JPH0611733Y2 - ワ−ク取り付け用パレツト - Google Patents

ワ−ク取り付け用パレツト

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JPH0611733Y2
JPH0611733Y2 JP1986165793U JP16579386U JPH0611733Y2 JP H0611733 Y2 JPH0611733 Y2 JP H0611733Y2 JP 1986165793 U JP1986165793 U JP 1986165793U JP 16579386 U JP16579386 U JP 16579386U JP H0611733 Y2 JPH0611733 Y2 JP H0611733Y2
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pallet
clamp
positioning
clamp plate
work
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広達 竹内
孟彦 宮崎
保夫 風間
直哉 栗原
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Nitto Kohki Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、所定間隔に設定された複数の位置決めピンを
嵌合させることで位置決めされるワーク取り付け用パレ
ットに関し、詳しくは、前記位置決めピンの心間距離に
合わせて同ピン嵌合用の凹部の心間距離を調整する技術
に関するものである。
〔従来技術〕
マシニングセンタのような数値制御工作機械などにおい
て、そのワークテーブルに対するワークの交換取り付け
効率を向上させるためにワーク取り付け用パレットが用
いられている。その場合に、ワークテーブルに対するワ
ーク取り付け用パレットの位置決め固定精度が加工精度
に直接影響するため、ワーク取り付け用パレットをワー
クテーブルに固定するには、予め心間距離を高精度に設
定した1対の位置決めピンをワーク取り付け用パレット
の凹部に嵌入して同ワーク取り付け用パレットの位置決
めを行い、その後に当該パレットをワークテーブルに押
圧固定する方法が一般的に採用されている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
斯る技術において、相互に互換性をもって多数利用され
る個々のワーク取り付け用パレットは、全数同一寸法で
なければならないから、位置決めピンの心間距離と同じ
心間距離の凹部を同様に高精度に形成しなければならな
い。
従来、ワーク取り付け用パレットにおける当該凹部の心
間距離は、パレットベース又はパレットベースに密着嵌
合固定したブッシュに穴開け加工を行うときに所定の公
差をもって設定されるようになっているので、高精度な
心間距離で穴開け加工を施すには、位置決めピンと凹部
との嵌入公差との関係において、高度な加工技術を要
し、それによって、ワーク取り付け用パレットの歩留ま
り低下を余儀なくされ、その上、ワーク取り付け用パレ
ットの製造効率も低下せざるをえなかった。
本考案は、上記問題点を解決しようとするもので、位置
決め用凹部相互間の心間距離設定に起因する歩留低下及
び製造効率低下を防止することができるワーク取り付け
用パレットを提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、上記問題点を解決するための手段として、所
定間隔をもってクランプ装置に設置された複数の位置決
めピンを、パレットベースの複数の凹部に嵌合させるこ
とによって位置決めされるようにしたワーク取り付け用
パレットにおいて、前記凹部のうちの少なくとも1個を
ブッシュに形成して、パレットベースのブッシュ装着穴
に遊嵌し、前記ブッシュの凹部とその他の凹部との心間
距離を、前記ブッシュとその装着穴との嵌合隙間を以っ
て微調整して、当該ブッシュを着脱可能にパレットベー
スに固定した構成を採用し、所期の目的を達成したもの
