JPH0597757A - トリフルオロアセトアルデヒドの製造方法 - Google Patents

トリフルオロアセトアルデヒドの製造方法

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JPH0597757A JP25909191A JP25909191A JPH0597757A JP H0597757 A JPH0597757 A JP H0597757A JP 25909191 A JP25909191 A JP 25909191A JP 25909191 A JP25909191 A JP 25909191A JP H0597757 A JPH0597757 A JP H0597757A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、当該温度において飽和した水溶液の
水蒸気圧が0.5Kg/cm2よりも低く、かつトリフルオロ
アセトアルデヒド水和物への溶解度を有する無機塩をト
リフルオロアセトアルデヒド水和物へ添加し加熱するこ
とを特徴とする、トリフルオロアセトアルデヒドの製造
方法である。 【効果】本発明の方法によれば、医薬、農薬等の中間体
として有用なトリフルオロアセトアルデヒドを比較的簡
単な装置と容易な操作により、分解に起因する収率の低
下を来すことなく製造できるという効果を奏する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、それ自身医薬、農薬の
中間原料として有用であるトリフルオロアセトアルデヒ
ドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術とその解決しようとする課題】トリフルオロ
アセトアルデヒドはそれ自体、分解、重合反応を起こし
やすい不安定な化合物であるため、通常は取扱いの容易
な、トリフルオロアセトアルデヒド水和物あるいはトリ
フルオロアセトアルデヒドのヘミアセタールとして運
搬、貯蔵される。
【0003】トリフルオロアセトアルデヒドの製造方法
は主に、1)予めトリフルオロメチル基を有する原料物
質を還元反応あるいは酸化反応などによりトリフルオロ
アセトアルデヒドに変換するものと、2)多くのフッ素
化合物の製造方法におけると同様に、その対応する塩素
化合物のクロラールをフッ素化する方法とに分けること
ができる。例えば、文献(J. Am. Chem. Soc., vol.72,
3371 )に記載されている方法は1)に属し、1,1,
1−トリフルオロプロパンを気相において硝酸と酸素に
より酸化することよりなり、また、文献(J. Am. Chem.
Soc., vol.74,5422 )においてはトリフルオロ酢酸を
エーテル溶媒中において水素化リチウムアルミニウムで
還元して合成している。同様の還元反応による合成は多
くの化合物について報告されており、原料物質には、ト
リフルオロ酢酸のアルキルエステル、トリフルオロアセ
トニトリルなどが挙げられる。
【0004】一方、2)の製造方法には、米国特許37
87489号明細書に記載された方法や特公昭63−1
5254明細書に記載された方法が属する。これらはい
ずれもクロム系の触媒を用いるフッ化水素による接触気
相反応であり、クロラールの塩素原子をフッ素原子で完
全に置換することによりトリフルオロアセトアルデヒド
を合成している。
【0005】上に述べたいずれの方法においても、反応
により最初に得られる生成物には、目的とするトリフル
オロアセトアルデヒド以外に多くの副生成物や未反応原
料を伴っている。したがって、この反応生成物には精製
処理を施さこさなけばならないが、トリフルオロアセト
アルデヒドそのままでは不安定で重合する虞があるた
め、一旦水和物やヘミアセタールといった安定な物質と
したうえで処理することが通常行われている。
【0006】工業的にはトリフルオロアセトアルデヒド
は、クロラールをクロム系触媒の存在下においてフッ化
水素により気相でフッ素置換する事により得られるが、
