JP2530677B2 - 機械式過給機付エンジン - Google Patents
機械式過給機付エンジンInfo
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- JP2530677B2 JP2530677B2 JP63009252A JP925288A JP2530677B2 JP 2530677 B2 JP2530677 B2 JP 2530677B2 JP 63009252 A JP63009252 A JP 63009252A JP 925288 A JP925288 A JP 925288A JP 2530677 B2 JP2530677 B2 JP 2530677B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- supercharger
- region
- control valve
- valve
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- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エンジン出力によって駆動される機械式過
給機を備えたエンジンに関するものである。
給機を備えたエンジンに関するものである。
(従来の技術) 従来より、エンジン出力軸の駆動力によって駆動され
る機械式過給機を備え、アイドル状態での該過給機の設
置に伴う回転脈動を抑制することから、過給機下流の吸
気通路にスロットル弁とは別途に第2の絞り弁を介装
し、この第2の絞り弁をアイドル運転時に閉じるように
した技術が、例えば実公昭53−12892号公報に見られる
ように公知である。
る機械式過給機を備え、アイドル状態での該過給機の設
置に伴う回転脈動を抑制することから、過給機下流の吸
気通路にスロットル弁とは別途に第2の絞り弁を介装
し、この第2の絞り弁をアイドル運転時に閉じるように
した技術が、例えば実公昭53−12892号公報に見られる
ように公知である。
また、エンジン低回転域では前記機械式過給機を非駆
動状態として燃費性能を向上するように、エンジンとの
連結を制御するクラッチ手段を介装する技術も知られて
いる。
動状態として燃費性能を向上するように、エンジンとの
連結を制御するクラッチ手段を介装する技術も知られて
いる。
(発明が解決しようとする課題) しかして、上記のような機械式過給機付エンジンにお
いて、過給領域ではクラッチ手段によってエンジン駆動
力を過給機に伝達して駆動し吸気の過給を行う場合に、
高回転高負荷の運転領域で燃焼室内に残る残留排気ガス
の量を低減すると燃焼室内温度が低下して耐ノッキング
性で有利となることから、吸気弁と排気弁とのバルブオ
ーバーラップ期間を長く設定し、この期間に上記過給機
による加圧エアによって排気ガスを押出して掃気効果を
得ることが考えられる。
いて、過給領域ではクラッチ手段によってエンジン駆動
力を過給機に伝達して駆動し吸気の過給を行う場合に、
高回転高負荷の運転領域で燃焼室内に残る残留排気ガス
の量を低減すると燃焼室内温度が低下して耐ノッキング
性で有利となることから、吸気弁と排気弁とのバルブオ
ーバーラップ期間を長く設定し、この期間に上記過給機
による加圧エアによって排気ガスを押出して掃気効果を
得ることが考えられる。
上記のようにバルブオーバーラップを長く設定した状
態でアイドル運転などの低回転域に移行すると、エンジ
ン回転の低下に伴って過給圧が低下し、排圧の方が高く
なると逆に排気ガスが過給機の部分にまで吹き返し、低
回転域ではかえって排気ガスの持ち込み量が増大して燃
焼性が低下し、エンジン安定性の点で不利となる。
態でアイドル運転などの低回転域に移行すると、エンジ
ン回転の低下に伴って過給圧が低下し、排圧の方が高く
なると逆に排気ガスが過給機の部分にまで吹き返し、低
回転域ではかえって排気ガスの持ち込み量が増大して燃
