JP3436313B2 - 火花点火式エンジン - Google Patents
火花点火式エンジンInfo
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- JP3436313B2 JP3436313B2 JP27459891A JP27459891A JP3436313B2 JP 3436313 B2 JP3436313 B2 JP 3436313B2 JP 27459891 A JP27459891 A JP 27459891A JP 27459891 A JP27459891 A JP 27459891A JP 3436313 B2 JP3436313 B2 JP 3436313B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- air
- load
- fuel ratio
- egr
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は火花点火式エンジンに関
するものである。
するものである。
【0002】
【従来技術】近時のエンジンは、燃料供給手段として電
子式の燃料噴射弁が装着され、この燃料噴射弁をコント
ロ−ルユニットによって制御するようにしたものが多く
なっている(特公平2−36772号公報参照)。この
種のエンジンにあっては、エンジンの吸入する混合気の
空燃比(吸入空気に対する燃料の混合比率)を自在に調
整できるという利点がある。
子式の燃料噴射弁が装着され、この燃料噴射弁をコント
ロ−ルユニットによって制御するようにしたものが多く
なっている(特公平2−36772号公報参照)。この
種のエンジンにあっては、エンジンの吸入する混合気の
空燃比(吸入空気に対する燃料の混合比率)を自在に調
整できるという利点がある。
【0003】従来一般的な空燃比制御を説明すると、エ
ンジンの運転状態が中負荷領域にあるときには混合気の
空燃比が理論空燃比(λ=1)となるように燃料供給量
の制御が行なわれ、他方エンジンの運転状態が高負荷領
域にあるときには、出力重視の観点から、混合気の空燃
比がA/F=13以下のリッチ空燃比となるように燃料
供給量の制御が行なわれていた。
ンジンの運転状態が中負荷領域にあるときには混合気の
空燃比が理論空燃比(λ=1)となるように燃料供給量
の制御が行なわれ、他方エンジンの運転状態が高負荷領
域にあるときには、出力重視の観点から、混合気の空燃
比がA/F=13以下のリッチ空燃比となるように燃料
供給量の制御が行なわれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のように高負荷領
域で空燃比を大きくリッチにするということは燃費面で
不利であり、この燃費を重視するのであれば、この高負
荷領域においても理論空燃比となるように空燃比制御す
ることが好ましい。
域で空燃比を大きくリッチにするということは燃費面で
不利であり、この燃費を重視するのであれば、この高負
荷領域においても理論空燃比となるように空燃比制御す
ることが好ましい。
【0005】しかしながら、混合気の空燃比を理論空燃
比にしたときには、混合気の空燃比が理論空燃比に近づ
く程、過不足なき空気の存在によって燃焼が円滑に行な
われることになるため、エンジン内部の温度が上昇し、
吸気弁と排気弁との間のバルブブリッジ等の熱負荷が大
きくなるという問題が生じる。また、エンジン出力をい
かに十分に確保するかということも問題となる。
比にしたときには、混合気の空燃比が理論空燃比に近づ
く程、過不足なき空気の存在によって燃焼が円滑に行な
われることになるため、エンジン内部の温度が上昇し、
吸気弁と排気弁との間のバルブブリッジ等の熱負荷が大
きくなるという問題が生じる。また、エンジン出力をい
かに十分に確保するかということも問題となる。
【0006】そこで、本発明の目的は、燃費重視の観点
から、高負荷運転状態での空燃比が理論空燃比となるよ
うに空燃比制御するとしたときに、エンジン出力を十分
に確保しつつエンジン内部の温度上昇を抑えるようにし
た火花点火式エンジンを提供することにある。
から、高負荷運転状態での空燃比が理論空燃比となるよ
うに空燃比制御するとしたときに、エンジン出力を十分
に確保しつつエンジン内部の温度上昇を抑えるようにし
た火花点火式エンジンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を達成
すべく、本発明にあっては次のような構成としてあるす
なわち、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手
段と、エンジンの吸気系に設けられ、少なくとも排気温
度が高くなりエンジンの熱負荷がもっとも高くなる傾向
にある全負荷を含む高速・高負荷運転状態にあるとき
に、排気温度およびエンジン内部の温度が高まることを
許容しつつ過給を行なう過給機と、全負荷を含む高速・
高負荷領域の過給運転状態にあるときに、多量の排気ガ
スを吸気系に還流させるように過給機上流の吸気系に接
続され、かつ比較的冷えた排気ガスが吸気系に還流され
るように設けられた外部配管のEGR通路と、前記運転
状態検出手段からの信号を受け、全負荷を含む高速・高
負荷運転状態にあるときに、吸気系に還流される排気ガ
ス量を、前記過給機の過給作用による新気量確保によっ
て増量されるように、前記外部配管のEGR通路を開く
EGR手段と、前記運転状態検出手段からの信号を受
け、少なくとも排気温度が高くなりエンジンの熱負荷が
もっとも高くなる傾向にある全負荷を含む高速・高負荷
運転状態にあるときに、外部配管のEGR通路が開かれ
た状態において、燃焼室内の空燃比が排気温度がもっと
も高くなる空燃比である略理論空燃比となるように、燃
料供給量を制御する高負荷空燃比制御手段と、を備え、
エンジン幾何学的圧縮比が、全負荷を含む高速・高負荷
運転状態にあるときに、多量の排気ガスがエンジンに還
流されることを前提として、9以上の高圧縮比に設定さ
れ、エンジンの運転状態が高速かつ全負荷領域にあると
きの新気充填量を増やしつつ、燃焼室内の空燃比が略理
論空燃比の状態で多量の排気ガスがエンジンに還流され
るように、前記過給機と前記EGR手段と前記高負荷空
燃比制御手段とが同一運転状態で作動される、ような構
成としてある。
すべく、本発明にあっては次のような構成としてあるす
なわち、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手
段と、エンジンの吸気系に設けられ、少なくとも排気温
度が高くなりエンジンの熱負荷がもっとも高くなる傾向
にある全負荷を含む高速・高負荷運転状態にあるとき
に、排気温度およびエンジン内部の温度が高まることを
許容しつつ過給を行なう過給機と、全負荷を含む高速・
高負荷領域の過給運転状態にあるときに、多量の排気ガ
スを吸気系に還流させるように過給機上流の吸気系に接
続され、かつ比較的冷えた排気ガスが吸気系に還流され
るように設けられた外部配管のEGR通路と、前記運転
状態検出手段からの信号を受け、全負荷を含む高速・高
負荷運転状態にあるときに、吸気系に還流される排気ガ
ス量を、前記過給機の過給作用による新気量確保によっ
て増量されるように、前記外部配管のEGR通路を開く
EGR手段と、前記運転状態検出手段からの信号を受
け、少なくとも排気温度が高くなりエンジンの熱負荷が
もっとも高くなる傾向にある全負荷を含む高速・高負荷
運転状態にあるときに、外部配管のEGR通路が開かれ
た状態において、燃焼室内の空燃比が排気温度がもっと
も高くなる空燃比である略理論空燃比となるように、燃
料供給量を制御する高負荷空燃比制御手段と、を備え、
エンジン幾何学的圧縮比が、全負荷を含む高速・高負荷
運転状態にあるときに、多量の排気ガスがエンジンに還
流されることを前提として、9以上の高圧縮比に設定さ
れ、エンジンの運転状態が高速かつ全負荷領域にあると
きの新気充填量を増やしつつ、燃焼室内の空燃比が略理
論空燃比の状態で多量の排気ガスがエンジンに還流され
るように、前記過給機と前記EGR手段と前記高負荷空
燃比制御手段とが同一運転状態で作動される、ような構
成としてある。
【0008】上記構成によれば、排気温度が高くかつ熱
負荷が高くなるエンジンの高速かつ全負荷の運転状態に
おいて、第1に、過給により、自然吸気式エンジン以上
