JP4797868B2 - 過給機付きエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、排気ターボ過給機を備えた過給機付きエンジンに関するものである。
従来から、エンジントルクの増大を図る手段として、排気ガスのエネルギーを利用して吸気を過給する排気ターボ過給機が知られている。この排気ターボ過給機を備えたエンジンとして、例えば特許文献1には、排気ターボ過給機のコンプレッサ下流側をタービンの下流側に接続するリリーフ通路を設け、サージング領域では、コンプレッサによる吸気の一部をタービンの下流側にリリーフする技術が開示されている。
特開2004−251240号公報
ところで、エンジンの低速運転領域では、排気弁の閉弁タイミングを圧縮上死点よりも遅角させ、掃気を図ることが、ノッキング防止や充填効率向上の点から好ましい。
しかし、排気ターボ過給機を併用している場合、新気による掃気が促進されると、排気温度が低下し、過給圧が低減するという問題が生じる。
また、特許文献1の技術では、コンプレッサによる吸気の一部がタービンの下流側にリリーフされるので、低速運転領域では、タービンの過給圧向上には何等寄与することができないという問題がある。
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、エンジンの低速運転領域において、耐ノッキング性能を高め、高いトルクを得ることのできる過給機付きエンジンを提供することを課題としている。
上記課題を解決するために本発明は、排気通路に配置されたタービンおよび吸気通路に配置されたコンプレッサを有する排気ターボ過給機と、前記吸気通路中の前記コンプレッサ下流に配置されたインタークーラとを備えた過給機付きエンジンであって、前記タービンをバイパスするウェイストゲート通路と、前記ウェイストゲート通路を開閉するウェイストゲートバルブと、前記コンプレッサとインタークーラとの間を、前記排気通路の当該タービンの上流に連通するリリーフ通路と、このリリーフ通路を開閉するリリーフ弁と、前記ウェイストゲート通路が連通するように前記ウェイストゲートバルブが開弁操作される前記排気ターボ過給機のインターセプトポイントよりもエンジンの回転速度が低い運転領域内に設定された低速の運転領域にて前記リリーフ通路が連通するように前記リリーフ弁を制御する制御手段と、前記制御手段により制御されることにより、排気弁の開弁時期を変更可能にするバルブタイミング可変装置と、を備え、前記制御手段は、少なくとも前記低速の運転領域において、前記排気弁の閉タイミングを吸気弁の開タイミングおよび圧縮上死点よりも遅角側のタイミングとして、排気弁と吸気弁とが同時に開弁する開弁オーバーラップ期間を設けることを特徴とする過給機付きエンジンである。
この態様では、排気ターボ過給機のインターセプトポイントよりも低速の運転領域において、リリーフ通路が連通し、インタークーラを通過する前の比較的暖かい新気がタービンに供給される結果、タービンを駆動する力が高まり、過給圧が向上する。しかも、インタークーラを通過する空気量が低減するため、インタークーラを通過した新気が冷えて密度が高くなり、充填効率が向上するとともに、耐ノッキング性能も高まる。また、インターセプトポイントよりも低速の運転領域においてリリーフ通路を連通させることにより、圧力比が低い場合でも、充分な流量を確保することが可能になるので、排気ターボ過給機を安定した効率の高い運転領域で運転することができる。
さらに、この様態では、前記低速運転領域において排気弁と吸気弁とが同時に開弁する開弁オーバーラップ期間が長く設定されている。そのため、この低速運転領域において、新気による掃気が行われ、筒内温度が下がるとともに充填効率が向上するので、トルクが上昇し、かつ、耐ノッキング性能が向上する。また、新気が排気通路に流れることによって排気温度が低減し、排気圧力は幾分低下するが、インターセプトポイントよりも低速の運転領域では、前記のように、リリーフ通路が開いているので、インタークーラを通過する前の比較的暖かい空気が導入される結果、新気による温度低下が緩和されるとともに、流量が一層高くなって、より高い過給圧を得ることが可能になる。
