JPH0610817B2 - 印鑑検索システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、口座番号等の識別番号に対応した登録印鑑を
イメージとして格納した登録印ファイルから識別番号に
対応する登録印鑑を検索する印鑑検索システムに関し、
特に１つの識別番号に対し複数の登録印鑑が存在する合
愛における印鑑検索システムに関する。

〔従来の背景〕

近年、銀行等の金融機関におけるオフィスオートメーシ
ョンの進展は目覚しく、種々の業務が自動化されつつあ
る。

これらの業務の内、印鑑照合業務では、利用者の口座番
号に対する印鑑を登録しておき、取引に際しては、利用
者が提示する印鑑の印影と登録された印鑑の印影とを照
合する様にし、取引き可否を判定していた。

この登録印鑑は、帳票に印鑑を押印し、印影を登録して
おくものであるから、利用者から印影の提示があった時
には係員は多数の印鑑登録票から口座番号に対応する登
録票を探し出し、その登録票の登録印影と提示印影とを
照合している。この様な人手による登録票の検索作業は
手間がかかるので、これを自動化する印鑑検索システム
が開発されている。

〔従来技術と問題点〕

この印鑑検索システムでは、登録印ファイルを設け、そ
の登録印ファイルに登録印鑑像をチメージリーダで読取
った印影データを口座番号に対応して格納しておき、取
引き際しては、係員が口座番号を入力して対応する印影
データを検索し、検索された印影データをディスプレイ
に表示することによって、前述の登録票の検索手作業を
自動化する様にしている。

この様な従来の印鑑検索システムでは、一口座に対し１
つの印鑑が登録されている場合には問題はないが、当
座、定期貯金口座の如く１つの口座に複数の印鑑が登録
されている場合には問題が生じる。即ち、法人等の貯金
口座には、登録印鑑として代表者印の他に実際に口座を
利用するその法人における代理人としての経理責任者、
経理担当者の印も登録しておかないと、取引の都度いち
いち代表者印を持ち出さなくてはならないので、不便で
ある。このため、係る経理責任者等の印も代理印として
当該口座に対して登録しておき、係る代理人の印により
取引を可能としている。

この様な複数の印鑑を登録する場合には、従来登録印フ
ァイルに登録順に格納するため、口座番号をキーとして
検索した場合に、第１番目に登録した印鑑の印影データ
が得られる。しかしながら、一般に第１番目に登録した
印鑑は代表者印であることが多く、このため前述の如く
多くは実際の利用者である代理人の印鑑を印影は第１回
の検索では得られないことになる。従って実際の取引に
際しては検索時間が長くなるという問題が生じていた。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、同一口座に複数の印鑑が登録されてい
る際に、使用頻度の高い印鑑を検索して、検索時間を短
縮することのできる印鑑検索システムを提供するにあ
る。

〔発明の構成〕

上述の目的の達成のため、本発明は、 識別番号に対する登録印鑑の印影を格納する登録印ファ
イルと、該識別番号を入力する入力手段と、該登録印フ
ァイルから該入力手段からの識別番号に対応する該登録
印鑑を検索し該印影を出力する検索手段とを有する印鑑
検索システムにおいて、該登録印ファイルに、該識別番
号に対し複数の登録印鑑の印影を格納するとともに該登
録印鑑の検索順位と日付情報とを格納し、該検索手段
は、該識別番号に対し複数の登録印鑑の印影が格納され
ている場合は、該検索順位に従って該登録印鑑を検索
し、且つ該日付情報から当該登録印鑑の有効期限を調べ
て、該有効期限内の該検索順位の最先の登録印鑑の印影
を出力するとともに、該検索出力により対象とされた登
録印鑑が最初の検索順位となる様に該格納された検索順
位を更新することを特徴とする。

〔発明の実施例〕

以下、本発明を実施例により詳細に説明する。

第１図は、本発明の一実施例ブロック図であり、図中、
１はファイル検索部であり、後述する様に口座番号に対
応して登録された印鑑の印影データを格納する登録印フ
ァイル１０と、登録印ファイル１０を検索する検索手段
としての制御部１１と、後述する照合ターミナルとデー
タのやりとりを行なうためのインターフェイス１２とを
有している。２は照合ターミナルであり、利用者の提示
する入出金伝票、小切手等に押印された印鑑（照合印）
を照合するために設けられ、ファイル検索部１に接続さ
れるものであり、記号２０〜２９の構成を有している。
２０は制御部であり、照合ターミナル２０全体の制御を
行なうものであり、例えばマイクロプロセッサにより構
成されるもの、２１はインターフェイスであり、ファイ
ル検索部１とデータのやりとりを行うためのもの、２２
は登録印メモリであり、ファイル検索部１からの検索さ
れた登録印鑑の印影データをインターフェイス２１を介
して格納するもの、２３は画像メモリであり、後述する
ディスプレイの画面メモリの役目を果すもの、２４はデ
ィスプレイであり、、陰極線管（ＣＲＴ）等の周知の表
示手段で構成され、登録印影等を表示するもの、２５は
キーボード（入力手段）であり、口座番号等を入力する
テンキーや次の検索順位の印影を検索させるためのＮＥ
ＸＴキー、終了を通知する終了キーのファンクションキ
ーを有するもの、２６はイメージリーダであり、利用者
の提示した伝票等の帳票ＩＤ上の印影を読み取り電気信
号である照合印データに変換するもの、２７は照合印メ
モリであり、イメージリーダ２６からの照合印データを
格納するもの、２８は照合部であり、マイクロプロセッ
サで構成され、登録印メモリ２２の登録印影と照合印メ
モリ２６の照合印型とを比較照合するもの、２９はバス
であり、これらを接続するためのものである。

