JP2756041B2 - 光ビーム記録方法及び光ビーム記録装置 - Google Patents

光ビーム記録方法及び光ビーム記録装置

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JP2756041B2
JP2756041B2 JP3028813A JP2881391A JP2756041B2 JP 2756041 B2 JP2756041 B2 JP 2756041B2 JP 3028813 A JP3028813 A JP 3028813A JP 2881391 A JP2881391 A JP 2881391A JP 2756041 B2 JP2756041 B2 JP 2756041B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ビーム記録方法及びこ
の光ビーム記録方法を用いて記録媒体に画像等を記録す
る光ビーム記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、マルチ周波数音響光学素子
(AOM)を利用した光変調装置が知られている(特公
昭63−5741号公報、特開昭54−5455号公
報、特開昭57−41618号公報、特公昭53−98
56号公報、実開昭55−29414号公報等参照)。
この光ビーム変調装置を用いて画像を記録する光ビーム
記録装置では、周波数の異なる所定振幅の複数個の高周
波信号をコンバイナ等で混合した後、増幅回路によって
一度に増幅する。音響光学素子に光ビームが入射された
状態で前記混合された複数の高周波信号が入力される
と、前記光ビームが音響光学効果によって回折し、音響
光学素子から前記高周波信号の数と同数の光ビームが記
録用光ビームとして射出される。なお、射出される各々
の光ビームの回折角度は前記複数の高周波信号の各々の
周波数に依存し、各々の光ビームのパワーは前記高周波
信号の振幅に依存する。光ビーム記録装置ではこの複数
の光ビームを走査光学系で主走査及び副走査方向へ偏向
させた後、記録光学系を介して同時に感光材料の感光面
へ照射する。
【0003】ところで、多数の高周波信号を1つの増幅
回路で一度に増幅する場合、増幅回路の特性が歪んでい
ると、これらの周波数を乗算した周波数の信号が3次歪
以上の高次歪によって発生し、希望周波数帯域内に混入
して妨害信号となる(相互変調妨害)。従来のように高
周波信号を混合した後一度に増幅する例として、8つの
高周波信号を2つずつ混合し、混合した信号をさらに2
つずつ混合し、これらの信号をさらに混合して最終的に
得られた8つの高周波信号の混合信号を一度に増幅する
増幅回路について、最も大きい妨害となる3次高調波信
号による相互変調妨害(3次歪相互変調積)を考える。
振幅が同じ2つの信号がヘテロダイン干渉するとき、周
波数差Δωと時間tとの積Δω・tがnπ(ただし、n
=0、1、2・・・)になると、合成波の振幅が最大に
なり、この値は1つの信号の振幅の4倍になる。
【0004】従って、3次歪相互変調積の影響を防止す
るためには、1つの混合部で4倍補償する必要がある。
上記の例では、混合部が3段あるから、4×4×4=6
4となり、1つの高周波信号の3次歪相互変調積の影響
を防止する場合に比較して64倍の電力が必要となる。
1つの高周波信号の電力を125mWとすると、125
×64=8Wで8Wの無歪増幅(8Wまでリニアに増
幅)をさせなければならない。すなわち、複数の高周波
信号をコンバイナで混合した後増幅する従来の光変調装
置では、大電力の増幅回路が必要になるため、高周波信
号を増幅する増幅回路の製造が難しく、コストが高くな
る、という問題があった。
【0005】上記問題を解決するために、本出願人は設
計が容易でかつ低コストの増幅回路を使用することがで
きる同時多ビーム光変調装置を既に提案している(特願
平2−103896号公報参照)。この同時多ビーム光
変調装置では、周波数が異る高周波信号を複数個混合す
るコンバイナの前段に増幅回路を接続している。これに
より、増幅回路で一度に増幅する高周波信号の個数が高
周波信号の全てを混合した後に増幅する場合に比較して
少なくなり、3次歪相互変調積の影響を少なくし、かつ
設計が容易でかつ低コストの増幅回路を使用することが
可能になる。この同時多ビーム光変調装置を用いて、例
えばAOMから8本の記録用光ビームを射出させる場
合、AOMに入力する8個の高周波信号を混合した信号
に含まれる3次高調波信号は、周波数が8個の高周波信
号の周波数帯域外となり、そのレベル(振幅)も低く抑
えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、混合さ
れた高周波信号が入力されるAOMでは、前記3次高調
波信号に応じてAOMから光ビームが射出される。この
光ビームのパワーは、AOMに入射された光ビームが通
過するガラス等の媒質の密度むら(結晶の脈理)、ガラ
ス等の表面に形成された光反射防止膜、所謂マルチコー
トの膜厚のむら、ガラス等の表面に付着した埃等によっ
て大きなものとなる。また、3次高調波信号に応じてA
OMから射出される光ビームの射出角度は、3次高調波
信号の周波数が前述のように複数個の高周波信号の周波
数帯域外であるため、複数個の記録用光ビームの射出角
度よりも大きいかまたは小さくなる。従って、3次高調
波信号に応じて射出される光ビームは、記録媒体の複数
個の記録用光ビームが照射される部位の周囲に照射さ
れ、複数個の記録用光ビームが主走査及び副走査される
ことにより、記録媒体の画像記録部分全面に照射され
る。また、前記光ビームはAOMの結晶内で発生する3
次相互変調によっても射出され、3次高調波信号が含ま
れていない理想的な高周波信号をAOMに入力した場合
にも前記3次相互変調によってAOM18から射出され
る3次相互変調成分(光ビーム)が記録用光ビームが照
射される部位の周囲に照射される。