である。
〔作用〕
本考案のパレットは、所定間隔に設定された複数本の位
置決めピンを夫々凹部に嵌入すると、当該位置決めピン
の心間距離に応じて、前記ブッシュ装着穴に対するブッ
シュの位置が変わって、凹部の心間距離が決まり、この
状態でブッシュをパレットベースに固定することで、凹
部相互の心間距離が高精度をもって設定される。
〔実施例〕
本実施例に示すワーク取り付け用パレット4は、第2図
に示すクランプ装置1に交換可能に位置決めされて固定
されるもので、そのクランプ装置1は、第2図に示した
ように、工作機械のワークテーブル2に固定配置され、
ワークを載せたワーク取り付け用パレット4を交換移送
するためのパレットチェンジャ3から未加工ワークを載
せたワーク取り付け用パレット4を受け取って加工位置
に固定し、加工終了後、加工済みワークを載せたワーク
取り付け用パレット4はパレットチェンジャ3に搬出可
能である。
次に、本実施例のワーク取り付け用パレット4を第1図
に基づいて説明する。
ワーク取り付け用パレット4は、概略方形であって底面
中央部に比較的幅広の凹溝10を持ち、図示しないワー
クを交換可能に取付けるための取り付け雌ねじ11を表
面部に複数個穿設したパレットベース12を主体とし、
そのパレットベース12の底面部には、上記凹溝10の
両側縁から内方へ突出するように、1対の被挾持板13
が固定されている。1対の被挾持板13の突出部13A
は、詳細を後述するクランプ装置1によってワーク取り
付け用パレット4を位置決め固定する際に挾圧される部
位を成し、その厚さ寸法は比較的高精度に設定されてい
る。
上記凹溝10の底面部には、クランプ装置1によってワ
ーク取り付け用パレット4を固定する際に、1対の位置
決めピン25が嵌入されることによってワーク取り付け
用パレット4を位置決めするための位置決め凹部とし
て、1対の穴15を設ける。位置決め穴15は、パレッ
トベース12に直接形成せず、フランジ状のブッシュ1
6に夫々形成され、ブッシュ16は、パレットベース1
2に比較的余裕をもって遊嵌可能に形成されているブッ
シュ装着穴としての取り付け穴17に挿入されて、ねじ
18で固定されている。クランプ装置1に対するワーク
取り付け用パレット4の位置決め精度は、工作機械によ
る加工精度を向上させるために高精度であることが必要
不可欠であるが、そのためには、位置決めピンと位置決
め穴15の嵌入公差を1/1000mm乃至2/1000
mmのオーダのように極めて小さくすることが必要にな
る。この場合、1対の位置決め穴15の心間距離の公差
は位置決め穴15と位置決めピン25の嵌合公差以上に
厳しくなるが、この実施例のように、夫々所定の嵌合公
差で形成した位置決め穴15を持つ1対のブッシュ16
を取り付け穴17に遊嵌して、穴15相互の心間距離を
調整可能に固定する構造を採用すると、穴相互の心間距
離を問題にすることなく位置決め穴15を加工すること
ができ、また、ブッシュ16の組み立て固定時に、1対
のピンの心間距離を所定値に設定して成る治具などを用
いることにより、1対の位置決め穴15の心間距離を容
易に高精度で設定することができ、それによって、ワー
ク取り付け用パレットの歩留まりを著しく向上させるこ
とができる。尚、治具によって1対の位置決め穴15の
心間処理を所定値に設定してプッシュ16を取り付け穴
17にねじ18で固定した後は、パレットベース12に
対するブッシュ16の位置ずれを防止するために、ブッ
シュ16をピン19でパレットベース12に位置決めす
ることが望ましい。
次に前記実施例のパレットが取り付けられるクランプ装
置1の詳細を説明する。
第3図は第2図におけるa−a矢視断面図、第4図は第
2図におけるb−b矢視半断面図である。
20は工作機械のワークテーブル2に固定可能な概略方
形のクランプベースであり、その表面中央部は両側縁に
対して凸状部21を成し、その底面側に中央凹部22を
形成すると共に、凸状部21の表面から中央凹部22に
連通固定したセンタホルダ26に比較的直径の大きな中
央開口23を穿設する。上記中央凹部22の両側には、
1対の環状ガイドブッシュ24を立設固定して凸状部2
