JPH06114924A - シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム - Google Patents

シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム

Info

Publication number
JPH06114924A
JPH06114924A JP4265113A JP26511392A JPH06114924A JP H06114924 A JPH06114924 A JP H06114924A JP 4265113 A JP4265113 A JP 4265113A JP 26511392 A JP26511392 A JP 26511392A JP H06114924 A JPH06114924 A JP H06114924A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
less
syndiotactic polystyrene
roll
biaxially stretched
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4265113A
Other languages
English (en)
Inventor
Naonobu Oda
尚伸 小田
Masayuki Imai
正幸 今井
Tomonori Yoshinaga
知則 吉永
Tadashi Okudaira
正 奥平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP4265113A priority Critical patent/JPH06114924A/ja
Publication of JPH06114924A publication Critical patent/JPH06114924A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はシンジオタクチックポリスチレン
系二軸延伸フィルム、さらに詳しく言えば透明性及び耐
熱性に優れ、フィルムの厚みに関係なくハンドリング特
性に優れ、更にフィルム表面の耐摩耗性に優れたシンジ
オタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルムに関する
ものである。 【構成】 実質的にシンジオタクチック構造を有する
スチレン系重合体から成り、表面ヘーズと内部ヘーズ
(10μm当たり)の和が10%以下で、200 ℃における熱
収縮率が5%以下、少なくとも片面の三次元表面粗さSR
a が0.04μm以上であり、更に粗さの中心面における単
位面積当たりの突起数PCC 値が1600個/mm2以上であり、
且つ空気抜け速さが500 秒以下であることを特徴とする
二軸延伸フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシンジオタクチックポリ
スチレン系二軸延伸フィルム、さらに詳しく言えば透明
性及び耐熱性に優れ、且つフィルムの厚みに関係なくハ
ンドリング特性に優れ、更にフィルム表面の耐摩耗性に
優れたシンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】シンジオタクチックポリスチレン系二軸
延伸フィルムは耐熱性、電気特性、透明性などに優れ、
磁気テープ用、写真・製版用、コンデンサー用、包装用
等、各種のフィルム用途に展開が期待されてる。これら
のフィルム用として用いられる場合、そのすべり性及び
耐摩耗性はフィルムの製造工程及び各用途における加工
工程の作業性の良否、更にはその製品品質の良否を左右
する大きな要因になっている。一方、フィルムの透明性
が良好または薄手であること等が強く要求されている。
しかし、シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フ
ィルムにおいては、単に透明化または薄手化したので
は、フィルムの製造時及び加工時のハンドリング特性の
不良、及びフィルムの走行時のガイドロール等との接触
による滑り性不良により、擦り傷や削れによる白紛等が
発生すると言う耐摩耗性が不良となる。また、シンジオ
タクチックポリスチレン系二軸延伸フィルムは脆く、す
べり性を得るために添加された滑剤の周りにボイドが発
生し易く、透明性の低下が見られる。また、このボイド
の発生及び、耐熱性を良好にするために熱固定温度を高
くすることにより、更に脆さが増し、フィルムの走行時
の削れが増大する。すべり性の良好なフィルムとして、
無機粒子を添加し、表面粗さRaが特定の範囲にあり、静
摩擦係数が限定されたものが知られている(特開平3-74
437 号)。また、シンジオタクチックポリスチレン系二
軸延伸フィルムを用いた、透明性、耐熱性の優れたフィ
ルムが知られている(特開平1-316246、特開平1-16870
9、特開平2-279731) 。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、上記従来の
すべり性良好なフィルムでは、低速作業時には良好なハ
ンドリング特性が得られるが、作業が高速になるとハン
ドリング特性が急激に悪化するという問題があった。ま
たシンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
においては、特にフィルムの厚みが薄くなるとハンドリ
ング特性が悪化する傾向が大きく、上記の無機粒子を添
加し、表面粗さRaと静摩擦係数の範囲を規定したフィル
ムにおいても同様の傾向を備えており、そのために良好
なハンドリング特性が得られたとしても、厚みが変わる
と所望のハンドリング特性が得られなくなっていた。更
に、シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィル
ムは脆く、フィルムの製造時及び加工時にロール等との
摩擦によりフィルム表面に擦り傷や白紛等が発生しやす
く、耐摩耗性不良の問題があった。また、このシンジオ
タクチックポリスチレン系二軸延伸フィルムの脆さが原
因となり、すべり性を良好にするために添加した滑剤の
周りにボイドが発生しやすくなり、その結果透明性の低
下や削れの増加などの問題を生じやすくなっていた。一
方、上記従来の、透明性、耐熱性に優れたフィルムにお
いては、透明性を向上させたためにフィルム表面が平滑
になり易く、その結果、ハンドリング特性が不良にな
る。また、シンジオタクチックポリスチレン系ポリマー
の脆さが原因となり、すべり性を良好にするために添加
した滑剤の周りに、延伸時にボイドを発生しやすくな
り、その結果透明性の低下や削れの増加などの問題を生
じやすくなっていた。更に、シンジオタクチックポリス
チレン系二軸延伸フィルムは、耐熱性を優れたものとす
るために高温で熱固定処理を行なうが、これが脆さを更
に増大させる結果となり、耐削れ性不良の原因となって
いた。本発明は、透明性及び耐熱性に優れ、フィルムの
厚みに関係なくハンドリング特性に優れ、更にフィルム
表面の耐摩耗性の良好なシンジオタクチックポリスチレ
ン系二軸延伸フィルムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のシンジオタクチ
ックポリスチレン系二軸延伸フィルムの表面ヘーズと内
部ヘーズ(10μm当たり)の和は10%以下、200 ℃にお
ける熱収縮率が5%以下、少なくとも片面の三次元表面
粗さSRa が0.04μm以上、粗さの中心面における単位面
積当たりの突起数PCC 値が1600個/mm2 以上であり且つ
空気抜け速さが500 秒以下であることを特長とする、透
明性及び耐熱性に優れ、フィルムの厚みに関係なくハン
ドリング特性に優れ、更にフィルム表面の耐摩耗性が良
好なシンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィル
ムを提供するものである。
【0005】本発明に用いられる立体規則性がシンジオ
タクチック構造であるポリスチレン系重合体は、側鎖で
あるフェニル基又は置換フェニル基が核磁気共鳴法によ
り定量されるタクテイシテイがダイアッド(構成単位が
二個)で85%以上、ペンタッド(構成単位が5個)で50
%以上のシンジオタクチック構造であることが望まし
い。該ポリスチレン系重合体としては、ポリスチレン、
ポリ(p-、m-又はo-メチルスチレン)、ポリ(2,4-、2,
5-、3,4-又は3,5-ジメチルスチレン)、ポリ(p-ターシ
ャリーブチルスチレン)などのポリ(アルキルスチレ
ン)、ポリ(p-、m-又はo-クロロスチレン)、ポリ(p
-、m-又はo-ブロモスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-フ
ルオロスチレン)、ポリ(o-メチル-p- フルオロスチレ
ン)などのポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(p-、m-
又はo-クロロメチルスチレン)などのポリ(ハロゲン置
換アルキルスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-メトキシス
チレン)、ポリ(p-、m-又はo-エトキシスチレン)など
のポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-カ
ルボキシメチルスチレン)などのポリ(カルボキシアル
キルスチレン)ポリ(p-ビニルベンジルプロピル)など
のポリ(アルキルエーテルスチレン)、ポリ(p-トリメ
チルシリルスチレン)などのポリ(アルキルシリルスチ
レン)、さらにはポリ(ビニルベンジルジメトキシホス
ファイド)などが挙げられる。
【0006】本発明においては、前記ポリスチレン系重
合体のなかで、特にポリスチレンが好適である。また、
本発明で用いるシンジオタクチック構造を有するポリス
チレン系重合体は、必ずしも単一化合物である必要はな
く、シンジオタクティシティが前記範囲内であればアタ
クチック構造やアイソタクチック構造のポリスチレン系
重合体との混合物や、共重合体及びそれらの混合物でも
よい。また本発明に用いるポリスチレン系重合体は、重
量平均分子量が10,000以上、更に好ましくは50,000以上
である。重量平均分子量が10,000未満のものでは、強伸
度特性や耐熱性に優れた二軸延伸フィルムを得ることが
できない。重量平均分子量の上限については、特に限定
されるものではないが、1500,000以上では延伸張力の増
加に伴う破断の発生などが生じるため余り好ましくな
い。