この際、反応器より流出する反応生成ガスには目的生成
物であるトリフルオロアセトアルデヒドの他に、原料の
クロラールが完全にフッ素化されていない低次フッ素化
物、過剰に用いられるフッ化水素及び副生する塩化水素
が含まれる。そこで、このガス状混合物から目的とする
トリフルオロアセトアルデヒドを純粋な状態で取り出す
ために、各種の操作を施すが、トリフルオロアセトアル
デヒドはそれ自身不安定であるため、予め何らの予備的
精製操作を施すことなく反応後のガス状混合物を水ある
いはアルコール等に吸収させトリフルオロアセトアルデ
ヒドの吸収溶液とし、その後の精製工程に供するのが効
率的であるとされている。特に、工業的には反応後のガ
ス状混合物は水に吸収させてトリフルオロアセトアルデ
ヒドの水吸収溶液とするのが有利である。
【0007】しかるに、反応生成ガスに含まれる、低次
フッ素化物、フッ化水素及び塩化水素もトリフルオロア
セトアルデヒドと同様に水に溶解する為、トリフルオロ
アセトアルデヒドの水吸収溶液にはこれらの化合物が含
まれざるを得ない。そのため純粋なトリフルオロアセト
アルデヒド水和物を得るにはこれらの低次フッ素化物、
フッ化水素及び塩化水素を除去する必要がある。
【0008】例えば、特公昭63−19494号明細書
の記載によれば、反応生成ガスに含まれるフッ化水素を
予め除去し、次いで反応生成ガスをメタノールに吸収さ
せトリフルオロアセトアルデヒドをメチルヘミアセター
ルに変換し、これを一旦蒸留精製した後、蒸留搭中にお
いて水と接触させ、搭頂からメタノール、缶底からトリ
フルオロアセトアルデヒド水和物を回収することにより
純粋なトリフルオロアセトアルデヒド水和物を得てい
る。
【0009】一方、特願平1−317815出願明細書
に記載するところによれば、反応生成ガスを吸収させた
トリフルオロアセトアルデヒドを含む水溶液をエーテル
系溶媒で抽出し、分離したエーテル系溶媒層から蒸留に
よりトリフルオロアセトアルデヒドー水共沸組成物を回
収し、純粋なトリフルオロアセトアルデヒド水和物を得
ている。
【0010】この様にして得られたトリフルオロアセト
アルデヒド水和物は、それ自体有用であるが、脱水する
ことでさらに有用なトリフルオロアセトアルデヒドに変
換される。一般的には、安定な物質に伴われた水分はシ
リカゲル、活性アルミナ、合成ゼオライト等の固体乾燥
剤への吸着により除去する方法が広く行われており、ま
たフッ化塩化炭化水素に伴われた水分の脱水についても
同様の方法が適用されることが多いが、特公昭50−1
2405明細書には塩化リチウムの水溶液を脱水剤(乾
燥剤)とする方法が開示されている。
【0011】しかしながら、トリフルオロアセトアルデ
ヒド水和物はCF3CH(OH)2 と表されるように、
水和物の水はトリフルオロアセトアルデヒドに強く結合
しており、常温において上述の乾燥剤と接触させる程度
の温和な条件では脱水反応は起こらないことが知られて
いる。すなわち、かかる物質の分子中から水の分子を除
く脱水反応は、同伴する水分を除去することとは全く異
なった処理といわざるを得ない。したがって、米国特許
3360568号明細書に記載される五酸化燐や文献
(J. Am. Chem. Soc., vol.76, 300)に示される硫酸、
または文献(J. Am. Chem. Soc., vol.76, 4027 )に示
される硫酸と五酸化燐とを併用する脱水反応において
は、実用上必要な反応速度を得るために、反応系を加熱
しなければならないことが明示されている。
【0012】ところが、かかる硫酸および/または五酸
化燐を用いる脱水反応においては、トリフルオロアセト
アルデヒドの重合反応の併発によりトリフルオロアセト
アルデヒドの収率を低下せしめ、さらに脱水反応に使用
された後の硫酸および/または燐酸の水溶液の処理には
多大の困難を伴うという欠点を有し、工業的観点から
は、満足しうるトリフルオロアセトアルデヒドの製造方
法とはいえなかった。
【0013】
【問題点を解決するための具体的手段】本発明者らはか
かる従来技術の問題点に鑑み,トリフルオロアセトアル
