JPH06115042A - 感熱孔版印刷原紙の製版用サーマルヘッド及び製版方法 - Google Patents

感熱孔版印刷原紙の製版用サーマルヘッド及び製版方法

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JPH06115042A
JPH06115042A JP29808892A JP29808892A JPH06115042A JP H06115042 A JPH06115042 A JP H06115042A JP 29808892 A JP29808892 A JP 29808892A JP 29808892 A JP29808892 A JP 29808892A JP H06115042 A JPH06115042 A JP H06115042A
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thermal head
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heat
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Yuji Natori
裕二 名取
Hiroshi Tateishi
比呂志 立石
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 支持体を持たない感熱孔版印刷用熱可塑性樹
脂フィルムを使用し、歪みや収縮やループ画像の黒ヌケ
等の画像欠陥を発生しない印刷原紙を作製することので
きるサーマルヘッドを提供すると共に、該サーマルヘッ
ドを使用する熱製版方法を提供すること。 【構成】 熱可塑性樹脂フィルム単体で構成される感熱
孔版印刷原紙を製版するに際し、製版時に発熱するサー
マルヘッド発熱素子の副走査方向の長さが副走査方向の
発熱素子間ピッチの15〜75%の範囲にあると共に、
主走査方向のサーマルヘッド発熱素子の長さも主走査方
向の発熱素子間ピッチの15〜75%の範囲にあること
を特徴とする感熱孔版印刷原紙作成用サーマルヘッド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はデジタル孔版印刷の分野
に関するものであり、更に詳しくは支持体レス感熱孔版
印刷原紙(以下、原紙と略記)を熱製版するためのサー
マルヘッド、及びそれを用いた製版方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術及びその問題点】従来よりデジタル孔版印刷
では、原紙を構成する熱可塑性樹脂フィルム(以下、フ
ィルムと略記)に微細発熱素子が一列に並んだサーマル
ヘッドを接触させ、パルス的に発熱素子に通電して孔を
形成させた後、その孔部分からインクを滲出させて印刷
を行なっている。ここで使用されるサーマルヘッドと
は、電気信号を熱として出力する電子部品であり、例え
ばインク転写リボンやインク転写シートからインク層を
紙に転写する熱転写印字や、受像紙自身が熱発色する印
字を行なうプリンター等で広く用いられているものであ
る。一般にサーマルヘッドを用いた熱転写印字や感熱発
色印字では、図−1に示すように、サーマルヘッド発熱
素子のサイズより拡大してインク転写や発色がないと印
字部の重なりがなく、各発熱素子間に対応した間隔が印
刷の切れた部分となって印字の鮮明さが失われる。従っ
て、熱転写印字や感熱発色印字用サーマルヘッドは、各
発熱素子間に熱的な重なりができるように設計されてい
る。
【0003】それゆえ、感熱孔版印刷用に設計されてい
ない従来のサーマルヘッドを感熱孔版印刷用製版に使用
すると、熱が素子間にも加わるため孔が発熱素子サイズ
以上に広がり易いという問題がある。そして、孔が発熱
素子サイズ以上に広がると孔の独立性が確保されないか
ら、素子密度の低下と同様な解像度の低下をもたらし、
印字品質の点で大きな問題となる。ここで孔の独立性と
は、孔がフィルムの収縮した部分で囲まれ、素子と同等
の密度で独立に存在することを言う。また、孔版印刷で
は印刷インクにエマルジョンインクを用いるので、孔か
ら広がってインクが滲出し、形成された孔以上のサイズ
で印刷されることが避けられない。そのため必然的に解
像度が低下し、通常使用されているサーマルヘッドの発
熱素子密度である16ドット/mmや400ドット/イ
