JPS597938Y2 - 屋根の断熱構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は折版屋根等の屋根の断熱構造に関するものであ
る。

体育館等のように波板（折版）で屋根を構或した折版屋
根等の屋根は天井を設けないので屋根を露出したよ・の
状態である。

したがって、断熱を行う際には、屋根に直接断熱材を取
付ける構戒になっている。

これを第１図に基づいて更に詳細に説明すると、屋根Ａ
に固定した複数個の取付金具Ｂを介して断熱材Ｃを支持
する構戒になっている。

従来は前記の構戒であるから断熱材Ｃ同志の継目部等の
隙間から室内の暖かい空気が屋根Ａまで上昇し、外気で
冷された屋根Ａに当り冷却されて結露する。

又、取付金具Ｂは金属製であるため、熱伝導が良好で屋
根Ａとほぼ同一温度になり、取付金具Ｂの室内面にも結
露が発生するという問題があった。

本考案は前記従来の欠点に鑑み、熱伝導の悪いプラスチ
ックを使用し、且つ室内空気の上昇を阻止することによ
り結露を防止することができる折版屋根等の金属製屋根
の断熱構造を提供するのをその目白勺とする。

本考案の構戊を第２図以下に示す実施例に基づき詳細に
説明すると、第２図に示すように屋根Ａに、断熱材Ｃと
同一巾に、一列に複数個の取付金具Ｂ′・・・・・・を
固定し、この取付金具Ｂ’・・・・・に吊下具Ｄ・・・
・・・を介して断熱材支持具Ｅを装着し、両側の断熱支
持具Ｅ，Ｅを連結支持具Ｆで連結して断熱材Ｃを支持す
るようになっている。

取付金具Ｂ′は第２図に示すように、リップ付溝形の係
止部１を設け、リップ端面に係止突起２，２′を設け、
開放側を室内側に向けて屋根Ａに固定している。

吊下具Ｄは第３図に示すように、前記係止突起２，２′
に嵌合する係止溝３，３′を有する頭部４を設け、首部
５を介して吊下部材６を設け、この吊下部材６は中央に
吊下用溝７を設け、下端両側に上面支持片８，８を設け
ている。

前記吊下用溝７には両側に鋸歯状をした吊下部９を突設
しており、上面支持片８，８の両端下面には補強リブ１
０，１０’を突設して支持面１１を形或しており、望ま
しくは全体をプラスチックで戊形する。

断熱材支持具Ｅは、第３図に示すように結合部１２と支
持部１３とで室内の寸法に合わせて構或している。

結合部１２は全体をプラスチックで逆丁字形に形或し、
その水平材１４から立上った垂直材１５には両側に前記
鋸歯状の吊下部９と係合する鋸歯状の変形可能な複数個
の係止片１６．１６’を下向きに傾斜させて突設してい
る。

又、支持部１３はアルミニウム等の軽金属で前記吊下具
Ｄの上面支持片８，８よりも巾を広く形威している。

そして、中央に前記結合部１２を嵌入する逆丁字形の嵌
合溝１７を設け、この嵌合溝１７の上部中央両側に補強
リブ１８，１８’を、嵌合溝１７の両端上部に補強リブ
１９，１９’を、両端上部に補強リブ２０，２０’を突
設して支持面２１を形威し、両端中央に端面を開放した
長手方向の嵌大溝２２．２２’を設けている。

そして、嵌合溝１７に前記結合部１２の水平材１４を嵌
合して断熱材支持具Ｅを構或する。

又、連結支持具Ｆは、第４図に示すように断熱材支持具
Ｅと同一のものを使用し、支持部１３の両端と垂直材１
５の補強リブ１８，１８’で挾持されている両端とを切
欠いて水平材１４を突出させて構或する。