に新気充填量を確保して、トルク低下がないよう燃料供
給量を確保しつつ、EGR手段との共働で過給による吸
気量増大分を排気ガスの還流に振り向けられ、第2に、
ノッキングしやすい過給機付きエンジンでありながら、
圧縮比を9以上の高圧縮比とすることで熱効率を高くし
てさらなる燃費改善と、トルク向上と、エンジンから排
出される排気ガスの温度を下げ、第3に、外部配管のE
GR通路を介してエンジンへ還流される排気ガスの温度
を下げ、これらによって、高速かつ全負荷の運転状態に
おいて、より多くのしかも比較的低温の排気ガスを燃焼
室に供給して、燃焼温度、排気ガス温度を低下させるこ
とができ、エンジンの熱負荷抑制ないしノッキング回避
の両立を図ることができる。よって、従来は混合気の空
燃比を理論空燃比よりもリッチに設定していた高速・全
負荷の運転状態での設定空燃比を、排気温度がもっとも
高くなりエンジンの熱負荷が高くなる空燃比である略理
論空燃比にまでリーン化することができて、燃費向上を
図ることができる。エンジンの高速かつ全負荷の運転状
態においての空燃比A/Fを13から16の燃焼性の高
い範囲に設定することにより、燃費向上の上でより一層
好ましいものとなる。
負荷が高くなるエンジンの高速かつ全負荷の運転状態に
おいて、第1に、過給により、自然吸気式エンジン以上
に新気充填量を確保して、トルク低下がないよう燃料供
給量を確保しつつ、EGR手段との共働で過給による吸
気量増大分を排気ガスの還流に振り向けられ、第2に、
ノッキングしやすい過給機付きエンジンでありながら、
圧縮比を9以上の高圧縮比とすることで熱効率を高くし
てさらなる燃費改善と、トルク向上と、エンジンから排
出される排気ガスの温度を下げ、第3に、外部配管のE
GR通路を介してエンジンへ還流される排気ガスの温度
を下げ、これらによって、高速かつ全負荷の運転状態に
おいて、より多くのしかも比較的低温の排気ガスを燃焼
室に供給して、燃焼温度、排気ガス温度を低下させるこ
とができ、エンジンの熱負荷抑制ないしノッキング回避
の両立を図ることができる。よって、従来は混合気の空
燃比を理論空燃比よりもリッチに設定していた高速・全
負荷の運転状態での設定空燃比を、排気温度がもっとも
高くなりエンジンの熱負荷が高くなる空燃比である略理
論空燃比にまでリーン化することができて、燃費向上を
図ることができる。エンジンの高速かつ全負荷の運転状
態においての空燃比A/Fを13から16の燃焼性の高
い範囲に設定することにより、燃費向上の上でより一層
好ましいものとなる。
【0009】本発明の作用をより具体的に説明すると次
のとおりである。自然吸気式エンジンを例に説明する
と、従来のエンジンの平均的な圧縮比9において、燃費
重視の観点から、高負荷運転時の空燃比をA/F=13
からA/F=14、7(理論空燃比)にしたとすると、
図16から明らかなように、エンジン発生トルクが2
%低下する。燃料消費率が10%改善する。バルブ
ブリッジ温度が4度上昇する。排気ガス温度が35度
上昇する。
のとおりである。自然吸気式エンジンを例に説明する
と、従来のエンジンの平均的な圧縮比9において、燃費
重視の観点から、高負荷運転時の空燃比をA/F=13
からA/F=14、7(理論空燃比)にしたとすると、
図16から明らかなように、エンジン発生トルクが2
%低下する。燃料消費率が10%改善する。バルブ
ブリッジ温度が4度上昇する。排気ガス温度が35度
上昇する。
【0010】上記及びの問題をEGRで解決しよう
とすると、図17ら明らかなように、排気ガス温度(排
気ガス温度の方が多くのEGR量を要求する)に対応し
て、EGR率で約7%が必要となる。しかし、EGR率
約7%をエンジンに投入すると、このEGRガスの投入
に伴なって新気の充填量が約7%減少するため、エンジ
ン発生トルクは更に7%低下することになる。つまり、
圧縮比同一のままで、空燃比を「A/F=13」から
「λ=1(理論空燃比)」へリ−ン化することに伴うエ
ンジン内部温度の上昇あるいは排気ガス温度の上昇をE
GRで抑えるとしたときには、エンジン発生トルクが合
計9%低下することになる。
とすると、図17ら明らかなように、排気ガス温度(排
気ガス温度の方が多くのEGR量を要求する)に対応し
て、EGR率で約7%が必要となる。しかし、EGR率
約7%をエンジンに投入すると、このEGRガスの投入
に伴なって新気の充填量が約7%減少するため、エンジ
ン発生トルクは更に7%低下することになる。つまり、
圧縮比同一のままで、空燃比を「A/F=13」から
「λ=1(理論空燃比)」へリ−ン化することに伴うエ
ンジン内部温度の上昇あるいは排気ガス温度の上昇をE
GRで抑えるとしたときには、エンジン発生トルクが合
計9%低下することになる。
【0011】そこで、自然吸気エンジン以上のエンジン
発生トルクを確保するように、過給による吸気量増大分
を排気ガスの還流に振り向けて、トルク低下を抑制しつ
つ燃料供給量を確保し、過給機装着によってノッキング
しやすいエンジンでありながら圧縮比を9以上の高圧縮
比として熱効率を高くして、、さらなる燃費改善とトル
ク向上とエンジンから排出される排気ガス温度とを下
げ、これら過給、高圧縮比、外部配管のEGR通路によ
って、より多くのしかも比較的低温の排気ガスを燃焼室
に供給でき、燃焼温度、排気ガスを低下でき、エンジン
の熱負荷抑制が十分に行えることになる。
発生トルクを確保するように、過給による吸気量増大分
を排気ガスの還流に振り向けて、トルク低下を抑制しつ
つ燃料供給量を確保し、過給機装着によってノッキング
しやすいエンジンでありながら圧縮比を9以上の高圧縮
比として熱効率を高くして、、さらなる燃費改善とトル
ク向上とエンジンから排出される排気ガス温度とを下
げ、これら過給、高圧縮比、外部配管のEGR通路によ
って、より多くのしかも比較的低温の排気ガスを燃焼室
に供給でき、燃焼温度、排気ガスを低下でき、エンジン
の熱負荷抑制が十分に行えることになる。
【0012】従来は、混合気の空燃比を理論空燃比より
もリッチに設定していた高速かつ全負荷の運転状態での
設定空燃比を、排気温度がもっとも高くなりエンジンの
熱負荷が高くなる空燃比である略理論空燃比にまでリー
ン化できて、燃費向上を図ることができる。
もリッチに設定していた高速かつ全負荷の運転状態での
設定空燃比を、排気温度がもっとも高くなりエンジンの
熱負荷が高くなる空燃比である略理論空燃比にまでリー
ン化できて、燃費向上を図ることができる。
【0013】したがって、高速・全負荷の運転状態にお
いて、過給機を装着し、なおかつ排気温度がもっとも高
くなりエンジンの熱負荷が高くなる空燃比である略理論
空燃比に設定しながら、排気ガス温度およびバルブブリ
ッジ温度を下げることができる。
いて、過給機を装着し、なおかつ排気温度がもっとも高
くなりエンジンの熱負荷が高くなる空燃比である略理論
空燃比に設定しながら、排気ガス温度およびバルブブリ
ッジ温度を下げることができる。
【0014】この結果から、高速・全負荷の運転状態に
おいて、自然吸気式エンジン以上のエンジン発生トルク
を確保しつつ、エンジンの熱負荷抑制、ノッキング回避
をは図りながら、燃料消費率を大きく改善することがで
きる。以上により、エンジンの高速かつ全負荷の運転状
態において、出力の確保、熱負荷抑制、燃費向上を同時
に達成できる。つまり、過給、高圧縮比化、外部配管の
EGR通路を介してのEGR、空燃比のリーン化の相乗
作用によって、始めて、高速・全負荷の運転状態での十
分なトルクの確保とエンジンの熱負荷抑制とを行いつ
つ、大幅な燃料消費率の改善を得ることが可能となる。
勿論、EGR投入は、高圧縮比化に伴うノッキング対策
も兼ねることになる。
おいて、自然吸気式エンジン以上のエンジン発生トルク
を確保しつつ、エンジンの熱負荷抑制、ノッキング回避
をは図りながら、燃料消費率を大きく改善することがで
きる。以上により、エンジンの高速かつ全負荷の運転状
態において、出力の確保、熱負荷抑制、燃費向上を同時
に達成できる。つまり、過給、高圧縮比化、外部配管の
EGR通路を介してのEGR、空燃比のリーン化の相乗
作用によって、始めて、高速・全負荷の運転状態での十
分なトルクの確保とエンジンの熱負荷抑制とを行いつ
つ、大幅な燃料消費率の改善を得ることが可能となる。
勿論、EGR投入は、高圧縮比化に伴うノッキング対策
も兼ねることになる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付した図面に基
いて説明する。エンジンの機械的構成図1、図2におい
て、1はエンジン本体で、エンジン本体1は、互いにV
型をなす左右のバンク部2L、2Rを有し、これら左右
のバンク部2L、2R毎に、夫々、3つの気筒4が直列
に配置された、いわゆるV型6気筒エンジンとされてい
る。以下に、左右のバンク部2L、2Rを構成する部材
あるいは各バンク部2L、2Rに関連する部材には、左
バンク部2Lあるいは右バンク部2Rに対応して、その
参照符号に「L」、「R」を付記して図示する一方、こ
れら部材の説明において、特に必要であるときを除い
て、符号「L」、「R」の付記を省略する。
いて説明する。エンジンの機械的構成図1、図2におい
て、1はエンジン本体で、エンジン本体1は、互いにV
型をなす左右のバンク部2L、2Rを有し、これら左右
のバンク部2L、2R毎に、夫々、3つの気筒4が直列
に配置された、いわゆるV型6気筒エンジンとされてい
る。以下に、左右のバンク部2L、2Rを構成する部材
あるいは各バンク部2L、2Rに関連する部材には、左
バンク部2Lあるいは右バンク部2Rに対応して、その
参照符号に「L」、「R」を付記して図示する一方、こ
れら部材の説明において、特に必要であるときを除い
て、符号「L」、「R」の付記を省略する。
【0016】上記エンジン本体1について詳しく説明す
ると、エンジン本体1は、シリンダブロック3を有し、
各気筒4は、シリンダ5に嵌挿されたピストン6とシリ
ンダヘッド7とでペントル−フ型の燃焼室8が形成され
ている。そして、シリンダヘッド7には、共に燃焼室8
に開口する第1、第2の2つの吸気ポ−ト9、10と、
第1、第2の2つの排気ポ−ト11、12とが形成され
(図2参照)、上記第1、第2吸気ポ−ト9、10に
は、図2に示すように、夫々、第1吸気弁13、第2吸
気弁14が配設され、上記第1、第2排気ポ−ト11、
12には、夫々、第1排気弁15、第2排気弁16が配
設されている。
ると、エンジン本体1は、シリンダブロック3を有し、
各気筒4は、シリンダ5に嵌挿されたピストン6とシリ
ンダヘッド7とでペントル−フ型の燃焼室8が形成され
ている。そして、シリンダヘッド7には、共に燃焼室8
に開口する第1、第2の2つの吸気ポ−ト9、10と、
第1、第2の2つの排気ポ−ト11、12とが形成され
(図2参照)、上記第1、第2吸気ポ−ト9、10に
は、図2に示すように、夫々、第1吸気弁13、第2吸
気弁14が配設され、上記第1、第2排気ポ−ト11、
12には、夫々、第1排気弁15、第2排気弁16が配
設されている。
【0017】すなわち、エンジン本体1は、各気筒4が
2つの吸気弁13、14と2つの排気弁15、16とを
具備する4バルブ式エンジンとされて、これら各弁13
〜16を開閉動作させる動弁系17は、2つのカムシャ
フト18、19をシリンダヘッド7に収容した、いわゆ
るダブルオ−バヘッドカム(DOHC)式とされてい
る。すなわち、第1のカムシャフト18は吸気弁13、
14用とされ、第2のカムシャフト19は排気弁15、
16用とされ、これら第1、第2のカムシャフト18、
19には、その軸端に、カムプ−リ20(図2参照、排
気弁用カムプ−リは図示せず)が設けられて、これらカ
ムプ−リ20は、既知のように、タイミングベルト22
を介してエンジン出力軸(クランクシャフト)23に連
係され、上記吸気弁13、14あるいは上記排気弁1
5、16は、エンジン出力軸23の回転に同期して、所
定のタイミングで開閉される。
2つの吸気弁13、14と2つの排気弁15、16とを
具備する4バルブ式エンジンとされて、これら各弁13
〜16を開閉動作させる動弁系17は、2つのカムシャ
フト18、19をシリンダヘッド7に収容した、いわゆ
るダブルオ−バヘッドカム(DOHC)式とされてい
る。すなわち、第1のカムシャフト18は吸気弁13、
14用とされ、第2のカムシャフト19は排気弁15、
16用とされ、これら第1、第2のカムシャフト18、
19には、その軸端に、カムプ−リ20(図2参照、排
気弁用カムプ−リは図示せず)が設けられて、これらカ
ムプ−リ20は、既知のように、タイミングベルト22
を介してエンジン出力軸(クランクシャフト)23に連
係され、上記吸気弁13、14あるいは上記排気弁1
5、16は、エンジン出力軸23の回転に同期して、所
定のタイミングで開閉される。
【0018】上記第1カムシャフト18には、上記吸気
弁用カムプ−リ20に対する第1カムシャフト18の位
相を変更させるバルブタイミング可変機構24(吸気弁
用バルブタイミング可変機構)が設けられ、他方、上記
第2カムシャフト19には、上記排気弁用カムプ−リに
対する第2カムシャフト19の位相を変更させるバルブ
タイミング可変機構(排気弁用バルブタイミング可変機
構、図示せず)が設けられている。この排気弁用バルブ
タイミング可変機構は上記吸気弁用バルブタイミング可
変機構24と同一の構成とされ、このようなバルブタイ
ミング可変機構24は従来から既知であるのでその詳細
な説明は省略する。また上記シリンダヘッド7には点火
プラグ25が装着され、この点火プラグ25は燃焼室8
の中央に臨ませて配置されている。
弁用カムプ−リ20に対する第1カムシャフト18の位
相を変更させるバルブタイミング可変機構24(吸気弁
用バルブタイミング可変機構)が設けられ、他方、上記
第2カムシャフト19には、上記排気弁用カムプ−リに
対する第2カムシャフト19の位相を変更させるバルブ
タイミング可変機構(排気弁用バルブタイミング可変機
構、図示せず)が設けられている。この排気弁用バルブ
タイミング可変機構は上記吸気弁用バルブタイミング可
変機構24と同一の構成とされ、このようなバルブタイ
ミング可変機構24は従来から既知であるのでその詳細
な説明は省略する。また上記シリンダヘッド7には点火
プラグ25が装着され、この点火プラグ25は燃焼室8
の中央に臨ませて配置されている。
【0019】上記ピストン6はコンロッド26を介して
上記クランクシャフト23に連結され、クランクシャフ
ト23を収容するクランク室27の下方域には、エンジ
ンオイルを貯留するオイル貯留室28がオイルパン29
によって形成されている。尚、図2に示す符号30はオ
イルストレ−ナである。
上記クランクシャフト23に連結され、クランクシャフ
ト23を収容するクランク室27の下方域には、エンジ
ンオイルを貯留するオイル貯留室28がオイルパン29
によって形成されている。尚、図2に示す符号30はオ
イルストレ−ナである。
【0020】上記左右のバンク部2Lと2Rとで挟まれ
たバンク中央空間31には、図1に示すように、クラン
クシャフト23の回転力によって機械的に駆動されるス
クリュ式過給機32が設置され、また、この過給機32
の上方にインタ−ク−ラ33が配置されている。他方、
各バンク部2L、2Rの上方には、夫々、クランクシャ
フト23の長手方向に延びるサ−ジタンク34が配設さ
れ、このサ−ジタンク34と前記吸気ポ−ト9、10と
は、各気筒4毎に、独立吸気管35を介して接続されて
いる。そして、左右各バンク部2L、2Rにおける吸気
ポ−ト9、10の上流端が、夫々、バンク中央空間31
に臨んで開口している関係上、上記独立吸気管35は、
上記サ−ジタンク34から一旦バンク中央空間31に向
けて横方向に延びた後に下方に向けて湾曲する形状とさ
れている。
たバンク中央空間31には、図1に示すように、クラン
クシャフト23の回転力によって機械的に駆動されるス
クリュ式過給機32が設置され、また、この過給機32
の上方にインタ−ク−ラ33が配置されている。他方、
各バンク部2L、2Rの上方には、夫々、クランクシャ
フト23の長手方向に延びるサ−ジタンク34が配設さ
れ、このサ−ジタンク34と前記吸気ポ−ト9、10と
は、各気筒4毎に、独立吸気管35を介して接続されて
いる。そして、左右各バンク部2L、2Rにおける吸気
ポ−ト9、10の上流端が、夫々、バンク中央空間31
に臨んで開口している関係上、上記独立吸気管35は、
上記サ−ジタンク34から一旦バンク中央空間31に向
けて横方向に延びた後に下方に向けて湾曲する形状とさ
れている。
【0021】以下に、上記エンジン本体1の吸気系40
について、図3を参照しつつ、詳しく説明する。吸気系
