JP3270135B2 - コンデンサー用シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム - Google Patents

コンデンサー用シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム

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JP3270135B2
JP3270135B2 JP23722492A JP23722492A JP3270135B2 JP 3270135 B2 JP3270135 B2 JP 3270135B2 JP 23722492 A JP23722492 A JP 23722492A JP 23722492 A JP23722492 A JP 23722492A JP 3270135 B2 JP3270135 B2 JP 3270135B2
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知則 吉永
正 奥平
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンデンサー用シンジオ
タクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム、さらに詳
しく言えば電気特性及び耐熱性が良好で、且つ走行性、
耐摩耗性に優れ、フィルムの厚みに関係なくハンドリン
グ特性が良好なコンデンサー用シンジオタクチックポリ
スチレン系二軸延伸フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンデンサーの小型化、静電容量の増大
の観点から、現在、誘電体の薄手化が強く求められてい
る。また、生産速度を向上させるために、フィルムにか
かる温度が高くなっており、耐熱性に対する要求もきび
しくなっている。シンジオタクチックポリスチレン系二
軸延伸フィルムは耐熱性、電気特性などに優れ、コンデ
ンサー用のフィルムの用途に展開が期待されてる。しか
し、シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィル
ムにおいては、単に薄手化したのでは、フィルムの製造
時及び加工時のハンドリング特性が不良となる。また、
ハンドリング特性を良好にするために滑剤を添加する
と、シンジオタクチックポリスチレン系重合体が脆いた
め、滑剤の周りにボイドを発生してしまう。その結果、
電気特性のなかの耐電圧特性および寿命特性が低下した
り、フィルム走行中に削れを発生しやすくなる。また、
耐熱性を良好にするために熱固定温度を高くすると脆さ
が増し、更に削れを発生しやすくなる。すべり性の良好
なフィルムとして、無機粒子を添加し、表面粗さRaが特
定の範囲にあり、静摩擦係数が限定されたものが知られ
ている(特開平3-74437 号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のす
べり性良好なフィルムでは、低速作業時には良好なハン
ドリング特性が得られるが、作業が高速になるとハンド
リング特性が急激に悪化するという問題があった。ま
た、シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィル
ムにおいては、特にフィルムの厚みが薄くなるとハンド
リング特性が悪化する傾向が大きく、上記の無機粒子を
添加し、表面粗さRaと静摩擦係数の範囲を規定したフィ
ルムにおいても同様の傾向を備えており、そのために良
好なハンドリング特性が得られたとしても、厚みが変わ
ると所望のハンドリング特性が得られなくなっていた。
また、シンジオタクチックポリスチレン系重合体は脆
く、延伸時にすべり性を良好にするために添加した滑剤
の周りにボイドが発生し、これが電気特性のうちの耐電
圧特性や寿命特性の悪化の原因となる。また、このボイ
ドはまた、フィルム走行中の突起の削れにつながり、フ
ィルム表面の擦り傷やロール上の白紛発生の原因となっ
ていた。更に、フィルムの耐熱性を向上させるために熱
固定温度を高くすると、シンジオタクチックポリスチレ
ン系二軸延伸フィルムでは特に脆さが増し、フィルム走
行中に削れが発生しやすくなる。本発明は、電気特性及
び耐熱性に優れ、且つ走行性、耐摩耗性に優れ、フィル
ムの厚みに関係なくハンドリング特性に優れたコンデン
サー用シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィ
ルムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、実質的にシン
ジオタクチック構造を有するスチレン系重合体から成
り、内部ヘーズ(10μm当たり)が10%以下で、
00℃30分後の熱収縮率が3%以下、少なくとも片面
の三次元表面粗さSΔaが0.004以上0.04以下
であり且つ空気抜け速さが900秒以下であることを特
とする、電気特性に優れ、且つフィルムの厚みに関係
なくハンドリング特性が良好なシンジオタクチックポリ
スチレン系二軸延伸フィルムを提供するものである。本
発明に用いられる立体規則性がシンジオタクチック構造
であるポリスチレン系重合体は、側鎖であるフェニル基
又は置換フェニル基が核磁気共鳴法により定量されるタ
クテイシテイがダイアッド(構成単位が二個)で85%
以上、ペンタッド(構成単位が5個)で50%以上のシ
ンジオタクチック構造であることが望ましい。該ポリス
チレン系重合体としては、ポリスチレン、ポリ(p-、m-
又はo-メチルスチレン)、ポリ(2,4-、2,5-、3,4-又は
3,5-ジメチルスチレン)、ポリ(p-ターシャリーブチル
スチレン)などのポリ(アルキルスチレン)、ポリ(p
-、m-又はo-クロロスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-ブ
ロモスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-フルオロスチレ
ン)、ポリ(o-メチル-p-フルオロスチレン)などのポ
リ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(p-、m-又はo-クロロ
メチルスチレン)などのポリ(ハロゲン置換アルキルス
チレン)、ポリ(p-、m-又はo-メトキシスチレン)、ポ
リ(p-、m-又はo-エトキシスチレン)などのポリ(アル
コキシスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-カルボキシメチ
ルスチレン)などのポリ(カルボキシアルキルスチレ
ン)ポリ(p-ビニルベンジルプロピル)などのポリ
(アルキルエーテルスチレン)、ポリ(p-トリメチルシ
リルスチレン)などのポリ(アルキルシリルスチレ
ン)、さらにはポリ(ビニルベンジルジメトキシホスフ
ァイド)などが挙げられる。
【0005】本発明においては、前記ポリスチレン系重
合体のなかで、特にポリスチレンが好適である。また、
本発明で用いるシンジオタクチック構造を有するポリス
チレン系重合体は、必ずしも単一化合物である必要はな
く、シンジオタクティシティが前記範囲内であればアタ
クチック構造やアイソタクチック構造のポリスチレン系
重合体との混合物や、共重合体及びそれらの混合物でも
よい。また本発明に用いるポリスチレン系重合体は、重
量平均分子量が10,000以上、更に好ましくは50,000以上
である。重量平均分子量が10,000未満のものでは、強伸
度特性や耐熱性に優れた二軸延伸フィルムを得ることが
できない。重量平均分子量の上限について特に限定され
るものではないが、1500,000以上では延伸張力の増大に
伴う破断の発生等が生じることもあり、余り好ましくな
い。更に、本発明のシンジオタクチックポリスチレン系
二軸延伸フィルムは、公知の方法、例えば、縦延伸及び
横延伸を順に行なう逐次二軸延伸方法のほか、横・縦・
縦延伸法、縦・横・縦延伸法、縦・縦・横延伸法などの
延伸方法を採用することができ、要求される強度や寸法
安定性などの諸特性に応じて選択される。また、蒸着層
の接着特性等を向上するために、インラインコートやオ
フラインコートにより接着層を設けたり、コロナ処理等
を行うことができる。そして、前記の内部ヘーズ、三次
元表面粗さS Δa 、空気抜け速さは、フィルムの製膜条
件及び滑剤粒子によって調整される。滑剤粒子の種類及
び添加量は内部ヘーズ、三次元表面粗さSΔa及び空気
抜け速さが所定の範囲内に入るならば特に限定されるも
のではないが、シリカ、二酸化チタン、タルク、カオリ
ナイト等の金属酸化物、炭酸カルシウム、リン酸カルシ
ウム、硫酸バリウムなどの金属の塩または有機ポリマー
からなる粒子等のシンジオタクチックポリスチレン系ポ