【0007】一方、周知のように音響光学素子は信号が
入力されていない状態であっても、入射されたレーザビ
ームからの散乱光、所謂フレアを射出している。このフ
レアも光ビームが通過するガラス等の媒質の密度むら
(結晶の脈理)、ガラス等の表面に形成された光反射防
止膜、所謂マルチコートの膜厚のむら、ガラス等の表面
に付着した埃等によって発生する。このフレアの一部は
走査光学系及び記録光学系を介して記録媒体へ照射され
る。
【0008】従って、画像中の記録用光ビームを照射し
ない部分、すなわち非記録部分は、3次高調波信号に応
じて射出される光ビーム、AOM内で発生する3次相互
変調成分及びフレアによって露光される。記録媒体の非
記録部分の、3次高調波信号に応じてAOMから射出さ
れる光ビームによる露光量と、AOM内で発生する3次
相互変調成分による露光量と、AOMから射出されるフ
レアとによる露光量と、の和が、記録媒体が記録部分と
して認識されるための露光量の最小値以上になると、画
像中の記録部分と非記録部分との濃度差が極端に小さく
なって判別が困難になり、画像品質が低下する。
【0009】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、記録する画像の品質を向上させることのできる光ビ
ーム記録方法を得ることが目的である。
【0010】また本発明は、記録する画像の品質を向上
させることのできる光ビーム記録装置を得ることが目的
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る光ビーム記録方法は、周波数の異なる所定振幅の複数
の信号を混合して音響光学素子に入力し、光ビームが入
射される音響光学素子から前記混合された信号に含まれ
る各信号の振幅に応じたパワーの複数の光ビームを前記
各信号の周波数に応じた方向へ射出させ、この複数の光
ビームを記録媒体に照射して記録する光ビーム記録方法
であって、音響光学素子に入力する信号の振幅と、音響
光学素子から1次の主回折光として射出される光ビーム
の回折効率、並びに前記混合された信号に含まれる3次
高調波信号及び音響光学素子内で発生する3次相互変調
によって音響光学素子から射出される光ビームの回折効
率と、の関係を求め、前記関係に基づいて、音響光学素
子から1次の主回折光として射出される光ビームと、前
記3次高調波信号及び前記3次相互変調によって音響光
学素子から射出される光ビームと、のパワーの差が所定
値以上になり、かつ前記記録媒体の所定部位の、前記
次高調波信号及び前記3次相互変調によって音響光学素
子から射出される光ビームによる露光量と、音響光学素
子から射出されるフレアによる露光量と、の和が、記録
媒体の前記所定部位が記録部分として認識される露光量
の最小値よりも小さくなるように音響光学素子に入力す
る信号の振幅を決定することを特徴としている。
【0012】請求項2記載の発明に係る光ビーム記録装
は、入射された光ビームを入力された信号の振幅に応
じたパワーでかつ周波数に応じた方向へ射出させる音響
光学素子と、前記音響光学素子から射出された複数の光
ビームを記録媒体に照射する光学系と、周波数の異なる
所定振幅の複数の信号を混合して前記音響光学素子に入
力すると共に、予め求められた、音響光学素子に入力す
る信号の振幅と、音響光学素子から1次の主回折光とし
て射出される光ビームの回折効率、並びに前記混合され
た信号に含まれる3次高調波信号及び音響光学素子内で
発生する3次相互変調によって音響光学素子から射出さ
れる光ビームの回折効率と、の関係に基づいて、音響光
学素子から1次の主回折光として射出される光ビーム
と、前記3次高調波信号及び前記3次相互変調によって
音響光学素子から射出される光ビームと、のパワーの差
が所定値以上になり、かつ前記記録媒体の所定部位の、
前記3次高調波信号及び前記3次相互変調によって音響
光学素子から射出される光ビームによる露光量と、音響
光学素子から射出されるフレアによる露光量と、の和
が、記録媒体の前記所定部位が記録部分として認識され
る露光量の最小値よりも小さくなるように音響光学素子
に入力する信号の振幅を決定する設定する入力手段と、
を有している。
【0013】
【作用】本発明の発明者は、複数の高周波信号を混合し
て音響光学素子に入力したときに、音響光学素子から1
の主回折光として射出される光ビーム、及び前記信号
に含まれる3次高調波信号及び音響光学素子内で発生す
る3次相互変調によって音響光学素子から射出される光
ビームの回折効率が、前記信号のパワー(振幅)に応じ
て図1のように変化することを実験により確認した。す
なわち、前記3次高調波信号及び3次相互変調による光
ビームは、前記信号の振幅が或る値以上になると音響光
学素子から射出されると共に、この3次高調波信号及
次相互変調によって射出される光ビームの回折効率
は、音響光学素子に入力する信号の振幅が大きくなるに
従い前記1次の主回折光として射出される光ビームの回
折効率よりも高い増加率で増加する。この場合の回折効
率は音響光学素子から射出される光ビームのパワーに対
応しており、1次の主回折光として射出される光ビーム
のパワーと、3次高調波信号及び音響光学素子内の3次
相互変調によって射出される光ビームのパワーと、の差
は、音響光学素子に入力する信号の振幅を小さくした方
が大きくなる。
【0014】このため、請求項1記載の発明では、音響
光学素子に入力する信号の振幅と、音響光学素子から1
次の主回折光として射出される光ビームの回折効率、並
びに前記混合された信号に含まれる3次高調波信号及び
音響光学素子内で発生する3次相互変調によって音響光
学素子から射出される光ビームの回折効率と、の関係を
求め、前記関係に基づいて、音響光学素子から1次の主
回折光として射出される光ビームと、前記3次高調波信
号及び前記3次相互変調によって音響光学素子から射出
される光ビームと、のパワーの差が所定値以上になり、