40は、その上流側から下流側に向けて順次接続された
共通吸気管41、左右の前記サ−ジタンク34L、34
R、前記独立吸気管35で構成され、この共通吸気管4
1には、上流側から下流側に向けて、順に、エアクリ−
ナ42、エアフロメ−タ43、スロットル弁44、前記
スクリュ式過給機32、前記インタ−ク−ラ33が配設
されている。また、この共通吸気管41には、上記スロ
ットル弁44をバイパスする第1バイパス通路45と、
上記スクリュ式過給機32とインタ−ク−ラ33とをバ
イパスする第2バイパス通路46とが設けられている。
について、図3を参照しつつ、詳しく説明する。吸気系
40は、その上流側から下流側に向けて順次接続された
共通吸気管41、左右の前記サ−ジタンク34L、34
R、前記独立吸気管35で構成され、この共通吸気管4
1には、上流側から下流側に向けて、順に、エアクリ−
ナ42、エアフロメ−タ43、スロットル弁44、前記
スクリュ式過給機32、前記インタ−ク−ラ33が配設
されている。また、この共通吸気管41には、上記スロ
ットル弁44をバイパスする第1バイパス通路45と、
上記スクリュ式過給機32とインタ−ク−ラ33とをバ
イパスする第2バイパス通路46とが設けられている。
【0022】上記第1バイパス通路45には、ISCバ
ルブ47が介設され、既知のように、該ISCバルブ4
7によってアイドル回転数の調整が行なわれるようにな
っている。上記第2バイパス通路46には、ダイアフラ
ム式アクチュエ−タ48によって駆動されるリリ−フ弁
49が介設され、過給圧が所定値以上になるとリリ−フ
弁49が開かれて(第2バイパス通路46が開かれ
る)、リリ−フされるようになっている。他方、上記左
右のサ−ジタンク34Lと34Rとは連通管50によっ
て互いに連通され、この連通管50には、その途中に可
変吸気コントロ−ル用のバルブ51が介装されて、例え
ば、エンジン回転数に応じてバルブ51の開閉が行なわ
れ、既知のように、広い領域にわたって吸気の動的効果
を得るようにしてある。
ルブ47が介設され、既知のように、該ISCバルブ4
7によってアイドル回転数の調整が行なわれるようにな
っている。上記第2バイパス通路46には、ダイアフラ
ム式アクチュエ−タ48によって駆動されるリリ−フ弁
49が介設され、過給圧が所定値以上になるとリリ−フ
弁49が開かれて(第2バイパス通路46が開かれ
る)、リリ−フされるようになっている。他方、上記左
右のサ−ジタンク34Lと34Rとは連通管50によっ
て互いに連通され、この連通管50には、その途中に可
変吸気コントロ−ル用のバルブ51が介装されて、例え
ば、エンジン回転数に応じてバルブ51の開閉が行なわ
れ、既知のように、広い領域にわたって吸気の動的効果
を得るようにしてある。
【0023】前記独立吸気管35は、その内部空間を部
分的に左右2つに仕切る仕切壁35aを有し、仕切壁3
5aによって第1独立吸気通路52と第2独立吸気通路
53とが形成されて、第1独立吸気通路52が前記第1
吸気ポ−ト9に接続され、第2独立吸気通路53が前記
第2吸気ポ−ト10に接続されている。そして、上記第
2独立吸気通路53は、その上流端部に配置されたシャ
ッタ弁54により開閉されるようなっており、左バンク
部2Lに配置された各シャッタ弁54Lは左バンク用の
共通軸55Lに連結され、右バンク部2Rに配置された
各シャッタ弁54Rは右バンク用の共通軸55Rに連結
されて、これら共通軸55Lと55Rとは、夫々、その
軸端にアクチュエ−タ(図示省略)が結合されている。
分的に左右2つに仕切る仕切壁35aを有し、仕切壁3
5aによって第1独立吸気通路52と第2独立吸気通路
53とが形成されて、第1独立吸気通路52が前記第1
吸気ポ−ト9に接続され、第2独立吸気通路53が前記
第2吸気ポ−ト10に接続されている。そして、上記第
2独立吸気通路53は、その上流端部に配置されたシャ
ッタ弁54により開閉されるようなっており、左バンク
部2Lに配置された各シャッタ弁54Lは左バンク用の
共通軸55Lに連結され、右バンク部2Rに配置された
各シャッタ弁54Rは右バンク用の共通軸55Rに連結
されて、これら共通軸55Lと55Rとは、夫々、その
軸端にアクチュエ−タ(図示省略)が結合されている。
【0024】上記エンジン本体1の燃料供給系は、上流
側インジェクタ56と下流側インジェクタ57とで構成
され、上流側インジェクタ56は前記過給機32の直上
流に配設され、他方、下流側インジェクタ57は、上記
独立吸気管35に配設され、より具体的には、この下流
側インジェクタ57は第1吸気ポ−ト9と第2吸気ポ−
ト10とに臨ませて配設されている。尚、図3に示す符
号58はアシストエア通路、59は逆止弁である。
側インジェクタ56と下流側インジェクタ57とで構成
され、上流側インジェクタ56は前記過給機32の直上
流に配設され、他方、下流側インジェクタ57は、上記
独立吸気管35に配設され、より具体的には、この下流
側インジェクタ57は第1吸気ポ−ト9と第2吸気ポ−
ト10とに臨ませて配設されている。尚、図3に示す符
号58はアシストエア通路、59は逆止弁である。
【0025】エンジン本体1の排気系60は、図3に概
略的に示すように、上流側から下流側に向けて、順に、
左右各バンク部2L、2R用の排気マニホルド61L、
61Rと、共通排気管62とで構成され、該共通排気管
62には、その途中に、排気ガスを浄化する触媒コンバ
−タ63が介設され、また共通排気管62の下流端に
は、既知のようにサイレンサ(図示せず)が配設されて
いる。
略的に示すように、上流側から下流側に向けて、順に、
左右各バンク部2L、2R用の排気マニホルド61L、
61Rと、共通排気管62とで構成され、該共通排気管
62には、その途中に、排気ガスを浄化する触媒コンバ
−タ63が介設され、また共通排気管62の下流端に
は、既知のようにサイレンサ(図示せず)が配設されて
いる。
【0026】上記エンジン本体1には、第1、第2の2
つの外部EGR通路(共に外部配管で構成されている)
65、66とが付設され、第1外部EGR通路65と第
2外部EGR通路66とを比較したときに、第1外部E
GR通路65の通路径が小径とされ、第2外部EGR通
路66の通路径が大径とされて、後述するように、第1
外部EGR通路65は低負荷領域で使用され、他方第2
外部EGR通路66は高負荷領域で使用される。
つの外部EGR通路(共に外部配管で構成されている)
65、66とが付設され、第1外部EGR通路65と第
2外部EGR通路66とを比較したときに、第1外部E
GR通路65の通路径が小径とされ、第2外部EGR通
路66の通路径が大径とされて、後述するように、第1
外部EGR通路65は低負荷領域で使用され、他方第2
外部EGR通路66は高負荷領域で使用される。
【0027】上記第1外部EGR通路65は、その一端
が排気マニホルド61Lあるいは61Rに接続され、他
端が上記第1吸気ポ−ト9に接続されている。そして、
この第1外部EGR通路65には、上記一端側から他端
側に向けて、順に、第1EGRバルブ67、集合チャン
バ68が設けられ、集合チャンバ68はバイパスエア管
69を介して前記共通吸気管41に連通されて、このバ
イパスエア管69にバイパスエアコントロ−ルバルブ7
0が介設されている。他方、上記第2外部EGR通路6
6は、その一端が上記触媒コンバ−タ63よりも下流側
の共通排気管62に接続され、他端が前記過給機32よ
りも上流側の共通吸気管41(スロットル弁44よりも
下流)に接続されている。そして、この第2外部EGR
通路66には、上記一端側から他端側に向けて、順に、
カ−ボントラップ71、EGRク−ラ72、第2EGR
バルブ73が設けられている。
が排気マニホルド61Lあるいは61Rに接続され、他
端が上記第1吸気ポ−ト9に接続されている。そして、
この第1外部EGR通路65には、上記一端側から他端
側に向けて、順に、第1EGRバルブ67、集合チャン
バ68が設けられ、集合チャンバ68はバイパスエア管
69を介して前記共通吸気管41に連通されて、このバ
イパスエア管69にバイパスエアコントロ−ルバルブ7
0が介設されている。他方、上記第2外部EGR通路6
6は、その一端が上記触媒コンバ−タ63よりも下流側
の共通排気管62に接続され、他端が前記過給機32よ
りも上流側の共通吸気管41(スロットル弁44よりも