リマーに対し不活性な粒子が例示される。そして、これ
らの滑剤は、いずれか一種を単独で用いてもよく、また
2種以上を併用してもよいが、使用する滑剤の平均粒子
系は0.01μm以上2.0 μm以下、特に0.05μm以上1.5
μm以下が好ましく、粒子径のばらつき度(標準偏差と
平均粒子径との比率)が25%以下が好ましく、添加量は
シンジオタクチックポリスチレン系ポリマー100 重量%
に対し0.005 重量%以上2.0重量%以下含有することが
好ましく、特に0.1 重量%以上1.0 重量%以下が好まし
い。また、滑剤粒子の形状は、面積形状係数が60%以上
のものが1種類以上含まれていることが好ましい。この
面積形状係数は次式によって求められる。面積形状係数
=(粒子の投影断面積/粒子に外接する円の面積)× 1
00(%)本発明に用いられるポリスチレン系重合体には
必要に応じて、公知の酸化防止剤、帯電防止剤などを適
量配合したものを用いることができる。配合量は、ポリ
スチレン系重合体100 重量%に対して、10重量%以下が
望ましい。10重量%を越えると延伸時に破断が起こり易
くなり、生産安定性が不良となる。本発明のシンジオタ
クチックポリスチレン系二軸延伸フィルムの内部ヘーズ
(10 μm当たり)は10%以下、好ましくは8%以下であ
る。内部ヘーズ(10 μm当たり) が10%を越えると耐電
圧特性や寿命特性が不良となり、またボイドの発生した
滑剤が削れ易くなり耐摩耗性も不良になる。
【0006】本発明のシンジオタクチックポリスチレン
系二軸延伸フィルムの200 ℃における熱収縮率は5%以
下、好ましくは3%以下、更に好ましくは2%以下であ
る。熱収縮率が5%より大きいとコンデンサーの製造工
程で収縮や平面性の乱れが生じ、製品の不良につなが
る。ここで、熱収縮率を下げるために高温にフィルムを
長時間さらすと耐摩耗性が不良になるため、縦延伸処理
後に緩和処理を行うことや、熱固定温度及び時間を一定
範囲に保つこと、更に必要に応じて熱固定処理後に横及
び/又は縦弛緩処理することが好ましい。ここで、縦延
伸後の縦弛緩処理は延伸温度以上、冷結晶化温度以下
で、縦弛緩処理後のフィルムの150 ℃の収縮率が5%以
下になるように弛緩処理し、熱固定処理は220 ℃以上、
融点未満の温度で30秒以内、好ましくは10秒以内で行
い、横及び縦方向の弛緩処理は熱固定処理の最高温度以
下で平面性が乱れない程度に弛緩処理することが好まし
い。また、本発明のシンジオタクチックポリスチレン系
二軸延伸フィルムの少なくとも片面の三次元表面粗さS
Δa は0.004 以上0.04以下の範囲内にある事が必要であ
る。S Δa が0.004 未満ではハンドリング特性及走行性
が不良になり0.04を越えると、耐電圧特性や寿命特性が
不良となる。更に、本発明のシンジオタクチックポリス
チレン系二軸延伸フィルムの空気抜け速さは900 秒以下
である必要がある。更に好ましくは700 秒以下である。
即ち、空気抜け速さを900 秒以下、更に好ましくは700
秒以下にすることにより、高速作業時においても、フィ
ルムの厚みや強度とは無関係にハンドリング特性が良好
なシンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム
が得られる。反対に、空気抜け速さが900 秒を越えた場
合、高速作業時のハンドリング特性が不良となり、例え
ばフィルムを高速でロール状に巻き取る場合にフィルム
と巻き取りロールの間に空気が取り込まれしわが生じや
すく、巻姿が不良になったり、フィルムが巻き込む空気
層の潤滑効果によってフィルムが幅方向に蛇行してロー
ルの端面の不揃いが生じたりする。
【0007】
【実施例】以下に実施例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。なお、フィルムの評価方法を以下に示す。 (1)内部ヘーズ JIS-K6714に準じ、日本精密光学株式会社製ポイック積
分球式HTRメータSEP-H2D型により求め、フィルム厚みを
10μmに換算した。 (2)200℃における熱収縮率 無張力の状態で200℃の雰囲気中30分におけるフィ
ルムの収縮率を求めた。
【0008】(3)三次元表面粗さS Δa フィルム表面を触針式3次元表面粗さ計(SE-3AK, 株式
会社小坂研究所社製)を用いて、針の半径2μm、荷重
30mgの条件化に、フィルムの長手方向にカットオフ値0.