1の上方に突出させる。1対の環状ガイドブッシュ24
の心間距離は上記ワーク取り付け用パレット4における
1対の位置決め穴15の心間距離に等しく設定され、夫
々の環状ガイドブッシュ24には、位置決め穴15に嵌
入可能な位置決めピン25を昇降可能に嵌合される。
30は上記クランプベース20上に昇降可能に支持され
るクランププレートで、クランプベース20の凸状部2
1よりも幅広な概略方形状を有し、その中央部には、ク
ランプベース20上の中央開口23に嵌入して回動可能
なセンタブロック31を留めねじ32で固定して持ち、
そのセンタブロック31の中空ボス部31Aを上記中央
開口23に嵌入すると共に、両側部を上記1対の環状ガ
イドブッシュ24の外周部に摺動自在に嵌入することで
昇降可能に支持されている。斯るクランププレート30
の昇降支持構造において、クランププレート30をクラ
ンプベース20に対して倒れることなく円滑に昇降させ
るための主要な機能は、前記中央開口23及びそれに嵌
入されるセンタブロック31の中空ボス部31Aが担
う。環状ガイドブッシュ24の外周部は、2個所でクラ
ンププレート30を支持するため、それ自体でクランプ
プレート30の前後左右方向に対する倒れを充分に防止
してクランププレート30を支持することはできず、専
らクランプベース20に対するクランププレート30の
回り止め機能を司る。したがって前記中央開口23と中
空ボス部31Aに対してだけ高精度な嵌入公差を設定す
ればよく、1対の環状ガイドブッシュ24に対するクラ
ンププレート30の嵌入公差に対してはさほどの精度は
必要ではない。
クランプ装置1は、上記ワーク取り付け用パレット4を
案内支持するために、ワーク取り付け用パレット4の凹
溝10底面部を下方から支持するガイドローラ35をク
ランププレート30上に複数個並設して持つと共に、ワ
ーク取り付け用パレット4を構成する1対の被挾持板1
3の対向端面を側方から案内支持するガイドローラ36
をクランプベース20の凸状部21に複数個備えてい
る。ガイドローラ36によって側方から支持される一対
の被挾持板13は、その突出部分の表裏面が、クランプ
ベース20上の凸状部21側縁に沿って固定した挾持レ
イル37と、クランププレート30の底面部両側縁に形
成した挾持面38に対向するようになっている。
上記クランプベース20の中央凹部22には、1本のシ
ャフト40を1対のベアリング41を介して軸支する。
シャフト40の一端部は、クランプベース20の側方に
固定したボスストッパ42から突出され、その突出端
に、クランプ操作ハンドル43を持つハンドルボス44
を固定する。ボスストッパ42の端面にはストッパピン
45を突出固定すると共に、ボスストッパ42に対向す
るハンドルボス44の端面には、上記ストッパピン45
の突出端が遊嵌されることでハンドルボス44の回転操
作可能な角度範囲を規制するための円周溝46を形成
し、第5図に示すようにクランプ操作ハンドル43を工
作機械のワークテーブル2の上方において操作し得る回
転角度αの範囲でシャフト40を回転させ得るようにな
っている。
上記シャフト40の中央部には、同シャフト40の軸心
C1に対して所定の偏心量Iを持つ偏心軸部48を固定
し、同偏心軸部48にニードルベアリング49を介して
クランクレバー50の一端部を嵌入する。クランクレバ
ー50の他端部はクランクホルダ51に軸支され、その
クランクホルダ51を上記中空ボス部31Aの中空部に
ねじ嵌合で結合する。
上記クランプ操作ハンドル43が第4図のポジションA
を採るとき、即ち第5図に示すように上記ストッパピン
45が円周溝46の右端部に当接する位置を採るとき、
偏心軸部48の軸芯C2はシャフト40の軸心C1より
も上方に位置し、両軸心C1及びC2を結ぶ直線(以下
単に軸心線C−Cと記す)は、シャフト40の軸心C1
を原点とする直交座標軸xyの横軸xに対して角度βを
採るようになっている。この状態において、シャフト4
0の左方向への回転はストッパピン45によって抑制さ
れているから、クランププレート30はクランプベース
20に対して最高上昇位置を取り、その状態によって、
同クランププレート30に並設されているガイドローラ
