JPH06106536A - プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法およびプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離装置と、粉体材料などの粉砕・分離・造粒装置および粉体材料などの研磨・整粒装置 - Google Patents

プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法およびプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離装置と、粉体材料などの粉砕・分離・造粒装置および粉体材料などの研磨・整粒装置

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JPH06106536A
JPH06106536A JP32879292A JP32879292A JPH06106536A JP H06106536 A JPH06106536 A JP H06106536A JP 32879292 A JP32879292 A JP 32879292A JP 32879292 A JP32879292 A JP 32879292A JP H06106536 A JPH06106536 A JP H06106536A
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貞夫 西堀
Yuzo Itakura
祐三 板倉
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  • Crushing And Grinding (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的簡単な手段で、処理対象としてのプラ
スチック成形品から、表面に形成されている樹脂塗膜を
分離除去した上で、素材化されたプラスチック材,所定
粒径範囲内に整粒されたプラスチック材として回収し、
また、粉体材料などの被処理物を粉砕,造粒する。 【構成】 プラスチック成形品を各被処理小片に破砕し
た後、各被処理小片に対して微振動に基づいた圧縮衝撃
力を付加して圧潰させ、各被処理小片面から分離した樹
脂塗膜を除去し、各被処理小片を再粉砕させて各粉砕片
に対しても衝撃摩砕力を付加して研磨整粒し、また、内
側圧縮衝撃部材の内側圧縮衝撃面と、外側圧縮衝撃部材
の外側圧縮衝撃面とを所定の間隔を隔てゝ対向させ、こ
れらの内側,外側の各圧縮衝撃部材の一方に方向性のあ
る微振動を与え、各圧縮衝撃面間に供給される被処理物
を粉砕し、圧潰して表面の薄膜を分離し、造粒する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラスチック成形品
の破砕・樹脂塗膜の分離方法,プラスチック成形品の破
砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法および
プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離装置と、粉
体材料などの粉砕・分離・造粒装置および粉体材料など
の研磨・整粒装置に関するものである。
【0002】さらに詳しくは、特に、表面が化粧用およ
び/あるいは保護用の合成樹脂材料を主成分とする樹脂
塗膜によって覆われた各種のプラスチック成形品を対象
にして、このプラスチック成形品を破砕して粗粒状の複
数に被処理小片化した上で、当該粗粒状にされた各被処
理小片から樹脂塗膜を分離かつ除去し、素材化されたプ
ラスチック材として回収するか、必要に応じては、併せ
て、この素材化されたプラスチック材を整粒して所定粒
径範囲内の整粒物によるプラスチック材として回収する
ことにより、当該回収されたプラスチック材の再利用を
図り得るようにしたプラスチック成形品の破砕・樹脂塗
膜の分離方法,プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の
分離・プラスチック材の整粒方法およびプラスチック成
形品の破砕・樹脂塗膜の分離装置と、それに、前記粗粒
状にされた各被処理小片から樹脂塗膜を分離かつ除去す
るか、または、比較的硬質のプラスチック成形品を含む
粉体成形品など(以下,単に、粉体成形品とも呼ぶ)を
対象にして、この粉体成形品などを破砕して粗粒状の複
数に被処理物化した上で、当該粗粒状にされた比較的硬
質のプラスチック材を含む粉体材料など(以下,単に、
粉体材料とも呼ぶ)の被処理物を粉砕するか、あるい
は、比較的軟質のプラスチック成形品を含む粉体成形品
など(以下,単に、粉体成形品とも呼ぶ)を対象にし
て、この粉体成形品などを破砕して粗粒状の複数に被処
理物化した上で、当該粗粒状にされた比較的軟質のプラ
スチック材を含む粉体材料などの被処理物を整粒かつ造
粒し得るようにした粉体材料などの粉砕・分離・造粒装
置,および粉体材料などの研磨・整粒装置に係るもので
ある。
【0003】
【従来の技術】一般に、各種の合成樹脂などのプラスチ
ック成形材料によって賦形成形されたプラスチック成形
品は、生活の多様化に伴い、広範な用途に向けて多種
類,かつ多量に用いられているが、現在では、この種の
プラスチック成形品における使用後の処理について、次
のような種々の問題が提起されている。
【0004】こゝで、プラスチック成形品を構成するプ
ラスチック成形材料の多くは、それぞれに耐水性,耐候
性に優れ、腐敗し難いなどの特長を有する反面,例え
ば、廃棄処分のための焼却炉による焼却に際しては、多
量の有害ガスとか排煙などを発生して社会環境上,好ま
しくないことがよく知られているほか、焼却時に溶融さ
れた合成樹脂材が炉内に付着して当該炉自体を損傷する
惧れがあるなどの不利を有しており、かつこれを避ける
ために、地中に埋設処理したとしても、長期間に亘って
腐敗せずに残存することから、環境破壊の一因になるも
のとされている。
【0005】一方,この種のプラスチック成形材料とし
ての樹脂資材に関しては、資源的にも年々枯渇化の傾向
にあり、使用後のプラスチック成形品を廃棄せずに再利
用することが要請かつ認識され、この再利用のために、
プラスチック成形品に対しては、利用したプラスチック
成形材料の種別などを表示して回収の便を図ることなど
が試みられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】こゝで、上記の再利用
のために回収しようとするプラスチック成形品は、通常
の場合、当該プラスチック成形品の表面に対して、艶出
し,艶消し,および着色などの化粧用のための,ないし
は、耐摩耗性,および耐候性などを一層,高める保護用
のための樹脂塗膜を施してあることが多く、その一例と
して、例えば、各種の車両に適用されるバンパー部材に
おいては、ポリプロピレンによって成形された厚さ 2.5
mm程度の基体部材の表面上に、膜厚が25μm 程度のポリ
ウレタン塗膜を塗着してあるのが通例である。
【0007】また、このプラスチック成形品の表面に形
成されている樹脂塗膜については、当該プラスチック成
形品の成形に適用されるプラスチック成形材料に対し
て、異なった種類,特性の合成樹脂塗料を用いて形成さ
れる場合,ならびに、同上異なった色彩の合成樹脂塗料
を用いて形成される場合が一般的であり、従って、この
ように異なった種類,特性,ならびに異なった色彩を有
する部材の相互を混在したまゝの状態で再利用するとき
は、当該再利用によって得られる成形品の特性が著しく
損なわれるほか、所望通りの色彩もまた得られないとい
う結果を生ずることになる。
【0008】そこで、上記観点から、従来においては、
回収されるプラスチック成形品に関して、通常、これを
同一の種類でかつ同一の特性をもつプラスチック毎に区
分した上で回収して再利用することが行なわれている。
【0009】しかしながら、プラスチック成形品の表面
に形成されている樹脂塗膜は、比較的薄くかつ塗着力も
強くて簡単には剥離できず、公知の機械的な剥離,分別
手段にも種々の好ましくない障害を生じ易くて適合し難
いもので、例えば、ボールミルなどの粉砕手段を用い
て、これを剥離,分別しようとしても、粉砕時に生ずる
摩擦熱によって剥離対象の樹脂塗膜が溶融され、却って
剥離不可能になるという欠点があり、また、このように
種別を異にしている素材の相互を対応する溶剤によって
溶融分離処理するのには、処理装置自体が、とかく大が
ゝりになるもので経済的な面などから好ましくはなく、
かつ使用済溶剤の処置にも多くの難があるという種々の
問題点がある。
【0010】そしてまた、前記プラスチック材の回収に
おける各問題点としての事柄は、当該プラスチック材以
外の粉体材料についてもおゝむね同様であった。
【0011】この発明は、主として、このような従来の
問題点を解消するためになされたもので、その目的とす
るところは、比較的簡単かつ容易な手段により、処理対
象としてのプラスチック成形品から、表面に形成されて
いる樹脂塗膜を分離除去した上で、素材化されたプラス
チック材として回収し、かつ必要に応じては、併せて、
これを所定の粒径範囲内に整粒されたプラスチック材と
して回収し得るようにした,この種のプラスチック成形
品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,プラスチック成形品の
破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法,お
よびプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離装置を
提供することである。
【0012】また、前記と同様に、粗粒状にされた各被
処理小片から樹脂塗膜を分離かつ除去すると共に、広義
には、比較的硬質の粉体成形品などを対象(つまり、狭
義には、前記樹脂塗膜を形成したプラスチック成形品に
ついても対象となる)にして、この粉体成形品などを破
砕して粗粒化した被処理物を粉砕し、かつ別に、比較的
軟質の粉体成形品などを対象にして、この粉体成形品な
どを破砕して粗粒化した被処理物を整粒かつ造粒し得る
ようにした,この種の粉体材料などの粉砕・分離・造粒
装置,および粉体材料などの研磨・整粒装置を提供する
ことである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明に係るプラスチック成形品の破砕・樹脂塗
膜の分離方法,およびプラスチック成形品の破砕・樹脂
塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法は、処理対象の
プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破砕した
後、これらの個々の各被処理小片に対して、微振動に基
づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させ、この圧潰作用に
よって各被処理小片面から分離した樹脂塗膜を除去する
ことで、素材化されたプラスチック材として回収し、ま
たは、樹脂塗膜の除去された圧潰被処理小片に対して衝
撃摩砕力を付加して研磨し、表面の整えられたプラスチ
ック材として回収し、または、各被処理小片を再粉砕さ
せた後に、この再粉砕された粒径を所定の粒径範囲以下
に揃えた上で、各粉砕片に対して、衝撃摩砕力を付加し
て研磨し、これを所定の粒径範囲内の整粒物によるプラ
スチック材として回収するようにしたものであり、ま
た、プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離装置
は、相互に所定の間隙を隔てゝ対向する圧縮衝撃面に対
して、微振動,もしくは、方向性のある微振動を与え、
これらの各圧縮衝撃面間に供給される各被処理小片を当
該微振動,もしくは、方向性のある微振動に基づいた圧
縮衝撃力によって圧潰し得るようにしたものである。
【0014】かつまた、この発明に係る粉体材料などの
粉砕・分離・造粒装置,および粉体材料などの研磨・整
粒装置は、内側圧縮衝撃部材の内側圧縮衝撃面と、外側
圧縮衝撃部材の外側圧縮衝撃面とを所定の間隔を隔てゝ
対向させると共に、これらの内側,外側の各圧縮衝撃部
材の少なくとも一方に対して、被処理物の該当する処理
態様毎に、当該被処理物の特性,性状などを考慮して制
御された方向性のある微振動を与え、これらの内側,外
側の各圧縮衝撃面間に供給される被処理物を、当該方向
性のある微振動に基づいた圧縮衝撃力によって、例え
ば、粗粒状にされて比較的硬質の粉体材料などの被処理
物を粉砕し、または、粗粒状にされて比較的軟質の粉体
材料などの被処理物を造粒し得るようにしたものであ
る。
【0015】すなわち、この発明の第1の発明は、表面
に樹脂塗膜を形成したプラスチック成形品を対象にし
て、このプラスチック成形品から樹脂塗膜を分離除去
し、素材化されたプラスチック材として回収する方法で
あって、前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片
に破砕する工程と、前記破砕された個々の各被処理小片
に対して、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰
させる工程とを少なくとも含むことを特徴とするプラス
チック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法である。
【0016】また、この発明の第2の発明は、表面に樹
脂塗膜を形成したプラスチック成形品を対象にして、こ
のプラスチック成形品から樹脂塗膜を分離除去し、素材
化されたプラスチック材として回収する方法であって、
前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破砕す
る工程と、前記破砕された個々の各被処理小片に対し
て、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させ、
かつ圧潰によって剥離した樹脂塗膜を随時に除去する工
程とを少なくとも含むことを特徴とするプラスチック成
形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法である。
【0017】また、この発明の第3の発明は、表面に樹
脂塗膜を形成したプラスチック成形品を対象にして、こ
のプラスチック成形品から樹脂塗膜を分離除去し、素材
化されたプラスチック材として回収する方法であって、
前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破砕す
る工程と、前記破砕された個々の各被処理小片に対し
