JPH06110193A - 位相シフトマスクおよびその製造方法 - Google Patents

位相シフトマスクおよびその製造方法

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JPH06110193A
JPH06110193A JP25803092A JP25803092A JPH06110193A JP H06110193 A JPH06110193 A JP H06110193A JP 25803092 A JP25803092 A JP 25803092A JP 25803092 A JP25803092 A JP 25803092A JP H06110193 A JPH06110193 A JP H06110193A
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shielding film
film
phase shift
shift mask
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Shuichi Matsuda
修一 松田
Yaichiro Watakabe
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/26Phase shift masks [PSM]; PSM blanks; Preparation thereof
    • G03F1/32Attenuating PSM [att-PSM], e.g. halftone PSM or PSM having semi-transparent phase shift portion; Preparation thereof

Abstract

(57)【要約】 【目的】 露光時における、転写像の高精度化およびエ
ッチング時における基板へのダメージの低減を可能とし
た位相シフトマスクおよびその製造方法を提供する。 【構成】 遮光膜10と光透過部20の境界側面部にお
いて透明膜4の段差部13からなる位相シフタ11aが
形成されている。また、遮光膜10は、エッチングレー
トの異なる第1の遮光膜2と第2の遮光膜3とにより構
成されている。これにより、段差部13の厚さが遮光膜
10から光透過部20にかけて徐々に膜厚が変化するた
めに、光の位相差を連続的に変化させることが可能とな
る。また、石英基板1の表面にエッチングによるダメー
ジを与えずにエッチングを行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、LSIの製造に用い
られるフォトマスクに関し、特に、位相シフト法を用い
た位相シフトマスクおよびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】フォトマスクを利用して形成する装置、
たとえば半導体装置などは、その加工寸法は年々微細化
される傾向にある。このような背景で、微細化した半導
体装置およびフォトリソグラフィの技術において、その
解像度をさらに向上させるため、マスクを透過する光に
位相差を与え、これにより光強度プロファイルを改善す
るいわゆる位相シフト技術が脚光を浴びている。
【0003】たとえば、半導体集積回路の最小加工寸法
は研究レベルでは0.5μm以下に迫っているが、露光
技術は従来の超高圧水銀ランプのg線(436nm)や
i線(365nm)を用いたリソグラフィが未だに主流
となっている。よって、このようなリソグラフィ技術を
適用して、上記のような微細な加工を実現しようとする
ためには、プロセスに各種の工夫を施さないと、所望の
加工を達成することは困難になる。
【0004】この点において、レジストプロセス自体は
従来どおりにでき、フォトマスクのみに手を加える位相
シフトマスク技術が、容易に解像力を向上する方法とし
て注目されている。
【0005】以下、たとえば特開平3−209474号
公報に開示された位相シフトマスクについて図を参照し
て説明する。
【0006】図12は、従来の位相シフトマスクの断面
構造を示している。同図を参照して、石英基板などの透
