JPH06107143A - 車両用ブレーキ装置および同装置のブレーキ液注入方法 - Google Patents

車両用ブレーキ装置および同装置のブレーキ液注入方法

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JPH06107143A
JPH06107143A JP25865892A JP25865892A JPH06107143A JP H06107143 A JPH06107143 A JP H06107143A JP 25865892 A JP25865892 A JP 25865892A JP 25865892 A JP25865892 A JP 25865892A JP H06107143 A JPH06107143 A JP H06107143A
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JP
Japan
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brake
brake fluid
casing
reservoir
hydraulic pump
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JP25865892A
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Yasuharu Shimonishi
康晴 下西
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Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で、ブレーキ圧回路内に空気を残
留させることなく、ブレーキ液できるようにする。 【構成】 車輪の制動部にブレーキ液を供給するブレー
キ制御用の液圧ポンプ9を有する車両用ブレーキ装置に
おいて、このブレーキ装置のケーシング28に、上記液
圧ポンプ9に連通するブレーキ液の注入口29およびエ
ア抜き口32を形成するとともに、このエア抜き口32
を上記ブレーキ液の注入口29の設置部の反対側に配設
した。また、上記車両用ブレーキ装置のブレーキ液注入
方法において、ブレーキ液の注入口29をエア抜き口3
2の下方に位置させた状態でその下端部からブレーキ液
を注入するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加速時に車輪のスリッ
プを抑制するトラクション制御もしくは緊急時に自動的
に制動力を付与する自動ブレーキ制御または制動時に車
輪のロックを防止するアンチスキッド制御等に使用され
る車両用ブレーキ装置および同装置のブレーキ液注入方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平4−22369号公
報に示されるように、アンチスキッド制御の弁手段と、
液圧ポンプとがケーシング内に組込まれてなる車両用ブ
レーキ装置を車両に取付ける際に、上記弁手段および液
圧ポンプ等が設けられたブレーキ圧回路にブレーキ液を
注入するブレーキ液の注入方法として、マスタシリンダ
内のリザーバタンクからブレーキ圧回路の真空引きを行
い、その内部を真空状態とした後にブレーキ液を注入す
ることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように真空引き
によりブレーキ液を注入するように構成した場合には、
上記ケーシング内に設置された液圧ポンプおよびリザー
バ等の内部にブレーキ液を充満させることが困難であ
り、作業に要する時間が長くなるとともに、上記液圧ポ
ンプ等が設けられたブレーキ圧回路の内部に空気が残留
した状態となり易いという問題がある。
【0004】上記ブレーキ装置では、そのケーシング内
に設けられた緩衝室にピストンを配設し、このピストン
を移動させることによって上記緩衝室内のブレーキ液を
確実に排出させた状態で、上記真空引きを行うことがで
きるようにしているが、このように構成した場合には、
ブレーキ装置の構造が複雑になり、しかも上記緩衝室以
外の液圧ポンプ内に空気が残留する可能性が高いという
