JPH0610150B2 - シクロヘキサノールの製造法 - Google Patents

シクロヘキサノールの製造法

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JPH0610150B2
JPH0610150B2 JP59104496A JP10449684A JPH0610150B2 JP H0610150 B2 JPH0610150 B2 JP H0610150B2 JP 59104496 A JP59104496 A JP 59104496A JP 10449684 A JP10449684 A JP 10449684A JP H0610150 B2 JPH0610150 B2 JP H0610150B2
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シクロヘキセンの水和によりシクロヘキサノ
ールを製造する新規な方法に関するものである。
さらに詳しくは、触媒として、クロム、モリブデン、タ
ングステンの少なくとも一種を含有する結晶性アルミノ
シリケートZSM-5を用いることを特徴とするシクロヘキ
センの水和によるシクロヘキサノールの製造方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
従来、オレフインの水和反応によるアルコールの製造方
法としては、鉱酸、特に硫酸を用いる間接あるいは直接
水和反応が知られている。また他の均一触媒として芳香
族スルフォン酸を使用する方法(特公昭48−8104
号公報、特公昭43−16123号公報)、リンタング
ステン酸およびリンモリブデン酸等のヘテロポリ酸を使
用する方法(特開昭53−9746号公報)等が提案さ
れている。
しかしながら、これら均一系触媒は反応物、特に水層か
らの分離、回収が煩雑になり、多大のエネルギーを消費
するとい欠点がある。
これらの欠点を改善する方法として固体触媒を使用する
方法、例えば、イオン交換樹脂を使用する方法が提案さ
れている(特公昭38−15619号公報、特公昭44
−26656号公報)。
しかし、これらイオン交換樹脂は、機械的崩壊による樹
脂の微粉化、耐熱性が不充分であること等による触媒活
性の低下等の問題があり、長時間安定した活性を維持す
ることができなという欠点がある。
さらに、固体触媒を使用する方法として、結晶性アルミ
ノシリケートを使用する方法がある。結晶性アルミノシ
リケートは水に不活性かつ、機械的強度、耐熱性が優
れ、工業触媒としての活用が期待されており、以下の方
法が提案されている。
すなわち、脱アルカリしたモルデナイト、クリノブチロ
ライト、もしくはフオージャサイト系ゼオライトを触媒
とするオレフィン類の水和方法(特公昭47−4532
3号公報)、カルシウム陽イオンとクロム陽イオン、希
土類元素の陽イオンおよび酸化クロムの一種以上を含有
するY型ゼオライトを触媒とするオレフイン類の水和方
法(特公昭53−15485号公報)、ZSM-5等の、モ
ービル社発表の特定の結晶性アルミノシリケートのイオ
ン交換可能なカチオンの全部または一部を水素、周期律
表のII族、VIII族または土類、希土類元素イオンで置換
したものを触媒とするオレフィン類の水和方法(特開昭
57−70828号公報)、ゼオライトに含有されるア
ルミニウムの一部を除去し、かつそのイオン交換可能な
カチオンの全部または一部を水素、周期律表のII族、VI
II族または土類、希土類元素イオンで交換したものを触
媒とするオレフィン類の水和方法(特開58−1247
23号公報)等である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これらの方法では工業的に十分な活性は
得られる、工業的に満足される反応速度を得るために
は、反応温度を上昇させる必要がある。しかるに、オレ
フィンの水和反応は一般に発熱反応であり、平衝組成時
の、オレフィンに対するアルコールの比率は温度の上昇
とともに減少する。
従って反応温度の上昇は、製品であるアルコールの濃度
の低下をもたらし、その結果、原料レフィンと製品アル
コールの分離・回収には多大な費用を要することとな
る。また一方、反応温度の上昇は、原料オレフィンの水
和反応速度のみならず、異性化等の反応による副生物へ
の転化速度をも増加させ、その結果目的とする反応の選
択性を低下せしめることが予測される。
本発明者らは上記の問題点を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、クロム、モリブデン、タングステンの少なくと
も1種を含有する結晶性アルミノシリケートZSM-5を触
媒として用いることにより、シクロヘキセンの水和反応
において、従来の方法に比し、著しく高活性、高選択率
で反応が進行し、なおかつ反応性が長時間持続すること
を見出し、本発明を完成するに至った。
〔課題を解決するための手段〕 すなわち、本発明は、シクロヘキセンの接触水和により
シクロヘキサノールを製造するに際し、触媒としてクロ
ム、モリブデン、タングステンの少なくとも1種を含有
する結晶性アルミノシリケースZSM-5を用い、かつ反応
系に強酸を存在させないことを特徴とするシクロヘキサ
ノールの製造法、である。
本発明の特徴は、従来の結晶性アルミノシリケートが非
常に低い活性しか示さないのに対し、クロム、モリブデ
ン、タングステンを含有する結晶性アルミノシリケート
ZSM-5が本反応に高活性を示し、実質的に収率良くシク
ロヘキサノールが得られることである。
ここで含有とはクロム、モリブデン、タングステンが結
晶性アルミノシリケートZSM-5にイオン結合あるいはそ
の他の結合で、物理的もしくは化学的に結合している状
態を示す。
このような事実はこれ迄予想されなかった驚くべき知見
である。クロム、モリブデン、タングステンの少なくと
も1種を含有する結晶性アルミノシリケートZSM-5が高
活性を示す理由は明らかではないが、次のように考えら
れる。
本発明においてはクロム等を含有する結晶性アルミノシ
リケートZSM-5は、その水和反応に対する活性点がクロ
ム、モリブデン、タングステンを含む形で新たに形成さ
れているものと推定される。
即ち、一般に多価金属イオンで交換された結晶性アルミ
ノシリケートゼオライトは固体酸性を示す。交換された
多価金属イオンに配位した水分子が分極することにより
ブレンステツド酸点が発現されるからである〔参考文
献;高橋ら“ゼオライト”P.134講談社(197
5)〕。
本発明におけるクロム、モリブデン、タングステン含有
処理においても類似した過程による活性点の発現が推測
され得る。
しかし、従来技術である多価金属イオン交換型結晶性ア
ルミノシリケートは、対応するプロトン交換型結晶性ア
ルミノシリケートと比較すると、シクロヘキセン水和反
応においては活性は同等もしくはそれ以下であった。
然るに、本発明におけるクロム、モリブデン、タングス
テン含有処理は、処理される結晶性アルミノシリケート
ZSM-5がすでにプロトン型になっているものも、その処
理により目的とする水和反応の速度を飛躍的に向上させ
る。
この点において上記の多価金属イオン交換法とは大きく
相違し、プロトン酸点とは異なったクロム、モリブデ
ン、タングステンを含む高活性点が新たに形成されてい
るものと思われる。この事実は、本発明において初めて
見出されたものであり、従来技術から容易に類推され得
るものではない。
さらに、本発明のような水と有機物が反応系中に共存す
る場合には、一般的に結晶性アルミノシリケートZSM-5
は、水もしくは生成したシクロヘキサノールを優先的に
吸着し、第2成分即ちシクロヘキセンの吸着が妨げら
れ、また同時に水和の逆反応であるシクロヘキサノール
の脱水反応が進行し、結果として水和反応速度は低下す
る。
一方、クロム、モリブデン、タングステンとシクロヘキ
センとの吸着熱は他の元素と比較してかなり大きい。従
って本発明で用いる触媒においては、クロム、モリブデ
ン、タングステンが関与する活性点がシクロヘキセンの
触媒上への選択的な吸着を助長し、水和反応の効率を大
巾に向上させているものと推定される。
従って本発明で使用される触媒は、反応系に液体状の水
が存在するような反応条件においても高い活性を示す。
本発明に使用する触媒は、公知の結晶性アルミノシリケ
ートZSM-5を処理することにより得られる。触媒前駆物
質として使用される結晶性アルミノシリケートZSM-5
は、モービル社発表のゼオライトが挙げられる。
本発明では、この結晶性アルミノシリケートZSM-5を処
理して、クロム、モリブデン、タングステンを含有する