かつ記録媒体の所定部位の、前記3次高調波信号及び前
3次相互変調によって音響光学素子から射出される光
ビームによる露光量と、音響光学素子から射出されるフ
レアによる露光量と、の和が、前記記録媒体の所定部位
が記録部分として認識される露光量の最小値よりも小さ
くなるように、音響光学素子に入力する信号の振幅を決
定している。例として、記録媒体の濃度が露光量に対し
て図2に示すように変化する場合、記録部分として認識
される濃度の最小値を濃度D1 とすると、所定部位の露
光量が露光量E1 よりも小さければこの所定部位は非記
録部であると認識される。一方、音響光学素子から射出
されるフレアのパワーは音響光学素子に入射される光ビ
ームのパワーに依存し、音響光学素子に入射される光ビ
ームのパワーが一定であれば記録媒体のフレアによる露
光量も一定となる。
【0015】従って、3次高調波信号及び前記3次相互
変調によって音響光学素子から射出される光ビームによ
る露光量と、音響光学素子から射出されるフレアによる
露光量と、の和を、記録部分として認識される露光量の
最小値よりも小さくすることは、例えば、前記露光量E
1 からフレアによる露光量を減算し、3次高調波信号及
び3次相互変調によって音響光学素子から射出される光
ビームによる露光量が前記減算した結果よりも小さくな
ときの前記光ビームのパワー(図1に示すパワーP)
を求め、前記光ビームのパワー前記パワーP以下と
ることで実現できる。 請求項1の発明は、上記のよう
に、3次高調波信号及び前記3次相互変調によって音響
光学素子から射出される光ビームによる露光量と、音響
光学素子から射出されるフレアによる露光量と、の和
を、記録部分として認識される露光量の最小値よりも小
さくすることに加えて、音響光学素子から1次の主回折
光として射出される光ビームと、前記3次高調波信号及
び前記3次相互変調によって音響光学素子から射出され
る光ビームと、のパワーの差が所定値以上になるよう
に、音響光学素子に入力する信号の振幅を決定している
ので、記録媒体の非記録部分が、3次高調波信号及び3
次相互変調によって射出される光ビーム及びフレアによ
って露光しても記録部分であると認識されることがなく
なると共に、記録媒体の記録部分(1次の主回折光によ
って露光された部分)が記録部分として明確に認識され
ることになり、記録する画像の品質を向上させることが
できる。
【0016】請求項2記載の発明では、入力手段が、
波数の異なる所定振幅の複数の信号を混合して音響光学
素子に入力すると共に、予め求められた、音響光学素子
に入力する信号の振幅と、音響光学素子から1次の主回
折光として射出される光ビームの回折効率、並びに3次
高調波信号及び3次相互変調によって音響光学素子から
射出される光ビームの回折効率と、の関係に基づいて、
音響光学素子から1次の主回折光として射出される光ビ
ームと、3次高調波信号及び3次相互変調によって音響
光学素子から射出される光ビームと、のパワーの差が所
定値以上になり、かつ記録媒体の所定部位の、3次高調
波信号及び3次相互変調によって射出される光ビームに
よる露光量と、フレアによる露光量と、の和が、記録媒
体の前記所定部位が記録部分として認識される露光量の
最小値よりも小さくなるように、音響光学素子に入力す
る信号の振幅を設定している。これにより、請求項1の
発明と同様に、 記録媒体の非記録部分が、3次高調波
信号に応じて音響光学素子から射出される光ビーム、音
響光学素子内で発生する3次相互変調成分及びフレアに
よって露光しても、記録部分であると認識されることが
なくなると共に、記録媒体の記録部分(1次の主回折光
によって露光された部分)が記録部分として明確に認識
されるので、記録する画像の品質を向上させることがで
きる。なお、この入力手段は例えば、周波数の異なる所
定振幅の信号を出力する発振回路と、発振回路から出力
された複数の信号を混合する混合手段と、前記複数の信
号の振幅を増幅する増幅回路と、によって構成すること
ができ、増幅回路の増幅率を設定することによって振幅
を設定することができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図3には本発明に係るレーザビーム記録装
置10が示されている。このレーザビーム記録装置10
は、電源14に接続されたHe−Neレーザ12を備え
ている。このHe−Neレーザに代えて他の気体レーザ
或いは固体レーザ、半導体レーザ等を用いてもよい。H
e−Neレーザ12のレーザビーム射出側には、レンズ
16、AOM(音響光学素子)18及びレンズ24が順
に配列されている。AOM18は音響光学効果を生ずる
音響光学媒質21を備えている。音響光学媒質21の対
向する面には、入力された高周波信号に応じて超音波を
出力するトランスデューサ17と、音響光学媒質21を
通過した超音波を吸収する吸音体19とが貼付されてい
る。トランスデューサ17は、AOM18を駆動するA
OMドライバ20に接続され、AOMドライバ20は制
御回路22に接続されている。本実施例では、AOM1
8に入射されたレーザビームから最大8本のレーザビー
ムが回折され、記録用レーザビームとして射出される。
【0018】レンズ24のレーザビーム射出側には、ミ
ラー26、ダイクロイックミラー25、ポリゴンミラー
(回転多面鏡)28、レンズ29及びダイクロイックミ
32が順に配列されている。ダイクロイックミラー
25の近傍にはレンズ27及び半導体レーザ13が配置
されている。半導体レーザ13は半導体レーザドライバ
15に接続されている。半導体レーザ13から射出され
たレーザビームはレンズ27を介して参照用レーザビー
ムとしてダイクロイックミラー25に入射され、ポリゴ
ンミラー28側へ反射される。ポリゴンミラー28はポ
リゴンミラードライバ30に接続されており、ポリゴン
ミラードライバ30によって高速回転される。記録用レ
ーザビーム及び参照用レーザビームはポリゴンミラー2
8で反射され、前記記録用レーザビームはダイクロイッ
クミラー32で反射され、参照用レーザビームはダイク
ロイックミラー32を透過する。またダイクロイックミ
ラー32を透過した前記参照用レーザビームを受光可能
な位置には、リニアエンコーダ33及び光電変換器31
が順に配列されている。これにより、ダイクロイックミ
ラー32を透過した参照用レーザビームはリニアエンコ
ーダ33上に走査される。
【0019】リニアエンコーダ33は、透明部と不透明
部とが主走査方向に一定ピッチで交互に多数縞状に配置
された平面板で構成され、このリニアエンコーダ33を
ポリゴンミラー28で反射された参照用レーザビームで
走査すると、参照用レーザビームが透明部を透過するた
め光電変換器31からパルス信号が出力される。この光
電変換器31からのパルス信号は、ガルバノメータミラ
ーの角度を制御するガルバノメータミラードライバ36
Aに入力される。ダイクロイックミラー32の反射側に
は、ミラー34、ガルバノメータミラー36、ミラー3
8が順に配列されている。ミラー38で反射された記録
用レーザビームはレンズ40を通してステージ42に照
射される。ミラー38とレンズ40との間には、非記録
時(例えば、あるコマから他のコマへ記録を変更すると
き、あるフィッシュから他のフィッシュへ記録を変更す
るとき等)にレーザビームを遮断するように閉じられる
シャッター61が配置されている。このシャッター61
のレーザビーム入射側の面には光電変換器60が取り付
けられている。ステージ42には、マイクロフィルム等
の記録材料44が配置されている。この記録材料44
は、それぞれリール46及びリール48に層状に巻付け
られている。
【0020】図4に示すように、上記で説明した位置に
配置されかつAOM18から回折光として射出された記
録用レーザビームを受光して該レーザビームのパワーに
応じた大きさの電圧を出力する光電変換器60は、制御
回路22の増幅器88の入力側に接続されている。増幅
器88の出力側にはADC(アナログ−デジタル変換
器)82、レジスタ90が順に接続されている。ADC
82は光電変換器60から出力され増幅器88で増幅さ
れた信号を、前記受光したレーザビームのパワーを表す
デジタルデータに変換する。レジスタ90は前記デジタ
ルデータを一時的に保持する。レジスタ90はデータバ
スライン92に接続されている。データバスライン92
にはCPU(中央処理装置)80も接続されており、相
互間のデータおよびコマンドの入出力が可能となってい
る。CPU80はレジスタ90に保持されたレーザビー
ムのパワーを表すデータに基づいて処理を行う。
【0021】データバスライン92にはレジスタ84
A、84B、84C、84D、84E、84F、84
G、84Hが接続されており、各レジスタは各々DAC
(デジタル−アナログ変換器)86A、86B、86
C、86D、86E、86F、86G、86Hに接続さ
れている。レジスタ84A〜84Hには、AOM18か
ら射出された8本のレーザビームの各々のレベルを調整
するデジタルデータが供給される。このデジタルデータ
は各DAC86A〜86Hでアナログ信号に変換され、
AOMドライバ20の後述するローカルレベル制御回路
64A〜64Hの各々へレベル制御信号として出力され
る。
【0022】データバスライン92には文字生成回路9
4が接続されている。文字生成回路94にはホストコン
ピュータ等から転送された画像データがCPU80によ
って供給され、文字生成回路94はこれを一旦格納す
る。文字生成回路94には遅延回路58及び信号数計数
回路54が接続されている。文字生成回路94は一旦格
納した画像データからレーザビームによる画像の記録順
に8画素分毎に画像データ(8ビット)を取り出し、前
記遅延回路58及び信号数計数回路54へ出力する。遅
延回路5では入力された画像データを所定時間遅延し
た後、AOMドライバ20の後述するスイッチ回路66
A〜66Hの各々へ出力する。一方、信号数計数回路5
4は入力された8ビットの画像データを、8個のビット
のオン(1)の数を表す4ビットのデータへ変換し、第
2DAC(デジタル−アナログ変換器)56へ出力す
る。
【0023】また、データバスライン92にはレジスタ
50、第1DAC(デジタル−アナログ変換器)52が
順次接続されている。レジスタ50には、8ビットの補
正データがCPU80から供給される。この補正データ
は、AOM18に入力する信号の振幅を変更した場合に
も、AOM18から射出させるレーザビームのレーザビ
ーム1本当りのパワーを射出させるレーザビームの本数
に拘わらず一定にするための補正量を表している。レジ
スタ50はこの補正データを一時的に保持し、第1DA
C52へ出力する。第1DAC52では入力されたデジ
タルの補正データを、前記補正量に対応した電圧レベル
のアナログ信号へ変換する。第1DAC52の出力端子
は前記第2DAC56の基準電圧入力端子に接続されて
おり、第1DAC52は補正量に対応した電圧レベルの
アナログ信号を基準電圧VREF として第2DAC56へ
供給する。
【0024】図6に示すように、第2DAC56から出
力される信号の電圧レベルは、前記信号数計数回路54
から入力されるデータの値が大きくなるに従って、すな
わち画像データのオンの数が多くなるに従って高くな
り、高くなる度合いは基準電圧VREF の電圧レベルに応
じて変化する。すなわち、基準電圧VREF の電圧レベル
が大きい場合には画像データのオンの個数の増加に対し
て第2DAC56の出力電圧レベルが高くなる度合いが
大きく(傾きが大きく)なる。また、基準電圧V REF
電圧レベルが小さい場合には画像データのオンの個数の
増加に対して第2DAC56の出力電圧レベルが高くな
る度合いが小さく(傾きが小さく)なる。この傾きの大
きさは基準電圧VREF の電圧レベルに応じて連続的に変
化する。従って、基準電圧VREF の電圧レベル、すなわ