35は、被挾持板13の表裏面を挾持レイル37及び挾
持面38に対して被接触状態を保って、ワーク取り付け
用パレット4をクランプ装置1に搬入出可能に支持す
る。
クランプ操作ハンドル43を第4図の状態から第7図の
ポジションB(第5図のポジションBに対応する)に至
るまで右方向に角度αだけ回して、第5図のストッパピ
ン45が円周溝46の左端部に当接する位置を採ると
き、ワーク取り付け用パレット4に設けられている被挾
持板13を挾持レイル37及び挾持面38で挾圧固定す
るためには、そのときの挾持レイル37上表面から挾持
面38に至る距離Hを被挾持板13の厚さ寸法に対して
所定値に設定することが必要であり、斯る挾圧固定状態
は各部材の弾性の範囲で達成されるものであるから、そ
の寸法は比較的高精度に決定される性質のものである
が、本実施例に示すクランプ装置1は、上記したように
クランププレート30に固定されているセンタブロック
31にクランクホルダ51をねじ嵌合してクランクレバ
ー50とクランププレート30とを一体的に結合する構
造を有するから、シャフト40からクランクプレート3
0に至る各部材のように挾持レイル37上表面から挾持
面38に至る間隙寸法Hを規定するための各部材に、加
工精度に起因する累積的な誤差を生じても、センタブロ
ック31を回動操作してクランクホルダ51に対するク
ランププレート30のねじ嵌合高さ位置を調整すること
によって、上記累積誤差を相殺することができる。
その場合に、クランクホルダ51に対するクランププレ
ート30のねじ嵌合高さ位置を容易に微調整可能とする
ため、例えば、第2図に示すようにセンタブロック31
のフランジ部に60°間隔で挿入可能な留ねじ32を螺
合固定するための雌ねじ54を、15°間隔でクランク
プレート30に形成する。したがって、クランクホルダ
51に対するクランププレート30のねじ嵌合ピッチの
1/24の寸法毎にクランクホルダ51に対するクラン
ププレート30のねじ嵌合高さ位置を微調整することが
でき、当該ねじ嵌合ピッチが1mmであるとするなら、約
0.04mm単位でクランププレート30の高さ位置を微
調整することができる。
ここで、斯る累積誤差の相殺には、その性質上極めて微
小且つ繊細な調整が要求されるから、調整設定後にクラ
ンクホルダ51及びセンタブロック31のねじ条を相互
に斜面で密着させてクランクホルダ51とセンタブロッ
ク31が相互にそのねじ嵌合隙間の範囲で位置ずれを生
じないようにするために、クランクホルダ51をセンタ
ブロック31に対して相対的に下方へ押圧する押しねじ
56をセンタブロック31の上表面に設ける。
このように、センタブロック31を回動操作してクラン
クホルダ51に対するクランププレート30のねじ嵌合
高さ位置を調整可能な構成を採用すると、挾持レイル3
7上表面から挾持面38に至る間隙寸法Hを規定するた
めの各部材に加工精度に起因する累積的な誤差を生じて
もその誤差を容易に相殺することができ、各部材の加工
精度を無意味に厳しくする必要性がなくなり、製造の容
易化に寄与する。
クランププレート30の昇降操作に連動して上記1対の
位置決めピン25をクランププレート30の表面から出
没可能にするため、夫々の位置決めピン25の外周部に
軸方向に沿ってラック60を設けると共に、シャフト4
0に固定した1対のギヤ61を夫々のラック60に個別
的に噛合させ、クランプ操作ハンドル43が第4図のポ
ジションAを採るとき、第3図に示すように1対の位置
決めピン25が夫々クランププレート30の表面から非
突出状態を採るようにする。クランプ操作ハンドル43
をポジションAから第7図にポジションBまで回動操作
すると、クランププレート30は上述のようにワーク取
り付け用パレット4の挾圧固定のためにシャフト40と
偏心軸部48との僅かな偏心量Iに応じて降下変位する
が、1対の位置決めピン25は、上記偏心量Iに対して
数倍乃至数十倍という大きなピッチ円半径を持つギヤ6
1の回転量に比例した比較的大きな距離を上昇変位し
て、第6図に示すようにワーク取り付け用パレット4の
位置決め穴15に充分に嵌入する。このように、ギヤ6