明マスク基板1上にCr(クロム)やMo(モリブデ
ン)などの遮光性の材料2を用いて遮光部30が形成さ
れている。また、透明マスク基板1上の遮光部30が形
成されていない部分においては、光透過部20が形成さ
れている。光透過部20には、光遮光部30との境界部
近傍に所定幅を有する位相差0の透過光部11と、略中
央部に位相差−180°の位相シフタ部12aが形成さ
れている。
【0007】この位相シフトマスクを用いて、露光を行
なった場合の露光光について図13ないし図15を参照
して説明する。
【0008】まず、図13は位相差0の透過部11を透
過した光のウェハ上の電場のみを示している。図14
は、位相シフタ部12aを透過した光のウェハ上の電場
のみを示している。図15は、上述した光を重ね合わせ
た光の強度を示している。図15からもわかるように、
図14に示す光の回折部a1部が打ち消され、両側の裾
がシャープな像が転写される。
【0009】次に、他の従来例における位相シフトマス
クの構造について、図16を参照して説明する。
【0010】石英基板などの透明マスク基板1上に、所
定幅の光透過部20を有し、Cr(クロム)やMo(モ
リブデン)などの遮光性の材料を用いて遮光部2が形成
されている。この遮光部2の上面および光透過部20と
この遮光部2との境界側面にシリコン酸化膜やSOG膜
からなる位相シフタ膜4が形成されている。光透過部2
0は、略中央部に位相差0の透過光部12と上記位相シ
フタ膜4からなる位相差180°の位相シフタ部11a
から構成されている。
【0011】この位相シフトマスクを用いて露光を行な
った場合の光の位相について、図17ないし図19を参
照して説明する。図17は、位相差0の透過光部12を
透過した光のウェハ上の電場のみを示している。図18
は、位相シフタ部11aを透過した光のウェハ上の電場
のみを示している。図19は、上述した光を重ね合わせ
た場合の光の強度を示している。図19からもわかるよ
うに、図17に示す光の回折部a1部が打ち消され、両
側の裾がシャープな像が転写されることがわかる。
【0012】次に、上述した2つの従来例の位相シフト
マスクの製造方法について以下説明する。まず、図12
に示す位相シフトマスクの製造方法について図20ない
し図25を参照して説明する。
【0013】図20を参照して、光を透過する石英など
からなるガラス基板1上にスパッタ法などにより遮光膜
となる金属膜、たとえばクロム(Cr)膜2を約80n
mから100nm成膜する。次に、電子線(以下、EB
と称す)レジスト膜4を上記のガラス基板1上全面に塗
布し、熱処理を所定の温度で約30分間クリーンオーブ
ンやホットプレートで行なう。
【0014】次に、図21を参照して、EB描画装置を
用いて、EBレジスト膜4に所定のパターンを描画し、
現像を行ない、レジストパターン21を形成する。
【0015】次に、図22を参照して、レジストパター
ン21を有するEBレジスト膜4をマスクとして、クロ
ム膜2を異方性または等方性エッチングによりエッチン
グし、クロムパターン20を形成する。その後EBレジ
スト膜4を酸素プラズマで全面除去する。
【0016】次に、図23を参照して、レジスト膜5を
ガラス基板1上全面に塗布し、所定の温度で熱処理を行
ない表面の平坦化を行なう。その後、クロムパターンに
形成されたアライメントマーク(図示せず)を検出し
て、レーザ光またはEBを用いて描画することにより、
レジスト膜5に所定のパターンを描画し、現像を行ない
レジストパターン22を形成する。
【0017】次に、図25を参照して、上記レジストパ
ターン22が形成されたレジスト膜5をマスクとして異
方性のドライエッチングをガラス基板1に行ない、露光
光が−180°の位相差になる深さ(d)をエッチング
する。この深さdは、 d=λ/2(n−1) …(1) で求めることができ、たとえば露光光の光の波長がλ=
365nm,ガラス基板の屈折率n=1.46の場合
は、深さd=400nmとなる。
【0018】その後、上記レジスト膜5を酸素プラズマ
で全面除去する。これにより、光透過部20の箇所にお
いて、位相差が−180°を有する位相シフタ部12a
と位相差0の透過光部11が形成される。
