JPH06101005A - アルミニウム合金薄板の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金薄板の製造方法

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JPH06101005A
JPH06101005A JP3352607A JP35260791A JPH06101005A JP H06101005 A JPH06101005 A JP H06101005A JP 3352607 A JP3352607 A JP 3352607A JP 35260791 A JP35260791 A JP 35260791A JP H06101005 A JPH06101005 A JP H06101005A
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cold
container
sheet
product
thickness
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JP3352607A
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Roger D Doherty
ディー.ドハーティ ロジャー
John Liu
リウ ジョン
Robert E Sanders
イー.サンダーズ ロバート
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Aluminum Company of America
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    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
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    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
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    • C22C21/00Alloys based on aluminium
    • C22C21/06Alloys based on aluminium with magnesium as the next major constituent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム合金から作られた、容器の本体
および端部にそれぞれ適した強度および成形性を与え得
る組成の薄板製品、およびこのような薄板製品を製造す
る方法を提供する。 【構成】 所定の含有量のCu、Mg、Si、Fe、M
n、残部アルミニウム、付随する元素および不純物を含
み、所定厚さに熱間圧延され、次いで所定の厚さ減少率
で冷間圧延され、所定温度および時間で溶融体処理さ
れ、最後に所定の厚さ減少率で所定厚さの最終製品に冷
間圧延される前に急冷されるようになされた、容器の本
体および端部にそれぞれ適した強度および成形性を与え
る組成の薄板製品およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品容器および飲料容器
の ような容器に関する。さらに詳しくは、本発明は食
品容器および飲料容器に成形するための合金薄板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来技術のアルミニウム合金薄板は、容
器の端部が容器の降伏よりも大きい強度を有しなければ
ならない食品および飲料容器として使用する場合に強度
に関して種々の欠点を有しており、その改善が望まれて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の欠
点を排除したアルミニウム基合金薄板製品およびこのよ
うな合金から薄板製品を製造する方法を提供することを
目的とする。さらに、本発明は、薄板製品から成形され
た食品容器および飲料容器のような、同じ合金から形成
された端壁および側壁を有し、しかも端壁が側壁よりも
さらに大なる強度を有するような容器を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決する為の手段】上述の目的を達成するため
に、本発明によって、端壁パネルおよび側壁パネルのよ
うな容器のパネルおよびその他の、容器端部を容易に開
放するためのタブのような容器構成要素用の合金薄板製
品が提供される。この合金は重量%で0.3から0.6
までのCuと、1.4から1.7までのMgと、0.3
から0.5までのSiと、0.3から0.55までのF
eと、0.5から1.2までのMnと、残部アルミニウ
ムと、付随する元素および不純物とを含有する。本発明
の方法は、合金の塊体を約3.05から4.06mm
(約0.12から0.16in)までの範囲のゲージ寸
法に熱間圧延し、この熱間圧延された製品約50から8
0%までの厚さの減少率を与えるように冷間圧延し、こ
の冷間圧延された製品を約426.7から593.3℃
(約800から1000゜F)までの温度範囲で溶体化
処理することを含んでいる。その後で、製品は急冷さ
れ、次いで冷間圧延されて、約30から90%までの厚
さの減少率を与えて最終薄板寸法になされる。製品は、
容器の端部または壁部に望まれる強度レベルに関係して
種々の溶体化処理または冷間圧延による厚さの減少率を
与えられることができる。
【0005】
【実施例】上述のように本発明の合金は重量%で、0.
3から0.6までのCuと、1.1から1.7までのM
gと、0.3から0.7までのSiと、0.1から0.
