JPH06108861A - ターボ過給機付エンジン - Google Patents

ターボ過給機付エンジン

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JPH06108861A
JPH06108861A JP4259779A JP25977992A JPH06108861A JP H06108861 A JPH06108861 A JP H06108861A JP 4259779 A JP4259779 A JP 4259779A JP 25977992 A JP25977992 A JP 25977992A JP H06108861 A JPH06108861 A JP H06108861A
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    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M26/00Engine-pertinent apparatus for adding exhaust gases to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture, e.g. by exhaust gas recirculation [EGR] systems
    • F02M26/01Internal exhaust gas recirculation, i.e. wherein the residual exhaust gases are trapped in the cylinder or pushed back from the intake or the exhaust manifold into the combustion chamber without the use of additional passages
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    • F02M26/02EGR systems specially adapted for supercharged engines
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも低速域で吸気弁の遅閉じによるノ
ッキング抑制作用を高めた状態で、過給よるトルクアッ
プを達成し、しかも過給状態でも適度の内部EGRによ
りNOxの低減を図り、かつ排気の逆流の増大を防止す
ることができる。 【構成】 過給機としてプライマリ、セカンダリの両タ
ーボ過給機5,6を備え、また吸気弁閉時期を下死点後
65°〜100°とし、少なくとも低速域において最大
トルクまでの範囲のうちの1/3以上を過給域が占める
ようにするとともに、吸・排気弁の開弁オーバラップを
20°以下に設定することにより、内部EGRが得られ
るようにしつつ排気の逆流が増大しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ターボ過給機とを備え
るとともに、幾何学的圧縮比が高く、かつ、吸気弁閉時
期が遅くされたエンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、機械式過給機やターボ過給機
によって吸気を過給することにより、吸気の充填量を増
大し、エンジンのトルクを高めるようにした過給機付エ
ンジンは一般に知られている。とくに、最近、吸気弁を
遅閉じとすることによりノッキングを抑制した状態で過
給によりトルクアップを図るようにした技術が提案され
ている。
【0003】例えば特開昭63−195325号公報に
は、過給機およびインタークーラを備えたエンジンにお
いて、エンジンの幾何学的圧縮比を8.5以上の高圧縮
比とするとともに、吸気弁の閉時期を下死点から所定値
以上遅らせることにより、熱効率を良くし、かつ膨張比
を稼ぎつつ、有効圧縮比を膨張比よりも小さくして圧縮
上死点温度を引き下げることにより、低速高負荷域等に
おけるノッキングを抑制し、この状態で、過給機の過給
作用を高めてトルクアップを図るようにした過給機付エ
ンジンが示されている。この過給機付エンジンにおい
て、過給機にはターボ過給機、機械式過給機のいずれを
用いることもできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、低速高負荷
域等においてノッキング抑制作用を高めて有効にトルク
アップを図るためには、吸気弁の遅閉じの度合を大きく
することが望ましいが、このようにすると過給域が常用
運転域側へ拡大する。そして、過給機として機械式過給
機を用いた場合、過給域では吸気圧力が排気圧力より高
くなって内部EGRが得られないので、過給域が常用運
転域へ拡大すると常用運転域でのNOx増大の問題が生
じる。これと比べ、ターボ過給機を用いた場合は、過給
域でも排気圧力が高くなって内部EGRが生じるのでN
Ox低減の面では有利となるが、吸・排気弁の開弁オー
バラップ中に排気の逆流が増大すると、トルク的に不利
となる。
【0005】本発明は上記の事情に鑑み、少なくとも低
速域で吸気弁の遅閉じによるノッキング抑制作用を高め
た状態で、過給よるトルクアップを有効に達成し、しか
も常用回転数域でのNOxの低減を図り、かつ排気の逆
流の増大を防止することができるターボ過給機付エンジ
ンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、過給機を備える一方、エンジンの幾何学
的圧縮比を8.5以上とし、かつ、吸気弁閉時期を遅く
して、有効圧縮比が膨張比よりも小さくなるように設定
したエンジンにおいて、上記過給機にターボ過給機を用
い、吸気弁閉時期を下死点後65°〜100°とし、少
なくとも低速域においてトルク0から最大トルクまでの
範囲のうちの1/3以上を過給域が占めるように設定す
るとともに、吸・排気弁の開弁オーバラップを20°以
下に設定したものである。
【0007】このターボ過給機付エンジンにおいて、少
なくとも低速域で作動する低速用ターボ過給機と、高速
域で作動する高速用ターボ過給機とを備えることが好ま
しい。
【0008】また、吸・排気弁の開弁オーバラップを、
高速域では低速域と比べて大きくすることが好ましい。
【0009】なお、上記構成における吸気弁閉時期およ
び開弁オーバラップは、0mmリフトを基準としたもので
あって、吸気弁がリフト量0mmまで閉じた時点を吸気弁
閉時期とし、吸気弁がリフト量0mmから開き始める時点
と排気弁がリフト量0mmまで閉じる時点との間を開弁オ
ーバラップとしている。
【0010】
【作用】本発明のターボ過給機付エンジンによると、幾
何学的圧縮比が高圧縮比とされることで熱効率が高めら
れ、かつ膨張比が稼がれるとともに、吸気弁閉時期が大
きく遅らされることで有効圧縮比が適度に下げられ、こ
れによりノッキングが抑制されつつ、過給によるトルク
アップが図られる。そして、少なくとも低速域で、上記
のような状態とされることで過給域が常用運転域まで拡
大されるが、ターボ過給機が用いられていることにより
過給域でも内部EGRが得られ、かつ、排気の逆流が増
大しないように吸・排気弁の開弁オーバラップが調整さ
れる。
【0011】ターボ過給機として低速用と高速用の両タ
ーボ過給機が用いられると、低速域での過給レスポンス
が高められることにより、上記作用が良好に発揮され
る。
【0012】吸・排気弁の開弁オーバラップを低速域と
比べて高速域で大きくすると、高速域でのトルクアップ
等に有利となる。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例によるターボ過給機付エンジン
を示す。この図において、1は複数の気筒2を備えたエ
ンジン本体であり、その幾何学的圧縮比は8.5以上の
高圧縮比となっている。このエンジン本体1に対し、吸
気通路3および排気通路4が配設されるとともに、ター
ボ過給機が設けられている。とくに当実施例では、少な
くとも低速域で作動するプライマリターボ過給機(低速
用ターボ過給機)5と、高速域で作動するセカンダリタ
ーボ過給機(高速用ターボ過給機)6とが設けられてい
る。上記各ターボ過給機5,6は、それぞれ、吸気通路
中のコンプレッサ5a,6aと排気通路中のタービン5
b,6bとを有し、排気ガスによるタービン5b,6b
の駆動に伴ってコンプレッサ5a,6aが回転すること
により吸気を過給するものである。上記プライマリター
ボ過給機5には、低速域での過給レスポンスの高いもの
が用いられている。そして、低速域ではプライマリター
ボ過給機5のみ作動され、高速域では両ターボ過給機
5,6が作動されるようになっている。
【0014】すなわち、吸気通路3の上流側部分には、
プライマリターボ過給機5のコンプレッサ5aを通るプ
ライマリ吸気通路7と、セカンダリターボ過給機6のコ
ンプレッサ6aを通るセカンダリ吸気通路8とが形成さ
れ、これらの吸気通路7,8はコンプレッサ5a,6a
の下流で合流している。この合流部より下流の吸気通路
3にインタークーラ9およびスロットル弁10が介設さ
れ、さらにその下流に、気筒別の独立吸気通路12を有
する吸気マニホールド11が形成されている。一方、排
気通路4には、排気マニホールド13の下流に、プライ
マリターボ過給機5のタービン5bに排気を導くプライ
マリ排気通路14と、セカンダリターボ過給機6のター
ビン6bに排気を導くセカンダリ排気通路15とが並列
的に形成され、これらの排気通路14,15はタービン
5b,6bの下流で合流している。
【0015】上記セカンダリ吸気通路8およびセカンダ
リ排気通路15にはそれぞれシャッター弁16,17が
設けられ、これらのシャッター弁16,17は後記コン
トロールユニット30により図外の駆動手段により作動
される。そして、低速域では、シャッター弁16,17
が閉じられることにより、セカンダリターボ過給機6が
停止されてプライマリターボ過給機5のみ作動され、高
速域では、上記シャッター弁16,17が開かれること
により、両ターボ過給機5,6が作動される。18はタ
ービン5bをバイパスするウエストゲート通路、19は
過給圧が所定値以上のときにこのウエストゲート通路1
8を開いて過給圧を調整するウエストゲートバルブであ
る。
【0016】上記吸気マニホールド11の各独立吸気通
路12の下流側には、燃焼室に開口する吸気ポートが形
成されている。当実施例では、燃焼室に対して第1,第
2の2つの吸気ポート21,22が形成され、独立吸気
通路12がこれらの吸気ポート21,22に連なる第1
通路12aと第2通路12bとに分けられている。上記
両吸気ポート21,22にはそれぞれ吸気弁23,24
が設けられている。また、上記第2通路に12b、アク
チュエータ26により作動されてこの通路12bを開閉
する開閉弁25が設けられている。
【0017】なお、吸気ポート近傍の独立吸気通路12
には、燃料を噴射供給するインジェクタ27が設けられ
ている。また、燃焼室には、上記各吸気ポート21,2
2とともに排気ポート28が開口し、この排気ポート2
8に排気弁29が設けられている。
【0018】30は制御手段としてのコントロールユニ
ット(ECU)であり、マイクロコンピュータ等からな
っている。このコントロールユニット30には、スロッ
トル弁の開度を検出するスロットル開度センサ31、エ
ンジン回転数を検出する回転数センサ32、吸気負圧を
検出する負圧センサ33等からの信号が入力されてい
る。そしてコントロールユニット30は、上記各センサ
によって検出される運転状態に応じ、上記各シャッター
弁16,17を開閉作動する信号を出力することによ
り、過給機作動状態をプライマリターボ過給機5のみ作
動する状態と両ターボ過給機5,6が作動する状態とに
切換えるとともに、上記開閉弁25のアクチュエータ2
6に制御信号を出力して、低速域では開閉弁25を閉
じ、高速域では開閉弁25を開くようにしている。
【0019】図2は、上記第1吸気弁および第2吸気弁
23,24の各バルブリフト特性IVL1,IVL2を
排気弁のバルブリフト特性EVLとともに示し、この図
のように、両吸気弁23,24のバルブリフト特性は互
いに異なっている。上記第1吸気弁23のバルブリフト
特性IVL1は、吸気弁閉時期ICがBDC(下死点
後)60°〜100°の範囲内で、かつ排気弁29との
開弁オーバラップOL1が20°以下となるように設定
されている。上記第2吸気弁24のバルブリフト特性I
VL2は、第1吸気弁23のバルブリフト特性IVL1
と比べ、吸気弁開時期が早くされることによって排気弁
29との開弁オーバラップOL2が大きく、例えば35
°程度に設定されている。
【0020】そして、上記のような開閉弁25の制御に
より、開閉弁25が閉じられる低速域では、吸気弁閉時
期および開弁オーバラップが実質的に上記第1吸気弁2
3のバルブリフト特性IVL1によるものとなり、開閉
弁25が開かれる高速域では、実質的に開弁オーバラッ
