JPH1148248A - 積層熱可塑性樹脂成形品の再生処理方法及び装置 - Google Patents

積層熱可塑性樹脂成形品の再生処理方法及び装置

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JPH1148248A
JPH1148248A JP20811297A JP20811297A JPH1148248A JP H1148248 A JPH1148248 A JP H1148248A JP 20811297 A JP20811297 A JP 20811297A JP 20811297 A JP20811297 A JP 20811297A JP H1148248 A JPH1148248 A JP H1148248A
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JP
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resin material
sized
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sieve
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JP20811297A
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English (en)
Inventor
Sadao Nishibori
貞夫 西堀
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AIN KOSAN KK
Original Assignee
AIN KOSAN KK
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Publication date
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Abstract

(57)【要約】 【目的】複数種類の積層熱可塑性樹脂材料より成る熱可
塑性樹脂成形品から、熱可塑性樹脂材料を種類毎に分離
・分級・選別して回収し、再利用を図り得るようにす
る。 【構成】複数種類の積層熱可塑性樹脂材料より成る積層
熱可塑性樹脂成形品を複数の各被処理小片に粗砕する工
程と、前記粗砕された個々の被処理小片82に対して、
衝撃摩砕力を付加し、前記被処理小片82を熱可塑性樹
脂材料の種類毎に剥離ないし分離し、整粒又は整粒及び
粉砕する工程と、整粒された整粒熱可塑性樹脂材料83
を、粒径に応じて篩選別し、篩上の整粒熱可塑性樹脂材
料を風力により前記粒態に応じて落下する整粒熱可塑性
樹脂材料を選別回収する風力選別工程に、篩下の整粒熱
可塑性樹脂材料を粒態により前記選別台上において二種
に偏り分流移動させて、前記熱可塑性樹脂材料を粒態毎
に選別する転動選別工程において選別回収し、また、前
記転動選別と比重選別により種類毎の整粒熱可塑性樹脂
材料83a,83bに選別する工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層熱可塑性樹脂成形
品として使用される熱可塑性樹脂成形品の再生処理方法
及び装置に関するものであり、より詳細には、例えば、
基材層にクッション層を介して表面に化粧用又は保護用
の樹脂材料を積層した自動車のバンパ、インパネ、シー
ト、ドアトリム、コンソールボックス等、種類の異なる
複数の熱可塑性樹脂材料を積層して多層構造とされた熱
可塑性樹脂成形品を処理対象として、この廃棄熱可塑性
樹脂成形品を破砕して複数の被処理小片とした上で、前
記被処理小片中に含まれる複数の異なる種類の熱可塑性
樹脂材料を剥離・分離・分級・整粒してその種類別に回
収する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の軽量化やその成形の容易性か
ら、自動車の内外装品として近年熱可塑性樹脂成形品が
多量に使用されている。この熱可塑性樹脂成形品は、年
々枯渇化の傾向にあり、その再利用が社会的に強く要請
されている。
【0003】この熱可塑性樹脂成形品の回収・再生にお
いては、従来、同一種類でかつ同一の特性を持つ熱可塑
性樹脂材料毎に分別した上で回収し、各種類毎に再生・
再利用が図られている。
【0004】しかし、上記熱可塑性樹脂成形品、特に自
動車のバンパやインパネ等の自動車の内外装品に使用さ
れる熱可塑性樹脂成形品は、表面の化粧又は保護その他
種々の目的から、種類の異なる複数種類の樹脂材料を積
層して多層体とされた熱可塑性樹脂成形品が多数存在す
る。この熱可塑性樹脂成形品を、これを構成する樹脂材
料の種類毎に分別することは困難であり、また、これら
を単に回収した場合には、複数種類の積層熱可塑性樹脂
材料を混在させたままの状態で再生することとなり、再
生された熱可塑性樹脂成形品の衝撃強度等機械的特性が
著しく損なわれる他、所望通りの表面の平滑さや色彩が
得られないという結果となるため、再利用には、大きな
制約を伴うこととなる。
【0005】一方、前記廃棄された熱可塑性樹脂成形品
は、それぞれに耐水性、耐候性に優れ、腐敗し難いなど
の特長を有するため、地中に埋設処理したとしても、長
期間に亘って腐敗せずに残存することから、環境破壊の
一因となり、反面、廃棄処分のため焼却炉により焼却す
る場合には、多量の有害ガスや排煙などを発生して社会
環境上、好ましくないばかりでなく、焼却時に溶融され
た樹脂材料が炉内に付着して該炉自体を損傷するおそれ
がある。そのため、積層熱可塑性樹脂成形品として使用
された廃棄熱可塑性樹脂成形品は再生利用及び埋設・焼
却処理のいずれにも適さないという性質を有する。
【0006】前述のように種類の異なる複数種類の積層
熱可塑性樹脂材料より成る廃棄熱可塑性樹脂成形品を再
生するための従来の手段としては、既知のショットブラ
ストにより、表面層を形成する樹脂材料を機械的に剥離
・分別する手段、ボールミル等の粉砕手段により表層を
形成する樹脂材料を破砕・剥離する手段、さらには、有
機溶剤による溶融分離処理等が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱可塑
性樹脂成形品の表層を形成する樹脂材料は、比較的厚く
かつ基材に対して強固に固着しているものであり簡単に
分離あるいは剥離できず、既知のショットブラストによ
る機械的な剥離、分別手段にも処理能力が低い等の種々
の好ましくない障害を生じ易く、適合し難いものであ
る。また、例えばボールミル等の粉砕手段を用いて、こ
れを剥離、分別しようとしても、粉砕時に生ずる摩擦熱
によって表層を成す熱可塑性樹脂材料が溶融され、剥離
不可能あるいは、それによって再利用できないものにな
るという欠点がある。
【0008】また、種類を異にしている各熱可塑性樹脂
材料の相互を対応する有機溶剤によって溶解分離処理す
るのには、処理能力が低く、加熱溶融工程等を必要とす
るため、処理装置自体が、とかく大がかりになるなどの
難点がある。しかも、熱可塑性樹脂成形品を構成する熱
可塑性樹脂材料の組合せは多種・多様であり、処理対象
とされる熱可塑性樹脂成形品毎に対応する有機溶剤に交
換する必要がある等、経済的な面などから好ましくな
く、かつ使用済溶剤の中和工程の後処理を要し、多くの
難がある。
【0009】本発明は、多数の実験の結果、複数種類の
積層熱可塑性樹脂材料より成る熱可塑性樹脂成形品を破
砕もしくは粗砕した被処理小片に衝撃摩砕力を加えた場
合、この衝撃摩砕力に伴う摩擦熱の発生と摩砕作用との
相乗作用で、前記熱可塑性樹脂成形品を構成する熱可塑
性樹脂材料の種類毎に、主として、その軟化点により異
なる粒の形状、謂わば異なる粒態に整粒され、且つ前記
衝撃力によりこの粒態が片状あるいは球状に整粒され、
この整粒作用により得られる粒態により結果として、各
種熱可塑性樹脂材料の種類毎の剥離ないし分離が可能で
あることに着眼しなされたものであり、自動車のインパ
ネ等の種類の異なる複数種類の積層熱可塑性樹脂材料、
換言すれば、多層体である積層熱可塑性樹脂成形品等の
各層を構成する熱可塑性樹脂材料を、比較的容易な方法
により各層毎にすなわち材料の種類毎に剥離ないし分離
・分級・整粒して各材料毎の熱可塑性樹脂材料として素
材化して回収するための方法及び装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の積層熱可塑性樹脂成形品の再生処理方法
は、例えば、自動車の内外装品として使用されるバン
パ、インパネ、シート、ドアトリム、コンソールボック
ス等複数種類の積層熱可塑性樹脂材料より成る熱可塑性
樹脂成形品を処理対象とし、該熱可塑性樹脂成形品を複
数の被処理小片に粗砕する工程と、前記粗砕された個々
の被処理小片に対して、衝撃摩砕力を付加して前記被処
理小片より各種類毎に熱可塑性樹脂材料を剥離ないし分
離し、かつこれを構成する熱可塑性樹脂材料の種類毎の
粒態に整粒して整粒熱可塑性樹脂材料とする分離・分級
・整粒工程と、前記分離・分級・整粒工程を経た整粒熱
可塑性樹脂材料を風力により前記粒態に応じて落下する
整粒熱可塑性樹脂材料を選別回収する風力選別工程とを
少なくとも含むことを特徴とする。
【0011】また、前記分離・分級・整粒工程を経た整
粒熱可塑性樹脂材料を、粒径に応じて篩選別し、篩上の
整粒熱可塑性樹脂材料を風力により前記粒態に応じて落
下する整粒熱可塑性樹脂材料を選別回収する風力選別工
程にもたらすと共に、篩下の整粒熱可塑性樹脂材料を下
方から上方へ回転する選別台において、粒態により前記
選別台上においてそれぞれ二種に偏り分流移動させて、
前記熱可塑性樹脂材料を粒態毎に選別する転動選別工程
において選別回収することができる。
【0012】さらに、前記篩選別による篩下の整粒熱可
塑性樹脂材料を、再度前記篩選別における篩目よりも粒
径の小さい篩目から成る2次篩選別工程にもたらし、こ
の2次篩選別工程における篩上の整粒熱可塑性樹脂材料
を前記1次篩選別工程における篩上の整粒熱可塑性樹脂
材料と共に、風力により前記粒態に応じて落下する整粒
熱可塑性樹脂材料を選別回収する風力選別工程にもたら
し、2次篩選別工程における篩下の整粒熱可塑性樹脂材
料を前記転動選別工程にもたらす工程にかけることが好
ましい。
【0013】また、前記1次篩選別による篩下の整粒熱
可塑性樹脂材料を、再度前記篩選別における篩目よりも
粒径の小さい篩目から成る2次篩選別工程にもたらし、
好ましくは、この2次篩選別工程における篩上の整粒熱
可塑性樹脂材料を前記1次篩選別工程における篩上の整
粒熱可塑性樹脂材料とは、それぞれ、別個に、たとえ
ば、風量などの粒径に応じて異なる調整を行った適宜風
力により、それぞれ前記粒態に応じて落下する整粒熱可
塑性樹脂材料を選別回収することができる。
【0014】さらに、前記処理対象を自動車の内外装品
である積層熱可塑性樹脂成形品とし、前記整粒熱可塑性
樹脂材料を、下方から上方へ2方向へ傾斜し回転する選
別台又は上方から下方へ2方向に傾斜する選別台に対し
て傾斜方向に交叉する方向に振動する選別台により、粒
態により前記選別台上においてそれぞれ二種に偏り分流
移動させて、前記熱可塑性樹脂材料を粒態毎に選別する
転動選別工程において選別回収することができる。
【0015】さらに、前記前記分離・分級・整粒工程を
経た粒態を問わず複数種類の整粒熱可塑性樹脂材料が混
在する混合物を、前記1次篩選別工程にもたらすことで
処理効率を上げることができる。
【0016】さらに、前記風力選別工程において落下せ
ず、回収されなかった整粒熱可塑性樹脂材料及びその他
の残留物を前記分離・分級・整粒工程を経て整粒した
後、前記風力選別工程にかけて、粒態に応じて落下さ
せ、選別回収する工程を任意回数反復することができ
る。
【0017】また、本発明の積層熱可塑性樹脂成形品の
再生処理装置は、例えば、自動車の内外装品として使用
される、複数種類の積層熱可塑性樹脂材料より成る熱可
塑性樹脂成形品を処理対象とし、該熱可塑性樹脂成形品
を複数の被処理小片82に粗砕する粗砕手段と、前記被
処理小片82の供給投入部に中心部を連通した固定円盤
131上にあって、複数の回転軌跡上で各固定ピン13
4を順次に植設した固定側分離・分級・整粒手段と、前
記固定円盤131に対向して回転駆動可能に設けた可動
円盤141上にあって、前記各固定ピン134とは異な
る複数の回転軌跡上で各可動ピン144を順次植設した
可動側分離・分級・整粒手段と、前記各固定ピン134
と各可動ピン144との組み合せ外周部にあって、熱可
塑性樹脂材料毎に剥離ないし分離された所定粒径以下の
熱可塑性樹脂材料84を排出するための排出口152に
連通した分級手段、および所望粒径以上に整粒された整
粒熱可塑性樹脂材料83を取出口153に取出す取出手
段とを備え、前記各固定ピン134と各可動ピン144
との相互間で、衝撃摩砕力により、前記被処理小片82
を構成する熱可塑性樹脂材料をその種類毎に剥離ないし
分離すると共に整粒又は整粒及び粉砕し、該整粒又は整
粒及び粉砕された熱可塑性樹脂材料を分級し得るように
した分離・分級・整粒手段と、前記分離・分級・整粒手
段により得られた粒態を問わず複数種類の整粒熱可塑性
樹脂材料83の混合物からそれぞれ粒態に応じた回収樹
脂材料を得る風力選別機から成る風力選別手段とを含む
装置である。
【0018】前記分離・分級・整粒手段により得られた
粒態を問わず複数種類の整粒熱可塑性樹脂材料83の混
合物を粒径に応じて篩選別する篩選別手段と、前記篩選
別された混合物からそれぞれ粒態に応じた回収樹脂材料
を得る風力選別機から成る風力選別手段とを含む装置と
することができる。
【0019】また、前記処理対象を自動車の内外装品で
ある積層熱可塑性樹脂成形品とし、整粒熱可塑性樹脂材
料の粒態に従って選別を行う転動選別手段又はこの転動
選別手段と各整粒熱可塑性樹脂材料の比重差に従って選
別を行う比重選別手段より構成することができる。
【0020】前記転動選別手段は、傾斜面の下方から上
方へ回転し、前記整粒熱可塑性樹脂材料を転送可能なベ
ルトを備え、且つ、前記ベルトの回転方向に対して幅方
向の断面において一側面から他側面に傾斜している2方
向へ傾斜する傾斜面を有することを特徴とする。
