JP2681389B2 - アルミニウム又はアルミニウム合金のろう付け用組成物 - Google Patents

アルミニウム又はアルミニウム合金のろう付け用組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金のろう
付け用組成物に関するものである。
【発明の背景】
アルミニウム又はアルミニウム合金(以下、単にアル
ミニウム合金)製の部材をろう付けするに際し、このア
ルミニウム合金部材が単純な形状で、かつ、接合個所が
少ない場合には、ろう線材を用いたトーチろう付けで十
分に対応できると言われている。 しかしながら、アルミニウム合金製の熱交換器におけ
るチューブとフィンとの接合の場合のように、接合個所
が多くて複雑な形状の場合には、上記の方法では対処で
きにくく、この様な場合にあってはろう材を予め張り合
わせたブレージングシートを用い、そして真空ろう付
け、不活性雰囲気下でのろう付け、フラックスを用いた
ろう付け等のろう付け方法が提案されている。 ところで、上記ブレージングシートを用いてのろう付
け方法は、複雑な形や接合個所が多い熱交換器のような
場合に非常に有効なるも、ろう付けに必要な部分以外に
もろう材が張り合わされている為、無駄が多いとも言
え、それだけコストが高いものについていることは間違
いない。 さらに、ろう材が全面に張り合わされていることか
ら、ろう付け加熱時にろうが母材を侵食し、母材の変形
を引き起こす問題のあることも判ってきた。 このような点に鑑みて研究開発を進めていった結果、
本発明者は、特願昭63−299415号に示す如く、ろう付け
用の金属粉末とバインダとの混合物よりなるろう付け用
組成物を用いたろう付け方法を提案した。 そして、この方法によって良好なろう付けは得られた
が、例えば厳しい腐食環境のもとでの使用では孔食の発
生等があり、この点で問題が残されていた。
【発明の開示】
本発明の第1の目的は、アルミニウム合金製の熱交換
器におけるチューブとフィンとの接合の場合のように、
接合個所が多くて複雑な形状の場合でも接合が簡単に行
え、さらには接合力も確保され、しかもコストもかさま
ないようにすることである。 本発明の第2の目的は、ろう付け加熱時にろうがアル
ミニウム合金からなる母材を侵食し、母材の変形を引き
起こす問題を解決することである。 本発明の第3の目的は、ろう付け後における厳しい腐
食環境下での使用によってもアルミニウム合金の母材に
孔食が発生しにくくすることである。 上記本発明の目的は、ろう付け用金属粉末と、犠牲陽
極効果を有する金属粉末と、ろう付け温度において揮発
する有機樹脂とを含むことを特徴とするアルミニウム又
はアルミニウム合金のろう付け用組成物によって達成さ
れる。 又、ろう付け用金属粉末と、犠牲陽極効果を有する金
属粉末と、ろう付け用フラックスと、ろう付け温度にお
いて揮発する有機樹脂とを含むことを特徴とするアルミ
ニウム又はアルミニウム合金のろう付け用組成物によっ
て達成される。 すなわち、本発明者はろう粉末とバインダとの混合物
によりろう付けした場合における母材の耐孔食性を向上
させる手段を鋭意検討した結果、このろう付け組成物中
に犠牲陽極効果を有する金属粉末を含有させておけば良
いことを見出した。 尚、この技術思想は犠牲陽極効果を有する金属粉末を
添加といった極めて簡単なものではあるが、ろう付け組
成物中に亜鉛や亜鉛合金のような犠牲陽極効果を有する
金属粉末が添加されていると、ろう付け後においてはこ
のろう付け部分自体が侵食されることになって接合その
ものが問題になると考えた為であるのかどうかは判らな
いが、これまで全く鑑みることがなかった。 しかしながら、本発明者の研究によれば、このような
ろう付け用組成物を熱交換器のフィンとチューブとの接
合に使用した場合に、チューブの孔食を防止できたのみ
でなく、フィンとチューブとの接合自体も殆ど問題とな
らなかったのである。 ここでろう付け用金属粉末としては、Al−Si合金、Al
−Si−Mg合金等の接合しようとするアルミニウム合金よ
り融点の低いものであればよく、犠牲陽極効果を有する
金属粉末はZn、Zn−Al合金等のように母材のアルミニウ
ム合金より電気化学的に卑なものであれば良い。 そして、ろう付け用金属粉末と亜鉛あるいは亜鉛合金
粉末等の金属粉末との混合比は、1000:1〜1:1が望まし
く、又、これらの金属粉末はその粒径が約10〜200μm
であるものが望ましい。 又、バインダとしては、ろう付温度において揮発する
有機樹脂(ろう付温度に加熱された際、その有機樹脂が
炭化して多量のカーボン残渣が発生するようになるもの
ではなく、例えば炭素鎖が切れて揮発し、消失するよう
な有機樹脂)であればよく、このような樹脂としては分
子量が約100〜100000のアクリル系樹脂がある。尚、こ
のようなアクリル系の樹脂の他にも分子量約得100〜100
00のエチレン系炭化水素等のような樹脂を適宜選択使用