プが上記第2吸気弁24のバルブリフト特性IVL2に
よる値にまで大きくされるようになっている。
【0021】このような当実施例のターボ過給機付エン
ジンの作用を、図3乃至図6を参照しつつ次に説明す
る。
【0022】幾何学的圧縮比が8.5以上の高圧縮比と
されると熱効率が高められ、またこのような高圧縮比と
された上で吸気弁の閉時期が下死点から大きく遅らされ
ることにより、上記幾何学的圧縮比に相当する膨張比は
稼がれつつ、これと比べて有効圧縮比が小さくなり、気
筒内での圧縮仕事が減少するので圧縮上死点温度が引き
下げられる。これによってノッキングが抑制される。そ
してこのような吸気弁遅閉じ状態とされることにより吸
気の吹き戻しが生じても、ターボ過給機による過給作用
を高めることで充填量を増加させることができるので、
ノッキングが抑制されれば、ノッキングにより制限され
ていた最大トルクが高められる。
【0023】このような作用から、最大トルク時と吸気
圧力0mmHgのときとにおける平均有効圧力Peが、吸気
弁閉時期によって図3に示すように変化する。つまり、
吸気弁閉時期が遅くなるにつれ、上記作用で最大トルク
は高くなる一方、部分負荷域では吸気の吹き戻しによる
充填量の低下が過給により補われるので過給域の下限
(0mmHgのライン)は低負荷側に下がる。従って、吸気
弁閉時期の遅れが大きくなるほど過給域が広がる。トル
クアップのため吸気弁閉時期をABDC65°以上に遅
く設定すると、上記過給域が最大トルクまでの全域のう
ちの1/3以上に大きくなる。なお、吸気弁閉時期がA
BDC100°よりも遅れると、圧縮上死点温度が始動
限界を下回って始動困難となる。
【0024】図4は、横軸をエンジン回転数、縦軸をト
ルクとして、上記のような設定とした場合につき、吸気
圧力0mmHg以上の過給領域を斜線を付して示している。
この図において、Aは4速定常走行のラインである。
【0025】この図のように、少なくとも低速域におい
て、トルクが0から最大トルクまでの範囲をT、吸気圧
力0mmHgから最大トルクまでの過給域の範囲をTcとす
ると、上記のように吸気弁閉時期が十分に遅らされるこ
とでTc>(1/3)×Tとなるように設定され、過給域
は常用運転域にまで拡大している。
【0026】そして、このように過給領域は広がるが、
過給機としてターボ過給機5,6が用いられることによ
り、常用運転域でのNOx低減作用が有効に得られる。
つまり、機械式過給機であれば、過給域になると排気圧
力より吸気圧力が高くなって内部EGRが得られない
が、ターボ過給機を用いると、過給域でも排気圧力が高
くなることで内部EGRが得られる。このため、過給域
が常用運転域まで広がっても、その常用運転域で内部E
GRによるNOx低減作用が確保されることとなる。
【0027】また、低速域では吸・排気弁の開弁オーバ
ラップが20°以下に小さくされ、一方、高速域では吸
・排気弁の開弁オーバラップが低速域と比べて大きくさ
れることにより、後に実験データに基づいて説明するよ
うに、排気ガス逆流抑制作用等でトルクが高められる。
【0028】さらに当実施例では、プライマリ,セカン
ダリの両ターボ過給機5,6を有して、低速域ではプラ
イマリターボ過給機5のみ作動することにより過給レス
ポンスが高められるようにしているので、低速高負荷の
領域で十分に過給性能が得られ、上記のように吸気弁遅
閉じによりノッキングを抑制しつつ過給によりトルクア
ップを図る作用が、有効に達成される。
【0029】図5は、NOx抑制、トルクアップ等の作
用を満足する吸気弁閉時期および開弁オーバラップの設
定範囲を示しており、この図中の斜線部分が低速域での
設定範囲であり、既に述べたように、図3に示すような
過給領域を確保してトルクアップを図る一方、始動性を
満足するために、吸気弁閉時期がABDC65°〜10
0°の範囲とされ、また排気ガス逆流抑制のため開弁オ
ーバラップが20°以下とされる。そして、高速域で
は、開弁オーバラップが35°程度までの範囲で大きく
される。
【0030】図6は、有効平均圧力および過給圧とエン
ジン回転数との関係を、吸・排気弁の開弁オーバラップ
を変更した2例について示している。この図において、
実線でつないだ第1例の実験データは、吸気弁開時期を
BTDC30°、吸気弁閉時期をABDC60°、排気