【0021】また、前記選別台は、2方向へ傾斜する摩
擦抵抗の高い摩擦面を有し、設定方向に、一定振幅で振
動する振動発生手段を有するもので構成することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】
(対象廃棄熱可塑性樹脂成形品)対象となる廃棄熱可塑
性樹脂成形品は、PE,PET,PVC,PP,ABS
及びPPやPURの発泡体等の異なる種類の樹脂材料よ
り成る熱可塑性樹脂成形品、特に複数の樹脂材料により
多層体、特にPVCとABSが発泡体を介して積層形成
された積層熱可塑性樹脂成形品であり、より具体的には
自動車のインパネ、ドアトリムを始めとして、コンソー
ルボックス、バンパ、シート、又例えば車両の床のシー
ト材、座席のシート材、ドアの内張りシート材、アーム
レストの表皮材、ヘッドレストの表皮材等のシート材で
あり、このシート材は車両の床、座席、ドア、アームレ
スト、ヘッドレスト等の積層熱可塑性樹脂成形品を対象
として処理する。
【0023】一例として自動車のインパネ、シート、ド
アトリム、コンソールボックス、バンパ等の前記積層熱
可塑性樹脂成形品たる熱可塑性樹脂成形品を構成する樹
脂材料の一例を示せば、下表に示す通りである。
【0024】
【表1】
【0025】前記多層体として形成された熱可塑性樹脂
成形品からPVC,PP,ABS,PE,PET,そし
てPPやPURの発泡体等の種類の異なる熱可塑性樹脂
材料を相互に分離・分級・整粒して回収する手段につい
て説明すると、回収された廃棄熱可塑性樹脂成形品につ
いて、必要に応じて、各部品ごとの種類、着色等で分別
する工程〔分別工程〕、前記分別された廃棄熱可塑性樹
脂成形品を被処理小片82に破砕する工程〔破砕・粗砕
工程〕、前記被処理小片82から各種類毎の熱可塑性樹
脂材料に剥離ないし分離し整粒すると共に、発泡樹脂、
また、その他の塵埃等不純物を分級し、回収する工程
〔分離・分級・整粒工程〕、そして、好ましくは、1
次、2次の2段階の〔篩選別工程〕、次いで、前記整粒
された整粒熱可塑性樹脂材料83をその粒態により種類
毎に選別する工程としての〔風力選別工程〕を含み、好
ましくは、この〔風力選別工程〕を前記1次、2次の2
段階の〔篩選別工程〕を経た篩上の整粒熱可塑性樹脂材
料をそれぞれ別個の〔風力選別工程〕にもたらし、さら
に、好ましくは、前記篩下、好ましくは2次〔篩選別工
程〕の篩下の整粒熱可塑性樹脂材料を好ましくは、2段
階の〔転動選別工程1,2〕にかけ、さらに、必要に応
じて、この〔転動選別工程1,2〕と前記整粒された整
粒熱可塑性樹脂材料83をその比重により選別する工程
〔比重選別工程〕から成る(図1参照)。
【0026】前記〔分離・分級・整粒工程〕、そして
〔風力選別工程〕は、前記〔風力選別工程〕の後、ここ
で回収しない残留物について、これを反復することによ
り回収率を向上させることが可能である。
【0027】〔分別工程〕(工程1) この工程は、付随的なもので、所望に応じて採用される
回収された廃棄熱可塑性樹脂成形品を着色の有無ないし
は着色された色別に分別する工程である。
【0028】廃棄熱可塑性樹脂成形品を着色の有無等に
よって分別するのは、回収された樹脂材料に様々な色が
混じり合って所望の色彩の熱可塑性樹脂材料が得られな
いことを防止するためである。
【0029】なお、この分別工程において、後述の転動
選別工程により選別が困難な樹脂材料が同時に処理され
ないように、廃棄熱可塑性樹脂成形品を、これを構成す
る樹脂材料の種類、組合せ毎に分別することにより、後
述の比重選別工程を省略することもできる。具体的に
は、前記樹脂材料中、PE,PP,ABS等の樹脂は、
後述のセパレータによる衝撃摩砕力により球状に整粒さ
れ、一方、PET,PVC等の樹脂は、鱗片状ないしは
薄片状に整粒され、PP,PUR等の発泡体は粉砕さ
れ、微粉状となるので、例えば本〔分別工程〕において
同時に処理される熱可塑性樹脂成形品を構成する熱可塑
性樹脂材料がABSとPVC、発泡体のみとなるように
廃棄熱可塑性樹脂成形品を各種部品毎に分別するのみ
で、後述の〔転動選別工程〕により前記2種類の熱可塑
性樹脂材料を略完全に選別することができ、付加的な
〔比重選別工程〕を省略することもできる。
【0030】〔破砕工程〕(工程2) 回収された廃棄熱可塑性樹脂成形品は、図2に示すよう
な破砕手段110を用いて適当な大きさの断片に切断、
もしくは広義に破砕し、例えば150×50mm程度の大
きさの破砕片81を形成する。
【0031】破砕手段は被破砕物を破砕して適当な大き
さの破砕片を形成するもので、本実施例において、便宜
上「クラッシャ」という。
【0032】図2及び図3に「クラッシャ」の一例を示
す。クラッシャ110は、上部に被破砕物の投入口を有
するクラッシャ本体内に互いに内向きに回転する2軸を
平行に設け、各軸に複数枚の回転刃を所定間隔に設ける
と共に、各軸の各回転刃外周で互いに噛み合って且つ各
回転刃の外周面に等角度を成すよう突設した3個の爪刃
で収集した廃棄熱可塑性樹脂成形品を適宜大の断片から
なる破砕片に切断するように設けられている。
【0033】上部の投入口から投入された廃棄熱可塑性
樹脂成形品は、互いに内向きに回転する2軸の回転刃の
爪刃により内部に引き込まれ、噛み合った状態で回転す
る回転刃の外周エッジ間に、連続的に作用する剪断力で
スリットしながら引き込みのときに作用する圧縮力によ
って破砕され切断され、破砕片81が形成される。この
破砕片81は前記2軸の回転刃の下方に設けた排出口か
ら排出される。
【0034】尚、図3に示すように、上記クラッシャ1
10を上下方向2段に配置し、2段階での粗砕手段を示
すもので、軸線を水平方向に配置したクラッシャ210
aに対して下段のクラッシャ210bの軸線は、45°
傾斜している。これにより、処理容量の飛躍的な増大
と、処理時間の短縮を図ることができる。
【0035】なお、好ましくは、クラッシャ110の筐
体下方には、解砕機211が配置され、粗砕された廃棄
熱可塑性樹脂成形品を解砕し、上記破砕片81として形
成し易くすると共に、廃棄熱可塑性樹脂成形品に付着す
る小石、砂などを容易に取り出しやすくし、また、解砕
機211下方には、上下方向に約45°傾斜して帯状の
網から成るネットコンベア212を設け、前記破砕片8
1中の小石、砂などを篩い落とす。さらに、好ましく
は、前記ネットコンベア212の進行方向先端下方に磁
力選別機213を設け、破砕片81中に含まれている金
属片、鉄錆びを分別する。さらに、必要に応じて、金属
片、鉄錆びの除去された破砕片81を金属の網から成る
回転篩215を通過させ、微少な小石、砂、金属粉など
の異物を分離する。
【0036】〔粗砕工程〕(工程3) この工程は、前記破砕工程を省略し、若しくは、前記破
砕工程でこの工程に代替することもできるが、廃棄熱可
塑性樹脂成形品から成る破砕片81を、図4に示すよう
な粗砕手段を用いて、細かく切断、もしくは広義には破
砕して、例えば20×20mm程度の長方形あるいは15
×15mm程度の正方形ないしその他不定形であるが、一
辺又は直径が20mm程度以下の大きさの被処理小片82
を形成する。
【0037】粗砕手段は破砕片81を切断、粗砕して適
当な大きさの被処理小片82を形成するもので、本実施
例において、便宜上「カッタミル」という。
【0038】図4に粗砕手段の一例であるカッタミル1
20を示す。
【0039】121はカッタミル本体で、上面開口を有
する円筒形を成すケーシングであり、前記開口を開閉自
在な蓋122で被蓋する。前記蓋122はカッタミル本
体121内に被粗砕物である破砕片81を投入する投入
口123を備えている。
【0040】また、前記カッタミル本体121内にはカ
ッタミル本体121の底面に軸承されて図示せざる回転
駆動手段で水平方向に回転するカッタ支持体124を設
け、このカッタ支持体124の外周に上下方向に長い回
転刃125を3枚設け、これらの3枚の回転刃125は
カッタ支持体124の回転方向で120度の等角度を成
すように配設し、3枚の回転刃125の刃先は同一の回
転軌跡上に位置している。さらに、前記3枚の回転刃1
25の刃先の回転軌跡に対して僅かな隙間を介して二の
固定刃126を回転刃125の刃先の回転軌跡の略対称
位置にカッタミル本体121に固定し、二の固定刃12
6とカッタ支持体124と回転刃125とでカッタミル
本体121内を二分し、投入室127と粗砕室128を
形成する。前記蓋122の投入口123は前記投入室1
27に連通する。なお、二の固定刃126と回転刃12
5とのクリアランスは被粗砕物を所望の大きさに切断、
もしくは広義には破砕できるよう自在に調整できる。本
実施例のクリアランスは0.2〜0.3mm である。ま
た、粗砕室128は前記二の固定刃126間を回転刃1
25の回転軌跡の周囲を囲むようにメッシュ(例えば、
φ25mm)のスクリーン129で仕切っている。なお、
スクリーン129は、本実施例では一辺又は直径が20
mm程度の大きさの被処理小片82が通過できるメッシュ
で形成している。また、粗砕室128のカッタミル本体
121の下端には前記被処理小片82を排出する排出口
を設けている。
【0041】以上のカッタミル120において、蓋12
2の投入口123から前述した工程1〔破砕工程〕のク
ラッシャ110で形成した150×50mm程度の大きさ
の破砕片81を投入し、図示せざる回転駆動手段でカッ
タ支持体124を回転すると、破砕片81はカッタ支持
体124の回転刃125と固定刃126間でスクリーン
129を経て形状、面積は、不定であるが、略全量が、
20×25mm程度の長方形あるいは20×20mm程度以
下の方形ないし不定形で、一辺又は直径が20mm程度以
下の大きさの被処理小片82に形成され前記排出口から
次工程へ排出される。
【0042】なお、粗砕手段は、上記のカッタミルに限
定されず、例えば、(株)ホーライ社製のハードクラッ
シャのように、回転刃125の回転軸は水平方向に設け
られ、二の固定刃126間のスクリーン129は下方に
設けられているものもある。
【0043】〔分離・分級・整粒工程〕(工程4) この工程は、廃棄熱可塑性樹脂成形品を破砕・粗砕して
得た各被処理小片82にさらに衝撃摩砕力を付加して、
前記各被処理小片82を、これを構成する積層熱可塑性
樹脂材料の種類毎に剥離ないし分離し、分離された各熱
可塑性樹脂材料をそれぞれ整粒する工程である。同時
に、廃棄熱可塑性樹脂成形品がPPやPUR等の発泡樹
脂層から成る場合には、各被処理小片82から発泡樹脂
を前記衝撃摩砕力により微粉砕して剥離ないし分離し、
回収する。回収された樹脂発泡体は、木粉等と混ぜて木
質合成板等の成形の際の増量材等として使用する外、上
記微粉砕により、減容化を図ることができるので、効率
よく廃棄あるいは埋土処分を行うこともできる。
【0044】上記工程は、必要に応じて任意回数反復し
て行うことができる。
【0045】分離・分級・整粒手段は、前記廃棄熱可塑
性樹脂成形品を破砕、粗砕して得られた被処理小片82
に対して衝撃摩砕力を付加して前記被処理小片82を摩
砕して熱可塑性樹脂成形品を構成する樹脂材料を種類毎
に剥離ないし分離・分級・整粒し、被処理小片82中の
各樹脂材料を造粒ないし整粒する手段で、本実施例にお
いて、便宜上「セパレータ」という。
【0046】図5〜図7において、セパレータ130
は、固定円盤131の中心部に各被処理小片82を投入
する供給投入口132を連通開口させ、前記固定円盤1
31に固定端板133を処理空間155を隔てゝ対向さ
せ、前記固定円盤131に固定端板133のそれぞれの
外周端縁を周側板135で固定する。前記処理空間15
5内には回転横軸142によって回転駆動される可動円
盤141を設け、回転横軸142は各軸受143,14
3によって枢支されている。前記回転横軸142は、図
示せざるモータ等の回転駆動手段により回転駆動され
る。
【0047】そして、前記固定円盤131上には、複数
の、本実施例では6の同心円上の(可動円板141に対
する相対的な)回転軌跡a1〜a6(図6)上で各固定
ピン134を順次にこの実施例では、各固定ピン134
は前記固定円盤131上の中心から前記同心円上に外周
縁に向かって、16−24−32−36−42−40
本、順次植設され、一方、前記可動円盤141上には、
前記各固定ピン134とは異なる複数の本実施例では6
の回転軌跡b1〜b6上で交互に入り込む、可動ピン1
44を、前記可動円盤141上の中心から前記同心円上
に外周縁に向かって、4−4−4−4−4−6本、順次
植設して、これらの固定、可動の各ピン134,144
の相互間で衝撃摩砕力により粉砕あるいは研磨、整粒作
用を得られるように位置する。さらに、可動円盤141
の外周側で前記周側板135との間には、排出空間15
6を隔てゝ所望径の細孔をパンチング形成した所定メッ
シュのスクリーン151を周設させ、排出空間156の
下方に排出口152を設ける。なお、前記排出口152
に図7に示すようにセパレータ130にブロワー157
を連通する。なお、本実施例では前記スクリーン151
は直径1mmのメッシュであるが、通常直径1.5mm以
下、好ましくは直径0.8mmのメッシュである。
【0048】また、処理空間155のスクリーン151
内の下部に取出口153を形成する(図5)。なお、前
記取出口153に図2に示すようにセパレータ130内
のエアーを吸引するブロワー157を連通し、このブロ
ワー157を介して供給投入口132へ連通してもよ
く、図5および図7に示すように、取出口153と処理
空間155を連通管235を介して連通し、取出口15
3から処理空間155に環流する図示せざる圧縮空気供
給源からの圧縮空気を配管236を介して連通管235
に導入し、取出口153より排出された整粒樹脂材料8
3を再度セパレータ内の処理空間155内に環流するよ
うに構成することもできる。
【0049】図示せざる回転駆動手段により回転横軸1
42を回転して可動円盤141を回転し、各被処理小片
82を供給投入口132に供給すると、各被処理小片8
2は、処理空間155の中心部にあって、固定、可動の
各ピン134,144の相互間で衝撃摩砕力により前記
被処理小片82を構成する各樹脂材料が相互に剥離ない
し分離され、また、可動ピンと固定ピン間に生じる摩擦
熱により、他の樹脂材料と融合することなく各樹脂材料
毎にPP,PE,ABSにあっては球状に、PET,P
VCにあっては鱗片状ないしは薄片状に整粒される。一
方、PURやPP等を原料とする発泡樹脂は、前述のよ
うに球状、鱗片状又は薄片状に整粒されることなく、固
定、可動の各ピン134,144の相互間で衝撃摩砕力
により粉砕されて粉末状となる。
【0050】このようにして、被処理小片82を構成す
る樹脂材料が、その種類毎に剥離ないし分離・整粒又は
粉砕されると、可動円盤141の回転による遠心力、ブ
ロワー157による吸引又は配管236を介して処理空
間155内に供給される圧縮空気により生ずる気流によ
り、次第に粉砕された発泡樹脂の粉末84及び整粒樹脂
材料83が外周側に接近する。その後、前記発泡樹脂の
粉末84はスクリーン151を通過して、排出空間15
6内に分級された後、排出口152からブロワー157
を経て外部へ吸引され、回収タンク250内に回収され
る。
【0051】前記発泡樹脂の粉末84の回収が終了する
と、必要に応じて取出口153と処理空間155とを連
通管235を介して連通して整粒樹脂材料を再度処理空
間155内に環流させ、整粒樹脂材料を2〜10mmの大
きさに整粒後、この整粒された整粒樹脂材料83を取出
口153から外部へ排出する。
【0052】この整粒された整粒樹脂材料83は取出口
153から取出される。取出口153と供給投入口13
2を連通する連通管235の取出口側に、図示せざる圧
縮空気供給源からの配管236を連通し、取出口153
側〜供給投入口132側へ圧縮空気を吐出する。前記連
通管235の供給投入口側を分岐して整粒樹脂材料の回
収タンク240へ連通する分岐管237を設け、分岐管
237の分岐点に、例えばタイマ回路により適宜設定時
間毎に切り替えられる二方電磁弁238を設け、前記連
通管235の下流側を電磁弁で閉塞し且つ前記分岐管2
37側を開放し、スクリーン151内に残された整粒樹
脂材料83を吸引し分岐管237を介して回収タンク2
40内に回収することもできる。あるいは、前記分岐管
237を開閉する電磁弁と前記連通管235の下流側を
開閉する電磁弁を設け、これらの二の電磁弁を交互に開
閉するように設ける(図7)。 図5においては、分岐管
237への連通管235の連結は、連通管235の上流
側、取り出し口153側を(図5紙面後方に)分岐した
配管に設けたフランジ154を介して行っている。
【0053】なお、前記配管236より供給される圧縮
空気は、前記被処理小片82が早期に加熱・整粒される
よう、熱風を供給するよう構成することもできる。
【0054】前述した構造のセパレータ130の実験機
を用いて、セパレータ130に、重量比で50:5:4
5のABS,PP発泡体,PVCよりなる自動車のイン
パネを破砕、粗砕して得た被処理小片82を投入し、前
記可動円盤141を56Hz,840rpm の回転速度で
回転し、被処理小片82を約3分間環流させると、球状
に整粒されたPPの整粒熱可塑性樹脂材料(以下「球状
整粒物」という。)3kgと、鱗片状又は薄片状の整粒さ
れたPVCの整粒熱可塑性樹脂材料(以下「片状整粒
物」という。)の混合物、及びPPの発泡樹脂の粉末8
4を回収することができた。
【0055】〔篩選別工程〕(工程5,6) 上記球状整粒物のPPあるいはABSと、片状整粒物の
PVCからなる整粒熱可塑性樹脂材料の混合物をここで
3〜6mmメッシュの篩にかけて分級する。
【0056】上記篩選別により、篩上及び篩下にそれぞ
れ約6:4に分級される。
【0057】尚、ここでの篩選別工程は、これを2段階
とし、1次篩選別工程(工程5)として、例えば6×6
mmの篩目による篩選別工程を行い、篩下の混合物をさら
に、第2段の例えば3×3mmの篩目を有する2次篩選別
工程(工程6)において選別し、ここでの篩上の混合物
を1次篩選別工程の篩上の混合物と共に、次工程の〔風
力選別工程〕に送る工程を採ることもできる。上記2次
篩選別工程においては、篩上及び篩下にそれぞれ約8:
2に分級される(図1)。
【0058】〔風力選別工程〕(工程7) この工程は、上記篩選別工程で、選別された6mm以上、
3mm以上のそれぞれ例えば、フレーク状のPVCと、球
状となったABSの混合物を、それぞれ風力により二種
に選別する工程で、サイクロン31を付設した1.5kw
のブロワ33により例えば約17〜18m3/min.の風量
の吸引型風力選別機30を用いて、球状となったABS
を選別回収する。
【0059】1次篩選別工程において20kgであった前
記2種に分級されたそれぞれ篩上の樹脂材料の混合物
は、風力選別機30からABSを回収する。
【0060】前記風力選別機30により回収されなかっ
たPVC及び球形とならなかったABSなどは、好まし
くは、再度前記〔分離・分級・整粒工程〕(工程4)に
1.5分かけた後、さらに、篩選別は、省略してこの
〔風力選別工程〕(工程7)にかける。
【0061】ここでは、約20〜22m3/min.の風量の
他の吸引型風力選別機30を用いることもでき、浮遊す
るPVCを吸引により回収する。
【0062】〔選別工程:転動選別工程1〕(工程8) この工程は、前記〔2次篩選別工程〕における篩下の整
粒熱可塑性樹脂材料83を更に各種類別に選別回収する
工程であり、後述の比重選別工程の前工程として行うこ
ともできる。この〔選別工程:転動選別工程1〕は、後
述〔選別工程:転動選別工程2〕と代替し、あるいは、
順序を入れ換え、また、各〔選別工程:転動選別工程
1,2〕を反復して行うこともできる。なお、ここでの
転動選別工程1は、特に前述2次篩選別工程において、
約20%篩下に選別された整粒熱可塑性樹脂材料83に
適用することが好ましい。
【0063】前記転動選別工程を行うための転動選別手
段は、図8に示す転動選別機30より成り、周囲を壁体
36で囲った選別台32の底面を無端ベルト34により
構成したものであり、この無端ベルト34をモータ等の
駆動源により回転するローラ38の回転により回転可能
に構成し、前記選別台32の底面が図8(C)に矢印で
示すように回転移動するように構成したものである。ま
た、前記選別台32は、傾斜面の下方から上方へ回転
し、前記整粒熱可塑性樹脂材料を転送可能なベルトを備
え、且つ、前記ベルトの回転方向に対して幅方向の断面
において一側面から他側面に傾斜している傾斜面を有し
ている。 図8(A)に示すように、転動選別機30の
正面より見て右側に約10°傾斜しており、また、図8
(B)に示すように転動選別機30の右側面よりみて右
側に約5°傾斜させた2方向へ傾斜する傾斜面としてい
る。即ち、選別台32は、全体が選別台32の角Rに向
かって2方向で直交方向へ下降するように傾斜してい
る。
【0064】このように形成された選別台32上に整粒
された前記整粒熱可塑性樹脂材料83を角R側の傾斜の
上方のホッパ37から除々に投入し、駆動源によりロー
ラ38を介して前記無端ベルト34を回転させると、前
記無端ベルト34上に載置された整粒熱可塑性樹脂材料
83が無端ベルト34の回転と共に移動する。この時、
前記整粒熱可塑性樹脂材料83中、球状整粒物83のA
