JPS6027691Y2 - 作業車の駆動構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は作業車における走行装置に対する駆動構造に関
する。

例えばショベル作業車において、ショベル作業時の能率
向上を遠戚するためには頻繁に行わねばならない前後進
切換えの操作の簡略化を遠戚する事が要求され、すくい
取り物を比較的遠方に搬送するような走行を主とした作
業時の能率向上を遠戚するためには高速走行できる事が
要求されるのであり、本考案は、安価にできる駆動構造
でもって上記要望を満たせるようにすると共に、そのた
めに派生するギア破損や騒音発生等の駆動係におけるト
ラブル発生をも併せて解消する事を目的とする。

本考案による作業車の駆動構造は、別々の支軸に支承さ
れた一対のギアどうしを常時咬合させ、そのうちの一方
のギアをその支軸に対して係脱自在にすることにより、
一方の支軸側から他方の支軸側への動力伝達を断続自在
に構成しである常時咬合形式の前後進切換装置と、別々
の支軸に夫々支承された複数のギアどうしを択一的に係
合させることにより、一方の支軸側から他方の支軸側へ
動力を変速して伝達するように構成しであるギア咬合関
係変更形式の変速装置とを、前記変速装置が動力伝達方
向で前記前後進切換装置の下手側に位置する状態で配設
味さらに、前記前後進切換装置の操作機構と前記変速装
置の操作機構との間に、前記前後進切換装置の操作機構
の操作に伴って作動されるカム部材と、そのカム部材の
作動によって前記変速装置の操作機構の操作範囲内に出
退する牽制部材とから構成される装置 け、この牽制装置を、前記前後進切換装置が前進または
後進に操作されているときに前記変速装置の操作機構に
よる変速を牽制腰前記前後進切換装置が中立に操作され
ているときに前記変速装置の操作機構による変速を許容
するように、前記前後進切換装置の操作機構に連係させ
てある事を特徴とする。

すなわち、ギア常時咬合形式の前後進切換装置を操作す
るに当ってはギア咬合関係変更形式の切換装置を操作す
る場合のようにクラッチの入り、切り操作を行う必要が
ないので、前記前後進切換装置を操作するだけの簡単な
操作でもって進向方向を切換えられるに至り、又、ギア
咬合関係変更形式の変速装置を設けてあるから高速走行
を行えるに至った。

しかも、前後進切換装作を簡略化すると共に高速走行を
可能とするに、前後進切換装置のみをギア常時咬合形式
とし、変速装置をギア咬合関係変更形式としてあるから
、両機能を有する無段変速装置を採用するよりも駆動系
を安価に構成できた。

また、両形式装置を設ける場合、ギア常時咬合形式の前
後進切換装置の伝動下手側にギア咬合関係変更形式の変
速装置を設けたから、変速装置を操作する場合、前後進
切換装置を中立にすることによって、前後進切換装置を
主クラッチとして利用することができ構造の簡素化がは
かれる。

そして、両形式装置を設けた場合、前後進切換装置がギ
ア常時咬合形式であることから、変速装置を操作する場
合、伝動上手側のギアが回転していることから、前後進
切換装置を前進あるいは後進状態にしたままで変速操作
するとギア破損やギア鳴りが生じるのであるが、本考案
によれば、前記牽制装置の作用により前後進切換装置を
中立状態にしてある時のみ変速装作を行えるようにして
あるから、前後進切換装置を前進あるいは後進状態にし
たままで変速する誤操作を防止できて変速装置における
ギア破損やギア鳴りを防止できるに至った。

以下に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

ホイール式走行装置を備えた自走車の前部にショベル作
業装置Ａを付設し、後部にバックホウ作業装置Ｂを付設
して、ショベル作業とバックホウ作業とを択一的に行え
るようにした作業車を構成してある。

前記走行装置を構成するに、ハンドル１の回転操作によ
り操向される左右一対の前車輪２，２及び左右一対の非
操向型抜車輪３，３を設けると共に、全車輪を駆動すべ
く構成してある。

そして、その駆動系を構成するに、第２図に示すように
、エンジン４の出力を前後進切換装置５に伝達し、この
切換装置５の出力を変速装置６を介して両前軸２，２及
び両後輪３，３に伝達すべくしてある。