焼性が低下し、エンジン安定性の点で不利となる。
そして、上記過給機の下流側における各気筒で独立形
成された独立吸気通路に第2の絞り弁を介装し、この第
2の絞り弁を上記のような低回転領域で閉じるように作
動すると、燃焼室から吸気通路に吹き返す排気ガス量を
抑制することができ、エンジン回転の安定化が得られ
る。
成された独立吸気通路に第2の絞り弁を介装し、この第
2の絞り弁を上記のような低回転領域で閉じるように作
動すると、燃焼室から吸気通路に吹き返す排気ガス量を
抑制することができ、エンジン回転の安定化が得られ
る。
一方、前記のように過給機のクラッチ手段は、低回転
低負荷領域には駆動抵抗を低減して燃費性能を向上する
ことから、連結を断って非駆動状態とするものであっ
て、このように低回転領域においては、過給機は非駆動
状態で、第2の絞り弁は閉じられるものであるが、両者
の作動領域の設定によっては燃費性能の向上効果が十分
に得られない場合が生じる。
低負荷領域には駆動抵抗を低減して燃費性能を向上する
ことから、連結を断って非駆動状態とするものであっ
て、このように低回転領域においては、過給機は非駆動
状態で、第2の絞り弁は閉じられるものであるが、両者
の作動領域の設定によっては燃費性能の向上効果が十分
に得られない場合が生じる。
すなわち、クラッチ手段がオンで過給機が駆動状態に
ある領域において、第2の絞り弁が閉じられて実質的に
絞り制御を実施している領域があると、スロットル弁を
通過する吸気量より第2の絞り弁を通過する吸気量が少
なく、両弁の間の吸気通路が過給機の駆動にともなって
高圧、高密度状態となる。この状態では過給機は実質的
に多くの空気を移送しなければならず、必要駆動力が増
大し、燃費性能の低下を招く。また、駆動力が増大する
ことは、第2の絞り弁が閉じた状態でクラッチ手段のオ
ン作動時のトルクショックも大きくなるものであり、こ
のクラッチ手段および過給機の耐久性、信頼性の面か
ら、クラッチ手段のオフ領域が狭くなり、低燃費領域が
狭くなる問題を有する。
ある領域において、第2の絞り弁が閉じられて実質的に
絞り制御を実施している領域があると、スロットル弁を
通過する吸気量より第2の絞り弁を通過する吸気量が少
なく、両弁の間の吸気通路が過給機の駆動にともなって
高圧、高密度状態となる。この状態では過給機は実質的
に多くの空気を移送しなければならず、必要駆動力が増
大し、燃費性能の低下を招く。また、駆動力が増大する
ことは、第2の絞り弁が閉じた状態でクラッチ手段のオ
ン作動時のトルクショックも大きくなるものであり、こ
のクラッチ手段および過給機の耐久性、信頼性の面か
ら、クラッチ手段のオフ領域が狭くなり、低燃費領域が
狭くなる問題を有する。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、過給機の必要駆動
力の低減およびクラッチ手段のオフ領域を拡大して燃費
性能を改善するようにした機械式過給機付エンジンを提
供することを目的とするものである。
力の低減およびクラッチ手段のオフ領域を拡大して燃費
性能を改善するようにした機械式過給機付エンジンを提
供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために本発明の機械式過給機付エ
ンジンは、スロットル弁より下流側の吸気通路にエンジ
ン出力によって駆動される機械式過給機を介装し、該過
給機の駆動を制御してエンジン低回転域で非駆動状態と
するクラッチ手段を設けると共に、前記過給機より下流
側の各気筒の独立吸気通路に、該通路を開閉する制御弁
を設け、吸気弁と排気弁とが共に開弁するオーバーラッ
プ期間を設定し、前記制御弁が閉弁しているエンジン回
転数を、前記クラッチ手段による過給機の非駆動エンジ
ン回転数よりも狭く設定すると共に、前記制御弁が閉弁
するエンジン負荷を、エンジン回転数が低回転であるほ
ど高負荷側へ設定するように構成したものである。
