JPH06121124A - 光ビーム走査装置 - Google Patents

光ビーム走査装置

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JPH06121124A
JPH06121124A JP4266073A JP26607392A JPH06121124A JP H06121124 A JPH06121124 A JP H06121124A JP 4266073 A JP4266073 A JP 4266073A JP 26607392 A JP26607392 A JP 26607392A JP H06121124 A JPH06121124 A JP H06121124A
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scanning
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displacement
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    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査レンズの収差による影響を排除すること
ができる光ビーム走査装置を得る。 【構成】 AOMに入力する信号を出力する発振回路6
2A〜62HをVCOで構成する。また主走査方向に沿
った各位置におけるレーザビームの変位量が予め測定さ
れ、メモリ88A〜88Hには前記信号の周波数に対応
するデータに前記測定した変位量を補正する補正量を加
えたデータがレーザビームの主走査方向に沿った位置と
対応されて記憶されている。レーザビームによる走査を
行うと、カウンタ86からレーザビームの主走査方向位
置に対応するデータがアドレスとして入力され、メモリ
88A〜88Hから該アドレスに対応するデータが順次
出力される。これにより、走査レンズの収差によるレー
ザビームの変位が補正されるようにレーザビームの主走
査方向位置に応じて信号の周波数が変更されAOMから
のレーザビームの射出方向が変更される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ビーム走査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、マルチ周波数音響光学素子
(AOM)を備えた光変調器を用いて複数本の光ビーム
を形成することにより安定かつ高速に読取り或いは記録
を行う光ビーム走査装置が提案されている(特公昭63-5
741 号公報、特開昭54-5455 号公報、特開昭57-41618号
公報、特公昭53-9856 号公報、実開昭55-29414号公報等
参照)。このAOMを用いて画像を記録する光ビーム記
録装置等の光ビーム走査装置では、複数個の発振回路に
よって各々周波数の異なる複数の高周波信号を生成し、
生成した高周波信号を記録する画像に応じてオンオフし
て混合し、AOMに供給してAOMを駆動する。
【0003】これにより、AOMは供給された高周波信
号に応じて振動し、AOMに入射された光ビームは高周
波信号の周波数に応じた方向へ高周波信号の振幅に応じ
た強さで回折され、AOMから複数本の光ビームが射出
される。AOMから射出された複数本の光ビームは回転
多面鏡(ポリゴンミラー)等で構成される走査光学系に
より主走査方向に沿って走査され、走査レンズを介して
記録材料に照射される。光ビーム照射位置の副走査方向
に沿った移動については、記録材料を搬送することによ
り行うか、またはガルバノメータミラー等の走査手段に
より光ビームを副走査方向に走査させることにより行
う。これにより、光ビームの照射位置は記録材料上を2
次元に移動し、記録材料に画像が記録される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、走査レンズ
を通過した光ビームは、走査レンズの収差により記録材
料への照射位置に若干の変位が生ずる。この照射位置の
変位量は走査レンズ上における光ビームの通過位置に応
じて変化する。このため、走査光学系によって主走査方
向に沿って走査され走査レンズを通過して記録材料に照
射された光ビームの照射位置の軌跡は、例として図12
に示すように主走査方向に対して湾曲し、かつ走査レン
ズ上の光ビームの走査位置(通過位置)に応じて湾曲量
及び湾曲の仕方が異なる(図12(A)〜(C)参照)
ことになる。
【0005】従って、複数本の光ビームを同時に走査さ
せて画像を記録する場合には、各光ビームによって記録
される走査線の湾曲が異なることになるため走査線の間
隔が不均一となり、画像にむらが生じるという問題があ
った。特に複数本の光ビームによって同時に記録する走
査線の間隔を広くし、所謂インタレースによって画像を
記録する場合には、各々の光ビームの走査レンズ上にお
ける走査位置の間隔が広くなるため各光ビームの湾曲量
及び湾曲の仕方が大きく異なることになり、各光ビーム
によって記録される走査線の間隔のむらが周期的に顕著
に現れる。
【0006】この走査線の間隔のむらは、印刷の分野で
多く用いられる網点により表現した画像を記録する場合
に特に問題となる。すなわち、網点はドットの面積によ
って濃度を表現するものであるためドットの面積を正確
にする必要があるが、上記のように走査線の間隔にむら
があるとドットの面積が変化し元の画像と異なって見え
たり、周期的にむらが生ずる場合にはドットの間隔との
関係によってはむらが強調される等の不都合が生ずる。
また、近年、印刷の分野では1インチ当り600〜700 本
もの走査線によって高密度に画像を記録することが行わ
れており、このように高い密度で画像を記録する場合に
は走査線の間隔を厳密に一定にする必要がある。
【0007】また、1本の光ビームを主走査方向にのみ
走査させ、記録材料を搬送することによって副走査を行