デヒドの製造方法について鋭意検討を加えた結果、トリ
フルオロアセトアルデヒドの水溶液に、当該温度におけ
る飽和溶液の水蒸気圧が低く、かつトリフルオロアセト
アルデヒド水和物への溶解度を有する無機塩を添加し加
熱することにより、トリフルオロアセトアルデヒドの水
溶液からトリフルオロアセトアルデヒドが容易に高い収
率で得られることを見出し本発明に到達した。
【0014】すなわち、本発明は、当該温度において飽
和した水溶液の水蒸気圧が0.5Kg/cm2よりも低く、か
つトリフルオロアセトアルデヒド水和物への溶解度を有
する無機塩をトリフルオロアセトアルデヒド水和物へ添
加し加熱することを特徴とする、トリフルオロアセトア
ルデヒドの製造方法である。
【0015】かかる無機塩はトリフルオロアセトアルデ
ヒド水和物に少なくとも一部溶解するか、もしくは互い
に付加化合物を形成することにより均一系となることに
よりトリフルオロアセトアルデヒド水和物と無機塩は効
率的に脱水反応を起こすことが可能となることが分かっ
た。しかして、重合反応を抑制し高い収率が達成される
ことも判明した。
【0016】本発明における当該温度における飽和溶液
の水蒸気圧が0.5Kg/cm2よりも低く、かつトリフルオ
ロアセトアルデヒド水和物への溶解度を有する無機塩に
は、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウ
ム、塩化ストロンチウム、臭化リチウム、臭化マグネシ
ウム、臭化カルシウム、硫酸マグネシウム等が例示で
き、特に脱水反応の効率および経済性の点から塩化カル
シウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムが最も好
ましい。
【0017】またさらに、本発明の実施においては、こ
れらの無機塩の1種または2種以上およびこれら以外の
無機塩との混合物において、実質的に当該温度における
飽和溶液の水蒸気圧が0.5Kg/cm2よりも低く、また同
時に混合物の1部が実質的にトリフルオロアセトアルデ
ヒド水和物への溶解度を有する混合物をも使用しうるこ
とはいうまでもない。
【0018】本発明に使用する無機塩の添加量は、トリ
フルオロアセトアルデヒドの水溶液に含まれる水に対し
て、0.1倍モル〜10倍モルの範囲であり、望ましく
は0.25倍モル〜2倍モルの範囲である。
【0019】本発明は、50〜200℃の範囲で実施で
きるが、80〜140℃の範囲がより好ましい。80℃
未満では蒸気の発生速度が遅く実用上採用するのに問題
があり、また140℃を越える温度では、僅かではある
がトリフルオロアセトアルデヒドの分解が起こり好まし
くない。また圧力はゲージ圧−1〜5kg/cm2 の範
囲であり、工業的にはゲージ圧−1〜1kg/cm2
範囲が望ましい。
【0020】本発明の方法を適用するトリフルオロアセ
トアルデヒドの水溶液は、予め充分に精製して実質的に
水以外を含まないものが好ましいが、水以外の不純物が
含まれる場合には、それらの物質が温度を上昇させた際
に蒸発しトリフルオロアセトアルデヒドに伴われること
のないように、まえもって必要な処理を施しておくこと
が望ましい。たとえば、塩化水素、フッ化水素等の酸類
は、Li、Na、K等のアルカリ金属あるいはMg、C
a、Sr、Ba等のアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸
塩、重炭酸塩等で中和し相当するそれらの塩として非揮
発化させておく事が望ましい。
【0021】また、製造方法によっては不純物としてト
リフルオロアセトアルデヒドの水溶液に伴われるクロラ
ールの低次フッ素化物であるクロロジフルオロアセトア
ルデヒドあるいはジクロロフルオロアセトアルデヒド等
はLi、Na、K等のアルカリ金属あるいはMg、C
a、Sr、Ba等のアルカリ土類金属の水酸化物でアル
カリ分解することにより除くことができる。
【0022】トリフルオロアセトアルデヒドの水溶液の
濃度には本質的には制限はないが、経済性を考慮する