ンジンは、スロットル弁より下流側の吸気通路にエンジ
ン出力によって駆動される機械式過給機を介装し、該過
給機の駆動を制御してエンジン低回転域で非駆動状態と
するクラッチ手段を設けると共に、前記過給機より下流
側の各気筒の独立吸気通路に、該通路を開閉する制御弁
を設け、吸気弁と排気弁とが共に開弁するオーバーラッ
プ期間を設定し、前記制御弁が閉弁しているエンジン回
転数を、前記クラッチ手段による過給機の非駆動エンジ
ン回転数よりも狭く設定すると共に、前記制御弁が閉弁
するエンジン負荷を、エンジン回転数が低回転であるほ
ど高負荷側へ設定するように構成したものである。
また、前記制御弁が閉弁するエンジン負荷領域を、前
記クラッチ手段による過給機の非駆動エンジン負荷領域
よりも狭く設定するのが好適である。さらに、前記制御
弁は、エンジン回転数の上昇に伴って開度が変化するよ
うに設定するのが望ましい。
記クラッチ手段による過給機の非駆動エンジン負荷領域
よりも狭く設定するのが好適である。さらに、前記制御
弁は、エンジン回転数の上昇に伴って開度が変化するよ
うに設定するのが望ましい。
(作用) 上記のような過給機付エンジンでは、過給機の非駆動
領域よりも、排気ガスの吹き返しを防止する制御弁の閉
領域の方を、エンジン回転数に対して狭く設定し、過給
機の駆動を開始する設定エンジン回転数より高い回転領
域での制御弁の閉作動を回避し、さらに、制御弁が閉弁
するエンジン負荷をエンジン回転数が低回転であるほど
高負荷側へ設定して、過給機の必要駆動力の低減および
クラッチ手段のオフ領域を拡大して燃費性能を改善する
ようにしている。
領域よりも、排気ガスの吹き返しを防止する制御弁の閉
領域の方を、エンジン回転数に対して狭く設定し、過給
機の駆動を開始する設定エンジン回転数より高い回転領
域での制御弁の閉作動を回避し、さらに、制御弁が閉弁
するエンジン負荷をエンジン回転数が低回転であるほど
高負荷側へ設定して、過給機の必要駆動力の低減および
クラッチ手段のオフ領域を拡大して燃費性能を改善する
ようにしている。
(実施例) 以下、図面に沿って本発明の実施例を説明する。第1
図は機械式過給機付エンジンの概略構成を示す。
図は機械式過給機付エンジンの概略構成を示す。
エンジン1の各気筒1aに吸気を供給する吸気通路2に
は、上流側からエアクリーナ3、吸気量センサ4、スロ
ットル弁5が介装され、このスロットル弁5下流にエア
ポンプによる機械式過給機6が配設されている。さら
に、上記過給機6の下流側の吸気通路2は、サージタン
ク7の下流側が各気筒1aに対して独立した独立吸気通路
2aに形成され、この独立吸気通路2aに第2の絞り弁とし
て制御弁8がそれぞれ介装され、同様に各気筒1aに対し
て燃料を噴射供給するインジェクタ9が配設されてい
る。また、前記過給機6をバイパスしてリリーフ通路11
が接続され、このリリーフ通路11に過給圧の上限を規制
するリリーフ弁12が介装されている。
は、上流側からエアクリーナ3、吸気量センサ4、スロ
ットル弁5が介装され、このスロットル弁5下流にエア
ポンプによる機械式過給機6が配設されている。さら
に、上記過給機6の下流側の吸気通路2は、サージタン
ク7の下流側が各気筒1aに対して独立した独立吸気通路
2aに形成され、この独立吸気通路2aに第2の絞り弁とし
て制御弁8がそれぞれ介装され、同様に各気筒1aに対し
て燃料を噴射供給するインジェクタ9が配設されてい
る。また、前記過給機6をバイパスしてリリーフ通路11
が接続され、このリリーフ通路11に過給圧の上限を規制
するリリーフ弁12が介装されている。
なお、上記各気筒1aにおける吸気弁と排気弁のバルブ
タイミングは、両弁が共に開いているバルブオーバーラ
ップ期間が設定されている。
タイミングは、両弁が共に開いているバルブオーバーラ
ップ期間が設定されている。
前記過給機6は電磁クラッチによるクラッチ手段14を