55までのFeと、0.5から1.2までのMnと、残
部アルミニウムと、付随する元素および不純物とを含有
している。不純物はそれぞれ0.05重量%までに制限
されるのが望ましく、不純物の合計は0.15重量%を
超過しないのが望ましい。また付随する元素および不純
物の総全合計は0.35重量%を超過しないのが望まし
い。
【0006】望ましい合金は0.3から0.6重量%ま
でのCuと、1.4から1.7重量%までのSiと、
0.3から0.55重量%までのFeと、0.8から
1.2重量%までのMnと、残部アルミニウムと、付随
する元素および不純物とを含有する。Tiのような元素
は最大0.1重量%、またCrは0.2重量%を有す
る。典型的な合金の組成は約0.5重量%Cuと、1.
5重量%Mgと、0.4重量%Feと、1.2重量%M
nとを含有している。
【0007】Feは粒径の制御に寄与し、または助ける
のである。余剰のFeは成形における問題(formi
ng problem)を生じる恐れがあるから、Fe
の量は注意深く制御されなければならない。すなわち、
Feは、特にMnとの組合せにおいて、粗い一次成分を
形成するが、このことは成形の問題を生じさせるのであ
る。
【0008】強度に寄与するMnはまた構成成分の形成
(constituent formation)に寄
与し、また分散相(dispersoid)の形成によ
って再結晶の制御を助けるのである。
【0009】Mg、SiおよびCuは主な強度増加元素
であって、溶質によって向上される加工硬化(Solu
te−enhanced work hardenin
g)によって強度増加に寄与する点で有効である。
【0010】圧延の間に、結晶格子の転移または歪曲が
発生し、形状の変化に順応するように動く。溶質元素例
えばCu、MgおよびSiが存在しないか、または溶質
元素が低レベルの場合には、この転移が動力学的に回復
されて、亜粒界を形成し、これが材料の硬化を弱化さ
せ、または材料の強度を弱くするのである。大量のC
u、MgおよびSiが存在すると、動力学的な回復工程
を妨害し、迅速な加工硬化を生じさせる。本発明で重要
なことは合金内に保持される転移の大きい密度を有する
顕微鏡組織の創造である。すなわち、この顕微鏡組織の
形成を制御することによって容器端部に成形するのに適
した大なる強度および小さい成形性を有するか、または
容器本体に成形するのに適した小さい強度および大なる
成形性を有するアルミニウム合金薄板が形成されるので
ある。このことは、例えば圧延によって導入される強化
転移が余剰の溶質、例えばCu、MgおよびSiとの相
互作用によって抑制される時に行われるのである。冷間
加工または溶体化(solutionizing)によ
って制御できるこの機構は、合金薄板を強化するのに一
層著しく効果的である。この機構は溶質によって向上さ
れる加工硬化と称され、種々の特性を開発するのに利用
されて、合金の最終的な用途に関係して強度および成形
性のバランスまたは制御を可能になすのである。
【0011】こゝに説明されるような合金元素の制御さ
れた量を有する合金製品を提供するのと同様に、合金が
特定の方法の工程によって準備されて容器の端部または
本体に要求されるような強度および成形性の両者の最も
望まれる特性を与えることが望ましい。すなわち、小さ
い強度および大なる成形性は容器本体を形成するのに使
用される薄板に与えられることができる。大きい強度お
よび小さい形成性は容器端部のために与えられることが
できる。従って、こゝに説明される合金は、連続鋳造に
よるのが望ましい鋳造製品に対してこの技術分野で現在
利用されている鋳造技術による適当な加工製品に製造す
るためのインゴットまたはスラブとして提供されること
ができる。ベルトキャスター(belt caste
r)またはロールキャスターによって得られるスラブが
使用できる。主加工作業の前に、合金ストックは均質化
処理を受けるのが望ましい。この均質化は482.2か
ら582.2℃(900から1080゜F)までの範囲
の金属温度で少なくとも1時間行われて溶解可能の元素
を溶解し、金属の内部組織を均質化するのが望ましい。
望ましい時間は均質化温度範囲において約4時間または
それ以上である。通常、加熱および均質化処理は8時間
以上に延長する必要はないが、しかし、長い時間の処理
は通常有害ではない。均質化温度における4から6時間
までの時間が全く適当であることが見出されている。典
型的な均質化温度は548.9から582.2℃(10