ンチの解像度は得られない。これらの解像度低下要因の
うち、製版時に孔が発熱素子サイズ以上に広がり易いと
いう問題は、素子形状を変えずに素子間のドットピッチ
を広げることでも防止可能であるが、ドットピッチを広
げると解像度を低下させるから好ましくない。それゆ
え、孔版印刷において解像度を上げるためには、少なく
とも製版時に素子間ピッチサイズに対応したサイズで孔
の独立性を確保する必要がある。
【0004】これらの問題を解決するため特開平2−6
7133号公報では、発熱体素子の副走査方向の長さ
を、主走査方向の発熱体ドットピッチより短くしたサー
マルヘッドで製版する方法が開示されている。なお、主
走査方向とは発熱体素子が一列に並んだ方向であり、副
走査方向は主走査方向と垂直の方向である。また、副走
査方向は原紙の送り方向に一致し、一般に高品質の印刷
物を得るためには、発熱体素子のドットピッチは主走査
方向と副走査方向で同一サイズに設定される。この公報
では発熱体素子の形状のみが規定されている。しかし、
サーマルヘッド形状を固定し、該公報記載の範囲でその
発熱エネルギーを変えただけでも、原紙を構成するフィ
ルムの熱収縮性等の物性で孔の開孔状態は大幅に変るか
ら、該公報に規定された範囲で原紙の孔の独立性をすべ
て確保できるとは言えない。
【0005】サーマルヘッドはアルミナ基板上に蓄熱層
を持ち、その上に発熱素子及びそれに通電する電極層が
形成されているのが一般的であり、発熱素子には一般に
耐摩耗性保護層が形成されている。従って、サーマルヘ
ッドの発熱パターンは発熱素子形状だけでは規定でき
ず、蓄熱層の厚さを変える等の方法でも大きく変る。ま
た、通常の孔版印刷用原紙を使用した場合の製版に要す
るエネルギーは、熱転写印字や感熱発色印字の場合に要
するエネルギーより大きく、そのため孔版印刷用原紙の
製版にサーマルヘッドを使用するとサーマルヘッド寿命
が極端に短くなる欠点があり、これを解決するため特開
昭62−282983号公報にはフィルムを低温で収縮
させて製版時のエネルギー量を減少させる方法が提案さ
れているが、この方法では熱感度を増加させると同時に
孔の拡大性も増加し、従来の原紙を使用する場合より孔
が拡大する傾向を持っている。
【0006】以上に記したように、高解像度の孔版印刷
物を与える原紙を作製するための感熱孔版印刷用製版に
は多くの問題が残されている。これを解決するために、
特開平4−43035号公報では低温でも熱収縮性の大
きい原紙を使用し、製版時に穿孔可能な温度に120℃
を加えた温度領域の副走査方向の素子長さが、副走査方
向の素子間ピッチに対して55〜95%の範囲内にある
ことを特徴とする原紙の製版用サーマルヘッドが提案さ
れている。また、前記の感熱孔版印刷用サーマルヘッド
寿命が極端に低下する現像を回避するため、最近は支持
体レスの原紙が開発されている。これは、支持体レスに
することで支持体存在時より大幅に少ない印加エネルギ
ーで原紙への穿孔が可能になり、そのためサーマルヘッ
ド負担が低下してサーマルヘッド寿命が増加するもので
ある。このような支持体レス原紙では、インク透過性支
持体を持つ従来の原紙で問題となっている欠点の解消も
可能など利点が多い。例えば、従来の原紙使用時には、
インク透過性支持体の目模様に基づく黒ベタ部の画像欠
陥が不可避であるが、支持体レス原紙使用時には当然こ
のような欠陥が存在しない。
【0007】支持体レス原紙使用法は、サーマルヘッド
寿命を増加させる最有力な方法の一つと言って良く、今
後の感熱孔版印刷の方向を示す指標の一つとも云える
が、従来のサーマルヘッドを使用して支持体レス原紙を
熱製版する場合には問題が多い。例えば、黒ベタ部の画
像や○のようなループ画像では印刷時に画像部分が抜け
落ちてしまう。これは、従来のサーマルヘッドによると
支持体レス原紙の持つ保持能力以上に大きな孔が形成さ
れるためである。すなわち、感熱孔版印刷原紙の場合、
画像形成部分では発熱素子で形成される孔部分の面積が
大きいためフィルム部分の面積が小さくなり、支持体レ
ス原紙を使用した場合は前記の微小面積のフィルムのみ
によって画像部分が周辺部フィルムに支えられているた
め、印刷時のフィルムにかかる印刷方向への引張り力、
印刷プレスローラーの接触による圧着力、印刷用紙にイ
ンクが転写するときの粘着力等の1種又は2種以上が複
合した力が画像部や周辺部のフィルムにかかると、前記
