JPH0596622U - 変速切換装置 - Google Patents

変速切換装置

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JPH0596622U
JPH0596622U JP3814792U JP3814792U JPH0596622U JP H0596622 U JPH0596622 U JP H0596622U JP 3814792 U JP3814792 U JP 3814792U JP 3814792 U JP3814792 U JP 3814792U JP H0596622 U JPH0596622 U JP H0596622U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】前輪駆動部に高低速切換装置を備えた四輪駆動
車両において、カム爪の頂部の両側に傾斜面を設け、前
進及び後進時に高低速の切り換えを行うことができ、高
速から低速への切り換えを確実に行うことができる高低
速切換装置を構成することを目的とする。 【構成】 変速された回転を伝達する筒状伝達部材6と
該回転を出力軸に伝達するクラッチ爪体1との間にスプ
リング12・12を張設し、該スプリング12・12に
よりセンタリングを行い、前記筒状伝達部材6とクラッ
チ爪体1を所定位置に維持すべく構成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、四輪駆動車両の高低変速装置における前輪の高速、低速の切換装置 に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トラクター等の四輪駆動車両において、前輪駆動部に高低速切換装置を 設けて前輪の高速、低速の切り換えを行う技術は、公知とされているのであり、 例えば、本出願と同一出願人による実願昭63−44092号出願や実願昭63 −44095号出願に記載の技術の如くである。該従来技術において、通常の低 速駆動状態のときには、スプリングの付勢によりクラッチ爪同士、カム爪同士が 噛み合うようにし、高速駆動状態のときには、クラッチ爪の頂部同士、カム爪の 頂部同士が当接するラップ代を構成することによりクラッチ同士、カム同士が繰 り返し噛み合わないようにして高速駆動状態を維持する構造としている。そして 、高速駆動状態から低速駆動状態に戻す為には、前記ラップ代を無くす必要があ り、該方法としては、カム爪の頂部をギア側のカム爪に当接させてラップ代を無 くす方法と、スプリングの付勢によりカム爪を片側に寄せてラップ代を無くす方 法がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、前記従来技術において、カム爪の頂部をギア側のカム爪に当接させて ラップ代を無くす方法は、該カム爪のオーバーランによる作動不良やつれ回りに よる作動不良が生じるのであり、ギア側のカム爪の角部にカム爪の頂部を当接さ せる為に、異常音の発生や磨耗の原因となるのである。また、スプリングの付勢 によりカム爪を片側に寄せてラップ代を無くす方法は、該カム爪の頂部の片側に 傾斜面を設けた場合には、該傾斜面の反対方向にカム爪を寄せることができるが 、正回転及び逆回転に対応すべくカム爪の頂部の両側に傾斜面を設けた場合には 、カム爪を寄せることができないのである。そこで、本考案は、カム爪の頂部の 両側に傾斜面を設け、前進及び後進時に高低速の切り換えを行うことができ、高 速から低速への切り換えを確実に行うことができる高低速切換装置を構成するこ とを目的とするのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以上のような課題を解決するための手段として、本考案は、前輪駆動部に高低 速切換装置を備えた四輪駆動車両において、変速された回転を伝達する筒状伝達 部材と該回転を出力軸に伝達するクラッチ爪体との間にスプリングを張設し、該 スプリングによりセンタリングを行い、前記筒状伝達部材とクラッチ爪体を所定 位置に維持すべく構成したものである。
【0005】
【作用】