下流)に接続されている。そして、この第2外部EGR
通路66には、上記一端側から他端側に向けて、順に、
カ−ボントラップ71、EGRク−ラ72、第2EGR
バルブ73が設けられている。
【0028】エンジン仕様上記エンジンの具体的仕様は
以下のとおりである。 (1) エンジン形式:V型6気筒、DOHC4バルブ (2) 左バンク部と右バンク部との間のバンク角:90度 (3) 総排気量:1496cc (4) シリンダのボア径:直径63mm (5) ピストンストロ−ク:80mm (6) 圧縮比(ε):10 (7) 吸気弁と排気弁との間のバルブ挟み角:30度 (8) 過給機:スクリュ−式(圧力比=2.5) (9) インタ−ク−ラ出口温度:60℃ (10)使用燃料:レギュラ−ガソリン(オクタン価=9
1)
以下のとおりである。 (1) エンジン形式:V型6気筒、DOHC4バルブ (2) 左バンク部と右バンク部との間のバンク角:90度 (3) 総排気量:1496cc (4) シリンダのボア径:直径63mm (5) ピストンストロ−ク:80mm (6) 圧縮比(ε):10 (7) 吸気弁と排気弁との間のバルブ挟み角:30度 (8) 過給機:スクリュ−式(圧力比=2.5) (9) インタ−ク−ラ出口温度:60℃ (10)使用燃料:レギュラ−ガソリン(オクタン価=9
1)
【0029】すなわち、エンジン本体1は、シリンダボ
ア5のボア径が小径とされ、ピストンストロ−ク(S)
がボア径(B)に比べて大きいロングストロ−クとされ
ている。また圧縮比が高圧縮比とされ、更に過給圧につ
いても高過給圧に設定されている。
ア5のボア径が小径とされ、ピストンストロ−ク(S)
がボア径(B)に比べて大きいロングストロ−クとされ
ている。また圧縮比が高圧縮比とされ、更に過給圧につ
いても高過給圧に設定されている。
【0030】上記エンジン本体1は図4に示すコントロ
−ルユニットUを備え、コントロ−ルユニットUは、例
えばマイクロコンピュ−タで構成されて、既知のよう
に、CPU、ROM、RAM等を具備している。コント
ロ−ルユニットUには、センサ43、80〜82等から
の信号が入力される。上記エアフロメ−タ43は吸入空
気量を検出するものである。上記センサ80は吸気負圧
に基づいてエンジン負荷を検出するものである。上記セ
ンサ81はエンジン回転数を検出するものである。上記
センサ82は過給機32の回転数を検出するものであ
る。他方、コントロ−ルユニットUからは、上記インジ
ェクタ56、57等に制御信号が出力される。
−ルユニットUを備え、コントロ−ルユニットUは、例
えばマイクロコンピュ−タで構成されて、既知のよう
に、CPU、ROM、RAM等を具備している。コント
ロ−ルユニットUには、センサ43、80〜82等から
の信号が入力される。上記エアフロメ−タ43は吸入空
気量を検出するものである。上記センサ80は吸気負圧
に基づいてエンジン負荷を検出するものである。上記セ
ンサ81はエンジン回転数を検出するものである。上記
センサ82は過給機32の回転数を検出するものであ
る。他方、コントロ−ルユニットUからは、上記インジ
ェクタ56、57等に制御信号が出力される。
【0031】以下にコントロ−ルユニットUによって行
なわれる各種制御の内容を説明する。 シャッタ弁54の制御 シャッタ弁54は、例えばエンジン回転数で3,000
rpm を挟んで低回転領域では閉じられ、高回転域では開
かれる。すなわち、吸入空気量が少ない低回転領域では
第2独立吸気通路53が閉じられて第1独立吸気通路5
2だけを使用して吸気が行なわれる。他方、吸入空気量
が多くなる高回転領域では第1、第2独立吸気通路5
2、53を共に使用して吸気が行なわれる。
なわれる各種制御の内容を説明する。 シャッタ弁54の制御 シャッタ弁54は、例えばエンジン回転数で3,000
rpm を挟んで低回転領域では閉じられ、高回転域では開
かれる。すなわち、吸入空気量が少ない低回転領域では
第2独立吸気通路53が閉じられて第1独立吸気通路5
2だけを使用して吸気が行なわれる。他方、吸入空気量
が多くなる高回転領域では第1、第2独立吸気通路5
2、53を共に使用して吸気が行なわれる。
【0032】バルブタイミング制御
図5に示すマップに基づいて、3つに区分された領域I
〜IIIに対して以下のバルブタイミングとされる。
〜IIIに対して以下のバルブタイミングとされる。
【0033】領域I(低負荷、低回転領域)
図6に示すように、排気弁15、16の開きタイミング
が下死点前(BBDC)70度(クランク角、以下同
じ)とされ、閉じタイミングが上死点後(ATDC)1
0度とされている。他方、吸気弁13、14の開きタイ
ミングが上死点前(BTDC)10度とされ、閉じタイ
ミングが下死点後(ABDC)100度とされている。
が下死点前(BBDC)70度(クランク角、以下同
じ)とされ、閉じタイミングが上死点後(ATDC)1
0度とされている。他方、吸気弁13、14の開きタイ
ミングが上死点前(BTDC)10度とされ、閉じタイ
ミングが下死点後(ABDC)100度とされている。
【0034】領域II(エンジン回転数が3,000
rpm以下) 図7に示すように、排気弁15、16の開きタイミング
が下死点前(BBDC)70度(クランク角、以下同
じ)とされ、閉じタイミングが上死点後(ATDC)1
0度とされている。他方、吸気弁13、14の開きタイ
ミングが上死点前(BTDC)40度とされ、閉じタイ
ミングが下死点後(ABDC)70度とされている。
rpm以下) 図7に示すように、排気弁15、16の開きタイミング
が下死点前(BBDC)70度(クランク角、以下同
じ)とされ、閉じタイミングが上死点後(ATDC)1
0度とされている。他方、吸気弁13、14の開きタイ
ミングが上死点前(BTDC)40度とされ、閉じタイ
ミングが下死点後(ABDC)70度とされている。
【0035】領域III(エンジン回転数が3,00
0rpmよりも高回転) 図8に示すように、排気弁15、16の開きタイミング
が下死点前(BBDC)40度(クランク角、以下同
じ)とされ、閉じタイミングが上死点後(ATDC)4
0度とされている。他方、吸気弁13、14の開きタイ
ミングが上死点前(BTDC)40度とされ、閉じタイ
ミングが下死点後(ABDC)70度とされている。
0rpmよりも高回転) 図8に示すように、排気弁15、16の開きタイミング
が下死点前(BBDC)40度(クランク角、以下同
じ)とされ、閉じタイミングが上死点後(ATDC)4
0度とされている。他方、吸気弁13、14の開きタイ
ミングが上死点前(BTDC)40度とされ、閉じタイ
ミングが下死点後(ABDC)70度とされている。
【0036】すなわち、吸気弁13、14は、全領域に
おいて、遅く閉じるように設定されており、特に上記領
域Iでは極端な遅閉じとされている。また、排気弁1
5、16と吸気弁13、14とが共に開いた状態とされ
る、いわゆるオ−バラップは、領域Iではオ−バラップ
量が小とされ、領域IIではオ−バラップ量が大とさ
れ、領域IIIではオ−バラップ量が極大とされてい
る。以上のことをまとめれば以下のとおりである。
おいて、遅く閉じるように設定されており、特に上記領
域Iでは極端な遅閉じとされている。また、排気弁1
5、16と吸気弁13、14とが共に開いた状態とされ
る、いわゆるオ−バラップは、領域Iではオ−バラップ
量が小とされ、領域IIではオ−バラップ量が大とさ
れ、領域IIIではオ−バラップ量が極大とされてい
る。以上のことをまとめれば以下のとおりである。
【0037】
領域I(低負荷、低回転領域)
オ−バラップ量が「小」、極端な吸気遅閉じ。
領域II(エンジン回転数が3,000rpm以下)
オ−バラップ量が「大」、吸気遅閉じ。
領域III(エンジン回転数が3,000rpmより
も高回転) オ−バラップ量が「極大」、吸気遅閉じ。
も高回転) オ−バラップ量が「極大」、吸気遅閉じ。
【0038】EGR制御
図9に示すマップに基づいて、3つに区分された領域
I、IV、Vに対して以下のEGR制御が行なわれる
(第1、第2EGRバルブ67、73の制御)。
I、IV、Vに対して以下のEGR制御が行なわれる
(第1、第2EGRバルブ67、73の制御)。
【0039】領域I(低負荷、低回転領域)
第1、第2EGRバルブ67、73が共に全閉とされ
る。
る。
【0040】領域IV(スロットル弁44が1/2開