【0019】次に、図16に示す位相シフトマスクの製
造方法について、図26ないし図31を参照して説明す
る。
【0020】まず、図26を参照して、光を透過する石
英などからなるガラス基板1上にスパッタ法などにより
遮光膜となる金属膜、たとえばクロム(Cr)膜2を8
0nmから100nm成膜する。
【0021】次に、電子線(以下EBと称す)レジスト
膜4をガラス基板1上全面に塗布し、熱処理を所定の温
度で約30分間クリーンオーブンやホットプレートで行
なう。
【0022】次に、図27を参照して、EB描画装置を
用いて、EBレジスト膜4上に所定のパターンを描画
し、現像を行ない、レジストパターン21を形成する。
【0023】次に、レジストパターン21を有するEB
レジスト膜4をマスクとして、クロム膜2を異方性また
は等方性エッチングによりエッチングし、クロムパター
ン20を形成する。その後、EBレジスト膜4を酸素プ
ラズマにより全面除去する。
【0024】次に、図29を参照して、スピンオングラ
ス(SOG)膜4を全面に塗布し、温度約210℃程度
で熱処理を行なった後、このSOG膜4が400nm程
度の膜厚になるように形成する。このSOG膜4の膜厚
は上述のした式(1)により求めることができる。その
後、レジスト膜5を全面に塗布した後、表面の平坦化の
ための熱処理を行なう。
【0025】次に、図30を参照して、クロムパターン
2に形成されたアライメントマーク(図示せず)を検出
し、レーザ光またはEB描画装置を用いてレジスト膜5
を描画することにより、所定のパターンの描画,現像を
行ない、レジスト膜5にレジストパターン22を形成す
る。
【0026】次に、図31を参照して、上記レジストパ
ターン22を有するレジスト膜5をマスクとして、異方
性のドライエッチングにより、SOG膜4のエッチング
を行ない、ガラス基板1を露出させる。その後、レジス
ト膜5を酸素プラズマで除去する。これにより、光透過
部20の箇所において、位相差が180°反転する位相
シフタ部11aと位相差が0の透過光部12が形成され
る。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては以下に示す問題点を有している。
【0028】まず、図14ないし図16および図17な
いし図19に示すように、光の回折による像のぼけの部
分と、180°光の位相差を持たせて、光の打ち消し合
いを行なって、転写像の両裾の回折をなくし、シャープ
な像を形成させているが、実際には、まだ100%打ち
消されるわけではなく、図15および図19に示すよう
に部分的に打ち消されない部分が生じているために、露
光時において一部分に転写むらを生じさせている。
【0029】また、図24および図30に示す工程にお
いて、レジスト膜5にパターン22を形成する場合、ク
ロム膜5に形成されたアライメントマークを用いて位置
決めを行なうが、図に示すようにレジスト膜5にパター
ン22を形成するためには、高精度の位置合せが必要と
なり、またレンズのディストーションなどの影響を考慮
すると、きわめて困難な作業となる。
【0030】さらに、図25に示す透明マスク基板1の
エッチングによる位相シフト部12aの形成、および図
31に示すSOG膜4のエッチングによる位相0の透過
光部12の形成時において、その深さdに精度よく(±
5%以内)エッチングを制御することは困難であるため
に、実際には深さdに誤差が生じ、露光光の位相が半波
長ずれず、またエッチング条件によっては、ガラス基板
1の表面に残渣が生じるなどにより、透過率の低下等を
も招いていた。
【0031】この発明は上記問題点を解決するためにな
されたもので、露光時における転写像の高精度化および
エッチング時におけるマスク基板へのダメージの低減を
可能とした位相シフトマスクおよびその製造方法を提供
することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】この発明に基づいた請求
項1に記載の位相シフトマスクにおいては、光を透過す
るマスク基板と、このマスク基板の主表面上に、所定の
光透過部において上記マスク基板を露出するように形成