ちレジスタ50に供給する補正データの値を変更するこ
とによって前記傾きを変化させることができる。なお、
画像データのオンの数が1の場合に第2DAC56から
出力される信号の電圧レベルは、基準電圧VREF が変更
されても変化しないように設定されている。
【0025】第2DAC56からの出力信号は増幅器9
6で増幅された後、AOMドライバ20の後述するトー
タルレベル制御回路70AB〜70GHの各々に振幅補
正信号として供給される。
【0026】図5に示すように、AOMドライバ20は
発振回路62A、62B、62C、62D、62E、6
2F、62G、62H、ローカルレベル制御回路64
A、64B、64C、64D、64E、64F、64
G、64H、スイッチ回路66A、66B、66C、6
6D、66E、66F、66G、66Hを備えている。
発振回路62A〜62Hの各々の出力端はローカルレベ
ル制御回路64A〜64Hの各々の入力端に接続され、
ローカルレベル制御回路64A〜64Hの出力端はスイ
ッチ回路66A〜66Hの各々の入力端に接続されてい
る。ローカルレベル制御回路としては、ダブルバランス
ドミキサーやピンダイオードアッテネータを使用するこ
とができる。また、ローカルレベル制御回路64A〜6
4Hのレベル制御端の各々には、前述のDAC86A〜
86Hの各々からのレベル制御信号が入力される。ロー
カルレベル制御回路64A〜64Hは入力された信号の
振幅をレベル制御信号のレベルに応じて変化させる。ま
た、スイッチ回路66A〜66Hの制御端の各々には、
遅延回路58からの8ビットのパラレル信号で入力され
る画像データの各々1ビットが入力される。
【0027】スイッチ回路66A、66Bの各出力端
は、2つの信号を1:1の割合で混合するコンバイナ6
8ABの入力端に各々接続されている。同様に、スイッ
チ回路66C、66Dの各出力端はコンバイナ68CD
の入力端に接続され、スイッチ回路66E、66Fの各
出力端はコンバイナ68EFの入力端に接続され、スイ
ッチ回路66G、66Hの各出力端はコンバイナ68G
Hの入力端に接続されている。
【0028】コンバイナ68ABの出力端はトータルレ
ベル制御回路70ABを介して増幅回路72ABに接続
されている。同様に、コンバイナ68CDの出力端はト
ータルレベル制御回路70CDを介して増幅回路72C
Dに接続され、コンバイナ68EFの出力端はトータル
レベル制御回路70EFを介して増幅回路72EFに接
続され、コンバイナ68GHの出力端はトータルレベル
制御回路70GHを介して増幅回路72GHに接続され
ている。トータルレベル制御回路は、ローカルレベル制
御回路と同様にダブルバランスドミキサーやピンダイオ
ードアッテネータで構成され、各々のレベル制御端には
前述の制御回路22の増幅回路96から出力された振幅
補正信号が分配されて供給される。また、増幅回路72
AB〜72GHは入力された信号を一定の増幅率で増幅
する。増幅回路72AB、72CDの各出力端はコンバ
イナ74の入力端に接続され、増幅回路72EF、72
GHの各出力端はコンバイナ76の入力端に接続されて
いる。コンバイナ74、76の出力端はコンバイナ78
に接続され、コンバイナ78の出力端は増幅回路79の
入力端に接続されている。増幅回路79は入力された信
号を一定の増幅率で増幅する。増幅回路79の出力端は
AOM18のトランスデューサ17に接続されている。
【0029】ここで、本実施例のAOMドライバ20で
は、周波数が隣り合わない信号同士を周波数間隔が等し
くかつ最大となるように組合せ、この2つの信号を混合
した後、最終的に1つの信号になるように混合してい
る。すなわち、各発振回路から出力される高周波信号の
周波数間隔を等しくかつ各発振周波数をf1 、f2 、・
・・、f8 (例えば、110、120、・・・、180
MHZ )とした場合、図7に示すように、周波数f1
信号を出力する発振回路62Aと周波数f5 の信号を発
振する発振回路62Bとを組み合わせて、各発振回路6
2A、62Bから出力される信号をコンバイナ68AB
で混合している。同様に、コンバイナ68CDは、周波
数f2 、f6 の信号を混合し、コンバイナ68EFは、
周波数f3 、f7 の信号を混合し、コンバイナ68GH
は、周波数f4 、f8 の信号を混合している。
【0030】この結果、周波数f1 、f5 の信号につい
てみると、図7(A)に示すように、3次高調波信号は
周波数f5 の位置から充分に離れた周波数2f5 −f1
の位置、周波数f1 の位置から充分に離れた周波数2f
1 −f5 の位置に発生する。同様に、周波数f1 、f6
の信号についても図7(B)に示すように3次高調波信
号は周波数f2 、f6 の位置から充分離れた周波数2f
2 −f6 、2f6 −f 2 の位置に発生する。この結果、
周波数f1 、f2 、・・・、f8 の信号を全て混合した
ときには、図7(C)に示すように、混合した信号に含
まれる3次高調波信号は広い周波数帯域に亘って分散
し、また各3次高調波信号のレベルが小さくなる。周波
数f1 〜f8 の範囲から大きく外れた3次高調波信号は
フイルタで除去することが可能であり、また周波数f1
〜f8の範囲内に存在する3次高調波信号はレベルが低
いため、周波数f1 、f2 、・・・、f8 の信号に与え
る影響は小さい。このため、AOM18からは周波数f
1 〜f8 の範囲の近傍の3次高調波信号に応じたレーザ
ビームのみが射出される。
【0031】また本実施例のAOMドライバ20は、前
記3次高調波信号に応じてAOM18から射出されるレ
ーザビームによる露光量と、AOM18内で発生する3
次相互変調成分による露光量と、AOM18から射出さ
れるフレアによる露光量と、の和が、記録材料44の所
定部位が記録用レーザビームを照射した記録部分として
認識される露光量の最小値よりも小さくなるように、A
OM18に入力する信号の振幅を設定している。