また本発明は、多気筒のエンジン本体と、排気通路に配置されたタービンおよび吸気通路に配置されたコンプレッサを有する排気ターボ過給機と、前記吸気通路中の前記コンプレッサ下流に配置されたインタークーラとを備えた過給機付きエンジンであって、前記コンプレッサとインタークーラとの間を、前記排気通路の当該タービンの上流に連通するリリーフ通路と、このリリーフ通路を開閉するリリーフ弁と、前記ウェイストゲート通路が連通するように前記ウェイストゲートバルブが開弁操作される前記排気ターボ過給機のインターセプトポイントよりもエンジンの回転速度が低い運転領域内に設定された低速の運転領域にて前記リリーフ通路が連通するように前記リリーフ弁を制御する制御手段とを備え、前記排気通路は、前記エンジン本体に互いに隣接して配置され、且つ点火時期が連続しない気筒に接続される排気通路をグループ化した第1の排気系と、この第1の排気系よりも容積が大きく設定され、残余の気筒に接続される排気通路をグループ化した第2の排気系とからなり、前記排気ターボ過給機のタービンは、排気系毎に設けられた2つのスクロール部を有し、前記リリーフ通路は、前記第2の排気系に接続されていることを特徴とする過給機付きエンジンを提供する
この態様では、排気ターボ過給機のインターセプトポイントよりも低速の運転領域において、リリーフ通路が連通し、インタークーラを通過する前の比較的暖かい新気がタービンに供給される結果、タービンを駆動する力が高まり、過給圧が向上する。しかも、インタークーラを通過する空気量が低減するため、インタークーラを通過した新気が冷えて密度が高くなり、充填効率が向上するとともに、耐ノッキング性能も高まる。また、インターセプトポイントよりも低速の運転領域においてリリーフ通路を連通させることにより、圧力比が低い場合でも、充分な流量を確保することが可能になるので、排気ターボ過給機を安定した効率の高い運転領域で運転することができる。
ここで、スクロール部までの排気通路容積が大きいほど、排気ガスの流速低下(エネルギーダウン)が大きいが、この様態では、この流速低下が生じやすい第2の排気系にリリーフ通路からの新気を導入しているので、インターセプトポイントよりも低速の運転領域において、過給圧を高めることが可能になる。
好ましい態様において、前記制御手段は、エンジンの負荷が低いほど、前記リリーフ通路の流量が減少するように前記リリーフ弁の開弁量を制御するものである。この態様では、エンジンの負荷に応じてリリーフ通路からタービンに供給される空気の流量が制御され、負荷が低い時は、高い時に対して流量が減少するので、低負荷時において、リリーフされた吸気により排気ガス温度が低下しすぎるのを防止し、必要充分な流量を維持することが可能になる。
好ましい態様において、前記制御手段により制御されることにより、排気弁の開弁時期を変更可能にするバルブタイミング可変装置を設け、上記制御手段は、少なくとも前記インターセプトポイントよりも低速の運転領域では、前記排気弁の閉タイミングを圧縮上死点よりも遅角させるものである。この態様では、少なくともインターセプトポイントよりもエンジンの回転速度が低い運転領域内に設定された低速の運転領域では(可能であれば中速運転領域までは)、新気による掃気が行われ、筒内温度が下がるとともに充填効率が向上するので、トルクが上昇し、しかも耐ノッキング性能が向上する。また、新気が排気通路に流れることによって排気温度が低減し、排気圧力は幾分低下するが、インターセプトポイントよりも低速の運転領域では、リリーフ通路が開いているので、インタークーラを通過する前の比較的暖かい空気が導入される結果、新気による温度低下が緩和されるとともに、流量が一層高くなって、より高い過給圧を得ることが可能になる。
以上説明したように、本発明は、インターセプトポイントよりも低速の運転領域では、リリーフ通路からの比較的暖かい新気によってタービンの駆動力を増加させることができるので、耐ノッキング性能を高め、高いトルクを得ることができるという顕著な効果を奏する。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の一形態による過給機付きエンジンの全体構成を示す概略図である。
図1を参照して、同図に示すエンジンはガソリンエンジンであり、そのエンジン本体1には複数の気筒(図示の例では4気筒)1a〜1dが設けられている。各気筒1a〜1dには、燃焼室2が形成されている。各燃焼室2には、吸気ポート及び排気ポートが開口し、これらのポートに吸気弁3および排気弁4が設けられている。さらに各燃焼室2に対して点火プラグ5及び燃料噴射弁6が装備されている。本実施形態において、各気筒1a〜1dを仮に1番気筒1a〜4番気筒1dと定義すると、その燃焼順序は、1番気筒1a、3番気筒1c、4番気筒1d、2番気筒1bの順となっている。