第２図は第１図構成における登録印ファイル１０の領域
マップであり、第３図は第２図登録印ファイル１０の管
理テーブルの内容説明図である。

第２図に示す様に、登録印ファイル１０は管理テーブル
１０ａと登録印影格納部１０ｂとで構成され、登録印影
格納部１０ｂには各口座番号に対する登録印鑑の印影が
データとして格納される。この印影は、登録時に押下さ
れた印影をイメージリーダ２６で読取り、データとした
後、所定のデータ圧縮を受けて登録順に格納される。一
方、管理テーブル１０ａは各口座番号に対して登録され
た印影の属性が格納され、この属性には、検索順位と、
格納部１０ｂの格納エリアのアドレスと、有効期限、登
録日等の日付が格納される。

次に、第１図実施例構成の動作について説明する。

先づ、登録印影は予じめ登録印ファイル１０に格納され
ており、検索順位は登録順に設定されているものとす
る。

利用者が取引のため入出金伝票等の帳票ＩＤを窓口にお
いてオペレータに提示すると、オペレータは登録印を検
索するため、キーボード２５のテンキーより口座番号を
入力する。この口座番号は若し通帳取引であれば通帳の
磁気ストライプ上の口座番号を図示しない磁気ストライ
プリーダによって読取って入力してもよく、また帳票Ｉ
Ｄに記入された口座番号を図示しないＯＣＲ（光学文字
認識装置）によって読取り、認識して入力してもよい。

入力された口座番号は制御部２０の制御のもとにバス２
９を介しインターフェイス２１に送られ、更にファイル
検索部１のインターフェイス１２に送られる。制御部１
１はプロセッサで構成され、インターフェイス１２に送
られてきた口座番号を受け、登録印ファイル１０を検索
する。即ち、制御部１１は登録印ファイル１０の管理テ
ーブル１０ａを参照し、当該口座番号に対応する登録印
影の属性を求める。先づ、制御部１１は、当該口座番号
の各登録印影の属性データを読出し、その内の検索順位
を調べ、次に有効期限を調べる。そして最先の検索順位
で且つ有効期限内の登録印影を読出すため、対応する格
納エリア（アドレス）によって登録印ファイル１０の登
録印影格納部１０ｂをアクセスし、対応する登録印影デ
ータを読出す。例えば、第３図において、口座番号１が
入力され、且つ印影１が検索順位が最先（１番目）であ
り、有効期限内なら、印影１の格納エリアをアドレスと
し第２図の口座番号１の印影１が読出される。もし最先
順位のものが有効期限を切れていれば、次の検索順位の
ものが選ばれ、有効期限内か否か判定され、有効期限内
であれば対応する印影データが読出される。

読出された印影データは制御部１１で復元化（伸張化）
され、圧縮前の元の印影データに復元され、インターフ
ェイス１２を介し照合ターミナル２へ送られる。照合タ
ーミナル２でインターフェイス２１を介しこの登録印影
データを制御部２０の制御のもとに登録印メモリ２２に
格納する。一方、前述の帳票ＩＤ上の照合印影は制御部
２０の制御のもとにイメージリーダ２６によって読取ら
れ、イメージリーダ２６からの照合印データは照合印メ
モリ２７に格納される。

オペレータの目視によって照合する目視照合を行う場合
には、登録印メモリ２２に格納された登録印影と照合印
メモリ２７に格納された照合印影とを制御部２０の制御
のもとにバス２９を介し画面メモリ２３に移し、ディス
プレイ２４に登録印影と照合印影とを並設して表示せし
める。このディスプレイの代りにプリンターを設け、両
印影をプリント出力して表示する様にしてもよい。