度以下) 第2EGRバルブ73が閉じ状態とされ、第1EGRバ
ルブ67によってEGR率が調整される。つまり、第1
外部EGR通路65を使用して排気ガスの還流(EG
R)が行なわれる。
度以下) 第2EGRバルブ73が閉じ状態とされ、第1EGRバ
ルブ67によってEGR率が調整される。つまり、第1
外部EGR通路65を使用して排気ガスの還流(EG
R)が行なわれる。
【0041】領域V(スロットル弁44が1/2開度
よりも大、全負荷を含む過給領域)第1EGRバルブ6
7が閉じ状態とされ、第2EGRバルブ73によってE
GR率が調整される。つまり、EGRク−ラ72を備え
た第2外部EGR通路66を使用して排気ガスの還流
(EGR)が行なわれる。そして、この領域Vにおける
EGR率は負荷に対して一定あるいは例えば特にエンジ
ン内部温度の上昇が問題となる全負荷域では負荷が大き
くなるに従ってEGR率を増大させるようにしてある。
よりも大、全負荷を含む過給領域)第1EGRバルブ6
7が閉じ状態とされ、第2EGRバルブ73によってE
GR率が調整される。つまり、EGRク−ラ72を備え
た第2外部EGR通路66を使用して排気ガスの還流
(EGR)が行なわれる。そして、この領域Vにおける
EGR率は負荷に対して一定あるいは例えば特にエンジ
ン内部温度の上昇が問題となる全負荷域では負荷が大き
くなるに従ってEGR率を増大させるようにしてある。
【0042】以上のEGR制御と前記バルブタイミング
制御とを複合すれば、前記図5と図9とを複合した図1
0に示すように、領域I、VI〜IXの5つの領域に区
分されることになるが、燃焼安定性、燃費あるいはノッ
キングの発生が問題となる領域I、VI並びに領域VI
Iについて以下に詳述することとし、これら領域ではエ
ンジン本体1が下記の制御状態におかれることになる。
制御とを複合すれば、前記図5と図9とを複合した図1
0に示すように、領域I、VI〜IXの5つの領域に区
分されることになるが、燃焼安定性、燃費あるいはノッ
キングの発生が問題となる領域I、VI並びに領域VI
Iについて以下に詳述することとし、これら領域ではエ
ンジン本体1が下記の制御状態におかれることになる。
【0043】領域I(極軽負荷領域つまり低負荷低回
転領域) 燃焼が不安定となり易いこの領域Iにおいては、外部E
GRが禁止され、且つ上記オ−バラップ量が上述したよ
うに「小」とされるため、燃焼室8に残留する残留ガス
が小さなものとなり、燃焼安定性を確保することが可能
となる。更に、スロットル弁44の開度が小さいこの領
域Iにおいて、上述したように吸気弁13、14が極端
な遅閉じとされるため、この領域Iでのポンピングロス
を低減することが可能となる。
転領域) 燃焼が不安定となり易いこの領域Iにおいては、外部E
GRが禁止され、且つ上記オ−バラップ量が上述したよ
うに「小」とされるため、燃焼室8に残留する残留ガス
が小さなものとなり、燃焼安定性を確保することが可能
となる。更に、スロットル弁44の開度が小さいこの領
域Iにおいて、上述したように吸気弁13、14が極端
な遅閉じとされるため、この領域Iでのポンピングロス
を低減することが可能となる。
【0044】領域VI(軽負荷領域つまり低回転、低
負荷領域) エンジン回転数が3,000rpm以下且つ1/2負荷
以下のこの領域VIは比較的燃焼が安定であるため、オ
−バラップ量が「大」とされて、上記第1外部EGR通
路65からのEGRに加えて、内部EGRが行なわれる
ことになる。つまり、上記オ−バラップ量を「大」とす
ることで、燃焼室8内に多くの残留ガスを残留させる内
部EGRが行なわれることになる。この内部EGRは高
温であり、また上記第1外部EGR通路65はその上流
端が排気マニホルド61に接続されて、エンジン本体1
から吐出された排気ガスが排気系60で冷える前に上記
第1外部EGR通路65を通ってエンジン本体1へ還流
されるため、この第1外部EGR通路65によるEGR
ガスも比較的高温である。加えて吸気弁13、14が遅
閉じとされるため、この吸気遅閉じおよび高温のEGR
ガスによって当該領域VIでのポンピングロスを低減す
ることが可能となる。
負荷領域) エンジン回転数が3,000rpm以下且つ1/2負荷
以下のこの領域VIは比較的燃焼が安定であるため、オ
−バラップ量が「大」とされて、上記第1外部EGR通
路65からのEGRに加えて、内部EGRが行なわれる
ことになる。つまり、上記オ−バラップ量を「大」とす
ることで、燃焼室8内に多くの残留ガスを残留させる内
部EGRが行なわれることになる。この内部EGRは高
温であり、また上記第1外部EGR通路65はその上流
端が排気マニホルド61に接続されて、エンジン本体1
から吐出された排気ガスが排気系60で冷える前に上記
第1外部EGR通路65を通ってエンジン本体1へ還流
されるため、この第1外部EGR通路65によるEGR
ガスも比較的高温である。加えて吸気弁13、14が遅
閉じとされるため、この吸気遅閉じおよび高温のEGR
ガスによって当該領域VIでのポンピングロスを低減す
ることが可能となる。
【0045】領域VII(低回転、高負荷(全負荷を
含む)領域) エンジン回転数が3,000rpm以下且つスロットル
弁44が1/2負荷よりも大きいこの領域VIIでは、
過給領域でもある。したがって、この領域VIIでは、
オ−バラップ量を「大」とすることで、燃焼室8内の掃
気が促進されて、内部EGRによる筒内温度(気筒4内
の温度)の上昇が抑えられることになる。また、吸気弁
13、14が遅閉じとされて、圧縮行程でのピストン6
の有効ストロ−クが短縮されるため、吸気の圧縮に伴な
う筒内温度の上昇が低下することになる。更に、この領
域VIIでは、EGRク−ラ72を備えた第2外部EG
R通路66を使用して冷えたEGRガスの還流(コ−ル
ドEGR)が行なわれるため、このコ−ルドEGRによ
っても筒内温度の上昇が抑えられることになる。
含む)領域) エンジン回転数が3,000rpm以下且つスロットル
弁44が1/2負荷よりも大きいこの領域VIIでは、
過給領域でもある。したがって、この領域VIIでは、
オ−バラップ量を「大」とすることで、燃焼室8内の掃
気が促進されて、内部EGRによる筒内温度(気筒4内
の温度)の上昇が抑えられることになる。また、吸気弁
13、14が遅閉じとされて、圧縮行程でのピストン6
の有効ストロ−クが短縮されるため、吸気の圧縮に伴な
う筒内温度の上昇が低下することになる。更に、この領
域VIIでは、EGRク−ラ72を備えた第2外部EG
R通路66を使用して冷えたEGRガスの還流(コ−ル
ドEGR)が行なわれるため、このコ−ルドEGRによ
っても筒内温度の上昇が抑えられることになる。
【0046】尚、第2外部EGR通路66は、その上流
端が排気系60の下流に接続されているため、排気系6
0で冷やされた排気ガスが上記第2外部EGR通路66
に導入されることになる。また、この第2外部EGR通
路66は、その下流端がインタ−ク−ラ33の上流側に
接続されているため、この第2外部EGR通路66を通
って吸気系40に還流された後のEGRガスはインタ−
ク−ラ33によって再度冷やされることになる。以上の
ことから、この第2外部EGR通路66を使用した外部
EGRは、その温度の低下の徹底が図られることにな
る。上述したように、この領域VIIでは、掃気、吸気
弁13、14の遅閉じ、並びにコ−ルドEGRによって
筒内温度を低下させて、当該領域VIIでのエンジン内
部の熱負荷の低減(バルブブリッジの保護)、ノッキン
グ発生の抑制並びに排気ガス中のNOX 低減を図るよう
にしてある。
端が排気系60の下流に接続されているため、排気系6
0で冷やされた排気ガスが上記第2外部EGR通路66
に導入されることになる。また、この第2外部EGR通
路66は、その下流端がインタ−ク−ラ33の上流側に
接続されているため、この第2外部EGR通路66を通
って吸気系40に還流された後のEGRガスはインタ−
ク−ラ33によって再度冷やされることになる。以上の
ことから、この第2外部EGR通路66を使用した外部
EGRは、その温度の低下の徹底が図られることにな
る。上述したように、この領域VIIでは、掃気、吸気
弁13、14の遅閉じ、並びにコ−ルドEGRによって
筒内温度を低下させて、当該領域VIIでのエンジン内
部の熱負荷の低減(バルブブリッジの保護)、ノッキン