問題があった。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、簡単な構成で、ブレーキ圧回路内に
空気を残留させることなく、ブレーキ液を注入できるよ
うにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
車輪の制動部にブレーキ液を供給するブレーキ制御用の
液圧ポンプを有する車両用ブレーキ装置において、この
ブレーキ装置のケーシングに、上記液圧ポンプに連通す
るブレーキ液の注入口およびエア抜き口を形成するとと
もに、このエア抜き口を上記ブレーキ液の注入口の設置
部の反対側に配設したものである。
【0007】請求項2に係る発明は、ケーシングに形成
されたブレーキ液の注入口の設置部と、エア抜き口の設
置部との間に、ブレーキ装置のリザーバを配設したもの
である。
【0008】請求項3に係る発明は、ブレーキ液のリザ
ーバをブレーキ装置のケーシングに一体に設けたもので
ある。
【0009】請求項4に係る発明は、ブレーキ装置のケ
ーシングに形成されたブレーキ液の注入口をエア抜き口
の下方に位置させた状態で、上記注入口の下端部からブ
レーキ液を注入しつつ、上記エア抜き口からエアを排出
させるように構成したものである。
【0010】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、ブレーキ装
置のケーシングの一方に形成された注入口からブレーキ
液を注入し、その他方に形成されたエア抜き口から空気
を導出させることにより、上記ケーシングに設けられた
ブレーキ圧回路内にブレーキ液が迅速かつ適正に注入さ
れることになる。
【0011】上記請求項2記載の発明によれば、ブレー
キ装置のケーシングの一方に形成された注入口からブレ
ーキ液を注入し、その他方に形成されたエア抜き口から
空気を導出させることにより、上記ケーシングに取付け
られたブレーキ圧回路およびリザーバ内にブレーキ圧が
注入されることになる。
【0012】上記請求項3記載の発明によれば、ブレー
キ装置のケーシングの一方に形成された注入口からブレ
ーキ液を注入し、その他方に形成されたエア抜き口から
空気を導出させることにより、上記ケーシングに一体に
設けられたブレーキ圧回路およびリザーバ内にブレーキ
圧が注入されることになる。
【0013】上記請求項4記載の発明によれば、ケーシ
ングの下方に位置する注入口からブレーキ圧回路内にブ
レーキ液を注入しつつ、ケーシングの上方に位置するエ
ア抜き口から空気を導出させることにより、上記ブレー
キ圧回路の下方部から上方部に順次ブレーキ液が充填さ
れることになる。
【0014】
【実施例】図1は、前輪駆動車に設けられた本発明に係
る車両用ブレーキ装置の実施例を示している。このブレ
ーキ装置は、ブレーキペダル1の踏み込み量に応じたブ
レーキ圧を発生するマスタシリンダ2と、このマスタシ
リンダ2に接続された2系統の液圧回路3,4と、トラ
クション制御時に駆動輪となる前輪FR,FLの制動部
にブレーキ液を供給するブレーキ制御ユニット5と、ア
ンチスキッド制御時に各車輪RL,FR,FL,RRの
制動部に付与されるブレーキ圧を制御するアンチスキッ
ド制御ユニット6とを備えている。
【0015】なお、上記ブレーキ装置は、第1の液圧回
路3が左後輪RLおよび右前輪FRに接続されるととも
に、第2の液圧回路4が左前輪FLおよび右後輪RRの
制動部に接続されたダイゴナルスプリット方式に構成さ
れている。
【0016】上記ブレーキ制御ユニット5は、リザーバ
7内の液圧を上記両液圧回路3,4に設けられた加圧シ
リンダ8の駆動部に供給する液圧ポンプ9と、この液圧
ポンプ9を上記加圧シリンダ8に接続する液圧供給管1
0とを有している。上記液圧ポンプ9の吐出部と、上記
リザーバ7との間には、電磁開閉弁11を有する第1リ
ターン通路12と、リリーフ弁13を有する第2リター
ン通路14とが設置されている。
【0017】上記電磁開閉弁11は、通常時には開放状
態に維持されており、トラクション制御時に図外のコン
トローラから出力される制御信号に応じて閉止状態とな
るように構成されている。また、上記リリーフ弁13
は、液圧ポンプ9から吐出されるブレーキ液の圧に応じ
て液圧供給管10の内部圧力が所定値となると、開放状
態となるように設定されている。
【0018】また、上記加圧シリンダ8には、トラクシ