備えたプーリ15によってエンジン出力軸16のプーリ17か
らの駆動力がベルト18を介して伝達され、このクラッチ
手段14に制御手段20からの駆動信号(オン・オフ信号)
が出力されて、過給機6とエンジン1との連結関係を制
御してその駆動制御が行われる。
備えたプーリ15によってエンジン出力軸16のプーリ17か
らの駆動力がベルト18を介して伝達され、このクラッチ
手段14に制御手段20からの駆動信号(オン・オフ信号)
が出力されて、過給機6とエンジン1との連結関係を制
御してその駆動制御が行われる。
また、前記各独立吸気通路2aに配設された制御弁8
は、共通のアクチュエータ19によって開閉操作され、こ
のアクチュエータ19に対して前記制御手段20から駆動信
号が出力されて開閉制御が行われる。
は、共通のアクチュエータ19によって開閉操作され、こ
のアクチュエータ19に対して前記制御手段20から駆動信
号が出力されて開閉制御が行われる。
前記制御手段20には、クラッチ手段14のオン・オフ領
域および制御弁8の開閉領域を判定するために、吸気量
センサ出力等に基づく負荷信号およびエンジン回転信号
が入力される。この制御手段20は、エンジン負荷および
回転数に基づいて、現在の運転状態に対応したクラッチ
手段14および制御弁8の作動領域を判定し、それに基づ
く駆動信号を出力して過給機6の駆動制御および制御弁
8の開閉制御を行うものであり、エンジン回転数に対す
る制御弁8の閉領域が前記クラッチ手段14のオフ領域よ
りも狭くなると共に、制御弁8が閉弁するエンジン負荷
を低回転であるほど高負荷側へ設定された制御特性に基
づいて制御するものである。
域および制御弁8の開閉領域を判定するために、吸気量
センサ出力等に基づく負荷信号およびエンジン回転信号
が入力される。この制御手段20は、エンジン負荷および
回転数に基づいて、現在の運転状態に対応したクラッチ
手段14および制御弁8の作動領域を判定し、それに基づ
く駆動信号を出力して過給機6の駆動制御および制御弁
8の開閉制御を行うものであり、エンジン回転数に対す
る制御弁8の閉領域が前記クラッチ手段14のオフ領域よ
りも狭くなると共に、制御弁8が閉弁するエンジン負荷
を低回転であるほど高負荷側へ設定された制御特性に基
づいて制御するものである。
第2図にエンジン負荷と回転数に対応する制御領域の
設定例を示す。先ず、クラッチ手段14のオフ領域Iすな
わち過給機6を非駆動状態とする非過給機領域は、エン
ジン回転数が第1設定値Nc以下でかつエンジン負荷が第
1設定値Lc以下の低回転低負荷領域であり、これ以外の
高回転高負荷領域がオン領域IIすなわち過給機6を駆動
状態とする過給領域である。一方、制御弁8の閉領域II
Iすなわち排気ガスの吹き返し防止領域は、実線ハッチ
ングで示すように、前記クラッチ手段14のオフ領域I内
に設定され、エンジン回転数が第2設定値Nv以下でかつ
エンジン負荷が第2設定値Lv以下で、エンジン回転数が
低回転であるほど高負荷側となるように設定されてい
る。
設定例を示す。先ず、クラッチ手段14のオフ領域Iすな
わち過給機6を非駆動状態とする非過給機領域は、エン
ジン回転数が第1設定値Nc以下でかつエンジン負荷が第
1設定値Lc以下の低回転低負荷領域であり、これ以外の
高回転高負荷領域がオン領域IIすなわち過給機6を駆動
状態とする過給領域である。一方、制御弁8の閉領域II
Iすなわち排気ガスの吹き返し防止領域は、実線ハッチ
ングで示すように、前記クラッチ手段14のオフ領域I内
に設定され、エンジン回転数が第2設定値Nv以下でかつ
エンジン負荷が第2設定値Lv以下で、エンジン回転数が
低回転であるほど高負荷側となるように設定されてい
る。
これにより、制御弁8はクラッチ手段14がオフ状態と
なっている非過給領域においてのみ閉作動し、過給機6
の駆動力を増大するような領域での閉作動は行わないよ
うにして燃費性を確保する。
なっている非過給領域においてのみ閉作動し、過給機6