グ発生の抑制並びに排気ガス中のNOX 低減を図るよう
にしてある。
【0047】空燃比(A/F)制御
このエンジン本体1は、前記第2EGR通路66を用い
る領域V(図9参照)を含む広い領域で、空燃比が理論
空燃比(λ=1)となるようにフィ−ドバック制御され
る。尚、この空燃比のフィ−ドバック制御については従
来から既知であるのでその説明は省略する。
る領域V(図9参照)を含む広い領域で、空燃比が理論
空燃比(λ=1)となるようにフィ−ドバック制御され
る。尚、この空燃比のフィ−ドバック制御については従
来から既知であるのでその説明は省略する。
【0048】上記エンジンの特性と従来のエンジンとの
比較を図11乃至図14に示してある。これらの図から
明らかなように、上記エンジン本体1は、従来に比べて
高圧縮比とされ(図11参照)、ロングストロ−クとさ
れ(図12参照)、総排気量に対して小径ボアとされ
(図13参照)、また総排気量に対して気筒数の多いも
のとなっている(図14参照)。また、このエンジンが
搭載される車両の重量は約1,500kgであり、図15
に示すように、車両重量と総排気量との関係において
も、従来ならば総排気量3,000ccのエンジンが搭載
される車両重量である。換言すれば、上記エンジンは高
過給及び高圧縮比によって、従来のエンジンの約2倍の
出力を発生するものとなっている。つまり1.5リッタ
−エンジンで3リッタ−エンジンと同等の出力を発生す
るものとなっている。
比較を図11乃至図14に示してある。これらの図から
明らかなように、上記エンジン本体1は、従来に比べて
高圧縮比とされ(図11参照)、ロングストロ−クとさ
れ(図12参照)、総排気量に対して小径ボアとされ
(図13参照)、また総排気量に対して気筒数の多いも
のとなっている(図14参照)。また、このエンジンが
搭載される車両の重量は約1,500kgであり、図15
に示すように、車両重量と総排気量との関係において
も、従来ならば総排気量3,000ccのエンジンが搭載
される車両重量である。換言すれば、上記エンジンは高
過給及び高圧縮比によって、従来のエンジンの約2倍の
出力を発生するものとなっている。つまり1.5リッタ
−エンジンで3リッタ−エンジンと同等の出力を発生す
るものとなっている。
【0049】尚、図15に記したラインL1は数1で表
すことができ、同図に記したラインL2は数2で表すこ
とができる。
すことができ、同図に記したラインL2は数2で表すこ
とができる。
【数1】
【数2】
これら数1、数2において、Wは車両重量を意味し、V
は総排気量を意味する。
は総排気量を意味する。
【0050】上記エンジンの特性によれば、小排気量化
によって燃費の向上を図ることができる。また高圧縮比
化によって熱効率の向上(燃費の向上)を図ることがで
きる。またロングストロ−クによって軸受部の負担を軽
減することができる(機械的損失の低減)。また多気筒
化によって振動の少ないエンジンとすることが可能にな
る。
によって燃費の向上を図ることができる。また高圧縮比
化によって熱効率の向上(燃費の向上)を図ることがで
きる。またロングストロ−クによって軸受部の負担を軽
減することができる(機械的損失の低減)。また多気筒
化によって振動の少ないエンジンとすることが可能にな
る。
【0051】また、上述したように、全負荷を含む領域
V(図9参照)において理論空燃比となるように空燃比
制御することに伴うエンジン内部の温度上昇に対し、こ
の領域Vにおいて、負荷に対してEGR率を一定あるい
は負荷が大きくなるに従ってEGR率を大きくするよう
にしてあるため、このEGRガスによってエンジン内部
の温度上昇を抑えることができる。
V(図9参照)において理論空燃比となるように空燃比
制御することに伴うエンジン内部の温度上昇に対し、こ
の領域Vにおいて、負荷に対してEGR率を一定あるい
は負荷が大きくなるに従ってEGR率を大きくするよう
にしてあるため、このEGRガスによってエンジン内部
の温度上昇を抑えることができる。
【0052】このことは、上記エンジンでは高圧縮比、
高過給としてあることに関連して、特に全負荷域でのエ
ンジンの信頼性を高める上で効果的である。すなわち、
高負荷領域での空燃比のリ−ン化(従来と比較して)に
伴うエンジン内部の温度上昇をEGRガスで抑えるよう
にしてあるため、特に全負荷域でのエンジンの信頼性を
高める上で効果的である。また、高圧縮比との関連で、
高負荷領域での燃料消費率を大幅に改善することができ
る。
高過給としてあることに関連して、特に全負荷域でのエ
ンジンの信頼性を高める上で効果的である。すなわち、
高負荷領域での空燃比のリ−ン化(従来と比較して)に
伴うエンジン内部の温度上昇をEGRガスで抑えるよう
にしてあるため、特に全負荷域でのエンジンの信頼性を
高める上で効果的である。また、高圧縮比との関連で、
高負荷領域での燃料消費率を大幅に改善することができ
る。
【0053】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
は、高負荷運転領域における混合気の空燃比が厳密な意
味で理論空燃比となるように空燃比制御を行なうのもの
に限られず、ほぼ理論空燃比となるように空燃比制御す
るものを包含する。この場合、ほぼ理論空燃比の意味
は、発明の目的からして、従来(A/F=13)よりも
リ−ンであればよく、また従来よりもエンジンの内部温
度が上昇するA/F=16以下の空燃比であればよい。
は、高負荷運転領域における混合気の空燃比が厳密な意
味で理論空燃比となるように空燃比制御を行なうのもの
に限られず、ほぼ理論空燃比となるように空燃比制御す
るものを包含する。この場合、ほぼ理論空燃比の意味
は、発明の目的からして、従来(A/F=13)よりも
リ−ンであればよく、また従来よりもエンジンの内部温
度が上昇するA/F=16以下の空燃比であればよい。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、燃費改善と、エンジン
出力の確保と、エンジン内部の温度上昇抑制とを全て満
足させることができる。
出力の確保と、エンジン内部の温度上昇抑制とを全て満
足させることができる。
【図1】実施例にかかるエンジンの縦断面図。
【図2】図1に示すII−II線に沿った断面図。
【図3】実施例にかかるエンジンの吸気系及び排気系を
展開して示す図。
展開して示す図。
【図4】実施例にかかるエンジンの各種制御の全体系統
図。
図。
【図5】可変バルブタイミング制御用マップ。
【図6】図5に示す領域Iでの可変バルブタイミングの
説明図。
説明図。
【図7】図5に示す領域IIでの可変バルブタイミング
の説明図。
の説明図。
【図8】図5に示す領域IIIでの可変バルブタイミン
グの説明図。
グの説明図。
【図9】実施例にかかるEGR制御用マップ。
【図10】可変バルブタイミング制御とEGR制御とを
複合した制御用マップ。
複合した制御用マップ。
【図11】実施例にかかるエンジンと従来のエンジンと
を圧縮比の点で比較した図。
を圧縮比の点で比較した図。
【図12】実施例にかかるエンジンと従来のエンジンと
をS/B比の点で比較した図。
をS/B比の点で比較した図。
【図13】実施例にかかるエンジンと従来のエンジンと
をボア径の点で比較した図。
をボア径の点で比較した図。
【図14】実施例にかかるエンジンと従来のエンジンと
を総排気量に対する気筒数の点で比較した図。
を総排気量に対する気筒数の点で比較した図。
【図15】実施例にかかるエンジンと従来のエンジンと
を総排気量に対する車両重量の点で比較した図。
を総排気量に対する車両重量の点で比較した図。
【図16】空燃比とバルブブリッジ温度等との関係を示
すグラフ。
すグラフ。
【図17】EGR率とバルブブリッジ温度等との関係を
示すグラフ。
示すグラフ。
1 エンジン本体
4 気筒
5 シリンダ
6 ピストン
8 燃焼室
23 エンジン出力軸
25 点火プラグ
32 機械式過給機
56、57 インジェクタ(燃料噴射弁)
65 第1外部EGR通路(低負荷用)
66 第2外部EGR通路(高負荷用)
67 低負荷用EGRコントロ−ルバルブ
73 高負荷用EGRコントロ−ルバルブ
80 エンジン負荷検出センサ
81 エンジン回転数センサ
U コントロ−ルユニット
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