された遮光膜と、上記遮光膜の上面、上記光透過部の上
記マスク基板主表面上、および上記光透過部外縁の上記
遮光膜側壁面全面にわたって連続的に形成された透明膜
とを備えている。さらに、上記透明膜が、上記光透過部
の周縁において位相シフタとして機能するように、上記
透明膜の厚さの分布が設定されている。
【0033】次に、この発明に基づいた請求項2に記載
の位相シフトマスクにおいては、上記遮光膜は、上記マ
スク基板の上に上記マスク基板とエッチングレートとの
異なる第1の遮光膜と、この第1の遮光膜とエッチング
レートが異なる第2の遮光膜との2層構造からなってい
る。
【0034】次に、この発明に基づいた請求項3に記載
の位相シフトマスクの製造方法においては、以下の工程
を備えている。まず、光を透過するマスク基板の主表面
上に、所定の光透過部において上記マスク基板を露出す
るように遮光膜が形成される。次に、上記遮光膜の上
面、上記光透過部の上記マスク基板主表面上、および上
記光透過部外縁の上記遮光膜側壁面全面にわたって連続
的に透明膜が形成される。
【0035】次に、この発明に基づいた請求項4に記載
の位相シフトマスクの製造方法においては、請求項3に
記載の位相シフトマスクの製造方法であって、上記遮光
膜を形成する工程は、上記マスク基板の主表面上に、上
記マスク基板とエッチングレートと異なる第1の遮光膜
が形成される。次に、上記第1の遮光膜の上に、上記第
1の遮光膜とエッチングレートの異なる第2の遮光膜が
形成される。
【0036】
【作用】この発明に基づいた請求項1に記載の発明によ
れば、遮光膜と光透過部との境界側面部において、透明
膜の段差部からなる位相シフタが形成される。これによ
り、この段差部の厚さが遮光膜側から光透過部側にかけ
て徐々に膜厚が薄くなるように変化するために、光の位
相差を180°〜0°に連続的に変化させることが可能
となり、光の透過部の端部における光の回折の位相を打
ち消すのに適した光を得ることが可能となる。
【0037】次に、この発明に基づいた請求項2に記載
の発明によれば、遮光膜をエッチングレートの異なる第
1の遮光膜と第2の遮光膜との2層構造とすることによ
り、マスク基板表面にエッチングによるダメージを与え
ずにエッチング加工を行なうことが可能となり、マスク
基板の透過率の低下や残渣の発生を防止することが可能
となる。
【0038】次に、この発明に基づいた請求項3に記載
の発明によれば、マスク基板上に形成された光透過部の
上に、透明膜を形成することにより、遮光部と透過部の
境界部近傍に自己整合的に位相シフタ部を形成すること
が可能となり、エッチングによる加工を不用とした。
【0039】
【実施例】以下、この発明に基づいた位相シフトマスク
の一実施例について図面を参照して説明する。
【0040】まず、図1は、この実施例における位相シ
フトマスクの断面図である。同図を参照して、この位相
シフトマスクは、光を透過する石英基板1上に、この石
英基板1の所定箇所を露出し、所定の光透過部20を有
する遮光膜10を備えている。また、この遮光膜10の
上面と、上記光透過部20の上面と、上記遮光膜10の
光透過部20との境界側面との全面にわたってシリコン
酸化膜(SiO2 )からなる透明膜4が形成されてい
る。
【0041】上記光透過部20においては、上記遮光膜
10とこの光透過部20との境界側面部において上記透
明膜4によって形成される段差部13において、位相差
が0°から180°となる位相シフタ部11aが形成さ
れている。また、上記光透過部のこの位相シフタ部11
aによって挟まれる領域の光透過部20においては、位
相差が0°の透過光部12が形成されている。
【0042】また、上記遮光膜10は、石英基板1上に
まずクロム(Cr)からなる第1の遮光膜2が形成さ
れ、さらにこの第1の遮光膜2の上にモリブデンシリサ
イド(MoSi2 )からなる第2の遮光膜3とからなる
2層構造となっている。
【0043】次に、図2を参照して、上記実施例の構造
において、遮光膜10の光透過部20側の端部の側壁が
石英基板1とのなす角度がたとえば80°の場合におけ
る透明膜4の成膜状態を三次元プロセスシミュレータに
より計算して得られた結果を表わした図である。図中に