【0007】更に、本発明のシンジオタクチックポリス
チレン系二軸延伸フィルムは、公知の方法、例えば、縦
延伸及び横延伸を順に行なう逐次二軸延伸方法のほか、
横・縦・縦延伸法、縦・横・縦延伸法、縦・縦・横延伸
法などの延伸方法を採用することができ、要求される強
度や寸法安定性などの諸特性に応じて選択される。本発
明の、200 ℃における熱収縮率を5%以下にするために
は、この延伸方法の他に、延伸条件の影響が大きい。ま
た、熱固定処理、縦弛緩処理、横弛緩処理などを施すこ
とが必要である。そして、前記の三次元表面粗さSRa 、
粗さの中心面における突起数PCC 値、及び空気抜け速さ
は、フィルムの製膜条件及び滑剤粒子によって調整され
る。滑剤粒子の種類及び添加量は三次元表面粗さSRa 、
粗さの中心面における突起数PCC 値、及び空気抜け速さ
が所定の範囲内に入るならば特に限定されるものではな
いが、シリカ、二酸化チタン、タルク、カオリナイト等
の金属酸化物、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫
酸バリウムなどの金属の塩または有機ポリマーからなる
粒子等のシンジオタクチックポリスチレン系ポリマーに
対し不活性な粒子が例示される。そして、これらの滑剤
は、いずれか一種を単独で用いてもよく、また2種以上
を併用してもよいが、使用する滑剤の平均粒子系は0.05
μm以上3.0 μm以下、特に0.1 μm以上2.5 μm以下
が好ましく、粒子径のばらつき度(標準偏差と平均粒子
径との比率)が25%以下が好ましく、添加量はシンジオ
タクチックポリスチレン系ポリマー100 重量%に対し0.
005 重量%以上2.0重量%以下含有することが好まし
く、特に0.1 重量%以上1.0 重量%以下が好ましい。ま
た、滑剤粒子の形状は、面積形状係数が60%以上のもの
が1種類以上含まれていることが好ましい。この面積形
状係数は次式によって求められる。
【0008】面積形状係数=(粒子の投影断面積/粒子
に外接する円の面積)× 100(%)本発明に用いられる
ポリスチレン系重合体には必要に応じて、公知の酸化防
止剤、帯電防止剤などを適量配合したものを用いること
ができる。配合量は、ポリスチレン系重合体100 重量%
に対して、10重量%以下が望ましい。10重量%を越える
と延伸時に破断が起こり易くなり、生産安定性が不良と
なる。本発明のシンジオタクチックポリスチレン系二軸
延伸フィルムは表面ヘーズと内部ヘーズ(10 μm当た
り)の和が10%以下、好ましくは7%以下、更に好ましく
は5%以下である。表面ヘーズと内部ヘーズ(10 μm当
たり) の和が10%を越えると、特に写真、製版用では好
ましくない。
【0009】また、本発明のシンジオタクチックポリス
チレン系二軸延伸フィルムの200 ℃における熱収縮率は
5%以下、好ましくは3%以下、更に好ましくは2%以
下である。200 ℃における熱収縮率が5%を越えると製造
時に平面性の悪化やしわの発生等により、製品収率の低
下が生じる。ここで、熱収縮率を下げるために高温にフ
ィルムを長時間さらすと耐摩耗性が不良になるため、縦
延伸処理後に緩和処理を行うことや、熱固定温度及び時
間を一定範囲に保つこと、更に必要に応じて熱固定処理
後に横及び/又は縦弛緩処理することが好ましい。ここ
で、縦延伸後の縦弛緩処理は延伸温度以上の温度で、縦
弛緩処理後のフィルムの150 ℃の収縮率が5%以下にな
るように弛緩処理し、熱固定処理は220 ℃以上、融点未
満の温度で30秒以内、好ましくは10秒以内で行い、横及
び縦方向の弛緩処理は熱固定処理の最高温度以下で平面
性が乱れない程度に弛緩処理することが好ましい。
【0010】本発明のシンジオタクチックポリスチレン
系二軸延伸フィルムの少なくとも片面の三次元表面粗さ
SRa は0.04μm 以上である事が必要である。SRa が0.04
μm未満ではハンドリング特性及び走行特性が不良にな
りやすい。SRa 上限は特に規定されないが、0.2 を越え
ると使用する滑剤によっては透明性が低下するためこの
ましくない。また、粗さの中心面における単位面積当た
りの突起数PCC 値は1600個/mm2 以上であることが必要
である。PCC 値が1600個/mm2 未満では走行特性が不良
となりやすい。PCC 値について特に上限は設けていない
が、SRa が高くなるのにともない、より多くすることが
望ましい。
【0011】更に、本発明のシンジオタクチックポリス
チレン系二軸延伸フィルムの空気抜け速さは500 秒以下
である必要がある。更に好ましくは300 秒以下である。
即ち、空気抜け速さを500 秒以下、更に好ましくは300
秒以下にすることにより、高速作業時においても、フィ
ルムの厚みや強度とは無関係にハンドリング特性が良好
なシンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
が得られる。反対に、空気抜け速さが500 秒を越えた場
合、高速作業時のハンドリング特性が不良となり、例え
ばフィルムを高速でロール状に巻き取る場合にフィルム
と巻き取りロールの間に空気が取り込まれしわが生じや
すく、巻姿が不良になったり、フィルムが巻き込む空気
層の潤滑効果によってフィルムが幅方向に蛇行してロー
ルの端面の不揃いが生じたりする。
【0012】