と、トリフルオロアセトアルデヒドの濃度は5重量%以
上、好ましくは20重量%以上である。
【0023】本発明の方法は、実質的に無機塩を繰り返
し使用することができるという点においても特徴を有す
る。すなわち、回分式において一旦脱水反応を行い、も
はやトリフルオロアセトアルデヒドの発生が停止した水
溶液を、同一の反応器または別の反応器においてさらに
温度を高める操作、圧力を減ずる操作、または乾燥した
気体と接触させる操作のうちから選ばれる1以上の操作
を同時にまたは逐次的に施すことにより濃縮した無機塩
の水溶液に、再度トリフルオロアセトアルデヒド水和物
を導入し脱水反応を繰り返すことも可能である。
【0024】本発明を実施するのに適した反応装置は、
密閉形式の容器に攪拌機と加熱装置と生成物の流出口を
具備することを必要とするが、これらは特定の形式に限
られることはなく、同一の効果を現す各種の方法を採り
うることはいうまでもない。また、反応装置に適した材
質としては、ガラス、鉄、ステンレス鋼などを挙げるこ
とができるが、より好ましくはガラス、4フッ化エチレ
ン樹脂またはフッ化ビニリデン樹脂などのフッ素樹脂に
よりライニングしたものである。
【0025】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示すが、実施態様
はこれらに限るものではない。有機物の組成分析はガス
クロマトグラフィーで、また水分の測定はカールフィッ
シャー水分分析計で行った。
【0026】実施例1 上部に攪拌機を設けたSUS316製の200L密閉式
反応器にトリフルオロアセトアルデヒド水溶液(トリフ
ルオロアセトアルデヒド42重量%、水58重量%)7
5Kgと塩化カルシウム65Kgを仕込み、攪拌しなが
ら反応器の温度を90℃に上げて塩化カルシウムを溶解
させた。その後さらに反応器の昇温を続け、流出するト
リフルオロアセトアルデヒドをドライアイス−メタノー
ル浴で−76℃に冷却し、凝縮させながら110℃まで
反応を継続した。この時回収されたトリフルオロアセト
アルデヒドは30Kgであり、原料に対する収率は95
%であった。得られたトリフルオロアセトアルデヒドの
水分は0.1重量%以下であった。また、トリフルオロ
アセトアルデヒド以外の有機成分は検出できなかった。
【0027】実施例2 実施例1の反応器にトリフルオロアセトアルデヒド水溶
液(トリフルオロアセトアルデヒド30重量%、水70
重量%)80Kgと塩化カルシウム90Kgを仕込み、
攪拌しながら反応器の温度を90℃に上げて塩化カルシ
ウムを溶解させた。その後さらに反応器の昇温を続け、
流出するトリフルオロアセトアルデヒドをドライアイス
−メタノール浴で−76℃に冷却し、凝縮させながら1
10℃まで反応を継続した。この時回収されたトリフル
オロアセトアルデヒドは22Kgであり、原料に対する
収率は92%であった。得られたトリフルオロアセトア
ルデヒドの水分は0.1重量%以下であった。また、ト
リフルオロアセトアルデヒド以外の有機成分は検出でき
なかった。
【0028】実施例3 実施例1の反応器にトリフルオロアセトアルデヒド水溶
液(トリフルオロアセトアルデヒド42重量%、塩化水
素5重量%、水53重量%)75Kgを入れ、そこへ水
酸化カルシウム3.5Kgと塩化カルシウム65Kgを
添加し、反応器の温度を90℃に上げて塩化カルシウム
と水酸化カルシウムを溶解させた。その後さらに反応器
の昇温を続け、流出するトリフルオロアセトアルデヒド
をドライアイス−メタノール浴で−76℃に冷却し、凝
縮させながら110℃まで反応を継続した。この時回収
されたトリフルオロアセトアルデヒドは27Kgであ
り、原料に対する収率は86%であった。得られたトリ
フルオロアセトアルデヒドの水分は0.1重量%以下で
あった。また、トリフルオロアセトアルデヒド以外の有
機成分は検出できなかった。
【0029】実施例4 実施例1の反応器にトリフルオロアセトアルデヒド水溶
液(トリフルオロアセトアルデヒド42重量%、低次フ
ッ素化物2重量%、水56重量%)70Kgを入れ、そ