の微小面積のフィルムだけでは画像部分を支え切れなく
なり、ループ画像や黒ベタ部画像が周辺のフィルムから
抜け落ちることになる。また、同様な理由で連続して細
長く延びる画像は歪んでしまう。それゆえ、支持体レス
原紙を使用して従来のサーマルヘッドで熱製版すると、
印刷画像上に原稿とは異った画像が転写されるような現
象が発生する。
【0008】一般に、感熱孔版原紙用フィルムは加熱時
に一定比率で熱収縮するように設計されており、この熱
収縮は穿孔温度以下の温度でも生起する。それゆえ、発
熱体形状が大きいと周辺部の熱収縮によってフィルム全
体が収縮することになるが、従来の支持体を持つ原紙で
は支持体が前記の熱収縮を防止するからその熱収縮は顕
在化しない。しかしながら、支持体レス原紙では支持体
不在のため前記の熱収縮が顕在化し、発熱体形状が大き
い従来のサーマルヘッド使用時には目的とする画像より
収縮した画像しか得られない。以上に詳細に説明したよ
うに、今後の感熱孔版印刷分野で最も期待されている支
持体レス原紙使用法では、サーマルヘッドの改良が重要
課題であり、前記した特開平4−43035号公報に示
されるサーマルヘッドでは、支持体レス原紙を使用する
熱製版においては充分満足し得る結果は得られない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、支持体レス
原紙を熱製版する場合に生起する前記の諸問題を解決
し、高解像度孔版印刷物の取得が可能な支持体レス原紙
の熱製版用サーマルヘッドの提供、及び該サーマルヘッ
ドを使用する支持体レス原紙の熱製版方法の提供をその
課題としており、より具体的には、画像の歪みや画像の
収縮又はループ画像の黒ヌケ等の欠点がない孔版印刷物
を提供するための支持体レス原紙熱製版用サーマルヘッ
ド、及び該サーマルヘッドを使用する熱製版方法を提供
することをその課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明によれば、熱可塑性樹脂フ
ィルム単体で構成される感熱孔版印刷原紙を製版するに
際し、製版時に発熱するサーマルヘッド発熱素子の副走
査方向の長さが、副走査方向の発熱素子間ピッチの15
〜75%、好ましくは15〜55%の範囲にあると共
に、主走査方向サーマルヘッド発熱素子の長さも主走査
方向の発熱素子間ピッチの15〜75%、好ましくは1
5〜50%の範囲にあることを特徴とする感熱孔版印刷
原紙作成用サーマルヘッドが提供される。また、本発明
によれば前記サーマルヘッドを使用する支持体レス原紙
の熱製版方法が提供される。
【0011】本発明者らの詳細な検討によると、サーマ
ルヘッド発熱素子の長さを主走査方向では発熱素子間ピ
ッチに対して15〜75%、好ましくは15〜50%の
範囲とし、副走査方向では発熱素子間ピッチの15〜7
5%、好ましくは15〜55%の範囲にすることで、熱
製版時のサーマルヘッド表面にフィルムの熱収縮が発生
しない温度の部分が形成され、そのため支持体レス原紙
を使用しても原紙全体の熱収縮が防止されると共に、原
紙の画像形成部分におけるフィルム残存率が高くなり、
その結果としてフィルムの画像形成部分を支持する力も
充分あり、且つ開孔される孔の大きさも最適となること
が判明した。発熱素子の長さが該発熱素子ピッチの75
%を越えた場合は、フィルムの熱収縮力や発熱素子の熱
拡散によって隣接する孔同志が連結し易く、発熱素子の
長さが該発熱素子ピッチの15%未満では、インクの拡
散で開孔部間の空白を埋めることができないため連結し
た線を鮮明に印刷するのが困難になる。本発明は、サー
マルヘッド発熱体の素子密度(単位長さ当りの発熱素子
存在個数)が12ドット/インチ以上の高密度ライン型
サーマルヘッド使用時に特に効果的である。
【0012】本発明において原紙に使用されるフィルム
は、押し出し法や流延法等で形成される一般的な熱可塑
性樹脂フィルムで良く、ポリエステル系、ナイロン系、
ポリオレフィン系、ポリスチレン系、塩化ビニル系、ア
クリル酸誘導体系、エチレン−ビニルアルコール系、ポ
リカーボネート系等の単一重合体又は共重合体が好まし
く用いられる。これらのうち特に好ましいのはポリエス
テル系共重合体であり、異種のポリカルボン酸及び/又
は異種のポリオールが成分中に存在する各種のポリエス
テルが好ましく用いられている。また、ナイロン系重合