ョン制御時に上記液圧ポンプ9から圧送された液圧によ
り駆動されて上記アンチスキッド制御ユニット6にブレ
ーキ液を供給する加圧ピストン15と、このブレーキ液
がマスタシリンダ2側に供給されるのを阻止するチェッ
ク弁16とが設けられている。
【0019】上記液圧ポンプ9は、アンチスキッド制御
ユニット6に設けられた後述するABSポンプの駆動モ
ータ17によって駆動されるプランジャー18と、上記
リザーバ7からの液圧の流入を許容する第1チェック弁
19と、上記加圧シリンダ8への液圧の供給を許容する
第2チェック弁20とを有している。そしてトラクショ
ン制御時にコントローラから出力される制御信号に応じ
て上記電磁開閉弁11が閉止された状態で、上記液圧ポ
ンプ9が駆動されて加圧シリンダ8の駆動部に液圧が供
給されることにより、加圧ピストン15が前進して加圧
シリンダ8内のブレーキ液が液圧回路3a,4aを通っ
てアンチスキッド制御ユニット6に供給されるようにな
っている。
【0020】上記アンチスキッド制御ユニット6に供給
されたブレーキ液は、後述する電磁開閉弁を介して駆動
輪となる前輪FL,FRの制動部に供給され、この前輪
FL,FRに制動力を付与する。なお、上記液圧ポンプ
9から吐出された液圧は、加圧ピストン15を前進させ
た後、上記リリーフ弁13を通ってリザーバ7に戻され
ることになる。
【0021】また、トラクション制御が実行されていな
い通常時には、コントローラから出力される制御信号に
応じて上記電磁開閉弁11が開放状態となるように設定
されている。この結果、通常時に上記駆動モータ17に
よって液圧ポンプ9が駆動されると、この液圧ポンプ9
から吐出された液圧が第1リターン通路12を通ってリ
ザーバ7に戻され、これによって上記液圧が加圧シリン
ダ8に供給されることが防止されるようになっている。
【0022】上記アンチスキッド制御ユニット6は、図
2に示すように、液圧回路3a,4aに設けられた一対
のプロポーショナルバルブ21と、各車輪毎に配設され
た第1,第2電磁開閉弁22,23と、第1電磁開閉弁
22と並列に設置されたチェック弁24と、上記プロポ
ーショナルバルブ21を介してリザーバ25内のブレー
キ液を上記マスタシリンダ2に戻す一対のABSポンプ
26とを備えている。
【0023】上記第1,第2電磁開閉弁22,23は、
アンチスキッド制御時に図外のコントローラから出力さ
れる制御信号に応じて開閉操作され、制動部に供給され
るブレーキ液を増圧、減圧もしくは保持状態とすること
により、各車輪の制動力を個別に制御するように構成さ
れている。すなわち、上記第1電磁開閉弁22が閉止状
態とされるとともに、第2電磁開閉弁23が開放状態と
された場合には、各車輪の制動部内のブレーキ液がリザ
ーバ25に導出されて減圧状態となる。このリザーバ2
5内に導出されたブレーキ液は、駆動モータ17によっ
て駆動される上記ABSポンプ26により、マスタシリ
ンダ2に戻されるようになっている。
【0024】また、上記第1電磁開閉弁22が開放状態
とされるとともに、第2電磁開閉弁23が閉止状態とさ
れた場合には、マスタシリンダ2内のブレーキ液が各車
輪の制動部内に供給されて増圧状態となり、両電磁開閉
弁22,23が共に閉止状態とされた場合には、ブレー
キ液の循環が阻止されてブレーキ圧が保持状態となるよ
うに構成されている。さらに上記トラクション制御時に
は、前輪FL,FR用の第1電磁開閉弁22が開放され
ることにより、上記加圧シリンダ8から供給されたブレ
ーキ液が前輪FL,FRの制動部に供給されるようにな
っている。
【0025】上記アンチスキッド制御ユニット6を構成
する各部品は、図3に示すように、第1ケーシング27
に一体の状態で組み込まれ、この第1ケーシング27の
側面に上記駆動モータ17が直結されている。また、上
記第1ケーシング27の上端面には、上記ブレーキ制御
ユニット5が組み込まれた第2ケーシング28が図外の
取付ボルト等によって固着されている。この第2ケーシ
ング28の上端面には、リザーバ7を構成する凹部7a
が形成されるとともに、この凹部7aに上面を被覆する
カバー7bが取付けられることにより、ブレーキ制御ユ
ニット5のリザーバ7が一体に設けられている。
【0026】また、上記液圧ポンプ9のプランジャー1
9は、駆動モータ17によって回転駆動される図外の駆