作用について説明すると、先ず、通常の四輪駆動状態の場合には、クラッチ爪 体1のクラッチ爪1aがギア3のクラッチ爪3aと噛合するとともに、カム爪体 2のカム爪2aが前記ギア3のカム爪3bと噛合することにより、エンジンEか らの動力によるギア3の回転がクラッチ爪体1を介してドライブシャフト4に伝 達されている。このとき前記クラッチ爪体1は、軸方向へ摺動可能であり、該ク ラッチ爪体1と筒状伝達部材6は、クラッチ爪体1と筒状伝達部材6との間に張 設されているスプリング12・12によるセンタリング機構により、所定位置に 維持されている。
【0006】 次に、高速駆動状態の場合には、ソレノイド49がONの状態となり、シフト リンク47を介して高低速切換用シフトアーム38が回動し、シフタフォーク5 にてクラッチ摺動体11のクラッチ爪11aとギア10のクラッチ爪10aが噛 合することにより、前記ギア3、中間軸20上のギア21・22、ギア10、ク ラッチ摺動体11、軸受けスリープ9を介して、筒状伝達部材6に動力の伝達が 行われ、該筒状伝達部材6のクラッチ部Aを介してカム爪体2も一体的に回転駆 動されるのであり、筒状伝達部材6とギア3との回転数の差により、カム爪2a ・3b同士が噛合を解除する方向の力が作用し、カム爪体2がギア3から離反す る方向に移動し、該カム爪体2に押されてクラッチ爪体1もクラッチ爪1a・3 a同士が噛合を解除する方向に摺動するのである。そして、カム爪2a・3b同 士及びクラッチ爪1a・3a同士の噛合が解除された後、筒状伝達部材6とカム 爪体2とが設定角度進角すると、クラッチ部Aを介してクラッチ爪体1が筒状伝 達部材6と一体的に回転駆動され、ドライブシャフト4が筒状伝達部材6の回転 数に応じて回転するのである。このとき前記筒状伝達部材6の進角方向のスプリ ング12は収縮し、反対方向のスプリング12は伸長している。
【0007】 前記高速駆動状態において、ソレノイド49をOFFの状態にすると、シフタ フォーク5が操作されてギア10のクラッチ爪10aとクラッチ摺動体11のク ラッチ爪11aの噛合が解除され、筒状伝達部材6を回転させていた駆動力が消 滅し、該筒状伝達部材6が軸受けスリープ9とクラッチ摺動体11とともに回転 自在な状態になり、スプリング12・12の付勢により、カム爪体2とともに回 転方向と逆の方向に戻され、前記筒状伝達部材6とクラッチ爪体1が所定位置に 維持されて、クラッチ爪体1に対するカム爪体2の進角状態が解消され、クラッ チ爪体1のクラッチ爪1aとカム爪体2のカム爪2aとの位相が一致し、クラッ チ爪1aとカム爪2aがそれぞれギア3のクラッチ爪3aとカム爪3bに噛合可 能を状態で対向したときに、スプリング13の付勢によりクラッチ爪体1がカム 爪体2とともにギア3側に摺動し、クラッチ爪1a・3a同士、カム爪2a・3 b同士がそれぞれに噛合し、エンジンEからの動力がギア3、クラッチ爪体1を 介してドライブシャフト4に伝達され、通常の四輪駆動状態に戻るのである。
【0008】
【実施例】
本考案の解決すべき課題及び解決する手段は以上の如くであり、次に添付の図 面に示した実施例について説明すると、図1は、四輪駆動車両であるトラクター Tの側面図一部断面図、図2は、本考案の実施例を示す動力取出ケース30の平 面断面図、図3は、同じく側面図、図4は、クラッチ部Aが噛合している状態の 断面図、図5は、同じく切れている状態の断面図、図6は図4に置けるX−X断 面図、図7は図5における前進時の高速駆動状態のY−Y断面図、図8は図5に おける後進時の高速駆動状態のY−Y断面図、図9は図4における展開図、図1 0は図5における展開図である。
【0009】 本考案の変速切換装置の実施例を図1に示す四輪駆動車両であるトラクターT において説明すると、トラクターTには、前輪31及び後輪32が配設されてお り、前部のボンネット33内には、エンジンEが配設されている。前記ボンネッ ト33の後部には、ステアリング34が配設されており、該ステアリング34の 後方には、運転座席35が配設されている。該運転座席35の下方には、ミッシ ョンケースMが配設されており、該ミッションケースM下部に動力取出ケース3 0が配設されている。
【0010】 該動力取出ケース30内には、前輪駆動用のドライブシャフト4の後端部が軸 受け支持されており、該ドライブシャフト4の前端部はアクスルフレーム36に 支持されているフロントアクスルケース37に挿入されている。該フロントアク スルケース37の両端には、回動ケース38が配設されており、前記ドライブシ ャフト4の回転は、フロントアクスルケース37内の前輪駆動軸45、回動ケー ス38内のベベルギア等を介して前輪31に伝達されるのである。
