JPH06106087A - ジルコン製粉砕機用ボ−ル - Google Patents
ジルコン製粉砕機用ボ−ルInfo
- Publication number
- JPH06106087A JPH06106087A JP4282199A JP28219992A JPH06106087A JP H06106087 A JPH06106087 A JP H06106087A JP 4282199 A JP4282199 A JP 4282199A JP 28219992 A JP28219992 A JP 28219992A JP H06106087 A JPH06106087 A JP H06106087A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- zircon
- balls
- wear resistance
- purity
- pulverizing machine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Crushing And Grinding (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】かさ密度4.46g/cm3以上の高純度ジル
コン焼結体からなる、ジルコン製粉砕機用ボ−ル。 【効果】従来のセラミックス製粉砕機用ボ−ルにくらべ
て、耐摩耗性に優れ、高温下における湿式粉砕において
も摩耗量が少ない。
コン焼結体からなる、ジルコン製粉砕機用ボ−ル。 【効果】従来のセラミックス製粉砕機用ボ−ルにくらべ
て、耐摩耗性に優れ、高温下における湿式粉砕において
も摩耗量が少ない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス製粉砕機
用ボ−ルの改良に関するものである。
用ボ−ルの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に粒子の粉砕にはボ−ルミル,サン
ドミル,振動ミル及びアトライタ−などが使用されてい
る。これらの粉砕機に使用するセラミックス製ボールと
して、アルミナ製、ジルコニア製などのものが知られて
いる。ほかにシリカガラスにジルコニアを分散させ反応
させてえられた、ジルコンを5vol%程度含むシリカ
ガラスからなるものもある。
ドミル,振動ミル及びアトライタ−などが使用されてい
る。これらの粉砕機に使用するセラミックス製ボールと
して、アルミナ製、ジルコニア製などのものが知られて
いる。ほかにシリカガラスにジルコニアを分散させ反応
させてえられた、ジルコンを5vol%程度含むシリカ
ガラスからなるものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電子材料などの製造に
おいて、粉砕の際混入する粉砕メディアの微量成分は、
通常、製品の物性、信頼性などに大きな影響を及ぼす。
セラミックス製ボールは比較的耐摩耗性に富むものの、
上記の分野におけるようにとくに高い純度を要求される
粉末の製造には、アルミナ製ボールなどは耐摩耗性の点
で十分でない。いっぽう、イットリアを安定化剤とする
ジルコニア製ボールは、常温では十分な強度および耐摩
耗性を示すものの、湿式で80〜200℃の温度におい
て粉砕を行う場合には、熱劣化現象により単斜晶ジルコ
ニアの割合が増加し、粉砕中に剥離し製品中に不純物と
して混入し、製品の純度を低下させるという問題点を有
していた。シリカガラスにジルコンを分散させたもの
は、シリカガラスの摩耗量が多いので、シリカ成分の混
入が許容されるインク材料の混合・粉砕といった特殊な
分野のみに利用が限定されていた。
おいて、粉砕の際混入する粉砕メディアの微量成分は、
通常、製品の物性、信頼性などに大きな影響を及ぼす。
セラミックス製ボールは比較的耐摩耗性に富むものの、
上記の分野におけるようにとくに高い純度を要求される
粉末の製造には、アルミナ製ボールなどは耐摩耗性の点
で十分でない。いっぽう、イットリアを安定化剤とする
ジルコニア製ボールは、常温では十分な強度および耐摩
耗性を示すものの、湿式で80〜200℃の温度におい
て粉砕を行う場合には、熱劣化現象により単斜晶ジルコ
ニアの割合が増加し、粉砕中に剥離し製品中に不純物と
して混入し、製品の純度を低下させるという問題点を有
していた。シリカガラスにジルコンを分散させたもの
は、シリカガラスの摩耗量が多いので、シリカ成分の混
入が許容されるインク材料の混合・粉砕といった特殊な
分野のみに利用が限定されていた。
【0004】本発明は、このような問題点を解決した、
すなわち常温では勿論、高温による湿式粉砕でも十分な
耐摩耗性を発揮するセラミックス製粉砕機用ボールの提
供を目的とする。
すなわち常温では勿論、高温による湿式粉砕でも十分な
耐摩耗性を発揮するセラミックス製粉砕機用ボールの提
供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かさ密度4.
