JPH06105339B2 - ハロゲン化銀写真感光乳剤及びその製造方法及び該乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光乳剤及びその製造方法及び該乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料

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JPH06105339B2
JPH06105339B2 JP61141618A JP14161886A JPH06105339B2 JP H06105339 B2 JPH06105339 B2 JP H06105339B2 JP 61141618 A JP61141618 A JP 61141618A JP 14161886 A JP14161886 A JP 14161886A JP H06105339 B2 JPH06105339 B2 JP H06105339B2
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    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/015Apparatus or processes for the preparation of emulsions

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ハロゲン化銀写真感光乳剤及びその製造方
法、及び該乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料に関
する。
〔従来の技術〕
従来より、種晶を用いてアンモニア法で粒子を成長させ
ると短時間で且つ単分散性の良いハロゲン化銀粒子が得
られる事が知られている。また、このようにして得られ
るハロゲン化銀粒子に還元増感を施すことによって高感
度を得られることはよく知られており、特に、還元増感
に更に他の増感手段を施すことにより、例えば金−硫黄
増感を施すことにより、非常に高い感度のハロゲン化銀
写真感光材料が得られることがわかっている。しかし一
方では、このように増感したものは還元性の強いガス、
例えば亜硫酸ガス等でカブリやすいという問題点があっ
た。即ち、例えば、現像処理室あるいは近くに感光材料
を設置すると、酸性硬膜定着剤から発散する亜硫酸ガス
でカブリを生ずるという事故が発生する場合があった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決して、高
感度でしかも亜硫酸ガス等還元性ガスによるカブリの上
昇の少ないハロゲン化銀写真感光乳剤及びその製造方
法、及び該乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光乳剤を提
供するにある。
〔発明の構成及び作用〕
本発明の目的は、ハロゲン化銀写真感光乳剤が最終粒子
が(111)面を少なくとも10%持つとともに、最終粒径
の20〜58%の粒径を持つハロゲン化銀乳剤粒子を種晶と
し、2モル%〜45モル%の沃化銀を含む領域をアンモニ
ア法で成長させる時、反応槽内のアンモニア濃度を1N〜
3Nとして得たものである技術、及びこの乳剤を用いたハ
ロゲン化銀写真感光材料により達成される。本発明によ
れば、高感度でしかも亜硫酸ガス等還元性ガスによるカ
ブリが少ないという作用効果がある。
上記本発明は、種晶を用いてアンモニア法で粒子を成長
させると短時間で且つ単分散性の良いハロゲン化銀粒子
が得られるという従来の知見と、最終粒子が(111)面
を少なくとも10%持つとともに、最終粒径の20〜58%の
粒径を持つハロゲン化銀乳剤粒子を種晶とし2モル%〜
45モル%の沃化銀を含む領域をアンモニア法で成長させ
ると高感度乳剤が得られるという本発明者らの見い出し
た知見とに基づくものであるが、これらの知見を組み合
わせただけの技術で得られるハロゲン化銀乳剤は、金−
硫黄増感を行うと還元性の強いガス(例えば亜硫酸ガ
ス)でカブリやすいという問題が依然として解決されな
いので、種々検討の結果上記のようにアンモニア濃度を
規定することによって、所期の目的を達成する本発明に
至ったものである。
以下、本発明について、更に詳述する。
本発明におけるハロゲン化銀乳剤は、単分散乳剤である
事が好ましい。本発明においては種晶を用いるが、これ
により好ましい単分散乳剤を得ることができる。
ここでいう単分散乳剤とは、構成するハロゲン化銀粒子
の平均粒径を,粒径の標準偏差をσとするとき、 であるものをいう。本発明において、種晶とは、通常一
度脱塩処理等を経た微粒子ハロゲン化銀粒子であって、
ついで反応釜に溶解投入等された後、銀イオン及びハラ
イドイオンの供給によって成長せしめられるものをい
う。この工程以降のハロゲン化銀粒子の成長段階におい
て、成長が中断されて同様に取り扱われたものは種晶と
はいわない。
本発明に用いられる種晶のハロゲン組成としては、例え
ば臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀等が挙げられ、特に、