て、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させ、
かつ圧潰によって剥離した樹脂塗膜を随時に除去する工
程と、前記樹脂塗膜を除去した各被処理小片を研磨,整
粒する工程とを少なくとも含むことを特徴とするプラス
チック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材
の整粒方法である。
【0018】また、この発明の第4の発明は、表面に樹
脂塗膜を形成したプラスチック成形品を対象にして、こ
のプラスチック成形品から樹脂塗膜を分離除去して、素
材化されたプラスチック材として回収する方法であっ
て、前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破
砕する工程と、前記破砕された個々の各被処理小片に対
して、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させ
る工程,または、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加し
て圧潰させると共に、圧潰によって剥離した樹脂塗膜を
随時に除去する工程と、前記圧潰された各被処理小片を
再粉砕する工程と、前記再粉砕によって各粉砕片面から
分離された樹脂塗膜を除去する工程とを少なくとも含む
ことを特徴とするプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜
の分離方法である。
【0019】また、この発明の第5の発明は、表面に樹
脂塗膜を形成したプラスチック成形品を対象にして、こ
のプラスチック成形品から樹脂塗膜を分離除去し、素材
化されたプラスチック材として回収する方法であって、
前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破砕す
る工程と、前記破砕された個々の各被処理小片に対し
て、微振動に基づいた圧縮衝撃力を継続的に付加して圧
潰させる工程,または、微振動に基づいた圧縮衝撃力を
付加して圧潰させると共に、圧潰によって剥離した樹脂
塗膜を随時に除去する工程と、前記圧潰された各被処理
小片を再粉砕する工程と、前記再粉砕された個々の各粉
砕片に対して、衝撃摩砕力を付加して研磨し、当該各粉
砕片を整粒する工程とを少なくとも含むことを特徴とす
るプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラス
チック材の整粒方法である。
【0020】また、この発明の第6の発明は、表面に樹
脂塗膜を形成したプラスチック成形品を対象にして、こ
のプラスチック成形品から樹脂塗膜を分離除去し、素材
化されたプラスチック材として回収する方法であって、
前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破砕す
る工程と、前記破砕した個々の各被処理小片に対して、
微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させる工
程,または、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧
潰させると共に、圧潰によって剥離した樹脂塗膜を随時
に除去する工程と、前記圧潰された各被処理小片を再粉
砕する工程と、前記再粉砕された個々の各粉砕片に対し
て、衝撃摩砕力を付加して研磨、整粒する工程と、前記
整粒された各整粒物と、当該整粒によって分離された樹
脂塗膜などゝを区分し、当該樹脂塗膜などを除去する工
程とを少なくとも含むことを特徴とするプラスチック成
形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方
法である。
【0021】そして、この発明は、前記第1,第2,第
4の各発明による各プラスチック成形品の破砕・樹脂塗
膜の分離方法,または、第3,第5,第6の各発明によ
る各プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラ
スチック材の整粒方法において、前記各被処理小片に対
する圧潰が、相互に対向する各圧縮衝撃面間で、方向性
のある微振動に基づいた衝撃力を付加してなされること
を特徴とするものである。
【0022】また、この発明は、前記第1,第2,第4
の各発明による各プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜
の分離方法,または、第3,第5,第6の各発明による
各プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラス
チック材の整粒方法において、前記各被処理小片に対す
る圧潰工程時に、相互に対向する圧縮衝撃面間での圧縮
衝撃力の付加に合わせ、当該圧縮衝撃面間に対して、樹
脂塗膜の剥離促進用の液体を流下させることを特徴とす
るものである。
【0023】また、この発明は、前記第1,第2,第4
の各発明による各プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜
の分離方法,または、第3,第5,第6の各発明による
各プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラス
チック材の整粒方法において、前記各被処理小片に対す
る圧潰工程時に、当該圧潰作用により各被処理小片面か
ら分離された樹脂塗膜などを可及的に除去することを特
徴とするものである。
【0024】また、この発明は、前記第4の発明による
プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,また
は、第5,第6の各発明による各プラスチック成形品の
破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法にお
いて、前記各被処理小片の再粉砕工程時に、当該再粉砕
された粉砕片の粒径を所定の粒径範囲以下に揃えること
を特徴とするものである。
【0025】また、この発明は、前記第1,第2,第4
の各発明による各プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜
の分離方法,または、第3,第5,第6の各発明による
各プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラス
チック材の整粒方法において、前記各被処理小片の圧潰
工程を、複数回に亘り順次に繰り返すことを特徴とする
ものである。
【0026】また、この発明は、前記第4の発明による
プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,また
は、第5,第6の各発明による各プラスチック成形品の
破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法にお
いて、前記各被処理小片の再粉砕工程を、複数回に亘り
順次に繰り返すことを特徴とするものである。
【0027】また、この発明は、前記第1,第2,第4
の各発明による各プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜
の分離方法,または、第3,第5,第6の各発明による
各プラスチック材の粉砕・分離・整粒方法において、前
記各被処理小片の圧潰工程を、該当する各工程中で、複
数回に亘り繰り返すことを特徴とするものである。
【0028】さらに、この発明は、前記第4の発明によ
るプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,ま
たは、第5,第6の各発明による各プラスチック成形品
の破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法に
おいて、前記各被処理小片の再粉砕工程を、該当する各
工程中で、複数回に亘り繰り返すことを特徴とするもの
である。
【0029】引き続き、この発明の第7の発明は、表面
に樹脂塗膜を形成したプラスチック成形品を対象にし
て、このプラスチック成形品から樹脂塗膜を分離除去
し、素材化されたプラスチック材として得る装置であっ
て、相互に所定の間隔を隔てゝ圧縮衝撃面を対向させた
1対からなる各圧縮衝撃部材を設け、前記各圧縮衝撃部
材の上方には、前記破砕された各被処理小片を順次に供
給する投入開口を形成させ、前記各圧縮衝撃部材の少な
くとも何れか一方を他方に対して微振動させ得るように
構成したことを特徴とするプラスチック成形品の破砕・
樹脂塗膜の分離装置である。
【0030】また、この発明は、前記第7の発明による
プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離装置におい
て、前記各圧縮衝撃部材の少なくとも何れか一方の圧縮
衝撃面に、個々に独立した突起群を突設させたことを特
徴とするものである。
【0031】次に、この発明の第8の発明は、内側圧縮
衝撃面を形成した内側圧縮衝撃部材と、前記内側圧縮衝
撃面に所定間隙を隔てゝ対向される外側圧縮衝撃面を形
成した外側圧縮衝撃部材とを設け、前記内側,外側の各
圧縮衝撃面間の上方に、被処理物を供給する投入開口を
形成させると共に、前記内側,外側の各圧縮衝撃部材の
少なくとも一方に対して、当該各被処理物の該当する処
理態様毎に、その特性,性状などに対応して制御された
方向性のある微振動を与え得るように構成したことを特
徴とする粉体材料などの粉砕・分離・造粒装置である。
【0032】また、この発明の第9の発明は、内側圧縮
衝撃面を形成した内側圧縮衝撃部材と、前記内側圧縮衝
撃面に所定間隙を隔てゝ対向される外側圧縮衝撃面を形
成した外側圧縮衝撃部材と、前記外側圧縮衝撃部材の外
周面所定位置に設置された振動発生手段とを設け、前記
内側,外側の各圧縮衝撃面間の上方に、被処理物を供給
する投入開口を形成させると共に、前記外側圧縮衝撃部
材に対して、前記振動発生手段により、当該被処理物の
該当する処理態様毎に、その特性,性状などに対応して
制御された方向性のある微振動を与え得るように構成し
たことを特徴とする粉体材料などの粉砕・分離・造粒装
置である。
【0033】また、この発明の第10の発明は、内側圧
縮衝撃面を形成した内側圧縮衝撃部材と、前記内側圧縮
衝撃面に所定間隙を隔てゝ対向される外側圧縮衝撃面を
形成した外側圧縮衝撃部材と、前記内側圧縮衝撃部材の
支持軸芯相当部に偏心クラッチなどの振動伝達手段を介
して設置された振動発生手段とを設け、前記内側,外側
の各圧縮衝撃面間の上方に、各被処理物を供給する投入
開口を形成させると共に、前記内側圧縮衝撃部材に対し
て、前記振動発生手段により、当該被処理物の該当する
処理態様毎に、その特性,性状などに対応して制御され
た方向性のある微振動を与え得るように構成したことを
特徴とする粉体材料などの粉砕・分離・造粒装置であ
る。
【0034】また、この発明の第11の発明は、内側圧
縮衝撃面を形成した内側圧縮衝撃部材と、前記内側圧縮
衝撃面に所定間隙を隔てゝ対向される外側圧縮衝撃面を
形成した外側圧縮衝撃部材と、前記外側圧縮衝撃部材の
外周面所定位置に設置された振動発生手段と、前記内側
圧縮衝撃部材を回転させる回転発生手段とを設け、前記
内側,外側の各圧縮衝撃面間の上方に、被処理物を供給
する投入開口を形成させると共に、前記外側圧縮衝撃部
材に対して、前記振動発生手段により、当該被処理物の
該当する処理態様毎に、その特性,性状などに対応して
制御された方向性のある微振動を与え、かつ同時に、前
記内側圧縮衝撃部材に対して、前記回転発生手段によ
り、前記外側圧縮衝撃部材の微振動方向と順方向,もし
くは、逆方向の回転を与え得るように構成したことを特
徴とする粉体材料などの粉砕・分離・造粒装置である。
【0035】そして、この発明は、前記第8,第9,第
10,第11の各発明による粉体材料などの粉砕・分離
・造粒装置において、前記内側,外側の各圧縮衝撃面を
円錐形状,もしくは、円錐台形状の何れかによる組み合
せに形成させると共に、これらの相互を平行,もしく
は、上方に拡開する態様に対向させて構成したことを特
徴とするものである。
【0036】また、この発明は、前記第8,第9,第1
0,および第11の各発明による粉体材料などの粉砕・
分離・造粒装置において、前記内側,外側の各圧縮衝撃
面を各弧面形状による相互の組み合せに形成させると共
に、これらの相互を対向させて構成したことを特徴とす
るものである。
【0037】また、この発明は、前記第8,第9,第1
0,第11の各発明による粉体材料などの粉砕・分離・
造粒装置において、前記内側,外側の各圧縮衝撃面を円
錐形状,もしくは、円錐台形状の何れかと弧面形状とに
よる組み合せに形成させると共に、これらの相互を対向
させて構成したことを特徴とするものである。
【0038】また、この発明は、前記第8,第9,第1
0,第11の各発明による粉体材料などの粉砕・分離・
造粒装置において、前記内側,外側の各圧縮衝撃部材の
何れか一方に対し、方向性のある微振動を与え、かつ他
方に対し、当該微振動の方向と順方向,もしくは、逆方
向の何れかの回転を与え得るように構成したことを特徴
とするものである。
【0039】また、この発明は、前記第8,第9,第1
0,第11の各発明による粉体材料などの粉砕・分離・
造粒装置において、前記圧縮衝撃力を付加するための微
振動の方向が、回転円方向であることを特徴とするもの
である。
【0040】また、この発明は、前記第8,第9,第1
0,第11の各発明による粉体材料などの粉砕・分離・
造粒装置において、前記圧縮衝撃力を付加する微振動の
方向が、やゝ斜め下方に向う回転円方向であることを特
徴とするものである。
【0041】また、この発明は、前記第8,第9,第1
0,第11の各発明による粉体材料などの粉砕・分離・
造粒装置において、前記内側圧縮衝撃部材での各被処理
小片の供給面上に、当該各被処理小片を内側圧縮衝撃面
側に案内供給するための複数条の案内突起を、前記微振
動方向に対応して突設したことを特徴とするものであ
る。
【0042】そしてまた、この発明の第12の発明は、
内側圧縮衝撃面を形成して上部被動部材に回転自在に枢
支され、当該上部被動部材の下面に枢支軸線に一致する
球面座を形成し、かつ偏心ウエイトを突出させた内側圧
縮衝撃部材と、前記内側圧縮衝撃面に所定間隙を隔てゝ
対向される外側圧縮衝撃面を形成した外側圧縮衝撃部材
と、前記上部被動部材の下面球面座を受支保持する上面
球面座を有して、当該上部被動部材にカップリング係合
され、かつ当該上面球面座の受支軸線に一致して回転駆
動される下部原動部材とを設け、前記内側,外側の各圧
