JPH06104204B2 - 垂直式ロ−ラミル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、（後に記述される種類として言及される）垂
直式ローラミルに関し、該ミルは、垂直軸の回りに回転
可能の粉砕用テーブルと、略水平の静止軸の回りに回転
可能であり、かつ粉砕用テーブルの環状粉砕用通路に対
し付勢される少なくとも２つの粉砕用ローラと、上記テ
ーブルを囲んで配設され、分離用，搬送用及び多分乾燥
用のガスを粉砕用テーブル上方のミル中に吹込む一のノ
ズルリングとよりなる。

従来の技術 上述した種類の公知のミルでは、粉砕用テーブル上で粉
砕された材料は、粉砕用テーブルの回転中に、遠心力に
より外方へ移動してノズルリングへ至り、そこからノズ
ルリングからのガス流により上方かつ内方へ吹き飛ばさ
れ粉砕用テーブル上方の領域へ至る。粉砕された材料の
より微細な粒子細片は搬送ガスに乗せられ、ミルハウジ
ング内で上方へ運ばれミルの頂部の分離器内へ至るか、
又はミルから出て別個に設けた分離器内へ至る。この間
により粗い粒子細片は搬送ガスに乗るには重すぎるので
再び粉砕用テーブル上に落下する。

分離器内では、搬送ガスにより運ばれた材料は、更に、
粗い細片と仕上げ粉砕材料の微細片とに分類され、前者
は粉砕用テーブルに戻されて再び粉砕され、後者は導出
されて後工程へ運ばれるか又は貯えられる。

解決すべき問題点 しかしながら、搬送空気に乗せるには重すぎるより粗い
粒子細片は、その全てが適切に粉砕用通路上又は粉砕用
テーブル上に落下するのではなく、ノズルリングの他の
個所上に落下して該ノズルリングから再び吹上げられて
粉砕用テーブルの上方領域に至る。このようにして、多
量の材料が、これを再び粉砕するための粉砕用通路上に
落下することなく粉砕用テーブルの上方をあちこちに吹
かれ続けることになる。このことにより、ミルの効率が
低下し、特にエネルギ消費を不必要に増大させてしま
う。

問題点の解決手段 本発明の目的は、上記欠点を解決することであり、本発
明は次のような構成を有する。即ち、隣接するローラ
（３）間の各円弧状部において粉砕用通路（14）の上方
に夫々一のスクリーン（15）を取付け、このスクリーン
（15）は、前記粉砕用通路（14）の半径方向外方域の上
方で斜め上方かつ半径方向内方を向いた外方壁部（19）
と、前記粉砕用通路（14）の半径方向内方域の上方で斜
め下方かつ半径方向内方を向いた内方壁部（20）とを夫
々形成され、前記各スクリーン（15）の上方に夫々ガイ
ド壁（16,21）が取付けられ、このガイド壁（16,21）
は、使用時に前記ノズルリング（７）からのガスにより
前記スクリーンの外方壁（19）の上方へこれに沿つて吹
上げられる材料を収集すると共に、少なくともより粗い
材料の細片を前記スクリーンの内方壁（20）の方へ戻し
て落下させることにより、前記粉砕用通路（14）の半径
方向内方端部に隣接した粉砕用テーブル（１）上に戻す
ようにしている。

このスクリーンは、粉砕用テーブル上方へ吹上げられた
材料が不規則に粉砕用テーブル上に落下するのを防止す
る。この間ガイド壁はスクリーン上方で材料流れを収集
して停止させ、更に下方へ導いて斜め下方かつ内方へ向
いた内方スクリーン壁へ至らせる。内方スクリーン壁は
更にその材料を下方へ導いて粉砕用通路の内方端へ至ら
せ、そこから材料は遠心力により外方へ導かれ粉砕用通
路上へ至り再び粉砕される。

上記スクリーン及びガイド壁の連係により、材料がノズ
ルリングから粉砕用テーブルの粉砕用通路へ戻るのを正
確に制御できる。加うるに、ミルハウジング内での搬送
ガス流に必要な動力消費は低減され、又ノズルリング上
への材料負荷を低減できるので、該ノズルリングにおけ
る材料粒子を予め分離しておくという改良が達成され
る。

ガイド壁はスクリーンの方向へ開いている部分サイクロ
ン壁となることができ、これにより材料のそのような部
分及びこの部分サイクロン壁に流入する搬送ガス流れ
は、少なくともより微細な材料粒子に関してサイクロン
的運動が与えられる。

かくして、最も粗い粒子細片が部分サイクロン壁に沿つ
て移動してスクリーンの方へ落下していくと、ガイド壁
内で及びガイド壁で、材料粒子を予め分離することがで
きる。一方、それより粗でない粒子細片は、サイクロン
的運動をして、上方へ移動するガス流を横切る。