臭化銀、もしくは、沃臭化銀が好ましい。沃臭化銀の場
合は、沃化銀含量は5モル%未満が好ましく、更には、
2モル%以下が好ましい。本発明に用いられる種晶乳剤
は、単分散乳剤であることが好ましい。ここでいう単分
散乳剤とは、前記と同様、種晶乳剤中におけるハロゲン
化銀粒子の平均粒径を、粒径の標準偏差をσとすると
き、 であるものをいう。ハロゲン化銀粒子の粒径は、電子顕
微鏡写真による計測、光散乱を応用したもの、または、
遠心分離あるいは自然沈降から得られる粒径値等により
測定できる。
本発明における種晶の晶癖としては、例えば(111)面
あるいは(100)面を有するもの、又はその両者をそな
えたものであってもよい。
外形は、正常晶の場合、正八面体、正六面体、もしくは
十四面体等である。本発明における種晶は、双晶でもよ
く、双晶である場合は(111)面をもつものが好まし
い。本発明において、種晶が沃化銀を含有する場合、そ
の沃化銀分布は任意であり、偏在があっても、一様であ
ってもよい。
本発明に用いられる種晶の粒径は、最終粒径の20%〜58
%である。従って、種晶の粒径は、最終成長後の粒径に
より自ずから決まるものである。種晶の粒径は最終粒径
の30%〜50%が特に好ましい。種晶粒径が最終粒径の20
%より小さい時、もしくは58%より大きい時は、充分な
感度が出にくい。本発明において、種晶の粒径は、0.05
μm〜0.9μm程度が好ましい。
本発明において、種晶上に還元増感を施す事ができる。
但し例えば硫黄増感核等、電子トラップとなる化学増感
核は除外されなければならない。種晶の生成には、いわ
ゆる中性法、酸性法を用いる事が好ましく、パーシャル
アンモニア法を用いる事もできる。フルアンモニア法を
用いる事は、一般にできない。種晶生成時に、例えばチ
オエーテル類、メルカプト化合物、テトラザインデン類
等の成長抑制剤あるいは成長促進剤である有機物を添加
する事ができる。種晶生成時においては、コントロール
ダブルジェット法を用いる事が好ましく、シングルジェ
ット法も用いる事ができる。この場合、ハライド液に、
銀液を添加する順混合法が好ましい。
本発明における被覆層の形成には、アンモニア性銀イオ
ン剤を用いる、いわゆるアンモニア法による粒子成長が
好ましい。この方法は、工程時間が短く、かつ安定であ
る。本発明において、被覆層を形成する時には、例えば
以下の工程を経る。すなわち、反応槽内に種晶とゼラチ
ン水溶液を加え、更にアンモニア水を加える。更に酢酸
等でpHを調整し、その後、銀液、そしてハライド液等を
シングルジェット法もしくはダブルジェット法により添
加し、被覆層を形成する。
本発明において上記工程の中で、銀液の添加の前に反応
槽に入れられるアンモニアの量は反応槽中1N〜3Nであ
り、好ましくは、1.5N〜2.5Nである。1Nより小さい時は
亜硫酸ガスによるカブリが生じ、また3Nより大きい時は
感度の低下がみられる。
本発明において、被覆層中に沃化銀が0モル%〜45モル
%含む領域が存在することが好ましい。この時、沃化銀
は被覆層中の一部に局在してもよく、また一様であって
もよい。被覆層中に10モル%以上の沃化銀が含まれる部
分が存在する事が特に好ましい。沃化銀を部分的に集中
して含有せしめるには、アンモニア性銀イオン液と同時
に、添加される銀イオンの量の3〜45モル%にあたる沃
素イオンを含有するハライド溶液を添加する方法が、単
分散乳剤を得やすく好ましいが、銀イオンを添加せず、
沃素イオン水溶液のみを添加し、コンバージョンを生じ
せしめてもよい。
本発明において、被覆層を形成する時、臭素イオンを同
時に添加して反応層内のpAgをコントロールし、また酢
酸等を加えてpHをコントロールする事が好ましい。銀イ
オンの添加速度はいわゆる臨界成長速度またはそれ以下
近傍のオストワルド熟成のあまり生じない速度が好まし
い。反応層内のpAgの値は、沃化銀含量、反応槽内のア
ンモニア濃度、得たい晶癖により決定される。この値は
「日本写真学会誌」36巻No.6、359頁(昭48)に提示さ
れたものにより決定することができる。pHの値は10〜7
の領域が好ましい。
本発明において、成長後のハロゲン化銀粒子の晶癖は、
(111)面が10%以上である。ハロゲン化銀粒子が規則
的である時は、外形は十四面体ないしは正八面体である
のが通常で、また球状に近いものも含まれる。この面指
数比率は、ブレティン・オブ・ザ・ソサエティ・オブ・
サイエンティフィック・フォトグラフィー・オブ・ジャ
パン(Bull.Soc.Sci.Phot.Japan)No.13.5頁(1963)に
提示されたX線回折法により測定することができる。規
則的な形をしていない場合は、盤状、棒状であってもよ
く、ピラミッド型、六角形、三角形であってもよい。こ
れらの粒子の(111)面の割合は、上記方法で知る事が
できる。
本発明において(111)面を10%以上とすることは、被
覆領域におけるpAgをコントロールする事により可能で
ある。また、(111)面の割合が10%より少なく、(10
0)面が支配的な場合でも、被覆終了後に、例えば臭化
カリウム等を加えて熟成する事により(111)面を出す
ことができる。
被覆終了後のハロゲン化銀粒子中における沃化銀含量