F02D 41/14 310 F02D 41/14 310A
F02M 25/07 550 F02M 25/07 550J
(72)発明者 服部 敏彦
広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ
ダ株式会社内
(72)発明者 樫山 謙二
広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ
ダ株式会社内
(72)発明者 佐々木 潤三
広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ
ダ株式会社内
(56)参考文献 特開 平2−123272(JP,A)
特開 昭61−81552(JP,A)
特開 昭61−268845(JP,A)
特開 昭64−315(JP,A)
社団法人 自動車工業振興会,自動車
ガイドブック,1990〜’91(第37巻),
1990年10月25日,P158〜356
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F02D 43/00
F02M 25/07
Claims (2)
- 【請求項1】エンジンの運転状態を検出する運転状態検
出手段と、エンジンの吸気系に設けられ、少なくとも排気温度が高
くなりエンジンの熱負荷がもっとも高くなる傾向にある
全負荷を含む高速・高負荷運転状態にあるときに、排気
温度およびエンジン内部の温度が高まることを許容しつ
つ過給を行なう過給機と、 全負荷を含む高速・高負荷領域の過給運転状態にあると
きに、多量の排気ガスを吸気系に還流させるように過給
機上流の吸気系に接続され、かつ比較的冷えた排気ガス
が吸気系に還流されるように設けられた外部配管のEG
R通路と、 前記運転状態検出手段からの信号を受け、全負荷を含む
高速・高負荷運転状態にあるときに、吸気系に還流され
る排気ガス量を、前記過給機の過給作用による新気量確
保によって増量されるように、前記外部配管のEGR通
路を開くEGR手段と、 前記運転状態検出手段からの信号を受け、少なくとも排
気温度が高くなりエンジンの熱負荷がもっとも高くなる
傾向にある全負荷を含む高速・高負荷運転状態にあると
きに、外部配管のEGR通路が開かれた状態において、
燃焼室内の空燃比が排気温度がもっとも高くなる空燃比
である略理論空燃比となるように、燃料供給量を制御す
る高負荷空燃比制御手段と、を備え、 エンジン幾何学的圧縮比が、全負荷を含む高速・高負荷
運転状態にあるときに、多量の排気ガスがエンジンに還
流されることを前提として、9以上の高圧縮比に設定さ
れ、 エンジンの運転状態が高速かつ全負荷領域にあるときの
新気充填量を増やしつつ、燃焼室内の空燃比が略理論空
燃比の状態で多量の排気ガスがエンジンに還流されるよ
うに、前記過給機と前記EGR手段と前記高負荷空燃比
制御手段とが同一運転状態で作動される、 ことを特徴とする火花点火式エンジン。 - 【請求項2】請求項1において、 前記高負荷空燃比制御手段が、エンジンが高速かつ全負
荷の運転状態においてもエンジンが吸入する混合気の空
燃比をA/F=13よりも希薄側でかつA/F=16よ
りも濃厚側のほぼ理論空燃比となるように燃料供給量を
制御する、ことを特徴とする火花点火式エンジン。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27459891A JP3436313B2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 火花点火式エンジン |
DE4244774A DE4244774C2 (de) | 1991-09-26 | 1992-09-24 | Brennkraftmaschine mit Abgasrückführung |
DE4232044A DE4232044C2 (de) | 1991-09-26 | 1992-09-24 | Brennkraftmaschine mit Funkenzündung |
KR1019920017625A KR960002790B1 (ko) | 1991-09-26 | 1992-09-26 | 스파크점화식 엔진 |
US08/169,550 US5357936A (en) | 1991-09-26 | 1993-12-20 | Engine of a spark ignition type |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27459891A JP3436313B2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 火花点火式エンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0586945A JPH0586945A (ja) | 1993-04-06 |
JP3436313B2 true JP3436313B2 (ja) | 2003-08-11 |
Family
ID=17543974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27459891A Expired - Fee Related JP3436313B2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 火花点火式エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3436313B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4144251B2 (ja) * | 2002-05-09 | 2008-09-03 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関における排気環流の制御 |
JP4677935B2 (ja) * | 2006-03-14 | 2011-04-27 | 日産自動車株式会社 | NOx排出低減装置 |
JP4797868B2 (ja) * | 2006-08-01 | 2011-10-19 | マツダ株式会社 | 過給機付きエンジン |
JP2009162170A (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-23 | Yamaha Motor Co Ltd | 内燃機関 |
JP5092962B2 (ja) * | 2008-07-18 | 2012-12-05 | トヨタ自動車株式会社 | 過給機付き内燃機関の制御装置 |
FR2940357B1 (fr) * | 2008-12-18 | 2014-11-07 | Valeo Sys Controle Moteur Sas | Moteur thermique a combustion interne,systeme de regulation, procede de dimensionnement pour le moteur et vehicule automobile avec le moteur |
JP2015229930A (ja) * | 2014-06-03 | 2015-12-21 | 株式会社ミクニ | エンジンの燃料噴射制御装置 |
JP6766500B2 (ja) * | 2016-07-27 | 2020-10-14 | 三菱自動車工業株式会社 | エンジンの制御装置 |
-
1991
- 1991-09-26 JP JP27459891A patent/JP3436313B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
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社団法人 自動車工業振興会,自動車ガイドブック,1990〜’91(第37巻),1990年10月25日,P158〜356 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0586945A (ja) | 1993-04-06 |
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