縮衝撃面間の上方に、前記被処理物を供給する投入開口
を形成させると共に、前記各圧縮衝撃面間に被処理物が
供給されない状態では、前記下部原動部材により上部被
動部材を介して内側圧縮衝撃部材を回転駆動させ、ま
た、前記各圧縮衝撃面間に被処理物が供給され、当該各
圧縮衝撃面間に抵抗を生じた状態では、前記上部被動部
材を回転させたまゝ内側圧縮衝撃部材を空転させ、かつ
当該上部被動部材の回転に伴い、偏心ウエイトで発生す
る偏心荷重によって、当該内側圧縮衝撃部材に偏心座を
中心にした微振動を与え得るように構成したことを特徴
とする粉体材料などの粉砕・分離・造粒装置である。
【0043】そしてまた、この発明の第13の発明は、
被処理物の供給投入口部に中心部を連通させた固定円盤
上にあって、複数の回転軌跡上で各固定ピンを順次に植
設した固定側研磨,整粒手段と、前記固定円盤に対向し
て回転駆動可能にさせた可動円盤上にあって、前記各固
定ピンとは異なる複数の回転軌跡上で各可動ピンを順次
に植設した可動側研磨,整粒手段と、前記各固定ピンと
各可動ピンとの組み合せ外周部にあって、所望粒度以下
の被処理物を任意に区分けして排出するための排出口部
に連通させた分別手段,および所望粒度以上の被処理物
を取出し口部に取出す取出し手段とを備え、前記各固定
ピンと各可動ピンとの相互間で、前記被処理物を研磨,
整粒し得るように構成したことを特徴とする粉体材料な
どの研磨・整粒装置である。
【0044】さらに、この発明は、前記第13の発明に
おいて、前記取出し口部に取出される被処理物を、前記
供給投入口部に還流させ得るようにしたことを特徴とす
るものである。
【0045】
【作用】従って、この発明の第1,ないし第7の各発明
においては、プラスチック成形品を複数の各被処理小片
に破砕した後、これらの個々の各被処理小片に対し、微
振動,もしくは、方向性のある微振動に基づいた圧縮衝
撃力を付加して圧潰させ、この圧潰作用によって各被処
理小片面から樹脂塗膜を剥離かつ分離除去するようにし
ているので、素材化された各被処理小片をプラスチック
材として回収でき、また、前記素材化された被処理小片
に衝撃磨砕力を付加して研磨することで比較的丸味を有
するプラスチック材として回収することができ、さらに
また、こゝでの各被処理小片を再粉砕させ、かつ再粉砕
された粒径を所定の粒径範囲以下に揃えた上で、これら
の各粉砕片に対して、衝撃摩砕力を付加して研磨し、所
定の粒径範囲内の整粒物にしているので、こゝでも、こ
のように所定の粒径範囲内に整粒された整粒物をプラス
チック材として回収し得るのである。
【0046】そして、この発明の第8,ないし第12の
各発明においては、処理対象の粉体成形品を破砕して得
た複数の各被処理物に対して、各被処理物の該当する処
理態様毎に、当該各被処理物の特性,性状などを考慮し
て設定制御された方向性のある微振動を与えることによ
り、当該方向性のある微振動に基づいた圧縮衝撃力によ
って、前記と同様にして、各被処理小片面から樹脂塗膜
を剥離かつ分離除去でき、また、粗粒状で比較的硬質の
粉体材料などによる各被処理物を粉砕でき、さらに、粗
粒状で比較的軟質の粉体材料などによる各被処理物を造
粒し得るのである。
【0047】さらに、この発明の第13の発明において
は、被処理物を供給投入口部から供給させることによ
り、各固定ピンと各可動ピンとの相互間で、当該被処理
物を研磨かつ整粒すると共に、所望粒度以下の研磨屑を
分別手段によって、任意に区分けして排出口部に排出で
き、かつ所望粒度以上の被処理物を取出し口部から取出
し得るもので、必要に応じては、取出し口部に取出され
る被処理物を、供給投入口部に還流させて研磨,整粒を
繰り返し得るのである。
【0048】
【実施例】以下,この発明に係るプラスチック成形品の
破砕・樹脂塗膜の分離方法,プラスチック成形品の破砕
・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法およびプ
ラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離装置と、粉体
材料などの粉砕・分離・造粒装置および粉体材料などの
研磨・整粒装置との各別の実施例につき、図1ないし図
14を参照して詳細に説明する。
【0049】この発明での実施例の詳細を述べるのに先
立ち、この発明の対象とする技術の第1点が、プラスチ
ック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,破砕・分離・
整粒方法および破砕・分離装置に関すること、また、第
2点が、粉体材料などの粉砕・分離・造粒装置および粉
体材料などの研磨・整粒装置に関することをそれぞれの
基準にしていることから、その要点を次のように明らか
にしておく。
【0050】すなわち、この発明に係る前者の方法,お
よび装置と後者の装置とは、その処理対象が、前者発明
の場合,プラスチック材(プラスチック成形品)であ
り、後者発明の場合,当該プラスチック材を含んでより
一層,広義に理解される粉体材料(粉体成形品)であっ
て、しかも、前者の発明方法の要旨に対し、後者の発明
装置の要旨が、密接な関係下で主要な役割りを果たして
いる点に鑑み、こゝでは、まず最初に、前者発明方法に
おける技術,この場合には、表面に樹脂塗膜を形成した
プラスチック成形品に関して、これを所要の大きさの被
処理小片に破砕した後、当該被処理小片から樹脂塗膜を
剥離,除去するための技術思想,および当該樹脂塗膜を
剥離,除去した被処理小片を所定粒径範囲内に整粒する
ための技術思想の各別の実施例と、前者発明方法に適用
する前者発明装置による基本的な剥離,除去手段の一実
施例,および後者発明装置を用いた具体的な剥離,除去
手段の各別の実施例とについてそれぞれに述べ、次に、
後者の発明装置における技術,この場合には、粉体成形
品に関して、前者の発明方法での被処理小片から樹脂塗
膜を剥離,除去し、また、当該各粉体成形品を所要の大
きさにされた被処理物を粉砕し、かつ当該被処理物を所
定粒径範囲内に造粒するための技術思想の各別の実施例
についてそれぞれに述べることゝする。
【0051】こゝで、この発明において、“プラスチッ
ク成形品”とは、“プラスチック成形材料を金型、ダイ
などを用いて所要の形状に成形した全てのプラスチック
製品を総称するものであって、その成形手法は、例えば
モールデング、フォーミングなどのいずれの方法であっ
ても良く、例えば自動車のバンパーなどと共にプラスチ
ックフィルム、プラスチックシートなどの全てのプラス
チック製品を含むものであり、“プラスチック材”と
は、このようにプラスチック成形のされた製品及び、そ
の破砕物としてのプラスチック片、あるいはその粉砕物
としてのプラスチック粉などのように当該プラスチック
成形のされた製品と当該製品の変形物などの一切を含む
ものである。次いで“破砕”とは、プラスチック成形
品,もしくは、プラスチック成形品を含む粉体成形品な
どから処理に適した形状,大きさの被処理小片,もしく
は、被処理物を得るための破断,切り出しを、“分離”
とは、被処理小片面からの樹脂塗膜の分離除去を、“整
粒”とは、樹脂塗膜を除去した被処理小片,もしくは、
被処理物の研磨,研削などによる再利用に適した所定粒
径範囲内の大きさへの整粒,および当該樹脂塗膜を除去
した被処理小片,もしくは、被処理物のそれ自体の研
磨,研削などによる稜角部の面取り整粒をそれぞれに意
味しており、そして、“粉体材料”とは、プラスチック
材を含んでセラミック材料などの粉体成形品から回収し
ようとする広義の粉体材料,もしくは、広義の比較的硬
質で粉砕し易い粉体片,粉体塊などの粉体材料と、広義
の比較的軟質で造粒し易い粉体片,粉体塊などの粉体材
料を、“粉砕”とは、処理に適した大きさに破断された
粉体片,粉体塊などの被処理物の粉砕を、“造粒”と
は、先の比較的軟質な被処理物を再利用に適する所定粒
径範囲内の大きさに纒め上げるための造粒をそれぞれに
意味している。
【0052】図1はこの発明において処理対象とするプ
ラスチック成形品,および当該プラスチック成形品を破
砕して得た被処理小片の各一例,この場合は、例えば、
各種車両に適用されるバンパー部材などのプラスチック
成形品,および当該プラスチック成形品を破砕して得た
被処理小片の一例を概念的かつ模式的に示す斜視説明図
である。
【0053】この図1において、処理対象のプラスチッ
ク成形品11は、第1の合成樹脂(例えば、車両のバン
パー部材であれば、ポリプロピレン)によって成形され
た基体部材(以下,主に、回収プラスチック材とも呼
ぶ)13の表面側にあって、第2の合成樹脂(同様に、
車両のバンパー部材であれば、ポリウレタン)を主成分
とする樹脂塗料を用いた樹脂塗膜(以下,主に、被除去
樹脂塗膜とも呼ぶ)14が塗着形成されており、当該プ
ラスチック成形品11については、適宜,所望の大きさ
による小片,つまり、この場合,個々の各被処理小片1
2に破砕されている。
【0054】そして、この発明にあっては、基本的に、
前記各被処理小片12を以下に述べるように処理して、
当該被処理小片12を構成するところの,回収プラスチ
ック材13から樹脂塗膜14を完全に剥離させて分離除
去することにより、こゝでは、素材化されたプラスチッ
ク材として、当該回収プラスチック材13をそのまゝで
回収するか、あるいは、後述するように、この素材化さ
れた回収プラスチック材13を再利用に適した形態に整
粒し又は、所定の粒径範囲内に整粒された整粒物による
回収整粒プラスチック材(以下,主に、回収整粒プラス
チック材とも呼ぶ)15として回収する。
【0055】しかして、前記処理対象のプラスチック成
形品11としては、前記車両のバンパー部材のほかに
も、例えば、回収可能で、かつ回収して再利用可能な任
意の天然プラスチック材,および合成プラスチック材を
用い、任意の成形手段によって構成されると共に、表面
の少なくとも一部に対して、艶出し,艶消し,および着
色などの化粧用のための塗膜,ないしは、耐摩耗性,お
よび耐候性などを目的とする保護用のための塗膜,つま
り、この場合は、圧縮衝撃力を付加させることで剥離可
能な塗膜などの任意の該当する被除去膜を形成させた任
意のプラスチック成形品であってよい。
【0056】また、前記被処理小片12としては、後述
するように、この場合,例えば、カッターミル201な
どを用いて、前記プラスチック成形品11を所要程度の
大きさに破砕して得た切断片であってよく、例えば、前
記バンパー部材であれば、先にも述べたように、膜厚が
25μm 程度のポリウレタン塗膜を塗着した厚さ 2.5mm程
度のポリプロピレン製の基体部材を、一辺がほゞ20×20
mm程度の大きさに切断,もしくは、広義に破砕して準備
する。
【0057】続いて、前記プラスチック成形品11を処
理して回収プラスチック材13,ないしは、回収整粒プ
ラスチック材15を回収するための手段について述べ
る。
【0058】こゝで、図2はこの発明によるプラスチッ
ク成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,およびプラスチ
ック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の
整粒方法における基本的な第1の実施例方法を適用した
場合の概要を原理的かつ模式的に示す処理工程の系統説
明図であり、また、図3は同上第1の実施例方法におい
て、前記プラスチック成形品11を破砕して得た被処理
小片12に圧縮衝撃力を付加して展延させ、当該展延作
用に伴い、その表面に塗着された樹脂塗膜14を剥離さ
せて回収プラスチック材13を得るための第1の実施例
装置としての第1の圧縮衝撃力付加装置の概要を模式的
に示す構成略図である。
【0059】そして、前記基本的な第1の実施例方法の
適用に際しては、前記したように、カッターミル201
などにより、前記プラスチック成形品11を破砕して得
た被処理小片12に対して、所要の圧縮衝撃力を付加す
るために、前記図3に示す第1の実施例装置,つまり、
当該被処理小片12に圧縮衝撃力を付加することで、そ
の回収プラスチック材13から樹脂塗膜14を剥離かつ
除去する第1の圧縮衝撃力付加装置20を用いる。
【0060】すなわち、図3の装置構成において、前記
第1の圧縮衝撃力付加装置20は、この場合,相互に所
定の間隙gを隔てゝ圧縮衝撃面22a,22bを平行す
るように対向させ、これらの各圧縮衝撃面22a,22
b間に圧縮衝撃部23を構成させた1対からなる圧縮衝
撃部材21a,21bを設けると共に、これらの各圧縮
衝撃部材21a,21bの上方にあって、前記破砕され
た各被処理小片12を順次に供給するための投入開口2
4を形成させ、かつ各圧縮衝撃部材21a,21bのう
ちの少なくとも何れか一方,こゝでは、圧縮衝撃部材2
1bを、他方,つまり、圧縮衝撃部材21aに対して、
任意公知の振動発生装置(図示省略)によって実線矢印
に示すように、継続的に微振動させ得るようにするか、
または、これらの双方を実線,および点線各矢印に示す
ように、継続的に微振動させ得るようにしたものであ
る。
【0061】従って、前記基本的な第1の実施例方法に
おいては、前記第1の圧縮衝撃力付加装置20での各圧
縮衝撃部材21a,21bの相互間,ひいては、各圧縮
衝撃面22a,22bの相互間に微振動を作用させてお
き、前記個々の各被処理小片12を上方の投入開口24
から順次に供給させることにより、これらの各被処理小
片12に対しては、当該圧縮衝撃面22a,22b間の
圧縮衝撃部23で、微振動に基づいた圧縮衝撃力が継続
的に付加されて、所要の圧潰作用,ならびに展延作用を
受け、当該圧潰,展延作用に伴い、被処理小片12を構
成する回収プラスチック材13と樹脂塗膜14とに加え
られる内部応力の変動など,例えば、比較的圧潰かつ展
延され易い回収プラスチック材13と、比較的圧潰かつ
展延され難い樹脂塗膜14との内部応力差などのため
に、当該回収プラスチック材13から塗着されている樹
脂塗膜14が容易に剥離され、かつ相互に分離されるこ
とになって、これらの両者共に、それぞれ下方へ排出さ
れるもので、このようにして回収プラスチック材13か
ら樹脂塗膜14が分離除去され、こゝでは、当該回収プ
ラスチック材13を素材化されたプラスチック材として
所期通りに回収し得るのである。
【0062】そして、この場合,前記各圧縮衝撃部材2
1a,21bでの各圧縮衝撃面22a,22bの少なく
とも何れか一方にあって、個々に独立した突起25群を
突設させておくことにより、前記回収プラスチック材1
3からの樹脂塗膜14の剥離作用が一層,顕著になる。
【0063】なお、前記第1の実施例方法においては、
各被処理小片12を構成する回収プラスチック材13か
らの樹脂塗膜14の剥離作用を、第1の圧縮衝撃力付加