は、2モル%〜10モル%が好ましい。被覆層中のハライ
ド組成は、沃化銀の他、臭化銀、塩化銀を含有するもの
も含まれ、特に沃臭化銀が好ましい。
本発明のハロゲン化銀乳剤は、本発明の方法によって作
られた平均粒径の異なるハロゲン化銀乳剤と混合して用
いることができる。また、本発明外の、例えば多分散乳
剤と混合してもよい。この場合、本発明のハロゲン化銀
乳剤の混合割合が、重量で10%以上である事が好まし
い。
本発明の実施において、ハロゲン化銀乳剤は、通常好ま
しくは粒子表面を化学増感される。化学増感のために
は、例えばH.Frieser編 ディー・グルンドラーゲン・
デア・ホトグラフイッシェン・プロツェスエ・ミット・
ジルバーハロゲニーデン(Die Grundlagen der Photogr
aphischen Prozesse mit Silberhalogeniden、Akademis
che Verlagsgesellschaft,1968)675〜734頁に記載の方
法を用いることができる。
すなわち、銀イオンと反応し得る硫黄を含む化合物や活
性ゼラチンを用いる硫黄増感法、還元性物質を用いる還
元増感法、金その他の貴金属化合物を用いる貴金属増感
法などを単独または組合せて用いることができる。硫黄
増感剤としては、チオ硫酸塩、チオ尿素類、チアゾール
類、ローダニン類、その他の化合物を用いることがで
き、それらの具体例は、米国特許1,574,944号、2,410,6
89号、2,278,947号、2,728,668号、3,656,955号、4,03
2,928号、4,067,740号に記載されている。還元増感剤と
しては第一すず塩、アミン類、ヒドラジン誘導体、ホル
ムアミジンスルフイン酸、シラン化合物などを用いるこ
とができ、それらの具体例は米国特許2,487,850号、2,4
19,974号、2,518,698号、2,983,609号、2,983,610号、
2,694,637号、3,930,867号、4,054,458号に記載されて
いる。貴金属増感のためには金錯塩のほか、白金、イリ
ジウム、パラジウム等の周期律表VIII族の金属の錯塩を
用いることができ、その具体例は米国特許2,399,083
号、2,448,060号、英国特許618,061号等に記載されてい
る。
本発明の銀塩粒子は、これら化学増感法を2つ以上の組
合せを用いることができる。
塗布銀量は任意であるが、好ましくは1g/m2以上、15g/m
2以下であるが、更に好ましくは2g/m2以上、10g/m2以下
である。
また、該粒子を含む感光層は、支持体の両方の側に存在
してもよい。
本発明に用いる写真乳剤の結合剤または保護コロイドと
しては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外
の親水性コロイドも用いることができる。
例えばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラ
フトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒド
ロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、セルローズ硫酸エステル類等の如きセルロース誘導
体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体等の糖誘導体;ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセター
ル、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポ
リメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミ
ダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あるいは共重
合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用いることが
できる。
ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほかに酸処理ゼラ
チンやブレティン・オブ・ソサイアティー・オブ・サイ
エンテイフイック・フオトグラフィー(Bull.Soc.Sci.P
hot.Japan)No.16,30頁,(1966)に記載されたような
酵素処理ゼラチンを用いてもよく、また、ゼラチンの加
水分解物や酵素分解物も用いることができる。ゼラチン
誘導体としては、ゼラチンに例えば酸ハライド、酸無水
物、イソシアナート類、ブロモ酢酸、アルカンサルトン
類、ビニルスルホンアミド類、マレインイミド化合物
類、ポリアルキレンオキシド類、エポキシ化合物類等種
々の化合物を反応させて得られるものが用いられる。
本発明で用いる写真乳剤には、感光材料の製造工程、保
存中あるいは写真処理中のカブリを防止しあるいは写真
性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含有させる
ことができる。すなわちアゾール類例えばベンゾチアゾ
