JPH0612236U - スリップ制御装置 - Google Patents

スリップ制御装置

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JPH0612236U
JPH0612236U JP5195192U JP5195192U JPH0612236U JP H0612236 U JPH0612236 U JP H0612236U JP 5195192 U JP5195192 U JP 5195192U JP 5195192 U JP5195192 U JP 5195192U JP H0612236 U JPH0612236 U JP H0612236U
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hydraulic pressure
pressure
hydraulic
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JP5195192U
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Inventor
剛 渕田
弘治 金内
Original Assignee
株式会社ユニシアジェックス
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンチロック制御の減圧回路に用いられ減圧
弁に不具合を生じてこれが開状態のままとなっても、通
常のブレーキ動作を可能とすること。 【構成】 アンチロック制御液圧回路1の減圧経路Bに
は、減圧弁としてのソレノイド弁12が設けられてい
る。そして、この経路Bには導入される減圧に応じて移
動するピストンを有し、これによりブレーキ液を蓄える
ためのリザーバ16、およびリザーバピストン17が連
結されている。リザーバピストン17のピストン17C
は、液圧ブースタに連結する経路EまたはFがソレノイ
ド弁13による切換えに応じて連結することによって上
下動し、減圧によって経路Bに流れ込んだブレーキ液を
マスターシリンダ32へ還流する。これにより、ソレノ
イド弁12に不具合を生じても経路Aのブレーキ液量を
確保することができ、この経路を介した通常のブレーキ
動作は可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車等に用いられるアンチロックブレーキ装置やトラクションコ ントロール装置等のスリップ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来例として、例えば特開昭61−171654号公報に開示された アンチロックブレーキ装置を挙げることができる。
【0003】 ここに示されるアンチロックブレーキ装置の液圧系統は、通常のブレーキ動作 に用いられる液圧経路に加えて、アンチロック制御の減圧時に用いられる減圧経 路を具えて構成される。この減圧経路には、常閉型の減圧弁が介挿されており、 アンチロック制御の減圧時には、上記ブレーキ動作の通常液圧経路を閉じるとと もに上記減圧弁を開けることにより、ブレーキ装置のホイールシリンダ内液圧を 減圧し、ブレーキ液を解放液室等に戻すものである。
【0004】 トラクションコントロール装置の液圧系統においても同様の構成が採られてい る。すなわち、トラクション制御においてホイールシリンダ内液圧を減圧する際 は、マスターシリンダのリザーバに通じる切換弁を開いてブレーキ液をリザーバ に戻す制御が行われている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記減圧弁あるいは切換弁を作動させる、例えばソレノイド等 に故障を生じ減圧弁等が開のままとなると、アンチロック制御やトラクション制 御のための増,減圧を正常に行えないばかりか、戻し経路を介して液圧経路内の ブレーキ液が解放液室等に排出されて減少し、十分な制動力が得られないことが 考えられる。また、このブレーキ液の減少は、戻し経路の配管に亀裂や切損が生 じても起きることである。