本考案の実施例は前記のように構威したもので、屋根Ａ
に適当間隙をおいて所望の列だけ取付金具Ｂ′・・・・
・・を固定する。

そして、各取付金具Ｂ′・・・・・・の係止突起２，２
′に夫々吊下具Ｄ・・・・・・の係止溝３，３′を嵌合
し、必要に応じて両者を適当な手段で固定する。

そして、各列の吊下具Ｄの吊下溝７に断熱材Ｃを乗架し
た断熱材支持具Ｅの結合部１２を嵌入する。

この嵌大の際結合部１２には下向きの係止片１６．１６
’を設けているので、吊下部９と当接した際に垂直材１
５側に撓み上昇を続けることができ、所定高さに位置し
た際に上昇を停止させると鋸歯状の吊下部９に係止片１
６．１６’が係合して落下しないように保持できる。

又、断熱材Ｃの長手方向の寸法と一致する位置に、両側
の断熱支持具Ｅ，Ｈの嵌大溝２２．２２’に連結支持具
Ｆの水平材１４．１４を嵌合して連結支持具Ｆ（第５図
参照）を連結する。

前記の状態において断熱材Ｃは断熱支持具Ｅ，Ｅの支持
面２１と吊下具Ｄの上面支持部８とで挾持される。

この際、断熱材Ｃの長手方向の両端は連結支持具Ｆの支
持面２１上に位置し、断熱材Ｃの継目を支持するように
なっている。

尚前記実施例におい、では、吊下具Ｄは断熱支持具Ｅを
部分的に吊下するように説明したが、断熱支持具Ｅの全
面を一つの吊下具で吊下するようにしてもよいものであ
る。

このように構或することにより、万一支持部１３から空
気が漏洩しても、その空気は吊下具の吊下溝内に入り、
屋根Ａまで達せず、屋根Ａに結露が発生するのを完全に
防止することができる効果がある。

尚、吊下具Ｄはプラスチックが望ましいが金属でもよい
。

又、連結支持具Ｆで断熱材Ｃの端部が支持するように説
明したが、これは継ぎ合わす両断熱材Ｃの継目から空気
が漏洩するのを防止するためで、通常断熱材Ｃの継目は
空隙が発生しにくいもので、連結支持具Ｆを設けなくて
もよいものである。

本考案は前記のような構戊、作用を有するもので、金属
で構成した取付金具Ｂ′に吊下具Ｄを連結し、この吊下
具Ｄにプラスチックで構威した垂直材１５で連結してい
るので、垂直材１５と接続した断熱材Ｃを支持する支持
部１３が金属で構戊していても、支持部１３まで屋根Ａ
の冷たさが伝導されるようなことがなく、支持部１３の
室内側に結露が発生することがない。

又、支持部１３は室内全面に互って設けているため、断
熱材Ｃの両側は確実に支持されているので、その支持部
分から空気が漏れて屋根Ａまで達することがなく、屋根
Ａに発生する結露を防止することができる。

断熱材支持具Ｅは垂直材１５の上部両側には鋸歯状の係
止片１６．１６’を設けて吊下具Ｄの鋸歯状の吊下部９
と噛合わせるようになっているので、取付けが簡単で且
つ確実に吊下させることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の屋根の断熱構造を示す正面図、第２図は
本考案に係る屋根の断熱構造の一実施例を示す配置の正
面図、第３図は吊下具と断熱材支持具との関係を示す一
部を切欠いた斜視図、第４図は連結支持具の一部を示す
斜視図、第５図は断熱材支持具と連結支持具との関係を
示す斜視図を夫々示す。 尚、図中 Ａは屋根、Ｂ′は取付金具、Ｃは断熱材、Ｄ
は吊下具、Ｅは断熱材支持具、１３は支持部、１５は垂
直材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リップ付溝形の係止部１を設けた複数個の取付金具Ｂ’
   ・・・・・を、夫々リップ側を室内側にして屋根Ａに固
   定し、係止部１に嵌入吊下する頭部４を有する吊下具Ｄ
   の下部に、中央に両側から鋸歯状の吊下部９を突出させ
   た吊下用溝７を設けた吊下部材６を設け、断熱材Ｃの側
   端下面を支持する水平な支持部１３を有する逆丁字形の
   断熱材支持具Ｅの中央に、鋸歯状の吊下部９と噛合う複
   数個の鋸歯状係止片１６．１６’を上部両側に且つ下向
   きに突設したプラスチック製垂直材１５を設けて或る屋
   根の断熱構造。