リウム塩、ニトロインダゾール類、ニトリロベンズイミ
ダゾール類、クロロベンズイミダゾール類、ブロモベン
ズイミダゾール類、メルカプトチアゾール類、メルカプ
トベンズチアゾール類、メルカプトベンズイミダゾール
類、メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール
類、ベンゾトリアゾール類、ニトロベンゾトリアゾール
類、メルカプトテトラゾール類(特に1−フエニル−5
−メルカプトテトラゾール)等;メルカプトピリミジン
類;メルカプトトリアジン類;例えばオキサゾリンチオ
ンのようなチオケト化合物;アザインデン類、例えばト
リアザインデン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒ
ドロキシ置換(1,3,3a,7)テトラアザインデン類)、ペ
ンタアザインデン類など;ベンゼンチオスルフオン酸、
ベンゼンスルフイン酸、ベンゼンスルフオン酸アミド等
のようなカブリ防止剤または安定剤として知られた多く
の化合物を加えることができる。
本発明に係る写真乳剤を用いた感光材料の写真乳剤層ま
たは他の親水性コロイド層には、塗布助剤、帯電防止、
スベリ性改良、乳化分散、接着防止及び写真特性改良
(例えば現像促進、硬調化、増感)等種々の目的で種々
の界面活性剤を含んでもよい。
例えばサポニン(ステロイド系)、アルキレンオキサイ
ド誘導体(例えばポリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール/ポリプロピレングリコール縮合物、ポリ
エチレングリコールアルキルエーテル類またはポリエチ
レングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチ
レングリコールエステル類、ポリエチレングリコールソ
ルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアルキ
ルアミンまたはアミド類、シリコーンのポリエチレンオ
キサイド付加物類)、グリシドール誘導体(例えばアル
ケニルコハク酸ポリグリセリド、アルキルフエノールポ
リグリセリド)、多価アルコールの脂肪酸エステル類、
糖のアルキルエステル類等の非イオン性界面活性剤;ア
ルキルカルボン酸塩、アルキルスルフオン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルフオン酸塩、アルキルナフタレンスルフ
オン酸塩、アルキル硫酸エステル類、アルキルリン酸エ
ステル類、N−アシル−N−アルキルタウリン類、スル
ホコハク酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエチ
レンアルキルフエニルエーテル類、ポリオキシエチレン
アルキルリン酸エステル類等のような、カルボキシ基、
スルホ基、ホスホ基、硫酸エステル基、燐酸エステル基
等の酸性基を含むアニオン界面活性剤;アミノ酸類、ア
ミノアルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸または
燐酸エステル類、アルキルベタイン類、アミンオキシド
類等の両性界面活性剤;アルキルアミン塩類、脂肪族あ
るいは芳香族第4級アンモニウム塩類、ピリジニウム、
イミダゾリウム等の複素環第4級アンモニウム塩類、及
び脂肪族または複素環を含むホスホニウムまたはスルホ
ニウム塩類等のカチオン界面活性剤を用いることができ
る。
本発明で用いる写真乳剤は、メチン色素類その他によっ
て分光増感されてよい。これらの増感色素は単独に用い
てもよいが、それらの組合せを用いてもよく、増感色素
の組合せは特に強色増感の目的でしばしば用いられる。
増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色
素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であって、
強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。
有用な増感色素、強色増感を示す色素の組合せ及び強色
増感を示す物質は、リサーチ・デスクロージヤ(Resear
ch Disclosure)176巻 17643(1978年12月発行)第23
頁IVのJ項に記載されている。
本発明の写真感光材料には、写真乳剤層その他の親水性
コロイド層に無機または有機の硬膜剤を含有してもよ
い。例えばクロム塩(クロム明ばん、酢酸クロム等)、
アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサール、グ
ルタールアルデヒド等)、N−メチロール化合物(ジメ
チロール尿素、メチロールジメチルヒダントイン等)、
ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシジオキサン
等)、活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリロイル−
ヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,3−ビニルスルホニ