46g/cm3以上の高純度ジルコン焼結体からなるジ
ルコン製粉砕機用ボ−ル、を要旨とするものである。
46g/cm3以上の高純度ジルコン焼結体からなるジ
ルコン製粉砕機用ボ−ル、を要旨とするものである。
【0006】本発明のボールは、高純度のものでなけれ
ばならない。ここに、高純度とは、粉末X線回折による
分析でシリカおよびジルコニアのいずれもが検出されな
いものをいう。ジルコン中の不純物の主たるものは、そ
の製造原料に由来するシリカおよびジルコニアである
が、このうちシリカが検出される程度に含まれるものは
耐摩耗性に劣る。いっぽう、ジルコニアが検出されるほ
どに含まれると、80℃以上の水の存在する環境下で
は、ジルコニア成分が正方晶から単斜晶に転化して耐摩
耗性が低下する。
ばならない。ここに、高純度とは、粉末X線回折による
分析でシリカおよびジルコニアのいずれもが検出されな
いものをいう。ジルコン中の不純物の主たるものは、そ
の製造原料に由来するシリカおよびジルコニアである
が、このうちシリカが検出される程度に含まれるものは
耐摩耗性に劣る。いっぽう、ジルコニアが検出されるほ
どに含まれると、80℃以上の水の存在する環境下で
は、ジルコニア成分が正方晶から単斜晶に転化して耐摩
耗性が低下する。
【0007】また、かさ密度は4.46g/cm3以
上、すなわち気孔率約5%以下でなければならない。気
孔率がこれをこえると、耐摩耗性が低下し、粉砕に使用
する際焼結体からジルコン粒子が脱離するからである。
上、すなわち気孔率約5%以下でなければならない。気
孔率がこれをこえると、耐摩耗性が低下し、粉砕に使用
する際焼結体からジルコン粒子が脱離するからである。
【0008】本発明のジルコン製粉砕機用ボ−ルは、粒
子径0.1〜1μmのジルコン粉末を立方体に成形し、
それを回転させて球状に加工し、1650〜1800℃
で焼結することによって製造することができる。原料粉
末の粒子径が大きすぎると焼結が進まず、小さすぎると
成形性が低く緻密な焼結体がえられない。また、焼結温
度が高すぎるとジルコンがジルコニアとシリカとに解離
して製品焼結体の耐摩耗性が低下し、それが低すぎると
緻密な焼結体がえられない。原料ジルコン粉末は、上記
の高純度のものであればよいが、シリカとジルコニアと
が少量含まれていてもそのSiO2/ZrO2モル比が
実質上1の割合であれば差支えない。焼結の際、SiO
2とZrO2とがモル比1:1の割合で反応してジルコ
ンとなるからである。
子径0.1〜1μmのジルコン粉末を立方体に成形し、
それを回転させて球状に加工し、1650〜1800℃
で焼結することによって製造することができる。原料粉
末の粒子径が大きすぎると焼結が進まず、小さすぎると
成形性が低く緻密な焼結体がえられない。また、焼結温
度が高すぎるとジルコンがジルコニアとシリカとに解離
して製品焼結体の耐摩耗性が低下し、それが低すぎると
緻密な焼結体がえられない。原料ジルコン粉末は、上記
の高純度のものであればよいが、シリカとジルコニアと
が少量含まれていてもそのSiO2/ZrO2モル比が
実質上1の割合であれば差支えない。焼結の際、SiO
2とZrO2とがモル比1:1の割合で反応してジルコ
ンとなるからである。
【0009】ボール以外の粉砕機部材、たとえば粉砕容
器の内張をも高純度ジルコン製とすることにより、本発
明の効果がいっそうよく発揮される。
器の内張をも高純度ジルコン製とすることにより、本発
明の効果がいっそうよく発揮される。
【0010】
【作用】本発明の効果発現の機構については、未だ十分
には解明していないが、ジルコンがアルミナなどに比し
て、機械的強度,硬度及び破壊靭性値のバランスが良い
ことが耐摩耗性を高め、かつ高純度化することによりい
っそう強度が高くなるとともに熱安定性にもすぐれたも
のとなってジルコニアのような高靭性材料の使用の困難
な環境においても優れた粉砕特性を有する結果となった
ものと考えられる。
には解明していないが、ジルコンがアルミナなどに比し
て、機械的強度,硬度及び破壊靭性値のバランスが良い
ことが耐摩耗性を高め、かつ高純度化することによりい
っそう強度が高くなるとともに熱安定性にもすぐれたも
のとなってジルコニアのような高靭性材料の使用の困難
な環境においても優れた粉砕特性を有する結果となった
ものと考えられる。
【0011】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明のジルコン
製粉砕機用ボールは、従来のセラミックス製のものに比
して耐摩耗性に優れ、高温下における湿式粉砕において
も摩耗量が少なく、粉砕効率が著しく高い。
製粉砕機用ボールは、従来のセラミックス製のものに比
して耐摩耗性に優れ、高温下における湿式粉砕において
も摩耗量が少なく、粉砕効率が著しく高い。
【0012】
実施例1 かさ密度4.60g/cm3、直径5mmの高純度ジル
コン製粉砕機用ボ−ル500gを容量500mlのポリ
エチレン製のポットに入れ、水100mlを加えて、1
00rpmで空ずり試験を行った。48時間運転後、ボ
−ルを取り出し洗浄及び乾燥した後、重量を測定し、そ
の摩耗減量から、摩耗率を算出した。その結果、ボ−ル