上記エンジン本体1には、各気筒1a〜1dに新気を供給する吸気通路10と、各気筒1a〜1dからの排気ガスを導出する排気通路15とが接続されている。
吸気通路10は、各気筒1a〜1dの吸気ポートに接続される気筒別の吸気通路11を有する吸気マニホールド12と、その上流の共通吸気通路13とを備えている。この共通吸気通路13には、吸入空気量を調節するスロットル弁14が設けられている。また、排気通路15は、各気筒1a〜1dの排気ポートに接続される気筒別の排気通路16a〜16dを有する排気マニホールド17と、その下流の共通排気通路18とを備えている。
排気ターボ過給機20は、排気ガスのエネルギーで駆動されて回転するタービン21と、このタービン21にシャフト22を介して連結されたコンプレッサ23とを備え、タービン21の回転に連動したコンプレッサ23の回転により吸気を過給するようになっている。
上記タービン21は共通排気通路18に介設されている。なお、24はタービン21をバイパスするウェイストゲート通路、25はこの通路24に設けられたウェイストゲートバルブである。
上記コンプレッサ23は、共通吸気通路13に介設されている。共通吸気通路13におけるコンプレッサ23より下流には、過給された空気を冷却するためのインタークーラ26が設けられている。
ここで、本実施形態においては、共通吸気通路13のコンプレッサ23とインタークーラ26の間にリリーフ通路124が設けられ、このリリーフ通路124が排気マニホールド17に接続されている。リリーフ通路124には、開弁量を調整可能なリリーフ弁125が配置され、後述する制御手段としてのエンジン制御ユニット(ECU)50によって制御されるようになっている。
次に、エンジン本体1には、排気ターボ過給機20の過給性能が低下する運転領域でタービンに供給する排気エネルギーを高めることが可能な排気エネルギー調節手段が設けられている。本実施形態では排気エネルギー調節手段として、排気弁4の開弁時期を変更可能にするバルブタイミング可変装置48が設けられている。
図2は、本実施形態に係るバルブタイミング可変装置48の動作を示すタイミングチャートである。
図2を参照して、バルブタイミング可変装置48は、本実施形態では位相式のバルブタイミング可変機構により構成され、エンジンのクランク軸(エンジン出力軸)に対する排気弁駆動用のカム軸の位相を変更し得るようになっている。このバルブタイミング可変機構の構造は従来から種々知られているため具体的構造の図示及び説明は省略するが、例えばタイミングベルトを介してクランク軸の回転が伝動されるカムプーリとカム軸との間に、両者を相対回転可能とする位相変更用部材が組み込まれ、この部材が油圧もしくは電動で駆動されるようになっている。
そして、このようなバルブタイミング可変装置48により、排気弁開時期EO1が下死点(BDC)よりも所定クランク角だけ早くて排気弁閉時期EC1が上死点(TDC)付近となる通常タイミングEVT1(実線)と、この通常タイミングEVT1よりも遅く、排気弁開時期EO2が下死点(BDC)付近とされる排気エネルギー上昇用のタイミングEVT2(破線)とに、排気弁開閉タイミングが変更可能とされる。なお、排気エネルギー上昇用のタイミングEVT2とされたときは、排気弁閉時期EC2が上死点(TDC)よりも遅くなり、排気弁と吸気弁の開弁オーバラップ期間が長くなる。また、本実施形態では、位相式のバルブタイミング可変機構(バルブタイミング可変装置48)が排気弁4に対して設けられているが、図1中に二点鎖線で示すように吸気弁3に対しても位相式のバルブタイミング可変機構49を設けてもよい。この場合、中速域では、上記のように排気弁4の開閉タイミングを遅角させることに加え、吸気弁3の開閉タイミングを進角させるようにすれば、吸気弁3、排気弁4の開弁オーバラップ期間をより大きくして掃気性を高めるとともに、吸気弁3の閉時期が下死点に近づくことで吸気の吹き返しが抑制され、これらの作用で新気の充填効率がさらに高められる。
図1に戻って、エンジンにはECU50が装備されている。このECU50は、CPU、メモリ、入出力装置などを有しており、スロットル弁の開度を検出するスロットル開度センサ51及びエンジン回転数を検出する回転数センサ52等からの検出信号を受け、これらの検出信号によって調べられる運転状態に応じ、バルブタイミング可変装置48やリリーフ弁125等を制御するようになっている。
図3は、本実施形態に係るECU50の制御によるエンジンの運転領域と過給の状態との関係を示す図である。