【0006】 本考案は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とす るところは、アンチロックブレーキ装置やトラクションコントロール装置等のス リップ制御装置におけるブレーキ液戻し経路の破損等の影響を受けないようにし 、また、減圧経路に用いられる減圧弁に不具合を生じてこれが開状態のままとな っても、十分な制動力が得られるスリップ制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのために本考案では、ブレーキ装置の制動力を用いて車輪のスリップを制御 するためのスリップ制御装置において、当該ブレーキ液の液圧に応じた前記制動 力を生じさせるためのホイールシリンダと、該ホイールシリンダの前記液圧を変 化させるため、ブレーキ操作手段の操作に応じて、当該液圧を変化させるための マスターシリンダと、該マスターシリンダと前記ホイールとを連結し、前記マス ターシリンダの液圧の変化を前記ホイールシリンダへ伝えるための液圧経路と、 前記ホイールシリンダに連結し、当該液圧を減圧するための減圧経路と、該減圧 経路中に設けられ、当該経路を開または閉状態とすることが可能な弁手段と、前 記減圧経路中に設けられ、液圧の伝達のみが可能で、ブレーキ液の流通を不可能 とした液圧伝達手段と、を具えたことを特徴とする。
【0008】
【作用】
以上の構成によれば、ホイールシリンダの液圧を減圧するための減圧経路には 、ブレーキ液の流通を不可能とし液圧力の伝達のみを可能とする液圧伝達手段が 設けられるため、例えば減圧経路の弁手段が故障して開のままとなっても、ブレ ーキ液は減圧経路を介して流出しない。
【0009】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案を詳細に説明する。
【0010】 (実施例1) 図1は、本考案の実施例1にかかるアンチロックブレーキ装置の主に液圧系統 を示す模式図である。
【0011】 図1に示すように、アンチロック制御に関する構成は、大別して、アンチロッ ク制御液圧回路1、ブレーキ装置のホイールシリンダ2および液圧ブースタ回路 を具えたブレーキ液作動回路3に分けることができる。
【0012】 ブレーキ液作動回路3において、マスターシリンダ32内のピストン(不図示 )がブレーキペダル31への踏下に応じて動作することにより、アンチロック制 御液圧回路1を介してホイールシリンダ2内が加圧される。また、ブレーキペダ ル31の踏下を解除すると、マスターシリンダ32内の上記ピストンは、戻しば ね(不図示)によって上記とは反対方向に動作し、ホイールシリンダ2内の液圧 が減少する。液圧ブースタ回路を構成するアキュムレータ35には、ポンプ34 によって経路Dを介してリザーバ33からブレーキ液が送給され、これにより、 アキュムレータ35にブレーキ液が蓄えられ、その液圧が高められる。リリーフ 弁36は、アキュムレータ35による増圧経路Cの途中に設けられ、これにより 、アキュムレータ35の液圧が所定圧力に保たれる。チェック弁37はこの経路 C中に設けられ、ブレーキ液はアキュムレータ35からマスターシリンダ32へ の流通のみが許容される。これにより、アキュムレータ35の液圧がマスターシ リンダ32の背圧として用いられることが可能となる。また、増圧経路Cからは 、アンチロック制御液圧回路におけるリザーバのピストンを動作させるための経 路Eが分岐している。
【0013】 アンチロック制御液圧回路1において、通常のブレーキ動作時のブレーキ液作 動およびアンチスキッド制御時の増圧のための経路として用いられる液圧経路A には、その末端にホイールシリンダ2が連結し、また、常開型のソレノイド弁1 1が介挿されている。ソレノイド弁11とホイールシリンダ2の間の液圧経路A からは、アンチロック制御時の減圧のための液圧経路Bが分岐し、この経路Bに は、経路Aに近い順にリザーバ16およびリザーバピストン17が連結している 。経路Aとリザーバ16との間には減圧弁を構成する常閉型のソレノイド弁12 が介挿されている。また、リザーバ16とリザーバピストン17との間の経路B には、リザーバ16側からリザーバピストン17側へのブレーキ液の流通のみを 許容するチェック弁14が介挿されている。さらに、チェック弁14とリザーバ ピストン17との間の経路Bからは、チェック弁15が介挿された油圧経路B′ が分岐し、マスターシリンダ32とソレノイド弁11との間の油圧経路Aに連結 している。
【0014】 リザーバ16とリザーバピストン17は、それぞれの本体をなすシリンダの内 部で摺動可能に設けられたピストン16Cおよび17Cを具える。ピストン16 Cおよび17Cは、それぞれシリンダ内を上部室16Aおよび17Aと下部室1 6Bおよび17Bとに隔て、また、それぞればね16Dおよび17Dによって所 定の力で上部室側へ付勢されている。
【0015】 リザーバピストン17の下部室17Bには、ブレーキ液作動回路3の増圧経路 Cから分岐した経路E、またはブレーキ液作動回路3の経路Dから分岐した経路 Fのいずれかがソレノイド弁13の作動/非作動に応じて連結する。
【0016】 上述したアンチロックブレーキ装置の液圧系統における動作を図2〜4を参照 して説明する。