体でも共重合ナイロンが特に好ましく、2種以上のホモ
ナイロンを共重合させた共重合ナイロンが好ましく使用
される。なお、本発明で用いるフィルムは100℃で1
0分間加熱した場合に多少でも収縮するものはいずれも
使用可能であるが、特に好ましい熱収縮率の範囲はサー
マルヘッド特性やフィルムの厚さ等の多岐にわたる因子
で大幅に変化するから、使用条件等を勘案して熱収縮率
等のフィルム特性を定めるのが良い。原紙に使用される
好ましいフィルムは高穿孔感度のフィルムであり、その
ためフィルム材料の熱可塑性樹脂は結晶化度15%以下
のものが良く、より好ましくは実質的に非晶質なレベル
の熱可塑性樹脂である。前記したように、ポリエステル
系やナイロン系重合体として異種化合物を含む共重合体
系が好ましい理由の1つも、共重合体系の方が結晶化し
難いからである。なお、原紙用フィルムの厚みは0.5
〜20μm、好ましくは1.5〜10μmのものが良
い。
【0013】本発明に使用される原紙は、サーマルヘッ
ドの発熱体に熱融着するのを防止するために熱融着防止
層をフィルムの表面に設けても良い。この目的に使用さ
れる熱融着防止剤としては、脂肪酸金属塩、リン酸エス
テル型界面活性剤、シリコーンオイル等の流動性潤滑
剤、パーフロロアルキル基を有するフッ素化合物等が挙
げられる。また、前記熱融着防止剤の塗布量は0.00
1〜2g/m2、好ましくは0.005〜1g/m2であ
る。また、静電気による搬送性不良等を防止するため、
フィルム表面に帯電防止剤を塗布した原紙を使用するこ
ともできる。この目的に使用される帯電防止剤は、ポリ
アルキレンオキシド、エステル、アミン、有機スルホン
酸金属塩、カルボン酸塩、第4級アンモニウム塩、アル
キルリン酸エステル等の一般的帯電防止剤であり、塗布
量は0.001〜2.0g/m2、好ましくは0.01〜
0.5g/m2である。なお、該帯電防止剤の塗布方法は
通常の方法で行えば良い。また、フィルム内に帯電防止
剤を添加する方法で帯電防止効果を与えることも可能で
あり、この目的のために添加される帯電防止剤は、有機
スルホン酸金属塩、ポリアルキレンオキシド及び第4級
アンモニウム塩である。
【0014】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるも
のではない。
【0015】実施例1 感熱孔版印刷原紙として厚さ3.0μmのPETフィル
ムを用い、熱融着防止剤として東レダウコーニング製の
シリコンオイルSF−8422を0.01g/m2、帯電
防止剤として日本油脂社製エレガン264A(第4級ア
ンモニウム塩系の帯電防止剤)を0.01g/m2塗布し
た。主走査方向の発熱素子長が31μmで発熱素子間ピ
ッチが62.5μmであり、副走査方向はそれぞれ3
4.2μm及び62.5μmである16ドット/mmの
薄膜型サーマルヘッドを熱源とし、印加エネルギーを
0.036mj/ドットとして前記の印刷原紙に穿孔し
た。以上のようにして穿孔させた感熱孔版印刷原紙を光
学顕微鏡で観察すると、黒ベタ部や文字等のパターン部
の孔は独立した状態で開孔していた。また、(株)リコ
ー社製プリポートVT−3500の印刷ドラムに前記の
穿孔された印刷原紙を巻き付け、浸透性の良いインクを
使用して90枚/分の印刷速度で印刷し、得られた印刷
物の黒ベタ部の光学濃度をマクべス社製RD−914濃
度計で測定すると0.98であった。この印刷物を詳細
に観察すると、文字等の細かい線も鮮明に印刷されてお
り、原稿画像に忠実で再現性の良い画像が得られてい
た。また、この感熱孔版印刷原紙を使用して連続的に1
000枚の印刷を行ったところ、1000枚目の印刷画
像と20枚目の印刷画像間に目視上の差は認められず、
1000枚印刷後でも再現性良く印刷画像が得られるこ
とが分かった。
【0016】比較例1 印刷原紙用フィルムに1.8μm厚のPETフィルムを
使用し、サーマルヘッドの主走査方向発熱素子長を50
μmに副走査方向のそれを55μmとし、印加エネルギ
ーを0.044mj/ドットにした以外は実施例1と全
く同一の方法で印刷原紙を熱製版した。この印刷原紙を
使用し、実施例1と全く同一の方法で孔版印刷を試みた
ところ光学濃度1.145の印刷物が得られたが、この
場合は、円形画像等のループ状の画像が抜け落ちたりし
て原稿に忠実な印刷物が得られなかった。なお、光学濃
度の測定は実施例1と同一方法で行った。また、この比