【0011】 図2において、前記動力取出ケース30には、ドライブシャフト4が軸受け2 4・25にて支持されるとともに、該ドライブシャフト4と平行な中間軸20が 軸受け26・27にて支持されており、該中間軸20には、小径のギア21と大 径のギア22とが一体的に形成され、第四の回転体として構成されている。前記 ドライブシャフト4の一端側外周部には、前記ギア21と噛合する第一の回転体 であるギア3が軸受け28を介して支持されており、該ギア3の前側端面には、 内周側に位置するクラッチ爪3aと外周側に位置するカム爪3bとが放射状に一 体的に形成されている。
【0012】 前記ドライブシャフト4上には、第三の回転体であるギア10と軸受けスリー プ9とが回転自在に外嵌されるとともに、前記ギア3と軸受けスリープ9との間 の位置にクラッチ爪体1が摺動自在にスプライン嵌合されており、前記軸受けス リープ9上には、クラッチ摺動体11と第二の回転体である筒状伝達部材6がス プライン嵌合されている。前記ギア10とクラッチ摺動体11には、互いに選択 的に噛合するクラッチ爪10aとクラッチ爪11aとが放射状に形成されており 、前記クラッチ摺動体11には、クラッチ爪10a・11a同士を噛合させる方 向にクラッチ摺動体11を摺動させるシフタフォーク5が設けられている。
【0013】 前記筒状伝達部材6には、複数個の凸部6aと該凸部6aの間に形成されてい る溝部6bとからなるクラッチ部Aが形成されており、スプリング12・12の 一端が係止孔6cに係止されている。前記クラッチ爪体1には、外周方向に突出 した第一の凸部1bと、該第一の凸部1bの先端から突出した突起部1cと、前 記ギア3のクラッチ爪3aに係脱自在に噛合するクラッチ爪1aとが形成されて いる。前記第一の凸部1bは、前記筒状伝達部材6の溝部6b内に突出されてお り、第一の凸部1bの側面と前記筒状伝達部材6の凸部6aの側面との間には、 クラッチ爪体1と筒状伝達部材6とが設定角度内で相対的に回動可能なように所 定寸法の隙間が設けられている。図4、図6、図9に示す如く、前記クラッチ爪 体1の突起部1c・1cには、前記スプリング12・12の他端が保持され、該 スプリング12・12は、クラッチ爪体1の突起部1c・1cと筒状伝達部材6 の係止孔6cとの間に張設されており、前記クラッチ爪体1の凸部1bを筒状伝 達部材6の溝部6b内の中央部に位置(センタリング)するように維持している 。
【0014】 前記クラッチ爪体1には、カム爪体2が回転自在に嵌合されており、該カム爪 体2には、前記ギア3のカム爪3bに係脱自在に噛合するカム爪2aが形成され ているとともに、前記筒状伝達部材6の溝部6b内に延出する第二の凸部2bが 形成されている。前記カム爪2aの頂部両側には、前進及び後進時における高低 速駆動の切換に対応する為に傾斜面2c・2cが設けられている。前記第二の凸 部2bの回転方向の両側面は、筒状伝達部材6の凸部6aの側面に常時当接され ており、前記筒状伝達部材6とクラッチ爪体1との間には、クラッチ爪体1をギ ア3側に向けて付勢するスプリング13が設けられている。
【0015】 前記ドライブシャフト4の端面からは、牽制用シャフト8が嵌挿されており、 該牽制用シャフト8は、スプリング14にて付勢されている。前記ドライブシャ フト4には、孔部4aが、牽制用シャフト8には、溝部8aがそれぞれ相対する 位置に設けられており、該孔部4aと溝部8aには、スチールボール7が嵌入さ れている。該スチールボール7は、牽制用シャフト8が摺動することによりドラ イブシャフト4表面に押し出されるのであり、該ドライブシャフト4にスプライ ン嵌合されているクラッチ爪体1の嵌合部には、スチールボール7が押し出され ときに嵌入される溝部1dが設けられている。
【0016】 前記牽制用シャフト8の後端には、カム15が設けられており、該カム15は 、回動軸16の一端部にボルト43にて取付られている。該回動軸16の動力取 出ケース30側面の支持部材58から突出した他端部には、牽制用シフトアーム 17が固設されている。該牽制用シフトアーム17の先端部には、図3に示す如 く、牽制用スプリング18が外嵌されているロッド19の上端部がナット44に て係止されており、該ロッド19の下端部は、高低速切換用シフトアーム39に 固設されているピン56に枢結されている。高低速切換用シフトアーム39の一 端部には、回動軸46が固設され、該回動軸46には、前記シフタフォーク5が 固設されている。高低速切換用シフトアーム39の他端部に固設されているピン 57には、シフトリンク47が枢結されており、該シフトリンク47は、ターン バックル48を介してソレノイド49に連結されている。