【0017】 図2は、通常ブレーキ動作時あるいはアンチロック制御の増圧時の状態を示す 油圧系統の模式図である。
【0018】 このとき、アンチロック制御液圧回路1のソレノイド弁11および12はとも に非作動状態にあるので、それぞれ開および閉である。この結果、通常ブレーキ 動作の加圧時およびアンチロック制御の増圧時には、マスターシリンダ32で発 生した液圧により、液圧経路Aのブレーキ液はホイールシリンダ2に流れ込みこ の液圧を上昇させ、これによりブレーキ装置の制動力を生じさせる。また、通常 ブレーキ動作のブレーキ解除時、すなわち、ペダル31の踏下解除時には、ホイ ールシリンダ2のブレーキ液は、経路Aを介してマスターシリンダ32側へ流れ てホイールシリンダ2の液圧を減少させる。
【0019】 図3は、アンチロック制御の保持状態を示す液圧系統の模式図である。
【0020】 この状態では、不図示のアンチロック制御回路はソレノイド弁11のソレノイ ドを作動させてこの弁を閉状態とする。これにより、ホイールシリンダ2の液圧 を固定し、ブレーキ装置の制動力を一定に保持する。
【0021】 図4は、アンチロック制御の減圧時の制御を示す液圧系統の模式図である。
【0022】 この減圧時には、ソレノイド弁11および12の双方が作動してそれぞれ閉お よび開状態となる。この結果、ペダル31の踏下、すなわちマスターシリンダ3 2での加圧にかかわらず、ホイールシリンダ2の液圧はソレノイド弁12を有す る液圧経路Bを介して減圧される。すなわち、ホイールシリンダ2に連通する液 圧経路Bのブレーキ液は、リザーバ16のピストン16Cをそのばね16Dの弾 性力に抗して押し下げながら上部室16Aに流れ込む。これにより、ホイールシ リンダ2からブレーキ液が流出してその液圧が減少する。リザーバ16の上部室 16Aに流れ込んだブレーキ液はこれに一時的に蓄えられる。
【0023】 一方、リザーバピストン17の下部室17Bに連結する液圧経路を切換えるた めのソレノイド弁13を動作させるソレノイドは、このアンチロック制御の減圧 時には非作動,作動を繰り返す。
【0024】 ソレノイド弁13が非作動状態にあるとき、リザーバピストン17の下部室1 7Bは液圧戻し経路Fと連結する。これにより、下部室17Bはマスターシリン ダ32のリザーバ33に連通するため、下部室17Bには作用する液圧は比較的 小さなものとなり、リザーバ16に一時的に蓄えられたブレーキ液は、チェック 弁14を介してリザーバ17の上部室17Aに流れ込む。この結果、ブレーキ液 は、ばね17Dの弾性力に抗してピストン17C押し下げ、上部室17Aの容積 を拡大する。なお、このとき、液圧経路Aの液圧は比較的高いので、チェック弁 15を閉成する力が比較的大きい。このため。リザーバ16側からチェック弁1 4を介して導入されるブレーキ液はリザーバピストン17側へ流れる。
【0025】 ソレノイド弁13が作動状態にあるとき、下部室17Bは液圧経路Eに連結す る。これにより、アキュムレータの比較的高い液圧が液圧経路Eを介して下部室 17Bに導入され、ピストン17Cは押し上げられる。この結果、上部室17A に一時的に蓄えられたブレーキ液は、これから押し出され、液圧経路B′および そのチェック弁15を介したマスターシリンダ32側へのブレーキ液の強制的な 流動を生じる。このとき、チェック弁14によってリザーバ16へのブレーキ液 の逆流は生じないことは勿論である。
【0026】 以上のように、アンチロック制御の減圧時にソレノイド弁13の非作動,作動 を繰返すことにより、リザーバピストン17のピストン17Cを上下させたポン プ作用を行い、減圧によってリザーバ16に一時に蓄えられたブレーキ液を強制 的かつ効率良くマスターシリンダ32へ戻すことができる。なお、リザーバ16 ,17のスプリング16D,17Dの付勢力は16D>17Dであり、前記ソレ ノイド13は常開型ソレノイドと常閉型ソレノイドの組合せでも成立する。
【0027】 上述した本実施例の構成によれば、例えば、減圧用のソレノイド弁に故障を生 じこれが開状態のままとなっても、リザーバピストン17によって、液圧経路B は、リザーバ33に通じ液圧経路Fと常に非連通状態にあり、また、リザーバピ ストン17の上記ポンプ作用により、マスターシリンダ側の液圧経路Aにブレー キ液が還流される。このため、液圧経路Aの流量は常に所定量に確保され、通常 のブレーキ動作は可能となる。
