JPH06113771A - 麺類の製造方法 - Google Patents

麺類の製造方法

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JPH06113771A JP4296659A JP29665992A JPH06113771A JP H06113771 A JPH06113771 A JP H06113771A JP 4296659 A JP4296659 A JP 4296659A JP 29665992 A JP29665992 A JP 29665992A JP H06113771 A JPH06113771 A JP H06113771A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 麺類の製造に当たり、原料を減圧下に混捏
し、それと共に、原料中に油脂およびリパーゼを含有さ
せておくか、或いは混捏後の生地より得られた麺帯また
は麺線の表面を油脂およびリパーゼで処理することより
なる麺類の製造方法、およびそれにより製造された麺
類。 【効果】 本発明の方法による場合は、茹でた場合に適
度の硬さを有し且つ粘弾性に富み、腰があって歯切れの
良い、厄を起こさせた手延べ麺類に匹敵するような良好
な食感および食味を有する麺類を機械製麺やその他の方
法により極めて簡単に製造することができ、しかもその
ような良好な食感および食味は長期間保存後も殆ど変化
せずに安定に保たれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は麺類およびその製造方法
に関する。詳細には、腰があって歯切れの良い、良好な
食感および食味を有し、しかもそのような良好な食感が
長期保存後も低下せずに安定に保たれ得る麺類、および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】麺類は、通常、小麦粉等の穀粉類からな
る主原料に、水および必要に応じて副原料や添加剤を混
合した後、混捏して麺生地を製造し、得られた麺生地を
複合、圧延して麺帯を形成し、それを麺線や麺皮等の各
々の形状とすることによって製造されるが、必要に応じ
て生地熟成、麺帯熟成、麺線熟成を行っている。
【0003】近年、製麺技術の進歩に伴って、機械製麺
による場合でも、手打ちや手延べ麺に近い食感、すなわ
ち腰や弾力性があって且つ歯切れの良い麺類が得られる
ようになっているが、未だ不満足な面があり、食感およ
び食味の一層良好な麺類が求められている。
【0004】一方、手延べ素麺は、通常、水および食塩
を加えた小麦粉を混捏して生地をつくり、これを順に展
延−切廻し−巻込み−油返し−こならし−撚延引延−乾
燥−裁断−整束等の極めて複雑で手間のかかる工程を経
て製造されている。そして、そのような複雑な工程を経
て製造された手延べ素麺は、そのまま直ちに出荷される
場合もあるが、直ちに出荷せずに隙間のある木箱などに
詰め、それを多数段重ねて倉庫に貯蔵して高温多湿の梅
雨期を越させて、いわゆる“やく(厄)”を起こさせる
と、塗布した油の油臭が除去され、しかも素麺自体の成
分的な変化が生じて、茹で溶けの少ない、弾力性に富む
歯切れのよい良好な食感および良好な食味を有する素麺
が得られる。このため、厄を起こさせた手延べ素麺はか
なり高価であるにも拘わらず、高い需要を有している。
【0005】しかしながら、手延べ素麺、そのうちでも
特に厄を起こさせた手延べ素麺は、上記した製造工程か
らも明らかなように、複雑で手間がかかり、しかも梅雨
期を越させる必要から製造に極めて長い時間を要する。
そのため、厄を起こさせた素麺におけるような優れた食
感および食味を有する麺類を、機械製麺によって簡単に
且つ短時間で製造し得る方法が従来から求められてき
た。
【0006】
【発明の内容】上記のような状況下に、本出願人は研究
を続け、機械製麺によって、厄を起こさせた素麺に匹敵
する優れた食感および食味を有する麺類を短時間で簡単
に製造し得る方法を先に開発して出願した(特願平4−
121070号)。本出願人によるこの特願平4−12
1070号の方法は、麺類を製造するに当たり、小麦粉
等の穀粉類に対して特定量の油脂類およびリパーゼを添
加するものであり、この方法による場合は、機械製麺に