結晶性アルミノシリケートZSM-5とするが、含有方法と
しては任意の方法を用いてよい。
例えば、浸漬法すなわち、塩化クロム(II)、硫酸クロ
ム(II)、硝酸クロム(III)、酸化モリブデン(V
I)、モリブデン酸アルミニウム、塩化タングステン
(V)等の、クロム、モリブデン、タングステン化合物
の水溶液中に結晶性アルミノシリケートZSM-5を室温あ
るいは加熱下に浸漬することにより、クロム、モリブデ
ン、タングステンを交換および/または吸着させる方法
や、蒸発乾固法すなわち、上記クロム、モリブデン、タ
ングステン化合物の水溶液もしくは水系スラリーと結晶
性アルミノシリケートZSM-5の混合物を蒸発乾固する方
法、あるいは有機溶媒中でクロム、モリブデン、タング
ステン化合物と処理する方法等がある。
本発明において、結晶性アルミノシリケートZSM-5を処
理するクロム、モリブデン、タングステン化合物水溶液
もしくは水系スラリーの濃度は、約0.001〜20重量%
の範囲が好ましく、特に0.05〜10重量%が好ましい。
浸漬法の場合の処理温度は常圧で室温〜100℃、特に
室温〜80℃が好ましく、蒸発乾固法の場合の処理温度
は常圧で40〜100℃、特に60〜100℃が好まし
い。さらに加圧高温下で処理することも有効である。
水中で上記処理を行なわせる場合、使用するクロム、モ
リブデン、タングステン化合物が加水分解等の反応によ
り実質的に別種のクロム、モリブデン、タングステン化
合物となっていてもよい。また上記クロム、モリブデ
ン、タングステン含有処理後に、イオン交換、水洗、乾
燥、焼成、還元等の後処理を行なうことも可能である。
本発明で使用される触媒においては、含有されたクロ
ム、モリブデン、タングステンの化学種および存在形態
を特に規定するものではないが、クロム、モリブデン、
タングステンがカチオン、水酸化物、酸化物、または金
属として含有されているものが好ましい。結晶性アルミ
ノシリケートZSM-5に含有されるクロム、モリブデン、
タングステンの量は、触媒単位重量当りの元素のモル数
で表現して約0.001〜4.0mol/kgの範囲が好ましく、特に
0.005〜1.5mol/kgの範囲が好ましい。
また、クロム、モリブデン、タングステン含有処理後の
結晶性アルミノシリケートZSM-5にプロトンもしくは他
のカチオンが共存していてもよいが、水和反応にかかわ
る活性点が全くクロム、モリブデン、タングステンの関
与する活性点となることもまた有効である。
本発明で使用される結晶性アルミノシリケートZSM-5
は、その粒径を特に規定するものではないが、一次粒子
の粒径で表現して、通常その粒径が0.5μm以下のも
の、好ましくは0.1μm以下のもの、さらに好ましくは
0.05μm以下のものが使用される。さらに凝集等による
一次粒子の集合体としての二次粒子でも有効である。
本発明で使用される結晶性アルミノシリケートZSM-5
は、その交換可能なカチオン種の種類は制限されない。
しかしプロトン交換を行なった後に使用することは有効
である。
反応において、その触媒形状は如何なるものでもよく、
粉末状、顆粒状、特定形状を有する成型体等が使用でき
る。また成型体を用いる場合には、担体あるいはバイン
ダーとして、アルミナ、シリカ、チタニア等を使用する
こともできる。
本発明は原料として環状オレフィンであるシクロヘキセ
ンを使用する。
本発明は、特に、一般的に水和反応速度が低く、平衡ア
ルコール濃度の低い環状オレフィンの水和には有効であ
る。
反応の様式としては、流動床式、撹拌回分式あるいは連
続方式等、一般に用いられる方法が用いられる。
反応の温度はオレフィンの水和反応の平衡の面から、お
よび副反応等の増大の意味から低温が有利であるが、反
応速度の面からは高温が有利であるために、シクロヘキ
センでの本発明においては反応温度は通常30〜300
℃の範囲が用いられ、好ましくは50〜250℃、特に
60〜200℃の範囲が好ましい。
また、反応圧力は特に制限はなく、オレフィンおよび水
は気相として存在してもよく、また液相として存在して
もよい。特に水が液相となる場合には、前述のように一
般的には触媒の活性点近傍が水で覆われ、目的とする反
応の速度低下をきたすため、本反応はその場合特に有効
性を示す。
原料であるシクロヘキセンと水のモル比は広範囲にとる