って画像を記録する場合には、光ビームが走査レンズ上
の一定の位置を走査するため各走査線の湾曲量及び湾曲
の仕方が一定となり、走査線の間隔はほぼ一定となる。
しかし、上記のような光ビーム記録装置によって、例え
ばマイクロフィルム等に高密度で画像を記録する場合に
は、マイクロフィルムに記録した画像が高い倍率で拡大
されることがある。この場合には、走査線の間隔が一定
であっても走査線が0.1 μm程度湾曲していれば画像の
歪として視認される。
【0008】一方、上記に関連し、AOMに入力する信
号を生成する発振回路を、印加された電圧に応じて発振
周波数を変更可能なVCO(Voltage Controlled Oscil
lator)で構成したものが従来より知られている(Visibi
lity and Correction of Periodic Interference Struc
tures in Line-by-Line Recorded Images,Journal of
Applied Photographic Engineering Volume 2,Number
2,Spring 1976)。しかしながら、上記文献に記載されて
いる技術は、予め設定した周波数との誤差を補正するた
めにVCOを用いたものであり、光ビームの走査を行っ
ている最中に周波数を変更するものではない。
【0009】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、走査レンズの収差による影響を排除することができ
る光ビーム走査装置を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、入射された光ビームを入力さ
れた信号の周波数に応じた方向に射出させる光変調器
と、前記光変調器から射出された光ビームを主走査方向
に沿って走査させる走査手段と、前記走査手段によって
走査された光ビームが通過する走査レンズと、前記走査
レンズの収差による走査レンズを通過した光ビームの変
位を補正するための情報を光ビームの主走査方向に沿っ
た位置と対応させて記憶した記憶手段と、前記記憶手段
に記憶された情報に基づいて光ビームの走査レンズの収
差による変位が補正されるように光ビームの主走査方向
に沿った位置に応じて光変調器に入力する前記信号の周
波数を変更する変更手段と、を有している。
【0011】また、請求項1記載の発明において、走査
手段は光ビームを主走査方向及び副走査方向に沿って走
査させ、記憶手段には走査レンズの収差による光ビーム
の変位を補正するための情報が光ビームの主走査方向に
沿った位置及び副走査方向に沿った位置と対応させて記
憶されており、変更手段は前記記憶手段に記憶された情
報に基づいて光ビームの主走査方向に沿った位置及び副
走査方向に沿った位置に応じて前記信号の周波数を変更
することができる。
【0012】また、請求項1または請求項2記載の発明
において、光ビームの走査レンズ上の通過位置と光ビー
ムの変位量との関係が変化した場合に前記記憶手段に記
憶された情報を前記変化した関係に対応する情報に変更
する制御手段を備えることが好ましい。
【0013】請求項4記載の発明は、入射された光ビー
ムを入力された信号の周波数に応じた方向に射出させる
光変調器と、前記光変調器から射出された光ビームを主
走査方向に沿って走査させる走査手段と、前記走査手段
によって走査された光ビームが通過する走査レンズと、
前記走査レンズの収差による走査レンズを通過した光ビ
ームの変位量を検出する検出手段と、前記検出手段によ
って検出された光ビームの変位が補正されるように光変
調器に入力する前記信号の周波数を変更する変更手段
と、を有している。
【0014】また、上記発明において、光変調器は各々
周波数の異なる複数の信号が入力されることによって複
数本の光ビームを射出させ、変更手段は前記複数の信号
の周波数を各々変更することができる。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明では、走査レンズの収差に
よる走査レンズを通過した光ビームの変位を補正するた
めの情報を光ビームの主走査方向に沿った位置と対応さ
せて記憶手段に記憶し、変更手段において前記記憶した
情報に基づいて光ビームの走査レンズの収差による変位
が補正されるように光ビームの主走査方向に沿った位置
に応じて光変調器に入力する信号の周波数を変更する。
なお、前記変位を補正するための情報としては、例えば
光ビームの変位量を予め測定し、この変位を補正するた
めの信号の周波数の補正量を求めておき、この補正量を
記憶することができる。この場合、変更手段は記憶され
た補正量に従い光ビームの主走査方向に沿った位置に応
じて信号の周波数を変更すればよい。また、例えば予め
測定した光ビームの変位量を記憶しておき、変更手段に
おいて前記記憶した変位量に基づいて前記補正量を演算
によって求めてもよい。
【0016】これにより、光ビームの走査に伴って変化
する走査レンズ上の通過位置に応じて光変調器に入力さ
れる信号の周波数が変更され、光ビームの変位が補正さ
れるように光変調器からの光ビームの射出方向が連続的
に変化するので、この光ビームを例えば記録材料に照射
すると、光ビームの照射位置の軌跡は主走査方向に略一
致することになる。従って、走査レンズの収差の影響が
排除される。
【0017】なお、請求項1記載の発明において、例え
ば光ビームによって画像を記録する等の場合には、記録
材料への光ビームの照射位置を副走査方向に沿って移動
させる必要がある。この副走査方向に沿った移動は、記
録材料を移動させるか、または走査手段により光ビーム
を主走査方向及び副走査方向に沿って走査させればよ
い。走査手段によって主走査方向及び副走査方向に沿っ
て走査させる場合には、走査レンズ上における光ビーム
の走査位置が副走査方向に沿って移動することになり、
光ビームの変位量が副走査方向に沿って変化する。