おいてSは位相シフタ部11aの幅を示し、dは位相シ
フタ部11aの膜厚を示し、Taは遮光膜10の膜厚を
示し、Tbは透明膜4の膜厚を示している。
【0044】この実施例において、位相シフタ部11a
の段差部13の膜厚dは、 d=Ta(1−cosθ) …(2) の関係が成り立つ。
【0045】よって、段差部13の膜厚dは、上述した
(1)式より与えられるために、傾斜角度θを決定する
ことにより、上記(2)式から遮光膜10の膜厚Taを
決定することが可能となる。また、段差部13の幅S
は、透明膜4の膜厚Tbと対応するために、透明膜4の
膜厚Tbによって制御することが可能となる。たとえば
傾斜角度θ=80°のときであれば、段差部13の幅S
は、 S=0.367Tb+0.0023(μm) …(3) の関係が成り立つ。
【0046】次に、上記構造よりなる位相シフトマスク
に露光光を照射した場合について、図3ないし図5を参
照して説明する。
【0047】まず、図3を参照して、この図において
は、光透過部20において、位相シフタ部11aがない
場合におけるウェハ上の光の電場を示したものであり、
両側の裾の部分において光の解析部分a1が生じてい
る。次に、図4を参照して、光透過部20に設けられた
位相シフタ部11aを透過したウェハ上の光の電場を示
すものであり、本実施例においては、遮光膜10側から
透過光部12に向けて位相シフタ部11aの膜厚が徐々
に変化しているため、光の位相が徐々に変化しているこ
とがわかる。
【0048】次に、図5を参照して、上述した図3およ
び図4に示す光を重ね合わせた場合におけるウェハ上の
光の強度を示している。本実施例においては、光の解析
部分a1と位相シフタ部11aを透過した光の重ね合せ
により、両側の裾の部分がきれいに打ち消され、シャー
プな映像を転写することが可能となることがわかる。
【0049】次に、上記構造よりなる位相シフトマスク
の製造方法について図6ないし図11を参照して説明す
る。
【0050】まず、図6を参照して、石英基板1の上に
スパッタ法により、アルゴンガス10mTorrの圧力
で、DCバイアス0.5kWの条件において、クロム膜
100nm成膜し、第1の遮光膜2を形成する。その
後、クロム膜を形成した後、連続して、同一真空中にお
いて、モリブデンシリサイド膜を310nm成膜し、第
2の遮光膜を形成する。以上により、膜厚410nmか
らなる遮光膜10が完成する。ここで、膜厚410nm
としたのは、たとえばi線(λ=365nm)ステッパ
用の位相シフトマスクにおいては、このi線を遮光する
ためには、膜厚がこの程度必要となるからである。
【0051】次に、図7を参照して、第2の遮光膜3の
上に、EBレジスト膜5を全面に塗布し、プリベークを
行なった後、描画装置において、EBレジスト膜5に所
定のパターンを描画し、現像を行なって、レジストパタ
ーン21をEBレジスト膜5に形成する。
【0052】次に、図8を参照して、このレジストパタ
ーン21が形成されたEBレジスト膜5をマスクとし
て、第2の遮光膜3を、異方性または等方性エッチング
によりエッチングを行なう。エッチングには、四フッ化
炭素(CF4 )+酸素(O2 )や、六フッ化硫黄(SF
6 )+酸素(O2 )を反応ガスとする反応性エッチング
装置や、マグネトロン反応性イオンエッチング装置を用
いる。
【0053】次に、図9を参照して、さらに、EBレジ
スト膜5および第2の遮光膜3をマスクとして、第1の
遮光膜2を異方性または等方性エッチング法によりエッ
チングを行なう。ここで、異方性エッチングにおいて
は、四塩化炭素(CCl4 )+酸素(02 )や塩素(C
2 )+酸素(O2 )を反応ガスとする反応性イオンエ
ッチング装置やマグネトロン反応性イオンエッチング装
置を用いる。また、等方性エッチングにおいては、硝酸
第二セリウムアンモンと過塩素酸を使用してウェットエ
ッチングを行なう。上記図8および図9に示す工程にお
いて、第2の遮光膜3をエッチングする場合において
は、第1の遮光膜2がエッチングストッパとなるために
石英基板1にダメージを与えることはない。また第1の
遮光膜2をエッチングする場合においても、第2の遮光