事ができ、反応形式が連続式あるいは回分式のいずれで
実施されるかによっても異なる。しかしシクロヘキセン
あるいは水が他の原料に比べ大過剰となる場合には反応
速度が低下し、実際的ではない。
従って、本発明においては例えば回分式で行なう場合の
水に対するシクロヘキセンのモル比は0.01〜100の範
囲が好ましく、特に0.03〜10の範囲が好ましい。
本反応を回分式で行なう場合の、シクロヘキセンと触媒
の重量比は0.005〜100の範囲が好ましく、特に0.05
〜10が好ましい。また反応時間は3〜300分の範囲
が好ましく、10〜180分が特に好ましい。
また反応原料である、シクロヘキセンと水の他に窒素、
水素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガス
または、脂肪族飽和炭化水素、芳香族炭化水素、含酸素
有機化合物、含硫黄有機化合物、含ハロゲン有機化合物
等が反応系に存在してもよい。
本願発明における強酸とは、酢酸よりも低いPKa値を
有しそして反応体と結合して反応生成物類を形成しない
酸を意味する。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に述べ
る。
実施例1 〔1〕 触媒調製 1) Qブランド珪酸ナトリウム1112gと水1386
gの混合物へ、硫酸アルミニウム32.2g、塩化ナトリウ
ム328g、濃硫酸92.6g、臭化テトラプロピルアルミ
ニウム139gおよび水1896gからなる混合物を加
え、高速攪拌式ホモゲナイザーで厳密に混合し、撹拌下
にオートクレーブ中で150℃、4日間保った。
冷却した反応生成物をロ過水洗後、120℃で8時間乾
燥し、次いで空気気流下550℃で5時間焼成した。得
られた固体(以下、前駆体Aという)は結晶であり、X
線回折法によりZSM-5と同定された。
前駆体A400gを、塩化アンモニウム2M水溶液4
に加え、攪拌しつつ80℃に2時間保った。ロ過後、同
じ操作をさらに2回くりかえしイオン交換を行なった。
水洗、ロ過、乾燥後400℃で2時間焼成し、プロトン
交換型ZSM-5(以下、前駆体Bという)とした。
2) 塩化クロム(III)六水和物0.51gと水100mlの
混合物へ、前駆体Aを10g加え、室温で8時間攪拌し
た。処理後の混合物を水洗、ロ過し、固型物を乾燥後空
気気流下に400℃で2時間焼成して触媒1を得た。
3) 塩化クロム(III)六水和物12.6gと水2.5の混合
物へ、前駆体B250gを加え、室温で12時間撹拌し
た。処理後の混合物を水洗、ロ過し、固型物を窒素雰囲
気下80℃で乾燥して、触媒2を得た。
4) 前記触媒2を空気気流下に400℃で2時間焼成し
て触媒3を得た。
5) 前記触媒3を水素気流下に400℃で3時間加熱し
て、触媒4を得た。
6) 硫酸クロム(III)九水和物13.0gと水100mlの
混合物へ前駆体B50gを加え、100℃の水浴上で加
熱し蒸発乾固した。130℃で12時間乾燥後、空気気
流下に400℃で6時間焼成して、触媒5を得た。
上記で得られた触媒に含有されるクロムの量を蛍光X線
分析法で測定した。その結果を第1表に示す。
〔II〕 水和反応 上記で得た触媒10gと水30gおよびシクロヘキセン
15gとを内容積100mlの攪拌式オートクレーブへ仕
込み、系内の空気を窒素置換した後、122℃で15分
間撹拌しながら反応させた。
反応後、生成物をガスクロマトグラフィー法により分析
した。その結果を第2表に示す。生成物はシクロヘキサ
ノールのみであり、他の生成物は検出されなかった。
比較例1 触媒として前駆体Bを用いる以外は実施例1と同一条件
下に水和反応を行なった。その結果、油相中のシクロヘ
キサノール濃度は4.0重量%であった。
比較例2 合成ホージャサイド(Y型、東洋曹達社製)を2M塩化
アルミニウム水溶液でイオン交換後、焼成することによ
りプロトン交換型Y型ゼオライト(以下、前駆体Cとい
う)を得た。
前駆体Cを用いる以外は実施例1の(3)の触媒調製法と
同一の方法で触媒6を得た。この触媒6の蛍光X線分析
法によるクロム含有量は0.15mol/kgであった。
上記触媒6を用い、反応温度170℃、反応時間を1時
間とする以外は実施例1と同一条件下に水和反応を行な
った。その結果、油相中のシクロヘキサノール濃度は1.