【0018】これに対し、請求項2に記載したように、
記憶手段に走査レンズの収差による光ビームの変位を補
正するための情報を光ビームの主走査方向に沿った位置
及び副走査方向に沿った位置と対応させて記憶してお
き、変更手段により前記情報に基づいて光ビームの変位
を補正するように光ビームの主走査方向に沿った位置及
び副走査方向に沿った位置に応じて信号の周波数を変更
すれば、副走査方向に沿った光ビームの変位量の変化を
補正することができ、走査レンズの収差の影響を排除す
ることができる。
【0019】また、例えば光ビーム記録装置等では、倍
率の異なる複数の走査レンズを備え記録する画像のサイ
ズ等に応じて適切な倍率の走査レンズを選択して使用す
ることがある。この走査レンズの変更等を行うと、光ビ
ームの走査レンズ上の通過位置と光ビームの変位量との
関係が変化する。これに対し、請求項3に記載したよう
に、光ビームの走査レンズ上の通過位置と光ビームの変
位量との関係が変化した場合に記憶手段に記憶された情
報を前記変化した関係に対応する情報に変更する制御手
段を設ければ、走査レンズの変更等を行っても走査レン
ズの収差の影響を排除することができる。
【0020】請求項4記載の発明では、走査レンズを通
過した光ビームの走査レンズの収差による変位量を検出
手段によって検出し、光ビームの変位が補正されるよう
に光変調器に入力する信号の周波数を変更する。これに
より、上記と同様に光ビームの変位が補正されるように
光変調器からの光ビームの射出方向が連続的に変化し、
走査レンズの収差の影響が排除される。なお、本発明に
おける光ビームとして例えば気体レーザから射出される
レーザビームを適用した場合には、周囲環境(例えば温
度)や電源の変動等によってレーザビームの照射位置が
変位することがある。本請求項4記載の発明では、この
ような周囲環境等の変動によるレーザビームの変位も同
時に補正することができる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0022】〔第1実施例〕図1には本第1実施例に係
るレーザビーム記録装置10が示されている。レーザビ
ーム記録装置10は電源14に接続されたHe−Neレ
ーザ12を備えている。なお、このHe−Neレーザに
代えて他の気体レーザまたは半導体レーザ等を用いても
よい。He−Neレーザ12のレーザビーム射出側に
は、レンズ16、AOM(音響光学素子)18及びレン
ズ24が順に配列されている。AOM18は音響光学効
果を生ずる音響光学媒質21を備えている。音響光学媒
質21の対向する面には、入力された高周波信号に応じ
て超音波を出力するトランスデューサ17と、音響光学
媒質21を通過した超音波を吸収する吸音体19とが貼
付されている。トランスデューサ17はAOM18を駆
動するAOMドライバ20に接続され、AOMドライバ
20は制御回路22に接続されている。本実施例では、
AOM18に入射されたレーザビームから最大8本のレ
ーザビームが回折され、記録用レーザビームとして射出
される。
【0023】レンズ24のレーザビーム射出側には、ミ
ラー26、ダイクロイックミラー25、ポリゴンミラー
(回転多面鏡)28、レンズ29及びダイクロイックミ
ラー32が順に配列されている。ダイクロイックミラー
25の近傍にはレンズ27及び半導体レーザ13が配置
されている。半導体レーザ13は半導体レーザドライバ
15に接続されており、半導体レーザドライバ15によ
って駆動される。半導体レーザ13は参照用レーザビー
ムとして、可視光よりも長い波長のレーザビームを射出
する。半導体レーザ13から射出されたレーザビームは
レンズ27を介して参照用レーザビームとしてダイクロ
イックミラー25に入射される。ダイクロイックミラー
25は半導体レーザ13から射出された参照用レーザビ
ームに対応する波長の光を反射し、それ以外の波長の光
を透過させるように構成されている。従って、ダイクロ
イックミラー25に入射された記録用レーザビームはダ
イクロイックミラー25を透過し、参照用レーザビーム
はダイクロイックミラー25で反射され、各々は合波さ
れて同一方向すなわちポリゴンミラー28側へ射出され
る。
【0024】ポリゴンミラー28はポリゴンミラードラ
イバ30に接続されており、ポリゴンミラードライバ3
0によって高速回転され、入射されたレーザビームを主
走査方向に沿って偏向する。ポリゴンミラードライバ3
0はポリゴンミラー28の回転数を検出する図示しない
回転数検出手段を備えており、ポリゴンミラー28が一
定速度で回転するように制御する。ポリゴンミラー28
で反射されると共に主走査方向に沿って偏向された記録
用レーザビーム及び参照用レーザビームは、レンズ29
を介してダイクロイックミラー32に入射される。ダイ
クロイックミラー32は記録用レーザビームに対応する
波長の光を反射させ、それ以外の波長の光を透過させる
ように構成されている。このため、ダイクロイックミラ
ー32に入射された記録用レーザビームは反射され、参
照用レーザビームはダイクロイックミラー32を透過し
て分波される。
【0025】ダイクロイックミラー32を透過した前記
参照用レーザビームを受光可能な位置には、リニアエン
コーダ33及び光電変換器31が順に配列されている。
これにより、ダイクロイックミラー32を透過した参照
用レーザビームはリニアエンコーダ33上を走査され
る。リニアエンコーダ33は、透明部と不透明部とが主
走査方向に一定ピッチで交互に多数縞状に配置された平
面板で構成されている。このリニアエンコーダ33をポ
リゴンミラー28で反射された参照用レーザビームで走
査すると、透明部を透過した参照用レーザビームが光電
変換器31で光電変換されてパルス信号が出力される。
このパルス信号は、パルスの個数が前記参照用レーザビ
ームの主走査線上の位置に対応し、各パルス間の間隔が
参照用レーザビームの主走査速度に対応している。
【0026】一方、ダイクロイックミラー32の反射側