【0017】 以上のような構成において、先ず、通常の四輪駆動状態の場合には、クラッチ 爪体1のクラッチ爪1aがスプリング13の付勢にてギア3のクラッチ爪3aと 噛合するとともに、カム爪体2のカム爪2aが前記ギア3のカム爪3bと噛合す ることにより、エンジンEからの動力によるギア3の回転がクラッチ爪体1を介 してドライブシャフト4に伝達され、ドライブシャフト4を介して前輪31が回 転駆動されているのである。このとき前記クラッチ爪体1は、軸方向へ摺動可能 であり、クラッチ爪体1と筒状伝達部材6との間に張設されているスプリング1 2・12により、図6、図9に示す如く、クラッチ爪体1と筒状伝達部材6は中 立位置に維持されており、前記ドライブシャフト4内の牽制用シャフト8は、ス チールボール7が溝部8aに嵌入しているので固定された状態である。
【0018】 なお、前記クラッチ爪体1の第一の凸部1bの回転方向前方側面が筒状伝達部 材6の凸部6aの回転方向後方側面に当接しているので、筒状伝達部材6は、前 記第一の凸部1bからの力を受けてクラッチ爪体1と一体的に回転しており、該 筒状伝達部材6をスプライン嵌合している軸受けスリープ9は、クラッチ摺動体 11とともに回転している。前記ギア10は、中間軸20を介して回転している が、クラッチ爪10a・11a同士の噛合が解除された状態であるので空転して いる。
【0019】 次に、図5、図7、図10に示す前進時における高速駆動状態の場合には、ソ レノイド49がONの状態となり、シフトリンク47を介して高低速切換用シフ トアーム38が回動し、シフタフォーク5にてクラッチ摺動体11のクラッチ爪 11aとギア10のクラッチ爪10a噛合することにより、前記ギア3の回転が 中間軸20上のギア21・22、ギア10、クラッチ摺動体11を介して、筒状 伝達部材6に伝達され、該筒状伝達部材6の凸部6aの側面には、カム爪体2の 第二の凸部2bの回転方向の両側面が常時当接されているので、該カム爪体2も 筒状伝達部材6と一体的に回転駆動されるのである。そして、筒状伝達部材6と ギア3との回転数の差により、カム爪2a・3b同士が噛合を解除する方向の力 が作用し、カム爪体2がギア3から離反する方向に移動し、該カム爪体2に押さ れてクラッチ爪体1もクラッチ爪1a・3a同士が噛合を解除する方向に摺動す るのである。
【0020】 前記の如くカム爪2a・3b同士及びクラッチ爪1a・3a同士の噛合が解除 された後、筒状伝達部材6とカム爪体2とが設定角度進角すると、筒状伝達部材 6の凸部6aの回転方向前方側面がクラッチ爪体1の第一の凸部1bの回転方向 後方側面に当接し、クラッチ爪体1が筒状伝達部材6と一体的に回転駆動され、 ドライブシャフト4が筒状伝達部材6の回転数に応じて回転するのであり、該ド ライブシャフト4の回転により前輪31が回転駆動されるのである。このとき前 記シフタフォーク5を操作する高低速切換用シフトアーム39の回動に連動して 、ロッド19を介して牽制用シフトアーム17が回動し、カム15が回動し、該 カム15にて牽制用シャフト8が摺動し、該牽制用シャフト8がドライブシャフ ト4表面からスチールボール7を押し出してクラッチ爪体1の溝部1dに嵌入す ることにより、該クラッチ爪体1は、軸方向へ摺動しないように固定されるので ある。
【0021】 そして、前記スチールボール7のクラッチ爪体1の溝部1dへの嵌入は、前記 ロッド19の牽制用スプリング18の付勢により、クラッチ爪体1が摺動し、ク ラッチ爪1a・3a同士が噛合を解除した後に行われるように時間差が設けられ ている。また、高速駆動状態において、前記筒状伝達部材6は、クラッチ爪体1 に対して設定角度進角した状態に維持されているので、前記クラッチ爪体1の突 起部1c・1cと筒状伝達部材6との間に張設されているスプリング12・12 は、図7に示す如く、前記筒状伝達部材6の進角方向のスプリング12は収縮し 、反対方向のスプリング12は伸長した状態であり、前記カム爪体2は、クラッ チ爪体1より設定角度進角した状態で回転している。