ル−2−プロパール等)、活性ハロゲン化合物(2,4−
ジクロル−6−ヒドロキシ−S−トリアジン等)、ムコ
ハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフエノキシクロル酸
等)、等を単独または組合わせて用いることができる。
本発明に係る写真乳剤を用いた写真感光材料には、写真
乳剤層その他の親水性コロイド層に寸度安定性の改良な
どの目的で、水不溶または難溶性合成ポリマーの分散物
を含むことができる。例えばアルキル(メタ)アクリレ
ート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、グリ
シジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミ
ド、ビニルエステル(例えば酢酸ビニル)、アクリロニ
トリル、オレフイン、スチレン等の単独もしくは組合
せ、またはこれらとアクリル酸、メタアクリル酸、α、
β−不飽和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレート、スルフオアルキル(メタ)アクリレー
ト、スチレンスルフオン酸等との組合せを単量体成分と
するポリマーを用いることができる。
本発明の写真感光材料の写真乳剤層には、色形成カプラ
ー、すなわち、発色現像処理において芳香族1級アミン
現像薬(例えば、フエニレンジアミン誘導体や、アミノ
フエノール誘導体等)との酸化カップリングによって発
色しうる化合物を含んでもよい。例えば、マゼンタカプ
ラーとして、5−ピラゾロンカプラー、ピラゾロベンツ
イミダゾールカプラー、シアノアセチルクマロンカプラ
ー、開鎖アシルアセトニトリルカプラー等があり、イエ
ローカプラーとして、アシルアセトアミドカプラー(例
えばベンゾイルアセトアニリド類、ピバロイルアセトア
ニリド類)、等があり、シアンカプラーとして、ナフト
ールカプラー、及びフエノールカプラー、等がある。こ
れらのカプラーは、分子中にバラスト基とよばれる疎水
基を有する非拡散のものが望ましい。カプラーは、銀イ
オンに対し4当量性あるいは2当量性のどちらでもよ
い。また色補正の効果をもつカラードカプラー、あるい
は現像にともなって現像抑制剤を放出するカプラー(い
わゆるDIRカプラー)であってもよい。またDIRカプラー
以外にも、カップリング反応の生成物が無色であって現
像抑制剤を放出する無呈色DIRカップリング化合物を含
んでもよい。
本発明を実施するに際して下記の種々の退色防止剤を併
用することもでき、また本発明に用いる色像安定剤は単
独または2種以上併用することもできる。種々の退色防
止剤としては、ハイドロキノン誘導体、没食子酸誘導
体、p−アルコキシフエノール類、p−オキシフエノー
ル誘導体及びビスフエノール類等がある。
本発明の感光材料には、親水性コロイド層に紫外線吸収
剤を含んでよい。例えばアリール基で置換されたベンゾ
トリアゾール化合物、4−チアゾリドン化合物、ベンゾ
フエノン化合物、桂皮酸エステル化合物、ブタジエン化
合物、ベンゾオキサゾール化合物、さらに紫外線吸収性
のポリマー等を用いることができる。これらの紫外線吸
収剤は、上記親水性コロイド層中に固定されてもよい。
本発明の感光材料には親水性コロイド層にフイルター染
料として、あるいはイラジエーション防止その他種々の
目的で、水溶性染料を含有してよい。このような染料に
は、オキソノール染料、ヘミオキソノール染料、スチリ
ル染料、メロシアニン染料、シアニン染料及びアゾ染料
が包含される。中でもオキソノール染料、ヘミオキソノ
ール染料及びメロシアニン染料が有用である。
本発明の感光材料は色カブリ防止剤としてハイドロキノ
ン誘導体、アミノフエノール誘導体、没食子酸誘導体、
アスコルビン酸誘導体等を含有してもよい。
本発明は支持体上に少なくとも2つの異なる分光感度を
有する多層多色写真材料にも適用できる。多層天然色写
真材料は、通常支持体上に赤感性乳剤層、緑感性乳剤
層、及び青感性乳剤層を各々少なくとも一つ有する。こ
れらの層の順序は、必要に応じて任意にえらべる。赤感
性乳剤層にシアン形成カプラーを、緑感性乳剤層にマゼ
ンタ形成カプラーを、青感性乳剤層にイエロー形成カプ
ラーをそれぞれ含むのが通常であるが、場合により異な
る組合せをとることもできる。
本発明の写真感光材料において、写真乳剤層その他の親
水性コロイド層は種々の塗布法により支持体上または他
の層の上に塗布できる。塗布には、デイップ塗布法、ロ
ーラー塗布法、カーテン塗布法、押出し塗布法等を用い
ることができる。米国特許2,681,294号、同2,761,791
号、同3,526,528号に記載の方法は有利な方法である。
支持体としては、セルローストリアセテートフィルムの
如きセルロースエステルフィルム、ポリエチレンテレフ
タレートフィルムの如きポリエステルフィルム又はαー
オレフイン系ポリマーを被覆した紙などが好ましい。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤は、直接または間接X-
ray感光材料、リス感光材料、黒白撮影用感光材料等の
黒白感光材料に限らず、カラーネガ感光材料、カラー反