【0028】 さらに、マスターシリンダ32のリザーバ33に連結する液圧戻し経路Fは、 リザーバピストン17によって、減圧用液圧経路Bから隔てられている。このた め、戻し経路Fの配管に亀裂等の破損を生じてブレーキ液が漏れたとしても、戻 し経路Fでの液漏れによって液圧経路Aのブレーキは減少せず、通常のブレーキ 動作は可能となる。ソレノイド弁12が故障して開状態となっても同様である。 なお、この際、ソレノイド弁13を作動させることにより、リザーバピストン1 7のピストン17Cを押上げてこの状態を保持するようにすれば、液圧経路Aか らソレノイド弁12を通って液圧経路Bに流れ込むブレーキ液の量は少なくて済 む。
【0029】 さらに、減圧によってリザーバに一時的に蓄えられたブレーキ液は、リザーバ ピストンのポンプ作用によりマスターシリンダに圧送するようにしたため、特別 なモータポンプ等が不要になる。この結果、装置の軽量化と小型化が図れると共 に、騒音および振動が低減される。また、製造作業性の向上とコストの低廉化が 図れる。
【0030】 (実施例2) 図5は本考案の実施例2にかかるトラクションコントロール装置の主に液圧系 統を示す模式図である。
【0031】 図に示す例は後輪が駆動輪である場合を示し、この左右後輪それぞれのスリッ プ率を制御するためにブレーキのホイールシリンダ液圧を増減する等のための液 圧経路および通常のブレーキ操作のための液圧経路を示している。
【0032】 通常のブレーキ操作のための液圧経路としては、左後輪のホイールシリンダ2 10に対して経路A,EおよびIが用いられ、右後輪のホイールシリンダ220 に対して経路A,D,D′,E′およびI′が用いられる。経路A,E,E′に はそれぞれソレノイドで動作しそれぞれ常開型の切換弁206,208および2 18が設けられている。すなわち、トラクション制御が行われないときには、ソ レノイドは動作せず、切換弁206,208および218は開の状態にあり、液 圧経路A−E−IおよびA−D−D′−E′−I′がブレーキ操作用液圧経路を 構成する。ブレーキ液は、倍力装置202の補助を受けたペダル201の踏下に 応じてこれら液圧経路を流れ、ホイールシリンダ210および220に流入し、 またはホイールシリンダ210および220から流出する。これにより、ホイー ルシリンダの液圧が増圧または減圧してブレーキ動作が行われる。
【0033】 トラクション制御のための液圧経路として、以下の経路が構成される。
【0034】 マスターシリンダ203のリザーバ204に液圧経路Bが接続し、液圧源21 5に液圧経路Cが接続する。液圧源215は、アキュムレータ216とこれにブ レーキ液を蓄えるためのポンプ217を具え、またアキュムレータ216の液圧 が所定圧力以上になることを防止するためのリリーフ弁218が設けられる。ア キュムレータ216の液圧は、後述されるトラクション制御の増圧モードで用い られる。
【0035】 リザーバ204に接続する液圧経路B及び液圧源215に接続する液圧経路C のそれぞれの他端は、液圧切換弁214に接続する。また、液圧切換弁214に は液圧経路Hが接続する。以上の構成により、液圧切換弁214の切換え動作に 応じて、液圧経路Hは、液圧経路Bまたは液圧経路Cに連通する。
【0036】 液圧経路Hの他端には増圧装置213が接続される。増圧装置213は、シリ ンダ内に摺動可能に設けられたピストン213Aおよびこれを液圧経路H側へ付 勢するためのばね213Bを具える。増圧装置213の液圧経路Hが接続する反 対側には、液圧経路Jが接続する。以上の構成により、液圧経路Hと液圧経路J とは非連通状態のままで相互にブレーキ液の圧力を伝達することのみが可能とな る。
【0037】 液圧経路Jには、トラクション制御の増圧に用いられる経路D−E−Iおよび D′−E′−I′、減圧に用いられる経路G−F−IおよびG−F′−I′が接 続する。液圧経路DおよびD′には、常開型の切換弁208および218がそれ ぞれ介挿され、経路FおよびF′には常閉型の切換弁209および219がそれ ぞれ介挿される。液圧経路FとF′とが接続する部分からはリザーバ211に至 る液圧経路が分岐する。リザーバ211は、シリンダ内を摺動可能に設けられた ピストンとこれを液圧経路側へ付勢するばねを具える。液圧経路G中にはポンプ 212が設けられ、このポンプ212によりリザーバ211に蓄えられたブレー キ液が経路J側へ送られる。
【0038】 以上示した液圧経路におけるトラクション制御の増圧,保持および減圧の各モ ードについて、図6,7および8を参照して以下に説明する。