【0022】 次に、前記高速駆動状態において、ソレノイド49をOFFの状態にすると、 シフタフォーク5が操作されてギア10のクラッチ爪10aとクラッチ摺動体1 1のクラッチ爪11aの噛合が解除され、筒状伝達部材6を回転させていた駆動 力が消滅し、該筒状伝達部材6が軸受けスリープ9とクラッチ摺動体11ととも に回転自在な状態になり、スプリング12・12の付勢により、カム爪体2とと もに回転方向と逆の方向に戻されると同時に、カム15による押圧が解除され、 牽制用シャフト8がスプリング14の付勢にて牽制用シャフト8の溝部8aとド ライブシャフト4の孔部4aとが相対する位置まで戻される。
【0023】 そして、筒状伝達部材6の側面がクラッチ爪体1の第一の凸部1bの回転方向 前方側面に当接する位置に戻り、該筒状伝達部材6とクラッチ爪体1がスプリン グ12・12の付勢にて所定位置に維持されることにより、クラッチ爪体1に対 するカム爪体2の進角状態が解消され、クラッチ爪体1のクラッチ爪1aとカム 爪体2のカム爪2aとの位相が一致し、クラッチ爪1aとカム爪2aがそれぞれ ギア3のクラッチ爪3aとカム爪3bに噛合可能を状態で対向したときに、スプ リング13の付勢によりクラッチ爪体1がカム爪体2とともにギア3側に摺動し 、クラッチ爪1a・3a同士、カム爪2a・3b同士がそれぞれに噛合すると同 時に、スチールボール7が牽制用シャフト8の溝部8aに嵌入されて、エンジン Eからの動力がギア3、クラッチ爪体1を介してドライブシャフト4に伝達され 、通常の四輪駆動状態に戻るのである。
【0024】 また、カム爪2aの頂部の両側面に傾斜面を設けているので、図8に示す如く 、ギア3が逆回転する後進時においても、前記同様に高低速切換装置を作動させ て高低速の駆動の切換を行うことができるのである。なお、図2において、ドラ イブシャフト4の中心線の上側の部分は、通常の四輪駆動状態を示しており、中 心線の下側の部分は、高速駆動状態を示しているのである。また、本実施例にお いては、高低速の駆動の切換をクラッチ爪10a・11a同士の噛合により行っ ているが、油圧式多板クラッチ等を用いてもよく、特に限定するものではないの である。
【0025】
【考案の効果】
本考案は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するものである。即ち 、筒状伝達部材とクラッチ爪とをスプリングにて中立位置に維持し、カム爪の頂 部の両側面に傾斜面を設けたので、正回転及び逆回転のいずれの回転においても 高低速切換装置を作動させることができ、カム爪同士が噛合することによる異常 音の発生及び磨耗を防止することができるのである。また、常にラップ代を無く すようにスプリングが付勢しているので、高速駆動状態から低速駆動状態への切 換をスムーズに、かつ、確実に行うことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】四輪駆動車両であるトラクターTの側面図一部
断面図である。
【図2】本考案の実施例を示す動力取出ケース30の平
面断面図である。
【図3】同じく側面図である。
【図4】クラッチ部Aが噛合している状態の断面図であ
る。
【図5】同じく切れている状態の断面図である。
【図6】図4に置けるX−X断面図である。
【図7】図5における前進時の高速駆動状態のY−Y断
面図である。
【図8】図5における後進時の高速駆動状態のY−Y断
面図である。
【図9】図4における展開図である。
【図10】図5における展開図である。
【符号の説明】
1 クラッチ爪体 1a クラッチ爪 2 カム爪体 2a カム爪 3 ギア 3a クラッチ爪 3b カム爪 4 ドライブシャフト 5 シフタフォーク 6 筒状伝達部材 7 スチールボール 8 牽制用シャフト 12 スプリング 15 カム 17 牽制用シフトアーム

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪駆動部に高低速切換装置を備えた四
    輪駆動車両において、高速変速された回転を伝達する筒
    状伝達部材と該回転を出力軸に伝達するクラッチ爪体と
    の間にスプリングを張設し、該スプリングによりセンタ
    リングを行い、前記筒状伝達部材とクラッチ爪体を所定
    位置に維持すべく構成したことを特徴とする変速切換装
    置。
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