【0032】すなわち、AOMドライバ20において信
号の振幅を設定する回路は、発振回路62A〜62H、
ローカルレベル制御回路64A〜64H、トータルレベ
ル制御回路70AB〜70GH、増幅回路72AB〜7
2GH、増幅回路79であり、これらの中で振幅の設定
量を変更可能な回路はローカルレベル制御回路64A〜
64H及びトータルレベル制御回路70AB〜70GH
である。本実施例では、ローカルレベル制御回路64A
〜64Hから出力される信号の振幅が最大となるように
レベル制御信号のレベルを調整し、かつトータルレベル
制御回路70AB〜70GHから出力される信号の振幅
が最大となるように振幅補正信号のレベルを調整した状
態でAOM18へ信号を出力し、この場合に射出される
前記3次高調波信号に応じて射出されるレーザビーム、
AOM18内で発生する3次相互変調成分及びフレアを
記録材料44の所定部位に照射したときの該所定部位の
露光量を予め測定している。そして、上記場合の所定部
位の露光量が、記録材料44の所定部位が記録部分とし
て認識される露光量の最小値の1/2よりも小さくなる
ように、前記発振回路62A〜62Hから出力される信
号の振幅レベル及び増幅回路72AB〜72GH及び増
幅回路79の増幅率を設定している。
【0033】具体的には図8に示すように、AOM18
から射出されるフレアのパワーも考慮して、高周波信号
によってAOM18から射出される記録用レーザビーム
のパワーと、AOM18に入力される3次高調波信号及
びAOM18内で発生する3次相互変調によってAOM
18から射出されるレーザビームのパワーと、の差が2
3dBとなるような回折効率差が生ずる振幅値Aを求め
る。そしてローカルレベル制御回路64A〜64Hから
出力される信号の振幅が最大となるようなレベルのレベ
ル制御信号を入力し、かつトータルレベル制御回路70
AB〜70GHから出力される信号の振幅が最大となる
ようなレベルの振幅補正信号を入力した状態で、AOM
18に入力される高周波信号の各々の振幅が前記振幅値
A以下(図7(C)参照)となるように、前記発振回路
62A〜62Hから出力される信号の振幅レベルを設定
し、増幅回路72AB〜72GH、増幅回路79の増幅
率を設定する。これにより、AOM18から射出される
記録用レーザビームのパワーと、3次高調波信号及びA
OM18内で発生する3次相互変調によってAOM18
から射出されるレーザビームのパワーと、は23dB以
上となり、3次高調波信号及び3次相互変調によってA
OM18から射出されるレーザビームと、AOM18か
ら射出されるフレアと、を記録材料44の所定部位に照
射しても、この所定部位の露光量は、記録部分として認
識される露光量の最小値の1/2よりも小さくなる。
【0034】次に本実施例の作用を説明する。各発振回
路62A〜62Hから出力された信号はローカルレベル
制御回路64A〜64Hに入力される。ローカルレベル
制御回路64A〜64Hには各々DAC86A〜86H
からレベル制御信号が入力される。ローカルレベル制御
回路64A〜64Hはレベル制御信号に基づいて振幅を
調節する。ローカルレベル制御回路64A〜64Hでレ
ベル調整された信号はスイッチ回路66A〜66Hへ供
給される。一方、ホストコンピューター等から供給され
た画像データは文字発生回路94に一旦格納され、8ビ
ット毎の画像データとしてレーザビームによる画像の記
録順に遅延回路58及び信号数計数回路54に供給され
る。遅延回路58で一定時間遅延された8ビットの画像
データは各スイッチ回路66A〜66Hに1ビットづつ
分配されて入力される。スイッチ回路66A〜66Hは
入力された1ビットの画像データがオン(1)の場合に
は信号を通過させ、オフ(0)の場合には信号を遮断す
る。スイッチ回路66A〜66Hを通過した信号はコン
バイナ68AB〜68GHで混合されてトータルレベル
制御回路70AB〜70GHに入力される。
【0035】一方、信号数計数回路54は、文字発生回
路94から入力された信号のオンの個数に応じたデジタ
ル信号を第2DAC56へ出力する。第2DAC56に
は、この信号のオンの個数に応じたデジタル信号と共
に、レジスタ50、第1DAC52を介してアナログ信
号に変換された補正データが基準電圧VREF として入力
され、AOM18から射出させるレーザビームの単一レ
ーザビーム当りのパワーを、射出させるレーザビームの
本数に拘わらず一定にするための振幅補正信号を出力す
る。この振幅補正信号はトータルレベル制御回路70A
B〜70GHの制御端の各々に入力される。トータルレ
ベル制御回路70AB〜70GHは入力された振幅補正
信号に基づいて信号の振幅を調整する。トータルレベル
制御回路70AB〜70GHで振幅が調整された各々の
信号は、増幅回路72AB〜72GHで増幅され、コン
バイナ74、76、コンバイナ78を介して混合され、
増幅回路79で増幅された後、AOM18のトランスデ
ューサ17に供給される。またこのとき、前述のように
周波数f1 〜f8 の範囲の近傍の3次高調波信号も入力
される。
【0036】トランスデューサ17は入力された信号
を、入力された信号の数、周波数及び振幅に応じた超音
波信号に変換する。この超音波信号は、音響光学媒質2
1を伝播して吸音体19に吸音される。このとき、He
−Neレーザ12からレーザビームが入射されている場
合には、このレーザビームから入力された信号の数と同
数のレーザビーム(1次の主回折光)が、信号の振幅に
応じたパワーでかつ各信号の周波数に応じた方向へ記録
用レーザビームとして射出される。AOM18から射出
されたレーザビームは、ポリゴンミラー28によって主
走査方向に走査され、ガルバノメータミラー36によっ
て副走査方向に走査された後、記録材料44に照射され
る。
【0037】このとき、AOM18に入力される信号に
は周波数f1 〜f8 の範囲の近傍の3次高調波信号が含