よって、厄を起こさせた手延べ素麺に匹敵する腰や歯切
れの良さを有する食感および食味の改良された麺類を簡
単に得ることができる。
【0007】そして、本発明者らは、本出願人の開発し
た上記方法について更に研究を進めた結果、油脂とリパ
ーゼを添加して麺類を製造する上記方法において、原料
の混捏を減圧下で行うと、その製造直後の麺類の食感や
食味が良好であるばかりでなく、長期保存後もその優れ
た食感および食味が低下せずに保たれることを見出し
た。しかも、本発明者らは、減圧下での混捏と、油脂お
よびリパーゼの使用を行う本発明者らの開発したそのよ
うな麺類の製造技術において、油脂およびリパーゼを原
料中に予め添加しておく代わりに、混捏後の生地から得
られた麺帯または麺線の表面を油脂およびリパーゼで処
理した場合にも、同様の経時劣化のない優れた麺類が得
られることを見出した。
【0008】一般に、油脂を製麺工程の混捏の際に加え
ると麺質全体が硬くなって歯切れが悪くなり、また麺生
地中にリパーゼを直接加えると麺類の製造時に切刃など
に使用される油脂や小麦粉中に元々含まれている油脂に
作用して麩質の形成を阻害するために麺類の品質が低下
すると従来から考えられてきており、原料の混捏を減圧
下で行うと共に、原料中に油脂およびリパーゼを添加す
るか、或いは混捏の麺帯または麺線の表面を油脂および
リパーゼで処理すると、時間経過後も良好な食感や食味
がそのまま保たれた麺類が得られるという本発明者らに
よる上記の発見は、そのような従来の知見からは全く予
想外のことである。
【0009】また、歯ごたえのある良好な食感の麺類を
製造するために、原料の混捏を減圧下で行う方法も知ら
れているが(特開昭58−190362号公報、特開昭
59−2666号公報、特開昭59−213373号公
報等)、これらの方法は製造直後の麺類の食感の向上を
主として目的としており、減圧下での混捏が油脂および
リパーゼを使用して製造される麺類の経時劣化を防止で
きるということは、従来知られていなかったのであり、
かかる点からも本発明者らによる上記発見は予想外のこ
とである。
【0010】したがって、本発明は、麺類の製造に当た
り、原料を減圧下に混捏し、それと共に、原料中に油脂
およびリパーゼを含有させておくか、或いは混捏後の生
地より得られた麺帯または麺線の表面を油脂およびリパ
ーゼで処理することを特徴とする麺類の製造方法であ
る。そして、本発明はその方法により製造された麺類を
包含する。
【0011】まず、本発明は原料の混捏を減圧下で行う
ものである。その際の減圧の程度は、麺の種類、使用す
る原材料の種類や配合組成、加水量などに応じて変化調
節することができるが、一般に360mmHg以下とし
ておくのが、粘弾性が高く歯ごたえのよい麺類を製造す
る上で好ましく、特に160mmHg以下とするのが好
ましい。
【0012】加水した原料の混捏方法および装置、その
他の混捏条件などは、麺原料の混捏を減圧下で行うとい
う条件を守る限り特に限定されず、製造を目的とする麺
類の種類などに応じて、通常使用されている方法および
装置、条件などのいずれもが採用できる。混捏装置とし
ては、減圧吸引手段を備え混捏域を上記したような減圧
条件下に保持できるものを使用するのがよい。
【0013】そして、本発明では麺用原料として、麺類
の製造に通常用いられている穀粉類(小麦粉、米粉、大
麦粉、そば粉等の穀粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉等
の澱粉類、大豆粉等)、他の副原料や添加剤(例えば食
塩や乳化剤など)などを適宜使用でき、それらの配合割
合などは特に限定されない。
【0014】次いで、本発明ではそのような麺用原料中
に油脂およびリパーゼを添加するか、または麺生地から
製造された麺帯または麺線の表面を油脂およびリパーゼ
で処理することが必要である。油脂およびリパーゼを麺
原料中に添加する場合は、小麦粉等の穀粉類の重量に基
づいて油脂を0.5〜2重量%(以後単に%という)、
好ましくは0.8〜1.3%、そして小麦粉等の穀粉類
1g当たり、リパーゼを50〜200ユニット、好まし
くは80 〜150ユニット添加するのがよい。油脂の
添加量が0.5%よりも少ないと厄を起こした麺におけ
るような、弾力性に富み、歯切れの良い、食感および食