【0039】 図6はトラクション制御の増圧モードにおける液圧経路を示す模式図である。 増圧モードでは、図6に示されるように、液圧切換弁214は、液圧経路Hが液 圧経路Cに連通するよう切換えられている。これにより、液圧源215のアキュ ムレータ215から増圧装置213にブレーキ液が流れ込み、ピストン213A をばね213Bの付勢力に抗して押し込む。この押し込みにより、ブレーキ液は 、液圧経路J→D→E→Iおよび液圧経路J→D′→E′→I′を経て、それぞ れホイールシリンダ210および220に流れ込む。なお、トラクション制御に おいては、図7,8においても同様、切換弁206は閉じられ、マスターシリン ダ203に通ずる液圧経路は遮断されている。
【0040】 図7はトラクション制御の保持モードにおける液圧経路を示す模式図である。 保持モードでは、切換弁208および218が閉じられる。これにより、ホイー ルシリンダ210および220の液圧は保持される。
【0041】 図8はトラクション制御の減圧モードにおける液圧経路を示す模式図である。 このモードでは、まず、液圧切換弁214は液圧経路BとHとが連通するように 切換えられている。また切換弁208および218は閉じられ、切換弁209お よび219は開状態とされる。
【0042】 以上の切換弁の切換え制御によれば、液圧経路Hは、液圧の低いリザーバ20 4に接続する液圧経路Bに連通するので、増圧装置213のピストン213Aは ばね213Bの付勢力等によって経路H側へ移動できる。これにより、ホイール シリンダ210および220からブレーキ液が流出し、リザーバ211に蓄えら れる。また、リザーバ211に蓄えられたブレーキ液はポンプ212によって液 圧経路J側へ送られる。
【0043】 以上示した実施例によれば、リザーバ204に接続する液圧経路B−Hは、増 圧装置213によって、通常のブレーキ操作で用いられる液圧経路E−Iおよび D−D′−E′−I′と常に非連通状態にあるため、例えば切換弁214が故障 して液圧経路BとHとが連通したままの状態になったり、さらに切換弁209や 219が故障しても、通常のブレーキ操作は支障なく行うことができる。
【0044】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案によれば、ホイールシリンダの液圧を 減圧するための減圧経路には、ブレーキ液の流通を不可能と液圧の伝達のみを可 能とする液圧伝達手段が設けられるため、例えば減圧経路の弁手段が故障して開 のままとなっても、ブレーキ液は減圧経路を介して流出しない。
【0045】 この結果、アンチロックブレーキ装置やトラクションコントロール装置の減圧 弁の故障等が生じた際も通常のブレーキ動作は良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1にかかるアンチロック制御装
置の液圧系統を示す模式図である。
【図2】上記液圧系統の通常ブレーキ動作時あるいはア
ンチロック制御における減圧時の状態を示す模式図であ
る。
【図3】上記液圧系統のアンチロック制御におけるホー
ルド時の状態を示す模式図である。
【図4】上記液圧系統のアンチロック制御における減圧
時の状態を示す模式図である。
【図5】本考案の実施例2にかかるトラクションコント
ロール装置の液圧系統を示す模式図である。
【図6】上記液圧系統のトラクション制御における増圧
時の状態を示す模式図である。
【図7】上記液圧系統のトラクション制御における保持
時の状態を示す模式図である。
【図8】上記液圧系統のトラクション制御における減圧
時の状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 アンチスキッド液圧回路 2,210,220 ホイールシリンダ 3 液圧ブースタ回路 11,12,13 ソレノイド弁 14,15 チェック弁 16,17,211 リザーバ 16A,17A 上部室 16B,17B 下部室 16C,17C ピストン 16D,17D ばね 31,201 ブレーキペダル 32,203 マスターシリンダ 33,204 リザーバ 34,212,217 ポンプ 35,216 アキュムレータ 36,218 リリーフ弁 37 チェック弁 202 倍力装置 206,208,209,218,219 切換弁 213 増圧装置 A,B,B′,C,D,D′,E,,E′F,F′,
G,H,I,I′,J 油圧経路

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ装置の制動力を用いて車輪のス
    リップを制御するためのスリップ制御装置において、 当該ブレーキ液の液圧に応じた前記制動力を生じさせる
    ためのホイールシリンダと、 該ホイールシリンダの前記液圧を変化させるため、ブレ
    ーキ操作手段の操作に応じて、当該液圧を変化させるた