転感光材料、カラーペーパー等のカラー感光材料等にも
用いることができる。
本発明の感光材料の写真処理には、例えばリサーチ・デ
イスクロージャー(Research Disc-losure)176号第28
〜30頁(RD-17643)に記載されているような、種々の方
法及び種々の処理液のいずれをも適用することができ
る。この写真処理は、目的に応じて、銀画像を形成する
写真処理(黒白写真処理)、あるいは色素像を形成する
写真処理(カラー写真処理)のいずれであってもよい。
処理温度は普通18℃から50℃の間に選ばれるが、18℃よ
り低い温度または50℃を越える温度としてもよい。
黒白写真処理する場合に用いる現像液は、種々の現像主
薬を含むことができる。現像主薬としては、ジヒドロキ
シベンゼン類(例えばハイドロキノン)、3−ピラゾリ
ドン類(例えば1−フエニル−3−ピラゾリドン)、ア
ミノフエノール類(例えばN−メチル−p−アミノフエ
ノール)等を単独もしくは組合せて用いることができ
る。現像液には一般にこの他種々の保恒剤、アルカリ
剤、pH緩衝剤、カブリ防止剤等を含み、さらに必要に応
じ溶解助剤、色調剤、現像促進剤、界面活性剤、消泡
剤、硬水軟化剤、硬膜剤、粘性付与剤等を含んでもよ
い。
定着液としては、一般に用いられる組成のものを用いる
ことができる。
定着剤としては、チオ硫酸塩、チオシアン酸塩のほか、
定着剤としての効果が知られている有機硫黄化合物を用
いることができる。
定着液には、硬膜剤として水溶性アルミニウム塩を含ん
でもよい。
カラー現像液は、一般に発色現像主薬を含むアルカリ性
水溶液から成る。発色現像主薬は種々の一級芳香族アミ
ン現像剤、例えばフエニレンジアミン類(例えば4−ア
ミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−メチル−4−アミ
ノ−N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N−エチル
−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4
−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニ
リン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−
メタンスルホアミドエチルアニリン、4−アミノ−3−
メチル−N−エチル−N−β−メトキシエチルアニリ
ン、等)を用いることができる。
この他L.F.A.Mason著,フオトグラフイック・プロセシ
ング・ケミストリィ(Photographic Processing Chemis
try,Focal Press刊、1966年)の226頁〜229頁、米国特
許2,193,015号、同2,592,364号、特開昭48-64933号等に
記載のものを用いてよい。
カラー現像液は、そのほかpH緩衝剤現像抑制剤ないしカ
ブリ防止剤等を含むことができる。また必要に応じて、
硬水軟化剤、保恒剤、有機溶剤、現像促進剤、色素形成
カプラー、競争カプラー、かぶらせ剤、補助現像薬、粘
性付与剤、ポリカルボン酸系キレート剤、酸化防止剤等
を含んでもよい。
発色現像後の写真乳剤層は、通常漂白処理される。漂白
処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし、個別に行
なわれてもよい。漂白剤としては、鉄(III)、コバル
ト(IV)、クロム(VI)、銅(II)等の多価金属の化合
物、過酸類、キノン類、ニトロソ化合物等が用いられ
る。
漂白または漂白定着液には、米国特許3,042,520号、同
3,241,966号、特公昭45-8506号、特公昭45-8836号等に
記載の漂白促進剤、特開昭53-65732号に記載のチオール
化合物の他、種々の添加剤を加えることもできる。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によって更に具体的に説明する。な
お、本発明が以下述べる実施例によって限定されるもの
ではないとはいうまでもない。
実施例1 (種晶の調製) 以下の溶液を準備した。
A液 B液 D液 C液 E液 反応釜にA液を入れて60℃に保温し、他の液は59℃で添
加した。この際、B液およびD液をコントロールダブル
ジェット法により、、30分間かけて添加し、その後、C
液およびE液をコントロールダブルジェット法により10
5分間かけて加えた。攪拌は800rpmで行なった。流速は
粒子の成長に伴い、ハロゲン化銀粒子の総表面積に比例
して増加せしめ、添加液の流入の際に新しい成長核が発
生せず、かついわゆるオストワルド熟成をおこし、粒径
分布の広がらない流速で添加した。銀イオン液およびハ
ライドイオン液の添加時において、pAgは臭化カリウム
液を用いて8.3±0.05に調整し、pHは硫酸を用いて2.0±
0.1に調整した。得られた乳剤は沃化銀含量が2モル
%、粒径が0.30μm、σ/r=0.11であり、(111)面が
5%で他は(100)面の角がややかけた立方体である十
四面体の単分散乳剤であった。
種晶の成長後、炭酸ナトリウム液を用いてpHを6.00±0.