25mmで、測定長1mm にわたって測定し、2μm ピッチで
500 点に分割し、各点の高さを3次元粗さ解析装置(SP
A-11) に取り込ませた。これと同様の操作をフィルムの
幅方向について2 μm 間隔で連続的に150 回、即ちフィ
ルムの幅方向0.3mm にわたって行ない、解析装置にデー
タを取り込ませた。次に、解析装置を用いて、SΔaを求
めた。 (4)空気抜け速度 図1に示す測定装置を用意する。即ち、台盤1の上面に
円形の孔1a を設け、この孔1a内に直径70mmのガラス平
板2を固定してガラス平板2を固定してガラス平板2の
外周と孔壁1b との間に溝を形成し、更に上記の孔1bを
囲むリング状の溝孔1cを明け、この溝孔1cを上記ガラス
平板2の外周の溝と連通させ、溝孔1cにパイプ3を介し
て真空ポンプ4の吸引口を接続する。そして、台盤1の
上面に、ガラス平板2を覆う大きさのフィルム試料5を
重ね、その外周を粘着テープ6で台盤1状に密封状に固
定し、真空ポンプ4を駆動し、ガラス平板2の外周部に
干渉縞が出現してからガラス平板2の全面に干渉縞が広
がり、その動きが止るまでの時間(秒)を測定し、この
時間(秒)をもって空気抜け速さとする。
【0009】(5)フィルムのハンドリング特性 広幅のスリットロールを高速でスリットし、小幅のロー
ルに巻直すに際しロール端部の巻ずれ、しわ、バルブ等
を生じないで問題のないロールが得られるかどうかを4
段階評価し、次のランク付けで評価した。 1級;問題のないスリットロールを得ることは極めて困
難 2級;低速で問題のないスリットロールが得られる 3級;中速で問題のないスリットロールが得られる 4級;高速で問題のないスリットロールが得られる (6)フィルムの走行性・ 耐摩耗性 フィルムを細幅にスリットし、金属ロールにこすり付け
て走行するとき、一定の供給張力に体してガイドロール
通過後のテープの張力の大小、擦り傷の発生及び白紛の
ロールへの付着量を5段回評価し、次のランク付けで表
す。走行性評価 1級;張力大、擦り傷多い 2級;張力やや大、擦り傷かなり多い 3級;張力中、擦り傷ややあり 4級;張力やや小、擦り傷ほとんどなし 5級;張力小、擦り傷なし ここで張力と擦り傷の得られた結果のランクが異なる場
合、悪いほうのランクを採用する。 耐摩耗性評価 1級;白紛発生非常に多い 2級;白紛発生多い 3級;白紛発生ややあり 4級;白紛発生ほとんどなし 5級;白紛発生なし
【0010】(7)平均粒子径 滑剤粒子を(株)日立製作所製S-510型走査型電子顕
微鏡で観察し、写真撮影したものを拡大して複写し、滑
剤の外形をトレースし任意に200個の粒子を黒く塗りつ
ぶした。この像をニコレ(株)製ルーゼックス500 型画
像解析装置を用いて、それぞれの粒子の水平方向のフェ
レ径を測定し、その平均値を平均粒子径とした。また、
粒子径のばらつき度は下記の式により算出した。 ばらつき度=(粒子径の標準偏差/平均粒子径)X 100
(%) (8)面積形状係数 平均粒子径の測定に用いたトレース像から任意に20個
の粒子を選び(7)で用いた画像解析装置を用いて、そ
れぞれの粒子の投影断面積を測定した。また、それらの
粒子に外接する円の面積を算出し、下記の式により算出
した。 面積形状係数=(粒子の投影断面積/粒子に外接する円
の面積)× 100 (%)
【0011】(9)耐電圧 JIS C-2318に準じて行なった。10KV直流耐電圧試験基を
用い、23℃,50%RHの雰囲気下に於て、100V/sec の昇圧
速度で、フィルムが破壊し短絡したときの電圧を読み取
った。 (10)寿命特性 真空蒸着機を用いてアルミニウムをシンジオタクチック
ポリスチレン二軸延伸フィルムに蒸着し、0.1 μF の容
量のコンデンサーを作成し、このコンデンサーの両端子
間に300Vの直流電圧を印加し、150 ℃で2000時間以内に