【実施例】以下に実施例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。なお、フィルムの評価方法を以下に示す。 (1)フィルムヘーズ JIS-K6714 に準じ日本精密光学株式会社製ポイック積分
球式HTR メータSEP-H2D 形により表面ヘーズと内部ヘー
ズを求めた。 (2)200 ℃における熱収縮率 200 ℃で30紛放置後の熱収縮率を測定した。
【0013】(3)三次元表面粗さSRa フィルム表面を触針式3次元表面粗さ計(SE-3AK, 株式
会社小坂研究所社製)を用いて、針の半径2μm、荷重
30mgの条件化に、フィルムの長手方向にカットオフ値0.
25mmで、測定長1mm にわたって測定し、2μm ピッチで
500 点に分割し、各点の高さを3次元粗さ解析装置(SP
A-11) に取り込ませた。これと同様の操作をフィルムの
幅方向について2 μm 間隔で連続的に150 回、即ちフィ
ルムの幅方向0.3 mmにわたって行ない、解析装置にデー
タを取り込ませた。次に、解析装置を用いて、SRa を求
めた。 (4)PCC 値 SRa の算出時における基準高さを有する基準面から0.00
625 μm以上の高さをもつ突起数を1mm2当たりについて
表したもの。
【0014】(5)空気抜け速度 図1に示す測定装置を用意する。即ち、台盤1の上面に
円形の孔1a を設け、この孔1a内に直径70mmのガラス平
板2を固定してガラス平板2を固定してガラス平板2の
外周と孔壁1b との間に溝を形成し、更に上記の孔1bを
囲むリング状の溝孔1cを明け、この溝孔1cを上記ガラス
平板2の外周の溝と連通させ、溝孔1cにパイプ3を介し
て真空ポンプ4の吸引口を接続する。そして、台盤1の
上面に、ガラス平板2を覆う大きさのフィルム試料5を
重ね、その外周を粘着テープ6で台盤1状に密封状に固
定し、真空ポンプ4を駆動し、ガラス平板2の外周部に
干渉縞が出現してからガラス平板2の全面に干渉縞が広
がり、その動きが止るまでの時間(秒)を測定し、この
時間(秒)をもって空気抜け速さとする。
【0015】(6)フィルムのハンドリング特性 広幅のスリットロールを高速でスリットし、小幅のロー
ルに巻直すに際しロール端部の巻ずれ、しわ、バルブ等
を生じないで問題のないロールが得られるかどうかを4
段階評価し、次のランク付けで評価した。 1級;問題のないスリットロールを得ることは極めて困
難 2級;低速で問題のないスリットロールが得られる 3級;中速で問題のないスリットロールが得られる 4級;高速で問題のないスリットロールが得られる
【0016】(7)フィルムの耐摩耗性 フィルムを細幅にスリットしたテープ上ロールを金属製
ガイドロールにこすり付けて走行するとき、一定の供給
張力に体してガイドロール擦過後のテープ張力の大小及
びガイドロール表面に発生する白紛量の多少をそれぞれ
5段階に評価し次のランク付けで表す。 1級;擦り傷多い、または白紛発生非常に多い 2級;擦り傷かなり多い、または白紛発生多い 3級;擦り傷ややあり、または白紛発生ややあり 4級;擦り傷ほとんどなし、または白紛発生ほとんどな
し 5級;擦り傷発生なし、または白紛発生なし ここで、擦り傷と白紛発生量の得られた結果のランクが
異なる場合、悪いほうのランクを採用する。
【0017】(8)平均粒子径 滑剤粒子を(株)日立製作所製S-510型走査型電子顕
微鏡で観察し、写真撮影したものを拡大して複写し、滑
剤の外形をトレースし任意に200個の粒子を黒く塗りつ
ぶした。この像をニレコ(株)製ルーゼックス500 型画
像解析装置を用いて、それぞれの粒子の水平方向のフェ
レ径を測定し、その平均値を平均粒子径とした。また、
粒子径のばらつき度は下記の式により算出した。 ばらつき度=(粒子径の標準偏差/平均粒子径)× 100
(%)
【0018】(9)面積形状係数 平均粒子径の測定に用いたトレース像から任意に20個
の粒子を選び(8)で用いた画像解析装置を用いて、そ
れぞれの粒子の投影断面積を測定した。また、それらの
粒子に外接する円の面積を算出し、下記の式により算出
した。面積形状係数=(粒子の投影断面積/粒子に外接
する円の面積)× 100(%)
【0019】実施例 滑剤として、平均粒子径0.4 μm、ばらつき度6%、面積
形状係数94%の架橋ポリスチレン粒子をシンジオタクチ
ックポリスチレン(重量平均分子量300000)100 重量%
に対して3.0 重量%添加したポリマーチップと、平均粒
子径1.6 μm、ばらつき度5%、面積形状係数94%の架橋
ポリスチレン粒子をシンジオタクチックポリスチレン
(重量平均分子量300000)100 重量%に対して2.0 重量
%添加したポリマーチップ滑剤の添加されていないポリ
マーチップを重量比で1対1対8の割合で混合した後、
乾燥し、295 ℃で溶融し、200 μmのリップギャップの
T ダイから押し出し、40℃の冷却ロールに静電印荷法に
より密着・ 冷却固化し、55μmの無定形シートを得た。
該無定形シートをまずロールにより98℃に予熱し、表面
温度750 ℃の赤外線加熱ヒーターを4本使用更に加熱
し、フィルム温度140 ℃で縦方向に3.3 倍延伸し、更に
120 ℃のロールで縦方向に1.2 倍延伸し、ついで150 ℃
のセラミックロールと4 0 ℃の金属ロールの間で12%縦
弛緩処理を行ない、テンターで、フィルムを110 ℃に予