BSは、前記選別台32の傾斜によって下方、即ち角R
に向かって集まりながら選別台32の傾斜方向上方へ移
動する状態となる。
【0065】一方、前記整粒熱可塑性樹脂材料83中、
片状整粒物83bのPVCは、無端ベルト34とともに
移動し、選別台32の正面の傾斜方向上方に偏って、図
8(C)中の線X−Xを境に、傾斜面上方には片状整粒
物83bが、下方には、球状整粒物83aに選別され、
それぞれの種類に偏り分流して選別台32の図8(B)
傾斜方向上方へ移動し、それぞれ取り出しシュート3
1,33よりPVCおよびABSが選別されて回収され
る。
【0066】なお、前記載置台を上下に二分する線X−
X近傍には、前記球状整粒物83aと片状整粒物83b
が混在しているが、この混在している部分は、別途回収
し、熱可塑性樹脂成形品を製造する際の増量材等として
使用することもでき、また、この部分の整粒熱可塑性樹
脂材料83のみを回収して、この転動選別工程1を複数
回反復したり、次工程の振動選別機による転動選別工程
2に、任意工程数かけて選別しなおすこともできる。
【0067】〔選別工程:転動選別工程2〕図11は、
選別手段の他の手段としての転動選別手段としての振動
選別機40を示すもので、振動選別機40は、基枠上に
設けたホッパー46と、このホッパー46から落下する
粒熱可塑性樹脂材料83を粒態毎に選別する選別台41
を備え、この選別台41は壁体43を幅方向に設け、同
図(A)正面において、紙面左側へ傾斜し、同図(B)
右側面において、同じく紙面左側へ2方向へ傾斜してお
り、球形の物体は、そのままでは、すべて同図(C)紙
面下方へ落下移動する。前記選別台41は表面は、摩擦
抵抗の比較的やや高い例えばサンドペ−パ−状の摩擦面
を形成している。また同図(C)平面において紙面上下
方向に、例えば1mmの振幅で、3000回/1分で選別
台41を振動するように、基台上にスプリング44を介
して支持される振動発生手段の振動モ−タ42を備え、
前記振動により、球状整粒物83aを同図(C)下方
へ、片状整粒物83bを同図上方へ振り分けられ、それ
ぞれの種類に偏り分流して落下移動する。
【0068】なお、同図において47、48は、前記傾
斜角度の調整用ハンドル、また、49は分別板で、平板
からなるシュ−タ50上に設けられ、前記41上で選別
された83を異なる方向へ取り出すための傾斜方向へ拡
幅するV字状に配列した板体である。上記転動選別工程
1および2は、これらを択一的に実施することも可能で
あり、また、粒態が片状整粒物83b、球状整粒物83
aに整粒されてはいるが、粒径ないし面積が不揃いのと
きなどに両転動選別工程を、好ましくは、転動選別工程
1に次いで、2を適用することにより、より効率的な選
別が可能となる。
【0069】〔選別工程:比重選別工程〕この工程は、
セパレータによる分離・分級・整粒工程を経た整粒熱可
塑性樹脂材料83に対して前記転動選別工程の後に行
い、より純度の高い整粒熱可塑性樹脂材料を回収するこ
とを目的とし、又は、成形品によっては、セパレータに
よる処理を経て摩砕作用を受け球形とならずに、どちら
かと言えば、平面状の円形になるものがあり、これらの
整粒熱可塑性樹脂材料が振動選別工程において混在し、
また、粒態に拘らず粒径が小さいためなどの理由で、転
動選別により選別できなかった異種の混合物としての熱
可塑性樹脂材料を選別回収するために行うものであり、
ABSとPVC、PPとPVC、PPとPET等、混在
している熱可塑性樹脂材料の0.2以上のわずかな比重
差を利用して、混在する熱可塑性樹脂材料をそれぞれ選
別するものである。
【0070】前記〔選別工程:転動選別工程1及び又は
2〕、転動選別機30(及び又は40)による転動選別
工程を経た複数種類の混合物としての整粒樹脂材料83
を撹拌槽の水中内に投入し、比重の軽い整粒熱可塑性樹
脂材料と、比重の重い整粒熱可塑性樹脂材料との間に層
剥離ないし分離を生じさせて、両者を選別する。
【0071】前記液体サイクロン10は、一例を図10
に示すように、流入口19から水20t/hに前記〔分
離・分級・整粒工程〕又は〔転動選別工程〕を経た材料
を150kg/hで混合した被処理液を圧入し、これが、
下降渦流となって上部サイクロン16の周壁沿いに流れ
る。この渦流により、混入している異なる種類よりなる
整粒熱可塑性樹脂材料83のうち、比重の重いPET,
PVCは、遠心力により周壁にあつまり、渦流と共に下
降し、開口20から下部サイクロン17に渦流として移
動する。
【0072】かように周壁上部に移行したPET,PV
Cは排出口25から外部に取り出され、一方、比重の軽
いPPやABSは、上部サイクロン16内の渦流により
生じた真空状の中心核に集まり、排出管18から取り出
される。24は液体の流出口。26は排出口で、底部に
沈澱したものを取り出す。
【0073】尚、上述実施例においては、自動車の内外
装品として一般に使用されているABS、PVC、P
P、PET等を主な例として説明したが、他の成形品あ
るいは他の熱可塑性樹脂材料、ポリエチレン、ポリカー
ボネイト等の場合も同様にして整粒熱可塑性樹脂材料と
して回収することができる。
【0074】本発明で得られた整粒熱可塑性樹脂材料8
3は、押出機等の成形機へ直接投入して他の成形品たと
えば、ポリエステル繊維、ポリエステルコットンに成形
することも、成形用熱可塑性樹脂素材の形態であるペレ
ットに成形することもでき、あるいは回収された整粒熱
可塑性樹脂材料と同質のバージンの熱可塑性樹脂材料と
を混練し、例えばPVCの場合はバージンの硬質PVC
を混練してペレットを形成することも、他の成形品に成
形することもでき、さらには乾燥木粉と混練した上記ペ
レットを押出機に投入して木質合成板を成形することも
できる。
【0075】
【実施例】以上の本発明の方法及び装置により、廃棄熱
可塑性樹脂成形品を再生処理するより詳細な実施例を以
下に示す。
【0076】〔実施例1〕対象廃棄熱可塑性樹脂成形
品:自動車のインパネ
【0077】
【表2】
【0078】以上の熱可塑性樹脂材料より構成される、
廃棄された自動車のインパネ21.5kgをクラッシャー
にて50mm×50mmに破砕後、カッタミルの直径20mm
のスクリーンを通過した被処理小片を56Hz、840rp
mで回転するセパレータにて約1.5分間、衝撃摩砕力
を加え、分離・分級・整粒を行った。
【0079】その結果、球状整粒物、片状整粒物が混在
する整粒熱可塑性樹脂材料20kg及び、PUR発泡樹脂
の粉末1.5kgを分級して得た。なお、前記により得ら
れたPUR発泡樹脂は、粉末状を呈しておりPPと混合
成形し、建材、たとえば、型枠材、屋根下地材として用
いるに好適である。
【0080】前記処理により回収された整粒樹脂材料2
0kgを1次篩選別工程(工程5)において、6×6mmの
篩上11.7kg、篩下8.3kgに選別し、篩下整粒樹脂
材料を2次篩選別工程(工程6)において篩目3×3mm
で、篩上6.6kgと篩下1.7kgに選別した。上記工程
5および6における篩上の整粒樹脂材料をそれぞれ、工
程5の篩上の11.7kgを風量22m3/min.の風力選別
機1において、また、工程6の篩上の整粒樹脂材料6.