装置20における各圧縮衝撃面22a,22bでの相互
間の圧縮衝撃力の付加に伴う圧潰作用によって行なうよ
うにしているが、必ずしも当該第1の圧縮衝撃力付加装
置20のみを利用する必要はなく、各被処理小片12に
対して、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加,もしく
は、継続的に付加して圧潰かつ展延させ得る剥離手段で
あれば、その他,任意の装置構成を採用しても何ら差し
支えはない。
【0064】次に、図4,および図5はこの発明による
プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,なら
びに、プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プ
ラスチック材の整粒方法の具体的な第2,および第3の
各実施例方法を適用した場合の概要を原理的かつ模式的
に示すそれぞれに処理工程の系統説明図である。
【0065】また、図6と図7,図8と図9,および図
10と図11は同上第2,第3の各実施例方法におい
て、前記プラスチック成形品11を破砕して得た被処理
小片12に対して、方向性のある圧縮衝撃力を継続的に
付加することにより、当該被処理小片12,ひいては、
回収プラスチック材13の表面に塗着されている樹脂塗
膜14を剥離させるための各実施例装置及び追って説明
する被処理物17を粉砕又は造粒させるために用いる各
実施例装置としての第2,第3,および第4の各圧縮衝
撃力付加装置の概要構成を模式的に示すそれぞれにA部
を部分的に拡大した縦断面図と要部横断面図,B部を部
分的に拡大した縦断面図と内側圧縮衝撃部材の平面図,
および縦断面図と要部横断面図である。
【0066】そして、前記具体的な第2,第3の実施例
方法の適用に際しては、前記プラスチック成形品11を
破砕して得た被処理小片12に対して、方向性,この場
合は、回転円方向,もしくは、回転円方向でかつやゝ斜
め下方に向って方向性のある圧縮衝撃力を継続的に付加
することで、その回収プラスチック材13から樹脂塗膜
14を剥離させて分離除去するための第2,第3,およ
び第4の各圧縮衝撃力付加装置30(図6,図7に相
当),50(図8,図9に相当),および80(図1
0,図11に相当)をそれぞれに用いる。
【0067】すなわち、図6,7の装置構成において、
前記第2の圧縮衝撃力付加装置30は、基台32上に固
定設置されるほゞ円筒状の下部装置本体31と、当該下
部装置本体31の上部に防振用の弾性部材40を介して
同心的に連繋配置される円筒状の上部可振動本体41と
を有しており、前記弾性部材40については、後述する
ように、上部可振動本体41に対して継続的に付加され
る微振動を緩衝かつ吸収し得るだけの弾性係数に設定さ
れている。
【0068】しかして、前記下部装置本体41側にあっ
ては、上部表面33bを所定の開き角度,こゝでは、前
記被処理小片12を導入供給するための導入開き角度に
設定して縦断面傘状に形成させると共に、外周面部に所
要角度の外向き円錐状,ないしは、外向き円錐台状に設
定される内側圧縮衝撃面33aを形成した内側圧縮衝撃
部材33を設け、当該内側圧縮衝撃部材33について
は、下部装置本体31の中心部に上方へ向けて突出する
ように植立固定された支持柱体34の上端部,ひいて
は、前記上部可振動本体41側の中心内部に近付けた支
持柱体34の上端部に強固に固定させてある。なお、符
号31aは下部装置本体31の内周下部に設けられた取
り出しホッパーである。
【0069】また、前記上部可振動本体41側にあって
は、外周面部の所定角間隔位置に対し、ブラケット42
aを介して振動発生手段,この場合、1組1対の加振モ
ータ42,42,例えば、いわゆる偏心ウエイト付きの
バイブレーションモーターを平衡性良好に固定させてあ
り、かつ内周面部に対しては、前記内側圧縮衝撃面33
aに対応して平行,もしくは、ほゞ平行する態様,ない
しは、やゝ上方に拡開する態様に対向されるところの,
同様に、内向き円錐状,ないしは、内向き円錐台状に設
定される外側圧縮衝撃面43aを形成した外側圧縮衝撃
部材43を強固に固定させ、これらの内側,外側の各圧
縮衝撃面33a,43a間にあって、前記被処理小片1
2を導入して所期通りに圧縮衝撃力を付加し得る程度の
間隙を設定してあり、当該設定される間隙の調整につい
ては、この場合,特に図示してはいないが、内側,外側
の各圧縮衝撃部材33,43のいずれか一方を他方に対
して上下調整させることによって、各圧縮衝撃面33
a,43aの相互が円錐状,ないしは、円錐台状に対向
されていることから容易に可能である。なお、符号41
a,および41bは上部可振動本体41の上方開口部,
内周下部に設けられた投入ホッパー,および中間ホッパ
ーである。
【0070】従って、前記具体的な第2の実施例方法に
おいては、前記第2の圧縮衝撃力付加装置30での上部
可振動本体41に設けられた1組1対の加振モータ4
2,42を回転駆動させることにより、当該上部可振動
本体41側の外側圧縮衝撃部材43,ひいては、外側圧
縮衝撃面43a側にあって、内側圧縮衝撃面33aとの
間に、回転円方向,より好ましくは、やゝ斜め下方に向
かう回転円方向に方向性をもつ微振動が継続的に発生す
る。
【0071】そこで、前記内側圧縮衝撃部材33の上方
開口から上部表面33b上に、前記個々の各被処理小片
12を供給させることによって、これらの各被処理小片
12は、内側,外側の各圧縮衝撃面33a,43a間に
順次に導入され、当該各圧縮衝撃面33a,43a間
で、個々それぞれに抵抗的に転動,ないしは摺動されな
がら、当該方向性のある微振動に基づいた圧縮衝撃力が
継続的に付加されることになるもので、こゝでは、方向
性対応の滑り作用を含む圧潰,展延作用を受けると共
に、当該方向性対応の滑り作用を含む圧潰,展延作用に
伴い、上記第1の圧縮衝撃力付加装置20の場合よりも
効率的かつ効果的に、被処理小片12を構成する回収プ
ラスチック材13と樹脂塗膜14とに対して、先に述べ
た内部応力の変動などが加えられ、結果的に、回収プラ
スチック材13から樹脂塗膜14が容易に剥離され、か
つ相互に分離されて両者共にそれぞれ下方へ排出される
もので、このようにして所期通りに回収プラスチック材
13から樹脂塗膜14が分離されるのである。
【0072】続いて、図8,9の装置構成において、前
記第3の圧縮衝撃力付加装置50は、上記第2の圧縮衝
撃力付加装置30の場合と同様に、基台52上に固定設
置されるほゞ円筒状の下部装置本体51と、当該下部装
置本体51の上部に防振用の弾性部材70を介して同心
的に連繋配置される円筒状の上部可振動本体71とを有
しており、前記弾性部材70については、後述するよう
に、上部可振動本体71に対して継続的に付加される微
振動を緩衝かつ吸収し得るだけの弾性係数に設定されて
いる。
【0073】しかして、前記下部装置本体51側にあっ
ては、上部表面53bを所定の開き角度,こゝでは、前
記被処理小片12を導入供給するための開き角度に設定
して縦断面傘状に形成させ、かつ外周面部に所要角度の
外向き円錐状,ないしは、外向き円錐台状に設定される
内側圧縮衝撃面53aを形成した内側圧縮衝撃部材53
を設け、別に、下部装置本体51の中心部上下には、前
記上方の上部可振動本体71側の中心内部に近付けて突
出させた上方軸殻支柱54a,および当該上方軸殻支柱
54aに筒殻55cで結合した下方軸殻支柱54bの1
組を設けると共に、当該上方,下方の各軸殻支柱54内
に軸受56,56を介して回転竪軸55を枢支させ、こ
の回転竪軸55の上端部に前記内側圧縮衝撃部材53を
固定させてある。
【0074】そして、前記下部装置本体51の一側部か
らは、前記筒殻55cを通して軸筒58を固定させ、当
該軸筒58内に軸受58a,58aを介して回転横軸5
7を枢支させてあり、かつ前記回転竪軸55の下部と回
転横軸57の一端部とを1組のベベルギヤ59a,59
bの噛合により連繋させると共に、当該回転横軸57の
本体外に取り出した他端部に対し、カップリング61を
介してギヤードモーター60を結合させ、当該ギヤード
モーター60の回転駆動によって、回転横軸57,1組
のベベルギヤ59a,59b,および回転竪軸55のそ
れぞれを介し前記内側圧縮衝撃部材53を減速された比
較的低速度で任意の選択方向に回転可能にしてある。な
お、符号51aは下部装置本体51の内周下部に設けら
れた取り出しホッパーを示しており、53cは内側圧縮
衝撃部材53の上部表面53b上に回転方向に倣って突
設した各被処理小片12の導入案内用の複数条の案内突
起である。
【0075】また、前記上部可振動本体71側にあって
は、外周面部の所定角間隔位置にブラケット72aを介
して振動発生手段,この場合も上記と同様に、1組1対
の加振モータ72,72を平衡性良好に固定させてあ
り、かつ内周面部には、前記内側圧縮衝撃部材53の内
側圧縮衝撃面53aに対応して平行,もしくは、ほゞ平
行する態様,ないしは、やゝ上方に拡開する態様で対向
されるところの,内向き円錐状,ないしは、内向き円錐
台状に設定される外側圧縮衝撃面73aを形成した外側
圧縮衝撃部材73を強固に固定させ、これらの内側,外
側の各圧縮衝撃面53a,73a間には、前記被処理小
片12を導入して所期通りに圧縮衝撃力を付加し得る程
度の間隙を設定してあり、当該設定される間隙の調整に
ついては、上記と同様に、この場合,特に図示してはい
ないが、内側,外側の各圧縮衝撃部材53,73のいず
れか一方を他方に対して上下調整させることによって、
各圧縮衝撃面53a,73aの相互が円錐状,ないし
は、円錐台状に対向されていることから容易に可能であ
る。なお、符号71a,および71bは上部可振動本体
71の上方開口部,内周下部に設けられた投入ホッパ
ー,および中間ホッパーである。
【0076】従って、こゝでもまた、前記具体的な第2
の実施例方法においては、前記第3の圧縮衝撃力付加装
置50での上部可振動本体71に設けられた1組1対の
加振モータ72,72を回転駆動させることにより、当
該上部可振動本体71側の外側圧縮衝撃部材73,ひい
ては、外側圧縮衝撃面73a側にあって、内側圧縮衝撃
面53aとの間に、回転円方向,より好ましくは、やゝ
斜め下方に向かう回転円方向に方向性をもつ微振動が継
続的に発生し、かつ同時に、本体外のギヤードモーター
60を回転駆動させることにより、回転横軸57,およ
び1組のベベルギヤ59a,59bのそれぞれを介して
回転竪軸55,ひいては、内側圧縮衝撃部材53の内側
圧縮衝撃面53aを比較的低速度で前記回転円方向と順
方向または逆方向に回転する。
【0077】そこで、この場合にも同様に、前記内側圧
縮衝撃部材53の上方開口から上部表面53b上に、前
記個々の各被処理小片12を供給させることによって、
これらの各被処理小片12は、複数条の案内突起53c
による導入案内作用とも相俟って、内側,外側の各圧縮
衝撃面53a,73a間に順次に導入され、当該各圧縮
衝撃面53a,73a間で、個々それぞれに抵抗的に転
動,ないしは摺動されながら、前記方向性のある微振動
に基づいた圧縮衝撃力と順方向,または逆方向の回転力
とが、相互の相対的関係の下に継続的に付加されて、こ
ゝでもまた前例の場合と同様に、方向性対応の滑り作用
を含む圧潰,展延作用を受け、当該方向性対応の滑り作
用を含む圧潰,展延作用に伴い、上記第1の圧縮衝撃力
付加装置20の場合よりも効率的かつ効果的に、被処理
小片12を構成する回収プラスチック材13と樹脂塗膜
14とに対して、先に述べた内部応力の変動などが加え
られ、その回収プラスチック材13から樹脂塗膜14が
容易に剥離され、かつ相互に分離されて両者共にそれぞ
れ下方へ排出されるもので、このようにして所期通りに
回収プラスチック材13から樹脂塗膜14が分離される
のであり、この場合、外側圧縮衝撃面73aでの回転円
方向,もしくは、やゝ斜め下方に向かう回転円方向に方
向性をもつ微振動に合わせた内側圧縮衝撃面53aの回
転が、回転円方向に対して順方向であれば、各案内突起
53cと共々に各圧縮衝撃面53a,73a間への各被
処理小片12の導入引き込みが一層,増加し、かつ逆方
向であれば、当該各圧縮衝撃面53a,73a間での各
被処理小片12の転動,ないしは摺動作用が一層,向上
する。
【0078】なお、上記第2,第3の各圧縮衝撃力付加
装置30,50の構成において、内側,外側の各圧縮衝
撃面33aと53a,43aと73aの各対向状態を上
方に拡開する態様に設定するときは、当該内側,外側の
各圧縮衝撃面33aと53a間,43aと73a間への
各被処理小片12の導入がより一層,円滑化されると共
に、その抵抗的な転動,ないしは摺動に伴う圧潰,展延
作用に際しての目詰まりなどを効果的に回避できるもの
で、さらに、これらの内側,外側の各圧縮衝撃面33a
と53a,43aと73aの各対向形状を、弧面形状の
相互の組み合せとか、円錐形状,もしくは、円錐台形状
と弧面形状との組み合せとかなどの任意の組み合せにす
ることによっても、同等,もしくは、ほゞ同等の作用,
効果が得られるのであり、かつまた、被処理小片12に
対する圧縮衝撃力の付加に際しては、内側,外側の各圧
縮衝撃面33aと53a,43aと73a間にあって、
樹脂塗膜14の剥離を促進するための液体,例えば、水
などを流下させるのも1つの有効な手段である。
【0079】次に、上記のような内側,外側の各圧縮衝
撃面間に対して、別の付加要素によらずに自動的に微振
動を発生させ得るようにした一層,具体的な第4の圧縮
衝撃力付加装置80として、図10,図11に示す装置
は、装置本体としての基鈑81に固定された外筒82,
および内筒83と、当該内筒83内にフランジ84cで
保持された下部軸受筺84とをそれぞれに有している。
【0080】また別に、外面に外向き円錐状に傾斜する
内側圧縮衝撃面85aを形成したコーン状の内側圧縮衝
撃部材85,および当該内側圧縮衝撃部材85を外周面
に被嵌結合して下方に軸部86aを延長した内側保持体
86と、内面下部に内向き円錐状に傾斜する外側圧縮衝
撃面87a,内面上部に上方へ拡開される外側導入面8
7bを形成したコーン状の外側圧縮衝撃部材87,およ
び当該外側圧縮衝撃部材87を抑えリング89により内
周面に被嵌結合して前記内側圧縮衝撃部材85の外側に
組み込まれると共に、内側圧縮衝撃面85aとの間で前
記各被処理小片12の圧縮衝撃部を形成する外側保持体
88とをそれぞれに有しており、前記外側保持体88
は、前記外筒82の上部開口に螺進退可能に螺合され、
かつ外部ハンドル90の操作によって螺合深さ,ひいて
は、前記内側,外側の各圧縮衝撃面85a,87a間の
対向間隙を調整し得るようになっている。
【0081】また一方で、前記下部軸受筺84内には、