の駆動力を増大するような領域での閉作動は行わないよ
うにして燃費性を確保する。
なお、エンジン負荷については、制御弁8の閉領域II
Iをクラッチ手段14のオフ領域Iよりも狭く設定するこ
とが好ましいが、低速中負荷の使用頻度は低いので、こ
のエンジン負荷側は破線で示すように低回転領域におい
てクラッチ手段14のオフ領域Iより高負荷側まで制御弁
8の閉領域III′を設定するようにしてもよい。しか
し、エンジン回転数については、前記第1設定値Ncより
高回転領域では制御弁8の閉領域IIIが存在しないよう
に設定するものである。
Iをクラッチ手段14のオフ領域Iよりも狭く設定するこ
とが好ましいが、低速中負荷の使用頻度は低いので、こ
のエンジン負荷側は破線で示すように低回転領域におい
てクラッチ手段14のオフ領域Iより高負荷側まで制御弁
8の閉領域III′を設定するようにしてもよい。しか
し、エンジン回転数については、前記第1設定値Ncより
高回転領域では制御弁8の閉領域IIIが存在しないよう
に設定するものである。
また、クラッチ手段14のオフ領域Iは、エンジン出力
の要求が少ない低負荷側および低回転側においてなるべ
く広く設定するのが具同抵抗の低減による燃費性能の点
から好ましいが、クラッチ手段14をオン作動した際に急
激な駆動によるクラッチ手段14および過給機6の耐久
性、信頼性の点、また過給圧の急上昇によるトルクショ
ックの点から設定するものである。
の要求が少ない低負荷側および低回転側においてなるべ
く広く設定するのが具同抵抗の低減による燃費性能の点
から好ましいが、クラッチ手段14をオン作動した際に急
激な駆動によるクラッチ手段14および過給機6の耐久
性、信頼性の点、また過給圧の急上昇によるトルクショ
ックの点から設定するものである。
次に、第3図はエンジン負荷と回転数に対応する制御
領域の他の設定例を示し、この例では制御弁8の制御を
単なる開閉制御ではなく、徐々に開度が変化するように
設定するものである、すなわち、クラッチ手段14のオフ
領域I(非過給領域)およびオン領域II(過給領域)は
前例同様に設定され、制御弁8の開度は、等開度線Aで
示すように基本的にはエンジン回転数が上昇するのにし
たがって開度が大きくなり、同様にエンジン負荷が増大
するのにしたがって開度が大きくなる特性であり、その
閉領域IIIとしては次のように定義する。
領域の他の設定例を示し、この例では制御弁8の制御を
単なる開閉制御ではなく、徐々に開度が変化するように
設定するものである、すなわち、クラッチ手段14のオフ
領域I(非過給領域)およびオン領域II(過給領域)は
前例同様に設定され、制御弁8の開度は、等開度線Aで
示すように基本的にはエンジン回転数が上昇するのにし
たがって開度が大きくなり、同様にエンジン負荷が増大
するのにしたがって開度が大きくなる特性であり、その
閉領域IIIとしては次のように定義する。
すなわち、この例では、制御弁8のセット開度はスロ
ットル弁5との開度関係によってその特性が決定される
ものであり、スロットル弁5をセット状態に保ったまま
で、制御弁8を実際にセットした開度から開いた場合
に、吸気充填量がセット状態から2%以上増えるような
領域を閉領域とし、2%より小さい領域では実質的に開
いている状態と同様であるから開領域と定義するもので
ある。そして、上記定義に対応する制御弁8の閉領域II
Iをクラッチ手段14のオフ領域Iより狭くなるように設
定するものである。
ットル弁5との開度関係によってその特性が決定される
ものであり、スロットル弁5をセット状態に保ったまま
で、制御弁8を実際にセットした開度から開いた場合
に、吸気充填量がセット状態から2%以上増えるような
領域を閉領域とし、2%より小さい領域では実質的に開
いている状態と同様であるから開領域と定義するもので
ある。そして、上記定義に対応する制御弁8の閉領域II
Iをクラッチ手段14のオフ領域Iより狭くなるように設