部分サイクロン壁内には、衝撃板を取付けてもよく、こ
の衝撃板は、部分サイクロン壁内へ吹込まれた材料／ガ
スの滞溜物を部分サイクロン壁の頂部へ指向させるよう
配設されている。

このようにして、材料／ガスの滞溜は彎曲した部分サイ
クロン壁に到達する前に、上方へ偏向され、これによ
り、より微細な粒子の一部として材料粒子から予め分離
されたものを、部分サイクロン壁に対しバイパスさせ
る。一方、より粗い粒子の大部分は部分サイクロン壁の
方向へ進む。

本発明は、本発明になるミルの一例により、添付図面を
参照してより詳細に述べられる。

実施例 ミルは粉砕用テーブル１を有し、テーブル１は、従来の
モータ（図示せず）により駆動されるギア２により支持
された垂直軸の回りに回転する。粉砕用ローラ３は、粉
砕用テーブル１上に横たわつて転がるもので、この例で
は、３つの粉砕用ローラ３が粉砕用テーブル１上の材料
層を粉砕するために配されている。各ローラ３は固定軸
４に取付けられ、この軸４は他のローラ３の軸と共に一
の共通中央フレーム５に取付けられている。

軸４は、例えば図示しない水平の引き棒により、粉砕用
テーブル１の回転方向に動くのを阻止されており、その
引き棒は一端が軸４に固定されかつ他端がミルハウジン
グに固定されている。各粉砕用ローラ３は従来の一般的
な垂直引き棒（図示せず）により粉砕用テーブル１に対
し付勢させることができる。この場合垂直引き棒は、ミ
ルの基礎にアンカー止めされた従来の液圧シリンダ（図
示せず）を伴つて、ローラ３を粉砕用テーブル１に対し
押圧させる。

一のノズルリング７が粉砕用テーブル１を取囲んでお
り、粉砕用テーブル１及びフレーム５の上方には静止し
た分離器８が取付けられている。この分離器８は、その
頂部に材料／ガスの滞溜のための調節可能のルーバ入口
９を有し、又その底部に分離器８内で凝固した粗い材料
のための出口10を有する。

ミルへの分離用，搬送用及び多分乾燥用のガスは、ハウ
ジング６の底部で、ガス供給ダクト11を介して粉砕用テ
ーブル１及びノズルリング７下方の室内へ供給される。
微細材料、即ちミル内で十分に粉砕された材料を伴う消
費ガスは分離器８の頂部で出口12を介してミルから放出
される。ノズルリング７の上方にはガス案内コーン13が
取付けられ、これにより搬送ガスをノズルリング７を介
して粉砕用テーブルの上方で斜め内方かつ上方へ飛び上
るよう指向させる。

粉砕用ローラ３が転がる粉砕用テーブル１の外方環状域
に沿つた粉砕用通路14の上方で、かつ隣接するローラ３
間の各円弧内には夫々一のスクリーン15が取付けられて
おり、このスクリーン15上方にはガイド壁16,21（第３
図，第４図参照）が取付けられている。

ガイド壁16,21及びスクリーン15は棒17及び18によりフ
レーム５に固定できる。

スクリーン15は、第３図，第４図の軸方向断面図で見ら
れる如く、斜めに上方かつ半径方向内方へ向いた外方壁
19と、斜めに下方かつ半径方向内方へ向いた内方壁20と
からなり、ガイド壁16,21（第３図，第４図参照）はス
クリーン15に対向する凹状側部を形成されている。

ガイド壁16,21は、第３図中符号16の如く角度付きプロ
フイルを有するか、または第４図中符号21の如く彎曲し
た部分サイクロン壁であつてその凹状側部に取付けた衝
撃板22を伴つたものとして形成されるかである。

第３図に示すスクリーン15及びガイド壁16は次のように
機能する。遠心力のため、回転粉砕用テーブル１上で粉
砕された材料は外方へノズルリング７に向かい移動す
る。搬送ガスはノズルリング７を通して吹かれ、スクリ
ーン15の外方壁19とガイドコーン13との間のスロツトを
介して材料を乗せこれを上方へ搬送する。

材料のより微細な細片は、搬送ガス中に滞溜され、矢印
23で示す如くミル内へ更に搬送される。この間、より粗
い細片はスクリーン15の外方壁19に沿つて上方かつ内方
へミルハウジングの中心域へ向かつて吹かれ、ガイド壁
16の内方側部により捕えられる。ここで、より粗い細片
は停止されガイド壁16の垂直部に沿つてスクリーン15の
内方壁20の方へ導かれて落下する。そして、そこから材
料は、粉砕用テーブル１の粉砕用通路14の半径方向内方
端部の方へ落下し、遠心力により外方へ移動して粉砕用
通路14上に至り、再び粉砕される。