ラジアル軸受84a,スラスト軸受84bを介して下部
原動部材91の回転竪軸92を枢支させ、かつこの下部
原動部材91については、回転竪軸92の軸線上に相当
する上面部にあって、球内面形状の接触面93aを形成
させた支持座93を設けると共に、当該支持座93をほ
ゞ半周面に亘って取り囲むように所要の質量をもつ下部
カップリング部91aを上下方向へ突出させてあり、ま
た、上部軸受筐94内には、ラジアル軸受94a,スラ
スト軸受94bを介して前記内側保持体86の軸部86
aを枢支させ、かつこの上部軸受筐94を兼ねる上部被
動部材95についてもまた、軸部86aの軸線上に相当
する下面部にあって、球外面形状の接触面96aを形成
させた軸受押えを兼ねる支持座96を設けると共に、当
該支持座96をほゞ半周面に亘って取り囲むように所要
の質量をもつ上部カップリング部95aを上下方向へ,
偏心ウエイト部95bを外側方向へそれぞれに突出させ
てある。
【0082】さらに、前記下部原動部材91における回
転竪軸92の下方に延長された軸端部には、Vプーリー
97を取付けて、Vベルト98を介することで所定の回
転数で回転駆動し得るようにさせ、かつ前記内筒83の
上部開口端に止着したゴムシール環99の内周縁部を前
記外側保持体88のフランジ環88aに圧接触してシー
ルさせてある。なお、符号100は前記外筒82内に形
成したシュート、100aは処理された回収プラスチッ
ク材13,および樹脂塗膜14の取り出し口である。
【0083】そして、前記下部原動部材91での支持座
93の接触面93a上に対しては、前記上部被動部材9
5での支持座96の接触面96aを載置保持させること
により、常態においては、前記下部原動部材91の回転
竪軸92と、前記上部被動部材95,ひいては、前記内
側保持体86の軸部86aとの各軸線が一致されると共
に、当該下部原動部材91の下部カップリング部91a
と、当該上部被動部材95の上部カップリング部95a
とが所定の間隙を隔てゝ対向され、かつ上部カップリン
グ部95aからは、外側方向に偏心ウエイト部95bが
突出されることになる。
【0084】従って、前記具体的な第2の実施例方法に
おいて、前記構成による第4の圧縮衝撃力付加装置80
では、下部原動部材91の回転駆動に伴い、下部カップ
リング部95aと上部カップリング部95aとのカップ
リング係合によって、上部被動部材95,ひいては、内
側保持体86が連動回転されることになる。そして、こ
の際、上部被動部材95には、偏心ウエイト部95bに
よって生ずる遠心力に見合った偏荷重が作用するが、下
部カップリング部91aと上部カップリング部95aと
に与えられている質量のために或る程度まで打ち消さ
れ、接触面93aに対して接触面96aが幾分か摺り合
わされる態様で、当該上部被動部材95がほゞ一体的に
回転される。
【0085】そこで、前記態様において、内側保持体8
6に結合した内側圧縮衝撃部材85の内側圧縮衝撃面8
5aと、外側保持体88に結合した外側圧縮衝撃部材8
7の外側圧縮衝撃面87aとで形成される圧縮衝撃部に
対して、前記個々の各被処理小片12を供給させること
によって、これらの各被処理小片12は、内側,外側の
各圧縮衝撃面85a,87a間に順次に導入されると共
に、当該各被処理小片12の介在によって各圧縮衝撃面
85a,87a間に抵抗がもたらされ、上部カップリン
グ部95a,ひいては、上部被動部材95の回転駆動に
も拘らず、内側保持体86,ひいては、内側圧縮衝撃部
材85の内側圧縮衝撃面85aの回転が一時停止状態に
なって空転し、前記偏心ウエイト部95bによる偏心荷
重が次第に作用され始め、接触面93a上での接触面9
6aの摺り合わせ運動が激しくなり、結果的には、当該
介在されている各被処理小片12に対して、回転円運動
を伴ってほゞ水平方向に生ずるところの,微振動による
圧縮衝撃力が継続的に付加され、こゝでもまた、方向性
対応の滑り作用を含む圧潰作用を種々の方向から受け、
当該方向性対応の滑り作用を含む圧潰作用に伴い、上記
第1の圧縮衝撃力付加装置20の場合よりも効率的かつ
効果的に、被処理小片12を構成する回収プラスチック
材13と樹脂塗膜14とに内部応力の変動などが加えら
れ、その回収プラスチック材13から樹脂塗膜14が容
易に剥離され、かつ相互に分離されて両者共にそれぞれ
下方へ排出されるもので、このようにして所期通りに回
収プラスチック材13から樹脂塗膜14が分離されるの
である。
【0086】引き続き、図4に示す具体的な第2の実施
例方法について述べる。
【0087】この第2の実施例方法においては、上記第
1,第2,第3,および第4の各圧縮衝撃力付加装置2
0,30,50,および80を用いて被処理小片12を
構成する回収プラスチック材13から樹脂塗膜14を剥
離,かつ分離させるが、当該回収プラスチック材13に
対する樹脂塗膜14の付着形成が比較的強力であって、
回収プラスチック材13から樹脂塗膜14が分離されず
に排出される被処理小片12が存在する場合の対策手段
について取り上げるもので、このように回収プラスチッ
ク材13から樹脂塗膜14が分離されずに排出される被
処理小片12は、再粉砕された後、研磨,整粒される。
【0088】すなわち、第2の実施例方法の場合には、
先にも述べ、かつ図4によっても明らかなように、プラ
スチック成形品11は、まず、破砕工程101におい
て、例えば、カッターミル201などを用い、所望径の
細孔をパンチング形成した所定メッシュのスクリーンの
下に最後まで粗砕された後、第1の篩分け101aによ
って、篩上101b側では、被処理小片12が残され、
篩下101c側では、粗砕時点で剥離された少量の樹脂
塗膜14などが除去されるのである。
【0089】ついで、前記篩上101bに残された被処
理小片12は、圧潰・剥離工程102において、上記第
1,ないし第4の各装置20,30,50,および80
により圧潰,剥離作用を受けて、第2の篩分け,こゝで
は、2段階に亘る第2の第1段篩分け102a1 と、第
2の第2段篩分け102a2 とが実行される。
【0090】つまり、前者の第2の第1段篩分け102
1 においては、十分な圧潰を受けて剥離作用が進むこ
とで偏平に大きくされた回収プラスチック材13が篩上
102b側に残されることになり、当該大きめの回収プ
ラスチック材13に関して、その回収粒径を必ずしも揃
える必要のない場合には、これを直ちに研磨・整粒工程
103に移行させ、詳細を後述する研磨・整粒装置15
0を用い、研磨,かつ整粒させることによって、研磨・
整粒物である回収プラスチック材13の隅角エッジ部
が、研磨のために丸味を帯びてより一層,流動性の高め
られた回収整粒プラスチック材15として回収される。
【0091】一方,後者の第2の第2段篩分け102a
2 においては、必ずしも圧潰が十分でなくて剥離作用の
進まなかったより小さめの被処理小片12が残されるこ
とになって、当該小さめの被処理小片12は、この場
合、再度,先の圧潰・剥離工程102に戻されて再度,
圧潰すると共に、篩下102c側では、このようにして
繰り返される圧潰によって剥離された樹脂塗膜14など
が除去されるのである。
【0092】そしてまた、前記篩上102b側に残され
た大きめの回収プラスチック材13に関して、その回収
粒径を揃える必要のある場合には、引き続き、次の再粉
砕工程104において、例えば、ディスクミル202な
どを用い、当該回収プラスチック材13を再粉砕させる
ことにより、第3の篩分け104aによって、篩上10
4b側では、再粉砕された被処理小片12が残され、篩
下104c側では、回収プラスチック材13が分離され
ると共に、再粉砕時点で剥離された樹脂塗膜14が除去
されるもので、このとき、当該篩上104bに残された
被処理小片12については、例えば、篩下104cにな
るまで再粉砕工程104に還流させるか、あるいは、同
一工程を繰り返すようにさせ、かつ分離された回収プラ
スチック材13については、続いて、次の研磨・整粒工
程105に移行させた上で、例えば、ピンミル203な
どを用い、研磨,かつ整粒させることで、研磨・整粒物
である所定の粒径範囲内に整粒された回収整粒プラスチ
ック材15として回収させるのである。
【0093】以上,これを要するに、この第2の実施例
方法では、各処理工程間で種々の組み合せによるバリエ
ーションが可能であり、目的,用途に対応して各処理工
程の相互を任意に組み合せ設定し得るのである。
【0094】また、前記研磨・整粒装置150について
は、図12,および図13の構成を採用するのが好まし
い。
【0095】こゝで、図12は前記樹脂塗膜14が除去
された回収プラスチック材13を研磨,かつ整粒するこ
とにより、当該回収プラスチック材13での角部が全体
的に丸味を帯びた回収整粒プラスチック材15として回
収するための,第5の実施例装置としての概要構成を模
式的に示す研磨・整粒装置150の一例による縦断面図
であり、同様に、図13は同上装置構成の研磨,整粒作
用を説明するための正面説明図である。
【0096】これらの図12,図13の装置構成におい
て、研磨・整粒装置150は、プラスチック成形品11
を粗砕した各被処理小片12,もしくは、粉末成形品1
6を粗砕した各被処理物17の供給投入口部152を、
中心部に連通開口させた固定円盤151,および当該固
定円盤151に周側板154で結合された固定端板15
3と、当該固定円盤151に固定端板153側で研磨・
整粒空間181を隔てゝ対向させると共に、回転横軸1
62によって回転駆動される可動円盤161とをそれぞ
れに設け、かつ当該回転横軸162については、各軸受
163,163によって枢支させてある。
【0097】そして、前記固定円盤151上には、複数
の回転軌跡a上で各固定ピン154を順次に植設させ、
また、前記可動円盤161上には、こゝでの各固定ピン
154とは異なる複数の回転軌跡b上で交互に入り込む
各可動ピン164を順次に植設させて、これらの固定,
可動の各ピン154,164の相互間で研磨,整粒作用
を得られるようにしてあり、さらに、当該可動円盤16
1の外周側で前記周側板155との間には、排出空間1
82を隔てゝ所望径の細孔をパンチング形成した所定メ
ッシュのスクリーン171を周設させ、かつ排出空間1
82の下方に排出口部172を、研磨・整粒空間181
のスクリーン171内での下部に取出し口部173をそ
れぞれに開口させ、かつ当該取出し口部173に開閉制
御のためのプラグバルブ174を配設させたものであ
る。
【0098】従って、上記構成による研磨・整粒装置1
50では、各被処理小片12,もしくは、各被処理物1
7を供給投入口部152に供給すると、当該各被処理小
片12,もしくは、各被処理物17が、研磨・整粒空間
181の中心部にあって、固定,可動の各ピン154,
164の相互間で研磨,整粒作用と遠心作用とを合わせ
て受けることになり、次第に研磨,整粒されながら外周
側に接近し、発生した研磨粉,整粒粉は、スクリーン1
71を通過して、排出空間182内に区別けされた後、
排出口部172から外部に排出され、かつスクリーン1
71内に残された研磨,整粒済の角部が全体的に丸味を
帯びた回収整粒プラスチック材15,ないしは、被回収
整粒粉末材料をプラグバルブ174を開けて取出し口部
173から取出すことができるのである。
【0099】また、プラグバルブ174を開けたまゝ
で、取出し口部173と供給投入口部152とを連通さ
せるときは、取出し口部173から取り出される回収整
粒プラスチック材15,ないしは、被回収整粒粉末材料
を供給投入口部152に還流させることができて、連続
的な研磨,整粒が可能になる。
【0100】こゝで、上記第2,第3,第4の各圧縮衝
撃力付加装置30,50,80においては、これらをそ
れぞれに被処理小片12を構成する回収プラスチック材
13から樹脂塗膜14を剥離かつ分離させるために適用
する場合について述べたが、これらの各圧縮衝撃力付加
装置30,50,80は、当該回収プラスチック材13
からの樹脂塗膜14の剥離かつ分離にのみ適用されるだ
けでなく、粉体成形品を破砕して得た被処理物(図示省
略)17,この場合は、比較的硬質の粉体材料などによ
る被処理物に対する粉砕,および/または比較的軟質の
粉体材料などによる被処理物に対する整粒,ないしは造
粒に対しても、それぞれの被処理物の該当する処理態様
毎に、その特性,性状などに対応して当該各圧縮衝撃力
付加装置30,50,80の操作条件,特に、内側,外
側の各圧縮衝撃面間の間隙設定に合わせて、方向性のあ
る微振動の操作条件をそれぞれに制御設定させることに
より、こゝでは該当する粉砕装置,または整粒装置,も
しくは造粒装置として容易に適用し得る。
【0101】すなわち、一方の前記比較的硬質の粉体材
料などによる被処理物に対する粉砕装置としては、その
処理対象である被処理物の特性,性状などが比較的硬質
であって、このために反面では、粘性が低くて脆弱でも
ある点に鑑み、方向性のある微振動条件として、例え
ば、方向性をもつ微振動の幅を短く、かつ微振動の強さ
をより一層,強力に設定した上で、上記と同様に稼働さ
せることにより、こゝでは、供給導入される該当の被処
理物が、内側,外側の各圧縮衝撃面間において加えられ
るところの,振幅が僅かでかつ強力な振動に基づき、激
しくて間断なく連続する一種の叩打作用を受けて粉砕さ
れ、その結果,当該粉砕作業を能率的,効果的に、しか
も良好かつ容易に行ない得るのである。
【0102】また、他方の前記比較的軟質の粉体材料な
どによる被処理物に対する整粒,造粒装置としては、前
記の粉砕の場合とは逆に、その処理対象である被処理物
の特性,性状などが比較的軟質であって、このために反
面では、粘性が高くて腰の強さを有する点に鑑み、方向
性のある微振動条件として、例えば、方向性をもつ微振
動の幅を長く、かつ微振動の強さをやゝ弱めに設定した
上で、上記と同様に稼働させることにより、こゝでは、
供給導入される該当の被処理物が、内側,外側の各圧縮
衝撃面間において加えられるところの,振幅が長くてや
ゝ弱めの振動に基づき、当該各圧縮衝撃面間での転動,
混練作用が有効に加えられて、該当の被処理物自身が所
要の粒径範囲内に整粒かつ造粒されるか、もしくは、隣
接する該当の被処理物の相互が懸絡し合って同様に所要
の粒径範囲内に整粒かつ造粒されるもので、こゝでも、
結果的には、当該造粒作業を能率的,効果的に、しかも
良好かつ容易に行ない得るのである。
【0103】図5には、上記第2,第3,第4の各圧縮
衝撃力付加装置30,50,80を該当する粉砕装置,
または整粒,造粒装置に用いて、粉体成形品を破砕して
得た比較的硬質な粉体材料などの被処理物に対する粉
砕,および/または比較的軟質な粉体材料などの被処理
物に対する整粒,造粒の具体的な第3の実施例方法を示
してあり、こゝでは、該当する被処理物17について、