膜2と石英基板1とのエッチング比が大きいために石英
基板1にダメージを与えることなく、遮光膜10をエッ
チングすることが可能となる。
【0054】次に、図10を参照して、光透過部20が
完成した後、EBレジスト膜5を酸素プラズマにより、
全面除去する。
【0055】次に、図11を参照して、第2の遮光膜3
の上面および光透過部20の上面全面に、RFバイアス
のスパッタ法により、アルゴンガス数nTorrの圧力
により、シリコン酸化膜(SiO2 )膜4を成膜する。
なお、真空中において、EB蒸着を行なって成膜しても
よい。この実施例においては、シリコン酸化膜4の厚さ
を400nm成膜した場合、位相シフタ部の幅(S)は
約160nmとなる。
【0056】以上の構成よりなる位相シフトマスクを用
いて、NA=0.5のi線ステッパにおいて、露光を行
なった場合、従来のマスクにおいては、0.3μmのラ
インと0.6μmのスペースのフォーカスマージンは−
0.3〜0.3μmの0.6μmレンジであったのに対
し、本実施例における位相マスクにおいては、−0.3
〜0.8μmの1.1μmのレンジに拡大され、約1.
83倍のフォーカスマージン向上となることを確認し
た。
【0057】なお、上記実施例においては、第1の遮光
膜をクロムとしたが、タングステンやアルミニウムなど
の金属膜としても構わない。また、第2の遮光膜をモリ
ブデンシリサイドとしたが、タングステンシリサイドな
どの金属シリサイド膜、シリコン合金およびシリコン、
モリブデンなどの金属やシリコン窒化膜およびリンガラ
ス膜などによっても形成することが可能である。
【0058】
【発明の効果】この発明に基づいた位相シフトマスクに
よれば、遮光膜と光透過部との境界側面部において、透
明膜の段差部からなる位相シフタが形成されている。こ
れにより、この段差部の厚さが遮光膜から光透過部にか
けて徐々に膜厚が変化するために、光の位相差を180
°〜0°に連続的に変化させることが可能となり、光の
透過部の端部における光の回折の位相を打ち消すのに適
した光を得ることが可能となる。また、遮光膜にエッチ
ングレートの異なる第1の遮光膜と第2の遮光膜とから
なる構成にすることにより、マスク基板表面にエッチン
グによるダメージを与えずにエッチングを行なうことが
可能となり、マスク基板の透過率の低下やマスク基板上
における残渣の発生を防止することが可能となる。
【0059】以上により、従来のマスクに比べて大幅な
フォーカスマージンの向上を可能としている。
【0060】次に、この発明に基づいた位相シフトマス
クの製造方法によれば、マスク基板上に形成された光透
過部の上に透明膜を形成することにより、遮光膜と光透
過部の境界部近傍に自己整合的に位相シフタ部を形成す
ることが可能となる。これにより、位相シフタ部形成の
ためのエッチング工程が不用となり、製造工程の短縮を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づいた位相シフトマスクの断面図
である。
【図2】この発明に基づいた位相シフトマスクの三次元
プロセスシミュレータにより計算された断面図である。
【図3】この発明に基づいた位相シフトマスクにおい
て、位相シフタ部を考慮しない場合のウェハ上における
露光光の電場を示す図である。
【図4】この発明に基づいた位相シフトマスクの位相シ
フタ部を透過した露光光のウェハ上における電場を示す
図である。
【図5】この発明に基づいた位相シフトマスクを用いた
場合のウェハ上における露光光の光強度を示す図であ
る。
【図6】この発明に基づいた位相シフトマスクの第1製
造工程を示す断面図である。
【図7】この発明に基づいた位相シフトマスクの第2製
造工程を示す断面図である。
【図8】この発明に基づいた位相シフトマスクの第3製
造工程を示す断面図である。
【図9】この発明に基づいた位相シフトマスクの第4製
造工程を示す断面図である。
【図10】この発明に基づいた位相シフトマスクの第5
製造工程を示す断面図である。
【図11】この発明に基づいた位相シフトマスクの第6
製造工程を示す断面図である。
【図12】従来技術における位相シフトマスクの構造を
示す断面図である。