定するものである。
上記のような実施例によれば、高負荷高回転では過給
機6の駆動によりバルブオーバーラップ期間中に過給エ
アによって燃焼室内の排気ガスを掃気してノッキング性
能を向上する一方、低負荷低回転領域においては過給機
6の駆動停止を行うと共に制御弁8を閉じて過給圧の低
下に伴う排気ガスの吹き返しを防止する。その際、クラ
ッチ手段14をオフとして過給機6を非駆動状態としてい
ても、エンジンの吸入作用によって過給機6は回転し、
クラッチ手段14のオン時にそれまでの過給機6の自然回
転とエンジンの駆動による回転との差が少なければ、オ
ン時の抵抗少なく問題ないものであり、過給機6の非駆
動状態における自然回転数を高くすることができれば、
高速側までオフ領域を拡大できて燃費性の向上が図れ
る。この点について、制御弁8の開度による通気量より
スロットル弁5による通気量を小さくすると、エンジン
の吸気量が同一であっても、スロットル弁5下流の空気
密度が低くなって体積移動量が増大して過給機6の自然
回転数が増大することになり、オフ領域の拡大が図れ
る。
機6の駆動によりバルブオーバーラップ期間中に過給エ
アによって燃焼室内の排気ガスを掃気してノッキング性
能を向上する一方、低負荷低回転領域においては過給機
6の駆動停止を行うと共に制御弁8を閉じて過給圧の低
下に伴う排気ガスの吹き返しを防止する。その際、クラ
ッチ手段14をオフとして過給機6を非駆動状態としてい
ても、エンジンの吸入作用によって過給機6は回転し、
クラッチ手段14のオン時にそれまでの過給機6の自然回
転とエンジンの駆動による回転との差が少なければ、オ
ン時の抵抗少なく問題ないものであり、過給機6の非駆
動状態における自然回転数を高くすることができれば、
高速側までオフ領域を拡大できて燃費性の向上が図れ
る。この点について、制御弁8の開度による通気量より
スロットル弁5による通気量を小さくすると、エンジン
の吸気量が同一であっても、スロットル弁5下流の空気
密度が低くなって体積移動量が増大して過給機6の自然
回転数が増大することになり、オフ領域の拡大が図れ
る。
なお、上記実施例においては、制御弁8はスロットル
弁5とは別途に開閉制御するようにしているが、制御弁
8の開閉をスロットル弁5に連動して行うようにしても
よく、その際、スロットル弁5が全閉状態から開く開度
変化に対し、制御弁8は初期により大きく開くように設
定するのが好ましい。
弁5とは別途に開閉制御するようにしているが、制御弁
8の開閉をスロットル弁5に連動して行うようにしても
よく、その際、スロットル弁5が全閉状態から開く開度
変化に対し、制御弁8は初期により大きく開くように設
定するのが好ましい。
(発明の効果) 上記のような本発明によれば、エンジン出力によって
駆動される機械式過給機の駆動を制御するクラッチ手段
を設けると共に、過給機より下流側の独立吸気通路を開
閉する制御弁を設け、吸気弁と排気弁とが共に開弁する
オーバーラップ期間を設定し、前記制御弁が閉弁してい
るエンジン回転数をクラッチ手段による過給機の非駆動
エンジン回転数よりも狭く設定すると共に、制御弁が閉
弁するエンジン負荷を、エンジン回転数が低回転である
ほど高負荷側へ設定したことにより過給機の必要駆動力
の低減およびクラッチ手段のオフ領域を拡大して燃費性
能を改善することができるものである。
駆動される機械式過給機の駆動を制御するクラッチ手段
を設けると共に、過給機より下流側の独立吸気通路を開
閉する制御弁を設け、吸気弁と排気弁とが共に開弁する
オーバーラップ期間を設定し、前記制御弁が閉弁してい
るエンジン回転数をクラッチ手段による過給機の非駆動
エンジン回転数よりも狭く設定すると共に、制御弁が閉
弁するエンジン負荷を、エンジン回転数が低回転である
ほど高負荷側へ設定したことにより過給機の必要駆動力
の低減およびクラッチ手段のオフ領域を拡大して燃費性
能を改善することができるものである。