上記のように各圧縮衝撃力付加装置30,50,80に
より粉砕工程111,もしくは、造粒工程112をそれ
ぞれに実行するものとして表わしてある。
【0104】次いで、図14は第4の実施例方法として
の,この発明方法における実際的なプラスチック材の破
砕・分離・造粒方法の概要を原理的かつ模式的に示す処
理工程の系統説明図である。
【0105】この図14に示す第4の実施例方法での順
次に行なわれる各処理工程は、次の通りである。
【0106】(a) 〔粗砕〕処理工程250. この〔粗砕〕処理工程250においては、前記プラスチ
ック成形品,もしくは、粉末成形品としてのプラスチッ
ク材を破砕して、一旦,前記各被処理小片12を得るた
めのものであって、当該粗砕手段としては、例えば、前
記カッターミル201,こゝでは、4.0m/m程度の孔径の
細孔をパンチング形成してなるスクリーンを設けたカッ
ターミル201を用いる。
【0107】従って、この〔粗砕〕処理工程250で
は、前記プラスチック成形品がカッターミル201によ
って粗砕され、そのスクリーン内にあっては、当該粗砕
作用を受けても所定の大きさ,こゝでは、4.0m/m程度の
孔径に設定されたスクリーンを通れない大きさの各被処
理小片12が残されて、これが当該所定の大きさに達す
るまでの間,継続的に繰り返して最後まで粗砕されるの
であり、一方,少なくとも所定の大きさに粗砕されるこ
とで、当該スクリーンを通った各被処理小片12が得ら
れる。
【0108】そして、この場合,前記スクリーンを通っ
た各被処理小片12については、篩目の大きさを1.0m/m
程度に設定した篩別け装置400を用いることで篩別け
処理されて、その篩上には、当該篩別け処理の結果,ス
クリーンを通らずに残された各被処理小片12が取り出
されることになり、篩下からは、スクリーンを通った樹
脂塗膜14等が排出されることになる。
【0109】(b) 〔第1次圧縮,剥離−1〕処理工程2
51. この〔第1次圧縮,剥離−1〕処理工程251において
は、前記〔粗砕〕処理工程250で得た各被処理小片1
2を第1次段階で圧縮,剥離処理するためのものであ
り、当該第1次段階の圧縮,剥離処理手段には、この場
合,例えば、前記第2の圧縮衝撃力付加装置30の構成
において、適宜にダンパー部を介することで、各内側圧
縮衝撃面33aと外側圧縮衝撃面43a間の各クリアラ
ンスを2.0m/m程度に設定してなる圧縮衝撃力付加粒部を
上下2連に連設させた圧縮衝撃力付加装置301と、当
該圧縮衝撃力付加装置301によって圧縮,剥離作用を
受けることで、やゝ大きめに展延された各被処理小片1
2を篩別けするための篩目の大きさを2.5m/m程度に設定
した篩別け装置401とを用いる。
【0110】従って、この〔第1次圧縮,剥離−1〕処
理工程251では、前記〔粗砕〕処理工程250におけ
る粗砕処理により、所定の大きさに粗砕されている各被
処理小片12が、こゝでの圧縮衝撃力付加装置301の
2.0m/m程度の各クリアランスに設定された2連の各内側
圧縮衝撃面33aと外側圧縮衝撃面43a間で順次それ
ぞれに第1次の圧縮,剥離作用を受け、当該各被処理小
片12が、加えられる各圧縮衝撃力のために、やゝ大き
めに展延され、かつこの展延に伴って、塗着されていた
樹脂塗膜14の大部分が剥離されると共に、2.5m/m程度
の篩目の大きさに設定された篩別け装置401により篩
別け処理されて、その篩上には、一部に樹脂塗膜14の
剥離されないものを含んで、樹脂塗膜14の剥離された
各被処理小片12が残されて取り出されることになり、
篩下からは、スクリーンを通った各被処理小片12を一
部に含んでいる樹脂塗膜14が排出されることになる。
【0111】(c) 〔第2次圧縮,剥離−2〕処理工程2
52. この〔第2次圧縮,剥離−2〕処理工程252において
は、前記〔第1次圧縮,剥離−1〕処理工程251で第
1次圧縮,剥離処理されることにより、やゝ大きめに展
延され、かつ篩分け区分された篩上でのやゝ大きめの各
被処理小片12を第2次段階で圧縮,剥離処理するため
のものであって、当該第2次段階の圧縮,剥離処理手段
には、前記の場合と同様に、こゝでは、適宜にダンパー
部を介することで、各内側圧縮衝撃面33aと外側圧縮
衝撃面43a間の各クリアランスを1.0m/m程度に設定し
てなる圧縮衝撃力付加部を上下2連に連設させた圧縮衝
撃力付加装置302と、当該圧縮衝撃力付加装置302
によって圧縮,剥離作用を受けることで、一層,大きめ
に展延された各被処理小片12を篩別けするための篩目
の大きさを2.5m/m程度に設定した篩別け装置402とを
用いる。
【0112】従って、この〔第2次圧縮,剥離−2〕処
理工程252では、前記の〔第1次圧縮,剥離−1〕処
理工程251における第1次処理により、所定の大きさ
に展延されている各被処理小片12が、こゝでの圧縮衝
撃力付加装置302の1.0m/m程度の各クリアランスに設
定された2連の各内側圧縮衝撃面33aと外側圧縮衝撃
面43a間で順次それぞれに第2次の圧縮,剥離作用を
受けて、当該各被処理小片12が、再度,加えられる圧
縮衝撃力のために、一層,大きめに展延されると共に、
こゝでもまた、この展延に伴い、一部に残されていた樹
脂塗膜14が剥離されることになり、2.5m/m程度の篩目
の大きさに設定された篩別け装置402の篩上には、前
記と同様にして、一部に樹脂塗膜14の剥離されないも
のを含んで、樹脂塗膜14の剥離された各被処理小片1
2が残されて取り出されることになり、篩下からも、同
様にして、スクリーンを通った各被処理小片12を一部
に含んでいる樹脂塗膜14が排出されることになる。
【0113】(d) 〔切断分散,剥離〕処理工程253. この〔切断分散,剥離〕処理工程253においては、前
記〔第2次圧縮,剥離−2〕処理工程252で第2次圧
縮,剥離処理されることによって、より一層,大きめに
展延され、かつ篩分け区分されている篩上での一層,大
きめの各被処理小片12を爾後の処理の必要上,例え
ば、最終的に回収しようとする各回収整粒プラスチック
材15の粒径をほゞ所定の粒径範囲内に揃えるなどの必
要上から切断分散,剥離処理するためのもの,つまり、
この場合,再度の粗砕処理として対応する切断分散,剥
離処理するためのものであり、当該切断分散,剥離手段
には、前記の場合と同様に、こゝでは、6.0m/m程度の孔
径の細孔をパンチング形成してなるスクリーンを設けた
カッターミル202と、当該カッターミル202によっ
て切断分散,剥離作用を受けることで、再度,所要の大
きさに切断かつ分散された各被処理小片12を篩別けす
るための篩目の大きさを1.0m/m程度に設定した篩別け装
置403とを用いる。
【0114】従って、この〔切断分散,剥離〕処理工程
253では、前記の〔第2次圧縮,剥離−2〕処理工程
252における第2次処理により、所定の大きさに展延
されている各被処理小片12が、こゝでのカッターミル
202によって切断分散,剥離作用を受け、当該一部に
樹脂塗膜14が剥離されないまゝで残されているものを
含んで、各被処理小片12が、所定の大きさに再度,切
断され、かつ当該再度の切断に伴い、一部においては塗
着されていた樹脂塗膜14もまた剥離されて、そのスク
リーン内にあっては、当該粗砕作用を受けても所定の大
きさ,こゝでは、6.0m/m程度の孔径に設定されたスクリ
ーンを通れない大きさの各被処理小片12が残されて、
これが当該所定の大きさに達するまでの間,継続的に繰
り返して最後まで切断分散されるのであり、一方,少な
くとも所定の大きさに切断されることで、当該スクリー
ンを通った各被処理小片12が得られる。
【0115】そして、この場合にあっても、前記スクリ
ーンを通った各被処理小片12については、篩目の大き
さを1.0m/m程度に設定した篩別け装置403を用いるこ
とで篩別け処理されて、その篩上には、当該篩別け処理
の結果,一部に樹脂塗膜14の剥離されないものを含ん
で、スクリーンを通らずに残された各被処理小片12が
取り出されることになり、篩下からは、スクリーンを通
った各被処理小片12を一部に含んでいる樹脂塗膜14
が排出されることになる。尚、この〔切断分散、剥離〕
処理工程は、得られる回収整粒プラスチック材15の粒
径を取り揃える必要のない場合には省略されても良い。
【0116】(e) 〔第3次圧縮,剥離−3〕処理工程2
54. この〔第3次圧縮,剥離−3〕処理工程254において
は、前記〔切断分散,剥離〕処理工程253で切断分
離,剥離処理されることによって、再度,所要の大きさ
に切断分散され、かつ篩分け区分されている篩上の各被
処理小片12を第3次段階で圧縮,剥離処理するための
ものであり、当該第3次段階の圧縮,剥離処理手段に
は、前記の各場合と同様に、こゝでもまた、適宜にダン
パー部を介することで、各内側圧縮衝撃面33aと外側
圧縮衝撃面43a間の各クリアランスを0.8m/m程度に設
定してなる圧縮衝撃力付加部を上下2連に連設させた圧
縮衝撃力付加装置303と、当該圧縮衝撃力付加装置3
03によって圧縮,剥離作用を受けることで、再度,や
ゝ大きめに展延された各被処理小片12を篩別けするた
めの篩目の大きさを2.5m/m程度に設定した篩別け装置4
04とを用いる。
【0117】従って、この〔第3次圧縮,剥離−3〕処
理工程254では、前記の〔切断分散,剥離〕処理工程
253各処理工程250〜253で切断分離,剥離処理
されているやゝ大きめの各被処理小片12に合わせて、
前記各処理工程250〜253から排出される各被処理
小片12を一部に含んでいる樹脂塗膜14が、こゝでの
圧縮衝撃力付加装置303の0.8m/m程度の各クリアラン
スに設定された2連の各内側圧縮衝撃面33aと外側圧
縮衝撃面43a間で順次それぞれに第3次(最終次)の
圧縮,剥離作用を受けて、当該各被処理小片12が、再
々度に亘って加えられる圧縮衝撃力のために、一層,大
きめに展延されると共に、こゝでもまた、この展延に伴
い、一部に残されていた樹脂塗膜14が剥離されること
になり、2.5m/m程度の篩目の大きさに設定された篩別け
装置404の篩上には、前記と同様にして、一部に樹脂
塗膜14の剥離されないものを含んで、樹脂塗膜14の
剥離された各被処理小片12が残されて取り出されるこ
とになり、篩下からも、同様にして、スクリーンを通っ
た各被処理小片12を一部に含んでいる樹脂塗膜14が
排出され、かつ当該排出される各被処理小片12を一部
に含んでいる樹脂塗膜14もまた、自身の圧縮衝撃力付
加装置303に還流される。
【0118】尚、前記の各処理工程250〜254から
排出される各被処理小片12を一部に含んでいる樹脂塗
膜14の篩選別に際して、夫々の篩別け装置400〜4
04の篩目の大きさを1mmとすることによって、篩下
に取り出される樹脂塗膜14に含まれる被処理小片12
を可及的に少なくすることが可能である。この結果、1
mmの篩目の大きさを有する篩別け装置400〜404
を各処理工程250〜254に設けた場合、この篩別け
装置400〜404の篩下に取り出される一部に被処理
小片12を含んでいる樹脂塗膜14は、第3次の圧縮、
剥離−3の処理工程254による再圧縮、剥離処理を受
けることなく前記処理工程から取り出し分離するのが好
ましい。
【0119】(f) 〔整粒,分離〕処理工程255. この〔整粒,分離〕処理工程255においては、前記
〔第3次圧縮,剥離−3〕処理工程254で第3次(最
終次)圧縮,剥離処理されることにより、やゝ大きめに
展延され、かつ篩分け区分されている篩上での一層,大
きめの各被処理小片12,つまり、この場合,換言する
と、各回収プラスチック材13を最終的に整粒して回収
整粒プラスチック材15とするためのものであり、当該
最終段階での整粒,分離処理手段には、前記研磨・整粒
装置150,こゝでは、1.0m/m程度の孔径の細孔をパン
チング形成してなるスクリーンを設けた研磨・整粒装置
150,および当該スクリーン内に残される製品として
の回収整粒プラスチック材15を吸引して取り出すため
のブロワー501を用いる。
【0120】従って、この〔整粒,分離〕処理工程25
5では、前記の〔第3次圧縮,剥離−3〕処理工程25
4における第2次(最終次)処理により、所定の大きさ
に展延されている各被処理小片12としての各回収プラ
スチック材13が、こゝでの研磨・整粒装置150によ
って整粒,分離作用を受け、当該各回収プラスチック材
13が整粒されて、この場合,1.0m/m程度の孔径に設定
されたスクリーンを通れない大きさの回収整粒プラスチ
ック材15,つまり、こゝでは、製品としての回収整粒
プラスチック材15が残され、当該製品としての回収整
粒プラスチック材15は、ブロワー501により吸引し
て取り出されることになり、また、スクリーンを通って
塵埃なみに取り扱われる回収屑を含んで所定の大きさ以
下にされた樹脂塗膜14等がブロワー603により吸引
されて排出されることになる。
【0121】(g) 〔分級,分離〕処理工程256. この〔分級,分離〕処理工程256においては、前記
〔整粒,分離〕処理工程255で整粒,分離処理される
ことにより、製品にされ、かつブロワー501により吸
引して取り出される回収整粒プラスチック材15と、未
だ塵埃,屑などを一部に含む樹脂塗膜14等とをそれぞ
れに分級するためのものであり、当該分級,分離処理手
段には、例えば、前者の分級に対応して公知のサイクロ
ン装置601を、また、後者の分級に対応して公知のバ
ックフィルター装置602,および当該バックフィルタ
ー装置602での吸引作用に必要なブロワー603をそ
れぞれに用いる。
【0122】従って、この〔分級,分離〕処理工程25
6では、前記の〔整粒,分離〕処理工程255で整粒,
分離処理された塵埃,屑などを一部に含む製品としての
各回収整粒プラスチック材15が、サイクロン装置60
1により分級され、当該各回収整粒プラスチック材15
については、これを捕集することで所期通りに回収製品
として取り出し得る。又当該サイクロン装置601で分
離された塵埃,屑などについては、前段でスクリーン外
に排出される塵埃,屑などを一部に含む樹脂塗膜14等
と合流させた上で、ブロワー603の吸引作用でバック
フィルター装置602により分離して、これを捕集す
る。
【0123】このようにして得られた回収整粒プラスチ
ック材15は、これをそのまゝプラスチック成形に用い
ることができるが、こゝで得られた回収整粒プラスチッ
ク材15から樹脂塗膜14が完全に除去されておらず、
この回収整粒プラスチック材15が比較的少ない割り合
いの樹脂塗膜14を有している場合、この樹脂塗膜14
を含む回収整粒プラスチック材15を粉砕して、例えば
100μmアンダーに微粉化することによってプラスチ
ック成形に支障のないプラスチック材料として用いるこ
