JPH0596248U - 屋根の溝板の端部の改良 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋根板に於いて、その端部溝板とキヤ
ップの接合部からの漏水を防ぐための物である。 【構成】 屋根の一部溝板２の端部の直立折り曲
げ部６をやや伸長せしめて、この部分に雨水吸い上げ防
止用溝７を設けたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は屋根の溝板の端部を改良したものである。

【０００２】

【従来の技術】

図２は従来の長尺瓦棒葺の溝板の端部を示しているが、１は屋根板下地，２は 溝板（どぶ板），２′は溝板の端部の一対の直立部，３はこれ等一対の直立部２ ′，２′間に載置するキヤップであり、前記直立部２′，２′の先端は屈曲して キヤップ３，３の夫々の先端の屈曲部に嵌め合わせ一体化するようになっている 。しかしてこのような構成では溝板２の立ち上がり部分とキヤップ３の折り下が り部分が密着しているため毛細管現象を起こし、或は「すが漏れ」と称して積雪 時等に室の中で暖房を使用する為、壁の内側が熱せられて融雪するのに、壁から 外側は冷えているので溶けた水が氷になり、溝板２に圧着する状態となるので、 溶水がその部分で溜り溢水するので、キヤップ３と溝板２の接合部から漏水する 欠陥があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この為、本考案人は種々試みたのに良い結果を得る事ができなかったが、なん と言ってもこの漏水を防ぐ必要があった。

【０００４】

【考案が解決するための手段】

この結果、本考案人は種々の実験や試作を試みることにより、一つの手段を見 いだすことができた。即ち、本考案ではこの溝板の端部の直立折り曲げ部に雨水 吸い上げ防止用として単なる溝を設けることにより、接合部付近の内部が空洞状 態になって今迄自然に起こっていた毛細管現象を解消でき、雨水の吸い上げを防 ぐことができたのである。

【０００５】

【作用】 かくて本考案では屋根の溝板の端部の直立折り曲げ部に雨水吸い上げ防止用溝 を設けて、毛細管現象を解消して漏水を防ぐことができたのである。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の屋根の一部で，溝板の端部を示す斜面図であり、又図１ａは溝 板２のみを示す斜面図である。この図で１は屋根鉄骨下地の木毛板，２は溝板， ４は換気吊り子，５，５′は発泡系断熱材である。又本考案では特にこの溝板２ の端部の直立部３′の先端部を直角に折り曲げ、この折り曲げ部６の幅をそのま まやや伸長せしめて、更にこの折り曲げ部６の一部に雨水吸い上げ防止溝７を設 けるとともに、この折り曲げ部６の先端を更に折り返し部８としたものである。 このほかに溝板２と一体にキヤップ３が設けられる。

【０００７】

【考案の効果】

かくて本考案によれば溝板２の立ち上がり部分とキヤップ３の折り下げ部分が 密着していたため毛細管現象，空洞状態が起きていたのを、溝板２の立ち上がり とキヤップ３の折り下がり部分の間に１２ｍｍ程度の空間を設け、その空気層が 水の吸い上げを防ぎ、リブが毛細管現象を防ぐことができるのである。

【０００８】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る屋根の一部溝板２の要部斜面図で
ある。

【図１ａ】図１と同様溝板２の一部斜面図である。

【図２】従来の屋根の一部溝板２の要部斜面図である。

【符号の説明】

１ 屋根板下地 ２ 屋根の一部溝板 ３ キヤップ ６ 溝板２の端部の折り曲げ部 ７ 雨水吸い上げ防止用溝 ８ 溝板２の端部の折り返し部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 屋根の溝板の端部に直立折り曲げ剖を設けるもので、該
   直立折り曲げ部に特に雨水吸い上げ防止溝を備えてなる
   屋根の溝板の端部の改良。