まれており、またAOM18の結晶内では3次相互変調
が発生する。このため、AOM18からは、入力された
3次高調波信号とAOM18内部で発生する3次相互変
調とに応じたレーザビームが射出される。このレーザビ
ームの射出角度は、記録用レーザビームとして射出され
る8本のレーザビームの射出角度よりも若干大きいか、
または若干小さい。
【0038】従って、AOM18から射出された8本の
記録用レーザビームを主走査及び副走査方向に偏向した
後に記録材料44に照射すると、図9に示すように前記
3次高調波信号及びAOM18内で発生する3次相互変
調によって射出されるレーザビームは、1回の主走査
(n回目の副走査)で記録用レーザビームが照射される
帯状の記録部分の両側、すなわちn−1回目及びn+1
回目の副走査における記録部分に照射される。また、こ
のレーザビームが照射される部分には、AOM18から
射出されたフレアも照射される。さらに、n+2回目の
副走査では記録材料44上のn+1回目及びn+3回目
の副走査における記録部分に、3次高調波信号及び3次
相互変調により射出されたレーザビームとフレアとが照
射される。従ってn+1回目の副走査における記録部分
には、3次高調波信号及び3次相互変調により射出され
たレーザビームとフレアとが2回照射される部分が生ず
る。しかしながら、本実施例では3次高調波信号及びA
OM18内で発生する3次相互変調によってAOM18
から射出されるレーザビームと、AOM18から射出さ
れるフレアと、を記録材料44の所定部位に照射したと
きの前記所定部位の露光量が、記録材料44において記
録部分として認識されるための露光量の最小値の1/2
よりも小さくなるようにしているため、上記3次高調波
信号及び3次相互変調により射出されたレーザビームと
フレアとが2回照射される部分が、記録用レーザビーム
が照射された記録部分であると認識されることはない。
【0039】また本レーザビーム記録装置10では、画
像の非記録期間にシャッタ61を閉じた状態でレベル調
整処理を行う。このレベル調整処理は、スイッチ回路6
6A〜66Hを順にオンしてAOM18から1本のレー
ザビームを射出させ、光電変換器60によって検出され
る各々のレーザビームのパワーが記録倍率に対応する基
準値と等しくなるように前記ローカルレベル制御回路6
4A〜64Hへ入力するレベル制御信号のレベルを設定
する。設定したレベルはレジスタ84A〜84Hの各々
に記憶され、画像記録中にローカルレベル制御回路64
A〜64Hに前記設定したレベルのレベル制御信号が入
力される。
【0040】また、画像の非記録期間には振幅補正処理
も行う。この振幅補正処理は、AOM18から1本のレ
ーザビームを射出させた場合のパワーと複数本のレーザ
ビームを射出させた場合のパワーとを各々測定し、レー
ザビーム1本当りのパワーがAOM18から射出させる
レーザビームの本数に拘わらず一定になるように、レジ
スタに設定する補正データのデータ値を設定する。設定
された補正データは画像を記録している間レジスタ50
に記憶され、第1DAC52でアナログ信号に変換され
て第2DAC56へ基準電圧VREF として供給される。
第2DAC56にはAOM18から射出させるレーザビ
ームの本数を表すデータが信号数計数回路54から供給
され、第2DAC56はAOM18から射出させるレー
ザビームの本数に応じた振幅制御信号を増幅器96を介
してトータルレベル制御回路70AB〜70GHの各々
へ入力する。これによって、AOM18から出力される
レーザビーム1本当りのパワーはAOM18から射出さ
せるレーザビームの本数に拘わらず一定になる。従って
画像の濃度むらが防止される。
【0041】前述のように発振回路62A〜62Hから
出力される信号の振幅レベル及び増幅回路72AB〜7
2GH、増幅回路79の増幅率は、ローカルレベル制御
回路64A〜64H及びトータルレベル制御回路70A
B〜70GHが最大の増幅率で信号を増幅する場合を基
準として設定されている。このため、上記処理によりロ
ーカルレベル制御回路64A〜64H及びトータルレベ
ル制御回路70AB〜70GHの増幅率を大きくした場
合にも、前記3次高調波信号及び3次相互変調によるレ
ーザビームとフレアとが2回照射される部分が、記録用
レーザビームが照射された記録部分であると認識される
ことはない。
【0042】このように、本実施例ではローカルレベル
制御回路64A〜64H及びトータルレベル制御回路7
0AB〜70GHにおいて最大の増幅率で増幅した信号
をAOM18に入力して画像を記録する場合に、記録材
料44の、3次高調波信号に応じて射出されるレーザビ
ームによる露光量と、AOM18内で発生する3次相互
変調成分による露光量と、フレアによる露光量と、の和
が、記録材料44が記録部分として認識されるための露
光量の最小値の1/2よりも小さくなるように、発振回
路62A〜62Hから出力される信号の振幅レベル及び
増幅回路72AB〜72GH、増幅回路79の増幅率を
設定したので、記録倍率等に拘わらず画像中の非記録部
分が記録部分であると認識されることはなく、記録する
画像の品質を向上させることができる。
【0043】なお、本実施例のAOMドライバ20で
は、周波数が隣り合わない信号同士を周波数間隔が等し
くかつ最大となるように組合せたが、周波数間隔が等し
くなくてもまた最大でなくてもよい。
【0044】また、本実施例のAOMドライバ20で
は、2つの信号を混合するコンバイナ68AB〜68G
Hの後段にトータルレベル制御回路を接続した例につい
て説明したが、コンバイナ74、76の後段またはコン
バイナ78の後段にトータルレベル制御回路を接続して
もよい。
【0045】また、本実施例では光ビームとしてレーザ
ビームを用いたレーザビーム記録装置10を例に説明し
たが、LEDの光を光ビームとして用いる光ビーム記録
装置でもよく、また、他の光源を用いて光ビームにして
もよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、音響光
学素子に入力する信号の振幅と、音響光学素子から1次
の主回折光として射出される光ビームの回折効率、並び
に3次高調波信号及び3次相互変調によって音響光学素
子から射出される光ビームの回折効率と、の関係に基づ
いて、音響光学素子から1次の主回折光として射出され
る光ビームと、3次高調波信号及び3次相互変調によっ
て射出される光ビームと、のパワーの差が所定値以上に
なり、かつ記録媒体の所定部位の、3次高調波信号及び
3次相互変調によって射出される光ビームによる露光量
と、音響光学素子から射出されるフレアによる露光量
と、の和が、記録媒体の所定部位が記録部分として認識
される露光量の最小値よりも小さくなるように音響光学
素子に入力する信号の振幅を決定したので、記録する画
像の品質を向上させることができる、という優れた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するための、音響光学素子
に入力する信号の振幅と音響光学素子から射出される光
ビームの回折効率との関係を示す線図である。
【図2】本発明の作用を説明するための、記録媒体の露
光量と記録媒体の濃度との関係を示す線図である。
【図3】レーザビーム記録装置の概略構成図である。
【図4】レーザビーム記録装置の制御回路の概略構成を
示す概略ブロック図である。
【図5】本発明に係るレーザビーム記録装置のAOMド
ライバーの概略構成を示す概略ブロック図である。
【図6】DAC(デジタル−アナログ変換器)の基準電
圧VREF を変化させた場合の、信号のオンの数と出力信
号のレベルとの関係の変化を示す線図である。
【図7】(A)乃至(C)は本実施例の発振回路から出
力される信号に対する3次高調波信号の影響を示す線図
である。
【図8】AOMに入力する信号の振幅とAOMから射出
される光ビームの回折効率との関係を示す線図である。
【図9】記録材料上で、3次高調波信号及びAOM内で
発生する3次相互変調によるレーザビームとフレアとが
2回照射される部分を説明するための平面図である。
【符号の説明】
10 レーザビーム記録装置 18 AOM(音響光学素子) 44 記録媒体 62 発振回路 64 ローカルレベル制御回路 68 コンバイナ 70 トータルレベル制御回路 72 増幅回路 74 コンバイナ 76 コンバイナ 78 コンバイナ 79 増幅回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/11 - 1/125 G02F 1/33 - 1/335 H04N 1/04 - 1/207 G03G 15/04 - 15/047 B41J 2/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数の異なる所定振幅の複数の信号を
    混合して音響光学素子に入力し、光ビームが入射される
    音響光学素子から前記混合された信号に含まれる各信号
    の振幅に応じたパワーの複数の光ビームを前記各信号の
    周波数に応じた方向へ射出させ、この複数の光ビームを
    記録媒体に照射して記録する光ビーム記録方法であっ
    て、音響光学素子に入力する信号の振幅と、音響光学素子か
    ら1次の主回折光として射出される光ビームの回折効
    率、並びに前記混合された信号に含まれる3次高調波信
    号及び音響光学素子内で発生する3次相互変調によって
    音響光学素子から射出される光ビームの回折効率と、の
    関係を求め、 前記関係に基づいて、音響光学素子から1次の主回折光
    として射出される光ビームと、前記3次高調波信号及び
    前記3次相互変調によって音響光学素子から射出される
    光ビームと、のパワーの差が所定値以上になり、かつ
    記記録媒体の所定部位の、前記3次高調波信号及び前記
    3次相互変調によって音響光学素子から射出される光ビ
    ームによる露光量と、音響光学素子から射出されるフレ
    アによる露光量と、の和が、記録媒体の前記所定部位が
    記録部分として認識される露光量の最小値よりも小さく
    なるように音響光学素子に入力する信号の振幅を決定す
    ることを特徴とする光ビーム記録方法。
  2. 【請求項2】 入射された光ビームを入力された信号の
    振幅に応じたパワーでかつ周波数に応じた方向へ射出さ
    せる音響光学素子と、 前記音響光学素子から射出された複数の光ビームを記録
    媒体に照射する光学系と、 周波数の異なる所定振幅の複数の信号を混合して前記音
    響光学素子に入力すると共に、予め求められた、音響光
    学素子に入力する信号の振幅と、音響光学素子から1次
    の主回折光として射出される光ビームの回折効率、並び
    に前記混合された信号に含まれる3次高調波信号及び音
    響光学素子内で発生する3次相互変調によって音響光学
    素子から射出される光ビームの回折効率と、の関係に基
    づいて、音響光学素子から1次の主回折光として射出さ
    れる光ビームと、前記3次高調波信号及び前記3次相互
    変調によって音響光学素子から射出される光ビームと、
    パワーの差が所定値以上になり、かつ前記記録媒体の
    所定部位の、前記3次高調波信号及び前記3次相互変調
    によって音響光学素子から射出される光ビームによる露
    光量と、音響光学素子から射出されるフレアによる露光
    量と、の和が、記録媒体の前記所定部位が記録部分とし
    て認識される露光量の最小値よりも小さくなるように音
    響光学素子に入力する信号の振幅を決定する設定する入
    力手段と、 を有する光ビーム記録装置。
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