には、ターレット71、ステージ42が順に配置されて
おり、ダイクロイックミラー32で反射された記録用レ
ーザビームはターレット71に支持された走査レンズ4
0を介してステージ42に照射される。ターレット71
には倍率の異なる走査レンズ40が複数支持されてい
る。ターレット71はシャフト71Aを中心として回転
可能とされており、ターレット71が回転することによ
って前記複数の走査レンズ40のいずれかがレーザビー
ムの光路上に配置される。なお、本第1実施例のレーザ
ビーム記録装置10では、レーザビームを主走査方向に
のみ走査させるので、各レーザビームは走査レンズ40
上の一定位置を走査する。
【0027】ステージ42には可視光域の波長の光に感
光する感光材料(例えばマイクロフィルム等で構成され
た記録材料44が配置されている。記録材料44は両端
がリール46及びリール48に層状に巻付けられてい
る。記録材料44はレーザビームが照射されている状態
で、図示しない搬送手段により、照射されたレーザビー
ムの走査方向(主走査方向)と直交する方向(副走査方
向)に沿って搬送される。これによりレーザビームの照
射位置が記録材料44上を2次元に移動し、記録材料4
4に画像が記録される。
【0028】また、ダイクロイックミラー32と走査レ
ンズ40との間には、非記録時(例えば、あるコマから
他のコマへ記録を変更するとき、あるフィッシュから他
のフィッシュへ記録を変更するとき等)にレーザビーム
を遮断するように閉じられるシャッター61が配置され
ている。このシャッター61のレーザビーム入射側の面
には光電変換器60が取り付けられている。図2に示す
ように、光電変換器60は信号発生回路58に接続され
ている。信号発生回路58はAOMドライバ20に接続
されており、AOMドライバ20からAOM18に供給
される高周波信号の振幅を制御する信号を出力する。
【0029】一方、制御回路22は画像データを一時的
に記憶するレジスタ50とレジスタ50に接続されたデ
ータ変換器52とを備えている。この画像データは8ビ
ットのパラレル信号で与えられる。データ変換器52は
レジスタ50から入力される8ビットの信号のオンの個
数に応じた4ビットのパラレル信号を出力する。データ
変換器52にはDAC(デジタル−アナログ変換器)5
4が接続されている。DAC54は、データ変換器52
から出力される4ビットのパラレル信号を、アナログ信
号に変換してAOMドライバ20に出力する。このアナ
ログ信号のレベルは、信号のオンの数が多くなるに従っ
て高くなる。また、画像データは遅延回路56で所定時
間遅延された後、AOMドライバ20に入力される。
【0030】図3に示すように、AOMドライバ20は
発振回路62A、62B、62C、62D、62E、6
2F、62G、62Hを備えている。発振回路62A〜
62HはVCOで構成されており、周波数制御端が各々
変位補正回路82に接続されている。発振回路62A〜
62Hは周波数制御端を介して供給された信号の電圧レ
ベルに応じた周波数の高周波信号を出力する。発振回路
62A〜62Hの出力端にはローカルレベル制御回路6
4A、64B、64C、64D、64E、64F、64
G、64Hが各々接続され、ローカルレベル制御回路6
4A〜64Hの出力端にはスイッチ回路66A、66
B、66C、66D、66E、66F、66G、66H
が各々接続されている。
【0031】ローカルレベル制御回路64A〜64Hの
レベル制御端の各々は信号発生回路58に接続されてお
り、前述の振幅を制御するための信号が入力される。な
お、ローカルレベル制御回路としては、ダブルバランス
ドミキサーやピンダイオードアッテネータを使用するこ
とができる。また、スイッチ回路66A〜66Hの制御
端は遅延回路56に接続されており、遅延回路56から
出力された画像データが各々入力される。スイッチ回路
66A、66Bの各出力端は、2つの信号を1:1の割
合で混合するコンバイナ68ABの入力端に各々接続さ
れている。同様に、スイッチ回路66C、66Dの各出
力端はコンバイナ68CDの入力端に接続され、スイッ
チ回路66E、66Fの各出力端はコンバイナ68EF
の入力端に接続され、スイッチ回路66G、66Hの各
出力端はコンバイナ68GHの入力端に接続されてい
る。
【0032】コンバイナ68ABの出力端はトータルレ
ベル制御回路70ABを介して増幅回路72ABに接続
されている。同様に、コンバイナ68CDの出力端はト
ータルレベル制御回路70CDを介して増幅回路72C
Dに接続され、コンバイナ68EFの出力端はトータル
レベル制御回路70EFを介して増幅回路72EFに接
続され、コンバイナ68GHの出力端はトータルレベル
制御回路70GHを介して増幅回路72GHに接続され
ている。増幅回路72AB、72CDの各出力端はコン
バイナ74の入力端に接続され、増幅回路72EF、7
2GHの各出力端はコンバイナ76の入力端に接続され
ている。
【0033】コンバイナ74、76の出力端はコンバイ
ナ78に接続され、コンバイナ78の出力端は増幅回路
80に接続されている。増幅回路80の出力端はトラン
スデューサ17に接続されている。トータルレベル制御
回路70AB〜70GHは、ローカルレベル制御回路と
同様にダブルバランスドミキサーやピンダイオードアッ
テネータで構成され、各々のレベル制御端は制御回路2
2のDAC54の出力端に接続されている。
【0034】一方、図4に示すように、光電変換器31
は変位補正回路82の主走査タイミング制御回路84に
接続されている。主走査タイミング制御回路84は、光
電変換器31から入力されたパルス信号に基づいて、レ
ーザビームの主走査方向の走査速度に対応する間隔でパ
ルスが生ずるビデオクロック信号を生成する。このビデ
オクロック信号は制御回路22へ供給され、制御回路2
2ではAOM18におけるレーザビームの変調が主走査
方向の走査と同期するように、前記ビデオクロック信号
に基づいてAOMドライバ20の作動を制御する。