できる。 又、ろう付用金属粉末とバインダとの混合割合は、こ
の混合分散液の粘度が約10〜5000cpsとなるように配合
しておけば良い。すなわち、これらの成分の配合割合
は、塗布時にろう付組成物がすぐには垂れ落ちない程度
にしておけば良いものである。但し、バインダの相対量
が多くなることはろう付用金属粉末が少ないことであ
り、ろう付用金属粉末が少なすぎるとろう付がうまくい
かなくなるから、ろう付用金属粉末/バインダは約2以
上であることが望ましい。 そして、これらろう付け用金属粉末、亜鉛又は亜鉛合
金のような金属粉末とろう付温度において揮発する有機
樹脂とを水あるいは有機溶剤中で混合分散させれば良
く、この混合分散液をろう付けしようとする個所に付着
させ、真空雰囲気下、不活性雰囲気下でのろう付けや、
フラックスろう付け方法さらにはトーチろう付け方法に
よってろう付けを実施すればよい。 尚、フラックスを用いるろう付け方法の場合にあって
は、フラックス成分を上記混合分散液中に混合分散させ
ておけば、その後のフラックス塗布工程を減らすことが
でき、しかもろう付けに必要な量だけ添加することがで
きる為コスト的に有利である。 又、フラックスとしてはKF−AlF3Kのようなフッ化物
系のもの、KCl−LiCl−NaF、CaCl2−KCl−ZnCl2、NaCl
−KCl−LiCl−LiF−ZnCl2、ZnCl2−NaF−NH4Clのような
塩化物系のものがあり、その他にも各種のフラックスを
使用して良い。
【実施例1】 平均粒径約70μmのAl−10wt%Si合金粉末と、平均粒
径約50μmのZn粉末と、5%アクリル系樹脂水溶液とを
50:1:50の割合(重量比)で混合分散し、本発明になる
ろう付け用組成物を得た。 このろう付け用組成物を、A3003合金を圧延して得た
1.0mm厚の板と0.08mm厚の板とのT型状に組み合わせた
接合部に塗布し、乾燥させる。 その後、5%フッ化物系フラックスを塗布する。 そして、乾燥後これを窒素ガス雰囲気中で600℃×5mi
nのろう付けを行う。
【実施例2】 実施例1におけるAl−10wt%Si合金粉末と、Zn粉末
と、5%アクリル系樹脂の混合液中に予めフッ化物系フ
ラックスを1%の割合で添加したろう付け用組成物を得
た。 そして、実施例1と同様にろう付けを行った。但し、
ろう付け用組成物を接合部に塗布乾燥後に行ったフッ化
物系フラックスの塗布は省略した。
【実施例3】 実施例2において、フッ化物系フラックスを1%の割
合で添加した代わりに塩化物フラックスを10%の割合で
添加したものを用い、そして大気中でのトーチろう付け
を行う以外は同様に行った。
【比較例1】 A3003合金の両面に厚さが各々10%になるようにBA434
3合金を張り合わせ、そして圧延によって0.1mmのブレー
ジングシートを作成し、このブレージングシートと1.0m
m厚のA3003合金とをT型状に組み合わせ、これにフッ化
物系フラックスを塗布し、その後窒素ガス雰囲気中で60
0℃×5minのろう付けを行った。
【比較例2】 実施例1において亜鉛粉末を用いない以外は同様に行
った。
【比較例3】 実施例1においてアクリル系樹脂の代わりにカルボキ
シメチルロースを用いた以外は同様に行った。
【特性】
上記各例におけるろう付け性、板の変形具合及びCASS
試験720時間による耐孔食性を調べたので、その結果を
表1に示す。 これによれば、本発明のろう付け用組成物を用いての
アルミニウム合金のろう付けはろう付け性が良好であ
り、かつ、接合に問題がなく、しかも材料の変形が著し
く少なく、さらには耐孔食性にも優れている。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ろう付け用金属粉末と、犠牲陽極効果を有
    する金属粉末と、ろう付け温度において揮発する有機樹
    脂とを含むことを特徴とするアルミニウム又はアルミニ
    ウム合金のろう付け用組成物。
  2. 【請求項2】ろう付け用金属粉末と、犠牲陽極効果を有
    する金属粉末と、ろう付け用フラックスと、ろう付け温
    度において揮発する有機樹脂とを含むことを特徴とする
    アルミニウム又はアルミニウム合金のろう付け用組成
    物。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項又は第2項記載のア
    ルミニウム又はアルミニウム合金のろう付け用組成物に
    おいて、犠牲陽極効果を有する金属粉末が亜鉛又は亜鉛
    合金であるもの。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項又は第2項記載のア
    ルミニウム又はアルミニウム合金のろう付け用組成物に
    おいて、金属粉末の粒径が10〜200μmであるもの。
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