とができる。なおまた、前記バックフィルター装置60
2によって捕集された樹脂塗膜14等は、例えば、これ
を100μmアンダーに微粉化することなどによってプ
ラスチック材料として用いることができるのであり、こ
のように微粉化するときは、除去された樹脂塗膜につい
ても共々にプラスチック成形に支障のないプラスチック
材料として用い得るのである。
【0124】以上,これを要するに、この第4の実施例
方法においてもまた、各処理工程間で種々の組み合せに
よるバリエーションが可能であり、目的,用途に対応し
て各処理工程の相互を任意に組み合せ設定し得るのであ
る。
【0125】
【発明の効果】以上、各実施例によって詳述したよう
に、この発明においては、プラスチック成形品を複数の
各被処理小片に破砕した後、これらの個々の各被処理小
片に対して、微振動,もしくは、方向性のある微振動に
基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させ、この圧潰作用
によって各被処理小片面から樹脂塗膜を分離除去するよ
うにしているので、このように素材化された各被処理小
片をプラスチック成形材料として用い得るプラスチック
材として容易かつ簡単に回収できるのであり、また、こ
ゝでの各被処理小片を再粉砕させ、かつ再粉砕された粒
径を所定の粒径範囲以下に揃えた上で、これらの各粉砕
片に対して、衝撃摩砕力を付加して研磨し、所定の粒径
範囲内の整粒物にしているために、こゝでも、このよう
に所定の粒径範囲内に整粒された整粒物をプラスチック
成形材料として用い得るプラスチック材として容易かつ
簡単に回収し得るのである。
【0126】また、この発明においては、処理対象の粉
体成形品を破砕して得た複数の各被処理物に対して、当
該各被処理物の該当する処理態様毎に、その特性,性状
などを考慮して設定制御された方向性のある微振動を与
えることにより、当該方向性のある微振動に基づいた圧
縮衝撃力によって、これを簡単に粉砕でき、同様に、こ
れを簡単に整粒,または造粒し得るのである。
【0127】さらに、この発明においては、被処理物を
供給投入口部から供給させることにより、各固定ピンと
各可動ピンとの相互間で、当該各被処理小片,もしく
は、被処理物を研磨,整粒して、所望粒度以下の被処理
物を篩別け手段によって、任意に篩別けして排出口部に
排出でき、かつ所望粒度以上の被処理物を取出し口部か
ら取出し得るもので、必要に応じては、取出し口部に取
出される各被処理小片,もしくは、被処理物を、供給投
入口部に還流させて研磨,整粒を繰り返し得るのであ
る。
【0128】そしてまた、この発明においては、内側圧
縮衝撃部材の内側圧縮衝撃面と、外側圧縮衝撃部材の外
側圧縮衝撃面とを所定の間隔を隔てゝ対向させると共
に、これらの内側,外側の各圧縮衝撃部材の少なくとも
一方に対して、被処理物の該当する処理態様毎に、当該
被処理物の特性,性状などを考慮して制御された方向性
のある微振動を与え、これらの内側,外側の各圧縮衝撃
面間に供給される被処理物を、当該方向性のある微振動
に基づいた圧縮衝撃力によって、被処理小片を圧潰して
表面の塗膜を容易かつ簡単に剥離,除去できると共に、
粗粒状にされて比較的硬質の粉体材料などの被処理物を
容易かつ簡単に粉砕でき、また、粗粒状にされて比較的
軟質の粉体材料などの被処理物を容易かつ簡単に整粒,
または造粒し得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の処理対象とするプラスチック成形
品,および当該プラスチック成形品を破砕して得た被処
理小片の各一例を概念的かつ模式的に示す斜視説明図で
ある。
【図2】この発明によるプラスチック成形品の破砕・樹
脂塗膜の分離方法,およびプラスチック成形品の破砕・
樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法の基本的な
第1の実施例方法を適用した場合の概要を原理的かつ模
式的に示す処理工程の系統説明図である。
【図3】同上第1の実施例方法に用いられる第1の実施
例装置としての第1の圧縮衝撃力付加装置の概要を模式
的に示す構成略図である。
【図4】この発明によるプラスチック成形品の破砕・樹
脂塗膜の分離方法,およびプラスチック成形品の破砕・
樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法の具体的な
第2の実施例方法を適用した場合の概要を原理的かつ模
式的に示す処理工程の系統説明図である。
【図5】この発明の第3の実施例方法による粉体材料な
どの粉砕・分離・造粒過程の概要を原理的かつ模式的に
示す処理工程の系統説明図である。
【図6】同上第2,第3の各実施例方法に用いられる第
2の実施例装置としての第2の圧縮衝撃力付加・造粒装
置の概要構成を模式的に示すA部を部分的に拡大した縦
断面図である。
【図7】図6における要部横断面図である。
【図8】同上第2,第3の各実施例方法に用いられる第
3の実施例装置としての第3の圧縮衝撃力付加・造粒装
置の概要構成を模式的に示すB部を部分的に拡大した縦
断面図である。
【図9】図8における内側圧縮衝撃部材の平面図であ
る。
【図10】同上第2,第3の各実施例方法に用いられる
第4の実施例装置としての第4の圧縮衝撃力付加・造粒
装置の概要構成を模式的に示す縦断面図である。
【図11】図10における要部横断面図である。
【図12】同上第2,第3の各実施例方法に用いられる
第5の実施例装置としての第5の研磨・整粒装置の概要
構成を模式的に示す縦断面図である。
【図13】図12における研磨・整粒作用を説明するた
めの正面説明図である。
【図14】この発明によるプラスチック材の破砕・分離
・造粒方法の一層,実際的な第4の実施例方法を適用し
た場合の概要を原理的かつ模式的に示す処理工程の系統
説明図である。
【符号の説明】
11 処理対象のプラスチック成形品 12 被処理小片 13 基体部材(回収プラスチック材) 14 樹脂塗膜 15 回収プラスチック材(回収整粒プラスチック材) 16 粉末成形品 17 被処理物 20 第1の圧縮衝撃力付加装置 21a,21b 圧縮衝撃部材 22a,22b 圧縮衝撃面 23 圧縮衝撃部 24 投入開口 25 突起 30 第2の圧縮衝撃力付加装置 31 下部装置本体 31a 取り出しホッパー 32 基台 33 内側圧縮衝撃部材 33a 内側圧縮衝撃面 33b 上部表面 34 支持柱体 40 防振用の弾性部材 41 上部可振動本体 41a 投入ホッパー 41b 中間ホッパー 42 加振モータ(振動発生手段) 42a ブラケット 43 外側圧縮衝撃部材 43a 外側圧縮衝撃面 50 第3の圧縮衝撃力付加装置 51 下部装置本体 51a 取り出しホッパー 52 基台 53 内側圧縮衝撃部材 53a 内側圧縮衝撃面 53b 上部表面 53c 案内突起 54a 上方軸殻支柱 54b 下方軸殻支柱 55 回転竪軸 55c 筒殻 56 軸受 57 回転横軸 58 軸筒 58a 軸受 59a,59b ベベルギヤ 60 ギヤードモーター 61 カップリング 70 防振用の弾性部材 71 上部可振動本体 71a 投入ホッパー 71b 中間ホッパー 72 加振モータ 72a ブラケット 73 外側圧縮衝撃部材 73a 外側圧縮衝撃面 80 第4の圧縮衝撃力付加装置 81 基鈑 82 外筒 83 内筒 84 下部軸受筺 84a ラジアル軸受 84b スラスト軸受 84c フランジ 85 内側圧縮衝撃部材 85a 内側圧縮衝撃面 86 内側保持体 86a 軸部 87 外側圧縮衝撃部材 87a 外側圧縮衝撃面 87b 外側導入面 88 外側保持体 88a フランジ環 89 抑えリング 90 外部ハンドル 91 下部原動部材 91a 下部カップリング部 92 回転竪軸 93 支持座 93a 球内面形状の接触面 94 上部軸受筐 94a ラジアル軸受 94b スラスト軸受 95 上部被動部材 95a 上部カップリング部 95b 偏心ウエイト部 96 支持座 96a 球外面形状の接触面 97 Vプーリー 98 Vベルト 99 ゴムシール環 100 シュート 100a 取り出し口 101 破砕工程 101a 第1の篩分け 101b 篩上 101c 篩下 102 圧潰・剥離工程 102a 第2の篩分け 102b 篩上 102c 篩下 103 研磨、整粒工程 104 再粉砕工程 104a 第3の篩分け 104b 篩上 104c 篩下 105 研磨・整粒工程 111 粉砕工程 112 造粒工程 150 研磨・整粒装置 151 固定円盤 152 供給投入口部 153 固定端板 154 固定ピン 155 周側板 161 可動円盤 162 回転横軸 163 軸受 164 可動ピン 171 篩網 172 排出口部 173 取出し口部 174 プラグバルブ 181 研磨・整粒空間 182 排出空間 201,202 カッターミル 202 ディスクミル 203 ピンミル 250 〔粗砕〕処理工程 251 〔第1次圧縮,剥離−1〕処理工程 252 〔第2次圧縮,剥離−2〕処理工程 253 〔切断分散,剥離〕処理工程 254 〔第3次圧縮,剥離−3〕処理工程 255 〔整粒,分離〕処理工程 256 〔分級,分離〕処理工程 301〜303 圧縮衝撃力付加装置 400〜404 篩分け装置 501 ブロワー 601 サイクロン装置 602 バックフィルター装置 603 ブロワー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (54)【発明の名称】 プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,プラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分 離・プラスチック材の整粒方法およびプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離装置と、粉体 材料などの粉砕・分離・造粒装置および粉体材料などの研磨・整粒装置

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に樹脂塗膜を形成したプラスチック
    成形品を対象にして、このプラスチック成形品から樹脂
    塗膜を分離除去し、素材化されたプラスチック材として
    回収する方法であって、 前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破砕す
    る工程と、 前記破砕された個々の各被処理小片に対して、微振動に
    基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させる工程とを少な
    くとも含むことを特徴とするプラスチック成形品の破砕
    ・樹脂塗膜の分離方法。
  2. 【請求項2】 表面に樹脂塗膜を形成したプラスチック
    成形品を対象にして、このプラスチック成形品から樹脂
    塗膜を分離除去し、素材化されたプラスチック材として
    回収する方法であって、 前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破砕す
    る工程と、 前記破砕された個々の各被処理小片に対して、微振動に
    基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させ、かつ圧潰によ
    って剥離された樹脂塗膜を随時に除去する工程とを少な
    くとも含むことを特徴とするプラスチック成形品の破砕
    ・樹脂塗膜の分離方法。
  3. 【請求項3】 表面に樹脂塗膜を形成したプラスチック
    成形品を対象にして、このプラスチック成形品から樹脂
    塗膜を分離除去し、素材化されたプラスチック材として
    回収する方法であって、 前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破砕す
    る工程と、 前記破砕された個々の各被処理小片に対して、微振動に
    基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させ、かつ圧潰によ
    って剥離された樹脂塗膜を随時に除去する工程と、 前記樹脂塗膜を除去した各被処理小片を研磨,整粒する
    工程とを少なくとも含むことを特徴とするプラスチック
    成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒
    方法。
  4. 【請求項4】 表面に樹脂塗膜を形成したプラスチック
    成形品を対象にして、このプラスチック成形品から樹脂
    塗膜を分離除去し、素材化されたプラスチック材として
    回収する方法であって、 前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破砕す
    る工程と、 前記破砕された個々の各被処理小片に対して、微振動に
    基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させる工程,また
    は、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させる
    と共に、圧潰によって剥離された樹脂塗膜を随時に除去
    する工程と、 前記圧潰された各被処理小片を再粉砕する工程と、 前記再粉砕によって各粉砕片面から分離した樹脂塗膜を
    除去する工程とを少なくとも含むことを特徴とするプラ
    スチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法。
  5. 【請求項5】 表面に樹脂塗膜を形成したプラスチック
    成形品を対象にして、このプラスチック成形品から樹脂
    塗膜を分離除去し、素材化されたプラスチック材として
    回収する方法であって、 前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破砕す
    る工程と、 前記破砕された個々の各被処理小片に対して、微振動に
    基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させる工程,また
    は、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させる
    と共に、圧潰によって剥離した樹脂塗膜を随時に除去す
    る工程と、 前記圧潰された各被処理小片を再粉砕する工程と、 前記再粉砕された個々の各粉砕片に対して、衝撃摩砕力
    を付加して研磨、整粒する工程とを少なくとも含むこと