【0035】また、主走査タイミング制御回路84の出
力端にはカウンタ86が接続されている。カウンタ86
の出力端はメモリ88A、88B、88C、88D、8
8E、88F、88G、88Hのアドレス入力端に接続
されている。メモリ88A〜88Hとしては、記憶して
いる情報を書き替え可能なメモリ(例えばRAM、EP
ROM)を用いている。メモリ88A〜88Hのデータ
出力端はDAC(デジタル−アナログ変換器)90A、
90B、90C、90D、90E、90F、90G、9
0Hを介してAOMドライバ20の発振回路62A〜6
2Hに接続されている。またメモリ88A〜88Hのデ
ータ入力端はデータ変更用制御回路92に接続されてい
る。データ変更用制御回路92には使用する走査レンズ
40を切り換えたときに走査レンズ切換信号が入力され
る。またデータ変更用制御回路92にはROM94が接
続されている。
【0036】次に本第1実施例の作用を説明する。ホス
トコンピューター等から転送された8ビットの画像デー
タはレジスタ50と遅延回路56に供給される。データ
変換器52は、レジスタ50から入力された信号のオン
の個数に応じたデジタル信号を出力し、DAC54はこ
のデジタル信号をアナログ信号に変換して出力する。こ
のアナログ信号は、トータルレベル制御回路70AB〜
70GHの制御端の各々に入力される。また、遅延回路
56によって所定時間遅延された画像データは、AOM
ドライバ20のスイッチ回路66A〜66Hの各々に入
力される。
【0037】発振回路62A〜62Hは変位補正回路8
2から供給された信号の電圧レベルに応じた周波数の信
号を出力する。発振回路62A〜62Hから出力された
信号は、ローカルレベル制御回路64A〜64Hによっ
て振幅が調節された後スイッチ回路66A〜66H、コ
ンバイナ68AB〜68GH、トータルレベル制御回路
70AB〜70GH、増幅回路72AB〜72GH、コ
ンバイナ74、76、コンバイナ78を介してAOM1
8のトランスデューサ17に供給される。
【0038】トランスデューサ17は、入力された信号
を入力された信号の周波数及び振幅に応じた超音波信号
に変換する。この超音波信号は、音響光学媒質21を伝
播して吸音体19に吸音される。このとき、He−Ne
レーザ12からレーザビームが発振されていると、この
レーザビームは音響光学媒質21によって超音波信号の
振幅に応じたパワーでかつ周波数に応じた方向に回折さ
れ、複数本のレーザビームが射出される。AOM18か
ら射出された複数本のレーザビームは、ポリゴンミラー
28によって主走査方向に走査され、走査レンズ40を
介して記録材料44に照射される。
【0039】一方、ROM94には発振回路62A〜6
2Hに各々供給する信号の電圧レベルに対応するデータ
が走査レンズ40毎に予め記憶されている。このデータ
には予め求められた各走査レンズ40の収差によるレー
ザビームの変位の補正分が含まれており、レーザビーム
の主走査方向に沿った位置と対応されて記憶されている
(次の表1参照)。
【0040】
【表1】
【0041】前述した補正分の含まれたデータは以下の
ようにして求められる。例として、発振回路62Aから
基準周波数f1 の信号を出力し、この信号をAOM18
に供給したときに、AOM18から周波数f1 に応じた
方向へ射出されたレーザビームがポリゴンミラー28を
経て走査レンズ40上を図5(A)に示す位置を走査し
て記録材料44に照射されるものとする。このとき走査
レンズ40の収差により記録材料44へのレーザビーム
の照射位置は副走査方向に変位し、レーザビームの照射
位置の軌跡は例として図5(B)に示すように湾曲す
る。
【0042】まず、図5(B)に示すように、このとき
の主走査方向に沿った所定間隔毎の変位量d1、d2、
d3、…を測定する。次に、レーザビームの照射位置を
変位量d1、d2、d3、…だけ移動させるための前記
基準周波数f1 に対する補正量fd1、fd2、fd3、…を
演算により求める。この補正量fd1、fd2、fd3、…に
基準周波数f1 を各々加えた値をデジタルデータに変換
すれば、前記走査レンズ40を使用するときに発振回路
62Aに供給する前記補正分が含まれたデータが得られ
る。上記のような処理を発振回路62B〜62Hに対し
ても同様に行い、求めた補正量に対して基準周波数f2
〜f8 を各々加算することによって、特定の走査レンズ
40に対するデータが導出される。上記処理をターレッ
ト41に保持された各走査レンズ40に対して行うこと
により、表1に示すデータが得られる。なお、上記変位
量d1、d2、d3、…は、走査レンズ40を設計した
段階で計算により求めることも可能である。
【0043】データ変更用制御回路92は入力された走
査レンズ切換信号に基づいて使用される走査レンズ40
を判断し、該走査レンズに対応するデータを各メモリ8
8A〜88Hに記憶させる。例として、表1に示す走査
レンズ「A」が使用されると判断した場合には、表1に
太線で囲んだデータAA0、AA1、AA2、…、AAXをメモ
リ88Aのアドレスの先頭から順に設定し記憶させる。
またメモリ88B〜88Hについても同様にデータを設
定し記憶させる。
【0044】レーザビームによる記録材料44への画像
の記録を開始すると、レーザビームの主走査方向への走
査に伴って参照用レーザビームがリニアエンコーダ33
上を走査し、光電変換器31から出力されたパルス信号
に応じて主走査タイミング制御回路84からビデオクロ
ック信号が出力される。カウンタ86では入力されたビ
デオクロック信号のパルス数をカウントし、カウント値
をメモリ88A〜88Hに順次出力する。このカウント
値はレーザビームの主走査方向に沿った位置に対応して
おり、各メモリ88A〜88Hではカウント値をアドレ
スとして、該アドレスに格納されているデータを出力す
る。従って、メモリ88A〜88Hからは、レーザビー
ムの主走査方向の走査に伴ってアドレスの先頭から順