図3において、A1は、ECU50が低速運転領域でリリーフ通路124に設けたリリーフ弁125を開く運転領域であり、A2は、ECU50が高速運転領域において、所定の減速条件(例えば、アクセル開度が0でブレーキが踏み込まれた状態であるとき等)を満たす場合にリリーフ弁125を開く運転領域である。
A1において、仮想線は、リリーフ通路124を閉じた場合の運転特性であり、後述する理由により、リリーフ通路124を開いて流量を増やすことにより、低速側での運転領域は、大幅に向上する。また、少なくともこの運転領域から中速運転領域では、排気弁開弁時期が遅角されるようにバルブタイミング可変装置48が制御される。
次に、A2は、高速運転時において、例えばカーブを曲がる前にブレーキが踏まれた際、過給圧を維持することによって、ターボラグを防ぐためにリリーフ通路124が連通する運転領域である。
なお、ECU50のメモリには、ウェイストゲートバルブ25を開弁させるエンジン回転速度であるインターセプトポイントIPが制御マップとして記憶されている。
次に、ECU50による制御の具体例を、図4のフローチャートによって説明する。
図4に示すフローチャートに示す処理がスタートすると、ECU50は先ず各種信号を読み込み(ステップS20)、その信号に基づいて運転状態を調べ、運転状態が、インターセプトポイントIPよりも低速であるか否かを判定する(ステップS21)。仮にインターセプトポイントIPよりもエンジンの回転速度が低い場合、ECU50は、バルブタイミング可変装置48を制御して、排気弁の動作タイミングを排気エネルギー上昇用のタイミングEVT2に設定し、掃気を実行する(ステップS22)。この制御により、圧縮上死点の前後で排気弁と吸気弁とが同時に開き、インタークーラ26を通過した冷たい新気によって既燃ガスが排気通路15に掃気される。この結果、筒内温度が下がり、耐ノッキング性能が向上するとともに、充填効率も高くなる。
次いで、ECU50は、リリーフ弁125をエンジンの負荷に応じて開弁する(ステップS23)。これにより、エンジン負荷に応じてインタークーラ26の上流側から比較的暖かい空気がタービン21に供給され、タービン21が強い駆動力で駆動される。この結果、タービン21の過給圧が高まり、トルクが飛躍的に向上する。また、インタークーラ26の上流側で新気がリリーフされることにより、インタークーラ26を通過する空気量が低減する結果、インタークーラ26による新気の冷却効率も向上する。これにより、充填効率がさらに高まり、耐ノッキング性能も一層向上する。エンジンの負荷に応じて、リリーフ弁125の開弁量を制御する技術的手段としては、予め開弁量とエンジン負荷の制御マップM1を実験等で作成してECU50のメモリに記憶しておき、ステップS20で読み取った各種の信号に基づく運転負荷状態に対応させて、リリーフ弁125の開弁量を決定すればよい。
他方、ステップS21において、エンジンの回転速度NeがインターセプトポイントIP以上である場合、ECU50は、排気弁開弁タイミングを通常タイミングEVT1に戻し(ステップS24)、掃気を中止する。次いで、回転速度Neが所定の高速(速度Ns)であるか否かを判定する(ステップS25)。仮に、回転速度Neが速度Nsに達していない場合、ECU50は、リリーフ弁125を閉じて、ステップS20に制御を戻す(ステップS26)。他方、エンジンの回転速度Neが速度Nsに達している場合であって、減速条件(ブレーキの踏み込みがあった場合等)を満たしているか否かを判定する(ステップS27)。仮に減速条件を満たしている場合、ECU50は、ステップS23に移行して、リリーフ弁125を開く。これにより、ターボラグを防止することが可能となる。他方、減速条件を満たしていない場合には、ステップS26に移行し、リリーフ弁125を閉じてステップS20に制御を復帰させる。
図5は本実施形態の効果を示すコンプレッサパフォーマンス図である。
図5を参照して、エンジンの運転領域が、Pで示すように、いわゆるサージラインよりも流量の少ないサージング領域(特に低速高負荷時)にある場合、インターセプトポイントIPよりもエンジンの回転速度が低い領域でリリーフ弁125を開くことにより、流量を増加させ、サージラインよりも流量の多い安定運転領域で排気ターボ過給機20を運転することが可能となる。