第1図は本発明の一実施例におけるエンジンの全体構成
図、 第2図は制御領域の設定例を示す特性図、 第3図は他の制御領域の設定例を示す特性図である。 1……エンジン、2……吸気通路、2a……独立吸気通
路、5……スロットル弁、6……過給機、8……制御
弁、14……クラッチ手段、16……エンジン出力軸、20…
…制御手段。
図、 第2図は制御領域の設定例を示す特性図、 第3図は他の制御領域の設定例を示す特性図である。 1……エンジン、2……吸気通路、2a……独立吸気通
路、5……スロットル弁、6……過給機、8……制御
弁、14……クラッチ手段、16……エンジン出力軸、20…
…制御手段。
Claims (3)
- 【請求項1】スロットル弁より下流側の吸気通路にエン
ジン出力によって駆動される機械式過給機を介装し、 該過給機の駆動を制御してエンジン低回転域で非駆動状
態とするクラッチ手段を設けると共に、 前記過給機より下流側の各気筒の独立吸気通路に、該通
路を開閉する制御弁を設け、 吸気弁と排気弁とが共に開弁するオーバーラップ期間を
設定し、 前記制御弁が閉弁しているエンジン回転数を、前記クラ
ッチ手段による過給機の非駆動エンジン回転数よりも狭
く設定すると共に、 前記制御弁が閉弁するエンジン負荷を、エンジン回転数
が低回転であるほど高負荷側へ設定することを特徴とす
る機械式過給機付エンジン。 - 【請求項2】前記制御弁が閉弁するエンジン負荷領域
を、前記クラッチ手段による過給機の非駆動エンジン負
荷領域よりも狭く設定することを特徴とする請求項1に
記載の機械式過給機付エンジン。 - 【請求項3】前記制御弁は、エンジン回転数の上昇に伴
って開度が変化するように設定することを特徴とする請
求項1に記載の機械式過給機付エンジン。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63009252A JP2530677B2 (ja) | 1988-01-19 | 1988-01-19 | 機械式過給機付エンジン |
US07/299,068 US4996966A (en) | 1988-01-19 | 1989-01-19 | Supercharged engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63009252A JP2530677B2 (ja) | 1988-01-19 | 1988-01-19 | 機械式過給機付エンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01187318A JPH01187318A (ja) | 1989-07-26 |
JP2530677B2 true JP2530677B2 (ja) | 1996-09-04 |
Family
ID=11715223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63009252A Expired - Fee Related JP2530677B2 (ja) | 1988-01-19 | 1988-01-19 | 機械式過給機付エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2530677B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5312892U (ja) * | 1976-07-15 | 1978-02-02 |
-
1988
- 1988-01-19 JP JP63009252A patent/JP2530677B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01187318A (ja) | 1989-07-26 |
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