に、レーザビームの主走査方向に沿った位置に対応する
データが出力される。このデータはDAC90A〜90
Hに供給され、データの値に応じた電圧レベルのアナロ
グ信号に変換されて発振回路62A〜62Hに供給され
る。
【0045】発振回路62A〜62Hからは供給された
信号の電圧レベルに応じた周波数の信号が出力され、A
OM18からは該信号の周波数に応じた方向にレーザビ
ームは射出されるので、走査レンズ40の収差により生
ずるレーザビームの変位を補正するように射出方向が順
次変更される。従って、記録材料44上への各レーザビ
ームの照射位置の軌跡は直線となり、主走査方向に平行
になる。レーザビームにより1回の主走査が終了する
と、カウンタ86のカウント値がリセットされ、再度メ
モリ88A〜88Hのアドレスの先頭から順にデータが
出力され、上記と同様に射出方向が順次変更される。こ
れにより、各走査線の間隔が一定となり、走査レンズ4
0の収差による影響が排除される。
【0046】また、使用する走査レンズ40が変更され
た場合、データ変更用制御回路92には走査レンズ切換
信号が入力され、データ変更用制御回路92は変更され
た走査レンズ40に対応するデータをROM92から取
り込んで各メモリ88A〜88Hに設定する。これによ
り、変更された走査レンズ40の収差による変位を補正
するように、上記と同様に各発振回路62A〜62Hか
ら出力される信号の周波数が制御されるので、走査レン
ズ40が変更されても走査レンズ40の収差の影響を排
除することができる。
【0047】なお、上記データに代えて、ROM94及
びメモリ88A〜88Hにレーザビームの変位量d1、
d2、d3、…を記憶しておき、演算によって補正量を
求めて発振回路62A〜62Hに供給する信号の電圧レ
ベルを制御するようにしてもよい。
【0048】〔第2実施例〕次に本発明の第2実施例を
説明する。なお、第1実施例と同一の部分には同一の符
号を付し、説明を省略する。
【0049】図6に示すように、本第2実施例に係るレ
ーザビーム記録装置104では、ダイクロイックミラー
32の上方にミラー34、ガルバノメータミラー36、
ミラー38が順次配置されている。ダイクロイックミラ
ー32で反射された記録用レーザビームはミラー34で
反射され、ガルバノメータミラー36に入射される。ガ
ルバノメータミラー36にはガルバノメータミラードラ
イバ37が接続されている。
【0050】図7に示すように、ガルバノメータミラー
ドライバ37には主走査タイミング制御回路84から出
力されたビデオクロック信号が入力され、ガルバノメー
タミラー36の駆動をレーザビームの主走査方向の走査
と同期させる駆動信号を出力する。ガルバノメータミラ
ー36は入力された駆動信号に応じてミラーを回動さ
せ、入射されたレーザビームを副走査方向に沿って走査
させる。ガルバノメータミラー36から射出されたレー
ザビームはミラー38で反射され、走査レンズ40を介
して記録材料44に照射される。なお、このガルバノメ
ータミラー36によるレーザビームの副走査方向に沿っ
た走査に伴い、各レーザビームの走査レンズ40上にお
ける走査位置は副走査方向に沿って移動することにな
る。
【0051】図7に示すように、ガルバノメータミラー
ドライバ37にはカウンタ96が接続されており、ガル
バノメータミラードライバ37はレーザビームの副走査
方向の走査速度に応じた間隔でパルスが生ずる副走査同
期信号をカウンタ96に出力する。カウンタ96の出力
端は、フレームメモリ等のように2次元メモリとされた
メモリ98の2個のアドレス入力端の一方に接続されて
おり、アドレス入力端の他方はカウンタ86の出力端に
接続されている。メモリ98は、2個のアドレス入力端
を介して各々アドレスが入力されることにより対応する
データを出力するようになっている。また、DAC90
A〜90Hの出力端は加算器100A〜100Hの2個
の入力端の一方に接続されており、前記メモリ98の出
力端はDAC102を介して加算器100A〜100H
の入力端の他方に各々接続されている。加算器100A
〜100Hの出力端は発振回路62A〜62Hに接続さ
れている。
【0052】次に本第2実施例の作用を説明する。RO
M94には第1実施例で説明したデータに加え、メモリ
98に記憶させるデータが走査レンズ40毎に記憶され
ている。このデータは、レーザビームの副走査に応じて
変化するレーザビームの変位を補正する補正量を表して
おり、各走査レンズ40毎に、次の表2に示すようにレ
ーザビームの主走査方向に沿った位置及び副走査方向に
沿った位置と対応されて記憶されている。
【0053】
【表2】
【0054】レーザビームによる画像の記録を開始する
と、カウンタ86からはレーザビームの主走査方向に沿
った移動に応じて値の増加するカウント値が出力され、
メモリ88A〜88Hからは入力されたカウント値に対
応するアドレスに格納されたデータが順次出力される。
メモリ88A〜88Hから出力されたデータはDAC9
0A〜90Hでアナログ信号に変換される。また、カウ
ンタ96からはレーザビームの副走査方向への移動に応
じて値の増加するカウント値が出力され、メモリ98か
らは、カウンタ86から入力されたカウント値及びカウ
ンタ96から入力されたカウント値に対応するアドレス
に格納されたデータが出力され、DAC100でアナロ
グ信号に変換される。
【0055】DAC90A〜90Hから出力されたアナ
ログ信号は、加算器100A〜100HによりDAC1
02から出力されたアナログ信号が加えられて発振回路
62A〜62Hに出力され、発振回路62A〜62Hか
らは入力された信号の電圧レベルに対応する周波数の信
号が出力される。従って、発振回路62A〜62Hから
出力される信号の周波数は、レーザビームの主走査方向
に沿った移動に伴う変位量の変化を補正するように変更
され、かつレーザビームの副走査方向に沿った移動に伴
う変位量の変化を補正するように変更されるので、各走