3に調整した後、40℃まで温度を下げ、ナフタレンスル
フォン酸フォルマリン樹脂水溶液および硫酸マグネシウ
ム溶液を用いて、凝集沈澱法による脱塩処理を施し、更
にゼラチンを加え、pAg=8.50、pH=5.85の種晶乳剤を1
6.9kg得た。
ここで、上記A液中の臭化カリウムの量およびB液,D液
の初期流速を変化させ、その変化に応じてC液、E液の
流速を変化させる事により、平均粒径0.2μmおよび0.4
μmの種晶を得た。これらの種晶の粒径の分散性はそれ
ぞれσ/r=0.12,σ/r=0.11で単分散乳剤であった。以
上のようにして得られた、粒径0.2μm,0.3μm,0.4μm
の種晶をそれぞれ種−1,種−2,種−3とし、これらを冷
却し冷暗所中に保存した。
(被覆部の形成) 以下に0.3μmの種−2を用いて、最終粒径0.87μmの
ハロゲン化銀乳剤を調製する時の被覆部形成の例を示
す。
はじめに以下の溶液を調製した。
J液 M液 K液 N液 L液 O液 純水を加えて6.85lとする P液 J液を45℃に保温し、攪拌機で800rpmで攪拌を行なっ
た。J液のpHは酢酸を用いて9.90に調整し、これに、種
−2を1.039kg採取して溶解した。その後、M液を5分
間かけて等速で添加し、更に、K液およびN液を同時に
45分間かけて添加した。この時のpAgは8.08であった。
更に20分間かけて、臭化カリウム溶液および酢酸を用い
てpH=8.83,pAg=8.89に調整した後、O液およびL液を
同時に30分間かけて添加した。この時、添加開始時と添
加終了時の流入速度比は1:10であり、時間とともに流速
を上昇せしめた。また、流入量に比例して、pHを8.83か
ら8.00まで低下せしめた。また、O液およびL液が全体
の2/3の量だけ添加された時に、P液をラッシュで添加
した。この時、pAgは8.89から11.1まで上昇した。更
に、酢酸を加えてpHを6.0にした後に、種晶に施したと
同様の脱塩処理を行ない、ゼラチンを追加し、pH=5.9
0,pAg=8.72である乳剤15.6kgを得た(E-10)。得られ
た乳剤は粒径の分散性がσ/r=0.16、(111)面が20
%、(100)面が80%であり、沃化銀含量3モル%の十
四面体の沃臭化銀単分散乳剤であった。
なお、被覆部形成時において、アンモニア濃度は反応釜
中、1.55〜2.43Nであった。また、被覆部の成長におい
ては、種晶に隣接する部分において30モル%の沃化銀を
局在化せしめた。即ち、K液およびN液の添加終了直後
に乳剤粒子をサンプリングし、X線回折法で沃化銀含量
を調べた所、種晶部分の2モルの沃化銀のピークと更に
約30モル%の沃化銀のピークが観測された。
同様にして、種−1,種−2,種−3を用い、その量を変化
させ、また多分散にならないように添加液の流量を変化
させる事により第1表に示すハロゲン化銀乳剤を得た。
得られたハロゲン化銀乳剤に、チオシアン酸アンモニウ
ム、塩化金酸およびハイポを加え、それぞれ最高感度の
得られる条件で化学増感を施した。その後、4−ヒドロ
キシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを加え
て、冷却セットし、乳剤を保存した。
得られた化学熟成済みの乳剤に、カブリ防止剤、キレー
ト剤、安定剤および延展剤を加え、ポリエチレンテレフ
タレートの両面に銀量として4.0g/m2となる量を塗布
し、同時にマット剤、延展剤、帯電防止剤および硬膜剤
を含むゼラチン溶液を乳剤層上に保護膜として塗布し乾
燥した。得られた試料は、3.2CMSで光学ウェッジを用い
て露光し、下記の現像液および定着液を用いて、小西六
写真工業製のVX-400自動現像機を用い、35℃で90秒間処
理した。
現像液組成 水を加えて1とする。
定着液組成 水を加えて500ccとする。pHは4.60である。
得られた試料のベース濃度とカブリ濃度をひいて、光学
濃度が1.0を与える時の光量の逆数の相対値の対数を感
度とし、第2表に示した。また、第2表の値をプロット
したものを第1図に示した。粒径−感度の関係から、本
発明のハロゲン化銀乳剤は、いずれも感度が高いことが
わかる。即ち、横軸に粒径の対数logr、たて軸に感度S2
をとった第1図から明らかなように、本発明の乳剤は、
同一の粒径である場合に本発明外のものより高感度を示
し、本発明の乳剤のデータを結ぶ線は、本発明外のそれ
よりも全体として第1図の上方(高感度がわ)に位置し
ている。
実施例2 下記の溶液、J2およびJ3を調製し、実施例1におけるJ
液のかわりにJ2液あるいはJ3液を用いる他は、実施例1
と同様にして被覆部を形成せしめ、得られた乳剤をそれ
ぞれE-18,E-19とした。
J2J3J2液を用いた時、反応釜中のアンモニア濃度は0.09〜2.