20から1080゜F)までの範囲であって、この温度
範囲における典型的な時間は約4時間である。均質化処
理の後で、インゴットは熱間加工、すなわち熱間圧延さ
れて中間ゲージ寸法になされる。熱間圧延は、圧延の開
始温度が371.1から523.9℃(700から97
5°F)までの範囲にある状態で行われる。この合金が
端部ストックまたは本体ストックのために使用される時
には、熱間圧延は約3.05から4.83mm(0.1
2から0.19in)までの範囲の厚さを有する中間製
品を形成するように行われる。その後で、この中間製品
は約260から371.1℃(500から700゜F)
までの温度で内部組織を再結晶させるのに充分な時間の
間加熱することによって焼きなましを行うのである。し
かし、組織(耳の形成)(earing)の制御を行う
ために、この焼きなまし工程は、自己焼きなまし可能の
薄板を製造するのに使用される熱間圧延条件に関係して
任意に行われるのである。材料は次に冷間圧延されて約
20から70%まで、通常40から60%までの厚さの
減少を与えられる。このような厚さの減少は0.36か
ら1.27mm(0.014から0.050in)まで
の範囲の薄板を製造する。
【0012】冷間圧延の後で薄板は約398.9から5
93.3℃(約750から1100゜F)までの範囲の
溶体化処理を受ける。薄板が例えば絞りおよびアイアニ
ング加工(ironing)によって形成される一体的
な底部および側壁を有し得る食品および飲料用の容器の
ために使用される時には、溶体化処理は398.9から
565.6℃(750から1050゜F)までの範囲、
望ましくは約426.7から543.3℃(約1010
から1020゜F)までの範囲で行われなければならな
い。この溶体化処理は本発明の重要な特徴である。何故
ならばこのことが本発明において極めて重要な最終薄板
製品の強度および成形性の間に必要なバランスを得るの
を助けるからである。溶体化処理に対する加熱速度は5
/9℃/sec(1゜F/sec)、望ましくは27/
9℃/sec(5゜F/sec)よりも小さくてはいけ
ないが、さらに速い加熱速度は現在のところ有害だとは
知られていない。
【0013】最終薄板製品が、大きい強度および小さい
形成性の組合せが重要となるような開放の容易な端部の
ような、蓋すなわち端部パネル(端部ストック)に使用
される時には、溶体化処理工程はさらに高い温度範囲で
行われなければならない。従って、端部ストックに対す
る溶体化処理は482.2598.9℃(900から1
110゜F)までの範囲、望ましくは537.8から5
65.6℃(1000から1050゜F)までの範囲で
なければならない。溶体化処理のための金属の加熱速度
は5/9℃/sec(1゜F/sec)、望ましくは2
7/9℃/sec(5゜F/sec)よりも小さくては
いけないが、さらに速い加熱速度は現在のところ有害だ
とは知られていない。
【0014】本発明による溶体化処理は連続状態で行わ
れることができ、熱処理温度の時間は精密に制御されて
粒子の生長および形成性の減少を回避しなければならな
い。基本的には、溶体化効果(solution ef
fect)はかなり迅速に、例えば一旦金属が溶体化温
度(solution temperature)に達
した時に1から10秒までのような短い時間に生じるの
である。連続的処理においては、薄板が単一ウェブとし
て連続的に著しく加熱速度の大きい細長い炉を通される
のである。このような連続的な方法は本発明の実施を容
易にする。何故ならば比較的速い加熱および溶体化温度
における短い滞留時間がさらに微細な粒子寸法を保持さ
せるようになすからである。従って、本発明者は約10
分またはそれよりも短いような溶体化処理、例えば約
0.5から4分までの時間の溶体化処理を企図している
が、溶体化処理温度における約1から2分までの時間が
全く適当である。短い加熱時間を得るのをさらに助ける
のに、所望の金属温度よりも著しく高い炉の温度または
炉の区域の温度が加熱時間を早くするのに有用なさらに
大きい温度ヘッド(temperature hea
d)を与えるのである。
【0015】端部ストックまたは容器本体ストックの何
れかを溶体化処理した後で、金属を迅速に冷却してMg
Siおよびその他の相の制御されない沈澱を回避また
は最少限にすることが重要である。従って本発明を実施
するに際し、溶体化温度から176.7℃(350゜
F)またはそれ以下までの急冷速度が少なくとも55/