前記前後進切換装置５は、第３図に示す如く、ギア常時
咬合形式ミッションをもって構成してある。

すなわち、前記エンジン４に連動連結の入力軸７、前記
変速装置６に連動連結の出力軸８をミッションケース９
に軸架腰前記入力軸７に第１ギア１０及び第２ギア１１
を取付けると共に、前記第１ギア１０に咬合わせた前進
ギア１２及び中間ギア１３を介で前記第２ギア１１に連
結した後進ギア１４を前記出力軸８に遊転自在に外嵌し
てある。

前記前進ギア１２に係脱自在な第１ピン１５・・・・・
・及び前記後進ギア１４に係脱自在な第２ピン１６・・
・・・・を、夫々をスプリング１７・・・・・・により
係合解除方向に摺動付勢した状態で前記出力軸８に保持
させ、揺動レバー１８により前記両ピン１５、１６の摺
動方向と直交する方向に押引き自在なスライド軸１９を
前記出力軸８に保持させると共に、前記両ビン１５．１
６をそれらに対応させて設けてあるポール２０を介して
択一的にかつ前記スプリング１７に抗して保合状態に摺
動変位させるピン操作部１９ａを前記スライド軸１９に
付設しである。

前記スライド軸１９の中立状態においては、両ピン１５
．１６が前記スプリング１７．１７の付勢力により係合
解除状態となっていて、入力軸７から出力軸８への伝動
が断れるようにしである。

前記揺動レバー１８に対する操作レバー２１を自走車操
縦部に設けである。

つまり、前記操作レバー２１により前記スライド軸１９
の押し引き操作を行うだけで、両ピン１５．１６が択一
的に保合状態に操作されて出力軸８の回転方向が切換わ
るようにして、前記前後進切換装置５の操作機構を構成
しである。

前記変速装置６は、第５図に示す如く、ギア咬合関係変
更形式ミッションをもって構威しである。

すなわち、前記切換装置５に連動連結の入力軸２２及び
前後輪２，２．３，３に連動連結の出力軸２３をミッシ
ョンケース２４に軸架し、変速用シフター２５によりス
ライド操作される変速用輪体２６を前記入力軸２２にス
プライン嵌合すると共に、前記変速用輪体２６の一方の
ギアに咬合う高速ギア２７及び前記変速用輪体２６の他
方のギアに咬合う低逃ギア２８を前記出力軸２３に付設
しである。

前記シフター２５に連動連結の操作レバー２９を自走車
操縦部に設けである。

つまり、前記レバー２９により前記輪体２６を前記高速
ギア２７及び前記低速ギア２８に択一的に咬わせる操作
を行うと、出力軸２３の回動速度が高低２段に切換わる
ようにして、前記変速装置６の操作機構を構成しである
。

第６図、第７図に示す如く、前記変速レバー２９と一体
回動する部材３０を設けると共に、この回動部材３０に
係脱自在な牽制部材３１を固定ブラケット３２に摺動自
在に保持させて、前記レバー２９による変速装置６の操
作に対する牽制装置Ｃを構成すると共に、前記牽制部材
３１に対するカム面を備えた回転カム３３を前記切換レ
バー２１と一体回動可能に設けて、前記前後進切換装置
５と前記牽制装置Ｃとの機械式連動機構りを構威し、も
って、前後進切換装置５が中立状態にある時のみ前記変
速装置６の操作が行えるようにしである。

すなわち、前記切換レバー２１を、第７図イに示すよう
に、前進操作位置Ｆあるいは後進操作位置Ｒにしである
と、前記回転カムの第１カム面３４ａあるいは第２カム
面３４ｂが牽制部材３１に対接していてその回転カム３
３側への摺動が阻止されて、前記回動部材３０における
第１係合凹部３０ａあるいは第２係合凹部３０ｂからの
牽制部材３１の離脱が不可能となり、変速レバー２９の
高速操作位置Ｈから低速操作位置り方向へのあるいは逆
方向への揺動操作が不可能となる。

前記切換レバー２１を、第７図口に示すように、中立操
作位置Ｎにすると、前記回転カム３３の凹入部３４ｃが
牽制部材３１に対向して、変速レバー２９が操作される
に伴う牽制部材３１の回転カム３３側への摺動が許容さ
れる状態になり、変速レバー２９の揺動に伴う牽制部材
３１の前記第１係合凹部３０ａあるいは第２係合凹部３
０ｂからの離脱が不能となって、変速装置６の操作が可
能となる。