この表示によってオペレータは両印影を目視照合する。

一方、目視照合の代りに自動照合を行なう場合には、登
録印メモリ２２の登録印影と照合印メモリ２７の照合印
影とが制御部２０の制御のもとにバス２９を介し照合部
２８に送られ、ビットバイビット（bit by bit）の対応
がとられて自動照合が行なわれる。自動照合の結果はバ
ス２９を介し画面メモリ２３に与えられ、ディスプレイ
２４に表示される。照合の結果良好でなく、一致しない
時は、前述の目視照合と同様に画面メモリ２３に両メモ
リ２２、２７の印影が送られ、ディスプレイ２４に並設
表示される。このようにして目視又は自動照合によって
照合の一致が得らず、明らかに印影が相違する場合に、
オペレータは次の順位に登録されている登録印影を得る
ため、キーボード２５のＮＥＸＴキーを押下すると、バ
ス２９を介しインターフェイス２１よりファイル検索部
１へＮＥＸＴ指令が与えられる。ＮＥＸＴ指令はインタ
ーフェイス１２を介し制御部１１へ与えられ、制御部１
１は登録印ファイル１０の管理テーブル１０ａを調べ、
当該口座番号に対応する次の順位の印影を探し、更に有
効期限を調べ、同様に次の順位の印影（例えば印影２）
を登録印影格納部１０ｂの当該印影データを読出し、復
元化し、インターフェイス１２を介し照合ターミナル２
へ転送する。照合ターミナル２では前述と同様登録印影
を登録印メモリ２２に格納し、目視照合では、画面メモ
リ２３に送られディスプレイ２４上に新たに検索された
登録印影及び照合印影が表示され、目視照合に供され
る。一方、自動照合の場合には、再度登録印メモリ２２
の登録印影と照合印メモリ２７の照合印影が照合部２７
へ送られ、自動照合に供される。

この様にして照合が行なわれ、照合作業が終了するとオ
ペレータはキーボード２５の終了キーを押下する。この
場合は、照合の一致が得られた時と照合の一致が全く得
られなかった時及び照合の一致が得られないが、類似す
る登録印影が見付かり、以降の検索を要しない時であ
る。

この終了キーの終了指令はバス２９を介しインターフェ
イス２１からファイル検索部１へ送られる。ファイル検
索部１では制御部１がインターフェイス１２を介し終了
指令を受け、管理テーブル１０ａ上の当該口座番号に対
応する各印影の検索順位を変更する。例えば、第３図の
第２順位の印影２を検索し出力した後に終了指令が到来
すると、印影２の順位を第１番目にし、印影３の順位を
第２番目とし印影１の順位を最終番目とする様に管理テ
ーブル１０ａを更新する。逆に、第１順位の印影１の検
索出力後に終了指令が到来すると、この更新は行なわな
くてよいので実行しない。

この様にして更新をしておけば、次回の当該口座番号を
キーとする検索に際しては、例えば印影２から検索出力
されるので、使用頻度の高いもの程先に検索され、それ
だけ検索時間が短縮されることになる。

一方、複数の登録印影が登録されていない場合には、Ｎ
ＥＸＴキーを押下してＮＥＸＴ指令を与えてもファイル
検索部１からは印影が送られず、次の登録印影なしの旨
通知され、ディスプレイ２４に表示される。

上述の説明では、目視照合と自動照合の両方が可能な照
合ターミナルによって説明したが、いずれか一方の機能
を有するものに適用してもよい。また目視照合の場合も
イメージリーダを用いず、登録印影のみをディスプレイ
２４に表示し、オペレータが帳票ＩＤ上の照合印影と目
視照合してもよい。更にファイル検索部１に多数の照合
ターミナルを接続してもよい。

以上本発明を一実施例により説明したが、本発明は本発
明の主旨に従い種々の変形が可能であり、本発明からこ
れらを排除するものではない。

〔発明の効果〕

以上説明した様に、本発明によれば、次の効果を奏す
る。

登録印ファイルに、識別番号に対応して複数の登録印
鑑の印影を登録したので、係る検索システムを用いた当
座貯金等の印鑑取引における印影照合業務が実現でき
る。

登録印鑑の検索順位を格納し、これに従い検索するた
め、このように複数の印影を登録しても、使用頻度の高
い印鑑の検索時間を短縮できる。

自動的に検索順位を更新するため、余分の手間をかけ
ずに、検索時間の短縮が可能となる。

登録印鑑の日付情報を格納し、これにより有効期限を
切れたものを検索出力しないようにしたため、このよう
に複数の印影を登録しても、有効期限内の検索順位の最
先の登録印鑑を検索でき、検索の効率化と検索時間の短
縮が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例ブロック図、第２図は第１図
構成における登録印ファイルの格納マップ図、第３図は
第２図構成の管理テーブル構成図である。 図中、１……ファイル検索部、２……照合ターミナル、
１０……登録印ファイル、１１……制御部（検索手
段）、２２……登録印メモリ、２４……ディスプレイ、
２５……キーボード（入力手段）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 正己 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 片岡 達史 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−187772（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−60465（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】識別番号に対する登録印鑑の印影を格納す
   る登録印ファイルと、該識別番号を入力する入力手段
   と、該登録印ファイルから該入力手段からの識別番号に
   対応する該登録印鑑を検索し該印影を出力する検索手段
   とを有する印鑑検索システムにおいて、 該登録印ファイルに、該識別番号に対し複数の登録印鑑
   の印影を格納するとともに該登録印鑑の検索順位と日付
   情報とを格納し、 該検索手段は、該識別番号に対し複数の登録印鑑の印影
   が格納されている場合は、該検索順位に従って該登録印
   鑑を検索し、且つ該日付情報から当該登録印鑑の有効期
   限を調べて、該有効期限内の該検索順位の最先の登録印
   鑑の印影を出力するとともに、 該検索出力により対象とされた登録印鑑が最初の検索順
   位となる様に該格納された検索順位を更新することを特
   徴とする印鑑検索システム。