査線の間隔が一定となり、走査レンズ40の収差による
レーザビームの湾曲が補正される。
【0056】なお、変位補正回路82は例として図8に
示すように構成することもできる。すなわち、図8では
メモリ88A〜88Hに代えて、前述のメモリ98と同
様の構成の2次元のメモリ110A〜110Hを用いて
いる。また、副走査同期信号をカウントするカウンタ9
6の出力端を、メモリ110Aのアドレス入力端に接続
すると共に加算器112A〜112Gを介してメモリ1
10B〜110Hのアドレス入力端に接続している。加
算器112A〜112Gは、発振回路62Aから出力さ
れる信号に応じて射出されるレーザビームの照射位置を
基準として、各レーザビームの照射位置の前記基準に対
する副走査方向に沿った間隔(すなわち走査線の間隔)
に対応する一定値を各々加算するようになっている。
【0057】記録材料44に画像を記録する場合、各メ
モリ110A〜110Hには、対応するレーザビームの
主走査方向の位置及び副走査方向の位置を表すデータが
アドレスとして与えられ、対応するデータを出力する。
前記図7に示す変位補正回路82では、副走査方向の走
査による変位量の変化に対し、各レーザビームに同一の
補正量で補正していたが、この図8の変位補正回路82
では各レーザビームへの補正量を各レーザビームの副走
査方向の位置に応じて変化させることができるので、レ
ーザビームを副走査方向に走査させることによるレーザ
ビームの変位量の変化をより厳密に補正することができ
る。
【0058】〔第3実施例〕次に本発明の第3実施例を
説明する。なお、第1実施例及び第2実施例と同一の部
分には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0059】図9に示すように、本第3実施例のレーザ
ビーム記録装置108は、第1実施例のレーザビーム記
録装置10と同様に、レーザビームを主走査方向にのみ
走査させ、記録材料44の搬送によってレーザビーム照
射位置の副走査方向への移動を行うように構成されてい
る。また、走査レンズ40とステージ42との間には走
査レンズ40を通過したレーザビームの一部を反射する
ハーフミラー120が配置されており、ハーフミラー1
20のレーザビーム反射側には変位量検出器122が設
けられている。
【0060】図10に示すように、変位量検出器122
は8個の半導体位置検出器(PSD:Position Sensiti
ve Detector)124A〜124Hから構成されている。
PSDは光の照射位置に応じたレベルの電圧を発生する
素子であり、本実施例ではPSD124A〜124Hを
AOM18から射出される8本のレーザビームに対応さ
せ、かつ位置検出方向がレーザビームの主走査方向と直
交するように配置されている。また、レーザビームの照
射位置は主走査方向に沿って移動するので、受光面の主
走査方向に沿った寸法が大きくされており、レーザビー
ムの照射位置が受光面から外れないようにしている。図
11に示すように、PSD124A〜124Hは変位補
正回路126のADC(アナログ−デジタル変換器)1
28A〜128Hの入力端に接続されている。ADC1
28A〜128Hの出力端は演算回路130A〜130
Hの入力端に接続されており、演算回路130A〜13
0Hの出力端はDAC132A〜132Hの入力端に接
続されている。DAC132A〜132Hの出力端はA
OMドライバ20の発振回路62A〜62Hに接続され
ている。
【0061】次に本第3実施例の作用を説明する。レー
ザビームによる画像の記録を開始すると、AOM18か
ら射出された複数本のレーザビームはポリゴンミラー2
8で主走査方向に沿って走査され、走査レンズ40、ハ
ーフミラー120を介して記録材料44に照射される。
また、走査レンズ40を通過したレーザビームの一部は
ハーフミラー120で反射されて変位量検出器122の
PSD124A〜124Hに各々入射される。PSD1
24A〜124Hはレーザビームの主走査方向と直交す
る方向に沿った照射位置、すなわち変位量に対応する電
圧レベルの信号を各々出力する。
【0062】PSD124A〜124Hから出力された
信号は、ADC128A〜128Hで電圧レベルに対応
する値のデジタルデータに変換される。演算回路130
A〜130HではADC128A〜128Hで変換され
たデータを所定周期毎に取込み、取り込んだデータを予
め設定された基準データと比較する。この基準データは
レーザビームの変位量がゼロのときに入力されるデータ
に等しい値とされており、取り込んだデータと基準デー
タとの差を補正するための周波数の補正量を演算し、演
算した補正量を基本周波数(f1 〜f8 )に加えてDA
C132A〜132Hに出力する。演算回路130A〜
130Hから出力されたデータはDAC132A〜13
2Hでデータの値に応じた電圧レベルのアナログ信号に
変換され、発振回路62A〜62Hに出力される。
【0063】これにより、発振回路62A〜62Hから
出力される信号の周波数は、所定周期毎にレーザビーム
の変位量を補正するように周波数が変更されるので、走
査レンズ40の収差によるレーザビームの変位が補正さ
れ、走査レンズ40の収差による影響を排除することが
できる。また、周囲環境等の変動によってレーザビーム
の変位が発生した場合にも、PSD124A〜124H
で変位量が検出され、上記のようにして補正される。
【0064】なお、上記では複数本のレーザビームを走
査させる場合を例に説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、1本のレーザビームを走査させる場
合にも適用できる。この場合には、1本のレーザビーム
により画像の記録等を行う際の走査線の湾曲を補正する
ことができ、特に高密度で画像を記録する際にはその効
果が顕著である。また、上記では光ビームとしてレーザ
ビームを用いた光ビーム走査装置を例に説明したが、本
発明はLEDや他の光源の光を光ビームとして用いる走
