JPH06114592A - アルミニウム合金製部材同士のろう付け方法 - Google Patents

アルミニウム合金製部材同士のろう付け方法

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JPH06114592A
JPH06114592A JP28811092A JP28811092A JPH06114592A JP H06114592 A JPH06114592 A JP H06114592A JP 28811092 A JP28811092 A JP 28811092A JP 28811092 A JP28811092 A JP 28811092A JP H06114592 A JPH06114592 A JP H06114592A
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JP
Japan
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brazing
aluminum alloy
alloy members
brazed
paste
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Pending
Application number
JP28811092A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Fujiyoshi
達也 藤吉
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ろう材層を持たないアルミニウム合金製部材同
士のろう付け作業の容易化を図る。 【構成】弗化物系のフラックスの粉末と、Al−Si系の低
融点アルミニウム合金であるろう材の粉末とを、ポリブ
テン中に均一に分散させてろう付け用のペーストとす
る。このペーストを互いにろう付けすべきアルミニウム
合金製部材同士の接触部に塗布した後、上記ろう付けす
べきアルミニウム合金製部材を加熱して、上記ろう材を
溶融させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るアルミニウム合金
製部材同士のろう付け方法は、例えばアルミニウム合金
製のパイプ同士を接合したり、或はパイプとユニオンと
を接合する場合に利用する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平1−143794〜5号公
報、同1−202396号公報等には、アルミニウム合
金製部材同士をろう付けする場合に、表面にろう材をク
ラッドしたアルミニウム板を他のアルミニウム板と突き
合わせ、弗化物系のフラックスを、イソブチレンを主体
とする共重合体で、末端に1個の二重結合を有し、構造
【化2】 で表わされるポリブテン中に均一に分散させたものを上
記突き合わせ部に塗布した状態で、ろう付けすべきアル
ミニウム板同士を加熱ろう付けする技術が記載されてい
る。
【0003】又、特開平2−268995号公報には、
銅材等の金属材同士をろう付けする為に、ポリブテン等
の高粘度の分散媒中に、ろう粉末とフラックスとを混合
してろう付け用のペーストとし、このろう付け用のペー
ストをろう付け部分に塗布する技術が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平1−
143794〜5号公報、同1−202396号公報等
に記載された技術の場合、表面にろう材を積層したクラ
ッド材を用いたろう付け作業の場合には、そのまま使用
出来て面倒な作業は不要であるが、アルミニウム合金製
のパイプ同士を接合したり、或はパイプとユニオンとを
接合する場合の様に、ろう付けされる部品の表面にろう
材層が存在しない場合には、ろう付け部に置きろうを施
す必要が生じる等、ろう付け作業が面倒になる。
【0005】又、特開平2−268995号公報に記載
された技術の場合、銅材等のろう付けを対象としている
為、そのままアルミニウム合金製部材同士のろう付けに
適用する事は出来ない。
【0006】本発明のアルミニウム合金製部材同士のろ
う付け方法は、上述の様な事情に鑑みて発明されたもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のアルミニウム合
金製部材同士のろう付け方法は、弗化物系のフラックス
の粉末と、Al−Si系の低融点アルミニウム合金であるろ
う材の粉末とを、イソブチレンを主体とする共重合体
で、末端に1個の二重結合を有し、構造式
【化3】 で表わされるポリブテン中に均一に分散させてろう付け
用のペーストとし、このペーストを互いにろう付けすべ
きアルミニウム合金製部材同士の接触部に塗布した後、
上記ろう付けすべきアルミニウム合金製部材を加熱して
上記ろう材を溶融させるものである。
【0008】
【作用】上述の様に構成される本発明のアルミニウム合
金製部材同士のろう付け方法によれば、ろう付けされる
べき部材の表面にろう材層が存在しなくても、加熱に伴
なってペースト中に含まれるろう材が溶融する事で、ア
ルミニウム合金製部材同士が互いにろう付けされる。
【0009】上記ペースト中には弗化物系のフラックス
が含まれる為、上記ろう付けは良好に行なわれる。又、
弗化物系のフラックスの残渣は、アルミニウム合金を腐
食させる事がない為、ろう付け後に残渣を洗い流す為の
洗浄作業は不要である。更に、ポリブテンはろう付け温
度(600℃程度)よりも十分に低い温度(400℃程
度)で昇華する為、ろう付けに伴なって分散媒であるポ
リブテンが炭化する事はない。従って、分散媒によりろ
う付け性が悪化する事も、ろう付け後の表面が汚くなる
事もない。
【0010】
【実験例】次に、本発明の効果を確認する為に、本発明
者が行なった実験に就いて説明する。
【0011】弗化物系フラックスとして、市販のノコロ
ックフラックス(KAlF4 とK3AlF6とを混合し、全体を1
00重量%としたもの)を使用した。このフラックスの
粉末と、ポリブテンと、ろう材であるJIS4045 材(Siが
9.0 〜11.0%、Feが0.8 %以下、Cuが0.30%以下、Mnが
0.05%以下、Mgが0.05%以下、Znが0.10%以下、Tiが0.
20%以下、その他の不純物が、個々の物が0.05%以下
で、不純物の合計が0.15%以下とし、残りをAlとしたも
の)の粉末とを混合して、本発明に使用するろう付け用
のペーストとした。
【0012】ペーストとして、下表に示す様に、上記フ
ラックスとポリブテンとろう材との混合割合を変えた5
種類のものを用意し、それぞれのペーストによるろう付
け性の評価を行なった。尚、表中の数字は、何れも重量
%である。
【0013】
【表1】
【0014】ろう付け性の評価をするに当たり、上記表
に記載された5種類のペーストのそれぞれを、図1に示
す様な2枚のアルミニウム合金製の板材1、2の突き合
わせ部に、80〜200g/m2の割合で塗布した。この2
枚の板材1、2は厚さが1.0mmの JIS3003材(Siが0.
6 %以下、Feが0.7 %以下、Cuが0.05〜0.20%、Mnが1.
0 〜1.5 %、Znが0.10%以下、その他の不純物が、個々
の物が0.05%以下で、不純物の合計が0.15%以下とし、
残りをAlとしたもの)を使用した。
【0015】ペーストを塗布した板材1、2は加熱炉中
に入れ、露点が−40℃以下の窒素ガス雰囲気中に於い
て600℃で3分間加熱し、ペースト中に含まれるJIS4
045材の粉末を溶融させ、両板材1、2のろう付けを行
なった。
【0016】ろう付け完了後の板材1、2を加熱炉から
取り出して、ろう付け性の確認を行なった。この結果を
前記表のろう付け性の欄に記載した。ろう付け性の評価
をするに当たり、図2(A)に示す様に、板材1、2の
接触部が全くろう材によって濡れず、両板材1、2のろ
う付けが全く行なえなかった場合は×とし、同図(b)
に示す様に、板材1、2の接触部の一部のみがろう材に
よって濡れ、両板材1、2が一応ろう付けされている
が、接合強度が弱い場合は△とし、同図(c)に示す様
に、板材1、2の接触部がその全長に亙ってろう材によ
って濡れ、両板材1、2は十分な強度で接合されている
が、ろう材が形成するフィレット3の形状が悪い場合に
は〇とし、同図(d)に示す様に、板材1、2の接触部
がその全長に亙ってろう材によって濡れ、両板材1、2
が十分な強度で接合されており、しかもろう材が形成す
るフィレット3の形状が良い場合には◎とした。
【0017】この実験から、本発明のろう付け方法によ
れば、十分にアルミニウム合金製部材同士のろう付けを
行なえる事、ろう付け性を良好にする為には、ポリブテ
ンに対するフラックスの割合を一定範囲に規制するのが
好ましい事が解る。
【0018】
【発明の効果】本発明のアルミニウム合金製部材同士の
ろう付け方法は、以上に述べた通り構成される為、ろう
材層を備えていないアルミニウム合金製部材同士のろう
付け作業を、置きろう等の余分な作業を行なう事なく、
容易に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の効果を確認する実験に使用した板材の
斜視図。
【図2】ろう付け状態の4例を示す図1のA−A断面に
相当する図。
【符号の説明】 1、2 板材 3 フィレット。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】ろう付け性の評価をするに当たり、上記表
に記載された5種類のペーストのそれぞれを、図1に示
す様な2枚のアルミニウム合金製の板材1、2の突き合
わせ部に、80〜200g/m2の割合で塗布した。この2
枚の板材1、2は厚さが1.0mmの JIS3003材(Siが0.
6 %以下、Feが0.7 %以下、Cuが0.05〜0.20%、Mnが1.
0 〜1.5 %、Znが0.10%以下、その他の不純物が、個々
ものが0.05%以下で、不純物の合計が0.15%以下と
し、残りをAlとしたもの)を使用した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】ろう付け完了後の板材1、2を加熱炉から
取り出して、ろう付け性の確認を行なった。この結果を
前記表のろう付け性の欄に記載した。ろう付け性の評価
をするに当たり、図2()に示す様に、板材1、2の
接触部が全くろう材によって濡れず、両板材1、2のろ
う付けが全く行なえなかった場合は×とし、同図(b)
に示す様に、板材1、2の接触部の一部のみがろう材に
よって濡れ、両板材1、2が一応ろう付けされている
が、接合強度が弱い場合は△とし、同図(c)に示す様
に、板材1、2の接触部がその全長に亙ってろう材によ
って濡れ、両板材1、2は十分な強度で接合されている
が、ろう材が形成するフィレット3の形状が悪い場合に
は〇とし、同図(d)に示す様に、板材1、2の接触部
がその全長に亙ってろう材によって濡れ、両板材1、2
が十分な強度で接合されており、しかもろう材が形成す
るフィレット3の形状が良い場合には◎とした。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弗化物系のフラックスの粉末と、Al−Si
    系の低融点アルミニウム合金であるろう材の粉末とを、
    イソブチレンを主体とする共重合体で、末端に1個の二
    重結合を有し、構造式 【化1】 で表わされるポリブテン中に均一に分散させてろう付け
    用のペーストとし、このペーストを互いにろう付けすべ
    きアルミニウム合金製部材同士の接触部に塗布した後、
    上記ろう付けすべきアルミニウム合金製部材を加熱して
    上記ろう材を溶融させる、アルミニウム合金製部材同士
    のろう付け方法。
JP28811092A 1992-10-05 1992-10-05 アルミニウム合金製部材同士のろう付け方法 Pending JPH06114592A (ja)

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6343200A (ja) * 1986-08-08 1988-02-24 日本電信電話株式会社 音声蓄積装置
JPS63132793A (ja) * 1986-11-26 1988-06-04 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk ペ−ストろう用バインダ−
JPH01143794A (ja) * 1987-11-27 1989-06-06 Calsonic Corp アルミニウム材のろう付方法
JPH02268995A (ja) * 1989-04-12 1990-11-02 Ishifuku Kinzoku Kogyo Kk ろうペースト用バインダー

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