1のピッチ円半径と、シャフト40及び偏心軸部48相
互の偏心量Iとの関係により、クランププレート30を
僅かに降下させる一方において、その操作に連動して位
置決めピン25をクランププレート30の表面から充分
に突出させることができる。したがって、工作機械の加
工ヘッドの高さ位置で決まる加工可能なワークの最大高
さ寸法が、クランププレートの昇降移動によって著しく
減少することはない。
第2図及び第4図において、63はクランププレート3
0の最高上昇位置でクランプ装置1に搬入されるワーク
取り付け用パレット4を位置決めピン25の嵌入可能な
位置に仮位置決めするための仮位置決めレバーである。
仮位置決めレバー63は、ワーク取り付け用パレット4
の反搬入出端側に位置するクランプベース20の端面に
固定した1対のブラケット65に軸支され、各ブラケッ
ト65との対向端面間に皿ばね66のような摩擦部材を
介在させることにより、所定の外力が作用されない限り
その回動位置を保持するようになっていて、その自由端
部にフック64を有する。上記ワーク取り付け用パレッ
ト4の先端部には仮位置決めレバー63と係合可能な係
合突起70を固定配置し、その係合突起70には、仮位
置決めレバー63の軸心上方における起立面68に当接
して仮位置決めレバー63を上昇回動変位可能な当接面
72を先端に形成する共に、仮位置決めレバー63を上
昇回動変位させたときに当該仮位置決めレバー63のフ
ック64によって係止可能な係合溝73を下向きに形成
し、更に、仮位置決めレバー63のアーム部67の上端
面を押圧して仮位置決めレバー63を降下回動変位可能
な下向き押圧面71を設ける。
仮位置決めレバー63は、第4図の2点鎖線で示すよう
に図の左斜め下方に傾斜した状態をイニシャル位置と
し、その状態で最高上昇位置を採るクランププレート3
0上にワーク取り付け用パレット4を搬入すると、係合
突起70の先端部に位置する当接面72が仮位置決めレ
バー63の起立面68に当接し、その押圧力によって仮
位置決めレバー63が上昇回動変位して、その仮位置決
めレバー63のフック64が係合溝73に嵌入される。
仮位置決めレバー63が一旦係合溝73に嵌入される
と、皿ばね66の摩擦制動力により、仮位置決めレバー
63は下方への回動力が積極的に作用されない限りその
状態を維持する。このように仮位置決めレバー63によ
ってワーク取り付け用パレット4が係止された状態にお
いて、ワーク取り付け用パレット4は、それに設けられ
ている1対の位置決め穴15がクランプ装置1に設けら
れている1対の位置決めピン25とほぼ同心状態を採る
ように仮位置決めされるようになっている。位置決め穴
15底面部の内周縁には下向き環状傾斜面15Aを形成
してあり、ワーク取り付け用パレット4の仮位置決め状
態において、位置決め穴15の軸心と位置決めピン25
の軸心が、係合溝73に対するフック64の嵌入隙間の
範囲で相互にずれを生じても、位置決めピン25の先端
部が下向き環状傾斜面15Aに接触しながら上昇変位す
ることにより、位置決めピン25は円滑にワーク取り付
け用パレット4の位置決め穴15に嵌入して同ワーク取
り付け用パレット4を位置決めする。
ワーク取り付け用パレット4を仮位置決めした後にクラ
ンプ操作ハンドル43を第4図にポジションAから第7
図のポジションBに向けて回動操作すると、仮位置決め
レバー63は、クランププレート30の降下移動に追従
して下向き押圧面71により下方へ押圧されて降下回動
変位して、最終的に第7図に示すイニシャル位置を採る
ことにより、仮位置決めレバー63のフック64がワー
ク取り付け用パレット4の係合溝73から離脱してワー
ク取り付け用パレット4に対する仮位置決め状態が完全
に解除される。その過程において位置決めピン25はワ
ーク取り付け用パレット4の位置決め穴15に嵌合さ
れ、最終的にワーク取り付け用パレット4がクランプ装
置1に挾圧固定される。仮位置決めレバー63が一旦イ
ニシャル位置を採ると、皿ばね66の摩擦制動力によ
り、仮位置決めレバー63は上方への回動力が積極的に
作用されない限りその状態を維持する。したがって、ワ