    を特徴とするプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分
    離・プラスチック材の整粒方法。
  6. 【請求項6】 表面に樹脂塗膜を形成したプラスチック
    成形品を対象にして、このプラスチック成形品から樹脂
    塗膜を分離除去し、素材化されたプラスチック材として
    回収する方法であって、 前記プラスチック成形品を複数の各被処理小片に破砕す
    る工程と、 前記破砕された個々の各被処理小片に対して、微振動に
    基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させる工程,また
    は、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰させる
    と共に、圧潰によって剥離した樹脂塗膜を随時に除去す
    る工程と、 前記圧潰された各被処理小片を再粉砕する工程と、 前記再粉砕された個々の各粉砕片に対して、衝撃摩砕力
    を付加して研磨、整粒する工程と、 前記整粒された整粒物と、当該整粒によって分離された
    樹脂塗膜などゝを区分し、当該樹脂塗膜などを除去する
    工程とを少なくとも含むことを特徴とするプラスチック
    成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒
    方法。
  7. 【請求項7】 前記各被処理小片に対する圧潰が、相互
    に対向する各圧縮衝撃面間で、方向性のある微振動に基
    づいた衝撃力を付加してなされることを特徴とする請求
    項1,2,4の何れか一つに記載のプラスチック成形品
    の破砕・樹脂塗膜の分離方法,または、請求項3,5,
    6の何れか一つに記載のプラスチック成形品の破砕・樹
    脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法。
  8. 【請求項8】 前記各被処理小片に対する圧潰工程時
    に、相互に対向する各圧縮衝撃面間での圧縮衝撃力の付
    加に合わせ、当該圧縮衝撃面間に対して樹脂塗膜の剥離
    を促進させるための液体を流下させることを特徴とする
    請求項1,2,4の何れか一つに記載のプラスチック成
    形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,または、請求項3,
    5,6の何れか一つに記載のプラスチック成形品の破砕
    ・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法。
  9. 【請求項9】 前記各被処理小片に対する圧潰工程時
    に、当該圧潰作用により各被処理小片面から分離された
    樹脂塗膜などを除去することを特徴とする請求項1,
    2,4の何れか一つに記載のプラスチック成形品の破砕
    ・樹脂塗膜の分離方法,または、請求項3,5,6の何
    れか一つに記載のプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜
    の分離・プラスチック材の整粒方法。
  10. 【請求項10】 前記各被処理小片の再粉砕工程時に、
    当該再粉砕された粉砕片の粒径を所定の粒径範囲以下に
    揃えるようにしたことを特徴とする請求項4に記載のプ
    ラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方法,また
    は、請求項5,6の何れか一つに記載のプラスチック成
    形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方
    法。
  11. 【請求項11】 前記各被処理小片の圧潰工程を、複数
    回に亘り順次に繰り返すことを特徴とする請求項1,
    2,4の何れか一つに記載のプラスチック成形品の破砕
    ・樹脂塗膜の分離方法,または、請求項3,5,6の何
    れか一つに記載のプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜
    の分離・プラスチック材の整粒方法。
  12. 【請求項12】 前記各被処理小片の再粉砕工程を、複
    数回に亘り順次に繰り返すことを特徴とする請求項4に
    記載のプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離方
    法,または、請求項5,6の何れか一つに記載のプラス
    チック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・プラスチック材
    の整粒方法。
  13. 【請求項13】 前記各被処理小片の圧潰工程を、該当
    工程中で、複数回に亘り繰り返すことを特徴とする請求
    項1,2,4の何れか一つに記載のプラスチック成形品
    の破砕・樹脂塗膜の分離方法,または、請求項3,5,
    6の何れか一つに記載のプラスチック成形品の破砕・樹
    脂塗膜の分離・プラスチック材の整粒方法。
  14. 【請求項14】 前記各被処理小片の再粉砕工程を、該
    当各工程中で、複数回に亘り順次に繰り返すことを特徴
    とする請求項4に記載のプラスチック成形品の破砕・樹
    脂塗膜の分離方法,または、請求項5,6の何れか一つ
    に記載のプラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離・
    プラスチック材の整粒方法。
  15. 【請求項15】 表面に樹脂塗膜を形成したプラスチッ
    ク成形品を対象にして、このプラスチック成形品から樹
    脂塗膜を分離除去し、素材化されたプラスチック材とし
    て得る装置であって、 相互に所定の間隙を隔てゝ圧縮衝撃面を対向させた1対
    からなる各圧縮衝撃部材を設け、 前記各圧縮衝撃部材の上方には、前記破砕された各被処
    理小片を順次に供給する投入開口を形成させ、 前記各圧縮衝撃部材の少なくとも何れか一方を他方に対
    して微振動させ得るように構成したことを特徴とするプ
    ラスチック成形品の破砕・樹脂塗膜の分離装置。
  16. 【請求項16】 前記各圧縮衝撃部材の少なくとも何れ
    か一方の圧縮衝撃面に、個々に独立した突起群を突設さ
    せたことを特徴とする請求項15に記載のプラスチック
    成形品の破砕・樹脂塗膜の分離装置。
  17. 【請求項17】 内側圧縮衝撃面を形成した内側圧縮衝
    撃部材と、 前記内側圧縮衝撃面に所定間隙を隔てゝ対向される外側
    圧縮衝撃面を形成した外側圧縮衝撃部材とを設け、 前記内側,外側の各圧縮衝撃面間の上方に、被処理物を
    供給する投入開口を形成させると共に、 前記内側,外側の各圧縮衝撃部材の少なくとも一方に対
    して、被処理物の該当する処理態様毎に、当該被処理物
    の特性,性状などに対応して制御された方向性のある微
    振動を与え得るように構成したことを特徴とする粉体材
    料などの粉砕・分離・造粒装置。
  18. 【請求項18】 内側圧縮衝撃面を形成した内側圧縮衝
    撃部材と、 前記内側圧縮衝撃面に所定間隙を隔てゝ対向される外側
    圧縮衝撃面を形成した外側圧縮衝撃部材と、 前記外側圧縮衝撃部材の外周面所定位置に設置された1
    つ,または、1つ以上の上部振動発生手段とを設け、 前記内側,外側の各圧縮衝撃面間の上方に、被処理物を
    供給する投入開口を形成させると共に、 前記外側圧縮衝撃部材に対して、前記上部振動発生手段
    により、被処理物の該当する処理態様毎に、当該被処理
    物の特性,性状などに対応して制御された方向性のある
    微振動を与え得るように構成したことを特徴とする粉体
    材料などの粉砕・分離・造粒装置。
  19. 【請求項19】 内側圧縮衝撃面を形成した内側圧縮衝
    撃部材と、 前記内側圧縮衝撃面に所定間隙を隔てゝ対向される外側
    圧縮衝撃面を形成した外側圧縮衝撃部材と、 前記内側圧縮衝撃部材の支持軸芯相当部に偏心クラッチ
    などの振動伝達手段を介して設置された下部振動発生手
    段とを設け、 前記内側,外側の各圧縮衝撃面間の上方に、被処理物を
    供給する投入開口を形成させると共に、 前記内側圧縮衝撃部材に対して、前記下部振動発生手段
    により、被処理物の該当する処理態様毎に、当該被処理
    物の特性,性状などに対応して制御された方向性のある
    微振動を与え得るように構成したことを特徴とする粉体
    材料などの粉砕・分離・造粒装置。
  20. 【請求項20】 内側圧縮衝撃面を形成した内側圧縮衝
    撃部材と、 前記内側圧縮衝撃面に所定間隙を隔てゝ対向される外側
    圧縮衝撃面を形成した外側圧縮衝撃部材と、 前記外側圧縮衝撃部材の外周面所定位置に設置された上
    部振動発生手段と、 前記内側圧縮衝撃部材を回転させる回転発生手段とを設
    け、 前記内側,外側の各圧縮衝撃面間の上方に、被処理物を
    供給する投入開口を形成させると共に、 前記外側圧縮衝撃部材に対して、前記上部振動発生手段
    により、被処理物の該当する処理態様毎に、当該被処理
    物の特性,性状などに対応して制御された方向性のある
    微振動を与え、 かつ同時に、前記内側圧縮衝撃部材に対して、前記回転
    発生手段により、前記外側圧縮衝撃部材の微振動方向と
    順方向,もしくは逆方向の回転を与え得るように構成し
    たことを特徴とする粉体材料などの粉砕・分離・造粒装
    置。
  21. 【請求項21】 前記内側,外側の各圧縮衝撃面を円錐
    形状,もしくは、円錐台形状の何れかによる組み合せに
    形成させると共に、これらの相互を平行する態様,もし
    くは、上方に拡開する態様に対向させて構成したことを
    特徴とする請求項17,18,19,20の何れか一つ
    に記載の粉体材料などの粉砕・分離・造粒装置。
  22. 【請求項22】 前記内側,外側の各圧縮衝撃面を各弧
    面形状による相互の組み合せに形成させると共に、これ
    らの相互を対向させて構成したことを特徴とする請求項
    17,18,19,20の何れか一つに記載の粉体材料
    などの粉砕・分離・造粒装置。
  23. 【請求項23】 前記内側,外側の各圧縮衝撃面を円錐
    形状,もしくは、円錐台形状の何れかと弧面形状とによ
    る組み合せに形成させると共に、これらの相互を対向さ
    せて構成したことを特徴とする請求項17,18,1
    9,20の何れか一つに記載の粉体材料などの粉砕・分
    離・造粒装置。
  24. 【請求項24】 前記内側,外側の各圧縮衝撃部材の何
    れか一方に対し、方向性のある微振動を与え、かつ他方
    に対し、当該微振動の方向と順方向,もしくは、逆方向
    の何れかの回転を与え得るように構成したことを特徴と
    する請求項17,18,19,20の何れか一つに記載
    の粉体材料などの粉砕・分離・造粒装置。
  25. 【請求項25】 前記圧縮衝撃力を付加するための微振
    動の方向が、回転円方向であることを特徴とする請求項
    17,18,19,20の何れか一つに記載の粉体材料
    などの粉砕・分離・造粒装置。
  26. 【請求項26】 前記圧縮衝撃力を付加するための微振
    動の方向が、やゝ斜め下方に向う回転円方向であること
    を特徴とする請求項17,18,19,20の何れか一
    つに記載の粉体材料などの粉砕・分離・造粒装置。
  27. 【請求項27】 前記内側圧縮衝撃部材での各被処理小
    片の供給面上に、当該各被処理小片を内側圧縮衝撃面側
    に案内供給するための複数条の案内突起を、前記微振動
    方向に対応して突設したことを特徴とする請求項17,
    18,19,20の何れか一つに記載の粉体材料などの
    粉砕・分離・造粒装置。
  28. 【請求項28】 内側圧縮衝撃面を形成して上部被動部
    材に回転自在に枢支され、当該上部被動部材の下面に枢
    支軸線に一致する球面座を形成し、かつ偏心ウエイトを
    突出させた内側圧縮衝撃部材と、 前記内側圧縮衝撃面に所定間隙を隔てゝ対向される外側
    圧縮衝撃面を形成した外側圧縮衝撃部材と、 前記上部被動部材の下面球面座を受支保持する上面球面
    座を有して、当該上部被動部材にカップリング係合さ
    れ、かつ当該上面球面座の受支軸線に一致して回転駆動
    される下部原動部材とを設け、 前記内側,外側の各圧縮衝撃面間の上方に、被処理物を
    供給する投入開口を形成させると共に、 前記各圧縮衝撃面間に被処理物が供給されない状態で
    は、前記下部原動部材により上部被動部材を介して内側
    圧縮衝撃部材を回転駆動させ、 また、前記各圧縮衝撃面間に被処理物が供給され、当該
    各圧縮衝撃面間に抵抗を生じた状態では、前記上部被動
    部材を回転させたまゝ内側圧縮衝撃部材を空転させ、か
    つ当該上部被動部材の回転に伴い、偏心ウエイトで発生
    する偏心荷重によって、当該内側圧縮衝撃部材に偏心座
    を中心にした微振動を与え得るように構成したことを特
    徴とする粉体材料などの粉砕・分離・造粒装置。
  29. 【請求項29】 被処理物の供給投入口部に中心部を連
    通させた固定円盤上にあって、複数の回転軌跡上で各固
    定ピンを順次に植設した固定側研磨,整粒手段と、 前記固定円盤に対向して回転駆動可能にさせた可動円盤
    上にあって、前記各固定ピンとは異なる複数の回転軌跡
    上で各可動ピンを順次に植設した可動側研磨,整粒手段
    と、 前記各固定ピンと各可動ピンとの組み合せ外周部にあっ
    て、所望粒度以下の被処理物を任意に区分けして排出す
    るための排出口部に連通させた分別手段,および所望粒
    度以上の被処理物を取出し口部に取出す取出し手段とを
    備え、 前記各固定ピンと各可動ピンとの相互間で、前記被処理
    物を研磨,整粒し得るように構成したことを特徴とする
    粉体材料などの研磨・整粒装置。
  30. 【請求項30】 前記取出し口部に取出される被処理物
    を、前記供給投入口部に還流させ得るようにしたことを
    特徴とする請求項29に記載の粉体材料などの研磨・整
    粒装置。
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