こへ水酸化カルシウム10Kgと水酸化ナトリウム2K
gを添加し、反応器の温度を90℃に上げて1時間反応
を続けた後、35重量%塩酸を添加して中和し、さらに
そこへ塩化カルシウム100Kgを仕込んで、溶解させ
た。その後さらに反応器の昇温を続け、流出するトリフ
ルオロアセトアルデヒドをドライアイス−メタノール浴
で−76℃に冷却し、凝縮させながら110℃まで反応
を継続した。この時回収されたトリフルオロアセトアル
デヒドは27Kgであり、原料に対する収率は86%で
あった。得られたトリフルオロアセトアルデヒドの水分
は0.1重量%以下であった。また、トリフルオロアセ
トアルデヒド以外の有機成分は検出できなかった。
【0030】実施例5 実施例1の反応器にトリフルオロアセトアルデヒド水溶
液(トリフルオロアセトアルデヒド42重量%、水58
重量%)75Kgと塩化マグネシウム60Kgを仕込
み、攪拌しながら反応器の温度を90℃に上げて塩化カ
ルシウムを溶解させた。その後さらに反応器の昇温を続
け、流出するトリフルオロアセトアルデヒドをドライア
イス−メタノール浴で−76℃に冷却し、凝縮させなが
ら100℃まで反応を継続した。この時回収されたトリ
フルオロアセトアルデヒドは28Kgであり、原料に対
する収率は89%であった。得られたトリフルオロアセ
トアルデヒドの水分は0.1重量%以下であった。ま
た、トリフルオロアセトアルデヒド以外の有機成分は検
出できなかった。
【0031】実施例6 実施例1の反応器にトリフルオロアセトアルデヒド水溶
液(トリフルオロアセトアルデヒド42重量%、水58
重量%)75Kgと硫酸マグネシウム50Kgを仕込
み、攪拌しながら反応器の温度を90℃に上げて塩化カ
ルシウムを溶解させた。その後さらに反応器の昇温を続
け、流出するトリフルオロアセトアルデヒドをドライア
イス−メタノール浴で−76℃に冷却し、凝縮させなが
ら110℃まで反応を継続した。この時回収されたトリ
フルオロアセトアルデヒドは29Kgであり、原料に対
する収率は92%であった。得られたトリフルオロアセ
トアルデヒドの水分は0.1重量%以下であった。ま
た、トリフルオロアセトアルデヒド以外の有機成分は検
出できなかった。
【0032】比較例 実施例1の反応器にトリフルオロアセトアルデヒド水溶
液(トリフルオロアセトアルデヒド42重量%、水58
重量%)75Kgと塩化ナトリウム70Kgを仕込み、
攪拌しながら反応器の温度を90℃に上げ、その後さら
に反応器の昇温を続けたが、トリフルオロアセトアルデ
ヒドを得ることはできなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば医薬、農薬等の中間体と
して有用なトリフルオロアセトアルデヒドを比較的簡単
な装置と容易な操作により、分解に起因する収率の低下
を来すことなく製造できるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉森 善一 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社東京研究所内 (72)発明者 芳賀 幸雄 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社東京研究所内 (72)発明者 森野 譲 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社東京研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】当該温度において飽和した水溶液の水蒸気
    圧が0.5Kg/cm2よりも低く、かつトリフルオロアセト
    アルデヒド水和物への溶解度を有する無機塩を、トリフ
    ルオロアセトアルデヒドの水溶液に添加し加熱すること
    を特徴とする、トリフルオロアセトアルデヒドの製造方
    法。
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