味の良好な麺類が得られにくくなり、一方2%よりも多
いと麺類に油臭が強く残る。また、リパーゼの添加量が
50ユニットよりも少ないとやはり弾力性に富み、歯切
れの良い、食感および食味の良好な麺類が得られにくく
なり、一方200ユニットよりも多いと酵素反応が進み
過ぎて食感がかえって劣ったものとなる。
【0015】油脂およびリパーゼを予め添加する場合
は、麺生地の混捏が終了する前であればどの時点で行っ
てもよく、例えば原料粉への加水前、加水時、または加
水後の生地の混捏時に添加することができる。また、油
脂とリパーゼとは、同時に添加してもまたは逐次に添加
してもよい。特に、リパーゼを水に予め分散または溶解
させた状態にして原料粉やある程度混捏した生地に添加
するのが、生地中に均一に分散させることができ望まし
い。そのうちでも、加える水を食塩水とする場合は、加
える水を二つに分けて、一方を油脂を分散させた食塩水
とし、もう一方をリパーゼを溶かした水として、これら
を同時または別々に添加する方法が、リパーゼを失活さ
せず、また油脂が予め分解を受けないという点から好ま
しい。混捏時の減圧状態を良好に保つ点からは、穀粉類
などの原料を混捏装置に仕込む前また仕込んだ直後に、
原料中に油脂およびリパーゼを添加するのが好ましい。
【0016】また、麺帯または麺線の表面を油脂および
リパーゼで処理する場合は、麺生地から形成された麺帯
または麺線の表面に、原料小麦粉100g当たり、油脂
を0.5〜2.0g、好ましくは0.8〜1.0gと、
リパーゼを5000〜20000ユニット、好ましくは
8000 〜15000ユニットの割合で処理するのが
よい。油脂およびリパーゼによる麺帯または麺線表面の
処理は、リパーゼを油脂中に分散させ、場合によりそれ
をエタノールなどの食品に使用可能な溶媒で更に希釈し
て、麺帯または麺線表面に流延、ハケ塗り、噴霧などの
適当な方法で塗布や散布等を行うとよい。
【0017】使用する油脂の種類としては、例えばサラ
ダ油、綿実油、大豆白絞油等の植物油を挙げることがで
き、そのうちでもサラダ油が油臭が少なく好ましい。リ
パーゼとしてはいずれのものも使用できるが、例えばリ
ゾープス属等の微生物由来のものが、安定性、入手のし
易さ等の点から好ましく、そのようなリパーゼは「リリ
パーゼ」[長瀬産業(株)製]等として容易に入手可能
である。
【0018】そして、本発明における上記の「リパーゼ
の力価(ユニット)」とは、「酵素利用ハンドブック」
初版、第230〜233頁、(株)地人書館発行(昭和
55年6月25日)の“4.6 リパーゼの測定法”の項
に記載されている方法にしたがって測定した値をいう。
【0019】減圧下で混捏して得られた麺生地を、次い
で常法により複合、圧延、切断(切出し)などを行って
麺類を製造する。その際に、生地熟成、麺帯熟成、麺線
熟成を行うと好ましい。また、熟成や圧延処理は大気下
で行っても、または減圧下で行ってもよい。混捏と共に
熟成や圧延をも減圧下で行うと、麺類の粘弾性がより高
くなり、歯ごたえの一層良好な麺類を製造することがで
きる。混捏と共に圧延をも減圧下で行う場合は、例えば
本出願人自身の出願に係る特開昭60−244269号
公報に記載されている方法や装置を使用することができ
る。麺生地の熟成を行う場合は、一般に約20〜35℃
で所定時間(通常0.5〜1.5時間)行うのがよい。
また減圧下で混捏した麺生地をパスタ押出機等の押出機
に入れて脱気し、これを麺帯に押し出し、更に必要に応
じて熟成、圧延を行うと粘弾性や歯ごたえの一層良好な
麺類を製造することができる。
【0020】本発明の方法により、うどん、平めん、冷
や麦、そうめん、そば、中華めん、麺皮類(ギョウザや
シュウマイの皮等)などの麺類を製造することができ、
それらの麺類は生麺、茹麺、蒸麺、半乾燥麺、乾燥麺、
冷凍麺などの任意の形態で流通販売することができる。
【0021】
【実施例】以下に本発明を例により具体的に説明する
が、本発明はそれらの例に限定されない。
【0022】
【実施例】
《実施例 1》 (1) 小麦粉(中力粉)1000gに、食塩30g、
サラダ油10gおよび水250gを加えて予備混練した
後、リパーゼ[長瀬産業(株)製「リリパーゼA−1
0」、力価;酵素1g当たり1000000ユニット]
を下記の力価になるように水100gに予め分散させた