100 個中短絡せずにコンデンサーとしての機能を有する
素子の残存率を測定した。
【0012】実施例 滑剤として、平均粒子径1.0 μm、ばらつき度20% 、面
積形状係数80%の炭酸カルシウムをシンジオタクチック
ポリスチレン(重量平均分子量300000)100 重量%に対
して3.0 重量%添加したポリマーチップと、滑剤の添加
されていないポリマーチップを重量比で1対9の割合で
混合した後、乾燥し、295 ℃で溶融し、200 μmのリッ
プギャップのT ダイから押し出し、40℃の冷却ロールに
静電印荷法により密着・ 冷却固化し、72μmの無定形シ
ートを得た。該無定形シートをまずロールにより95℃に
予熱し、表面温度680 ℃の赤外線加熱ヒーターを4本使
用更に加熱し、フィルム温度133 ℃で縦方向に3.6 倍延
伸し、ついで135 ℃のセラミックロールと40℃の金属ロ
ールの間で13%縦弛緩処理し、テンターでフィルムを12
0 ℃に予熱し、横方向に延伸温度120 ℃で3.3 倍延伸
し、260 ℃で12秒熱固定処理した。その後、225 ℃で6
%横弛緩処理し、更に210 ℃で3%縦弛緩処理した。得
られたフィルムの厚みは6μmであった。
【0013】比較例 押し出し速度を変え、無定形シートの厚み60μmとし、
縦方向の延伸において、金属ロールによりフィルム温度
を100 ℃に加熱し、3.0 倍延伸し,270℃で60秒熱固定処
理を行い、熱固定処理後の弛緩処理を行わなかった以外
は実施例と同様の操作を行なった。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】以上記述したように、本発明は前記特許
請求の範囲に記載のとおりの構成を採用することによ
り、電気特性及び耐熱性が良好で、且つ走行性、耐摩耗
性に優れ、フィルムの厚みに関係なくハンドリング特性
に極めて良好なコンデンサーの誘電体として好適なフィ
ルムが提供され、従って、本発明の工業的価値は大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の空気抜け速さを測定するための装置
の断面図である。
【符号の説明】 1:台盤 2:ガラス平板 3:吸引パイプ 4:真空ポンプ 5:フィルム試料 6:粘着テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 31:34 B29L 31:34 C08L 25:00 C08L 25:00 (72)発明者 吉永 知則 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋 紡績株式会社 総合研究所内 (72)発明者 奥平 正 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋 紡績株式会社 総合研究所内 (56)参考文献 特開 平3−74437(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 B29C 55/12 - 55/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にシンジオタクチック構造を有す
    るスチレン系重合体から成り、内部ヘーズ(10μm当
    たり)が10%以下で、200℃30分後の熱収縮率が
    %以下、少なくとも片面の三次元表面粗さSΔaが
    0.004以上0.04以下であり且つ空気抜け速さが
    900秒以下であることを特徴とするコンデンサー用シ
    ンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム。
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