ーク取り付け用パレット4に載せられた図示しないワー
クは、加工終了後に、クランプ操作ハンドル43をポジ
ションBからAに戻してクランププレート30を上昇変
位させたとき、前記仮位置決めレバー63が第4図の2
点鎖線で示すイニシャル位置を維持することによって、
ワーク取り付け用パレット4の係合溝73がフック64
から更に離間し、それによって、クランププレート30
上からのワーク取り付け用パレット4の搬出操作を許容
すると共に、次のワーク取り付け用パレット4の搬入操
作に連動した仮位置決め動作に備える。
このように、仮位置決めレバー63は、クランププレー
ト30の最高上昇位置でそれに搬入されるワーク取り付
け用パレット4に当接して上昇回動変位すると共に、降
下移動するクランププレート30に当接して降下回動変
位し、外力の作用によって回動した位置を保持し得るよ
うに構成されているから、ワーク取り付け用パレット4
の搬入に連動して自動的にワーク取り付け用パレット4
を仮位置決めすることができると共に、仮位置決めされ
たワーク取り付け用パレット4に対する挾圧固定からそ
の解除に至る一連のシャフト40の往復回動操作に連動
して自動的に仮位置決めレバー63のクランププレート
30に対する係止作用を解除することができる。そのた
め、ワーク取り付け用パレット4の仮位置決め及びその
状態を解除するために特別な操作を必要としない。
クランプ装置1を工作機械のワークテーブル2に固定す
るため、第2図に示すように、クランププレート30の
表面からクランプベース20の裏面に連通する段付き貫
通孔80を4個設ける。本実施例に従えば、ワークテー
ブル2には、所定の間隔をもって複数条の図示しないT
溝が第2図の横方向に形成されているが、そのT溝の間
隔寸法は、通常JISなどの規格に基づいて複数種類存
在するため、ほぼ全てのT溝規格に適合させてクランプ
装置1を固定可能なように、上記段付き貫通孔80を夫
々図示しないT溝に交差する方向に長孔とし、且つ、T
溝に交差する方向に夫々を所定距離づつずらして配置す
る。上記段付き貫通孔80には、図示しないT溝の間隔
寸法に応じて少なくとも2つに固定ネジ81を挿入し、
その先端部を、ワークテーブル2の図示しないT溝に嵌
入したTナット82にねじ嵌合する。更に、クランプベ
ース20の両側には段付き部83を4個所形成し、図示
しないT溝に嵌入したTナット84にねじ嵌合した固定
ねじ85でクランプアーム86を介して上記段付き部8
3を挟着固定することによっても、クランプ装置1をワ
ークテーブル2に固定できる。尚、クランプ装置1をワ
ークテーブル2に固定する場合に、図示しないT溝に対
する平行度などを簡単に得られるようにするために、ク
ランプベース20の底面に、前記T溝に嵌入可能なキー
87を1対固定する。
次に、上記クランプ装置1に用いたワーク取り付け用パ
レット4のクランプ動作について説明する。
先ず、クランプ操作ハンドル43を第4図に示すポジシ
ョンAに設定して、最高上昇位置を採るクランププレー
ト30上にワーク取り付け用パレット4を搬入する。こ
の状態において、仮位置決めレバー63は、第4図の2
点鎖線で示すイニシャル位置を保持しているから、ワー
ク取り付け用パレット4が搬入されてその係合突起70
の先端部当接面72が仮位置決めレバー63の起立面6
8に当接すると、その押圧力によって仮位置決めレバー
63が回動変位して、その仮位置決めレバー63のフッ
ク64を係合溝73に嵌合させる。このとき、ワーク取
り付け用パレット4は、それに設けられている1対の位
置決め穴15がクランプ装置1の位置決めピン25とほ
ぼ同心状態を採るように自動的に仮位置決めされる。
次いで、クランプ操作ハンドル43を第4図のポジショ
ンAから第7図のポジションBに向けて回動操作する
と、シャフト40と一体的に回転するギヤ61に噛合す
る位置決めピン25が、ギヤ61のピッチ円半径とシャ
フト40の回転量に応じて徐々にクランププレート30
の表面から突出してワーク取り付け用パレット40の位
置決め穴15に嵌入し、仮位置決めされているワーク取
り付け用パレット4を、所定の加工位置に位置決めす
る。
それに並行して、クランクレバー50でシャフト40に