0重量%であった。
実施例2 塩化クロム(III)六水和物1.1gと水200mlの混合物
へ触媒3を20g加え、室温で10時間撹拌した。処理
後の混合物を水洗、ロ過し、固型物を乾燥後、空気気流
下に400℃で2時間焼成した。
得られた固体に上記のクロム含有処理をさらに4回行な
って触媒6を得た。この触媒6の蛍光X線分析法による
クロム含有量は0.32mol/kgであった。
上記で得た触媒6を用いる以外は実施例1と同一条件下
に水和反応を行なった結果、油相中のシクロヘキサノー
ル濃度は13.4重量%であった。
実施例3 触媒3を100gと、水300g及びシクロヘキセン1
50gとを内容積1の撹拌式オートクレーブへ仕込
み、102℃で5時間攪拌しながら反応させた。油相中
のシクロヘキサノール濃度は19.5重量%であった。
反応混合物から油相のみをデカンテーションで分離し、
触媒を含む水性スラリー相は反応容器内に保ったまま新
たに原料シクロヘキセン150gを加え、上記と同一条
件下に反応を行なった。このような操作を合計40回繰
り返した結果、最後に得られた油相中のシクロヘキサノ
ール濃度は20.1重量%であり、触媒活性の低下及び選択
性の低下はほとんど認められなかった。
比較例3 触媒として前駆体Bを用いる以外は実施例3と同一条件
下に水和反応を繰り返した。1回目の反応混合物におけ
る油相中のシクロヘキサノール濃度が5.7重量%であっ
たのに対し、最後の反応混合物における油相中のシクロ
ヘキサノール濃度は2.9重量%であった。
実施例4 塩化モリブデン(V)0.82gと水200mlの混合物へ前
駆体B20gを加え、室温で12時間攪拌した。処理後
の混合物を水洗、ロ過、乾燥後、空気気流下に400℃
で4時間焼成して触媒7を得た。この触媒7の蛍光X線
分析法によるモリブデン含有量は0.10mol/kgであった。
上記で得た触媒7を用いる以外は実施例1と同一条件下
に水和反応を行なった。その結果、油相中のシクロヘキ
サノール濃度は9.1重量%であった。
実施例5 タングステン酸1.0gと水100mlの混合物へ前駆体B
を20g加え、90℃の水浴上で加熱し蒸発乾固した。
130℃で20時間乾燥後、空気流下に400℃で8時
間焼成して触媒8を得た。この触媒8の蛍光X線分析法
によるタングステン含有量は0.18mol/kgであった。
上記で得た触媒8を用いる以外は実施例1と同一条件下
に水和反応を行なった。その結果、油相中のシクロヘキ
サノール濃度は8.0重量%であった。
実施例6 〔I〕 触媒調製 Qブランド珪酸ナトリウム777gと水972gの混合
物へ、硫酸アルミニウム22.8g、塩化ナトリウム228
g、濃硫酸64.6g、臭化テトラプロピルアンモニウム9
6gおよび水1328gからなる混合物を加え、高速攪
拌式ホモゲナイザーで厳密に混合した後、攪拌下にオー
トクレーブ中で110℃に5日間保った。
冷却した反応生成物を実施例1の触媒調製と同一の方法
でロ過、水洗、乾燥、焼成を行ない、さらに塩化アンモ
ニウム水溶液でイオン交換後、ロ過、水洗、乾燥、焼成
を行なった。上記で得られた触媒前駆体に実施例1の3)
と同一の方法でクロムを含有させ、空気気流下に400
℃で2時間焼成して触媒9を得た。
〔II〕 水和反応 上記で得られた触媒9を用いる以外は実施例1と同一の
条件下に反応させた後、分析した。その結果、油相中の
シクロヘキサノール濃度は14.1重量%であった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、シクロヘキセンの接触水和によりシク
ロヘキサノールを製造するに際し、触媒としてクロム、
モリブデン、タングステンの少なくとも1種を含有する
結晶性アルミノシリケートZSM-5を使用することによ
り、従来の方法に比較して著しく高い転化率と選択性が
得られ、なおかつ反応性が長時間持続する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シクロヘキセンの接触水和によりシクロヘ
    キサノールを製造するに際し、触媒としてクロム、モリ
    ブデン、タングステンの少なくとも一種を含有する結晶
    性アルミノシリケートZSM-5を用い、かつ反応系に強酸
    を存在させないことを特徴とするシクロヘキサノールの
    製造法。
JP59104496A 1984-05-25 1984-05-25 シクロヘキサノールの製造法 Expired - Lifetime JPH0610150B2 (ja)

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