ものを加え、これを160mmHgの減圧下に保たれた
ミキサー(トーキョーメンキ社製)に入れて10分間混
捏し、混捏生地をミキサーより取り出して室温(27
℃)で1時間寝かせて生地熟成した。次いで、それを複
合後、段階的に圧延ロールで最終的な厚さが約1.0m
mになるまで圧延して麺帯を製造し、#30番切刃で切
り出した。その結果得られた麺を常法により乾燥して乾
麺(そうめん;水分含量14.0%)を得た。
【0023】(2) 上記(1)で得た乾麺100gを
その製造直後に沸騰水1リットル中に可食状態になるま
で2分間茹でて、いずれも茹で歩留り290%の茹麺を
得た。得られた茹麺の食感および食味を下記の表1に示
した評価基準に従って10名のパネラーによる評価を行
い、その平均値を下記の表2に示す。
【0024】(3) 上記(1)で得た乾麺の一部を温
度30℃、湿度60%の条件下に3カ月保存した後、そ
の100gを上記(2)と同様にして茹でて、得られた
茹麺の食感および食味を上記と同様にして評価を行い、
その結果を表2に示す。
【0025】《実施例 2》 (1) 小麦粉(中力粉)1000gに食塩30gおよ
び水350gを加えて予備混練した後、160mmHg
の減圧下に保たれたミキサー(トーキョーメンキ社製)
に入れて10分間混捏し、この混捏生地をミキサーより
取り出して室温(27℃)で1時間寝かせて生地熟成し
た。次いで、それを複合後、段階的に圧延ロールで最終
的な厚さが約1.0mmになるまで圧延して麺帯を製造
した。この麺帯の一方の面の全体に、上記「リリパーゼ
A−10」2gを40℃のサラダ油に溶かして200g
とした酵素液の10gを均一に塗布した後、#30番切
刃で切り出し、得られた麺線を常法により乾燥して乾麺
(そうめん;水分含量14.0%)を得た。
【0026】(2) 上記(1)で得た乾麺100gを
その製造直後、および温度30℃、湿度60%の条件下
に3カ月保存した後に、それぞれ上記実施例1における
のと同様にして茹で上げて茹麺にし、その食感および食
味を実施例1におけるのと同様にしてパネラーによる評
価を行い、その結果を表2に示す。
【0027】《比較例 1》ミキサー内を常圧に保って
混捏を行った以外は実施例1と同様にして乾麺を製造
し、これを実施例1と同様にしてその製造直後および3
0℃、湿度60%で3カ月保存後に茹でて、その食感お
よび食味を実施例1と同様にしてパネラーによる評価を
行い、その結果を表2に示す。
【0028】《比較例 2》リパーゼの添加割合を比較
例1の10倍とした以外は比較例1と同様にして試験を
行った。その結果を表2に示す。
【0029】《比較例 3》ミキサー内を常圧に保って
混捏を行った以外は実施例2と同様にして乾麺を製造し
た。これを実施例2と同様にその製造直後および30
℃、湿度60%で3カ月保存後に茹でて、その食感およ
び食味を実施例1と同様にしてパネラーによる評価を行
い、その結果を表2に示す。
【0030】《比較例 4》 (1) 油脂およびリパーゼを用いずに、小麦粉(中力
粉)1000g、食塩30gおよび水350gからなる
原料混合物を実施例1におけるのと同様にして減圧下で
ミキサーで混捏し、混捏生地をミキサーより取り出して
室温(27℃)で1時間寝かせて生地熟成した後、実施
例1と同様にして複合、圧延、切り出しおよび乾燥を行
って乾麺(水分含量14.0%)を製造した。この乾麺
を実施例1と同様にしてその製造直後および30℃、湿
度60%で3カ月保存後に茹でて、その食感および食味
を実施例1と同様にしてパネラーによる評価を行い、そ
の結果を表2に示す。
【0031】
【表1】 [茹麺の食感および食味の評価基準] 評 点 : 評 価 内 容 硬 さ 5 : 麺が極めて適度の硬さを持ち、食感が非常に良好 4 : 麺が適度の硬さを持ち、食感が良好 3 : 麺がやや硬く、食感やや良好 2 : 麺に硬さがやや欠けていて、食感やゆや不良 1 : 麺に硬さが著しく欠けており、柔らかすぎ食感不良 粘 弾 性 5 : 非常に粘弾性に富み、歯ごたえが非常に良好 4 : 粘弾性に富み、歯ごたえが良好 3 : 粘弾性にやや富み、歯ごたえがやや良好 2 : 粘弾性に欠け、歯ごたえもあまりない 1 : 粘弾性が全くなく、歯ごたえもなく不良 食 味 5 : 非常に好ましい風味で、旨味も感じられる。 4 : 好ましい風味で、旨味の少し感じられる。 3 : やや好ましい風味で、旨味もやや感じられる。 2 : やや油の酸化臭があり、旨味はない。 1 : かなり油の酸化臭があり、旨味はない。