弁開時期をBBDC55°、排気弁閉時期をATDC5
°とすることにより、開弁オーバラップを35°とした
場合のものである。また、一点鎖線でつないだ第2例の
実験データは、排気弁開閉時期は第1例と同じで、吸気
弁開時期をBTDC15°、吸気弁閉時期をABDC6
5°とすることにより、開弁オーバラップを35°とし
た場合のものである。
【0031】このデータに示されるように、低速域で
は、上記第1例のように開弁オーバラップを大きくする
と排気ガスの逆流が増大することでトルクが低下し、第
2例のように開弁オーバラップを20°程度に小さくす
る方がトルクが高められる。また、エンジン回転数が2
000rpm程度以上の高速側になると、吸気流の慣性
の影響等で開弁オーバラップを35°程度にまで大きく
する方がトルクが高められることとなる。
【0032】
【発明の効果】請求項1に記載の発明の過給機付エンジ
ンは、幾何学的圧縮比を8.5以上の高圧縮比とし、過
給機にターボ過給機を用い、吸気弁閉時期を下死点後6
5°〜100°とし、少なくとも低速域において最大ト
ルクまでの範囲のうちの1/3以上を過給域が占めるよ
うにするとともに、吸・排気弁の開弁オーバラップを2
0°以下に設定しているため、膨張比に対して有効圧縮
比が小さくされて圧縮上死点温度が引き下げられること
によりノッキングが抑制されつつ、過給によるトルクア
ップが図られ、またこれによって過給域が常用運転域ま
で拡大されるが、この領域でも適度に内部EGRが得ら
れることにより、NOxを低減することができる。しか
も、排気の逆流が増大しないように吸・排気弁の開弁オ
ーバラップが調整され、低速域でのトルクアップが有効
に達成される。
【0033】この発明において、ターボ過給機として少
なくとも低速域での作動する低速用ターボ過給機と、高
速域で作動する高速用ターボ過給機とを備えると(請求
項2)、低速域での過給レスポンスが高められることに
より、上記のように低速域でノッキングを抑制しつつト
ルクアップを図る等の効果が、有効に発揮される。
【0034】また、吸・排気のオーバラップを、高速域
では低速域と比べて大きくすると(請求項3)、上記効
果に加え、吸気流の慣性等の影響で高速域でのトルクが
高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のよるターボ過給機付エンジ
ンの全体構造を示す概略図である。
【図2】バルブタイミングを示す説明図である。
【図3】吸気弁閉時期と平均有効圧力との関係を示す図
である。
【図4】バルブタイミングの制御および過給状態の制御
のマップを示す図である。
【図5】吸気弁閉時期および開弁オーバラップの範囲を
示す図である。
【図6】平均有効圧力および過給圧の、エンジン回転数
に応じた変化を、2種類のバルブタイミングについて調
べたデータを示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン本体 3 吸気通路 4 排気通路 5 プライマリターボ過給機 6 セカンダリターボ過給機 23,24 吸気弁 30 コントロールユニット(制御手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過給機を備える一方、エンジンの幾何学
    的圧縮比を8.5以上とし、かつ、吸気弁閉時期を遅く
    して、有効圧縮比が膨張比よりも小さくなるように設定
    したエンジンにおいて、上記過給機にターボ過給機を用
    い、吸気弁閉時期を下死点後65°〜100°とし、少
    なくとも低速域においてトルク0から最大トルクまでの
    範囲のうちの1/3以上を過給域が占めるように設定す
    るとともに、吸・排気弁の開弁オーバラップを20°以
    下に設定したことを特徴とするターボ過給機付エンジ
    ン。
  2. 【請求項2】 少なくとも低速域で作動する低速用ター
    ボ過給機と、高速域で作動する高速用ターボ過給機とを
    備えた請求項1記載のターボ過給機付エンジン。
  3. 【請求項3】 吸・排気弁の開弁オーバラップを、高速
    域では低速域と比べて大きくした請求項1または2記載
    のターボ過給機付エンジン。
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