結合されているクランププレート30は、シャフト40
と偏心軸部48の偏心量I及びシャフト40の回転量に
応じて徐々に降下し、クランプ操作ハンドル43のポジ
ションBにおいて、挾持レイル37及び挾持面38がワ
ーク取り付け用パレット4の被挾持板13を挾圧するこ
とによってワーク取り付け用パレット4がクランプされ
る。この状態において、偏心軸部48は、クランクレバ
ー50とのくさび作用によって右回転方向の力を受ける
ことにより、クランプ操作ハンドル43を積極的に左方
向へ回転操作しない限り振動その他の原因で自然にワー
ク取り付け用パレット4の前記クランプ状態が弛緩する
ことはなく、偏心軸部48及びクランクレバー50はそ
れ自体のくさび作用によってクランプ操作ハンドル43
のポジションBにおけるクランプ状態をロックする。
更に、上記のようにワーク取り付け用パレット4が位置
決め挾圧固定される過程において、仮位置決めレバー6
3は、クランププレート30の降下移動に追従して下向
き押圧面71により下方へ押圧されて降下回動変位し
て、最終的に第7図に示すイニシャル位置を採ることに
より、フック64が係合溝73から離脱してワーク取り
付け用パレット4に対する仮位置決め状態が完全に解除
される。斯るイニシャル位置に設定された仮位置決めレ
バー63は、皿ばね66の摩擦制動作用により、上方へ
の回動力が積極的に作用されない限りその状態を維持す
る。
次いで、ワーク取り付け用パレット4に載せられた図示
しないワークの加工終了後に、クランプ操作ハンドル4
3をポジションBからAに戻してクランププレート30
を第4図に示す最高上昇位置に変位させると、当該仮位
置決めレバー63は第4図の2点鎖線で示すイニシャル
位置を維持することによって、ワーク取り付け用パレッ
ト4の係合溝73は仮位置決めレバー63のフック64
から更に離間し、クランププレート30上からのワーク
取り付け用パレット4の搬出操作が許容される。このと
き、仮位置決めレバー63は次のワーク取り付け用パレ
ット4搬入操作に連動した仮位置決め動作に備える。
以上本考案を実施例に基づいて詳細に説明したが、本考
案は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲において種々変更可能である。
上記実施例では、凹部を1対のブッシュに形成して、同
凹部の心間距離が所定値になるようにその1対のブッシ
ュを夫々パレットベースに位置決め固定した構成とした
が、一方の凹部をパレットベースに直接形成するか、又
はパレットベースに密着嵌合固定したブッシュに形成
し、他方の凹部をパレットベースに対してその位置を調
整可能なブッシュに形成してもよく、その場合も凹部の
形成とは別に1対の凹部の心間距離を設定することがで
きる。
また、上記実施例では工作機械のワークテーブルに固定
したクランプ装置に交換可能に位置決め固定されるワー
ク取り付け用パレットに適用した場合について説明した
が、本考案はこれに限定されるものではなく、トランス
ファマシンで移送されるような種々のパレットに適用可
能であり、それに応じて、ワークも工作機械のための被
加工物に限定されることはない。また、凹部の形成位置
が異なるブッシュを交換して心間距離を調整するような
態様にも適用することができる。
〔考案の効果〕
本考案のワーク取り付け用パレットは、所定間隔をもっ
て設けられた複数の位置決めピンを嵌合させる凹部をパ
レットベースに設置可能なブッシュに形成し、当該ブッ
シュに設ける凹部相互の心間距離またはパレットベース
に設けた凹部とブッシュに設けた凹部の心間距離を位置
決めピンの心間距離に合わせて微調整可能にした構成で
あるから、複数個の凹部相互間の心間距離を使用態様に
応じて所定値に簡単に設定することができることによ
り、位置決め用凹部相互間の心間距離を、その凹部と位
置決めピンとの嵌合公差との関係において高精度に設定
しなければならない場合でも、位置決め用凹部相互間の
心間距離設定ばらつきに起因して生じた位置決め用パレ
ットの歩留低下及びその製造効率低下を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のワーク取り付け用パレット1の実施例