変速後において、切換レバー２１を中立位置Ｎから前進
操作位置Ｆあるいは後進操作位置Ｒにすると牽制部材３
１が前記第１カム面３４ａあるいは前記第２カム面３４
ｂの作用により前記回動部材３０側に摺動されてその係
合凹部３０ａあるいは３０ｂに保合操作される。

つまり、前後進切換装置５の前進位置あるいは後進位置
への操作に連係して牽制部材３１が牽制位置に自動的に
操作される。

第８図は、前記牽制装置Ｃ及びこの牽制装置Ｃと前後進
切換装置５との連動機構りの別実施例としての流体圧連
動機構を示し、前記牽制装置Ｃを構成するに、前記変速
用シフター２５と一体的にスライド変位するロッド３５
を設けると共に、このロッド３５に係脱する牽制部材３
１を設けである。

そして、前記流体圧式連動機構りを構成するに、前記前
後進切換装置５を流体圧操作形式すなわち前記スライド
軸操作レバー１８を操作する流体圧アクチュエータ（図
外）を設けると共に、このアクチュエータに対するコン
トロールバルブ（図外）の操作を前記切換レバー２１に
より行うべくした操作形式に構威し、そして、前記牽制
部材３１を牽制位置に操作する位置及び牽制解除方向へ
の牽制部材３１の摺動を許容する操作位置に摺動自在な
カム体３３を変速装置ミッションケース９に付設し、前
記コントロールバルブを操作するに当って得られるパイ
ロット圧を前記カム体３３に作用させ、もって、前記カ
ム体３３が前記前後進切換装置５の操作に連係して操作
されるべく構威しである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る作業車の駆動構造の実施例を示し、
第１図は作業車の全体側面図、第２図は駆動系統図、第
３図は前後進切換装置の断面図、第４図は第３図のＩＶ
−ＩＶ断面図、第５図は変速装置の断面図、第６図はレ
バー構造と牽制装置の正面図、第７図イ、第７図口は牽
制装置及び連動機構とその作用状態を示す断面図、第８
図は牽制装置及び連動機構の別態様図である。 ５・・・・・・前後進切換装置、６・・・・・・変速装
置、Ｃ・・・・・・牽制装置、Ｄ・・・・・・連動機構
。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 別々の支軸７，８に支承された一対のギア１０．１
   ２どうじを常時咬合させ、そのうちの一方のギア１２を
   その支軸８に対して係脱自在にすることにより、一方の
   支軸７側から他方の支軸８側への動力伝達を断続自在に
   構成しである常時咬合形式の前後進切換装置５と、別々
   の支軸２２．２３に夫々支承された複数のギア２６．２
   ７．２８どうしを択一的に係合させることにより、一方
   の支軸２２側から他方の支軸２３側へ動力を変速して伝
   達するように構成しであるギア咬合関係変更形式の変速
   装置６とを、前記変速装置６が動力伝達方向で前記前後
   切換装置５の下手側に位置する状態で配設し、さらに、
   前記前後進切換装置５の操作機構と前記変速装置６の操
   作機構との間に、前記前後進切換装置５の操作機構の操
   作に伴って作動されるカム部材３３と、そのカム部材３
   ３の作動によって前記変速装置６の操作機構の操作範囲
   内に出退する牽制部材３１とから構成される装置Ｃを設
   け、この牽制装置Ｃを、前記前後進切換装置５が前進ま
   たは後進に操作されているときに前記変速装置６の操作
   機構による変速を牽制し、前記前後進切換装置５が中立
   に操作されているときに前記変速装置６の操作機構によ
   る変速を許容するように、前記前後進切換装置５の操作
   機構に連係させてある事を特徴とする作業者の駆動構造
   。 ■ 前記前後進切換装置５と牽制装置Ｃを機械式連動機
   構Ｄで連係操作させるべく構成してある事を特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第■項に記載の構造。 ■ 前記前後進切換装置５を流体圧操作形式に構成する
   と共に、前記前後進切換装置５と牽制装置Ｃを流体圧式
   連動機構で連係操作させるべく構成してある事を特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第■項記載の構造。