較例で作製した印刷原紙を光学顕微鏡で観察すると、穿
孔された孔の過半が拡大・連結していた。
【0017】比較例2 サーマルヘッドの主走査方向発熱素子長を30μm、発
熱素子間ピッチを250μmとし、副走査方向はそれぞ
れ34μm及び250μmとした以外は、実施例1と全
く同一の方法で印刷原紙の熱製版を行い、実施例1と同
一方法で該印刷原紙を評価した。その結果、印刷物の光
学濃度は0.25と実施例1より大幅に低く、該印刷原
紙について光学顕微鏡により観察を試みた結果、隣接す
る孔同志の間隙が大きすぎるためインクが重なり合わ
ず、そのため印刷物の濃度が大幅に低下することが分か
った。なお、該印刷原紙を使用する孔版印刷では、浸透
性が一般品より高いインクを使用しても、黒ベタ部にお
いて隣接する孔の間をインクで埋めることができなかっ
た。
【0018】
【発明の効果】本発明のサーマルヘッドは、発熱素子の
大きさが主走査方向も副走査方向も発熱素子間ピッチの
15〜75%に制限されているため、熱製版時に過大な
エネルギーを与えられた場合でも隣接する孔同志が連結
するのを防止することができる。その結果、支持体レス
の印刷原紙を使用した場合に画像の歪みや縮みが防止さ
れると共に、ループ画像の画像ヌケ等の欠陥も発生せ
ず、高品質で鮮明な孔版印刷物を長期間提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 サーマルヘッドの発熱素子の配置及びインク
の転写領域を示す図である。
【符号の説明】
E:発熱素子 Pw:発熱素子間ピッチ(主走査方向) Pl:発熱素子間ピッチ(副走査方向) L:副走査方向 W:主走査方向 R:インクの転写領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルム単体で構成される
    感熱孔版印刷原紙を製版するに際し、製版時に発熱する
    サーマルヘッド発熱素子の副走査方向の長さが副走査方
    向の発熱素子間ピッチの15〜75%の範囲にあると共
    に、主走査方向のサーマルヘッド発熱素子の長さも主走
    査方向の発熱素子間ピッチの15〜75%の範囲にある
    ことを特徴とする感熱孔版印刷原紙作成用サーマルヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 副走査方向の発熱素子長さが副走査方向
    の発熱素子間ピッチの15〜55%の範囲にあり、主走
    査方向の発熱素子長さが主走査方向の発熱素子間ピッチ
    の15〜50%の範囲にあることを特徴とする請求項1
    の感熱孔版印刷原紙作成用サーマルヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の感熱孔版印刷原紙作成
    用サーマルヘッドを用い、熱可塑性樹脂フィルム単体で
    構成される感熱孔版印刷原紙を熱製版することを特徴と
    する製版方法。
JP29808892A 1992-10-08 1992-10-08 感熱孔版印刷原紙の製版用サーマルヘッド及び製版方法 Pending JPH06115042A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5559546A (en) * 1993-12-17 1996-09-24 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Stencil perforating method, stencil perforating system, and stencil printing machine
US6362846B1 (en) 1999-08-31 2002-03-26 Riso Kagaku Corporation Thermal stencil making apparatus
US6366305B1 (en) 1999-08-31 2002-04-02 Riso Kagaku Corporation Thermal stencil making method
US6452621B1 (en) 1999-08-31 2002-09-17 Riso Kagaku Corporation Thermal head

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