熱し、横方向に延伸温度120 ℃で3.5 倍延伸し、265 ℃
で10秒熱固定した。その後、230℃で5%横弛緩処理し、
更に220℃のセラミックロールと40℃の金属ロールの間
で3%縦弛緩処理した。得られたフィルムの厚みは4 μm
であった。
【0020】比較例 押し出し量を変え、無定形シートの厚みを42μmとし、
縦方向の延伸において、ロールによりフィルム温度を10
5 ℃に加熱し、3.0 倍延伸し、熱固定処理を270 ℃で30
秒行い、熱固定処理後の弛緩処理を行わなかった以外は
実施例と同様の操作を行なった。
【0021】
【発明の効果】以上、記載のとおり、本発明は前記特許
請求の範囲に記載のとおりの構成を採用することによ
り、透明性及び耐熱性に優れ、且つフィルム表面の平滑
性に優れ、フィルムの厚みに関係なくハンドリング特性
に優れ、更にフィルム表面の耐摩耗性に優れたシンジオ
タクチックポリスチレン系二軸延伸フィルムが提供さ
れ、従って、本発明の工業的価値は大である。
【0022】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の空気抜け速さを測定するた
めの装置の断面図である。
【符号の説明】
1 ;台盤 2 ;ガラス平板 3 ;吸引パイプ 4 ;真空ポンプ 5 ;フィルム試料 6 ;粘着テープ
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00 4F C08L 25:00 (72)発明者 奥平 正 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にシンジオタクチック構造を有す
    るスチレン系重合体から成り、表面ヘーズと内部ヘーズ
    (10μm当たり)の和が10%以下で、200 ℃における熱
    収縮率が5%以下、少なくとも片面の三次元表面粗さSRa
    が0.04μm以上であり、更に粗さの中心面における単位
    面積当たりの突起数PCC 値が1600個/mm2以上であり、且
    つ空気抜け速さが500 秒以下であることを特徴とするシ
    ンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム。
JP4265113A 1992-10-02 1992-10-02 シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム Pending JPH06114924A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4265113A JPH06114924A (ja) 1992-10-02 1992-10-02 シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4265113A JPH06114924A (ja) 1992-10-02 1992-10-02 シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06114924A true JPH06114924A (ja) 1994-04-26

Family

ID=17412797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4265113A Pending JPH06114924A (ja) 1992-10-02 1992-10-02 シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06114924A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0724911A (ja) * 1993-07-08 1995-01-27 Toyobo Co Ltd シンジオタクチックポリスチレン系フィルム
US6166799A (en) * 1997-10-29 2000-12-26 Nitto Denko Corporation Liquid crystal element with a layer of an oriental liquid crystal polymer, and optical element and polarizing element using the same
US6600008B1 (en) 1998-07-22 2003-07-29 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Aliphatic polyester film and gas barrier film
WO2008156210A1 (ja) * 2007-06-21 2008-12-24 Teijin Limited 絶縁性フィルム
JP2009001664A (ja) * 2007-06-21 2009-01-08 Teijin Ltd 高絶縁性フィルム
JP2009062456A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Teijin Ltd 高絶縁性フィルム
JP2013216779A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Kurabo Ind Ltd 転写フィルム