6kgを風量20m3/min.の風力選別機2において、AB
Sを落下させ、純度99.8%のABSを、それぞれ
5.3kg,2.8kg回収した。
【0081】ついで、前記回収されたABS以外のPV
Cその他の残留物6.4kg,及び3.6kgを、それぞ
れ、再度工程4にかけた後、さらに、それぞれ、風量1
8m3/min.とした、もしくは他の風力選別機3、及び風
量17m3/min.としたもしくは他の風力選別機4にかけ
て、それぞれ、純度99.5%のPVC5.1kg, 2.
5kgを回収した。
【0082】前記第1回目の風力選別工程においてPV
Cを回収しないのは、中間層のウレタンがPVCに付着
しているものがあるからである。
【0083】尚、上記再風力選別工程後の残留物1.0
kgおよび0.9kgを再再度工程4及び工程7により処理
した。
【0084】前記2次篩選別工程(工程6)において篩
目3×3mmで、篩下に選別された1.7kgを転動選別機
(図8)にて選別し、球状に整粒されたABS0.8kg
と、鱗片状ないし薄片状に整粒されたPVC 0.68k
gを得た。
【0085】前記により、廃棄熱可塑性樹脂成形品を略
完全に各種類毎に素材化して回収することができた。こ
の回収されたABS及びPVCは、バージンのABS及
びPVCと同様に各種の熱可塑性樹脂成形品を製造する
原料として用いることができる。
【0086】〔実施例2〕対象廃棄熱可塑性樹脂成形
品:自動車のインパネ
【0087】
【表3】
【0088】以上の樹脂材料より構成される、(A)、
(B)2メーカーの動車のインパネを(A):(B)を
100:100の比率で混合した対象熱可塑性樹脂成形
品10kgをクラッシャーにて50mm×150mmに破砕
後、カッタミルの直径20mmののスクリーンを通過させ
て得た被処理小片を56Hz、56rpmで回転するセパレ
ータにて約3分間分離・分級・整粒を行った。
【0089】その結果、球状整粒物と片状整粒物が混在
する整粒熱可塑性樹脂材料9.3kg及び、粉末PUR発
泡樹脂700gを得た。なお、前記により得られたPU
R発泡樹脂は、粉末状を呈しており、熱可塑性樹脂成形
品の補強材等あるいは建材、たとえば、型枠材、屋根下
地材として用いるに好適である。
【0090】前記により回収された整粒樹脂材料9.3
kgを篩選別の後、篩下及び篩上の整粒熱可塑性樹脂材料
について、それぞれ、風力選別工程及び転動選別工程
1,2による転動選別にて選別し、球状に整粒されたP
P,ABSの整粒熱可塑性樹脂材料とが混合された整粒
熱可塑性樹脂成形材5.4kgと、鱗片状ないし薄片状に
整粒されたPVCの整粒樹脂材料3.9kgを得た。
【0091】前記により得られたPVCの整粒樹脂材料
は約99.5%以上の高純度であり、廃棄熱可塑性樹脂
成形品を略完全に各種類毎に素材化して回収することか
できた。この回収されたPVCは、バージンのPVCと
同様に各種の熱可塑性樹脂成形品を製造する原料として
用いることができる。
【0092】さらに、前記転動選別機により選別された
PPの整粒樹脂材料とABSの整粒熱可塑性樹脂材料が
混合された整粒熱可塑性樹脂成形材5.4kgを比重選別
し、PPの整粒樹脂材料とABSの整粒樹脂材料を選別
して、それぞれPPの整粒樹脂材料3.0kg及びABS
の整粒樹脂材料2.4kgを得た。
【0093】前記により得られたPPの整粒熱可塑性樹
脂材及びABSの整粒熱可塑性樹脂材料は、それぞれ約
99.8%以上の高純度であり、廃棄熱可塑性樹脂成形
品を略完全に各種類毎に素材化して回収することかでき
た。この回収されたPP及びABSの整粒熱可塑性樹脂
材料は、バージンのPP又はABSと同様に各種の熱可
塑性樹脂成形品を製造する原料として用いることができ
る。
【0094】対象廃棄熱可塑性樹脂成形品(A),
(B)をそれぞれ分別した後に転動選別工程を行えば、
本工程は不要である。
【0095】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0096】比較的簡単かつ容易な手段により、衝撃摩
砕力のみで複数種類の積層熱可塑性樹脂材料にて形成さ
れた廃棄熱可塑性樹脂成形品から、各熱可塑性樹脂材料
を所定の粒径範囲内に整粒され素材化された熱可塑性樹
脂材料として効率良く整粒・回収することができ、これ
を再利用し得るようにした。
【0097】したがって、従来困難とされていた多層構
造の熱可塑性樹脂成形品など、種類の異なる複数種類の
積層熱可塑性樹脂材料の混在する廃棄熱可塑性樹脂成形
品の再利用が可能となり、資源の有効な再利用を図るこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃棄熱可塑性樹脂成形品の再生処理工
程の概略を示すフローである。
【図2】破砕工程、粗砕工程、分離・分級・整粒工程の
概要を原理的かつ模式的に示す処理工程の系統説明図で
ある。
【図3】破砕工程における他の実施例における装置の概
要構成を模式的に示す縦断面図である。
【図4】本発明の粗砕工程の実施例に使用するカッタミ
ル(破砕手段)の要部を示す全体斜視図である。
【図5】 同上実施例の破砕工程に用いられる研磨・整
粒装置の概要構成を模式的に示す部分縦断面図である。
【図6】 図5における研磨・整粒作用を説明するため
の模式的正面図である。
【図7】 本発明の粗砕工程、分離・分級・整粒工程に
使用する研摩・整粒装置の使用例を示す概略図である。
【図8】 本発明の選別工程における転動選別工程に使
用する選別手段としての転動選別機の(A)は正面図、
(B)は右側面図、(C)は平面図である。
【図9】 本発明の選別工程における転動選別工程に使
用する他の選別手段としての振動選別機の(A)は正面
図、(B)は右側面図、(C)は平面図である。
【図10】 本発明の比重選別工程の実施例に使用する
選別手段の要部を示す全体図である。
【符号の説明】
10 サイクロン 16 上部サイクロン 17 下部サイクロン 18 排出管 19 流入口 20 開口 24 流出口 25 排出口 26 排出口 30 転動選別機 32 選別台 34 無端ベルト 36 壁体 38 ローラ 40 選別手段(振動選別機) 41 選別台 42 振動モータ 43 壁体 44 スプリング 46 ホッパ 47,48 角度調整ハンドル 49 分別板 50 シュータ 81 破砕片 82 被処理小片 83 整粒熱可塑性樹脂材料 83a 球状整粒熱可塑性樹脂材料(球状整粒物) 83b 鱗片・薄片状整粒熱可塑性樹脂材料(片状整粒
物) 84 発泡樹脂 110 クラッシャ 119 ガイド体 120 カッタミル 121 カッタミル本体 122 蓋 123 投入口 124 カッタ支持体 125 回転刃 126 固定刃 127 投入室 128 粗砕室 129 スクリーン 130 研磨・整粒装置(セパレータ) 131 固定円盤 132 供給投入口 133 固定端板 134 固定ピン 135 周側板 141 可動円盤 142 回転横軸 143 軸受 144 可動ピン 151 篩網 152 排出口 153 取出口 155 処理空間 156 排出空間 157 ブロワー 210a クラッシャ 210b クラッシャ 211 解砕機 213 磁力選別機 215 回転篩 235 連通管 236 配管 237 分岐管 238 電磁弁