動カムによって往復駆動されることにより、リザーバ7
内のブレーキ液を第1チェック弁19の弁体内に導入し
た後、第2チェック弁20から上記液圧供給管10に吐
出するように構成されている。また、上記駆動カムは、
その左右に設置されたABSポンプ用のプランジャー
(図示せず)を駆動するようになっている。
【0027】上記液圧供給管10は、図4に示すよう
に、第2ケーシング28の側方部に設置された一対の加
圧シリンダ8の駆動部に接続され、この両加圧シリンダ
8の間には、リザーバ7に連通する電磁開閉弁11が設
置されている。そして上記加圧シリンダ8の吐出部に
は、上記マスタシリンダ2に連通する液圧回路3,4が
接続されるとともに、下方のアンチスキッド制御ユニッ
ト6に連通する液圧回路3a,4aが接続されている。
【0028】また、上記第2ケーシング28の前面、つ
まり上記電磁開閉弁22,23の設置部側の端面には、
ブレーキ液の注入口29が形成されるとともに、この注
入口29から上記液圧ポンプ9の設置部に伸びるブレー
キ液の供給通路30が形成されている。そして上記第2
ケーシング28の後面、つまり電磁開閉弁11の設置部
側の端面には、ブリーザバルブ31が取付けられるエア
抜き口32が形成されるとともに、このエア抜き口32
から上記液圧供給管10に伸びるエア抜き通路33が形
成されている。また、上記ブレーキ制御ユニット5のリ
ザーバ7は、第1ケーシング28の上端面上においてそ
の前後方向中間部、つまり上記ブレーキ液の注入口29
の設置部と、上記エア抜き口32との間に側に配設され
ている。
【0029】上記構成の車両用ブレーキ装置にブレーキ
液を注入するには、上記ブレーキ液の注入口29をエア
抜き口32の下方に位置させた状態で、図外のブレーキ
液の供給源に連通するホースを上記注入口29に接続
し、この注入口29内にブレーキ液を供給する。この注
入口29に供給されたブレーキ液は、上記供給通路30
を通って液圧ポンプ9内に供給される。そして上記ブレ
ーキ液は、エア抜き口32のブリーザバルブ31からエ
アを排出させつつ、液圧供給管10を介して上記リザー
バ7に流入し、さらにブレーキ圧回路の隅々まで行き渡
ることになる。
【0030】なお、上記ブレーキ液の注入口29に対す
るブレーキ液の注入を容易に行ない得るようにするた
め、上記注入口29にクイックジョイントを設置した構
成とすることが望ましい。このように構成した場合に
は、上記クイックジョイントにブレーキ液の注入用ホー
スを接続した時点で、ブレーキ液の注入が可能状態とな
り、また上記注入用ホースを取外した時点で、ブレーキ
液の逆流が阻止されることになる。
【0031】上記のようにブレーキ装置を構成するブレ
ーキ制御ユニット5の第2ケーシング28にブレーキ液
の注入口29を設けるとともに、この注入口29の設置
部の反対側に、上記エア抜き口32に配設したため、こ
のブレーキ装置を車体に組付ける前にそのケーシング2
8等に形成されたブレーキ圧回路内の隅々にブレーキ液
を行き渡らせ、上記ブレーキ圧回路内に空気が残留する
という事態の発生を効果的に防止することができる。し
たがって、上記ブレーキ装置の構造を複雑化することな
く、迅速かつ適正に上記ブレーキ液の充填作業を行うこ
とができる。
【0032】また、図3に示すように、第2ケーシング
28の上端面にブレーキ制御ユニット5のリザーバ7を
一体に設けるとともに、このリザーバ7を上記エア抜き
口32の設置部と、ブレーキ液の注入口29の設置部と
の間に配設した場合には、上記リザーバ7内にブレーキ
液を充満させる作業を容易に行うことができる。
【0033】すなわち、上記リザーバ7を第2ケーシン
グ28と別体に形成した場合、もしくはリザーバ7がエ
ア抜き口32の上方に位置している場合において、この
リザーバ内に空気を残存させることなくブレーキ液を充
満させるためには、第2ケーシングからリザーバを取外
した状態で、その内部にブレーキ液を注入した後に上記
リザーバをブレーキ装置に取付け、さらにこのブレーキ
装置に対するブレーキ液の注入を行う等の煩雑な作業が
必要となる。これに対して上記図3に示す構成を採用し
た場合には、上記ブレーキ装置に対するブレーキ液の充
填を行うのと同時に上記リザーバ7内にもブレーキ液を
充満させることができるため、このブレーキ液の充填作
業を容易化することができる。