9℃/sec(10゜F/sec)になされるのが望ま
しい。望ましい急冷速度は593.3℃(1100゜
F)またはそれ以上から176.7℃(350゜F)ま
たはそれ以下までの温度範囲において少なくとも166
/9℃/sec(30゜F/sec)である。適当な速
度は水、例えば水に浸漬または水のジェットを利用して
得ることができる。さらに、空気または空気のジェット
も利用できる。急冷は連続的な状態で行われるのが望ま
しい。このような溶体化処理の制御に合致することは、
特に本発明の合金の組成を利用する場合、端部に対して
は大きい強度および小さい形成性を有し、本体の壁部に
対しては小さい強度および大きい形成性を有する端部ス
トックまたは本体ストックの製造を著しく助けるのであ
る。
【0016】溶体化処理されて急冷された製品は冷間圧
延されて30から90%までの厚さの減少率を与えて最
終的な薄板のゲージ寸法にすることができる。しかし、
最終的な薄板が食品および飲料用の容器のための容器本
体に使用される時には、強度のみでなく成形性もまた重
要になるのである。本体のためのブランクは絞り加工お
よび再絞り加工され、アイアニングされて成形性に過酷
な要求を与えるから成形性は特に重要であり、しかも壁
部の厚さを減少して容器の重量を軽減することが望まし
いから、強度もまた甚だ重要である。従って、最終的な
薄板が本体のストックのために使用される場合には、冷
間圧延が行われて厚さを30から70%減少させるよう
になされる。本体のストックに対するこの冷間加工の量
は望ましくは溶体化処理と組合されて容器本体を製造す
るための甚だ好適な強度および成形性のレベルを与える
のである。本体ストックに対しては、最終ゲージ寸法の
厚さは通常0.20から0.30mm(0.008から
0.012in)までの範囲になされる。
【0017】薄板が端部のストックのために使用される
場合には、溶体化処理されて急冷された製品に厚さを5
0から90%までの範囲の減少率を与える冷間圧延が行
われる。このような冷間加工の量は端部ストックの強度
を増大させる。さらに、この冷間加工の量が端部ストッ
クに対して望ましい溶体化処理と組合される場合には、
容器端部に対して大きい強度が望まれる場合、さらに著
しい強度の増加が得られるのである。
【0018】こゝに説明されるよう製造された本体スト
ックは最終的な冷間圧延工程の後で276から359M
Pa(40から52ksi)まで、典型的には290か
ら331MPa(42から48ksi)までの降伏強度
の範囲を有することができる。
【0019】こゝに説明されたように製造された端部ス
トックは最終的な圧延工程の後で約317から414M
Pa(46から60ksi)まで、典型的には331か
ら373MPa(48から54ksi)までの降伏強度
の範囲を有することができる。
【0020】端部ストックから形成できる容器端部、す
なわち蓋の代表的な形状がが図1、図2および図3に示
されていて、本体ストックから形成できる容器本体の代
表的な形状が図4に示されている。容器本体6は側壁1
0を有し、一体的なアルミニウムの底部8を有すること
ができる。重合体層がこのアルミニウム側壁10の内側
に接着されている。通常、この重合体層は、容器の成形
および清掃作業の後で容器に付与される(また硬化され
る)のである。蓋、すなわち端部に対しては、重合体層
は図1、図2および図3に示されるように、通常素材を
切断して蓋に成形する前に薄板ストックに付与されて硬
化されるのである。
【0021】この重合体層は硬化の目的で176.7か
ら254.4℃(350から490゜F)の温度範囲に
てベーキングされる。このようなベーキングは容器端部
および本体側壁の両者の降伏強度を約13.8から3
4.5MPa(約2.0から5.0ksi)までの値だ
け低下させる作用を有する。しかし、最終的な引張り強
度は重合体のベーキング作業の後で6.9から41.4
MPa(1.0から6.0ksi)までの範囲の値だけ
増加させる。ベーキングを行う時にCuMgAl相の
ような相の沈澱を阻止するように注意をしなければなら
ない。何故ならばこの沈澱物は材料の強度を減少させる
ように働くからである。
【0022】こゝで使用される用語「端部パネル」また
は「端壁」の意味は容器の蓋または一体的なリベット、
頂部および刻み線を有する開放の容易な端部を含む端部
を含んでいる。
【0023】こゝで使用される用語「側壁」または「側
壁パネル」の意味は食品および飲料用の容器の側壁を含
んでいて、例えば特に図4に示されるように側壁と一体
的に形成される場合の底部を含むことができる。
【0024】用語「容器パネル」の意味は端部パネルお
よび側壁パネルを含んでいる。
【0025】蓋、すなわち端部の設計は図3に示される
ような通常の型式のもの30になし得るが、または接着
剤帯片によって封止される開口を有する通常の型式のも
のになし得る。または、蓋の設計は、一体的なリベット
52、タブ54および容器から内容物を取出すための開
口を形成する刻み線56を有する開放の容易な型式のも
の(図1および図2)になすことができる。さらに、蓋
または端部30または50は型式30の設計を与えるた
めの公知の何れかのスタンプ工程または成形工程によっ
て製造できる。
【0026】例えば、図4に示されるような容器に対し
ては、0.28から0.38mm(0.011から0.
015in)までの範囲の最終的な薄板のゲージ寸法が
与えられる。その後で、この薄板ストックから切断され
たブランクは通常碗状に絞られ、壁部を薄くアイアニン
グ加工され、底部をドーム状に成形され、首部を狭窄さ
れ、フランジを形成されて容器本体を形成するようにな
される。
【0027】このようにして端部、すなわち蓋を有する
食品および飲料用の容器が本発明の合金から作られるこ
とができるのである。しかも、この合金は強度および成
形性の間のバランスを与えるように処理できる。蓋は大
きい強度を有するように処理できる。しかも、本体スト
ックは食品および飲料用の容器に適した強度を有するよ
うに絞り加工およびアイアニング加工によるようにして
成形性を与える処理を行うことができる。さらに、タブ
54がこの合金から作られて、タブストックに必要な強
度レベルを得るように処理されることができる。容器本
体および端部およびタブストックが同じ合金から作られ
ることができ、この独特な特徴はアルミニウム容器のリ
サイクルを著しく容易にする。何故ならば異なる合金が
使用される場合に必要となる本体および端部の分離が必
要でなくなるからである。
【0028】例 1 0.42重量%Siと、0.42重量%Feと、0.5
1重量%Cuと、1.01重量%Mnと、1.5重量%
Mgと、残部アルミニウムと、付随する元素および不純
物とを有するアルミニウム合金が60.9cm×13
7.2×457.2cm(24×54×180in)の
インゴットに鋳造され、568.3から582.2℃
(1055から1080゜F)までの間の温度に加熱す
ることによって均質化された。このインゴットは4時間
の間この温度に保持され、その後で14時間にわたって
徐々に498.9℃(930゜F)まで冷却され、次い
で482.2℃(900゜F)まで空冷された。その後
で、インゴットは482.2℃(900゜F)にて開始
される熱間圧延を施されて60.9cm(24in)か
ら2.79cm(1.1in)まで厚さを減少され、次
いでさらに熱間圧延によって0.30cm(0.12i
n)まで厚さを減少された。このようにして製造された
圧延コイルは343.3℃(650゜F)にて2時間の
間バッチ焼きなましを施され、次いで厚さを70%減少
する冷間圧延を施された。次にこれの試料がそれぞれ3
43.3、482.2、537.8および565.6℃
(650、900、1000および1050゜F)にて
溶体化処理を施されたが、343.3℃(650゜F)
の焼きなまし処理は2時間行われて空冷され、これより
も高い温度の溶体化処理は2分間行われて水によって急
冷された。その後で、それぞれの試料は再度冷間圧延さ
れ、第2回目の70%の厚さの減少を行われて0.28
mm(0.011in)の厚さを有する薄板に成形され
た。溶体化処理を変化させた効果が図5に示されてい
る。最後の冷間圧延処理の後で、これらの試料は20
4.4℃(400゜F)にて20分間ベーキングを施さ
れたが、降伏強度の低下は少なかった。
【0029】例 2 この例は、最初の冷間圧延工程の後で総ての試料が53
7.8℃(1000゜F)で溶体化処理され、次いで約
0、33、46、77、82および87%の冷間圧延に
よる厚さの減少を与えられた以外は前述の例1と同様で
あった。このような厚さ減少率の%による冷間加工は3
43.3℃(650゜F)における2時間の同様の試料
の試験に比較して降伏強度増加させた(図6参照)。
【0030】このような厚さ減少率の%による冷間加工
および溶体化処理が組合される場合には、さらに大きい
強度が得られるのである。
【0031】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているか
ら、同じアルミニウム合金薄板製品から成形されて、容
器の端部に対して側壁よりもさらに大きい強度を有する
ような、食品容器および飲料用の容器を提供できる優れ
た効果が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】開放容易な端部、すなわち蓋の頂面図。
【図2】本発明による図1に示された端部のの断面図。
【図3】本発明による容器パネル、すなわち蓋の断面
図。
【図4】本発明による食品または飲料の容器の本体を示
す断面図。
【図5】温度による引張り降伏強度の改善を示す線図。
【図6】冷間圧延による厚さの減少によって得られる降
伏強度の改善を示す線図。
【図7】本発明による方法を示す工程順序一覧表。
【符号の説明】
6 容器本体 8 アルミニウムの底部 10 側壁 30 開口を有する通常の型式の容器の端部 50 開口を有する型式の容器の端部 52 リベット 54 タブ 56 刻み線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】本発明による方法を示す工程順序一覧表。
フロントページの続き (72)発明者 ロバート イー.サンダーズ アメリカ合衆国ペンシルバニア州ニュー ケンシントン,パークビュー ドライブ 1125

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器パネルに成形するための制御された
    レベルの強度特性を有するアルミニウム合金薄板の製造
    方法において、 (a)実質的に0.3から0.6重量%までのCuと、
    1.1から1.7重量%までのMgと、0.3から0.
    6重量%までのFeと、0.5から1.2重量%までの
    Mnと、残部アルミニウムと、付随する元素および不純
    物とより成るアルミニウム合金の本体を作り、 (b)前記本体を所定のゲージ寸法まで熱間圧延して熱
    間圧延製品を作り、 (c)前記熱間圧延された製品を冷間圧延して、50か
    ら80%までの厚さの減少率を与え、 (d)前記冷間圧延された製品を426または454か
    ら549℃(800または850から1020゜F)ま
    での範囲の溶体化処理を施し、 (e)前記溶体化処理された製品を急冷し、 (f)前記急冷された製品に30から90%までの厚さ
    の減少率を与えて最終的な薄板のゲージ寸法に冷間圧延
    する、ことを含んでいるアルミニウム合金薄板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記熱間圧延された製品が3から4mm
    (0.12から0.166in)までの厚さを有する請
    求項1に記載された方法。
  3. 【請求項3】 前記溶体化処理が454から543℃
    (850から1010゜F)までの範囲である請求項1
    に記載された方法。
  4. 【請求項4】 前記溶体化処理された製品が水によって
    急冷されるようになされている請求項1に記載された方
    法。
  5. 【請求項5】 前記工程(f)における冷間圧延が30
    から70%までの厚さの減少率を与えて、容器本体のた
    めの薄板を形成するようになされている請求項1に記載
    された方法。
  6. 【請求項6】 前記冷間圧延が0.2から0.3mm
    (0.008から0.012in)までの範囲の薄板の
    ゲージ寸法を与えるようになされた請求項1に記載され
    た方法。
  7. 【請求項7】 前記工程(f)における冷間圧延が50
    から90%の厚さの減少率を与えて、容器の端部のため
    の薄板を形成する請求項1に記載された方法。
  8. 【請求項8】 前記薄板製品が276から359MPa
    (40から52ksi)までの範囲の強度を有するよう
    になされている請求項1に記載された方法。
  9. 【請求項9】 同じ合金から作られて、異なる強度特性
    を有する端部および側壁を有するアルミニウム合金容器
    を製造する請求項1から請求項8までの何れか1項に記
    載された方法において、 (a)実質的に0.3から0.6重量%までのCuと、
    1.1から1.7重量%までのMgと、0.3から0.
    6重量%までのSiと、0.3から0.55重量%まで
    のFeと、0.5から1.2重量%までのMnと、残部
    アルミニウムと、付随する元素および不純物とより成る
    アルミニウム合金の本体を作り、 (b)前記本体を熱間圧延して熱間圧延された製品を作
    り、 (c)前記熱間圧延された製品を冷間圧延して50から
    80%の厚さの減少率を与え、 (d)前記冷間圧延された製品に426から549℃
    (800から1020゜F)までの範囲の溶体化処理を
    施し、 (e)前記溶体化処理された製品を急冷し、 (f)前記急冷された製品に30から90%までの厚さ
    の減少率を与える冷間圧延を施し、 (g)前記端部のために使用するのに適した前記工程
    (a)における組成を有する溶体化処理されて、冷間圧
    延された薄板を作り、 (h)前記工程(f)および(g)から得られる前記薄
    板を前記側壁および前記端部の形状に成形し、前記側壁
    および前記端部を連結して前記側壁よりも大きい強度を
    有する端部を有する容器を形成する、ことを含んでいる
    アルミニウム合金容器の製造方法。
  10. 【請求項10】 同じ合金から作られた端部および側壁
    を有し、前記端部が前記側壁よりも大きい引張り強度を
    有するようになされているアルミニウム合金容器を製造
    する請求項1から請求項8までの何れか1項に記載され
    た方法において、 (a)実質的に0.3から0.6重量%までのCuと、
    1.1から1.7重量%までのMgと、0.3から0.
    6重量%までのSiと、0.3から0.55重量%まで
    のFeと、0.5から1.2重量%までのMnと、残部
    アルミニウムと、付随する元素および不純物とより成る
    アルミニウム合金の本体を作り、 (b)前記本体を3から4mm(0.12から0.16
    in)までの範囲のゲージ寸法に熱間圧延して熱間圧延
    された製品を作り、 (c)前記熱間圧延された製品を冷間圧延して50から
    80%の厚さの減少率を与え、 (d)前記冷間圧延された製品に426から549℃
    (800から1020゜F)までの範囲の溶体化処理を
    施し、 (e)前記溶体化処理された製品を急冷し、 (f)前記急冷の後で冷間圧延して前記薄板に前記側壁
    のための30から70%までの厚さの減少率を与え、 (g)前記端部のために使用する薄板に適した前記工程
    (a)における組成を有する溶体化処理されて冷間圧延
    された薄板を作り、その際に前記溶体化処理が510か
    ら593℃(950から1100゜F)までの範囲にな
    され、また前記冷間圧延された薄板が50から90%ま
    での厚さの減少率の冷間圧延によって得られるようにな
    されていて、 (h)前記工程(f)および(g)による前記薄板を前
    記側壁および前記端部の形状に成形し、前記側壁および
    前記端部を連結して前記側壁よりも大きい強度を有する
    端部を有する前記容器を形成する、ことを含んでいるア
    ルミニウム合金容器の製造方法。
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