08Nであり、またJ3液を用いた時、2.81〜3.10Nであっ
た。得られた乳剤は、実施例1と同様に脱塩処理、化学
増感を施した後、センシトメトリ性能を求めた。また、
実施例1に提示された定着液を用いて定着液カブリテス
トを行なった。定着液30ccを直径5cmの50cc用ガラスビ
ーカーに入れ、容積約5lの容器中に試料フィルムと定着
液を入れて密封し、常温で一晩放置し、現像処理を行な
った。その後、カブリ濃度を測定し、定着液からのガス
によるカブリ上昇値ΔDを求めた。その結果を第3表に
示す。
反応槽内のアンモニア濃度を1N〜3Nとして調製した本発
明のハロゲン化銀乳剤は、感度が高く、しかも、ΔDが
小さく定着液によるカブリの上昇が小さいことがわか
る。
実施例3 実施例1において、O液およびN液を添加する時、P液
を添加せずに、反応釜中の臭化カリウム溶液で調整し、
pAgを一定として被覆部を形成せしめる以外は、実施例
1と同様にして試料E-20〜E-26を調製した。化学熟成後
に、実施例1で記載したと同じ様に塗布した試料からゼ
ラチンを酵素分解し、遠心分離した後に得られたハロゲ
ン化銀粒子の面指数を、前述したX線回折法により求
め、第4表に示した。また、センシトメトリ結果を第5
表に示す。第5表から明らかなように、(111)面が10
%以上の時、高感度でカブリが小さいことがわかる。
実施例4 実施例1におけるK液中の沃化カリウムの量および臭化
カリウムの量のバランスをかえ、被覆部における沃化銀
局在濃度をコントロールし、50モル%、45モル%、およ
び20モル%として被覆し、更にこの時、O液およびL液
の量をコントロールし、全体として3モル%の沃化銀を
含む沃臭化銀乳剤を実施例1に準じて調製した。得られ
た乳剤をそれぞれE-27(沃化銀局在濃度50モル%)、E-
28(沃化銀局在濃度45モル%)、およびE-29(沃化銀局
在濃度20モル%)とした。
更に、実施例1におけるL液を添加せず、K液中の臭化
カリウムおよび沃化カリウムの量をコントロールして沃
化銀含量が3モル%、2モル%および1モル%となる、
沃化銀が一様となるハロゲン化銀粒子を実施例1に準じ
て調製した。この時P液はN液の全体の2/3の量を添加
した時に、ラッシュで添加した。得られた乳剤をそれぞ
れE-30(沃化銀含量3モル%)、E-31(沃化銀含量2モ
ル%)、およびE-32(沃化銀含量1モル%)とした。更
に、実施例1に準じて脱塩処理をし、化学増感を施し、
塗布を行ない、センシトメトリーピースを得て、センシ
トメトリー性能を評価し第6表に示した。第6表より、
本発明である、2モル%〜45モル%の沃化銀を含む領域
を成長させたハロゲン化銀乳剤は高感度であることがわ
かる。
〔発明の効果〕 上述の如く、本発明のハロゲン化銀写真感光乳剤、即ち
最終粒径の20〜58%の粒径を持つハロゲン化銀乳剤粒子
を種晶とし、2モル%〜45モル%の沃化銀を含む領域を
アンモニア法で成長させる時、反応槽内のアンモニア濃
度を1N〜3Nとして得られるハロゲン化銀写真感光乳剤
は、高感度で、しかも亜硫酸ガス等、還元性ガスによる
カブリ上昇の少ない、従来技術の問題点を解決したもの
であり、また本発明によればこの乳剤の製法及びこれを
用いた性能の良いハロゲン化銀写真感光材料を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の効果を説明するための図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−49938(JP,A) 特開 昭58−211143(JP,A) 特開 昭59−188639(JP,A) 特開 昭61−112142(JP,A) 特開 昭54−48521(JP,A) 特開 昭51−88017(JP,A) 特開 昭61−72229(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最終粒子が(111)面を少なくとも10%持
    つとともに、最終粒径の20〜58%の粒径を持つハロゲン
    化銀乳剤粒子を種晶とし、2モル%〜45モル%の沃化銀
    を含む領域をアンモニア法で成長させる時、反応槽内の
    アンモニア濃度を1N〜3Nとして得たハロゲン化銀写真感
    光乳剤。
  2. 【請求項2】最終粒子が(111)面を少なくとも10%持
    つとともに、最終粒径の20〜58%の粒径を持つハロゲン
    化銀乳剤粒子を種晶とし、2モル%〜45モル%の沃化銀
    を含む領域をアンモニア法で成長させるハロゲン化銀写
    真感光乳剤の製造方法であって、該2モル%〜45モル%
    の沃化銀を含む領域をアンモニア法で成長させる時の反
    応槽内のアンモニア濃度が1N〜3Nである事を特徴とする
    ハロゲン化銀写真感光乳剤の製造方法。
  3. 【請求項3】最終粒子が(111)面を少なくとも10%持
    つとともに、最終粒径の20〜58%の粒径を持つハロゲン
    化銀乳剤粒子を種晶として2モル%〜45モル%の沃化銀
    を含む領域をアンモニア法で成長させる時に反応槽内の
    アンモニア濃度を1N〜3Nとして得たハロゲン化銀写真感
    光乳剤を含有するハロゲン化銀写真感光材料。
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