以上説明したように本実施形態では、排気ターボ過給機20のインターセプトポイントIPよりも低速の運転領域において、リリーフ通路124が連通し、インタークーラ26を通過する前の比較的暖かい新気がタービン21に供給される結果、タービン21を駆動する力が高まり、過給圧が向上する。しかも、インタークーラ26を通過する空気量が低減するため、インタークーラ26を通過した新気が冷えて密度が高くなり、充填効率が向上するとともに、耐ノッキング性能も高まる。また、インターセプトポイントIPよりも低速の運転領域においてリリーフ通路124を連通させることにより、圧力比が低い場合でも、充分な流量を確保することが可能になるので、排気ターボ過給機20を安定した効率の高い運転領域で運転することができる。
また本実施形態では、ECU50は、エンジンの負荷が低いほど、リリーフ通路124の流量が減少するようにリリーフ弁125の開弁量を制御するものである。このため本実施形態では、エンジンの負荷に応じてリリーフ通路124からタービン21に供給される空気の流量が制御され、負荷が低い時は、高い時に対して流量が減少するので、低負荷時において、リリーフされた吸気により排気ガス温度が低下しすぎるのを防止し、必要充分な流量を維持することが可能になる。
また本実施形態では、ECU50により制御されることにより、排気弁の開弁時期を変更可能にするバルブタイミング可変装置48を設け、上記ECU50は、少なくともインターセプトポイントIPよりも低速の運転領域では、排気弁4の閉タイミングを圧縮上死点よりも遅角させるものである。このため本実施形態では、少なくともインターセプトポイントIPよりも低速の運転領域では(可能であれば中速運転領域までは)、新気による掃気が行われ、筒内温度が下がるとともに充填効率が向上するので、トルクが上昇し、しかも耐ノッキング性能が向上する。また、新気が排気通路15に流れることによって排気温度が低減し、排気圧力は幾分低下するが、インターセプトポイントIPよりも低速の運転領域では、リリーフ通路124が開いているので、インタークーラ26を通過する前の比較的暖かい空気が導入される結果、新気による温度低下が緩和されるとともに、流量が一層高くなって、より高い過給圧を得ることが可能になる。
以上説明したように、本実施形態においては、インターセプトポイントIPよりも低速の運転領域では、リリーフ通路124からの比較的暖かい新気によってタービン21の駆動力を増加させることができるので、耐ノッキング性能を高め、高いトルクを得ることができるという顕著な効果を奏する。
上述した実施形態は本発明の好ましい具体例に過ぎず、本発明は上述した実施形態に限定されない。
図6は、本発明の別の実施形態に係る概略構成図である。
図6を参照して、同図に示す排気ターボ過給機60は、そのタービン61が第1、第2のスクロール部61a,61bを有している。これに対してエンジンの排気マニホールド17には、互いに隣接して配置され、点火時期が連続しない気筒(図示の例では2番気筒1bと3番気筒1c)に接続される排気通路16b、16cをグループ化した第1の排気系651と、この第1の排気系651よりも容積が大きく設定され、残余の気筒に(図示の例では1番気筒1aと4番気筒1d)接続される排気通路16a、16dをグループ化した第2の排気系652とが形成されている。
各排気系651、162は、レイアウト上、第1の排気系651の経路長の方が第2の排気系652の経路長よりも短くなっており、これに伴って、第1の排気系651の容積の方が第2の排気系652の容積よりも小さくなっている。
そして、図示の実施形態では、第1の排気系651が第1のスクロール部61aに接続され、第2の排気系652が第2のスクロール部61bに接続されている。
さらに、リリーフ通路124は、第2の排気系652に接続されている。
また、ウェイストゲート通路24は、第1の排気系651に接続されている。
エンジンのその他の構造は、図1に示した第1実施形態と同様である。
スクロール部61a、61bまでの排気通路容積が大きいほど、排気ガスの流速低下(エネルギーダウン)が大きいため、図6に示す実施形態では、この流速低下が生じやすい第2の排気系652にリリーフ通路124からの新気を導入し、インターセプトポイントIPよりも低速の運転領域において、過給圧を高めることが可能になる。
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の実施の一形態による過給機付きエンジンの全体構成を示す概略図である。 本実施形態に係るバルブタイミング可変装置の動作を示すタイミングチャートである。 本実施形態に係るエンジン制御ユニットの制御によるエンジンの運転領域と過給の状態との関係を示す図である。 同エンジン制御ユニットによる制御の具体例を示すフローチャートである。 本実施形態の効果を示すコンプレッサパフォーマンス図である。 本発明の別の実施形態に係る概略構成図である。