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類の積層熱可塑性樹脂材料より成
    る熱可塑性樹脂成形品を処理対象とし、該熱可塑性樹脂
    成形品を複数の被処理小片に粗砕する工程と、 前記粗砕された個々の被処理小片に対して、衝撃摩砕力
    を付加して前記被処理小片より各種類毎に熱可塑性樹脂
    材料を剥離ないし分離し、かつこれを構成する熱可塑性
    樹脂材料の種類毎の粒態に整粒して整粒熱可塑性樹脂材
    料とする分離・分級・整粒工程と、 前記整粒熱可塑性樹脂材料を風力により前記粒態に応じ
    て落下する整粒熱可塑性樹脂材料を選別回収する風力選
    別工程とを少なくとも含むことを特徴とする積層熱可塑
    性樹脂成形品の再生処理方法。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂材料を、熱可塑性樹脂
    材料の種類毎の粒態に整粒して整粒熱可塑性樹脂材料と
    する分離・分級・整粒工程後、粒径に応じて篩選別し、
    篩上の整粒熱可塑性樹脂材料を風力により前記粒態に応
    じて落下する整粒熱可塑性樹脂材料を選別回収する風力
    選別工程にもたらすと共に、 篩下の整粒熱可塑性樹脂材料を下方から上方へ回転する
    選別台において、粒態により前記選別台上においてそれ
    ぞれ二種に偏り分流移動させて、前記熱可塑性樹脂材料
    を粒態毎に選別する転動選別工程を含む請求項1記載の
    積層熱可塑性樹脂成形品の再生処理方法。
  3. 【請求項3】 前記1次篩選別による篩下の整粒熱可塑
    性樹脂材料を、再度前記篩選別における篩目よりも粒径
    の小さい篩目から成る2次篩選別工程にもたらし、この
    2次篩選別工程における篩上の整粒熱可塑性樹脂材料を
    前記1次篩選別工程における篩上の整粒熱可塑性樹脂材
    料と共に、風力により前記粒態に応じて落下する整粒熱
    可塑性樹脂材料を選別回収する風力選別工程にもたら
    し、2次篩選別工程における篩下の整粒熱可塑性樹脂材
    料を前記転動選別工程にもたらす工程を含む請求項1記
    載の積層熱可塑性樹脂成形品の再生処理方法。
  4. 【請求項4】 前記1次篩選別による篩下の整粒熱可塑
    性樹脂材料を、再度前記篩選別における篩目よりも粒径
    の小さい篩目から成る2次篩選別工程にもたらし、この
    2次篩選別工程における篩上の整粒熱可塑性樹脂材料を
    前記1次篩選別工程における篩上の整粒熱可塑性樹脂材
    料とはそれぞれ、別個に、風力により前記粒態に応じて
    落下する整粒熱可塑性樹脂材料を選別回収する風力選別
    工程にもたらす工程を含む請求項3記載の積層熱可塑性
    樹脂成形品の再生処理方法。
  5. 【請求項5】前記処理対象を自動車の内外装品である積
    層熱可塑性樹脂成形品とし、前記整粒熱可塑性樹脂材料
    を、下方から上方へ2方向へ傾斜し回転する選別台又は
    上方から下方へ2方向に傾斜する選別台に対して傾斜方
    向に交叉する方向に振動する選別台により、粒態毎に選
    別する転動選別工程を含む請求項2記載の積層熱可塑性
    樹脂成形品の再生処理方法。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂材料の種類毎の粒態に
    整粒して整粒熱可塑性樹脂材料とする工程を経た粒態を
    問わず複数種類の整粒熱可塑性樹脂材料が混在する混合
    物を、前記1次篩選別工程にもたらす請求項1,2,3
    又は4記載の積層熱可塑性樹脂成形品の再生処理方法。
  7. 【請求項7】 前記風力により前記粒態に応じて落下す
    る整粒熱可塑性樹脂材料を選別回収する風力選別工程に
    おいて落下しない整粒熱可塑性樹脂材料等の残留物に対
    して前記分離・分級・整粒工程を経て前記風力選別工程
    を行う工程を反復する工程を含む請求項1,2,3又は
    4記載の積層熱可塑性樹脂成形品の再生処理方法。
  8. 【請求項8】 複数種類の積層熱可塑性樹脂材料より成
    る熱可塑性樹脂成形品を処理対象とし、該熱可塑性樹脂
    成形品を複数の被処理小片に粗砕する粗砕手段と、 前記被処理小片の供給投入部に中心部を連通した固定円
    盤上にあって、複数の回転軌跡上で各固定ピンを順次に
    植設した固定側分離・分級・整粒手段と、 前記固定円盤に対向して回転駆動可能に設けた可動円盤
    上にあって、前記各固定ピンとは異なる複数の回転軌跡
    上で各可動ピンを順次植設した可動側分離・分級・整粒
    手段と、 前記各固定ピンと各可動ピンとの組み合せ外周部にあっ
    て、熱可塑性樹脂材料毎に剥離ないし分離された所定粒
    径以下の熱可塑性樹脂材料を排出するための排出口に連
    通した分級手段、および所望粒度以上に整粒された整粒
    熱可塑性樹脂材料を取出し口に取出す取出し手段とを備
    え、 前記各固定ピンと各可動ピンとの相互間で、衝撃摩砕力
    により、前記被処理小片を構成する熱可塑性樹脂材料を
    その種類毎に剥離ないし分離すると共に整粒又は整粒及
    び粉砕し、該整粒又は整粒及び粉砕された熱可塑性樹脂
    材料を分級し得るようにした分離・分級・整粒手段と、 前記分離・分級・整粒手段により得られた粒態を問わず
    複数種類の整粒熱可塑性樹脂材料の混合物からそれぞれ
    粒態に応じた回収樹脂材料を得る風力選別機から成る風
    力選別手段とを含む廃棄樹脂製包装用容器の回収・造粒
    装置。
  9. 【請求項9】 前記分離・分級・整粒手段により得られ
    た粒態を問わず複数種類の整粒熱可塑性樹脂材料の混合
    物を粒径に応じて篩選別する篩選別手段と、 前記篩選別された混合物からそれぞれ粒態に応じた回収
    樹脂材料を得る風力選別機から成る風力選別手段とを含
    む請求項8記載の廃棄樹脂製包装用容器の回収・造粒装
    置。
  10. 【請求項10】 前記処理対象を自動車の内外装品であ
    る積層熱可塑性樹脂成形品とし、各整粒熱可塑性樹脂材
    料の粒態に従って選別を行う転動選別手段又はこの転動
    選別手段と各整粒熱可塑性樹脂材料の比重差に従って選
    別を行う比重選別手段より成ることを特徴とする請求項
    8記載の積層熱可塑性樹脂成形品の再生処理装置。
  11. 【請求項11】 前記転動選別手段は、傾斜面の下方か
    ら上方へ回転し、前記整粒熱可塑性樹脂材料を転送可能
    なベルトを備え、且つ、前記ベルトの回転方向に対して
    幅方向の断面において一側面から他側面に傾斜している
    2方向へ傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求
    項10記載の積層熱可塑性樹脂成形品の再生処理装置。
  12. 【請求項12】 前記選別台は、2方向へ傾斜する摩擦
    抵抗の高い摩擦面を有し、設定方向に、一定振幅で振動
    する振動発生手段を有する請求項10記載の積層熱可塑
    性樹脂成形品の再生処理装置。
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