【図13】図12に示す位相シフトマスクの位相0°の
透過光部を透過した光の電場を示す図である。
【図14】図12に示す位相シフトマスクの位相シフタ
部12aを透過した光の電場を示す図である。
【図15】図12に示す位相シフタを透過した光のウェ
ハ上における光強度を示す図である。
【図16】従来技術における位相シフトマスクの構造を
示す断面図である。
【図17】図16に示す位相シフトマスクの位相0°の
透過光部を透過した光の電場を示す図である。
【図18】図16に示す位相シフトマスクの位相シフタ
部を透過した光の電場を示すグラフである。
【図19】図16に示す位相シフトマスクを透過した露
光光のウェハ上における光強度を示す図である。
【図20】第1従来例における位相シフトマスクの第1
製造工程を示す断面図である。
【図21】第1従来例における位相シフトマスクの第2
製造工程を示す断面図である。
【図22】第1従来例における位相シフトマスクの第3
製造工程を示す断面図である。
【図23】第1従来例における位相シフトマスクの第4
製造工程を示す断面図である。
【図24】第1従来例における位相シフトマスクの第5
製造工程を示す断面図である。
【図25】第1従来例における位相シフトマスクの第6
製造工程を示す断面図である。
【図26】第2従来例における位相シフトマスクの第1
製造工程を示す断面図である。
【図27】第2従来例における位相シフトマスクの第2
製造工程を示す断面図である。
【図28】第2従来例における位相シフトマスクの第3
製造工程を示す断面図である。
【図29】第2従来例における位相シフトマスクの第4
製造工程を示す断面図である。
【図30】第2従来例における位相シフトマスクの第5
製造工程を示す断面図である。
【図31】第2従来例における位相シフトマスクの第6
製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 石英基板 2 第1の遮光膜 3 第2の遮光膜 4 透明膜 10 遮光膜 11a 位相シフタ部 12 透過光部 13 段差部 20 光透過部 d 位相シフタ部膜厚 なお、図中同一符号は、同一または相当部分を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を透過するマスク基板と、 このマスク基板の主表面上に、所定の光透過部において
    前記マスク基板を露出するように形成された遮光膜と、 前記遮光膜の上面、前記光透過部の前記マスク基板主表
    面上、および前記光透過部外縁の前記遮光膜側壁面全面
    にわたって連続的に形成された透明膜と、を備え、 前記透明膜が前記光透過部の周縁において位相シフタと
    して機能するように、前記透明膜の厚さの分布が設定さ
    れた、位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】 前記遮光膜は、前記マスク基板の主表面
    上に前記マスク基板とエッチングレートとの異なる第1
    の遮光膜と、この第1の遮光膜とエッチングレートが異
    なる第2の遮光膜との2層構造からなる請求項1に記載
    の位相シフトマスク。
  3. 【請求項3】 光を透過するマスク基板の主表面上に、
    所定の光透過部において前記マスク基板を露出するよう
    に遮光膜を形成する工程と、 前記遮光膜の上面、前記光透過部の前記マスク基板主表
    面上、および前記光透過部外縁の前記遮光膜側壁面全面
    にわたって連続的に透明膜を形成する工程と、を備えた
    位相シフトマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記遮光膜を形成する工程は、 前記マスク基板の主表面上に、前記マスク基板とエッチ
    ングレートの異なる第1の遮光膜を形成する工程と、 前記第1の遮光膜の上に、前記第1の遮光膜とエッチン
    グレートの異なる第2の遮光膜を形成する工程と、を備
    えた請求項3に記載の位相シフトマスクの製造方法。
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