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0724911A (ja) * 1993-07-08 1995-01-27 Toyobo Co Ltd シンジオタクチックポリスチレン系フィルム
US6166799A (en) * 1997-10-29 2000-12-26 Nitto Denko Corporation Liquid crystal element with a layer of an oriental liquid crystal polymer, and optical element and polarizing element using the same
US6600008B1 (en) 1998-07-22 2003-07-29 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Aliphatic polyester film and gas barrier film
US6649732B2 (en) 1998-07-22 2003-11-18 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Aliphatic polyester film and gas barrier film
WO2008156210A1 (ja) * 2007-06-21 2008-12-24 Teijin Limited 絶縁性フィルム
JP2009001664A (ja) * 2007-06-21 2009-01-08 Teijin Ltd 高絶縁性フィルム
US8859087B2 (en) 2007-06-21 2014-10-14 Teijin Limited Insulating film
JP2009062456A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Teijin Ltd 高絶縁性フィルム
JP2013216779A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Kurabo Ind Ltd 転写フィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2637337B2 (ja) シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
JP3270135B2 (ja) コンデンサー用シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
JP3287417B2 (ja) シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
JPH06114924A (ja) シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
JP2713337B2 (ja) シンジオタクチックポリスチレン系延伸フィルム
JPH0665400A (ja) シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
JP2713338B2 (ja) シンジオタクチックポリスチレンフィルム
JP3287418B2 (ja) シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
JPH06114925A (ja) シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
JP3309933B2 (ja) ポリスチレン系フィルム
JP3191995B2 (ja) ポリスチレン系二軸延伸フィルム
JP3304005B2 (ja) ポリスチレン系積層フィルム
JPH0732470A (ja) ポリスチレン系延伸フィルム
JP3622863B2 (ja) ポリスチレン系2軸延伸フィルム
JPH0665399A (ja) シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
JPH0664037A (ja) シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
JPH0665401A (ja) シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
JPH0657017A (ja) ポリスチレン系二軸配向フィルム
JPH06322149A (ja) ポリスチレン系フィルム
JPH0691748A (ja) オーバーヘッドプロジェクター用シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
JP3287431B2 (ja) 包装用フィルム
JPH07117186A (ja) 積層フィルム
JP3271374B2 (ja) ポリスチレン系フィルム
JPH0691749A (ja) 写真・製版用シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
KR100306326B1 (ko) 신디오택틱폴리스티렌계연신필름