の摩耗率は、0.04%であった。一方、同条件下にお
いて試験したアルミナボ−ルは1.0%,イットリア3
モル%固溶ジルコニアボールは0.2%,ジルコン約5
vol%含有シリカボールは5.0%の摩耗率を示し
た。
コン製粉砕機用ボ−ル500gを容量500mlのポリ
エチレン製のポットに入れ、水100mlを加えて、1
00rpmで空ずり試験を行った。48時間運転後、ボ
−ルを取り出し洗浄及び乾燥した後、重量を測定し、そ
の摩耗減量から、摩耗率を算出した。その結果、ボ−ル
の摩耗率は、0.04%であった。一方、同条件下にお
いて試験したアルミナボ−ルは1.0%,イットリア3
モル%固溶ジルコニアボールは0.2%,ジルコン約5
vol%含有シリカボールは5.0%の摩耗率を示し
た。
【0013】実施例2 ポットをアルミナ製のものに換え、それに水100ml
を入れ、空ずり試験を100℃に設定した恒温槽中で行
なうほかは、実施例1と同じ条件にして実施した。その
結果、ボ−ルの摩耗率は、0.04%であった。一方、
ボールおよびポットをイットリアが3モル%固溶したジ
ルコニア製のものにして同じ水熱条件下で試験したボ−
ルは、0.5%の摩耗率を示した。
を入れ、空ずり試験を100℃に設定した恒温槽中で行
なうほかは、実施例1と同じ条件にして実施した。その
結果、ボ−ルの摩耗率は、0.04%であった。一方、
ボールおよびポットをイットリアが3モル%固溶したジ
ルコニア製のものにして同じ水熱条件下で試験したボ−
ルは、0.5%の摩耗率を示した。
Claims (1)
- 【請求項1】かさ密度4.46g/cm3以上の高純度
ジルコン焼結体からなることを特徴とする、ジルコン製
粉砕機用ボ−ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4282199A JPH06106087A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | ジルコン製粉砕機用ボ−ル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4282199A JPH06106087A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | ジルコン製粉砕機用ボ−ル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06106087A true JPH06106087A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17649363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4282199A Pending JPH06106087A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | ジルコン製粉砕機用ボ−ル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06106087A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013011436A1 (fr) | 2011-07-20 | 2013-01-24 | Saint-Gobain Centre De Recherches Et D'etudes Europeen | Particule frittée à base de zircon |
CN115340369A (zh) * | 2022-10-18 | 2022-11-15 | 山东合创明业精细陶瓷有限公司 | 三元复相耐磨陶瓷球及其制备方法 |
-
1992
- 1992-09-29 JP JP4282199A patent/JPH06106087A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013011436A1 (fr) | 2011-07-20 | 2013-01-24 | Saint-Gobain Centre De Recherches Et D'etudes Europeen | Particule frittée à base de zircon |
CN115340369A (zh) * | 2022-10-18 | 2022-11-15 | 山东合创明业精细陶瓷有限公司 | 三元复相耐磨陶瓷球及其制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040727 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20040927 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20050222 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050712 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |