下記の化学式
(15)及び化学式(16)で示される。
【化10】 反応装置にカーボンブラック2g、NMP150mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して、よく
分散させた。 これにMDIを1.0g(4mmol)加え、80℃に加
熱して1時間攪拌してカーボンブラックと反応させた。 40℃に温度を下げてから3−アミノベンゾトリフル
オリドを1.29g(8mmol)加え、10分間攪拌して
反応させた。 表面処理反応後のカーボンブラックはソックスレー抽
出により未反応物、副生成物、反応溶媒(NMP)を除
去した。ソックスレー抽出は抽出溶媒にDMFを用いて
8時間還流した。 ソックスレー抽出後のカーボンブラックは、ソックス
レー濾紙ごと減圧乾燥機に入れ、約1mmHgの減圧下、1
00℃で8時間乾燥してDMFを除去した。 減圧乾燥後のカーボンブラックはソックスレー濾紙か
ら取り出し、乳鉢で粉砕して、粉末状の表面処理カーボ
ンブラック粒子を得た。
【0031】実施例11 イソシアネートとしてMDIを用い、下記のプロセスに
より表面処理した。このときの反応式は下記の化学式
(17)及び化学式(18)で示される。
【化11】 反応装置にカーボンブラック2g、NMP150mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して、よく
分散させた。 これにMDIを1.0g(4mmol)加え、80℃に加
熱して1時間攪拌してカーボンブラックと反応させた。 40℃に温度を下げてから2,3,4,5,6−ペン
タフロロアニリンを1.46g(8mmol)加え、10分
間攪拌して反応させた。 表面処理反応後のカーボンブラックはソックスレー抽
出により未反応物、副生成物、反応溶媒(NMP)を除
去した。ソックスレー抽出は抽出溶媒にDMFを用いて
8時間還流した。 ソックスレー抽出後のカーボンブラックは、ソックス
レー濾紙ごと減圧乾燥機に入れ、約1mmHgの減圧下、1
00℃で8時間乾燥してDMFを除去した。 減圧乾燥後のカーボンブラックはソックスレー濾紙か
ら取り出し、乳鉢で粉砕して、表面処理粉末状のカーボ
ンブラック粒子を得た。
【0032】実施例12 イソシアネートとしてMDIを用い、下記のプロセスに
より表面処理した。このときの反応式は下記の化学式
(19)及び化学式(20)で示される。
【化12】 反応装置にカーボンブラック2g、NMP150mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して、よく
分散させた。 これにMDIを1.0g(4mmol)加え、80℃に加
熱して1時間攪拌してカーボンブラックと反応させた。 60℃に温度を下げてからトリフロロ酢酸を0.91
g(8mmol)加え、10分間攪拌して反応させた。 表面処理反応後のカーボンブラックはソックスレー抽
出により未反応物、副生成物、反応溶媒(NMP)を除
去した。ソックスレー抽出は抽出溶媒にDMFを用いて
8時間還流した。 ソックスレー抽出後のカーボンブラックは、ソックス
レー濾紙ごと減圧乾燥機に入れ、約1mmHgの減圧下、1
00℃で8時間乾燥してDMFを除去した。 減圧乾燥後のカーボンブラックはソックスレー濾紙か
ら取り出し、乳鉢で粉砕して、表面処理粉末状のカーボ
ンブラック粒子を得た。
【0033】実施例13 イソシアネートとしてMDIを用い、下記のプロセスに
より表面処理した。このときの反応式は下記の化学式
(21)及び化学式(22)で示される。
【化13】 反応装置にカーボンブラック2g、NMP150mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して、よく
分散させた。 これにMDIを1.0g(4mmol)加え、80℃に加
熱して1時間攪拌してカーボンブラックと反応させた。 60℃に温度を下げてからペンタフロロ安息香酸を
1.70g(8mmol)加え、10分間攪拌して反応させ
た。 表面処理反応後のカーボンブラックはソックスレー抽
出により未反応物、副生成物、反応溶媒(NMP)を除
去した。ソックスレー抽出は抽出溶媒にDMFを用いて
8時間還流した。 ソックスレー抽出後のカーボンブラックは、ソックス
レー濾紙ごと減圧乾燥機に入れ、約1mmHgの減圧下、1
00℃で8時間乾燥してDMFを除去した。 減圧乾燥後のカーボンブラックはソックスレー濾紙か
ら取り出し、乳鉢で粉砕して、表面処理粉末状のカーボ
ンブラック粒子を得た。
【0034】実施例14 イソシアネートとしてMDIを用い、下記のプロセスに
より表面処理した。このときの反応式は下記の化学式
(23)及び化学式(24)で示される。
【化14】 反応装置にカーボンブラック2g、NMP150mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して、よく
分散させた。 これにMDIを1.0g(4mmol)加え、80℃に加
熱して1時間攪拌してカーボンブラックと反応させた。 60℃に温度を下げてからペンタデカフロロ−n−オ
クタン酸を1.34g(8mmol)加え、10分間攪拌し
て反応させた。 表面処理反応後のカーボンブラックはソックスレー抽
出により未反応物、副生成物、反応溶媒(NMP)を除
去した。ソックスレー抽出は抽出溶媒にDMFを用いて
8時間還流した。 ソックスレー抽出後のカーボンブラックは、ソックス
レー濾紙ごと減圧乾燥機に入れ、約1mmHgの減圧下、1
00℃で8時間乾燥してDMFを除去した。 減圧乾燥後のカーボンブラックはソックスレー濾紙か
ら取り出し、乳鉢で粉砕して、粉末状の表面処理カーボ
ンブラック粒子を得た。
【0035】実施例15 イソシアネートとしてMDIを用い、下記のプロセスに
より表面処理した。このときの反応式は下記の化学式
(25)及び化学式(26)で示される。
【化15】 反応装置にカーボンブラック2g、NMP150mmol
を入れ、室温で3000rpm で10分間攪拌して、よく
分散させた。 これにMDIを1.0g(4mmol)加え、80℃に加
熱して1時間攪拌してカーボンブラックと反応させた。 60℃に温度を下げてからパーフロロヘキシル−2−
エタノールを2.91g(8mmol)加え、10分間攪拌
して反応させた。 表面処理反応後のカーボンブラックはソックスレー抽
出により未反応物、副生成物、反応溶媒(NMP)を除
去した。ソックスレー抽出は抽出溶媒にDMFを用いて
8時間還流した。 ソックスレー抽出後のカーボンブラックは、ソックス
レー濾紙ごと減圧乾燥機に入れ、約1mmHgの減圧下、1
00℃で8時間乾燥してDMFを除去した。 減圧乾燥後のカーボンブラックはソックスレー濾紙か
ら取り出し、乳鉢で粉砕して、粉末状の表面処理カーボ
ンブラック粒子を得た。
【0036】以上の実施例6〜15で得た本発明により
表面処理したカーボンブラックにおいて、カーボンブラ
ック表面に結合した低分子量化合物の量を表2に纏めて
示す。
【表2】 以上の各実施例で得られた本発明による表面処理カーボ
ンブラックをプレス成形板としたものの表面の水の接触
角は110°程度と良好であった。また、導電性、ガス
透過性も良好であった。
【0037】
【発明の効果】本発明の表面処理法により表面処理した
カーボンブラックは水電解装置用電極材料としてカーボ
ンブラック粒子の導電性を失うことなく高い性能を示
し、本発明の有効性が確認された。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンブラック粒子表面にイソシアネ
    ート基を介して分子量数十〜数千の低分子量化合物を化
    学的に結合することにより撥水性を向上させることを特
    徴とするカーボンブラックの表面処理方法。
  2. 【請求項2】 カーボンブラック粒子表面の活性水素含
    有基と、低分子量化合物のイソシアネート基を反応させ
    る、又はカーボンブラック粒子表面の活性水素含有基と
    二官能性イソシアネートを反応させた後に、活性水素含
    有基を有する低分子量化合物とを反応させることによ
    り、該カーボンブラック粒子表面に該低分子量化合物を
    結合させることを特徴とする請求項1記載のカーボンブ
    ラックの表面処理方法。
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