【0034】また、上記実施例では、アンチスキッド制
御用のABSポンプ26を駆動する駆動モータ17によ
ってトラクション制御用の液圧ポンプ9を駆動するよう
に構成し、上記駆動モータ17と、図外の駆動カムから
なる駆動部材とをアンチスキッド制御およびトラクショ
ン制御の両方に共用化するようにしたため、上記両ポン
プ26,9を駆動する駆動モータ等をそれぞれ別々に設
けた場合に比べて装置の構造を簡略化してその重量を軽
減化することができる。
【0035】また、上記ABSポンプ26と、液圧ポン
プ9とを別体に構成したため、両ポンプ26,9の機能
を単一のポンプによって果たすように構成した場合に比
べ、配管およびリザーバ等の構造を簡略化することがで
きる。したがって、上記トラクション制御ユニットから
なるブレーキ制御ユニット5と、アンチスキッド制御ユ
ニット6とをそれぞれ個別にユニット化し、この両ユニ
ット5,6を組合せることにより、上記アンチスキッド
制御機能とトラクション制御機能との両方を有するブレ
ーキ装置を提供することができとともに、上記両ユニッ
ト5,6の基本的構成を変化させることなく、両者を分
離することにより、上記両制御機能の一方のみを有する
ブレーキ装置を提供することができる。
【0036】また、上記のように液圧ポンプ9とリザー
バ7との間に、電磁開閉弁11を有する第1リターン通
路12を設置し、アンチスキッド制御時に上記電磁開閉
弁11を開放して液圧ポンプ9から吐出される液圧をリ
ザーバ7に戻すように構成した場合には、上記アンチス
キッド制御の実行時に駆動モータ17が作動してトラク
ション制御用の液圧ポンプ9が駆動された場合において
も、その液圧が上記加圧シリンダ8に供給されるのを防
止することができる。したがって、上記アンチスキッド
制御時に液圧供給管10内の圧力が上昇するのを防止で
きるとともに、上記液圧ポンプ9の駆動力が無駄に消費
されるのを防止することができる。
【0037】なお、上記実施例では、加圧シリンダ8内
にチェック弁16を設け、トラクション制御時に加圧ピ
ントン8内のブレーキ液圧がマスタシリンダ2に逆流す
るのを上記チェック弁16によって阻止する構成してい
るが、図5に示すように、加圧シリンダ8と、チェック
弁16とを別体に形成するとともに、このチェック弁1
6と並列に電磁開閉弁34を設けた構造としてもよい。
この場合には、トラクション制御の非実行時に上記電磁
開閉弁34を開放状態とすることにより、上記チェック
弁16の詰まりが生じた場合においても、上記マスタシ
リンダ2に対してブレーキ液を戻すことができなくなる
という事態の発生を確実に防止することができる。
【0038】また、図6に示すように、液圧ポンプ9と
リザーバ7との間に、通常時には閉止状態に維持するよ
うに構成されたチェック弁35と、マスターシリンダ2
から供給される液圧に応じて上記チェック弁35を開放
状態とするピストン36とを有する第3リターン通路3
7を設けた構造としてもよい。このように構成した場合
には、トラクション制御時に上記液圧ポンプ9から吐出
された液圧が上記第3リターン通路37を通ってリザー
バ7に戻されるのを上記チェック弁35によって阻止す
ることができる。
【0039】そしてブレーキペダル1が踏みまれた時点
で、上記マスターシリンダ2から供給される液圧に応じ
て上記チェック弁35が開放状態とされるため、液圧ポ
ンプ9から吐出された液圧が加圧シリンダ8に供給され
るのを防止することができる。したがって、ブレーキペ
ダル1が踏みまれてアンチスキッド制御が実行される可
能性が生じた場合には、上記チェック弁35が開放され
て液圧ポンプ9とリザーバ7とが第3リターン通路37
によって短絡されることになり、これによって液圧ポン
プ9の駆動力が無駄に消費されるのを確実に防止するこ
とができる。
【0040】なお、上記実施例では、本発明に係るブレ
ーキ装置を前輪駆動車に適用した例について説明した
が、本発明の構成を後輪駆動車に対して採用できること
は勿論である。また、上記第2ケーシング28にトラク
ション制御ユニット5が組み込まれてなる上記構成に代
え、センサによって障害物が検出された場合等に、自動
的に制動力を付与する自動ブレーキ制御ユニットを設置
した構造とすることもできる。
【0041】さらに上記実施例に示すように、各車輪毎
に一対の電磁開閉弁22,23が設けられてなる8バル
ブ方式のアンチスキッド制御ユニット6に代え、フロー
コントロールバルブを有するアンチスキッド制御ユニッ
トを上記第1ケーシング27に組み込んだ構成としても
よい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ブレー
キ装置のケーシングに、ブレーキ液の注入口を設けると
ともに、この注入口の設置部の反対側に、エア抜き口に
配設したため、このブレーキ装置を車体に組付ける前に
ケーシングに形成されたブレーキ圧回路内の隅々にブレ
ーキ液を行き渡らせ、上記ブレーキ圧回路内に空気が残
留するという事態の発生を効果的に防止することができ
る。したがって、上記ブレーキ装置の構造を複雑化する
ことなく、迅速かつ適正に上記ブレーキ液の充填作業を
行うことができる。
【0043】また、上記ケーシングにブレーキ液のリザ
ーバを一体に設け、かつ、このリザーバを上記ブレーキ
液の注入口の設置部と、エア抜き口の設置部との間に配
設した場合には、上記リザーバ内に空気を残存させるこ
となくブレーキ液を充満させる作業を容易かつ迅速に行
うことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクション制御ユニットの構成を示す配管図
である。
【図2】アンチスキッド制御ユニットの構成を示す配管
図である。
【図3】本発明に係る車両用ブレーキ装置の内部構造を
示す断面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】加圧シリンダの別の例を示す部分配管図であ
る。
【図6】トラクション制御ユニットの別の例を示す配管
図である。
【符号の説明】
5 トラクション制御ユニット(ブレーキ制御ユニッ
ト) 6 アンチスキッド制御ユニット 7 リザーバ 9 液圧ポンプ 10 液圧供給管 28 第2ケーシング 29 ブレーキ液の注入口 32 エア抜き口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪の制動部にブレーキ液を供給するブ
    レーキ制御用の液圧ポンプを有する車両用ブレーキ装置
    において、このブレーキ装置のケーシングに、上記液圧
    ポンプに連通するブレーキ液の注入口およびエア抜き口
    を形成し、このエア抜き口を上記ブレーキ液の注入口の
    設置部の反対側に配設したことを特徴とする車両用ブレ
    ーキ装置。
  2. 【請求項2】 ケーシングに形成されたブレーキ液の注
    入口の設置部と、エア抜き口の設置部との間に、ブレー
    キ装置のリザーバを配設したことを特徴とする請求項1
    記載の車両用ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 ブレーキ液のリザーバをブレーキ装置の
    ケーシングに一体に設けたことを特徴とする請求項2記
    載の車両用ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 ブレーキ装置のケーシングに形成された
    ブレーキ液の注入口をエア抜き口の下方に位置させた状
    態で、上記注入口の下端部からブレーキ液を注入しつ
    つ、上記エア抜き口から空気を排出させるように構成し
    たことを特徴とする請求項1,2または3記載の車両用
    ブレーキ装置のブレーキ液注入方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008049742A (ja) * 2006-08-22 2008-03-06 Advics:Kk ブレーキ液圧制御用アクチュエータ
JP2017105305A (ja) * 2015-12-09 2017-06-15 日立オートモティブシステムズ株式会社 ブレーキ装置、及びブレーキ装置の制御方法

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JP2017105305A (ja) * 2015-12-09 2017-06-15 日立オートモティブシステムズ株式会社 ブレーキ装置、及びブレーキ装置の制御方法

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