    めのマスターシリンダと、 該マスターシリンダと前記ホイールとを連結し、前記マ
    スターシリンダの液圧の変化を前記ホイールシリンダへ
    伝えるための液圧経路と、 前記ホイールシリンダに連結し、当該液圧を減圧するた
    めの減圧経路と、 該減圧経路中に設けられ、当該経路を開または閉状態と
    することが可能な弁手段と、 前記減圧経路中に設けられ、液圧の伝達のみが可能で、
    ブレーキ液の流通を不可能とした液圧伝達手段と、 を具えたことを特徴とするスリップ制御装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキ装置の制動力を用いて車輪のス
    リップを制御するためのスリップ制御装置において、 当該液圧に応じた前記制動力を生じさせるためのホイー
    ルシリンダと、 該ホイールシリンダの前記液圧を変化させるため、ブレ
    ーキ操作手段の操作に応じて当該液圧を変化させるため
    のマスターシリンダと、 該マスターシリンダと前記ホイールシリンダとを連結
    し、前記マスターシリンダの液圧の変化を前記ホイール
    シリンダへ伝えるための第1液圧経路と、 該第1液圧経路中に設けられ、当該経路を開または閉状
    態とすることが可能な第1弁手段と、 該第1弁手段と前記ホイールシリンダとの間の前記第1
    液圧経路から分岐し、前記第1弁手段と前記マスターシ
    リンダとの間の前記第1液圧経路に連結する第2液圧経
    路と、 該第2液圧経路に、前記マスターシリンダ側の前記第1
    液圧経路側に流動可能なように直列に設けられた2つの
    逆止弁と、 該2つの逆止弁の間の前記第2液圧経路に連結して設け
    られ、当該ピストンの移動によって、前記第2液圧経路
    からブレーキ液を流入させて貯留し、また、該貯留した
    ブレーキ液を前記第2液圧経路へ押出すことが可能なリ
    ザーバピストンと、 該リザーバピストンの前記ピストンを移動させるための
    ピストン駆動手段と、 前記リザーバピストンと、前記第1弁手段に関して前記
    ホイールシリンダ側の前記第1液圧経路との間の前記第
    2液圧回路中に設けられ、当該経路を開または閉状態と
    することが可能な第2弁手段と、 を具えたことを特徴とするスリップ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ピストン駆動手段は、当該ピストン
    を液圧の変化によって移動させるものであり、当該液圧
    の作用部は、アキュムレータに連結する第3液圧経路ま
    たは前記マスターシリンダのリザーバに連結する第4液
    圧経路のいずれかに、第3弁手段の切換えによって連結
    することを特徴とする請求項2に記載のスリップ制御装
    置。
  4. 【請求項4】 ブレーキ装置の制動力を用いて車輪のス
    リップを制御するためのスリップ制御装置において、 当該ブレーキ液の液圧に応じた前記制動力を生じさせる
    ためのホイールシリンダと、 該ホイールシリンダの前記液圧を変化させるため、ブレ
    ーキ操作手段の操作に応じて、当該液圧を変化させるた
    めのマスターシリンダと、 該マスターシリンダと前記ホイールとを連結し、前記マ
    スターシリンダの液圧の変化を前記ホイールシリンダへ
    伝えるためのブレーキ液圧経路と、 該ブレーキ液圧経路中に設けられ、当該経路を開または
    閉状態とすることが可能な第1弁手段と、 アキュムレータと前記ホイールシリンダとを連結し液圧
    経路の一部をなす増圧経路と、 該増圧経路中に設けられ、当該経路を開または閉状態と
    することが可能な第2弁手段と、 前記マスターシリンダのリザーバと前記ホイールシリン
    ダとを連結し液圧経路の一部をなす減圧経路と、 該減圧経路に設けられ、当該経路を開または閉状態とす
    ることが可能な第3弁手段と、 前記減圧経路に設けられるリザーバと、 前記減圧経路に設けられるポンプと、 前記増圧経路および前記減圧経路と共通に連結し、およ
    び前記マスターシリンダの前記リザーバまたは前記アキ
    ュムレータと液圧切換弁手段によって選択的に連結する
    液圧経路と、 該液圧経路中に設けられ、液圧の伝達のみが可能でブレ
    ーキ液の流通を不可能とした液圧伝達手段と、 を具えたことを特徴とするスリップ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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