査装置に適用することができる。
【0065】また、上記ではレーザビームを記録装置に
用いた例を示したが、本発明は読み取りを行う走査装置
にも容易に適用可能である。
【0066】また、本実施例では光変調を行う素子とし
てAOMを用いた例を説明したが、これに限定されるも
のではなく、AOD等を適用することも可能である。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、走査レンズを通過した光ビームの走査レンズの収差
による変位を補正するための情報を光ビームの主走査方
向に沿った位置と対応させて記憶し、記憶した情報に基
づいて光ビームの走査レンズの収差による変位が補正さ
れるように光ビームの主走査方向に沿った位置に応じて
光変調器に入力する信号の周波数を変更したので、走査
レンズの収差による影響を排除することができる、とい
う優れた効果が得られる。
【0068】請求項4記載の発明は、走査レンズを通過
した光ビームの走査レンズの収差による変位量を検出
し、光ビームの変位量が補正されるように光変調器に入
力する信号の周波数を変更したので、走査レンズの収差
による影響を排除することができる、という優れた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るレーザビーム記録装置の概略
構成図である。
【図2】制御回路の構成及びAOMドライバとの接続を
示すブロック図である。
【図3】AOMドライバの概略構成を示すブロック図で
ある。
【図4】第1実施例に係る変位補正回路の概略構成を示
すブロック図である。
【図5】(A)及び(B)はレーザビームの変位を補正
する補正量の導出を説明する説明図である。
【図6】第2実施例に係るレーザビーム記録装置の概略
構成図である。
【図7】第2実施例に係る変位補正回路の概略構成を示
すブロック図である。
【図8】変位補正回路の他の例の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】第3実施例に係るレーザビーム記録装置の概略
構成図である。
【図10】第3実施例の変位量検出器の配置を示す斜視
図である。
【図11】第3実施例に係る変位補正回路の概略構成を
示すブロック図である。
【図12】(A)乃至(C)は走査レンズの収差による
光ビームの湾曲(変位)を説明する線図である。
【符号の説明】
10 レーザビーム記録装置 18 AOM 20 AOMドライバ 28 ポリゴンミラー 36 ガルバノメータミラー 44 記録材料 62 発振回路 82 変位補正回路 88 メモリ 92 データ変更用制御回路 94 ROM 104 レーザビーム記録装置 108 レーザビーム記録装置 110 メモリ 122 変位量検出器 124 PSD 126 変位補正回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射された光ビームを入力された信号の
    周波数に応じた方向に射出させる光変調器と、前記光変
    調器から射出された光ビームを主走査方向に沿って走査
    させる走査手段と、前記走査手段によって走査された光
    ビームが通過する走査レンズと、前記走査レンズの収差
    による走査レンズを通過した光ビームの変位を補正する
    ための情報を光ビームの主走査方向に沿った位置と対応
    させて記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶された
    情報に基づいて光ビームの走査レンズの収差による変位
    が補正されるように光ビームの主走査方向に沿った位置
    に応じて光変調器に入力する前記信号の周波数を変更す
    る変更手段と、を有する光ビーム走査装置。
  2. 【請求項2】 前記走査手段は光ビームを主走査方向及
    び副走査方向に沿って走査させ、前記記憶手段には走査
    レンズの収差による光ビームの変位を補正するための情
    報が光ビームの主走査方向に沿った位置及び副走査方向
    に沿った位置と対応させて記憶されており、前記変更手
    段は前記記憶手段に記憶された情報に基づいて光ビーム
    の主走査方向に沿った位置及び副走査方向に沿った位置
    に応じて前記信号の周波数を変更することを特徴とする
    請求項1記載の光ビーム走査装置。
  3. 【請求項3】 前記光ビームの走査レンズ上の通過位置
    と光ビームの変位量との関係が変化した場合に前記記憶
    手段に記憶された情報を前記変化した関係に対応する情
    報に変更する制御手段を備えたことを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の光ビーム走査装置。
  4. 【請求項4】 入射された光ビームを入力された信号の
    周波数に応じた方向に射出させる光変調器と、前記光変
    調器から射出された光ビームを主走査方向に沿って走査
    させる走査手段と、前記走査手段によって走査された光
    ビームが通過する走査レンズと、前記走査レンズの収差
    による走査レンズを通過した光ビームの変位量を検出す
    る検出手段と、前記検出手段によって検出された光ビー
    ムの変位が補正されるように光変調器に入力する前記信
    号の周波数を変更する変更手段と、を有する光ビーム走
    査装置。
  5. 【請求項5】 前記光変調器は各々周波数の異なる複数
    の信号が入力されることによって複数本の光ビームを射
    出させ、前記変更手段は前記複数の信号の周波数を各々
    変更することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいず
    れか1項記載の光ビーム走査装置。
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