符号の説明
1 エンジン本体
1a 1番気筒
1b 2番気筒
1c 3番気筒
1d 4番気筒
10 吸気通路
11 吸気通路
12 吸気マニホールド
13 共通吸気通路
15 排気通路
16a 排気通路
16b 排気通路
17 排気マニホールド
18 共通排気通路
20 排気ターボ過給機
21 タービン
23 コンプレッサ
24 ウェイストゲート通路
26 インタークーラ
48 バルブタイミング可変装置
50 エンジン制御ユニット(制御手段の一例)
51 スロットル開度センサ
52 回転数センサ
60 排気ターボ過給機
61a,61b スクロール部
124 リリーフ通路
125 リリーフ弁
651 第1の排気系
652 第2の排気系

Claims (4)

  1. 排気通路に配置されたタービンおよび吸気通路に配置されたコンプレッサを有する排気ターボ過給機と、
    前記吸気通路中の前記コンプレッサ下流に配置されたインタークーラと
    を備えた過給機付きエンジンであって、
    前記タービンをバイパスするウェイストゲート通路と、
    前記ウェイストゲート通路を開閉するウェイストゲートバルブと、
    前記コンプレッサとインタークーラとの間を、前記排気通路の当該タービンの上流に連通するリリーフ通路と、
    このリリーフ通路を開閉するリリーフ弁と、
    前記ウェイストゲート通路が連通するように前記ウェイストゲートバルブが開弁操作される前記排気ターボ過給機のインターセプトポイントよりもエンジンの回転速度が低い運転領域内に設定された低速の運転領域にて前記リリーフ通路が連通するように前記リリーフ弁を制御する制御手段と
    前記制御手段により制御されることにより、排気弁の開弁時期を変更可能にするバルブタイミング可変装置と、を備え
    前記制御手段は、少なくとも前記低速の運転領域において、前記排気弁の閉タイミングを吸気弁の開タイミングおよび圧縮上死点よりも遅角側のタイミングとして、排気弁と吸気弁とが同時に開弁する開弁オーバーラップ期間を設ける
    ことを特徴とする過給機付きエンジン。
  2. 気筒のエンジン本体と、
    排気通路に配置されたタービンおよび吸気通路に配置されたコンプレッサを有する排気ターボ過給機と、
    前記吸気通路中の前記コンプレッサ下流に配置されたインタークーラと
    を備えた過給機付きエンジンであって、
    前記タービンをバイパスするウェイストゲート通路と、
    前記ウェイストゲート通路を開閉するウェイストゲートバルブと、
    前記コンプレッサとインタークーラとの間を、前記排気通路の当該タービンの上流に連通するリリーフ通路と、
    このリリーフ通路を開閉するリリーフ弁と、
    前記ウェイストゲート通路が連通するように前記ウェイストゲートバルブが開弁操作される前記排気ターボ過給機のインターセプトポイントよりもエンジンの回転速度が低い運転領域内に設定された低速の運転領域にて前記リリーフ通路が連通するように前記リリーフ弁を制御する制御手段とを備え、
    前記排気通路は、前記エンジン本体に互いに隣接して配置され、且つ点火時期が連続しない気筒に接続される排気通路をグループ化した第1の排気系と、この第1の排気系よりも容積が大きく設定され、残余の気筒に接続される排気通路をグループ化した第2の排気系とからなり
    前記排気ターボ過給機のタービンは、排気系毎に設けられた2つのスクロール部を有し、
    前記リリーフ通路は、前記第2の排気系に接続されている
    ことを特徴とする過給機付きエンジン。
  3. 請求項2記載の過給機付きエンジンにおいて、
    前記制御手段は、エンジンの負荷が低いほど、前記リリーフ通路の流量が減少するように前記リリーフ弁の開弁量を制御するものである
    ことを特徴とする過給機付きエンジン。
  4. 請求項2または3記載の過給機付きエンジンにおいて、
    前記制御手段により制御されることにより、排気弁の開弁時期を変更可能にするバルブタイミング可変装置を設け、
    上記制御手段は、少なくとも前記インターセプトポイントよりもエンジンの回転速度が低い運転領域内に設定された低速の運転領域では、前記排気弁の閉タイミングを圧縮上死点よりも遅角させるものである
    ことを特徴とする過給機付きエンジン。
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