第４図の変形例によれば、ノズルリング７からの搬送ガ
スにより、スクリーン15の外方壁19に沿つて吹上げられ
たより粗い細片が、ガイド壁21の内方側部へ到達する前
に、衝撃板21を押打する。その結果、より粗い細片の流
れは、ガイド壁21の外方かつ上方部分の方へ指向され
る。これにより、ガス及びより粗い粒子の部分はガイド
壁21の彎曲に追従せしめられる。一方、粗い粒子をより
少なく含む他のガスの部分は、ガイド壁21をバイパスす
る。

より粗い粒子はガイド壁21に沿つてスクリーン15の内方
壁20の方へ落下し、更に粉砕用テーブル１の方へ落下す
る。この間、微粒子及びガスは、衝撃板22の下端及びス
クリーン15の頂部間から流出するサイクロン的運動を行
い、かつノズルリング７から上方へ移動するガス流れ23
へ再び入る運動を行うことにより、この点でも粒子の予
め分離が行われる。これにより、残つていたより微細な
粒子は搬送ガスと共に上方へ搬送され分離器８へ至る。

ガスが、スクリーン15とガイド壁16,21又は粉砕用通路1
4との間でミルハウジングの中心域へ向かう内方へ夫々
流れるのを防止するため、又その結果として粉砕用通路
14の内方端部へ向かう材料の予め定めた落下運動の後該
通路14上へ外方へ向かう運動を妨げるため、他のスクリ
ーンまたはシールド24を第１図の点線により示す如くガ
イド壁16,21の上方に取付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る垂直式ローラミルの一実施例の縦
断図、第２図は上記ミルの粉砕用テーブル及び粉砕用ロ
ーラの平面図、第３図は第２図中Ａ−Ａ線に沿うスクリ
ーン及びガイド壁の一例を示す縦断矢視図、第４図は第
３図と同様であるが、スクリーン及びガイド壁の他の例
を示す縦断矢視図である。 １……粉砕用テーブル、３……粉砕用ローラ ７……ノズルリング、８……分離器 13……ガス案内コーン、14……粉砕用通路 15……スクリーン、16,21……ガイド壁 19……外方壁、20……内方壁 22……衝撃板、24……シールド

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】垂直軸の回りに回転可能の粉砕用テーブル
   （１）と、略水平の静止軸の回りに回転可能であり、か
   つ粉砕用テーブル（１）の環状粉砕用通路（14）に対し
   付勢される少なくとも２つの粉砕用ローラ（３）と、上
   記テーブル（１）を取囲んで配設され、ガスを前記粉砕
   用テーブル上方のミル中に吹込む一のノズルリング
   （７）とよりなる垂直式ローラミルにおいて、 隣接する前記ローラ（３）間の各円弧状部において前記
   粉砕用通路（14）の上方に夫々一のスクリーン（15）を
   取付け、このスクリーン（15）は、前記粉砕用通路（1
   4）の半径方向外方域の上方で斜め上方かつ半径方向内
   方を向いた外方壁部（19）と、前記粉砕用通路（14）の
   半径方向内方域の上方で斜め下方かつ半径方向内方を向
   いた内方壁部（20）とを夫々形成され、 前記各スクリーン（15）の上方に夫々ガイド壁（16,2
   1）が取付けられ、このガイド壁（16,21）は、使用時に
   前記ノズルリング（７）からのガスにより前記スクリー
   ンの外方壁（19）の上方へ該外方壁に沿つて吹上げられ
   る材料を収集すると共に、少なくともより粗い材料の細
   片を前記スクリーンの内方壁（20）の方へ戻して落下さ
   せることにより、前記粉砕用通路（14）の半径方向内方
   端部に隣接した粉砕用テーブル（１）上に戻すことを特
   徴とする垂直式ローラミル。
2. 【請求項２】前記ガイド壁（16,21）は部分サイクロン
   壁の形状をしており、該部分サイクロン壁の凹状側部は
   前記スクリーン（15）の方を向いていることを特徴とす
   る第１項記載のミル。
3. 【請求項３】衝撃板（22）が前記部分サイクロン壁内に
   取付けられており、該衝撃板（22）が前記部分サイクロ
   ン壁に吹込まれる材料／ガス混合物を該部分サイクロン
   壁の上部に指向させるよう配設されていることを特徴と
   する第２項記載のミル。
4. 【請求項４】前記ガイド壁（16,21）の上方に、ガスが
   前記ミルハウジングの中心域へ流入するのを阻止するシ
   ールド（24）を取付けたことを特徴とする第１項乃至第
   ３項のうち何れか１項記載のミル。