【0032】
【表2】 実 施 例 比 較 例 厄が起てい 1 2 1 2 3 4 い市販手延 素麺(参考) 成 分 油脂(%)1)2)3)2)2)3) 0 リパーゼ(U/g)4) 1005) 1006) 1005) 10005) 1006)混捏条件 減圧下 減圧下 常圧下 常圧下 常圧下 減圧下茹麺の評価 : 乾麺製造直後 硬 さ 4.3 4.2 3.2 4.6 3.7 3.2 粘弾性 4.1 4.1 3.3 4.6 3.8 3.9 食 味 4.2 4.2 3.2 4.5 4.1 3.0 3カ月保存後 硬 さ 4.4 4.5 3.5 4.2 4.2 3.3 4.5 粘弾性 4.4 4.5 3.3 3.4 3.6 3.9 4.7 食 味 4.0 4.1 3.2 3.3 3.7 3.0 4.6 1) 小麦粉に対する油脂(サラダ油)の添加量または塗布
量 2) 油脂(サラダ油)を麺原料に添加 3) 油脂(サラダ油)を麺帯に塗布 4) 小麦粉1g当たりのリパーゼのユニット数 5) リパーゼを麺原料に添加 6) リパーゼを麺帯に塗布
【0033】上記表2の結果から、油脂およびリパーゼ
を用い且つ減圧下で混捏を行って麺を製造している実施
例1および実施例2の場合は、硬さが極めて適度で粘弾
性に富んだ、食感および食味の極めて良好な麺が得られ
ること、そしてそのような良好な食感および食味は3カ
月保存後も殆ど変化せずに安定に保たれていることがわ
かる。それに対して、油脂およびリパーゼ(100ユニ
ット/g)を用いているものの、常圧下で麺を製造して
いる比較例1および比較例3では、麺の食感および食味
がかなり劣ることがわかる。
【0034】更に、油脂および多量のリパーゼ(100
0ユニット/g)を添加して常圧下で麺を製造している
比較例2では、製造直後は食感および食味の良好な麺が
得られるものの、経時的に変化が大きく、3カ月保存後
には食感(特に粘弾性)および食味が低下していること
がわかる。そして、減圧下で麺原料の混捏を行っている
ものの、油脂およびリパーゼを用いていない比較例4の
場合は、麺の食感および食味がかなり劣ることがわか
る。
【0035】《実施例 3》実施例1と同様にして製造
した混捏生地をパスタマシン(BUHLER社製)に入れて脱
気(160mmHg)した後、厚さ3mmの麺帯に押し
出し、室温で1時間放置して麺帯熟成させた他は実施例
1と同様にして乾麺を製造した。その乾麺類を製造直後
と3カ月保存後に茹でた時の茹麺の食感および食味を実
施例1と同様にして10名のパネラーによる評価を行
い、その結果を下記の表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明の方法による場合は、茹でた場合
に適度の硬さを有し且つ粘弾性に富み、腰があって歯切
れの良い、厄を起こさせた手延べ麺類に匹敵する良好な
食感および食味を有する麺類を機械製麺やその他の方法
により極めて簡単に製造することができ、しかもそのよ
うな良好な食感および食味は長期間保存後も殆ど変化せ
ずに安定に保たれる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麺類の製造に当たり、原料を減圧下に混
    捏し、それと共に、原料中に油脂およびリパーゼを含有
    させておくか、或いは混捏後の生地より得られた麺帯ま
    たは麺線の表面を油脂およびリパーゼで処理することを
    特徴とする麺類の製造方法。
  2. 【請求項2】 混捏を360mmHg以下の減圧下に行
    う請求項1の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の方法により製造され
    た麺類。
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KR20170057448A (ko) 2014-10-06 2017-05-24 후지세유 그룹 혼샤 가부시키가이샤 면류의 제조방법 및 면용 분리 개량제

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