を示す縦断側面図、第2図は第1図に示すワーク取り付
け用パレットを位置決め固定可能なクランプ装置を示す
平面図、第3図は位置決め用パレットの非クランプ状態
を第2図a−a線上で示す矢視方向断面図、第4図は位
置決め用パレットの同じく非クランプ状態を第2図b−
b線上で示す矢視半縦断面図、第5図はシャフトの回転
操作範囲を規制するための構成を示す部分断面図、第6
図は位置決め用パレットのクランプ状態を第2図a−a
線上で示す矢視方向断面図、第7図は位置決め用パレッ
トの同じくクランプ状態を第2図b−b線上で示す矢視
方向半縦断面図である。 1……クランプ装置、2……工作機械のワークテーブ
ル、4……ワーク取り付け用パレット、12……パレッ
トベース、15……位置決め穴(凹部)、16……ブッ
シュ、17……取り付け穴(装着穴)、20……クラン
プベース、23……中央開口、24……環状ガイドブッ
シュ、25……位置決めピン、30……クランププレー
ト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 栗原 直哉 東京都大田区仲池上2丁目9番4号 日東 工器株式会社内 (56)参考文献 実開 昭61−96640(JP,U) 特公 昭49−21342(JP,B2)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランプベースに昇降可能に支持したクラ
    ンププレートの上に搬入されるワーク取り付け用パレッ
    トを複数の位置決めピンで位置決めしながらクランプベ
    ースとクランププレートによって挾圧固定するクランプ
    装置に適用されるワーク取り付け用パレットであって、
    上記クランプ装置は、 クランププレートの中央部にはクランプベースに向けて
    センタブロックを突設し、前記クランプベースの中央部
    に形成した開口にそのセンタブロックを嵌入すると共
    に、 前記クランプベースに設けたシャフトと一体の偏心軸部
    にクランクレバーの一端部を嵌入し、且つ、クランクレ
    バーの他端部を前記センタブロックに軸支し、前記シャ
    フトの回動角度に応じてクランププレートが、パレット
    の搬入出を許容するための上昇位置とパレットを挾圧固
    定するための降下位置を採り得るようにし、 さらに、上記夫々位置決めピンを昇降可能に嵌入した複
    数のブッシュをクランプベースに固定すると共に、ブッ
    シュの上端部をクランププレートに摺動自在に嵌入し、
    クランププレートの降下動に応じて位置決めピンをクラ
    ンププレートの表面から突出させる関係を以って、前記
    シャフトに設けたギヤに上記それぞれの位置決めピンを
    噛合させて成り、このクランプ装置に適用されるワーク
    取り付け用パレットは、 上記複数の位置決めピンが各別に嵌入される凹部をパレ
    ットベースに有し、上記凹部のうちの少なくとも1個は
    上記パレットベースのブッシュ装着穴に遊嵌されたブッ
    シュに形成され、上記ブッシュはその装着穴との嵌合隙
    間の範囲で偏位固定されて、当該ブッシュの凹部とその
    他の凹部との心間距離が、上記複数個の位置決めピンの
    心間距離に一致されて成る、ものであることを特徴とす
    るワーク取り付け用パレット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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BE795869A (fr) * 1972-04-19 1973-06-18 Gen Electric Electrode pour l'usinage par voie electrolytique
JPS6246520Y2 (ja) * 1984-11-30 1987-12-16

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